個人で使える無料のタスク管理ツールの選び方|フリーランスの案件整理

@SOHO編集部
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個人で使える無料のタスク管理ツールの選び方|フリーランスの案件整理

この記事のポイント

  • ✓個人で使える無料のタスク管理ツールの選び方を
  • ✓フリーランスの案件整理の視点で解説します
  • ✓Google ToDo リスト

フリーランスや副業で複数の案件を抱えるようになると、頭の中や手帳だけでは締切を追いきれなくなります。そこで探し始めるのが、個人で使える無料のタスク管理ツールです。ところが、検索すると候補が何十と出てきて、どれも「無料」「簡単」とうたっているため、かえって決められなくなる人が少なくありません。

この記事では、個人向けの無料のタスク管理ツールを、フリーランスの案件整理という使い道に絞って比べます。結論を先に書くと、選ぶ基準は機能の多さではなく、「1日に何回開くか」と「案件をいくつ同時に回すか」の2つです。締切と予定だけを追うならリスト型の軽いツールで十分です。案件ごとに工程や請求までの流れを見たいならボード型が合います。そして、将来ほかの人と一緒に進める可能性があるなら、無料の範囲が人数でどう区切られているかを先に確かめておくと、乗り換えの手間を避けられます。

個人のタスク管理がうまくいかなくなる典型的な場面

ツールを選ぶ前に、なぜ個人のタスク管理が崩れるのかを整理しておきます。原因が分かると、どのツールが合うかも見えてきます。

1つ目は、案件の数が増えたときです。2〜3件の案件なら、手帳やメモアプリでも回ります。ところが5件を超えると、それぞれの締切、確認待ちの項目、請求のタイミングが入り混じり、どれが今日やるべきことなのかが分からなくなります。

2つ目は、「やること」と「待っていること」が混ざったときです。フリーランスの仕事では、自分の作業が終わっても、発注者の確認や素材の到着を待つ時間が必ず生まれます。待っている項目を同じリストに並べていると、毎朝リストを見るたびに「これは今やれないのに」と目で飛ばす作業が増え、本当に手をつけるべき項目を見落とします。

3つ目は、仕事と生活のタスクが1つのリストに混ざったときです。「請求書を送る」と「歯医者の予約」が同じ重みで並ぶと、優先順位の判断に毎回時間がかかります。

4つ目は、ツールを使うこと自体が目的になったときです。ラベルや色分けを凝りすぎて、タスクを1つ登録するのに1分かかるようになると、登録が面倒になり、結局使わなくなります。

外注の現場でよく聞かれるのは、締切に遅れる外注先の多くは、能力が足りないのではなく、抱えている案件の全体像を自分で把握できていない、という話です。複数の発注者から同じ週に締切を受けてしまい、気づいたときには手が回らなくなっている、という形です。タスク管理ツールは、この全体像を一目で見るための道具だと考えると、選ぶ基準がはっきりします。

無料のタスク管理ツールは4つの型に分かれる

個人向けのタスク管理ツールは、見た目と考え方で大きく4つの型に分かれます。

リスト型

やることを縦に並べ、終わったらチェックを付けていく、もっとも単純な型です。Google ToDo リストやTodoistがこの型にあたります。登録が速く、スマートフォンからでも数秒で追加できるのが強みです。締切と通知があれば十分という人に向いています。

ボード型(カンバン)

カンバンとは、「未着手」「作業中」「確認待ち」「完了」のような列を作り、カード(タスク)を列から列へ動かして進み具合を見る方法のことです。Trelloがこの型の代表です。案件ごとの工程や、確認待ちの状態を目で見て分けられるので、フリーランスの案件整理と相性がよい型です。

ドキュメント型

メモやページの中にタスクの表やチェックリストを作る型です。Notionが代表で、議事録や資料と同じ場所にタスクを管理できます。自分で形を作り込める自由度が高い反面、最初の設計に時間がかかります。

プロジェクト管理型

複数人で仕事を進めることを前提に、担当者や期限、工程表(ガントチャート)までそろえた型です。Asanaのように、個人向けの無料プランを用意しているものもあります。1人で使うには機能が多すぎることもありますが、将来チームで仕事をする予定があるなら選択肢に入ります。

紙の手帳と併用するという考え方

4つの型のどれかを選ぶ前に、紙の手帳をやめるべきかで迷う人もいます。必ずしもやめる必要はありません。その日の予定や思考の整理は手帳で行い、締切と案件の状態だけをツールで管理する、という併用も十分に成り立ちます。大切なのは、締切の情報がどこか1か所にまとまっていることです。手帳とツールの両方に締切を書くと、片方だけ更新して食い違う、という失敗が起きやすくなります。締切はツールに一本化し、手帳には「今日やること」だけを書き写す、と役割を決めておくと混乱しません。

主な無料ツールの範囲を比べる

ここでは、個人で使う場合の無料プランの範囲を、各社の公式の料金ページやヘルプの記載で確かめて並べます。料金や無料の範囲は改定されることがあるため、使い始める前に公式のページで最新の内容を確かめてください。

ツール 型 無料プランの主な範囲
Google ToDo リスト リスト型 Googleアカウントで利用。Gmailやカレンダーの画面から使える
Todoist リスト型 個人プロジェクト5件、フィルター画面3件、1週間のアクティビティ履歴
Trello ボード型 ワークスペースあたり10コラボレーターまで、ボード10枚まで、カード数は無制限
Notion ドキュメント型 個人の利用ならページとブロックは無制限、ファイルは1つ5MBまで、ページの履歴は7日
Asana プロジェクト管理型 Personalプランでユーザー2人まで、1ファイル100MBまで

Google ToDo リストは、Googleのヘルプで次のように説明されています。

重要な用件を手持ちの全デバイス間で同期させて進捗管理するには、Google ToDo リストを使用するのが便利です。 出典: Google Tasks ヘルプ「Google ToDo リストの概要」

GmailやGoogleカレンダーのサイドパネルからタスクを作れるため、メールで届いた依頼をそのままタスクにする使い方に向いています。サブタスクや期限、通知も使えます。

Todoistの無料の「初心者」プランは、個人プロジェクトが5件までです。案件ごとにプロジェクトを分けると、5件を超えたところで上限に当たります。案件の数が多い人は、「仕事」「生活」のように大きく分け、案件はラベルで区別する使い方にすると無料の範囲に収まります。有料のプロプランでは個人プロジェクトが300件まで広がり、カレンダーの表示なども使えます。

Trelloの無料プランは、ワークスペースあたり10人までのコラボレーターと、ボード10枚までが範囲です。カードの数に制限はありません。有料のStandardプランは、年払いで1ユーザーあたり月額5米ドル(月払いは6米ドル)と公式に案内されています。ボード10枚の上限は、案件ごとにボードを作ると早めに当たるので、1枚のボードに案件を並べる使い方が無料の範囲では現実的です。

Notionの無料プランは、個人で使うならページとブロックに上限がありません。ブロックとは、ページに追加するチェックボックスや文章、箇条書きなどの1つひとつの部品のことです。ただし、メンバーが2人以上になるとブロック数に上限がかかり、アップロードできるファイルは1つ5MBまで、ページを前の状態に戻せる履歴は7日までです。有料のプラスプランは、公式の料金ページで1メンバーあたり月額1,650円と表示されています。

AsanaのPersonalプランは、1〜2人のユーザー向けで、ユーザー2人まで無料で使えると案内されています。個人で使う分には十分ですが、3人目を加えると有料プランが必要になる点は覚えておきます。

表には入れていませんが、TickTickのように、無料版と年額の有料版を用意しているリスト型のツールもあります。TickTickの公式のアップグレードページでは、有料版は年額49.99米ドルと案内されています。海外のサービスは料金が米ドルで表示されることが多く、為替によって円での負担が変わる点も、比べるときに頭に入れておきます。

自分に合うツールを選ぶ5つのポイント

比較表を見ても決めきれないときは、次の5つの問いに順番に答えていくと、候補が絞れます。

1日に何回、どこで開くか

外出先で思いついたタスクをすぐ登録したいなら、スマートフォンのアプリが軽く動くことが最優先です。リスト型は登録が速く、この点で有利です。机に向かっているときにまとめて整理するなら、パソコンの大きな画面で全体を見渡せるボード型やドキュメント型が使いやすくなります。

同時に回す案件はいくつか

同時に動く案件が3件までなら、リスト型でも十分です。5件を超えるなら、案件ごとに状態を分けて見られるボード型が楽になります。案件ごとの資料や議事録まで一緒に管理したいなら、ドキュメント型が合います。

待ちの状態を分けて見たいか

フリーランスの仕事では、確認待ちの項目をどう扱うかが整理のしやすさを左右します。ボード型なら「確認待ち」の列を作るだけで済みます。リスト型では、「待ち」というラベルを付けて、普段のリストから外して表示する工夫が必要です。

予定表とつなげたいか

タスクと会議の予定を同じ画面で見たいなら、カレンダーとの連携を確かめます。Google ToDo リストはGoogleカレンダーの画面からそのまま使えます。ほかのツールでも、カレンダーへの表示は有料の範囲に入っていることがあるので、無料の範囲で何が使えるかを確かめておきます。

ほかの人と共有する可能性はあるか

いまは1人でも、繁忙期に外注先や協力者と仕事を分ける可能性があるなら、無料の範囲が何人まで広がるかが重要になります。人数の上限はツールによって2人から10人までと幅があります。共有を始めた瞬間に有料になるツールを選ぶと、乗り換えの手間か費用のどちらかが発生します。

働き方別に見た、ツールの組み合わせ方

同じ「個人で使う」でも、働き方によって合うツールは変わります。ここでは代表的な4つの働き方ごとに、組み合わせの例を示します。どれも無料の範囲で始められる組み合わせです。

会社員が副業を1〜2件している場合

本業の予定は会社のカレンダーやツールで管理していることが多いので、副業の分だけを軽く追えれば十分です。Google ToDo リストやTodoistのようなリスト型を1つ使い、副業の締切と、請求や入金の確認だけを登録します。本業の端末に副業の情報を保存しないよう、私用のスマートフォンとパソコンで管理するのが安全です。

専業のフリーランスで、案件が5件以上動いている場合

案件ごとの状態を見分ける必要があるので、ボード型を中心にします。Trelloの無料プランなら、1枚のボードに受注から入金までの列を作り、案件をカードとして並べます。思いついた細かな用事は、スマートフォンのリスト型アプリに一時的に登録し、週に1回ボードに移す、という二段構えにすると、登録の手軽さと全体の見通しを両立できます。

ライターや翻訳者のように、締切が細かく多い場合

1件あたりの作業は短く、締切の数が多い働き方です。締切の日付で並べ替えられることが最優先になるので、リスト型か、カレンダー表示のあるツールが合います。原稿の構成メモや取材の記録もまとめたいなら、Notionのようなドキュメント型で、案件ごとのページにタスクの表を作る方法もあります。

デザイナーや開発者のように、1件の工程が長い場合

1件の案件が数週間から数か月に及び、その中に工程がいくつもある働き方です。工程の順番と期間を見たいので、ボード型に加えて、工程を横棒で並べるガントチャートの表示があると便利です。無料の範囲でガントチャートが使えるかはツールによって違うため、比較の段階で確かめておきます。

フリーランスの案件整理を組み立てる手順

どのツールを選んでも、組み立て方の考え方は共通です。ここでは、ボード型を例に、案件整理の型を手順で示します。リスト型でも、列をラベルで表せば同じ考え方で使えます。

手順1:受注から入金までの列を作る

案件の流れを、「相談中」「受注済み」「作業中」「確認待ち」「納品済み」「請求済み」「入金済み」の7つ程度に分けて、ボードの列にします。フリーランスの仕事は、納品で終わりではありません。請求と入金の確認までを同じボードで追うと、請求漏れや入金の遅れにすぐ気づけます。

手順2:1案件を1枚のカードにする

案件ごとに1枚のカードを作り、発注者名、締切、金額、連絡の窓口をカードの中に書きます。細かい作業はカードの中のチェックリストで管理します。案件と作業を別々のカードにすると、カードが増えすぎて全体が見えなくなります。

手順3:締切は「自分の締切」で入れる

発注者から指定された締切の2〜3日前を、自分の締切としてカードに入れます。確認や修正のやりとりが入ったときに、余裕を持って対応できます。

手順4:週に1回、ボード全体を見直す

週の始めか終わりに15分ほど時間を取り、すべてのカードの位置が正しいか、確認待ちのまま止まっている案件がないかを見直します。確認待ちが1週間以上動いていない案件は、発注者に状況を問い合わせるきっかけになります。

手順5:完了した案件は記録として残す

入金まで終わった案件は、すぐに削除せず、アーカイブとして残しておきます。年度末に、どの発注者からどれだけの仕事を受けたかを振り返ると、確定申告の準備や、来年の営業の方針を考える材料になります。

続けるためのコツと、よくある失敗

タスク管理ツールは、選ぶことより続けることのほうが難しい道具です。使い始めてから挫折しやすい場面と、その防ぎ方を整理します。

最初から作り込みすぎない

もっとも多い失敗は、最初の週にラベル、色、テンプレートを作り込み、2週間後には使わなくなるパターンです。最初は列とカードだけで始め、不便を感じたところから少しずつ機能を加えるほうが長続きします。小さく始めて、うまくいったら広げる、という順番です。

登録に迷う項目を作らない

「これはタスクに入れるべきか」と迷う時間が増えると、登録そのものが面倒になります。「5分以上かかる仕事はすべて登録する」「人から頼まれたことはすべて登録する」のように、自分なりの基準を1つ決めておきます。

ツールを複数に分散させない

仕事はTrello、生活はGoogle ToDo リスト、メモはNotion、と分けると、それぞれを見る手間が増え、どこかがおろそかになります。個人で使うなら、まずは1つのツールにまとめ、どうしても合わない部分だけを別のツールに分けるほうが管理は楽です。

外注の現場で起きやすい失敗例

外注の現場で起きやすいのが、次のような失敗です。作業はとても丁寧な受け手が、締切の当日になって「別の案件と重なっていて、あと3日ほしい」と発注者に連絡する。事情を聞くと、受けている案件を手帳に書いていたものの、確認待ちだった別の案件が急に動き出して、作業の時期が重なってしまった、というものです。確認待ちの案件が再開する時期まで見えていれば、受注の段階で締切を調整できたはずです。タスク管理は、自分のためだけでなく、取引先との信頼を守るための道具でもあります。

完了したタスクを振り返る時間を取る

続けるためのもう1つのコツは、終わったことを振り返る時間を取ることです。タスク管理ツールは、未完了の項目ばかりが目に入る道具なので、使っているうちに「やることが減らない」という疲れを感じやすくなります。週に1回、その週に完了したカードやチェックを見返すと、実際には多くの仕事を片づけていることが分かり、続ける気持ちを保ちやすくなります。完了した項目の数や、見積もりと実際にかかった時間の差を眺めると、次に案件を受けるときの見積もりの精度も上がります。

請求と入金の確認をタスクに組み込む

フリーランスの案件整理でおろそかになりやすいのが、納品したあとの請求と入金の確認です。作業が終わると気持ちが次の案件に移り、請求書を送り忘れたり、入金の遅れに気づかなかったりします。タスク管理ツールに、この流れを組み込んでおくと、取りこぼしを防げます。

具体的には、次のような定期のタスクを登録しておきます。

・毎月の締め日に、その月に納品した案件の請求書を発行する
・支払い期日の翌営業日に、入金を確かめる
・入金が確かめられない場合は、発注者に問い合わせる
・月末に、領収書や経費の記録を整理する

多くのツールには、同じタスクを毎月や毎週くり返す設定があります。くり返しの設定を使えば、毎月の作業を一度登録するだけで済みます。

請求書の発行や経費の記録そのものは、会計ソフトで行うほうが確実です。タスク管理ツールは「いつ、何をするか」を思い出させる役割に絞り、金額の計算や帳簿は会計ソフトに任せると、二重に管理する手間がなくなります。確定申告の扱いや経費の範囲は、個人の事情で変わるため、分からない点は税務署や税理士に確かめてください。

発注者から見て安心できる進捗の伝え方

タスク管理ツールで自分の仕事を整理できるようになると、発注者への進捗の伝え方も変わります。発注者が外注先に求めているのは、細かい報告ではなく、「予定どおり進んでいるか」「問題があれば早めに分かるか」の2点です。

ボードで案件を管理していれば、カードの位置を見るだけで、作業中なのか、確認待ちなのかがすぐに分かります。その状態をもとに、週に1回、短い報告を送るだけで、発注者の安心感は大きく変わります。たとえば次のような形です。

・今週の進み具合:構成案まで完了、本文は約半分
・来週の予定:本文を仕上げ、水曜日に初稿を送る
・確認したいこと:参考資料の追加があれば月曜日までにいただきたい

この3行の報告は、タスク管理ツールの中身を整理していれば、数分で書けます。逆に、ツールを使っていないと、毎回思い出しながら書くことになり、報告そのものが負担になります。

外注を受ける側にとって、遅れそうなときに早めに伝えられるかどうかは、信頼を大きく左右します。締切の1週間前に「2日ほど遅れそうです」と伝えられれば、発注者は予定を組み直せます。当日になって伝えると、発注者の側でも取り返しがつかなくなります。全体像が見えていれば、遅れの兆しに早く気づけます。

無料プランを使うときに確かめておきたいこと

無料で使えることは大きな利点ですが、仕事の情報を預ける以上、確かめておきたい点があります。

1つ目は、データを書き出せるかです。将来ほかのツールに移るときに、カードやタスクをファイルで書き出せるかどうかで、移行の手間が大きく変わります。

2つ目は、無料の範囲が変わる可能性です。無料プランの上限は、各社の判断で見直されることがあります。上限が変わったときに困らないよう、無料の範囲にぎりぎりで収まる使い方は避け、余裕を持たせておきます。

3つ目は、取引先の情報の扱いです。発注者との契約で、業務の情報を外部のサービスに保存することに制限がある場合があります。秘密保持の契約を結んでいる案件では、案件名や発注者名をそのまま書かず、記号で書くなどの配慮が必要です。

4つ目は、アカウントの管理です。仕事の情報を預けるなら、2段階認証を設定し、パスワードを使い回さないことが基本です。Trelloの無料プランには2要素認証が含まれていると公式に案内されています。

5つ目は、困ったときの問い合わせ先です。無料プランでは、メールでの個別の問い合わせを受け付けず、ヘルプページやコミュニティでの自己解決が前提になっているサービスが多くあります。仕事の情報が見られなくなったときにすぐ相談したいなら、有料プランのサポートの範囲も比べておきます。日本語のヘルプがどこまで用意されているかも、海外のサービスを選ぶときの判断材料になります。

6つ目は、使わなくなったときの後始末です。ツールを乗り換えたあと、古いアカウントに取引先の情報が残ったままになりがちです。乗り換えが終わったら、古いツールのデータを書き出して保管し、不要になったアカウントは削除しておくと、情報が残り続ける心配がなくなります。

スマートフォンとパソコンの役割を分ける

個人のタスク管理を続けられるかどうかは、スマートフォンとパソコンの使い分けで決まることが多くあります。どちらか一方だけで済ませようとすると、外出先で登録できない、あるいは小さな画面で全体を見渡せない、という不便が出ます。

おすすめは、スマートフォンを「集める道具」、パソコンを「整える道具」と役割を分けることです。打ち合わせの帰り道や家事の合間に思いついたことは、スマートフォンで一言だけ登録します。このときは期限もラベルも付けず、とにかく忘れないうちに書き留めることを優先します。

そして、1日の終わりか翌朝に、パソコンの画面でその日に集めた項目を見直します。案件のカードに移す、期限を付ける、不要なものを削除する、といった整理をここでまとめて行います。登録と整理を分けることで、どちらの作業も短く済み、ツールを開くことが苦になりにくくなります。

この使い方をするには、スマートフォンとパソコンの両方で同じ内容が見られることが前提です。ここで紹介したツールは、いずれもスマートフォンのアプリとパソコンのブラウザの両方で使えます。オフラインで使えるかどうかはツールやプランで違うので、電波の届きにくい場所で使うことが多い人は、事前に確かめておきます。

ツールを乗り換えるときの手順

使い始めたツールが合わないと感じたら、無理に使い続ける必要はありません。ただし、乗り換えのたびにタスクが抜け落ちると、かえって混乱します。乗り換えるときは、次の手順で進めると安全です。

1つ目に、乗り換える日を決めます。その日までは古いツールを使い続け、新しいツールには登録しません。2つ目に、乗り換える日の前日に、古いツールのタスクをすべて見直し、終わったものや不要なものを削除します。残ったものだけを移すと、移す量が大きく減ります。3つ目に、残ったタスクを新しいツールに登録します。書き出しと取り込みの機能があればそれを使い、なければ手で登録します。4つ目に、古いツールは1か月ほど残しておき、移し忘れがないかを確かめてから使うのをやめます。

乗り換えの手間を減らすには、最初から1つのツールに機能を詰め込みすぎないことも大切です。ラベルやテンプレートを作り込むほど、別のツールに移すときの手間が増えます。

1人から少人数のチームに広がったときの選択肢

個人で使い始めたタスク管理ツールも、仕事が増えると、外注先や協力者と一緒に使う場面が出てきます。そのときに困るのが、無料の範囲が人数で区切られていることです。Asanaの無料プランはユーザー2人まで、Notionはメンバーが2人以上になるとブロック数に上限がかかります。Trelloは10人まで無料ですが、ボードの数は10枚までです。

少人数で案件を回すようになったときの候補の1つに、Pinatecaがあります。公式サイトによると、5人までのチームなら期限なしで無料で使え、ボードは10個まで作れます。無料プランの段階から、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストなど8種類のボードと、チャット、カードへのコメント、カスタムフィールドが使えるとされています。6人目、または11個目のボードからは、スタンダードプランで1人あたり月額500円(年払いなら月額400円、いずれも税抜)になり、機能は無料プランと同じです。業務委託の稼働を記録して請求の根拠にするための「稼働タイムシート」は、1人あたり月額980円(税抜)の追加のオプションとして案内されています。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

1人で締切を追うだけなら、ここまでに紹介したリスト型の軽いツールで十分です。協力者と一緒に案件を進めるようになり、無料の人数の上限に当たったときに、比べる候補の1つとして考えてみてください。

案件整理の力が、フリーランスの働き方に与えるもの

最後に、タスク管理の上手さが、フリーランスや副業の働き方にどう関わるかを、運営者の視点から整理します。

在宅ワークの仲介サイトを20年近く運営してきた中で見えてきたのは、長く仕事が続く人ほど、自分の作業時間と案件の状況を正確に把握している、ということです。締切を守れるだけでなく、「今月はあと1件なら受けられます」「来週なら着手できます」と具体的に答えられる人は、発注者から安心して次の仕事を任されます。案件整理の力は、そのまま信頼につながります。

仲介の手数料がかからない直接取引では、発注者と受け手が条件をじかに話し合います。仕事の量や締切を自分で調整する場面が増える分、全体像を把握する力の差が、受けられる仕事の量と手取りの差になって表れます。同じ予算で依頼する発注者は、手数料が乗らない分だけ多くの仕事を頼め、受け手は手取りが厚くなります。この構造を生かせるのは、自分の仕事を自分で管理できる人です。

タスク管理の道具を使いこなす力は、それ自体が仕事にもなります。中小企業の業務を整理し、ツールの導入を手伝う仕事については、RPA・業務自動化ツールのお仕事で、どんな案件があるかを確かめられます。AIを使った業務の効率化に関わる仕事は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。経営の視点から業務改善を支援したい人には、中小企業診断士の資格も選択肢になります。文章の仕事で複数の媒体の締切を抱える人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、報酬の目安を公的な統計から確かめられます。

よくある質問

Q. 個人で使うなら、無料のタスク管理ツールだけで十分ですか?

1人で締切と予定を管理するなら、多くの場合は無料プランで十分です。Google ToDo リストやTodoistの無料プラン、Trelloの無料プランでも、締切や通知、チェックリストは使えます。案件の数が多くプロジェクトの上限に当たる場合や、ほかの人と共有する人数が増えた場合に、有料プランを検討すれば足ります。

Q. リスト型とボード型はどちらがフリーランスに向いていますか?

同時に動く案件が3件程度までならリスト型、5件を超えるならボード型が向いています。ボード型は「確認待ち」や「請求済み」などの列を作れるため、案件ごとの状態を一目で見られます。リスト型でも、ラベルを使えば状態を分けて管理できます。

Q. 仕事と生活のタスクは同じツールで管理してよいですか?

同じツールで管理してかまいません。ただし、同じリストに混ぜると優先順位の判断に時間がかかるので、プロジェクトやボードを「仕事」と「生活」に分けるのがおすすめです。ツールを複数に分けるより、1つのツールの中で分けるほうが、見る場所が1か所で済みます。

Q. 取引先の情報をタスク管理ツールに保存しても問題ありませんか?

取引先との契約内容によります。秘密保持の契約で、業務の情報を外部のサービスに保存することが制限されている場合があります。不安があるときは契約書を確かめ、案件名や取引先名を記号で登録するなどの配慮をしてください。2段階認証の設定も欠かせません。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年8月9日最終更新:2026年10月6日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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