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プロジェクトマネージャ試験の勉強法|午後の論文の対策

@SOHO編集部
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プロジェクトマネージャ試験の勉強法|午後の論文の対策

この記事のポイント

  • ✓プロジェクトマネージャ試験の勉強法を
  • ✓令和8年度からのCBT方式と科目名の変更(午後Ⅱは科目B-2)に合わせて整理しました
  • ✓科目Aの過去問の回し方

プロジェクトマネージャ試験の勉強方法を調べると、多くの合格体験記が「午後Ⅱの論文が最大の壁」と書いています。その点は今も変わりませんが、令和8年度(2026年度)から試験の受け方が大きく変わりました。紙の試験からパソコンで解答するCBT方式に移り、科目の名前も「午後Ⅱ」から「科目B-2」に変わっています。

この記事では、情報処理推進機構(IPA)の公式の案内で確かめた令和8年度の試験の形式と日程を押さえたうえで、科目ごとの勉強の方法、とくに論文(科目B-2)の対策を、骨子の作り方からキーボードで書く練習まで順に整理します。

令和8年度のプロジェクトマネージャ試験で変わったこと

IPAの案内によると、応用情報技術者試験と高度試験、情報処理安全確保支援士試験は、令和8年度からペーパー方式(紙の試験)からCBT方式に移りました。CBT方式とは、試験会場に行き、用意されたパソコンの画面で問題を読み、キーボードとマウスで解答する方式です。

あわせて、科目の名前が次のように変わりました。

これまでの名前 令和8年度からの名前
午前Ⅰ試験 科目A-1試験
午前Ⅱ試験 科目A-2試験
午後Ⅰ試験 科目B-1試験
午後Ⅱ試験 科目B-2試験

IPAは、出題の範囲、出題の形式(多肢選択式・記述式・論述式)、出題数と解答数、採点の方式、配点、合格基準は変わらないとしています。つまり、これまでの「午後Ⅱの論文」の対策は、そのまま「科目B-2の論文」の対策として使えます。変わったのは、試験を受ける時期と、解答を紙に書くかパソコンに入力するかという点です。

もう1つ大事な知らせとして、IPAは現行の試験制度を2026年度の試験で終え、2027年度から新しい試験制度に移る予定を示しています。いまの形のプロジェクトマネージャ試験を受けられるのは、令和8年度の後期の試験が最後になる見込みです。新しい制度の内容は、IPAのプロジェクトマネージャ試験のページから案内されているので、受ける時期を決める前に確かめておきます。

試験時間・出題数と合格基準

令和8年度のプロジェクトマネージャ試験の科目ごとの形式は、IPAの案内で次のとおりです。

科目 試験時間 出題形式 出題数と解答数
科目A-1 50分 多肢選択式(四肢択一) 30問出題、30問解答
科目A-2 40分 多肢選択式(四肢択一) 25問出題、25問解答
科目B-1 90分 記述式 3問出題、2問解答
科目B-2 120分 論述式 2問出題、1問解答

科目A-1と科目A-2の間、科目B-1と科目B-2の間には、それぞれ10分の休憩が設けられます。

合格基準は、IPAの試験要綱で、科目A-1、科目A-2、科目B-1がそれぞれ100点満点で60点以上、科目B-2が評価ランクAとされています。すべての科目で基準を満たさないと合格になりません。どれか1つでも基準に届かなければ不合格になるため、論文だけに力を入れて科目Aや科目B-1をおろそかにすると、論文の評価を受ける前に不合格になることがあります。

科目A-1は、一定の条件を満たすと免除を申請できます。対象になるのは、決められた試験に一定の期間内に合格した人などで、条件と期間はIPAの案内で確かめます。IPAは、前期の試験の成績をもとに、後期の試験の科目A-1の免除を申請できるようにする予定も示しています。

令和8年度の試験日程

プロジェクトマネージャ試験は、令和8年度の後期の試験の区分に入っています。IPAの案内では、日程は次のとおりです。

項目 期間
申込の受付 2027年1月27日から2027年2月27日まで
科目A-1・科目A-2の実施期間 2027年2月20日から2027年3月2日まで
科目B-1・科目B-2の実施期間 2027年3月16日から2027年3月28日まで
合格発表 2027年6月頃の予定

CBT方式では、実施期間の中から、空きのある会場と日時を選んで申し込みます。科目Aと科目Bは別の日に受ける形なので、2回会場に行く前提で予定を組みます。受験手数料は7,500円(消費税込み)です。

ここで押さえたいのは、これまでの秋の試験の感覚で準備すると、時期がずれるという点です。これまで秋(10月)に受けていた人は、勉強の計画を春先の試験に合わせて組み直す必要があります。

勉強の全体の計画

プロジェクトマネージャ試験の勉強は、科目ごとに求められる力が違うため、順番を決めて進めるのが効率的です。全体の流れの例を示します。

  1. 試験の全体像を知る IPAの試験要綱とシラバスで、出題の範囲と対象者像を確かめます。試験が求めているのは、知識の暗記ではなく、プロジェクトの目的を実現するために判断し行動できる人かどうかです。
  2. 科目Aの過去問題を回し始める 知識の土台を作るため、早い段階から科目A-2の過去問題に取り組みます。
  3. 科目B-1の過去問題で読み方を身につける 事例を読み、問われていることに答える練習をします。
  4. 論文の骨子づくりと書く練習を始める 科目B-2は練習に時間がかかるため、試験の数か月前から始めます。
  5. 本番の形式での通しの練習をする パソコンでの入力を含め、本番と同じ時間で練習します。

論文の準備には時間がかかるため、科目Aと科目B-1の勉強と並行して、早めに論文の準備を始めるのが合格者に多い進め方です。

科目A-1・科目A-2の勉強の方法

科目A-1は、高度試験に共通する幅広い知識の問題で、科目A-2はプロジェクトマネジメントに関わる専門の知識の問題です。どちらも四肢択一で、過去問題と似た問題が出ることがあるため、過去問題を中心に勉強するのが基本です。

勉強の進め方は次のとおりです。

  • 過去問題を年度ごとに解き、間違えた問題に印を付ける
  • 正解の選択肢だけでなく、ほかの選択肢がなぜ誤りなのかも確かめる
  • 間違えた分野(スケジュールの計算、契約、品質の管理など)を一覧にして、教科書で読み直す
  • 2回目以降は、間違えた問題だけを集中して解き直す

IPAの過去問題のページには、令和7年度までの試験の問題冊子と解答例、採点講評、配点割合が公開されています。年度ごとのページから、プロジェクトマネージャ試験の科目ごとの冊子を開けるので、解いた年度と点数を一覧にして管理すると、進み具合が一目で分かります。一方、令和8年度からのCBT方式の試験について、IPAは試験問題を非公開とし、第三者への開示や漏洩を禁じています。今後は新しい年度の過去問題が公開されない可能性があるため、令和7年度までの公開された問題を大切に使うことになります。

申込から試験当日までの流れ

CBT方式になって、申込から当日までの流れもこれまでと変わりました。IPAの案内をもとに、押さえておきたい点をまとめます。

  1. 申込の受付期間に申し込む 受付期間の中で、受験の申込と、会場と日時の予約を行います。会場の空きのある日時から選ぶ形なので、希望がある人は早めに手続きします。
  2. 科目A-1の免除を申請する場合は、条件を確かめる 免除の対象かどうかと、申請の方法を案内で確かめます。免除が認められると、その科目の時間を除いて受けられます。
  3. 当日の持ち物と決まりを確かめる 試験室に持ち込める物は制限されていて、IPAの案内では、キーボードやマウスは持ち込めず、飲み物はラベルを外した1000ml以下のペットボトルの水1本だけとされています。持ち込める物の詳しい決まりは、申込の受付のときの案内で確かめます。
  4. 当日は余裕を持って会場に着く 本人の確認や、荷物の預け入れに時間がかかることがあります。初めての会場なら、場所と行き方を前日までに確かめておきます。

身体に不自由などがありCBT方式で受けられない人には、紙で受ける特別措置の試験も用意されています。申請には審査の書類が必要になるため、該当する人は早めにIPAの案内を確かめます。

科目A-2で押さえたい分野

科目A-2は、プロジェクトマネジメントに関わる専門の知識を問う科目です。過去問題を解いていくと、繰り返し出てくる分野が見えてきます。勉強の重点を決めるために、分野ごとに整理しておくと効率が上がります。

  • スケジュールの管理:作業の順番と期間から、全体の期間や余裕のある作業を求める問題
  • コストの管理:計画した価値と実績を比べて、進み具合や費用の差を見る考え方
  • 品質の管理:品質を測る指標、レビューやテストの進め方
  • リスクの管理:リスクへの対応の種類と、その使い分け
  • 調達と契約:請負と準委任の違いなど、外部に仕事を頼むときの契約の形
  • 関係する法律:著作権や下請取引など、システム開発に関わる法律の基本

計算の問題は、解き方の手順を一度身につければ確実に得点できる分野です。苦手な分野がはっきりしたら、教科書で考え方を読み直し、同じ分野の過去問題を続けて解くと、短い時間で得点を伸ばせます。

科目B-1の勉強の方法

科目B-1は、プロジェクトの事例を読み、設問に記述で答える試験です。3問から2問を選んで答えます。知識だけでなく、事例の中から問われていることの根拠を見つけ、決められた字数で答える力が求められます。

勉強のこつは次のとおりです。

  1. 設問を先に読む 事例を読む前に設問に目を通し、何を探しながら読めばよいかをつかみます。
  2. 事例の中の根拠に印を付ける 設問に答えるための手がかりは、事例の文章の中にあります。根拠になる文に印を付けながら読むと、解答の筋がぶれません。
  3. 解答例と自分の答えを比べる IPAが公開している解答例と自分の答えを比べ、ずれた理由を書き出します。採点講評には、受験者がつまずいた点が書かれているので、あわせて読みます。
  4. 字数の中に要点を収める練習をする 記述の解答には字数の制限があります。言いたいことを短い言葉にまとめる練習を重ねます。

科目B-1の事例の読み方は、科目B-2の論文の題材を考えるときにも役に立ちます。事例のプロジェクトでマネージャがどんな判断をしたのかを読み取る練習は、論文で自分の判断を説明する練習と表裏の関係にあるからです。

科目B-2の論文で評価されること

科目B-2は、与えられたテーマについて、自分が関わったプロジェクトの経験をもとに論述する試験です。2問から1問を選んで答えます。IPAの試験要綱は、評価の方法を次のように書いています。

設問で要求した項目の充足度,論述の具体性,内容の妥当性,論理の一貫性,見識に基づく主張,洞察力・行動力,独創性・先見性,表現力・文章作成能力などを評価の視点として,論述の内容を評価する。 出典: ipa.go.jp

評価ランクは、Aが「合格水準にある」、Bが「合格水準まであと一歩である」、Cが「内容が不十分である」または「問題文の趣旨から逸脱している」、Dが「内容が著しく不十分である」または「問題文の趣旨から著しく逸脱している」とされ、合格はAだけです。

この評価の視点から分かるのは、論文で最初に見られるのが「設問で要求した項目の充足度」、つまり問われたことに全部答えているかどうかだという点です。どれだけ立派な経験を書いても、設問の要求からずれていれば評価は下がります。要綱には、受験時に示される「解答に当たっての指示」に従わない場合、その程度によって評価を下げることがあるとも書かれています。

論文の骨子の作り方

論文は、いきなり書き始めるより、先に骨子(設計図)を作ってから書くほうが、論理の一貫した文章になります。骨子づくりの手順を示します。

  1. 設問の要求を書き出す 問題文と設問を読み、答えるべき項目を箇条書きにします。「プロジェクトの概要」「直面した課題」「とった対策とその理由」「結果と評価」のように、設問の順番に並べます。
  2. 題材のプロジェクトを決める 自分の経験の中から、設問のテーマに合うプロジェクトを選びます。規模、期間、関係者、目的がはっきり説明できるものを選ぶと書きやすくなります。
  3. 課題と判断をつなぐ どんな状況で、何が課題になり、どんな選択肢があり、なぜその対策を選んだのかを、因果でつなぎます。論文の評価で問われる「判断の理由」は、ここで決まります。
  4. 結果と振り返りを書く 対策の結果がどうだったか、うまくいかなかった点があれば、次にどう生かすかを書きます。
  5. 字数の配分を決める 設問ごとに、どれくらいの分量を書くかを決めます。

合格体験記の中には、本番の前に論文を何本も準備しておき、当日は問題に合わせて組み替えたという声があります。たとえば次のような記述です。

実際に論文を手書きし始めたのは10月に入ってからです。 試験当日は未知の問題からプロジェクトを創作したり、プロジェクトの概要シートを記入する必要があるため、覚えた論文を1時間半で書ききれるようにしました。 出典: note.shiftinc.jp

準備した論文をそのまま書き写すのではなく、問題の要求に合わせて組み替えることが大切です。準備した論文の型に問題を合わせようとすると、設問の要求からずれる原因になります。

令和8年度後期に向けた勉強の計画表の例

令和8年度のプロジェクトマネージャ試験は、科目Aが2027年2月下旬から3月上旬、科目Bが3月中旬から下旬に行われます。2026年の秋から準備を始める場合の、計画の例を示します。期間の長さは、経験や使える時間によって調整します。

時期 中心にすること 並行して進めること
2026年10月から11月 試験要綱とシラバスを読み、科目A-2の過去問題を始める 論文の題材にできるプロジェクトを書き出す
2026年12月 科目B-1の過去問題を年度ごとに解く 論文の骨子を、テーマ別にいくつか作る
2027年1月 科目Aの間違えた分野を読み直し、論文をパソコンで書く練習を始める 申込の受付が始まったら、会場と日時を早めに押さえる
2027年2月 科目Aの総仕上げ。科目Aの試験を受ける 論文の通しの練習を、120分で何本か行う
2027年3月 科目B-1と科目B-2の最終の練習 骨子づくりの時間を短くする練習

CBT方式では、実施期間の中で受ける日を選べるため、科目Aと科目Bの間の日数を自分で調整できます。科目Aを早めの日に受けて、残りの期間を科目Bの練習に充てる組み方もあります。会場の空きは早い者勝ちになるため、希望の日時がある人は、受付が始まったら早めに申し込みます。

科目B-1でよく問われる観点

科目B-1の事例問題では、プロジェクトマネジメントの代表的な観点から設問が組まれます。過去問題を解くときに、次の観点ごとに問題を分けて整理しておくと、本番の事例を読んだときに、どの観点の話なのかを早くつかめます。

  • スケジュール:遅れの原因の見極め、作業の順番の見直し、優先順位の付け方
  • 品質:品質の目標の決め方、レビューの進め方、不具合が多いときの対応
  • コスト:予算の見積もり、予算を超えそうなときの判断
  • リスク:起こりうる問題の洗い出し、起きる前の手当て、起きたときの対応
  • ステークホルダ(関係者):利用部門、経営層、外部の業者との調整、合意の取り方
  • 要員とチーム:メンバーの割り当て、育成、チームの協力の促し方
  • 調達:外部の業者の選び方、契約の形、成果物の受け入れ

事例の中のマネージャは、限られた情報の中で判断を迫られます。設問が「なぜそうしたのか」を問うときは、事例の中に判断の理由になる状況が必ず書かれているので、その文を探して答えに使います。

論文の骨子の例

ここでは、論文の骨子の作り方の例を示します。テーマと内容は説明のための架空の例です。テーマを「プロジェクトの途中で発生した要件の変更への対応」とした場合、骨子は次のように組めます。

  • 設問アで書くこと:プロジェクトの概要(社内の販売管理のシステムの刷新、期間は1年、メンバーは10人程度、利用部門は営業部)と、プロジェクトの特徴(利用部門の要望が多く、途中の変更が起きやすい)
  • 設問イで書くこと:発生した変更の内容(営業部から帳票の追加の要望)、そのまま受け入れた場合の影響(スケジュールの遅れ)、検討した選択肢(すべて受け入れる、次の段階に回す、一部だけ受け入れる)、選んだ対応とその理由(業務への影響の大きい帳票だけを受け入れ、残りは次の段階に回すことで、納期を守りつつ利用部門の要望に応えた)
  • 設問ウで書くこと:対応の結果(納期どおりに稼働、残りの帳票は次の段階で対応)、評価(変更の判断の基準を事前に決めておかなかった点が課題)、今後の改善(変更の受け入れの基準を計画の段階で利用部門と合意しておく)

骨子の段階で、設問ごとに「何を書くか」を一文ずつ決めておくと、入力の途中で筋が迷子になりません。特に設問イでは、選択肢を並べて、なぜその対応を選んだのかを書くことが、評価の視点の「判断の理由」や「論理の一貫性」につながります。

論文の題材の選び方

論文の題材は、自分が実際に関わったプロジェクトから選ぶのが基本です。題材選びで気をつけたい点をまとめます。

  • 自分がマネージャの立場で判断した場面がある:メンバーとして作業しただけの経験では、判断の理由を書きにくい
  • 規模と期間を説明できる:人数、期間、予算のおおよその規模を書けると、論述の具体性が増す
  • 関係者が多様である:利用部門、外部の業者、経営層など、関係者との調整があると、論述の題材が豊かになる
  • 課題が複数ある:スケジュール、品質、コスト、リスク、要員など、テーマに応じて使い分けられる

マネージャの経験が少ない人は、リーダーとして一部を任された経験や、マネージャの判断を近くで見た経験を題材にする人もいます。その場合も、自分が何を考え、どう行動したかを中心に書くことが大切です。

キーボードで論文を書く練習

令和8年度からの大きな変化が、論文をパソコンに入力して書くことです。これまでの合格体験記の多くは手書きを前提にしているため、練習の方法を見直す必要があります。

  • 入力の速さを測る:本番と同じ120分で、どれくらいの量を入力できるかを測っておく
  • 漢字の変換に頼りすぎない:変換の候補を選ぶ時間も積み重なると大きい。変換の誤りの見直しも練習に含める
  • 書き直しの手順を決める:手書きと違い、入力では段落の入れ替えや書き直しがしやすい。一方で、直しすぎて時間を失う人もいるため、骨子を先に固めてから書く
  • 画面の操作に慣れる:IPAは、科目B群の試験画面の操作の方法が、試験の運営を担う会社のページで公開されたと案内している。本番の前に操作の説明を確かめておく

練習では、文章の自動補完や校正の機能が働かない、簡単な文字の入力の道具を使うのがおすすめです。普段使っている文書作成のソフトは、誤字を自動で直したり、入力の候補を先回りして出したりするため、その助けがない状態での入力の速さと誤りの多さを知っておく必要があります。書き終えたら字数を数え、設問ごとの分量の目安に収まっているかも確かめます。

最初から120分の通しで書くのが重いと感じる人は、設問アだけ、設問イだけといったように分けて練習する方法もあります。部分ごとに時間を測ると、どの設問で時間がかかっているかが分かり、配分の見直しに役立ちます。

試験の会場には、キーボードやマウスを持ち込めません。会場のキーボードは、普段使っているものと配列や打ち心地が違うことがあるため、さまざまなキーボードで書く練習をしておくと、本番での戸惑いを減らせます。

メモについては、IPAの案内で、令和8年度の試験では試験画面のメモ機能と電卓機能に加え、入室時にメモ用紙1枚と筆記用具が配られることになりました(前期・後期共通)。骨子をメモ用紙に書いてから入力する練習をしておくと、本番の流れに近い形で準備できます。

時間配分の考え方

科目B-2の120分の使い方は、合否に直結します。時間配分の例を示します。

段階 時間の目安 やること
問題の選択と設問の読み込み 10分程度 2問を読み比べ、書きやすい問題を選ぶ。設問の要求を書き出す
骨子づくり 15分から20分程度 メモ用紙や画面のメモに、設問ごとの要点と題材を書く
入力 80分程度 骨子に沿って書く。設問の順番を守る
見直し 10分程度 設問の要求に全部答えているか、誤変換がないかを確かめる

時間配分は人によって違うため、練習で自分に合う配分を見つけておくことが大切です。特に入力の速さは個人差が大きいので、最初の練習で測った結果をもとに配分を調整します。

論文でよくある失敗

論文でよくある失敗と、その防ぎ方をまとめます。

よくある失敗 防ぎ方
設問の一部に答えていない 骨子の段階で、設問の要求を1つずつ書き出して確かめる
一般論が続き、自分の経験が見えない 自分を主語にした判断と行動の文を、各段落に入れる
対策の理由が書かれていない 「なぜその対策を選んだのか」「ほかの選択肢は何だったか」を書く
時間切れで最後の設問が短い 練習で時間配分を決め、各設問の分量の目安を守る
準備した論文に引きずられて問題の趣旨からずれる 準備した論文は部品として使い、問題の要求に合わせて組み立て直す

論文では、自分がプロジェクトマネージャとして何を考え、どう動いたのかが伝わる書き方を心がけます。主語のない一般論の文が続くと、論述の具体性が見えにくくなります。

働きながら勉強の時間を作る工夫

プロジェクトマネージャ試験を受ける人の多くは、仕事でプロジェクトを抱えながら勉強しています。限られた時間で勉強を続けるための工夫をまとめます。

  • 細切れの時間には科目Aの問題を解く:通勤や昼休みのような短い時間は、1問ずつ解ける科目Aの過去問題に向いている
  • まとまった時間は論文と科目B-1に充てる:休日の数時間は、論文の通しの練習や、科目B-1の事例問題に使う
  • 仕事の経験を題材としてメモに残す:日々のプロジェクトで判断した場面を短くメモしておくと、論文の題材の蓄えになる
  • 勉強の予定を先に決めておく:平日と休日にそれぞれ何をするかを決めておくと、迷う時間を減らせる

仕事が忙しい時期と試験の時期が重なる場合は、科目Aと科目Bの受験日の間隔を広めに取るなど、CBT方式の日程の選びやすさを生かして計画を立てます。

不合格だったときの見直し方

一度で合格できなかった場合も、次につながる見直しができます。IPAの案内では、科目Aの得点は試験の終了後に試験の端末に表示され、マイページでも確かめられます。科目Bの得点と評価ランクは試験の端末には表示されず、後日マイページで照会できる予定とされています。

見直しの進め方は次のとおりです。

  1. どの科目で基準に届かなかったかを確かめる 科目Aで届かなかったのか、科目B-1なのか、論文なのかで、次の勉強の重点が変わります。
  2. 論文の評価ランクを確かめる Bなら「合格水準まであと一歩」、Cなら「内容が不十分」か「趣旨から逸脱」とされます。Cの場合は、設問の要求に答え切れていたかを特に見直します。
  3. 練習の方法を変える 同じ練習を繰り返すのではなく、骨子づくりの時間を短くする、題材を変えるなど、弱かった部分に合わせて方法を変えます。

なお、2027年度から新しい試験制度に移る予定のため、再挑戦するときの試験の区分や形式が変わっている可能性があります。次に受ける時期を決める前に、IPAの案内で新しい制度の内容を確かめておきます。

実務の知識と試験の勉強の関係

プロジェクトマネージャ試験の対象者像は、IPAの案内で、プロジェクトマネジメントの業務を単独で、またはチームの一員として担う人とされています。試験は実務の経験を前提にしているため、日々の仕事と試験の勉強を結び付けると効率が上がります。

たとえば、仕事でスケジュールの遅れに直面したとき、科目B-1の事例問題のマネージャならどう判断するかを考えてみます。反対に、試験の勉強で学んだリスクの洗い出しの方法を、実際のプロジェクトの計画で試してみます。こうした往復を続けると、論文で書く判断の理由に厚みが出るうえ、仕事の質も上がります。

プロジェクトマネジメントの知識の体系として、国際的に使われている知識体系の本もあります。試験の勉強の参考にする人もいますが、試験が求めているのは知識の体系の暗記ではなく、状況に応じた判断です。知識は判断の材料として使い、論文では自分の経験に基づいた判断を書くことが大切です。

運営者の視点から見たプロジェクトマネージャ試験の生かし方

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、ITのプロジェクトの仕事を外部から受けて長く続いている人ほど、判断の理由を文章で説明する力で信頼を得ています。プロジェクトマネージャ試験の論文の練習は、まさにこの「状況、課題、判断、理由、結果」を筋道立てて書く訓練で、試験のためだけでなく、提案書や報告書を書く仕事にもそのまま生きます。

報告や提案の文書を整える力を別の角度から確かめたい人には、ビジネス文書検定が参考になります。アプリケーションの開発の案件の進め方や、プロジェクトの形の仕事の広がりは、アプリケーション開発のお仕事で紹介しています。

プロジェクトの進め方の相談や、開発の管理の支援を直接受ける形なら、仲介の手数料0%で、依頼する側は同じ予算で多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。論文の練習で作った骨子は、そのまま自分の経歴を説明する資料にもなります。どんな規模のプロジェクトで、どんな課題に、どう判断して対応したのかを短くまとめた文章は、案件の面談や提案の場で、自分の力を伝える材料として使えます。資格の勉強で身につけた判断の言語化を、実際の案件の提案や報告で使っていくことが、試験の合格を仕事の評価につなげる道です。

よくある質問

Q. 令和8年度から午後Ⅱの論文はどう変わりましたか?

IPAの案内では、令和8年度から試験がCBT方式になり、午後Ⅱは科目B-2という名前に変わりました。出題の範囲、論述式という形式、試験時間の120分、2問から1問を選ぶ形、合格基準は変わりません。大きな違いは、論文を紙に手書きするのではなく、会場のパソコンにキーボードで入力して書く点です。

Q. プロジェクトマネージャ試験の合格基準は何点ですか?

IPAの試験要綱では、科目A-1、科目A-2、科目B-1がそれぞれ100点満点で60点以上、論文の科目B-2が評価ランクAで合格とされています。すべての科目で基準を満たす必要があるため、論文だけでなく、科目Aと科目B-1の勉強も欠かせません。

Q. 令和8年度のプロジェクトマネージャ試験はいつ受けられますか?

IPAの案内では、プロジェクトマネージャ試験は令和8年度の後期の区分で、申込の受付は2027年1月27日から2月27日まで、科目Aは2月20日から3月2日まで、科目Bは3月16日から3月28日までの期間に、空きのある会場と日時を選んで受けます。合格発表は2027年6月頃の予定です。

Q. 論文の勉強はいつから始めればよいですか?

論文は骨子づくりと書く練習に時間がかかるため、科目Aや科目B-1の勉強と並行して、試験の数か月前から始める人が多くいます。令和8年度からはキーボードで入力して書くため、本番と同じ120分で書き切れるかを早めに測り、時間配分と入力の速さを確かめておくと安心です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月12日最終更新:2026年10月29日
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会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方