先延ばし癖を仕事で直すには|今日から変えられる着手の手順

@SOHO編集部
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先延ばし癖を仕事で直すには|今日から変えられる着手の手順

この記事のポイント

  • ✓先延ばし癖を仕事で直すための着手の手順を整理しました
  • ✓先延ばしが起きやすい仕事の条件
  • ✓最初の5分に切り分ける方法

締切が近いと分かっているのに、手が動かない。机に向かってもメールを見たり、別の小さな用事を片づけたりして、気づけば夕方になっている。先延ばし癖に悩む人の多くは、怠けたいわけではありません。やらなければならないことは分かっていて、そのうえで手が止まってしまうことに困っています。

先延ばし癖は、性格を変えるよりも、仕事の切り方と着手の段取りを変えるほうが早く効きます。この記事では、先延ばしが起きやすい仕事の条件を整理したうえで、今日から試せる着手の手順、在宅ワークで先延ばしが増える理由、完璧主義タイプの考え方、締切を見える形にする道具の選び方までを順に説明します。チームで仕事の担当と期限を見える形にしたい場合の選択肢として、無料から使えるボード型の道具Pinatecaにも触れます。

先延ばし癖とは何か、仕事でどう困るのか

先延ばし癖とは、やる必要があり、やる時間もあるのに、着手を後ろへずらしてしまうことが繰り返し起きる状態を指します。忙しくて手が回らないのとは違います。時間はあるのに、別のことを先にしてしまう点が特徴です。

仕事で困るのは、先延ばしそのものよりも、その結果として起きることです。

  • 締切の直前に作業が集中し、確認の時間がなくなって品質が落ちる
  • 返事を待っている相手の仕事まで止まり、信頼を失う
  • 「まだやっていない」という気がかりが頭に残り続け、ほかの仕事にも集中できない
  • 後から始めると、やり方を思い出すところからになり、かえって時間がかかる

特に3つ目は見落とされがちです。手をつけていない仕事は、終わっていない仕事として頭の片隅に居座ります。休んでいても気が休まらず、疲れだけが溜まっていきます。先延ばしは時間を節約しているように見えて、実際には気力を少しずつ削っています。

もう1つ押さえておきたいのは、先延ばしの多くは「全部の仕事」で起きるわけではないということです。同じ人でも、すぐ片づく仕事と、何日も手が止まる仕事があります。どの仕事で止まるのかを見ると、直し方の手がかりが見えてきます。次の節で、止まりやすい仕事の条件を整理します。

先延ばしが起きやすい仕事の6つの条件

手が止まる仕事には、いくつか共通する条件があります。自分が抱えている仕事のうち、何日も手が止まっているものを1つ思い浮かべながら読むと、当てはまる条件が見つかるはずです。

1. 仕事が大きすぎて、最初の一手が見えない

「企画書を作る」「確定申告を済ませる」のように、仕事の単位が大きいと、どこから始めればよいかが分かりません。何をすればよいかが決まっていない仕事は、頭が着手を避けようとします。

2. ゴールがあいまいで、どこまでやれば終わりか分からない

「資料をいい感じに直す」のような依頼は、終わりの基準がありません。終わりが見えない仕事は、始めるのにも勇気が要ります。

3. 締切が遠い、または締切が無い

締切が1か月先の仕事は、今日やらなくても困りません。締切の無い「いつかやる」仕事は、さらに後回しになります。

4. 誰かの判断や情報を待っている

相手からの資料待ち、上司の判断待ちの仕事は、自分では進められない部分があります。そのうち、進められる部分まで一緒に止まってしまうことがよくあります。

5. 苦手、または失敗したくない

電話をかける、断りの連絡をする、初めて使う道具を触る。こうした仕事は、気が重いという理由だけで後ろへずれます。

6. 評価される仕事で、完璧にしたい気持ちが強い

人に見られる成果物ほど、「中途半端なものは出したくない」という気持ちが働きます。始めるなら一気に仕上げたいと考えるため、まとまった時間が取れる日まで着手しないまま時間が過ぎます。

当てはまる条件が分かれば、対策も決まります。大きすぎるなら小さく切る。ゴールがあいまいなら終わりの基準を書く。締切が遠いなら途中の締切を作る。待ちがあるなら自分で進められる部分を切り出す。苦手なら最初の一手だけを軽くする。完璧主義なら下書きを出す前提にする。次の節からは、この対策を手順に落としていきます。

先延ばしで得をしている気がする理由と、払っている代償

先延ばしの記事では、デメリットばかりが語られます。ただ、人が先延ばしを繰り返すのは、その場では何かしらの得があるからです。得の正体を知っておくと、癖をほどきやすくなります。

その場で得られるもの

  • 気が重い作業から、ひとまず逃れられる
  • 締切の直前になると集中力が上がり、短時間で片づいたように感じられる
  • 時間をかけなかった分、うまくいかなくても「本気を出していないから」と考えられる

2つ目は特に厄介です。締切の前夜に一気に仕上げた経験があると、「追い込まれたほうが力が出る」と思い込みやすくなります。たしかに集中はしますが、見直しの時間が取れず、誤字や計算の間違い、相手の意図との食い違いに気づけません。うまくいった回だけが記憶に残り、うまくいかなかった回は忘れがちです。

払っている代償

一方で、払っている代償は目に見えにくいものです。

  • 確認と修正の時間が取れないため、成果物の質が下がる
  • 相手を待たせ、次の依頼につながりにくくなる
  • 気がかりが残り続け、休んでいるはずの時間も休めない
  • 締切の直前に体調を崩すと、取り返しがつかない

在宅で業務委託の仕事を受けている人にとっては、2つ目の影響が大きくなります。納期の数日前に途中経過を見せてくれる人と、納期当日まで連絡のない人がいれば、依頼する側は前者に次の仕事を頼みます。仕上がりが同じでも、進め方の見え方で評価が分かれます。

先延ばしをやめるとは、締切前の集中を捨てることではありません。集中する時間を、締切の直前ではなく着手の直後に持ってくることです。

今日から変えられる着手の手順

ここからが本題です。先延ばしを減らすために、今日から試せる手順を5つの段階で説明します。順番どおりに1回試すだけで、止まっていた仕事が動き出すことが少なくありません。

手順1. 止まっている仕事を全部書き出す

まず、頭の中にある「やらなければならないこと」を全部紙かメモに書き出します。仕事も個人の用事も分けずに書きます。書き出すと、気がかりの正体がはっきりし、思っていたより数が少ないと気づくこともあります。

書き出したら、何日も手が止まっているものに印を付けます。今日はその中から1つだけを選びます。全部を一度に片づけようとしないことが大切です。

手順2. 最初の5分でできる作業に切る

選んだ仕事を、5分で終わる最初の作業まで小さく切ります。「企画書を作る」なら、「企画書のファイルを作って題名だけ書く」「前回の企画書を開いて見出しを写す」が最初の作業です。

切り方の目安は、その作業を読んだときに、迷わず手が動くかどうかです。「構成を考える」はまだ大きすぎます。「見出しを3つ書く」なら手が動きます。

止まっている仕事 最初の5分の作業
企画書を作る ファイルを作り、題名と見出し3つを書く
経費精算をする 領収書を1か所に集めて枚数を数える
取引先に断りの連絡をする 伝えたい結論を1文だけメモに書く
確定申告の準備をする 去年の控えがどこにあるかを確かめる
新しい道具の使い方を覚える 公式のはじめかたのページを開いて最初の項目だけ読む

手順3. 着手する時刻と場所を決める

最初の作業が決まったら、それをいつ、どこでやるかを決めます。「今日中に」ではなく「14時に、机で」と時刻まで決めます。予定表に書き込んでおくと、他の予定と同じように扱えます。

午前中の早い時間に1つ入れておくと、その日の残りが軽くなります。朝いちばんにメールを開くと、返信に追われて着手の時間がなくなりがちです。メールを開く前に5分だけ着手する、という順番にするのも効果があります。

手順4. 始めたら5分だけやって、止めてよいことにする

時刻になったら、最初の作業だけをやります。5分たったら、やめてもかまいません。実際には、手が動き始めると続けられることが多いのですが、「止めてよい」という約束があることで、始めるときの重さが軽くなります。

続けられた場合は、そのまま進めます。止めた場合は、次の5分の作業を書いてから終わります。

手順5. 終わるときに、次の一手を書いておく

作業を中断するときは、次に何をするかを1行だけ書いておきます。「次は第2章の事例を探す」のように書いておくと、再開するときに迷いません。先延ばしは、再開のたびに「どこからだっけ」と考える手間からも生まれます。次の一手を書いて終わる習慣は、翌日の着手を軽くします。

仕事の種類ごとの着手のコツ

同じ先延ばしでも、仕事の種類によって止まる理由が違います。よくある5つの仕事について、着手のコツを整理します。

メールやチャットの返信

返信が遅れるのは、返事の中身が決まっていないときです。すぐに答えられないなら、「確認して明日の午前中に回答します」と、受け取ったことと回答の時期だけを先に返します。相手は返事が来ないことに一番困っているので、これだけで相手の不安はかなり減ります。

資料や原稿の作成

いきなり完成形を書こうとせず、見出しだけを並べた骨組みから作ります。骨組みができたら、書きやすい節から埋めていきます。最初から順番に書く必要はありません。

経費精算や事務手続き

事務の仕事は、1件ごとは小さいのに溜まると重くなります。週に1回、時刻を決めてまとめて処理する枠を作ると、溜め込みを防げます。領収書は受け取ったらすぐ決まった場所に入れる、と決めておくと、精算の準備が要らなくなります。

電話や気の重い連絡

話す内容を先に3行で書き出してから電話をかけます。結論、理由、相手にお願いしたいことの3つです。書いてしまえば、あとは読むだけになります。

見積もりや請求書の作成

お金に関わる書類は、間違えたくない気持ちから後回しにされがちです。前回の見積書や請求書を複製し、宛先と日付と金額だけを書き換える形にすると、ゼロから作る重さがなくなります。請求書は、納品した日に作る、と決めておくと溜まりません。月末にまとめて作ろうとすると、どの仕事がいつ終わったのかを思い出すところから始めることになり、それ自体が先延ばしの理由になります。

勉強や資格の準備

勉強は締切が遠く、成果がすぐに見えないため、最も先延ばしされやすい仕事です。毎日同じ時刻に15分だけ机に向かう、と決めて、内容よりも続けることを優先します。たとえば中小企業診断士のように学ぶ範囲が広い資格では、科目ごとに1週間単位の小さな目標を立てると、着手のハードルが下がります。

在宅ワークやテレワークで先延ばしが増える理由

在宅で働き始めてから先延ばしが増えた、という人は少なくありません。会社にいれば、上司や同僚の目があり、会議の時刻があり、自然と仕事の区切りができます。自宅ではそれがなくなり、着手のきっかけを自分で作らなければなりません。

厚生労働省のテレワークのガイドラインでも、在宅で働くうえで自分で仕事を進める力が大切だと書かれています。

テレワークの特性を踏まえると、勤務する時間帯や自らの健康に十分に注意を払いつつ、作業能率を勘案して、自律的に業務を遂行できることがテレワークの効果的な実施に適しており、企業は、各労働者が自律的に業務を遂行できるよう仕事の進め方の工夫や社内教育等によって人材の育成に取り組むことが望ましい。 出典: 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」

ここで言う「自律的に業務を遂行する」とは、誰かに言われなくても、自分で段取りを組んで仕事を進めることです。これは生まれつきの性格ではなく、仕事の進め方の工夫で身につけられるものだと、ガイドラインも位置づけています。

在宅で先延ばしを減らすために効くのは、会社にあった「区切り」を自分で作ることです。

  • 始業の時刻を決め、その時刻に机に座る
  • 午前と午後に1回ずつ、取り組む仕事を決める時間を作る
  • 昼休みと終業の時刻を決め、それ以降は仕事のメールを見ない
  • 仕事をする場所を、食事や休む場所と分ける

もう1つ効くのが、進み具合を誰かに見せることです。チームで働いているなら、朝に「今日やること」を共有し、夕方に「終わったこと」を報告します。1人で働いている場合でも、取引先に途中経過を送る日を決めておくと、それが小さな締切になります。

完璧主義タイプの先延ばしを止める考え方

先延ばしに悩む人の中には、仕事ができないのではなく、高い基準を自分に課している人が多くいます。中途半端なものは出したくない、どうせやるなら完璧にしたい。その気持ちが、着手そのものを遅らせます。

完璧主義タイプの先延ばしには、考え方の切り替えが効きます。

1回目は下書きと決める

最初に作るものは、人に見せる完成品ではなく、自分だけが見る下書きと決めます。下書きなら、粗くても誤字があってもかまいません。完成品は2回目、3回目の手直しで作ります。

6割の段階で人に見せる

依頼された仕事なら、6割ほどできた段階で依頼主に方向性を確かめます。大きく外れていればここで直せますし、合っていれば安心して仕上げられます。最後まで作り込んでから方向違いだと分かるほうが、よほど時間を失います。

時間で区切る

「納得がいくまで」ではなく「今日は2時間まで」と時間で区切ります。時間が来たら、その時点のものを保存して終わります。仕上がりの基準ではなく、使った時間で区切ると、着手の重さが軽くなります。

終わりの基準を先に書く

「この資料は、A社の担当者が予算の判断をできれば終わり」のように、誰が何をできれば完成かを先に書きます。基準が決まっていれば、それ以上の作り込みをしなくて済みます。

完璧を目指すこと自体は悪いことではありません。ただ、完璧を目指すのは2回目以降の手直しの段階で十分です。1回目は、とにかく形にすることを目的にします。

1週間だけ記録して、自分の止まり方を知る

着手の手順を試す前後に、1週間だけ先延ばしの記録を取ると、自分がどんな仕事で止まるのかがはっきりします。記録といっても、手間のかかるものではありません。1日の終わりに、次の3つをメモに書くだけです。

  • 今日、やろうと思っていたのにやらなかった仕事
  • その仕事を前にして、代わりに何をしていたか
  • なぜ手が止まったと思うか(大きすぎた、ゴールが分からなかった、気が重かった、など)

1週間分を並べると、多くの人は同じ理由で何度も止まっていることに気づきます。「大きすぎる」が多い人は、切り方の練習が効きます。「気が重い」が多い人は、連絡や電話の仕事で止まっているので、話す内容を先に書き出す方法が効きます。「判断待ち」が多い人は、相手への催促や、待ちの間に進められる部分の切り出し方を工夫します。

代わりに何をしていたかも、手がかりになります。メールの確認、ニュースの閲覧、机の片づけなど、先延ばしの間にやっていることは人によってだいたい決まっています。それが分かれば、着手の時刻にはメールを閉じておく、スマートフォンを別の部屋に移す、といった形で、先延ばしの入り口を先にふさげます。

記録は1週間で十分です。長く続けると、記録そのものが負担になります。傾向が分かったら記録はやめ、対策のほうに時間を使います。何か月かたって、また手が止まることが増えてきたら、もう一度1週間だけ記録を取ります。

先延ばしを減らす1日の段取りの例

ここまでの手順を、1日の流れに落とし込むとどうなるかを例で示します。在宅で事務の仕事と業務委託の仕事を並行している人を想定した例です。

時刻 やること
9:00 メールを開く前に、一覧を見て今日の最初の作業を1つ選ぶ
9:05 最初の作業を5分だけやる(企画書の見出しを3つ書く、など)
9:30 メールとチャットを確認し、すぐ答えられないものには回答の時期だけ返す
10:00 午前の中心の仕事に取りかかる
12:00 昼休み。仕事の通知は見ない
13:00 午後の仕事を1つ決め、着手の時刻を予定表に書く
15:00 気の重い連絡や電話をまとめて済ませる時間
17:30 一覧の状態を更新し、明日の最初の作業を1行書いて終わる

ポイントは、朝いちばんと夕方の終わりに、それぞれ数分の段取りの時間を取っていることです。朝は「今日の最初の一手」を決め、夕方は「明日の最初の一手」を書きます。この2回の段取りが、着手の重さを大きく下げます。

気の重い連絡を15時にまとめているのも工夫の1つです。気の重い仕事を1日の中に散らばらせると、そのたびに手が止まります。決まった時間にまとめて片づけると、それ以外の時間は気がかりなく作業できます。

もちろん、この表のとおりに毎日過ごす必要はありません。自分の仕事に合わせて時刻を変えてかまいません。大切なのは、着手の段取りを1日の決まった場所に組み込んでおくことです。

チームや部下の先延ばしに向き合うとき

自分ではなく、チームのメンバーや部下の先延ばしに困っている人もいるはずです。人の先延ばしに向き合うときは、責めるよりも、止まっている理由を一緒に探すほうが早く解決します。

まず、止まっている仕事について「どこまで進んでいるか」ではなく「どこで止まっているか」を聞きます。進み具合を聞かれると、相手は言い訳を探しがちです。止まっている場所を聞くと、「資料の形式が分からない」「誰に確認すればよいか分からない」といった具体的な理由が出てきます。理由が分かれば、形式の見本を渡す、確認の相手を紹介する、といった手を打てます。

次に、仕事を渡すときの伝え方を見直します。「いい感じにまとめておいて」という頼み方は、ゴールがあいまいで先延ばしを生みます。頼むときは、何のための仕事か、誰が見るものか、いつまでに、どの段階で一度見せてほしいかを伝えます。途中で一度見せてもらう日を最初に決めておくと、方向違いを早く直せます。

最後に、仕事の状態がチーム全員に見えるようにしておきます。誰がどの仕事を持っていて、どれが止まっているのかが見えれば、困っているメンバーに早めに声をかけられます。先延ばしは本人だけの問題に見えて、実際には仕事の渡し方や見え方の問題であることも多いのです。

締切と担当を見える形にする道具の選び方

先延ばしを減らすには、やることと締切が目に入る状態を作ることが欠かせません。頭の中だけで管理していると、締切が遠い仕事は忘れられ、気づいたときには直前になっています。使う道具は、働き方によって選び分けます。

1人で仕事が少ないなら、紙とカレンダーで十分

抱えている仕事が10件程度で、1人で進めているなら、紙の一覧と予定表で十分です。毎朝、紙の一覧を見て、今日やる最初の作業を1つ選ぶ。それだけで先延ばしはかなり減ります。スマートフォンの標準のリマインダーやメモ帳でも同じことができます。

仕事が増えてきたら、締切が並ぶ一覧に移す

案件が増え、締切が重なり始めたら、締切の順に並べ替えられる一覧に移します。表計算ソフトで「仕事」「最初の作業」「締切」「状態」の4列を作るだけでも、先延ばしの元が見えるようになります。

チームで回すなら、担当と期限が見えるボードを使う

チームで仕事を分担している場合は、誰が何をいつまでにやるかが全員に見える状態が大切です。先延ばしは、担当があいまいな仕事で特に起きやすいからです。「誰かがやるだろう」と思われた仕事は、誰も手をつけないまま締切を迎えます。

こうした場面の選択肢の1つが、Pinatecaです。公式サイトによると、カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードがあり、5人までならボードとチャットをすべて無料で使えます。カンバンのボードなら「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の列にカードを並べ、担当と締切をカードごとに付けられるので、止まっている仕事が列の左側に残っているのがひと目で分かります。ガントのボードでは期間が横棒で並び、今日の線より遅れている作業が見えます。カードのすぐ近くでチャットができるため、「この件どうなっていますか」という確認もその場で済みます。無料プランはボード10個まで、6人目または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら月額400円)になります。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

どの道具を使う場合でも、大切なのは毎日見ることです。道具を入れただけで先延ばしが止まるわけではありません。朝に一覧を見て最初の作業を選ぶ、夕方に状態を更新する、という2回の習慣と組み合わせて初めて効果が出ます。

周りの力を借りて締切を外に出す

自分1人の意志で先延ばしを止めるのには限界があります。周りの人の力を借りて、締切を自分の外に出すと、着手しやすくなります。

途中の締切を相手と約束する

納期が2週間後の仕事なら、1週間後に骨組みを見せる、と依頼主と約束します。自分で決めた締切は破りやすくても、人と約束した締切は守ろうとする力が働きます。依頼主にとっても、途中で方向性を確かめられるのは助かることです。

一緒に作業する時間を作る

同僚や仲間と、同じ時刻に作業を始める時間を作ります。オンラインで画面をつないで、それぞれが自分の仕事を黙々と進めるだけでもかまいません。誰かが作業している気配があると、手を動かしやすくなります。

苦手な仕事は交換する

チームで働いているなら、苦手な仕事を得意な人に頼み、代わりに自分の得意な仕事を引き受ける方法もあります。電話が苦手な人が資料作りを、資料作りが苦手な人が電話を受け持つ、という具合です。全員が苦手な仕事で止まるより、チーム全体の仕事が早く進みます。

やらないと決める

先延ばしにしている仕事の中には、本当はやらなくてよいものも混ざっています。何か月も手が止まっている仕事は、やらないと決めて一覧から消す、または誰かに渡す、という選択肢もあります。やらないと決めること自体が、気がかりを1つ減らします。

引き受ける段階で先延ばしの芽を摘む

先延ばしの多くは、仕事を引き受けた時点で芽が出ています。依頼の中身があいまいなまま引き受けると、着手の段階で「何をすればいいのか」と止まってしまいます。仕事を受けるときに、次の5つを確かめておくと、あとで手が止まりにくくなります。

  1. 何のための仕事か(誰が、何の判断に使うのか)
  2. 完成の形(文書の枚数、ファイルの形式、提出先)
  3. 最終の締切と、途中で見せる日
  4. 判断に迷ったときに誰に聞けばよいか
  5. 必要な資料や情報がいつ届くか

5つ目は特に大切です。相手から届く資料が遅れると、自分の作業も止まります。届く日を最初に確かめておけば、遅れたときにすぐ催促できますし、待っている間に進められる部分を先に片づけておけます。

もう1つ、引き受ける量にも気をつけます。抱えている仕事が多すぎると、どれから手をつけるかを決めるだけで疲れ、結果として全部が後ろへずれます。新しい依頼を受ける前に、今の一覧を見て、締切が重なっていないかを確かめます。重なっているなら、締切を相談するか、引き受ける時期をずらしてもらいます。無理に受けて全部が遅れるより、最初に相談するほうが相手にとってもありがたいものです。

フリーランスや副業で仕事を受けている人は、受注の段階で断りにくいと感じることがあります。ただ、受けた仕事が遅れることのほうが、断ることよりも信頼を損ねます。引き受ける前の5分の確認が、あとの何日分もの先延ばしを防ぎます。

困りごとが続くときの相談先

ここまでの手順を試しても、仕事の遅れが続いて生活に支障が出ている、気持ちが落ち込んで何も手につかない、という状態が続く場合は、1人で抱え込まずに相談してください。仕事の進め方の工夫だけでは解決しない困りごともあります。

厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」では、働く人の悩みを電話、SNS、メールで相談できる窓口を案内しています。ストレスのセルフチェックや、睡眠と健康について学べる教材も公開されています。体調や気分の変化が気になるときは、医療機関に相談することもできます。

職場で働いている人なら、上司や人事、社内の相談窓口に、仕事の量や進め方について相談する方法もあります。業務量が多すぎて手が回っていないだけ、ということも少なくありません。その場合は、先延ばしの癖ではなく、仕事の配分の問題です。

在宅ワークを受ける側から見た、先延ばしと信頼の関係

最後に、フリーランスや副業で仕事を受ける立場から、先延ばしと信頼の関係を整理します。

2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、作業の速さよりも「連絡が早い」「途中経過を見せてくれる」という点で依頼主から評価されています。納期の前に方向性を確かめ、遅れそうなときは早めに伝える。これだけで、依頼主は安心して次の仕事を頼めます。逆に、仕上がりは良くても、納期当日まで連絡がない人には、依頼主が不安を抱えます。

業務委託の仕事では、依頼主と受け手が直接やりとりできるかどうかも大切です。間に人が入ると、途中経過の確認や納期の相談が伝言になり、遅れの気配が伝わりにくくなります。手数料0%で直接取引できる形なら、受け手は手取りが厚くなるだけでなく、依頼主と直接相談しながら進められるため、先延ばしの元になる「判断待ち」も減らせます。

先延ばしの少ない働き方は、どの職種でも評価されます。AIを使った業務の改善を支援する仕事の内容や求められる力はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、デザインの仕事の単価の相場はデザイナーの年収・単価相場で整理しています。どちらも、納期の管理と途中経過の共有が仕事の評価に直結する分野です。自分に合う仕事を探すときは、作業の内容と合わせて、締切の組み方や連絡の頻度も確かめておくと、先延ばしに悩まずに続けられる働き方を選べます。

よくある質問

Q. 先延ばし癖は性格だから直らないのでしょうか?

性格を変えなくても、仕事の切り方と着手の段取りを変えることで減らせます。止まっている仕事を5分でできる最初の作業まで小さく切り、着手する時刻と場所を決め、終わるときに次の一手を書いておく。この流れを1つの仕事で試すだけでも、手が動き出すことは少なくありません。

Q. 締切の直前のほうが集中できるのに、早く始める意味はありますか?

直前の集中は確かに強いのですが、見直しや修正の時間が取れず、誤りや相手の意図との食い違いに気づけません。早く着手して骨組みだけ作り、途中で依頼主に方向性を確かめておけば、直前に集中する時間を仕上げに使えます。集中する場面を締切前から着手直後に移すと考えると取り組みやすくなります。

Q. 在宅で働くと先延ばしが増えるのはなぜですか?

会社にあった上司や同僚の目、会議の時刻といった仕事の区切りが、自宅ではなくなるためです。始業と終業の時刻を決める、午前と午後に取り組む仕事を決める時間を作る、取引先に途中経過を送る日を決める、といった形で、区切りを自分で作ると着手しやすくなります。

Q. 工夫しても仕事が手につかない状態が続くときはどうすればよいですか?

仕事の遅れで生活に支障が出ている、気持ちが落ち込んで何も手につかないといった状態が続くなら、1人で抱え込まずに相談してください。厚生労働省の「こころの耳」では電話やSNS、メールの相談窓口を案内しています。職場の上司や人事に仕事の量を相談する、医療機関に相談するという方法もあります。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月21日最終更新:2026年10月18日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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