子育てコンシェルジュの資格|取り方と仕事


この記事のポイント
- ✓子育てコンシェルジュ資格を調べる人向けに
- ✓自治体の子育てコンシェルジュ(利用者支援専門員)になるための子育て支援員研修と実務経験の条件
- ✓保育コンシェルジュとの違い
子育てコンシェルジュ資格を調べ始めると、すぐに「国家資格なのか」「どこで取れるのか」「民間の講座と何が違うのか」という疑問にぶつかります。結論から書くと、「子育てコンシェルジュ」という名前の国家資格はありません。多くの市区町村で使われている子育てコンシェルジュという呼び名は、国の「利用者支援事業」で働く相談員(利用者支援専門員)の愛称です。この仕事に就くために必要なのは、都道府県や市区町村が実施する子育て支援員研修の修了と、一定の実務経験です。
一方で、民間の団体が「育児コンシェルジュ」などの名前で独自の認定資格を出していることもあります。こちらは自治体の相談員の要件とは別のもので、親子教室の講師として活動するための資格です。同じような名前でも、目指す仕事がまったく違います。
この記事では、自治体の子育てコンシェルジュになるための条件を、こども家庭庁の実施要綱で確かめた内容をもとに整理し、保育コンシェルジュとの違い、民間資格の中身、求人の探し方、履歴書の書き方までを順に説明します。
子育てコンシェルジュとはどんな仕事か
子育てコンシェルジュは、子育て中の家庭や妊娠中の人の相談を受けて、その家庭に合った保育所、一時預かり、子育てひろば、健診、医療機関などの情報を伝え、必要に応じて関係する機関につなぐ仕事です。根拠になっているのは、子ども・子育て支援法にもとづく利用者支援事業です。こども家庭庁の実施要綱は、事業の目的をこう書いています。
こども及びその保護者等、または妊娠している方がその選択に基づき、教育・保育・保健その他の子育て支援を円滑に利用できるよう、必要な支援を行うことを目的とする。 出典: cfa.go.jp
分かりやすく言い換えると、「子育てに使える制度やサービスはたくさんあるのに、どれを使えばよいか分からない」という家庭と、サービスの間に立つ案内役です。実施主体は市区町村で、市区町村が認めた法人などへの委託もできると定められています。そのため、子育てコンシェルジュとして働く人は、市区町村の職員として雇われる場合と、委託を受けた社会福祉法人やNPO法人の職員として働く場合の両方があります。
相談の場所は、子育てひろば(地域子育て支援拠点)、児童館、保育所、市区町村の窓口などです。親子が遊びに来る場所で、雑談の中から「実は仕事に戻りたいが、預け先が見つからない」「夜泣きが続いて眠れない」といった悩みを聞き取ることも多く、相談の窓口に来るのを待つだけの仕事ではありません。こども家庭庁の概要資料でも、来所の相談だけでなく、家庭へ出向くアウトリーチ(こちらから出向いて支援すること)を含めた相談対応、助言と利用の支援、地域のネットワークづくりが役割として示されています。
仕事の中身を大きく分けると、次の3つです。
- 利用者支援:子育て家庭の話を聞き、合うサービスを一緒に探して、利用の手続きまで案内する
- 地域連携:保育所、保健センター、子育てサークル、医療機関などと連絡を取り合い、支援につながる仕組みをつくる
- 記録と報告:相談の内容を記録し、ほかの職員や関係機関と共有する
相談の相手は困りごとを抱えた保護者で、話を聞く力と、地域の情報を正確に把握しておく力の両方が問われます。
利用者支援事業の4つの型と「保育コンシェルジュ」
利用者支援事業には、いくつかの型(類型)があります。どの型で働くかによって、仕事の中身と必要な研修が変わります。こども家庭庁の資料をもとに整理すると次のとおりです。
| 型 | 主な場所 | 主な仕事 | 職員の要件 |
|---|---|---|---|
| 基本型 | 子育てひろばなど身近な場所 | 子育て全般の相談と地域連携 | 子育て支援員研修の修了と実務経験 |
| 特定型 | 主に市区町村の窓口 | 保育所など保育サービスの相談 | 子育て支援員研修の修了が望ましい |
| こども家庭センター型 | こども家庭センター | 母子保健と児童福祉の一体的な相談 | 保健師、社会福祉士などの専門職 |
| 妊婦等包括相談支援事業型 | 市区町村の窓口など | 妊娠期からの伴走型の相談 | 保健師、助産師などの専門職 |
一般に「子育てコンシェルジュ」と呼ばれることが多いのは基本型の専任職員で、「保育コンシェルジュ」と呼ばれるのは特定型の職員です。こども家庭庁の概要資料でも、特定型には「いわゆる『保育コンシェルジュ』」と注記がついています。
保育コンシェルジュの実例として、横浜市は各区のこども家庭支援課に「保育・教育コンシェルジュ」を配置しています。市の案内は、その役割をこう説明しています。
保育・教育コンシェルジュは、就学前のお子さんの預け先に関する保護者の相談に応じ、認可保育所のほか、横浜保育室や一時預かり事業、幼稚園預かり保育などの保育サービス等について情報を提供しています。 出典: city.yokohama.lg.jp
横浜市では、保育所に申し込んで入れなかった家庭に、コンシェルジュから連絡をして代わりの預け先を案内する取り組みも行っています。保育コンシェルジュは「保育所の空きと、家庭の働き方を結びつける仕事」と考えると分かりやすいでしょう。
こども家庭センター型と妊婦等包括相談支援事業型は、保健師や助産師、社会福祉士などの専門職が中心の型です。資格を持たない人が研修だけで就ける仕事ではないので、子育てコンシェルジュを目指す人がまず見るべきなのは、基本型と特定型の2つです。
実施している数も確かめておきます。こども家庭庁が公表している令和7年度の実施状況では、全国の実施か所数は合計5,824か所で、そのうち基本型が2,043か所、特定型が383か所です。基本型は東京都で267か所、兵庫県で164か所、大阪府で145か所と、都市部ほど多くなっています。住んでいる地域でどの型がどれだけ実施されているかで、求人の出やすさも変わります。
子育てコンシェルジュになるための条件
基本型の専任職員になるための条件は、こども家庭庁の実施要綱に定められています。要点は、研修と実務経験の2つをそろえることです。
1つ目は研修です。子育て支援員研修のうち、全員が受ける「基本研修」と、「地域子育て支援コース」の中の「利用者支援事業(基本型)」の専門研修の両方を修了している必要があります。基本研修は子育て支援の仕事に共通する内容で、こども家庭庁の案内では8科目で組まれています。専門研修では、利用者支援事業の考え方、地域の子育て資源の調べ方、相談の記録の扱い方、事例の検討などを学びます。
2つ目は実務経験です。要綱は、相談やコーディネートを必須の業務とする事業や仕事で、次の期間を参考に市区町村長が定める実務経験が必要だとしています。
| 区分 | 実務経験の期間の目安 |
|---|---|
| 保育士、社会福祉士など対人援助の資格を持つ人 | 1年 |
| それ以外の人 | 3年 |
例として挙げられているのは、地域子育て支援拠点事業での仕事や、保育所の主任保育士の仕事です。つまり、保育士の資格を持って子育てひろばで1年以上働いた人や、資格がなくても子育てひろばのスタッフとして3年以上働いた人が、研修を修了すると基本型の専任職員の要件を満たす形になります。最終的な期間は市区町村長が定めるので、応募したい自治体の募集要項で確かめてください。
このほか、児童福祉法施行規則に定める「こども家庭ソーシャルワーカー」の認定を受けた人は、研修を受けなくても要件を満たします。こども家庭ソーシャルワーカーとは、子どもと家庭の福祉に関わる相談の専門性を国の基準で認定された人のことです。
特定型(保育コンシェルジュ)の場合、要綱の書き方は「基本研修と、地域子育て支援コースの『利用者支援事業(特定型)』の専門研修を修了していることが望ましい」です。基本型のように実務経験の期間までは書かれていません。そのため、自治体によっては保育士の資格や事務の経験を条件に募集し、採用後に研修を受けてもらう形をとることもあります。
子育て支援員研修の受け方
子育て支援員研修は、都道府県や市区町村が実施する研修です。国家試験のような筆記試験はなく、決められた科目を受講して修了すると修了証書が交付されます。受講の流れは、おおむね次のとおりです。
- 住んでいる都道府県や市区町村のホームページで、その年度の子育て支援員研修の開催案内を探す
- 受講したいコース(利用者支援事業の基本型か特定型か)を選び、申し込む
- 基本研修を受ける(すでに保育士などの資格を持つ人は免除される場合がある)
- 専門研修を受ける(講義に加えて、見学実習がある場合もある)
- 修了すると、修了証書が交付される
受講の条件は実施する自治体によって違います。利用者支援事業のコースは、すでに子育て支援の現場で働いている人や、これから働く予定がある人を対象にしていることが多く、「その地域に住んでいるか、働いていること」を条件にする自治体もあります。開催は年に1回から数回で、募集期間が短いこともあるので、気になる人は春ごろから自治体の案内をこまめに確かめておくと安心です。
受講料は無料の自治体が多いものの、教材費などが必要な場合もあります。開催の日数や時間数もコースや自治体で違うため、開催案内で確かめてください。
修了証書は、子育てコンシェルジュの求人に応募するときや、採用された後に勤め先へ提出を求められる大切な書類です。転職や引っ越しのたびに必要になることがあるので、原本を大切に保管し、写しを1部作っておくと安心です。なくした場合の再発行の手続きは、研修を実施した自治体に問い合わせます。研修を受けた年度と自治体の名前を手帳などに控えておくと、問い合わせのときに話が早く進みます。また、基本研修だけを先に修了し、専門研修は翌年度に受けるという受け方を認めている自治体もあります。その場合は、両方の修了証書をそろえて保管してください。
研修の中身を先に知っておきたい人には、こども家庭庁が公開している映像教材が役に立ちます。子育て支援員研修・映像教材のページでは、基本研修8科目のうち7科目の映像と、説明資料のPDFを見られます。受講前に一度目を通しておくと、当日の講義が頭に入りやすくなります。
働きながら研修を受ける場合、平日の日中に開講されることが多い点に気をつけてください。勤め先の事業所が研修費や受講中の賃金を負担する仕組みとして、国の人材開発支援助成金があります。福祉の事業所の側から見た使い方は、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で解説しています。子育て支援の事業所で働いている人は、上司に研修の受講を相談するときの材料になります。
民間の「育児コンシェルジュ」資格との違い
子育てコンシェルジュと似た名前の民間資格もあります。代表的なのが、一般社団法人日本ふれあい育児協会が認定する「育児コンシェルジュ」です。協会の案内によると、この資格は同じ協会の「ふれあい育児インストラクター」の講座を受けて認定講師になった人のための、上位の講座という位置づけです。資格を取ると、協会の提携園や自分で開拓した幼稚園、こども園、子育て支援センターなどで、0歳から2歳の親子教室を運営できるとされています。
講座の中身について、協会はこう書いています。
全2回 計11 時間の講座受講と 約4時間の自宅学習課題( 課題レポート作成、デモレッスン準備など)のほかに認定講師として活躍するために必要な知識、ビジネスマナーも身につけます。 出典: fureai-ikuji.jp
講座はスクーリング(通学)で行われ、デモレッスンや適性試験、課題で総合的に評価されて認定が決まります。受講料のほかに試験料がかかると案内されているので、費用は協会の受講料一覧で確かめてください。
自治体の子育てコンシェルジュと、民間の育児コンシェルジュの違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | 自治体の子育てコンシェルジュ | 民間の育児コンシェルジュ |
|---|---|---|
| 何の名前か | 利用者支援事業の相談員の愛称 | 民間団体が認定する資格の名前 |
| 必要なもの | 子育て支援員研修の修了と実務経験 | 団体の講座の受講と認定 |
| 主な仕事 | 子育て家庭の相談と支援への橋渡し | 親子教室の講師、教室の運営 |
| 働き方 | 市区町村や委託先の法人の職員 | 講師として個人で活動することが多い |
民間資格を取っても、自治体の子育てコンシェルジュの要件を満たすことにはなりません。逆に、子育て支援員研修を修了しても、親子教室の講師として団体の名前を使えるわけではありません。どちらを目指すかは、「相談員として働きたいのか」「講師として教室を開きたいのか」で決めると迷いません。
民間資格を選ぶときは、認定後の活動の場が用意されているか、更新の費用や年会費がかかるか、教材を自分で買い足す必要があるかを、申し込む前に確かめてください。資格を取ること自体に高い費用を払わせ、仕事の紹介はほとんどないという講座も世の中にはあります。講座の案内に「必ず稼げる」といった言い切りがあるものは避けたほうが安全です。
求人の探し方と働き方
自治体の子育てコンシェルジュの求人は、主に3つの場所で見つかります。
- 市区町村のホームページの職員募集のページ
- ハローワークの求人
- 委託を受けている社会福祉法人やNPO法人のホームページ
市区町村が直接雇う場合は、1年ごとに任用される非常勤の職員として募集されることがよくあります。勤務時間は、子育てひろばの開館時間に合わせて昼間が中心になるのが一般的です。報酬は自治体の基準で決まるため、同じ仕事でも地域によって差があります。応募の前に、募集要項で勤務日数、報酬の額、任用の期間、更新の有無を確かめてください。
委託先の法人で働く場合は、子育てひろばの運営スタッフとして採用され、経験を積んでから利用者支援専門員を任されるという順番になることもあります。最初から専門員の求人だけを探すより、子育てひろばや児童館のスタッフの募集にも目を向けると、入り口が広がります。前の節で見た実務経験の条件を満たすためにも、子育てひろばでの仕事は近道になります。
求人票を見るときは、次の点を確かめておくと入ってからの食い違いを防げます。
- 研修の受講が採用の条件か、採用後に受講できるか
- 1か所に常駐するのか、複数の子育てひろばを回るのか
- 土曜日や日曜日の勤務があるか
- 相談の記録をどの形式で残すか(紙か、パソコンのシステムか)
子育てコンシェルジュに向いている人と、仕事で求められる力
子育てコンシェルジュの仕事でいちばん大切なのは、相手の話を最後まで聞き、本当に困っていることを一緒に整理する力です。保護者は最初から悩みをはっきり言葉にできるとは限らず、「保育園の空き状況を知りたい」という相談の裏に、「夫婦で育児の分担がうまくいかない」「体調がすぐれない」といった別の悩みが隠れていることもあります。
求められる力を整理すると、次のとおりです。
- 聞く力:相手の話をさえぎらず、気持ちを受け止めながら聞く
- 調べる力:地域の保育所の空き、一時預かりの条件、健診の日程など、変わりやすい情報を正確に把握する
- つなぐ力:自分で抱え込まず、保健師や児童相談所など、適した機関に引き継ぐ
- 書く力:相談の内容を、ほかの職員が読んでも分かる記録にまとめる
特に「つなぐ力」は、この仕事の要です。虐待の疑いや、保護者の心の不調など、専門の機関が対応すべき相談を受けることもあります。相談員が一人で解決しようとせず、決められた手順で関係機関に連絡することが、子どもと家庭を守ることにつながります。
書く力については、相談の記録だけでなく、子育てひろばの便りや、地域の子育て情報をまとめた案内を作る仕事もあります。読みやすい文章の組み立て方や、敬語の使い方を体系的に学びたい人は、ビジネス文書検定の内容が参考になります。報告書や案内文の書き方を問う検定で、自治体や法人に出す書類の質を上げるのに役立ちます。
子育ての経験は、相談相手の気持ちを想像するうえで助けになります。ただし、自分の子育てのやり方を相手にすすめるのは、この仕事では避けるべきことです。家庭ごとに事情が違うことを前提に、選べる道を並べて、選ぶのは保護者自身という姿勢を保てる人が向いています。
よく受ける相談と、対応の流れ
子育てコンシェルジュのところに寄せられる相談は、時期によって中身が変わります。保育所の入所の申し込みが集中する秋から冬にかけては、預け先の相談が増えます。春は、引っ越してきたばかりで地域のことが分からない家庭や、育児休業から職場に戻る準備をしている家庭からの相談が目立ちます。夏休みの前には、小学生の放課後の過ごし方について聞かれることもあります。
よくある相談の例と、相談員がとる対応の流れを整理すると次のとおりです。
| 相談の例 | 相談員がとる対応の例 |
|---|---|
| 仕事に戻りたいが、どの保育所に申し込めばよいか分からない | 通える範囲の保育所の種類と申し込みの流れを説明し、保育の窓口へつなぐ |
| 上の子の行事の日だけ、下の子を預けたい | 一時預かりやファミリー・サポート・センターの使い方と予約の方法を案内する |
| 引っ越してきたばかりで、知り合いがいない | 子育てひろばの行事や、地域の子育てサークルを紹介する |
| 子どもの発達が気になる | 健診や発達の相談の窓口を伝え、保健センターと連絡を取る |
| 育児がつらく、眠れない日が続いている | 話を聞いたうえで、保健師など専門の職員に引き継ぐ |
対応の基本は、「聞く」「整理する」「選べる道を示す」「つなぐ」「その後を確かめる」の順番です。まず相談者の話を聞き、何に困っているのかを一緒に整理します。次に、使えるサービスや窓口を複数示し、相談者が選べるようにします。選んだサービスの利用が始まるまで手続きを手伝い、しばらくしてから「その後どうですか」と声をかけて、うまく使えているかを確かめます。
この最後の「その後を確かめる」までが、利用者支援事業の大切なところです。情報を伝えて終わりにせず、支援につながったかどうかまで見届けることで、相談者が途中で困って諦めてしまうことを防ぎます。
相談の記録は、次に同じ家庭が来たときに別の職員が対応しても話が続くように、事実と相談者の言葉を分けて書きます。個人の情報を扱うので、記録の保存の方法や、関係機関に伝えてよい範囲は、勤める自治体や法人の決まりに従います。
研修を修了したあとに学び続けること
子育て支援員研修を修了して相談員になったあとも、学ぶことは続きます。地域の保育所の数や、一時預かりの条件、子育ての給付の制度は毎年のように変わるため、古い情報のまま相談に乗ると、相談者を誤った窓口に案内してしまうおそれがあるからです。
自治体によっては、相談員として働いている人を対象に、フォローアップ研修や現任研修と呼ばれる追加の研修を開いています。フォローアップ研修とは、実際に働き始めた人が、現場で困った事例を持ち寄って学び直す研修のことです。開催の有無と中身は自治体ごとに違うので、勤め先や都道府県の案内で確かめてください。
相談員としての専門性をさらに高めたい人には、次のような道があります。
- 保育士の資格を取る:保育所の仕組みや子どもの発達の知識が深まり、実務経験の条件も短くなる
- 社会福祉士の資格を取る:相談援助の専門職として、福祉の制度全般の知識を身につけられる
- こども家庭ソーシャルワーカーの認定を目指す:子どもと家庭の相談に特化した専門性が認められる
- 子育て支援員研修のほかのコースを受ける:一時預かりや地域型保育など、関わる事業の幅を広げられる
どの道を選ぶかは、相談員として長く働きたいのか、保育の現場に入りたいのか、福祉の相談全般に関わりたいのかで変わります。社会福祉士や保育士は国家資格で、取るまでに数年かかることもあるので、いまの仕事を続けながら計画的に準備するのが現実的です。
目指す前に確かめておきたいこと
子育てコンシェルジュを目指すと決めたら、動き出す前に次の点を確かめておくと、遠回りを防げます。
- 住んでいる自治体で、利用者支援事業の基本型と特定型のどちらを実施しているか
- その自治体の子育て支援員研修の開催時期と、受講の条件
- 自分の実務経験が、相談やコーディネートの仕事として数えられるか
- 子育てコンシェルジュの募集が、市区町村の直接の雇用か、委託先の法人か
- 勤務の曜日と時間が、自分の家庭の事情と合うか
特に3つ目は、自分では判断しにくいところです。子育てひろばでの仕事や保育所での経験がどこまで実務経験に数えられるかは、市区町村長が定めるとされているので、気になる人は自治体の子育て支援の担当課に問い合わせると確実です。
仕事のやりがいと難しさ
子育てコンシェルジュの仕事のやりがいは、相談に来た家庭が支援につながり、表情が明るくなっていく過程をそばで見られることです。保育所の入所が決まった、一時預かりを使って少し休めた、子育てひろばで同じ年の子どもを持つ親と知り合えた、といった変化は、相談員が情報と人をつないだ結果です。地域の保育所や保健センター、子育てサークルとの関係が深まるほど、紹介できる先が増え、相談に応える力も上がっていきます。
一方で、難しさもあります。1つ目は、すぐに答えが出ない相談が多いことです。保育所の空きがない地域では、希望どおりの預け先を示せないこともあります。その場合でも、ほかに使えるサービスを一緒に考え、次の申し込みの時期を伝えるなど、相談者が次の一歩を踏み出せるように支えることが求められます。
2つ目は、重い相談を受けたときの心の負担です。虐待の疑いや保護者の心の不調など、深刻な相談を一人で抱えると、相談員自身が疲れてしまいます。職場の中で相談の内容を共有し、上司や専門職と一緒に対応する仕組みがあるかどうかは、働く場所を選ぶときの大切な目安です。面接では、困った事例をどのように共有しているかを聞いてみるとよいでしょう。
3つ目は、情報の更新の手間です。保育所の定員や一時預かりの料金、子育ての給付の制度は年度ごとに変わります。相談員は、自治体の広報や担当課からの通知を読み、地域の情報を常に新しく保つ必要があります。情報をまとめた一覧表を職場で共有し、変わったところを決まった日に直すといった工夫をしている職場もあります。
履歴書の資格欄の書き方
子育て支援員研修は国家資格ではなく研修なので、履歴書には「修了」と書きます。修了証書に書かれた名前と年月をそのまま写すのが基本です。
| 年月 | 書き方の例 |
|---|---|
| 修了した年月 | 子育て支援員研修(地域子育て支援コース 利用者支援事業・基本型)修了 |
| 修了した年月 | 子育て支援員研修(地域子育て支援コース 利用者支援事業・特定型)修了 |
| 登録した年月 | 保育士 登録 |
| 登録した年月 | 社会福祉士 登録 |
「子育てコンシェルジュ資格取得」のような書き方は避けてください。前の節までで見たとおり、子育てコンシェルジュは仕事の愛称で、資格の名前ではありません。採用する側は研修の種類と実務経験を見ているので、どのコースを修了したかが分かるように書くことが大切です。
民間の育児コンシェルジュの資格を持っている人は、団体名をつけて「一般社団法人日本ふれあい育児協会 育児コンシェルジュ 認定」のように書くと、民間資格であることが読み手に伝わります。国家資格や公的な研修と混ざらないよう、資格欄の後ろのほうに並べるのが一般的です。
実務経験は、職歴欄に勤めた施設の名前と仕事の中身を書きます。たとえば「○○市地域子育て支援拠点 子育てひろばスタッフとして来所者の相談対応、利用者向けの便りの作成に従事」のように、相談やコーディネートの仕事をしていたことが分かる書き方にすると、実務経験の条件を満たしていることが伝わりやすくなります。
子育て支援の知識を在宅の仕事に活かす
子育て支援の現場で得た知識は、在宅でできる仕事にもつながります。代表的なのは、子育てや保育の情報サイトの記事執筆、自治体や法人の子育てガイドの原稿づくり、子育てイベントの告知文やチラシの作成などです。制度の名前や手続きの流れを正確に書ける人は、子育て分野の書き手として重宝されます。
子育て分野の記事を書く仕事を始めるときは、書ける記事の種類が一目で分かる作品集を用意しておくと話が早く進みます。作り方はWebライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で例文つきで解説しています。保育所の入り方や一時預かりの使い方など、自分が相談の現場で説明してきた内容を記事の見本にすると、専門性が伝わります。経験を積んだあとの単価の上げ方は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】にまとめています。
子育てひろばの便りやイベントのチラシを作ってきた人は、デザインの仕事にも道があります。デザインの仕事の報酬の目安はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、子育てや福祉の分野で長く仕事が続く人には共通点があります。資格や研修の名前を前に出すより、「制度が変わったら原稿を直す」「数字は自治体や国の資料で確かめてから書く」といった確認を当たり前に積み重ね、依頼する側に「この人に任せると確認の手間が減る」と思われている人です。仲介の手数料が間に入らない直接のやり取りなら、依頼する側は同じ予算で頼める量が増え、受ける側は手数料0%で手取りが厚くなります。この双方にとって得な関係が、長い取引の土台になっています。
子育てコンシェルジュを目指す人は、まず住んでいる自治体の子育て支援員研修の開催案内を確かめ、受講の条件と募集の時期を押さえるところから始めてください。すでに子育てひろばなどで働いている人は、実務経験の年数を数えておくと、研修の申し込みと求人への応募がスムーズになります。資格欄の整え方や書類の書き方をさらに磨きたい人は、ビジネス文書検定の出題内容も参考にしてください。
よくある質問
Q. 子育てコンシェルジュは国家資格ですか?
国家資格ではありません。子育てコンシェルジュは、市区町村が実施する利用者支援事業で働く相談員の愛称です。基本型の専任職員になるには、子育て支援員研修の基本研修と利用者支援事業(基本型)の専門研修を修了し、市区町村長が定める実務経験を持っていることが求められます。
Q. 子育て支援員研修はどこで受けられますか?
都道府県や市区町村が実施しています。住んでいる地域や働いている地域のホームページで、その年度の開催案内を確かめてください。受講の条件、日程、受講料の有無は自治体ごとに違い、募集期間が短いこともあるため、春ごろから案内をこまめに確かめておくと申し込みに間に合います。
Q. 保育士の資格がなくても子育てコンシェルジュになれますか?
なれる道はあります。こども家庭庁の実施要綱では、保育士や社会福祉士などの資格を持つ人は実務経験1年、それ以外の人は3年を参考に市区町村長が期間を定めるとされています。子育てひろばのスタッフなどで経験を積み、研修を修了すれば要件を満たせます。
Q. 民間の育児コンシェルジュ資格を取れば自治体で働けますか?
民間の資格だけでは、自治体の子育てコンシェルジュの要件を満たしません。民間資格は親子教室の講師などとして活動するためのもので、自治体の相談員には子育て支援員研修の修了と実務経験が必要です。相談員として働きたいのか、講師として教室を開きたいのかで選んでください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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