注文書テンプレートの作り方|そのまま使える書式と記載の必須項目 2026


この記事のポイント
- ✓注文書テンプレートの作り方と必須項目を
- ✓発注者の立場でわかりやすく解説します
- ✓無料テンプレートの選び方
「初めて仕事を外注するので、注文書テンプレートを探している」。このご相談、最近とても増えています。SNS運用や経理、広告運用を誰かにお願いしたい。でも、いざ発注しようとすると「注文書ってどう書けばいいの」「そもそも作らなくてもいいのでは」と、手が止まってしまう。大丈夫です。あなたは一人ではありません。同じところでつまずく方は本当に多いんです。この記事では、注文書テンプレートの選び方と必須項目、そして外注そのものをスムーズに進めるための考え方まで、発注する側の目線で丁寧にお伝えします。読み終わるころには「これなら私にもできる」と、肩の力が抜けているはずです。
注文書テンプレートを探している人が本当に知りたいこと
「注文書 テンプレート」と検索する方の多くは、実は書式そのものだけを求めているわけではありません。その奥には「取引でトラブルを起こしたくない」「相手にきちんとした発注者だと思われたい」「あとで言った言わないの争いになりたくない」という、切実な気持ちがあります。
私がキャリア相談の現場で外注を始めたばかりの経営者の方とお話ししていると、こんな声をよく聞きます。「発注書を出さずに口頭で頼んだら、納品物が想像と全然違った」「金額の認識がずれていて、支払いのときにもめた」。こうした失敗の多くは、注文書という一枚の書類があれば防げたものです。
注文書は、単なる形式的な紙ではありません。数量や単価、納期、支払い条件を文字にして残すことで、発注者と受注者の認識をそろえる「約束の記録」です。特に、フリーランスや個人事業主に仕事を依頼するときには、この一枚があるかないかで、取引の安心感がまるで変わります。
そしてもう一つ、検索する方が知りたいのは「どこに、いくらで、どう頼めばいいのか」という外注そのものの進め方です。テンプレートを手に入れても、肝心の外注先が決まらなければ書類は使えません。この記事では書式の話に加えて、依頼先の選び方や費用相場、失敗しないための流れまで、まとめてお伝えしていきます。
注文書と発注書、契約書はどう違うのか
まず、混乱しやすい言葉の整理から始めましょう。ここがあいまいなまま進むと、あとで書類の役割を取り違えてしまいます。
注文書・発注書は基本的に同じもの
「注文書」と「発注書」。この二つは、実務上ほぼ同じ意味で使われています。買う側(発注者)が、売る側(受注者)に対して「この内容で発注します」と意思を伝える書類です。業界によって呼び方が違うだけで、記載する項目も役割も変わりません。建設業では「注文書」、IT業界やWebのアウトソーシングではEC事業者を中心に「発注書」と呼ぶ傾向がありますが、どちらを使っても問題ありません。
英語圏ではPurchase Order(略してPO)と呼ばれ、こちらも同じ書類を指します。海外のフリーランスに依頼する場合や、外資系のツールを使う場合にこの表記を見かけることがあります。
見積書・請求書との流れの中での位置づけ
取引の書類は、一連の流れの中で役割が決まっています。順番はこうです。まず受注者が「これくらいの金額でできます」と示す見積書を出します。次に発注者が「その内容で頼みます」と返すのが注文書です。そして受注者が「確かに承りました」と応じるのが注文請書(ちゅうもんうけしょ)。最後に、納品が終わってから受注者が代金を求めるのが請求書です。
この流れを知っておくと、注文書がどの場面で必要になるのかが自然にわかります。見積書をもらった後、実際に仕事を頼むと決めた瞬間が、注文書を出すタイミングです。
契約書がなくても注文書は有効か
「業務委託契約書を結んでいないけれど、注文書だけで大丈夫か」という質問もよくいただきます。結論から言うと、注文書と注文請書がそろえば、それ自体が契約の成立を示す証拠になります。民法上、契約は口頭でも成立しますが、書面で残しておくことで、万が一のときに「どういう約束だったか」を客観的に証明できます。
ただし、継続的に取引する相手や、金額が大きい案件、著作権や秘密情報のやり取りが発生する場合は、注文書に加えて業務委託契約書を交わすほうが安全です。フリーランスに機密情報を渡すなら、秘密保持契約もあわせて検討したいところです。フリーランスのNDA(秘密保持契約)テンプレート|書き方と注意点では、その具体的な書き方を解説していますので、契約面をしっかり固めたい方は参考にしてください。
注文書テンプレートに必ず入れるべき記載項目
ここからが本題です。注文書テンプレートを選ぶとき、あるいは自分で作るとき、どんな項目が入っていれば安心なのか。実務で必要な必須項目を一つずつ見ていきましょう。
基本の必須項目
どんな業種の注文書でも、次の項目は必ず入れておきたいものです。
一つ目は、書類のタイトルです。「注文書」または「発注書」と、ひと目でわかるように明記します。二つ目は、発行日です。いつ発注したのかを記録するために欠かせません。三つ目は、注文書番号です。取引が増えてきたときに、どの発注だったかを管理するための通し番号です。
四つ目は、宛先、つまり受注者の会社名や氏名です。五つ目は、発注者である自分の情報です。会社名、住所、担当者名、連絡先を記載します。個人事業主の方は、屋号と氏名を書きます。
六つ目が、注文の中身です。品名やサービス名、数量、単価、金額を明確に書きます。ここがあいまいだと、後々のトラブルの元になります。「SNS運用代行 1ヶ月分」ではなく「Instagram投稿 週3回、月12投稿、ストーリーズ含む」のように、できるだけ具体的に書くのがコツです。
金額まわりの記載で気をつけること
金額の欄では、小計、消費税、合計金額を分けて書くのが基本です。特に消費税は、税抜きか税込みかを明記しないと認識がずれます。10%の消費税を含むのか含まないのかで、支払額が変わってしまうからです。
2023年10月に始まったインボイス制度の影響で、取引先が適格請求書発行事業者かどうかも意識する必要が出てきました。相手が免税事業者の場合、発注者側は仕入税額控除を受けられない部分が出てきます。この点は注文書というより取引全体の判断になりますが、金額を決めるときに頭に入れておくとよいでしょう。制度の詳細は国税庁の公式サイトで確認できます。
Excel形式の基本的なフォーマットを採用した発注書(注文書)のテンプレートです。汎用的なレイアウト・項目なので、利用シーンや業種を問わず使えます。数量・単価を入力すると、合計金額を自動で算出でき、手動の計算よりも計算ミスや端数処理の間違いを抑制できます。 出典: freee.co.jp
数量と単価を入れると合計が自動計算されるテンプレートは、まさにこの計算ミスを防いでくれます。手作業で電卓をたたく必要がなくなるので、発注のたびに数字を検算する手間も省けます。
納期・支払い条件・その他の重要項目
金額の次に大切なのが、納期と支払い条件です。納期は「いつまでに納品してほしいか」を具体的な日付で書きます。「なるべく早く」ではなく「2026年8月15日まで」のように明確にすることで、認識のずれを防げます。
支払い条件は、「納品月の翌月末払い」「銀行振込」など、いつ、どうやって支払うかを書きます。フリーランスに依頼する場合、支払いサイトが長すぎると相手の資金繰りを圧迫するので、良い関係を築きたいなら早めの支払いを心がけたいところです。
その他、納品場所や納品方法、検収の条件なども、必要に応じて書き加えます。デザインやライティングのように修正が発生しやすい業務では、「修正は2回まで」といった条件を最初に明記しておくと、後のトラブルを避けられます。ビジネス文書全般の書き方を体系的に学びたい方は、ビジネス文書検定のような資格の学習範囲が参考になります。
無料の注文書テンプレートはどこで手に入るか
「一から作るのは大変そう」と感じた方、安心してください。注文書のテンプレートは、無料で使えるものがたくさんあります。ゼロから作る必要はまったくありません。
Excel・Word形式の無料テンプレート
最も手軽なのが、会計ソフトの提供元や文書テンプレートサイトが配布している無料テンプレートです。Excel形式なら数量と単価を入れると合計が自動計算されるものが多く、Word形式なら文章での説明を加えやすいという特徴があります。
登録不要でダウンロードできるサイトも多く、メールアドレスの入力すら不要なものもあります。まずは汎用的なフォーマットを一つダウンロードして、自分の取引に合わせて項目を足し引きするのが一番の近道です。
ビジネスで使える実用的な発注書(注文書)のExcelテンプレートです。全て無料でダウンロードできます。 出典: template.the-board.jp
業種に合ったテンプレートを選ぶメリット
汎用テンプレートで十分な場合も多いですが、業種によっては専用のテンプレートを選ぶメリットがあります。たとえば建設業なら工事名や工期、現場名を記載する欄が必要ですし、リフォームや工務店向けには材料費と施工費を分けて書く様式が便利です。
※発注書のエクセルテンプレートは、下記のサイトでも提供されています。・bizroute「【登録不要/無料】注文書・発注書テンプレート | シンプル、おしゃれ有」・アイピア「建築業界(リフォーム・工務店向け)の【無料で使える!】発注書エクセルテンプレート集」 出典: aippearnet.com
自分の依頼内容に近いテンプレートを選ぶと、記載漏れが減り、相手にも意図が伝わりやすくなります。Web制作を頼むなら制作範囲や納品形式の欄があるもの、SNS運用なら投稿本数や対象プラットフォームの欄があるものを選ぶと、そのまま使えて便利です。
テンプレート選びで見るべきポイント
無料テンプレートは数が多くて、どれを選べばいいか迷うかもしれません。選ぶときのポイントは三つです。
一つ目は、必須項目がそろっているかです。前の章で挙げた項目、特に注文内容と金額、納期がきちんと入っているものを選びます。二つ目は、計算式が入っているかです。Excelなら合計が自動計算されるものが、入力の手間とミスを減らしてくれます。三つ目は、自社に合わせて編集しやすいかです。ロゴや会社情報を入れ替えやすく、項目を足し引きしやすいシンプルな構成のものが長く使えます。
見た目のおしゃれさよりも、必要な情報がもれなく伝わることを優先してください。装飾が多すぎるテンプレートは、かえって読みにくくなることもあります。
注文書を作るときの具体的な手順
テンプレートを手に入れたら、いよいよ作成です。難しく考える必要はありません。順番に埋めていくだけで、きちんとした注文書が完成します。
ステップ1 テンプレートに基本情報を入力する
まずは、変わらない情報から埋めていきます。自社の会社名、住所、担当者名、連絡先。これらは一度入力すれば、次回以降はそのまま使い回せます。ロゴがあれば、ここで挿入しておくと、書類全体の印象がぐっと良くなります。
発行日は発注する当日の日付を、注文書番号は自社のルールで通し番号を振ります。番号の付け方は「2026-001」のように年と連番を組み合わせると、後から探しやすくなります。
ステップ2 注文内容と金額を具体的に記入する
次に、その取引ならではの情報を入れます。ここが注文書の心臓部です。何を、いくつ、いくらで頼むのか。前述のとおり、あいまいな表現を避けて、できるだけ具体的に書きます。
Excelテンプレートなら、数量と単価を入れれば合計が自動で出ます。消費税の欄も自動計算されるものが多いので、税抜き・税込みの設定だけ確認しておきましょう。金額に間違いがないか、この段階で一度見直すことをおすすめします。
ステップ3 納期・支払い条件を確認して発行する
最後に、納期と支払い条件を記入します。相手と事前に打ち合わせた内容と食い違っていないか、ここで丁寧に確認します。特に納期は、相手の作業時間を考えて無理のない日付になっているかを見ます。
すべて埋まったら、PDF形式に変換して発行するのが一般的です。Excelのまま送ると、相手が誤って数字を書き換えてしまう心配があるからです。PDFにすれば、内容を固定した状態で相手に届けられます。メールに添付する、あるいはクラウドで共有する。どちらでも構いませんが、送った記録が残る方法を選ぶと安心です。
電子データでのやり取りと保存
近年は、紙に印刷して押印する代わりに、PDFで発行してメールで送るのが主流になっています。電子帳簿保存法の改正により、電子的にやり取りした注文書は電子データのまま保存することが求められるようになりました。受け取った注文書や発行した控えは、日付や取引先ごとに整理して、決められた期間保存しておきましょう。
法人の場合、注文書などの取引書類は原則として7年間の保存が必要です。フォルダを取引先ごとに分けておくと、後から探すときに困りません。
外注そのものをスムーズに進めるための考え方
注文書は、あくまで外注の一部です。書類が完璧でも、肝心の外注先選びや依頼の進め方でつまずくと、良い成果は得られません。ここからは、発注者として失敗しないための考え方をお伝えします。
外注先はどこで探すのが良いか
仕事を外注する方法は、大きく分けて三つあります。一つ目は、代理店や制作会社に依頼する方法。二つ目は、クラウドソーシングやマッチングサイトで個人のフリーランスを探す方法。三つ目は、知人の紹介です。
代理店に頼むと、窓口が一本化されて楽な反面、中間マージンが上乗せされるため費用は高くなりがちです。一方、フリーランスに直接依頼すると、仲介する会社がいない分、同じ予算でもより多くの仕事を頼めます。この差は、継続的に依頼するほど大きくなります。
たとえばWebサイト制作を代理店に頼むと、実際に手を動かすのは外注のフリーランスで、代理店はその間に立って30%ほどのマージンを取っていることも珍しくありません。であれば、最初からそのフリーランスに直接頼めば、同じ品質をより安く実現できます。フリーランスに直接依頼できる業務委託マッチングサービスなら、手数料0%で、中間マージンの心配なく発注できます。
費用相場をつかんでおく
外注する前に、大まかな費用相場を知っておくと、見積もりが適正かどうかを判断できます。相場を知らないと、高すぎる見積もりに気づけなかったり、逆に安すぎて品質を疑うべき案件を見逃したりします。
たとえばWebライティングなら、文字単価は初心者向けで1文字1円前後、専門性が高い記事なら1文字5円以上になることもあります。SNS運用代行は、投稿作成のみなら月3万円程度から、戦略設計や分析まで含めると月10万円以上が目安です。職種ごとの相場は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場や著述家,記者,編集者の年収・単価相場のような単価データベースで、より詳しく確認できます。
相場はあくまで目安です。同じ業務でも、経験や実績によって単価は変わります。大切なのは、複数の相手から見積もりを取って比較することです。
失敗しない依頼の流れ
外注が初めての方に、私がいつもお伝えしている流れがあります。順を追って進めれば、大きな失敗はまず起きません。
最初に、依頼したい業務の範囲を紙に書き出します。「何を、どこまで、いつまでに」やってほしいのかを、自分の中で整理するのです。ここがあいまいなまま募集をかけると、見積もりもバラバラになり、比較ができません。
次に、複数の候補者に声をかけ、見積もりと提案をもらいます。金額だけでなく、これまでの実績や、こちらの意図をどれだけ汲んでくれるかも見ます。そして依頼先を決めたら、注文書を発行して発注します。ここで、この記事のテンプレートが役立つわけです。AIの活用やマーケティング領域の外注を検討している方は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事やAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな業務を頼めるかのイメージがつかめます。
私が発注する側で経験した失敗
ここで、私自身の失敗談を一つお話しします。フリーランスとして独立したばかりのころ、自分のサイト用にロゴデザインを外注したことがありました。当時の私は相場もよくわからず、とにかく安さだけで相手を選んでしまったんです。
結果はどうだったか。納品されたロゴは、確かに安かったのですが、こちらの意図が全然伝わっていませんでした。修正をお願いしても「その内容は追加料金です」と言われ、最初に業務範囲を決めていなかった私は反論もできませんでした。結局、別の方に頼み直すことになり、最初の費用は無駄になってしまいました。
この経験から学んだのは、最初に業務範囲と修正条件を書面で決めておくことの大切さです。もし最初から注文書に「修正は2回まで含む」と明記していれば、あんなに悩まずに済んだはずです。安さだけで選ばず、見積もりの内容そのものを比べることも、このとき身にしみて学びました。同じ思いをする方が一人でも減るように、この話をお伝えしています。
注文書を活用するメリットとデメリット
注文書を発行することには、たくさんのメリットがあります。一方で、手間というデメリットも正直にお伝えしておきます。両面を知ったうえで、上手に付き合っていきましょう。
注文書を発行するメリット
最大のメリットは、トラブルの予防です。何を、いくらで、いつまでにという約束が文字で残るため、後から認識のずれが起きにくくなります。「言った、言わない」の争いは、発注者にとっても受注者にとっても消耗するものです。それを一枚の書類で防げるなら、これほど心強いことはありません。
二つ目のメリットは、相手からの信頼です。きちんと注文書を発行する発注者は、受注者から見て「安心して取引できる相手」に映ります。フリーランスの方は、口約束だけの依頼に不安を感じることが少なくありません。丁寧に書類を用意することで、良い関係のスタートが切れます。
三つ目は、社内やお金の管理がしやすくなることです。注文書があれば、いつ、何を、いくらで発注したかが記録として残ります。経費の管理や、確定申告のときの資料としても役立ちます。
注文書を発行するデメリットと対処法
正直に言えば、注文書の発行には手間がかかります。毎回作成するのは、少額の取引だと面倒に感じるかもしれません。
でも、この手間はテンプレートでほぼ解消できます。一度自社用のテンプレートを整えてしまえば、次回からは注文内容と金額を書き換えるだけです。慣れれば5分もかからず発行できるようになります。
もう一つのデメリットは、電子データの保存管理です。電子帳簿保存法への対応を考えると、ただ発行するだけでなく、決められた形で保存する必要があります。これも、最初にフォルダのルールを決めておけば、日々の運用はそれほど負担になりません。取引先ごと、年度ごとにフォルダを分けておく。この一手間が、後々の自分を助けてくれます。
発注書テンプレート活用で見えてくる市場の変化
私が長く見てきた在宅ワーク・フリーランス市場の視点から、少し大きな話をさせてください。注文書という一枚の書類の裏側には、実は働き方の大きな変化が映っています。
直接取引が広がる背景
ここ数年、企業が仕事を外注する先は、代理店から個人のフリーランスへと着実に移ってきています。デジタルツールの普及で、遠く離れた個人にも安心して仕事を頼めるようになったこと。そして、中間マージンを省いてコストを抑えたい発注者側のニーズが、この流れを後押ししています。
注文書のテンプレートが無料で豊富に出回るようになったのも、この変化と無関係ではありません。かつては会社の総務部が扱っていた書類を、今は個人事業主や小さな店舗のオーナーが、自分で作って個人に発注する時代になりました。書類のハードルが下がったことで、誰もが気軽に外注できるようになったのです。
運営者として見てきた、続く関係の共通点
手数料0%の直接取引がなぜ良いのか。金額が安くなるという説明はよく聞きますが、20年この市場を見てきた立場から言えば、本当の価値はそこだけではありません。
長く続く発注者と受注者を見ていると、ある共通点があります。それは、単発の作業を安く買いたたく関係ではなく、「この人に任せると楽だ」という信頼を積み重ねている関係だということです。中間に会社が入らない直接取引では、発注者の意図が受注者にダイレクトに伝わります。受け手も、間に人がいない分、依頼者の顔が見えるので、丁寧に応えようという気持ちになります。
同じ予算でも、中間マージンが乗らなければ、発注者はより多くの仕事を頼めます。そして受け手は、手取りが厚くなる。この「双方が得をする」構造こそが、直接取引の本当の強みです。金額の安さという表面的な話ではなく、両者の手元に残るものが厚くなるから、関係が長く続くのだと、現場を見てきて実感しています。
書類をきっかけに、良い関係を育てる
注文書は、その関係づくりの第一歩です。きちんとした書類を交わすことは、相手を一人のプロとして尊重する姿勢の表れでもあります。安さだけで選んで雑に扱えば、良い受注者はすぐに離れていきます。逆に、丁寧に書類を用意し、約束を守り、適正な対価を払う発注者のもとには、良い受注者が集まってきます。
私がキャリアの相談を受けるフリーランスの方々も、「あの発注者は信頼できるから、多少忙しくても優先して受けたい」とよく口にします。注文書という一枚の紙は、単なる事務書類ではなく、そうした信頼関係を築くための、最初のコミュニケーションなのです。技術系の外注を検討している方は、CCNA(シスコ技術者認定)のような資格を持つ人材の探し方も、依頼内容を固める参考になるでしょう。
初めての外注は、誰でも不安なものです。でも、テンプレートという道具があり、進め方の型があれば、大丈夫。一歩ずつ進んでいけば、きっと良いパートナーに出会えます。まずは無料のテンプレートを一つ手に入れて、小さな依頼から始めてみてください。事業計画に関わる書類を整えたい方は、補助金 事業計画書 テンプレートも、あわせて役立つはずです。あなたの外注が、良い関係の始まりになりますように。
よくある質問
Q. 注文書と発注書は違うものですか?
注文書と発注書は、実務上ほぼ同じ意味で使われる書類です。買う側が売る側に「この内容で発注します」と意思を伝える点で役割は変わりません。建設業では注文書、IT・Web業界では発注書と呼ぶ傾向がありますが、記載項目も法的な役割も同じなので、どちらを使っても問題ありません。
Q. 注文書テンプレートは無料で手に入りますか?
はい、会計ソフトの提供元や文書テンプレートサイトで、無料のExcel・Word形式テンプレートが多数配布されています。登録不要でダウンロードできるものもあります。数量と単価を入れると合計が自動計算されるExcel形式を選ぶと、計算ミスを防げて便利です。まず汎用フォーマットを一つ入手し、自分の取引に合わせて項目を調整するのがおすすめです。
Q. 契約書がなくても注文書だけで大丈夫ですか?
注文書と注文請書がそろえば、それ自体が契約成立の証拠になります。少額・単発の取引なら注文書だけでも実務上問題ありません。ただし継続取引や高額案件、著作権・秘密情報のやり取りがある場合は、業務委託契約書やNDAをあわせて交わすほうが安全です。取引の規模とリスクに応じて使い分けましょう。
Q. フリーランスに直接依頼すると本当に安くなりますか?
代理店を通すと中間マージンが上乗せされるため、フリーランスへ直接依頼するほうが同じ予算でより多くの仕事を頼めます。Web制作などでは代理店が30%程度のマージンを取ることも珍しくありません。手数料0%のマッチングサービスを使えば中間コストなく発注でき、受け手の手取りも厚くなるため、継続的な依頼ほどこの差は大きくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師
看護師の転職・副業・フリーランス・キャリアガイド

薬剤師
薬剤師の転職・副業・キャリアパスガイド

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド







