小田原市のマイナンバーカード交付予約 個人情報漏えいの可能性|アララ経由 マイナンバーは対象外 2026


この記事のポイント
- ✓小田原市の情報漏洩の可能性について
- ✓2026年11月4日更新の市のお知らせをもとに整理
- ✓マイナンバーカード交付予約・管理システムの受付完了メールを担うアララへの不正アクセスで
小田原市の情報漏洩の可能性について、小田原市は、マイナンバーカード交付予約・管理システムの機能のうち受付完了の自動配信メールサービスを担うアララ株式会社が外部から不正アクセスを受け、登録者の個人情報が漏えいした可能性があるとシステム提供事業者の株式会社TKCから報告を受けたと、2026年11月4日更新の市のお知らせで明らかにしました。 市によると、不正アクセスを受けたのは自動配信メールサービスのシステムで、交付予約のシステムではないため、マイナンバーは含まれていません。小田原市での漏えいの有無は現在確認中で、市のお知らせに小田原市の件数は書かれていません。 カードの受け取りを予約した人がまずすることは、心当たりのないメールの本文にあるURLをクリックせずにメールを削除すること、そしてクレジットカード情報やパスワードを入力しないことです。
この記事は、2026年11月5日時点で小田原市のお知らせ「「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が使用する事業者への不正アクセス・個人情報漏えいの可能性」(最終更新日 2026年11月04日)を開き直し、その記載をもとに書いています。背景として、市が関連情報に挙げているTKCとアララの発表も確かめました。報道で見かける数字や推測は入れていません。
小田原市の発表で何が起きたのか
市のお知らせに書かれていることを、最初に整理します。
- 小田原市が使っている「マイナンバーカード交付予約・管理システム」は、システム提供事業者である株式会社TKCが製造し、運用している
- このシステムの機能のうち、受付完了の自動配信メールサービスを、アララ株式会社が担っていた
- アララが外部から不正アクセスを受け、登録者の個人情報が漏えいした可能性があると、TKCから市に報告があった
- 影響については、TKCが調査中
- 不正アクセスを受けたのは自動配信メールサービスのシステムで、漏えいした可能性のある情報は限定的
- 交付予約・管理システムが不正アクセスを受けたものではないため、マイナンバーは含まれていない
- 小田原市での漏えいの有無は現在確認中。新たな情報が分かり次第、ホームページ等で知らせる
- 交付予約・管理システムは稼働しているが、メール配信サービスは停止している
市のお知らせの概要の中心となる部分を、そのまま引用します。
同システムの機能のうち、受付完了の自動配信メールサービスを担っている事業者(アララ(株))が外部から不正アクセスを受け、登録者の個人情報が漏えいした可能性がある旨、システム提供事業者から報告がありました。 出典: 小田原市「「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が使用する事業者への不正アクセス・個人情報漏えいの可能性」
ここで押さえておきたいのは、市が「漏えいした可能性がある」と書き、さらに「本市における漏えいの有無は現在確認中」としている点です。漏えいしたと言い切ってはいません。
なお、ページの題とページ内の見出しは少し言い回しが違います。ページの題は「「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が使用する事業者への不正アクセス・個人情報漏えいの可能性」、ページ内の見出しは「「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が使用するメール配信サービス事業者に対する不正アクセスによる個人情報漏えいの可能性について」です。どちらも同じお知らせを指しています。
マイナンバーは含まれていない
「マイナンバーカード」という言葉が題に入っているため、マイナンバーそのものが漏れたのではないかと心配になる人もいるはずです。市のお知らせは、この点をはっきり書いています。
なお、自動配信メールサービスのシステムが不正アクセスを受けたもので、漏えいした可能性のある情報は限定的であり、「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が不正アクセスを受けたものではないため、マイナンバーは含まれていません。 出典: 小田原市「「マイナンバーカード交付予約・管理システム」が使用する事業者への不正アクセス・個人情報漏えいの可能性」
交付予約・管理システムは、カードを受け取る日時を予約するための仕組みです。その中で、予約を受け付けたことを知らせるメールを自動で送る部分だけを、アララのサービスが担っていました。不正アクセスを受けたのは、このメールを送る部分です。予約の本体である交付予約・管理システムは不正アクセスを受けていないため、マイナンバーは含まれていない、というのが市の説明です。
一方で注意したいのは、偽のメールが「マイナンバーが漏えいした」「マイナンバーの確認が必要です」と不安をあおってくる可能性です。市はマイナンバーは含まれていないと明記しています。その前提で、マイナンバーやカードの暗証番号の入力を求める連絡が来ても応じないでください。
マイナンバーが漏れたら一般にどうなるのか、番号は変えられるのかといった仕組みは、マイナンバーが漏洩したらどうなるかの記事で整理しています。今回の件でマイナンバーの漏えいはないと市が書いているので、不安をあおる連絡に慌てて反応しないための予備知識として読んでください。
漏えいした可能性のある情報と、市が書いていないこと
市のお知らせに書かれていることを、項目ごとに表にします。
| 区分 | 小田原市のお知らせの記載 |
|---|---|
| 漏えいした可能性のある情報 | 登録者の個人情報(「限定的」とある。項目名の記載なし) |
| 含まれていないと明記された情報 | マイナンバー |
| 小田原市での漏えいの有無 | 現在確認中 |
| 小田原市の件数 | 記載なし |
| 影響の調査 | システム提供事業者(TKC)が調査中 |
市のお知らせは、漏えいした可能性のある情報について「限定的」と書いていますが、具体的な項目の名前は挙げていません。メールアドレスなのか、氏名なども含むのかは、市のお知らせからは読み取れません。書かれていないことを、含まれるとも含まれないとも決めつけないことが大切です。
背景として、TKCは2026年11月4日の第3報で、アララの調査により、漏えいしたのはメールアドレスのみで、メール本文、マイナンバー、市町村への申請情報などのその他の情報は漏えいしていないことが確認されたと書いています。これはTKCのシステムを使う客全体についての説明です。小田原市の利用者だけを取り出した説明ではないので、小田原市としての判断は、市の続報で確かめてください。
約223万件は小田原市の件数ではない
市のお知らせには、件数に関わる記載が1か所だけあります。
株式会社TKCの発表では、本事案の漏えい対象が全国で最大約223万件であることが分かっていますが、本市における漏えいの有無は現在確認中であり、新たな情報が分かり次第ホームページ等でお知らせします。 出典: 小田原市(お知らせの「概要」)
この約223万件は、TKCの発表にある全国の数字です。TKCの第3報には、TKCのシステムを利用する客のメールアドレスが最大223万812件外部に漏えいしたとの報告をアララから受けている、と書かれています。TKC全体の数字であって、小田原市の件数ではありません。市自身も、本市における漏えいの有無は確認中と書いています。
報道やSNSで、小田原市の件として別の数字を見かけることがあるかもしれません。市のお知らせには、小田原市の対象人数や件数は書かれていません。小田原市の件の範囲は、市のお知らせで確かめるのが確実です。
公表までの経緯を日付で並べる
小田原市の件に関わる発表を、日付の順に並べます。小田原市のお知らせと、背景にあるアララとTKCの発表を分けて書いています。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2026年10月29日 | アララがアララメッセージへの不正アクセスについて第1報を公表 | アララ |
| 2026年10月31日 | アララがアララメッセージの提供をすべて停止 | アララ(第2報) |
| 2026年11月2日 | アララが第2報を公表 | アララ |
| 2026年11月4日 | TKCが第3報を公表。小田原市のお知らせの最終更新日 | TKC、小田原市 |
小田原市がTKCから報告を受けた日は、市のお知らせには書かれていません。お知らせが最初に掲載された日も、ページからは分かりません。分かるのは、最終更新日が2026年11月4日だということです。11月5日時点で、このページに続報の追記は見当たりませんでした。
委託の関係を整理する
今回の件には、小田原市、TKC、アララの3者が関わっています。誰が何を受け持っていたかを表にすると、次のとおりです。
| 立場 | 名前 | 受け持っていたこと |
|---|---|---|
| システムを使う自治体 | 小田原市 | マイナンバーカードの受け取りの予約を受け付ける |
| システム提供事業者 | 株式会社TKC | マイナンバーカード交付予約・管理システムを製造し、運用 |
| 自動配信メールサービスの担い手 | アララ株式会社 | 受付完了の自動配信メールを送る |
不正アクセスを受けたのは、表のいちばん下のアララです。自治体の仕組みでは、システムの運用を事業者に任せ、その事業者がさらに一部の機能を別の事業者のサービスに頼る形がよくあります。いちばん外側のサービスで不正アクセスが起きると、自治体のシステムそのものが無事でも、利用者の情報に影響が出ることがあります。
同じTKCの予約システムを使う自治体では、ほかにも発表が出ています。たとえば大津市の情報漏洩の可能性(マイナンバーカード交付予約のメールアドレス)では、大津市が同じ種類のシステムについて出したお知らせの中身を整理しています。ただし、自治体ごとに発表の内容は違います。小田原市の件は、小田原市のお知らせで確かめてください。
原因はアララへの不正アクセス
市のお知らせは、原因を、受付完了の自動配信メールサービスを担うアララが外部から不正アクセスを受けたこととしています。関連情報として、TKCとアララのニュースリリースへのリンクを載せています。アララは2026年11月2日の第2報で、全体の状況を次のように説明しています。
- 本サービスを経由した不正アクセス(10月28日から31日)で、契約企業の環境のサーバー97台(最大約380社、精査中)から、メールアドレスと会員情報が外部に持ち出された(持ち出された恐れのあるものを含む)
- 持ち出されたメールアドレスは、現時点の調査で約77百万件(精査中)。個人が複数のアドレスを持っている可能性があるため、最終ユーザー数を示すものではない
- 10月31日にサービスの提供をすべて停止し、再開の時期は未定
- 原因は、Webサーバーの脆弱性およびシステム環境における問題
アララの約77百万件はアララのサービス全体の数字、TKCの最大223万812件はTKCのシステムを使う客全体の数字です。どちらも小田原市の件数ではありません。足し合わせたり、割り算で小田原市の件数を推し量ったりはできません。アララの件の全体像は、アララメッセージへの不正アクセスの総まとめで、公表した企業と自治体の一覧とあわせて整理しています。
アララの問い合わせ窓口は、アララメッセージを導入している契約企業向けのものです。個人の利用者が問い合わせる窓口ではありません。小田原市の予約を使った人は、市の窓口に問い合わせてください。
予約のメールを外部のサービスで送る仕組み
交付予約・管理システムが、受付完了のメールを外部の事業者のサービスで送っていたことに、疑問を持つ人もいるはずです。仕組みを知っておくと、市が「マイナンバーは含まれていません」と書いた理由が分かりやすくなります。
大量のメールを確実に届けるには、迷惑メールと判定されないための設定や、届かなかったメールの記録、送信の量の調整など、専門の手間がかかります。そのため、多くの企業や自治体のシステムは、メールを送る部分だけを専門のサービスに任せています。小田原市の交付予約・管理システムでは、受付完了の自動配信メールをアララが担っていました。
この形では、予約の中身そのものは予約システムの側にあり、メール配信サービスには宛先のメールアドレスと送る文面が渡ります。不正アクセスを受けたのはメールを送る側で、予約の本体である交付予約・管理システムは不正アクセスを受けていないので、マイナンバーは含まれていない、というのが市の説明の筋道です。市はこれを「漏えいした可能性のある情報は限定的」と表現しています。
ただし、メール配信の側にメールアドレス以外の何が渡っていたかは、市のお知らせには書かれていません。受付完了メールの文面に、予約の日時や窓口、氏名が入っていたかどうかも、お知らせからは分かりません。気になる場合は、続報や市の窓口で確かめるのが確実です。
受け取りの予約は今どうなっているか
市のお知らせによると、交付予約・管理システムは稼働しています。予約そのものが止まっているわけではありません。止まっているのはメール配信サービスです。
| 項目 | 市のお知らせの記載 |
|---|---|
| マイナンバーカード交付予約・管理システム | 稼働している |
| メール配信サービス | 現在停止している |
メール配信サービスが止まっているので、ネットで予約しても、受付完了の自動配信メールは届かないと考えておくのが自然です。予約を済ませたら、予約のページに表示される内容(日時と受け取りの窓口)を、画面の写しを保存するか、紙に書き留めておくと安心です。
小田原市の「マイナンバーカード受け取り予約」のページによると、インターネットで予約できる窓口は次のとおりです。
- 小田原市役所での平日の受け取り
- 小田原市役所での土・日(開庁日は第2土曜日と第4日曜日)の受け取り
- マロニエ住民窓口、いずみ住民窓口、こゆるぎ住民窓口での平日の受け取り
予約には、交付通知書(はがき)の表面右上に書かれた、3ケタと6ケタを組み合わせた英数字が必要です。これが予約IDとして使われます。予約した日時以外には受け取れないこと、予約時間に来られなかった場合は別の予約者が優先されることも、同じページに書かれています。受け取りの場所を変える場合は、市の職員が変更先へカードを移送するため、10日間以上の日にちをあけて変更するよう案内されています。マロニエ・いずみ・こゆるぎの各住民窓口では、土・日・祝日はマイナンバーカード関連の業務を行っていない点にも注意が必要です。
電話での予約と、予約の取り消し
インターネットの予約で不安がある人や、予約を取り消したい人は、電話で連絡できます。市の受け取り予約のページに載っている連絡先は次のとおりです。
| 用件 | 窓口 | 電話番号 | 対応時間 |
|---|---|---|---|
| 予約、予約のキャンセル | 予約専用ダイヤル | 0465-33-1685 | 平日 午前9時00分から午後1時00分まで、午後2時00分から午後5時00分まで(土日祝日、年末年始は閉庁) |
| その他の問い合わせ | 小田原市役所 戸籍住民課 住民異動係 | 0465-33-1384 | 平日 午前8時30分から午後5時15分まで(土日祝日、年末年始は閉庁) |
予約の取り消しや変更を電話でする場合は、予約した日時と窓口、交付通知書の英数字を手元に用意しておくと、話が早く進みます。
なお、受け取りの予約が要るのは、郵送やWEBなどで申請して、市の窓口でカードを受け取る人です。市の「マイナンバーカードを受け取る方法」のページによると、市の窓口に来庁して申請し、本人確認を済ませた人は、本人限定受取郵便で自宅でカードを受け取る方法になります。自分がどちらの受け取り方なのかを確かめると、今回の件で予約システムを使ったかどうかが分かります。
メールアドレスが知られた場合に起こりやすいこと
市のお知らせは漏えいした可能性のある情報の項目名を挙げていませんが、不正アクセスを受けたのはメールを送る仕組みです。メールアドレスは偽のメールの送り先になる情報なので、その前提で備えておくのが安全です。
起こりやすいのは、次のような連絡です。
- 「マイナンバーカードの受け取り予約に不備があります」として、URLから再入力を求めるメール
- 「暗証番号の再設定が必要です」として、カードの暗証番号の入力を求めるメール
- 「個人情報の漏えいに伴う補償の手続き」をうたい、口座番号やカード番号を求めるメール
- 小田原市やTKC、アララの名前を出して、不安をあおる内容のメールやSMS
マイナンバーカードの受け取りでは、窓口で暗証番号を設定します。市のページも、受け取り時に暗証番号を設定する必要があるので事前に決めてから来るよう案内しています。暗証番号は窓口で設定するものです。メールで伝えたり入力したりする場面はありません。
偽のメールの見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方で、差出人、URL、文面の順に確かめる手順を整理しています。
市が呼びかけている不審なメールへの注意
小田原市のお知らせには、「不審なメールへのご注意」という項目があります。市はアララの発表を引いて、今回の不正アクセスを受け、約713万件の不審なメールが送信されたと書いています。アララの第2報では、この数は最大約713万通(2つの環境の合計)とされています。
| 項目 | 内容(市のお知らせとアララの第2報の記載) |
|---|---|
| 送信元のメールアドレス | [email protected] |
| 件名の例 | 「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」など |
| 送られた時期 | 2026年10月28日から30日にかけて(アララの第2報) |
| 送られた数 | 最大約713万通(アララの第2報) |
市は、こうした不審なメールのほか、身に覚えのない不審なメールが届いた場合は、メールの本文にあるURLをクリックせずにメールを削除するよう呼びかけています。そして、万一サイトにアクセスしてクレジットカードやパスワード等を入力してしまった場合は、速やかにカード発行会社に連絡するよう書いています。
アララの第2報によると、この不審なメールはクレジットカード会社を装ったもので、送信先は第三者が外部から持ち込んだメールアドレスです。受信箱でこの送信元や件名を検索し、残っていれば開かずに削除しておくとよいでしょう。
自分が対象かを確かめる方法
今の時点で、自分の情報が漏えいしたかどうかを確かめる手段は、市から示されていません。市は、本市における漏えいの有無は確認中としているからです。
それでも、自分が対象になりうるかは、次の手順で見当をつけられます。
- 小田原市でマイナンバーカードの受け取りを、インターネットで予約したことがあるかを思い出す
- 予約したことがあるなら、そのときに登録したメールアドレスを確かめる。受信箱で「マイナンバーカード」「予約」「受付完了」などの語で検索すると、過去の受付完了メールが見つかることがある
- そのメールアドレスを、ほかのサービスのログインにも使っているかを確かめる
- 市のお知らせのページを、続報が出ていないか時々見る
市から個別に連絡が来るかどうか、来るとしたらどの方法かは、お知らせに書かれていません。今はメール配信サービスが止まっています。この時期に、小田原市の予約システムからの受付完了メールをうたうメールが届いたら、まず疑ってかかるのが安全です。
パスワードとログインの見直し
不正アクセスを受けたのがメールを送る仕組みである以上、すぐにできる備えは、メールアドレスを使ったログインを守ることです。
まず、予約に使ったメールアドレスを、ほかのサービスのログインIDとしても使っていないかを確かめます。使っていて、しかも同じパスワードを使い回しているなら、そのサービスのパスワードを別のものに変えておきます。メールアドレスが知られると、使い回しのパスワードを試す不正なログインの標的になりやすいからです。変える順番や、使い回しの見直し方は、パスワードが漏洩したらどうなるかの記事で整理しています。
次に、メールのアカウントそのものを守ります。メールのアカウントに入られると、ほかのサービスのパスワードの再設定メールを横取りされるおそれがあります。メールのサービスで、パスワードのほかにスマートフォンに届く確認コードなどを組み合わせる多要素認証が使えるなら、有効にしておくと安心です。
マイナンバーカードの暗証番号は、こうしたパスワードとは別のものです。カードの暗証番号を、ネットのサービスのパスワードと同じにしている場合は、どちらかを変えておくと、片方が知られたときの影響を小さくできます。
偽のメールに入力してしまったとき
偽のメールのURLを開いて、何かを入力してしまった場合は、入力した情報の種類に合わせて、すぐに手を打ちます。
- クレジットカード番号を入力した:カードの裏面にある発行会社の番号に電話し、カードの利用停止を相談する。市のお知らせも、速やかにカード発行会社へ連絡するよう書いている
- 銀行の口座やネットバンキングの情報を入力した:その銀行の窓口に連絡し、取引の停止を相談する
- パスワードを入力した:そのサービスのパスワードをすぐに変える。同じパスワードを使っている他のサービスも変える
- マイナンバーカードの暗証番号を入力した、伝えた:市の戸籍住民課に相談する
入力した情報ごとの細かな手順は、フィッシング詐欺で入力してしまったときの記事にまとめています。メールに書かれた連絡先へ電話するのは避けてください。それ自体が偽の窓口のことがあります。
問い合わせ窓口
今回の件について、市のお知らせに載っている問い合わせ先は次のとおりです。
| 用件 | 窓口 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 今回の件について | 小田原市 市民部 戸籍住民課 住民異動係 | 電話 0465-33-1386。パソコンからは戸籍住民課へのお問い合わせフォーム |
お知らせのページには、受付時間は書かれていません。小田原市役所の開庁時間は、市のホームページで平日8時30分から17時15分まで(土・日・祝日・休日・年末年始は休み)と案内されています。
予約や取り消しの連絡は、前の節で整理した予約専用ダイヤル(0465-33-1685)を使います。番号が複数あって迷う場合は、今回の件の問い合わせは0465-33-1386、予約の手続きは0465-33-1685、と分けて覚えておくと便利です。
電話をかける前に、予約した時期と窓口、登録したメールアドレスを手元に用意し、聞きたいことを絞っておくと、話が早く進みます。
自治体の発表を読むときのコツ
今回のような委託先の事案では、関係する組織が複数の発表を出します。小田原市、TKC、アララの発表は、それぞれ数字の意味が違います。読み違えないためのコツを整理します。
1つ目は、誰の数字かを確かめることです。アララの約77百万件はアララのサービス全体、TKCの最大223万812件はTKCのシステムを使う客全体の数字です。小田原市の件数は、市のお知らせに書かれていません。
2つ目は、言い切っているか、可能性にとどめているかを見ることです。小田原市は「漏えいした可能性がある」と書き、本市での漏えいの有無は確認中としています。TKCは、アララから「漏えいした」との報告を受けていると書いています。同じ出来事でも、組織ごとに確かめられた範囲が違うので、表現も変わります。
3つ目は、何が含まれないと明記されているかを見ることです。小田原市はマイナンバーが含まれていないと明記しています。一方で、ほかの項目については「限定的」とだけ書いています。明記されていない項目について、自分で結論を出さないことが大切です。
4つ目は、日付を確かめることです。今回の件では、10月29日から11月4日までの間に複数の発表が出ています。古い発表の数字を、今の状況として読まないようにします。
在宅で仕事をする人が気をつけること
在宅で仕事をする人は、仕事の連絡と生活の手続きの連絡を、同じメールアドレスで受けていることが少なくありません。マイナンバーカードの予約に使ったアドレスが仕事用でもあるなら、偽のメールが仕事の受信箱に届くことになります。取引先の連絡と偽のメールが同じ受信箱に並ぶと、忙しいときほど見分けにくくなります。
取引先から顧客の情報を預かって作業している人は、自分のアカウントを守ることが、そのまま取引先の情報を守ることにつながります。偽のメールでパスワードを盗まれれば、預かっている情報まで見られてしまうおそれがあるからです。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応とお役立ち資料では、漏えい等の報告が義務づけられる場合として、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等や、本人の数が民間事業者等で1,000人を超える漏えい等(行政機関等では100人を超える漏えい等)などが挙げられています。報告は発覚したらまず速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。情報を預かる立場になれば、委託の先で起きたことでも対応を求められる、という点は知っておきたいところです。
日々の作業で気をつけたいのは次の点です。
- 仕事のメールアドレスと、行政の手続きや個人の買い物に使うメールアドレスを分けておく
- 取引先から預かったアカウントの情報は、パスワード管理の仕組みで管理し、使い回さない
- 使っているメール配信や業務のサービスに障害の知らせが出たら、すぐに取引先に伝える
- 取引先の名前で届いたメールでも、URLやパスワードの入力を求めるものは、電話などで確かめる
どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。迷ったときは、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849、受付時間は9:30から17:30、土日祝日と年末年始を除く)に相談できます。
偽のメールの見分け方は、職場で訓練として取り入れているところもあります。訓練の考え方はフィッシングメール模擬訓練の記事が参考になります。発表を一次資料で読み、利用者がすることを整理する力は、在宅でセキュリティ関連の仕事を受けるときにも役立ちます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を、@SOHOの仕事ガイドとして紹介しています。
家族や身近な人に伝えておきたいこと
マイナンバーカードの受け取りの予約は、本人だけでなく、家族が代わりにすることもあります。子どものカードの受け取りを親が予約したり、高齢の親の予約を子がしたりする場面です。そうした使い方をしていると、登録したメールアドレスの持ち主と、カードの持ち主が別の人になります。
この場合、偽のメールが届くのは登録したアドレスの持ち主です。家族のカードの手続きを名乗る偽のメールが自分に届く可能性があるので、家族の分の予約に使ったアドレスも見直しておきます。
反対に、家族が自分のアドレスで予約していることもあります。普段あまりメールを確かめない人や、行政の手続きの連絡に慣れていない人は、偽のメールに反応してしまいやすくなります。今回の件を家族に伝え、次の3点を共有しておくと安心です。
- 市やマイナンバーカードの手続きを名乗るメールのURLは開かず、困ったら家族に相談する
- カードの暗証番号やパスワード、クレジットカード番号は、メールで聞かれても答えない
- 電話で問い合わせるときは、メールに書かれた番号ではなく、市のホームページに載っている番号を使う
続報を待つ間に整理しておきたいこと
小田原市の件は、本市における漏えいの有無がまだ確認中です。続報を待つ間に、次のことを整理しておくと、発表が出たときにすぐ判断できます。
- インターネットで受け取りを予約したことがあるか、あるならいつ頃、どの窓口か
- 予約に使ったメールアドレスはどれか、そのアドレスを他のサービスのログインに使っているか
- 使い回しているパスワードが無いか
- 家族の分の予約を、自分のアドレスでしたことがあるか
あわせて、不審なメールを受け取ったときの記録を残しておくと、あとで相談するときに役立ちます。受け取った日時、送信元のアドレス、件名を書き留め、本文のURLは開かずにおきます。続報で、どの時期にどんなメールが送られたのかが示された場合に、自分が受け取ったものと照らし合わせられます。記録を取ったら、メールそのものは開かずに削除して構いません。
市は、新たな情報が分かり次第ホームページ等で知らせるとしています。続報を探すときは、小田原市のホームページの「戸籍・税」から「マイナンバー(個人番号)カード・通知カード」をたどると、お知らせのページと受け取り予約のページが並んでいます。ニュースの見出しだけで判断せず、市のページそのものを開いて、件数や対象の書き方を読むようにしてください。この記事も、2026年11月5日時点の内容です。
よくある質問
Q. 小田原市の件でマイナンバーは漏えいしたのですか?
市のお知らせは、不正アクセスを受けたのは自動配信メールサービスのシステムで、マイナンバーカード交付予約・管理システムが不正アクセスを受けたものではないため、マイナンバーは含まれていないと書いています。マイナンバーやカードの暗証番号を求めるメールが届いても、応じないでください。
Q. 小田原市では何件漏えいしたのですか?
市のお知らせに小田原市の件数は書かれていません。市は本市における漏えいの有無は確認中としています。お知らせにある約223万件は、TKCの発表にある全国の数字(TKCの第3報では最大223万812件)で、小田原市の件数ではありません。
Q. マイナンバーカードの受け取り予約は今もできますか?
市のお知らせによると、交付予約・管理システムは稼働していますが、メール配信サービスは停止しています。予約の内容は画面で確かめて控えておきます。予約やキャンセルは、予約専用ダイヤル(0465-33-1685、平日 午前9時00分から午後1時00分まで、午後2時00分から午後5時00分まで)でも受け付けています。
Q. 不審なメールが届いたらどうすればよいですか?
市は、送信元が [email protected] で件名が「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」などのメールや、身に覚えのない不審なメールは、本文のURLをクリックせずに削除するよう呼びかけています。カード情報やパスワードを入力してしまった場合は、速やかにカード発行会社に連絡してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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