マインドマップの書き方|中心から枝を広げる手順


この記事のポイント
- ✓マインドマップの書き方を
- ✓中心のテーマの決め方から
- ✓太い枝と細い枝の広げ方
マインドマップの書き方を調べる人の多くは、一度は書いてみたものの、ただの箇条書きを丸で囲んだような図になってしまった、途中で何を書けばよいか分からなくなった、という経験をしています。よくある勘違いは「思いついたことを全部書き込めばよい」という考え方です。実際には、紙の中心に1つのテーマを書き、そこから太い枝を数本伸ばし、枝の先に短い言葉を1つずつ書いていく、という決まった順番があります。順番さえ押さえれば、特別な絵心がなくても、考えを広げて整理する道具として十分に使えます。
この記事では、マインドマップとは何かを確かめたうえで、書く前の準備、中心のテーマの書き方、枝の広げ方、言葉と色の使い方を順に説明します。そのあと、具体的な書き方の例、初心者がつまずく点と直し方、使い道ごとのコツ、紙とアプリの使い分けを取り上げます。書き出したアイデアをチームの作業に移す段階では、担当と期限を付けて進み具合を共有できるプロジェクト管理の道具としてPinatecaを使う方法もあります。
マインドマップとは何か
マインドマップとは、1つのテーマを紙の中心に書き、そこから放射状に枝を伸ばして、関係する言葉をつなげていく図のことです。イギリスの教育者トニー・ブザンが考え出した方法で、ノートの取り方や発想の方法として広く使われています。
ふつうのメモや箇条書きは、上から下へ1行ずつ書いていきます。この書き方は、順番が決まっている話を記録するのには向いていますが、ある言葉から別の言葉へ考えが飛んだときに、その関係を表しにくいという弱点があります。マインドマップは、中心から外へ枝を伸ばす形なので、1つの言葉からいくつもの言葉が分かれていく様子を、そのまま紙の上に描けます。
図解のツールを提供している会社の解説では、マインドマップを次のように説明しています。
マインドマップとは、人間の脳の仕組みに合った発想・思考法です。書き方を理解すれば、記憶力や発想力を高める効果が期待できます。 出典: cacoo.com
ここで「効果が期待できます」と書かれているとおり、書けば必ず記憶力が上がるというものではありません。マインドマップの良さは、頭の中にある考えを紙の上に広げて、全体を一度に見渡せるようにすることにあります。全体が見えると、抜けている観点や、似た考えが重なっている場所に気づきやすくなります。
似た図に、言葉を丸で囲んで線でつなぐ「スパイダー図」や、言葉同士の関係を矢印で示す「コンセプトマップ」があります。マインドマップを教えている団体は、これらをマインドマップとは別のものとして区別しています。違いは、中心から外へ向かう階層があること、枝の上に言葉を1つずつのせること、色や絵を使うことの3点です。この記事で説明する書き方も、この3点を軸にしています。
書く前に用意するもの
マインドマップは紙とペンがあれば始められます。ただ、用意する物を少し選ぶだけで、書きやすさが大きく変わります。
用紙は、罫線の無い無地の紙を使います。罫線があると、どうしても線に沿って横書きで文字を並べたくなり、放射状に枝を広げる形が崩れやすくなります。コピー用紙で十分です。
紙は横長に使います。人の視野は横に広いので、横長の紙のほうが全体を見渡しやすく、左右に枝を伸ばす余裕も生まれます。大きさは、まず試すならA4、じっくり考えたいときや会議で何人かで囲むときはA3が向いています。A4で書いてみて枝が紙の端からはみ出しそうなら、次からはA3に替えると窮屈さがなくなります。
ペンは、色の違うものを3色以上そろえます。太い枝と細い枝で線の太さを変えたいので、太めのペンと細めのペンがあると便利です。文房具店で売っている多色のサインペンのセットが1つあれば十分です。
もう1つ用意したいのが時間です。最初の1枚は、20分から30分ほど、途中で邪魔の入らない時間を取ります。途中で手を止めると、それまで広がっていた考えがつながらなくなるからです。慣れてくれば10分ほどで1枚書けるようになります。
準備の段階で、何のために書くのかを一言で決めておくことも大切です。「来月の企画のアイデアを出す」「会議の内容を整理する」「試験範囲を覚える」のように目的が決まっていると、中心に書くテーマが定まり、枝を伸ばす方向にも迷いにくくなります。
手順1:中心にテーマを書く
マインドマップは、紙の真ん中から書き始めます。中心に書くのは、そのマップで考えたいテーマを表す言葉か絵です。
テーマは、短い言葉にします。「来月の社内勉強会で何を話すか」と文章で書くより、「社内勉強会」と書くほうが、そこから枝を伸ばしやすくなります。文章で書くと、その文章の中にすでに答えの方向が含まれてしまい、考えが広がりにくくなるからです。
中心のテーマは、できれば絵で描きます。絵といっても上手である必要はありません。「社内勉強会」なら、黒板の四角を1つ描いて、その中に「勉強会」と書く程度で十分です。絵があると、ほかの枝よりも中心が目立ち、紙を見たときに何のマップなのかがすぐに分かります。
中心の大きさは、紙全体の10分の1ほどが目安です。小さすぎると目立たず、大きすぎると枝を伸ばす場所がなくなります。A4の横長の紙なら、手のひらより少し小さいくらいの大きさです。
中心のテーマは、色を3色以上使って描くと、ほかの部分との違いがはっきりします。中心だけに時間をかけすぎる必要はありませんが、最初の1分ほどで丁寧に描いておくと、そのあと枝を伸ばすときの気分も変わります。
よくある失敗は、中心に2つ以上のテーマを書いてしまうことです。「勉強会と新人研修」のように2つを並べると、枝がどちらに属するのかが分からなくなります。テーマが2つあるなら、マップを2枚に分けて書きます。
手順2:太い枝を伸ばす
中心のテーマが書けたら、そこから太い枝を伸ばします。この太い枝を「メインの枝」と呼びます。メインの枝は、テーマを大きく分けたときの切り口にあたります。
メインの枝の数は、3本から7本ほどに収めます。少なすぎると切り口が粗くなり、多すぎると紙の上が混み合って、全体を見渡すというマインドマップの良さが失われます。最初は5本前後を目安にすると書きやすくなります。
メインの枝に何を書くか迷ったときは、次のような決まった切り口を使うと始めやすくなります。
- 5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)
- 目的、内容、準備、日程、費用
- 良い点、悪い点、気になる点
- 過去、現在、これから
「社内勉強会」のマップなら、「目的」「話す内容」「準備」「日程」「参加者」の5本のメインの枝を伸ばす、という形です。
メインの枝は、中心から外へ向かって、太い線から細い線へと先細りになるように描きます。線は、まっすぐな直線より、ゆるやかな曲線のほうが目に優しく、枝の先に言葉を書くときにも線の向きを調整しやすくなります。
枝の線の上には、言葉を1つだけ書きます。線の長さは、のせる言葉の長さと同じくらいにすると、線が言葉の下線のように見えて読みやすくなります。言葉より線が長すぎると、紙の上に余白ばかりが目立ちます。
メインの枝ごとに色を変えることも大切です。「目的」は赤、「話す内容」は青、というように色を分けておくと、そこから伸びる細い枝も同じ色で描くことで、どの切り口に属する言葉なのかが一目で分かります。
手順3:細い枝を広げる
メインの枝が書けたら、その先から細い枝を伸ばしていきます。細い枝には、メインの枝の言葉から連想した言葉を書きます。
「話す内容」のメインの枝からは、「新しいツール」「失敗の共有」「業務の時短」のような細い枝が伸びます。さらに「新しいツール」の先から「使い方」「導入の費用」「社内の評判」と、もう1段細い枝を伸ばしていきます。このように、中心から外に行くほど具体的な言葉になっていくのが、マインドマップの基本の形です。
細い枝を広げるときは、1本の枝を深く掘り下げることと、別のメインの枝に移ることを、行き来しながら進めます。1本の枝だけを5段も6段も掘り下げると、ほかの切り口が手つかずのまま残ります。ある枝で言葉が出なくなったら、無理に考え込まず、別のメインの枝に移ります。別の枝を書いているうちに、さっきの枝の続きを思いつくことはよくあります。
枝の太さは、中心に近いほど太く、外に行くほど細くします。文字の大きさも同じで、メインの枝の言葉は大きく、外側の言葉ほど小さく書きます。こうしておくと、紙を少し離れて見たときに、大きな切り口と細かい中身の区別が自然に付きます。
言葉が浮かばないときは、枝の先に何も書かない線だけを伸ばしておく方法があります。空いた線があると、そこを埋めたくなって、次の言葉が出てきやすくなります。
違うメインの枝にある言葉同士に関係があると気づいたときは、矢印でつなぎます。たとえば「業務の時短」と「準備」の枝にある「資料づくり」がつながるなら、その2つを矢印で結びます。矢印は、マップを書き終えたあと、全体を見直すときに引くと、紙の上がごちゃごちゃしにくくなります。
手順4:言葉は短く、1本に1つ
マインドマップで書く言葉は、文章ではなく短い単語にします。マインドマップを教えている団体は、言葉の選び方について次のように説明しています。
マインドマップをかくときには、すべての言葉を書こうとせず、記憶を引き出すためにポイントとなるようなキーワードを、思い浮かんでくること全体の内の10%程度に留めて書いておきましょう。 出典: mindmap-school.jp
頭に浮かんだことを全部書こうとすると、書くスピードが考えるスピードに追いつかず、途中で手が止まります。あとで見返したときに中身を思い出せる言葉だけを選んで書けば、紙の上もすっきりします。
1本の枝には、言葉を1つだけのせます。「ツールの使い方と費用」と1本の枝に書くと、そのあと「使い方」から伸ばしたい枝と、「費用」から伸ばしたい枝が混ざってしまいます。「ツール」の先に「使い方」と「費用」の2本の枝を分けて伸ばせば、それぞれの先にさらに言葉を広げられます。
言葉は、名詞を中心に選ぶと短くまとまります。「資料を早く作る方法を考える」ではなく、「資料」の先に「時短」と書く、という具合です。動詞が必要なときは、「調べる」「頼む」のように1語で書きます。
よく出てくる言葉には、自分で決めた略し方を使ってもかまいません。ただし、ほかの人に見せるマップでは、略した言葉が通じないことがあります。人に見せる予定があるときは、略さずに書くか、紙の端に略し方の一覧を書いておきます。
言葉を短くすることに慣れないうちは、最初に書いた言葉をあとで短く直してもかまいません。下書きのつもりで1枚書き、清書のときに言葉を絞る、という2段階で進めると、短い言葉で書く感覚がつかめます。
手順5:色と絵を加える
マインドマップを教えている団体は、色や絵を使うことの大切さを次のように説明しています。
マインドマップは脳が自然に扱っている「イメージ」という重要な要素を取り入れています。実際にかいてみると分かりますが、色やイメージを使った時と使わない時とでは、発想がまったく変わってきます。 出典: mindmap-school.jp
色は、メインの枝ごとに1色ずつ決めるのが基本です。メインの枝が5本なら5色を使います。同じメインの枝から伸びる細い枝は、すべて同じ色で描きます。こうすると、紙の上で色のまとまりがそのまま切り口のまとまりになり、どこに何が書いてあるのかを探しやすくなります。
色に意味を持たせる方法もあります。急ぎのことは赤で囲む、決まったことには緑の丸を付ける、気になることには黄色の三角を付ける、というように自分の中で決まりを作っておくと、書き終えたあとに見直すときの手がかりになります。
絵は、言葉の横に小さく添える程度で十分です。電話の連絡なら受話器の形、お金に関することなら硬貨の丸、期限なら時計の丸、というように、簡単な記号でかまいません。絵があると、言葉を読む前に何の話かが分かり、あとで見返すときにも目に留まりやすくなります。
絵を描くのが苦手な人は、矢印、星、丸、四角、ビックリマークのような記号から始めます。記号を数種類決めて使い分けるだけでも、文字だけのマップとは見た目が大きく変わります。
色や絵に時間をかけすぎて、肝心の言葉を書く手が止まるのは本末転倒です。最初は黒のペンで言葉と枝を書き、あとから色を塗っていく、という順番でもかまいません。考えを広げることが先で、見た目を整えるのはそのあとです。
書き方の例:週末の作業計画を立てる
ここまでの手順を、具体的な例で通して見てみます。テーマは、在宅で仕事をしている人が「来週の作業計画」を立てる場面です。
まず、A4の紙を横長に使い、中心に「来週の作業」と書いて、カレンダーの形の四角で囲みます。
次に、メインの枝を5本伸ばします。
- 納品(赤)
- 新しい案件(青)
- 連絡(緑)
- 経理(オレンジ)
- 勉強(紫)
それぞれの枝から、細い枝を広げます。「納品」の枝からは、取引先ごとに「A社の記事」「B社の資料」を伸ばし、その先に「水曜」「金曜」と締め切りの曜日を書きます。「新しい案件」の枝からは、「応募」「見積もり」を伸ばし、「見積もり」の先に「単価の確認」「作業時間」と書きます。
「連絡」の枝からは、「返信待ち」「お礼」を伸ばします。「経理」の枝からは、「請求書」「領収書の整理」を伸ばし、「請求書」の先に「月末」と書きます。「勉強」の枝からは、「新しいツール」「資格の過去問」を伸ばします。
全体を書き終えたら、見直しをします。「納品」の「B社の資料」と「経理」の「請求書」は、どちらも金曜に関係するので矢印で結び、「金曜は資料の納品と請求書の送付をまとめて行う」と気づけます。「新しい案件」の「作業時間」と「納品」の締め切りを見比べると、来週は新しい案件を受ける余裕が少ないことも分かります。
この例のように、マインドマップは考えを広げるだけでなく、書き終えたあとに全体を見渡して、重なりや無理に気づくための道具でもあります。書いた直後の見直しの時間を、5分ほど取っておくと、マップから得られるものが大きく変わります。
初心者がつまずく点と直し方
マインドマップを書き始めたばかりの人がつまずきやすい点は、ほぼ決まっています。よくある勘違いと、その直し方を整理します。
1つ目は、言葉を丸や四角で囲んで線でつなぐ書き方です。これはスパイダー図と呼ばれる形で、言葉の関係が見えにくく、枝を先へ伸ばしにくくなります。言葉は枝の線の上にのせ、線が言葉の下線になるように書きます。
2つ目は、1本の枝に文章を書いてしまうことです。「次回の会議までに資料を作る」と書くと、その枝からほかの言葉を伸ばせません。「会議」「資料」のように分けて、1本に1語にします。
3つ目は、紙の右上から書き始めてしまうことです。箇条書きの癖で左上や右上から書くと、反対側に枝を伸ばす場所がなくなります。必ず中心から書き始め、メインの枝は時計回りに右上から順に伸ばすと、読む順番も分かりやすくなります。
4つ目は、メインの枝を増やしすぎることです。思いついた言葉を次々とメインの枝にすると、10本、15本と増えていき、細い枝を伸ばす場所がなくなります。メインの枝は7本までと決め、それ以上の言葉は、どれかのメインの枝の下に入らないかを考えます。
5つ目は、きれいに書こうとして手が止まることです。マインドマップは、清書をするための図ではなく、考えるための図です。線が曲がっても、字が崩れても、まずは最後まで書き切ることを優先します。人に見せる必要があるときだけ、あとで書き直します。
6つ目は、書いたあとに見返さないことです。書き終えた瞬間に満足して、そのまま引き出しにしまってしまうと、せっかく広げた考えが使われません。書き終えたら、その日のうちに一度見直し、次にやることを1つ選んで、手帳や作業の一覧に書き写します。
書き慣れるための練習の仕方
マインドマップは、書き方を読んで分かったつもりになっても、実際に何枚か書いてみないと手が慣れません。最初の数枚は、仕事の大事な企画ではなく、身近で答えに困らないテーマで練習すると、手順そのものに集中できます。
練習に向いているテーマの例は次のとおりです。
- 自己紹介(中心に自分の名前、メインの枝は「仕事」「趣味」「住んでいる町」「好きな食べ物」など)
- 今週の献立(中心に「今週のごはん」、メインの枝は曜日ごと)
- 次の休みの過ごし方(中心に「休日」、メインの枝は「行きたい場所」「会いたい人」「家でやること」)
- 読んだ本の内容(中心に本の題名、メインの枝は章ごと)
練習のときは、時間を区切って書くと効果が上がります。タイマーを10分に合わせ、その間はとにかく手を止めずに枝を伸ばし続けます。10分たったら手を止め、何本の枝が伸びたか、どのメインの枝が細く、どの枝が手つかずだったかを見直します。同じテーマで翌日にもう一度書くと、前の日より枝の数が増え、言葉も短くなっていることに気づくはずです。
1週間ほど、1日1枚のペースで書き続けると、中心から書き始めること、1本に1語をのせること、メインの枝ごとに色を変えることが、考えなくても自然にできるようになります。そこまで来たら、仕事の企画や会議の整理など、本番のテーマに移ります。
書いたマップは、日付を入れて1冊のファイルや封筒にためておきます。何か月かたって見返すと、最初のころのマップとの違いが分かり、どこが上達したのかを自分で確かめられます。アプリで書いている人は、マップの名前の先頭に日付を入れておくと、あとで並べて見返すときに探しやすくなります。
使い道ごとの書き方のコツ
マインドマップは、使い道によってメインの枝の立て方が変わります。よく使われる場面ごとに、書き方のコツを整理します。
企画やアイデア出しに使うときは、メインの枝を「誰に」「何を」「どうやって」「いつ」「いくらで」のように立てます。アイデア出しの段階では、良し悪しを判断せずに枝を伸ばし続けることが大切です。判断はマップを書き終えてから、色の印を付けて行います。
会議の議事メモに使うときは、中心に会議の名前を書き、メインの枝を議題ごとに立てます。議題ごとに「決まったこと」「宿題」「次回」の細い枝を伸ばしておくと、会議のあとに誰が何をするのかが一目で分かります。会議の途中で話が別の議題に飛んでも、該当するメインの枝に戻って書き加えられるのは、上から順に書く議事録にはない強みです。
自己分析に使うときは、中心に自分の名前を書き、メインの枝を「好きなこと」「得意なこと」「これまでの経験」「大切にしたいこと」「これからやりたいこと」のように立てます。就職活動や転職、独立を考えるときによく使われる方法です。違うメインの枝にある言葉同士を矢印でつなぐと、自分の強みが見えてくることがあります。
勉強に使うときは、中心に科目や章の名前を書き、メインの枝を教科書の節に合わせて立てます。細い枝には、覚えたい用語と、その意味を表す短い言葉を書きます。たとえば法律の勉強なら、メインの枝を「対象になる人」「手続き」「期限」「罰則」のように立てると、条文を読むだけでは見えにくい全体の形がつかめます。
文章の構成を考えるときは、中心に文章のテーマを書き、メインの枝をそのまま見出しの候補にします。細い枝に書いた言葉が、それぞれの見出しの下で書く中身になります。マップを書き終えたら、メインの枝に読む順番の番号を振れば、文章の骨組みができあがります。
紙とアプリの使い分けと無料のツール
マインドマップは、紙に手で書く方法と、パソコンやスマホのアプリで作る方法があります。どちらが優れているということはなく、場面によって使い分けるのが現実的です。
紙で書く良さは、準備がいらず、思いついたときにすぐ始められることです。手を動かして線を引くことで考えがまとまりやすいという人も多く、1人でアイデアを出すときや、勉強の整理には紙が向いています。弱点は、あとから枝を書き加えたり、順番を入れ替えたりしにくいことです。
アプリで作る良さは、枝の追加や並べ替えが自由にでき、何人かで同じマップを見ながら書けることです。できあがったマップを画像やPDFで書き出して、ほかの人に渡すこともできます。弱点は、操作に慣れるまで時間がかかることと、画面の大きさに限りがあるため、大きなマップでは全体を見渡しにくいことです。
無料から試せるツールの例を2つ挙げます。どちらも料金や無料の範囲は変わることがあるので、使う前に公式の料金ページで確かめてください。
| ツール | 無料で使える範囲 | 有料のプランの例 |
|---|---|---|
| MindMeister | 無料プランで最大3つまでマインドマップを作成できる | 作れる数を増やしたい場合は有料プラン |
| Cacoo | 30日間、すべての機能を無料で試せる | スペースプランは月契約で月額18,000円、年契約で年額180,000円 |
MindMeisterの料金はMindMeisterの料金ページ、Cacooの料金はCacooの料金プランに載っています。MindMeisterは、無料プランでもほかの人とマップを共有して一緒に書くことができると案内しています。Cacooは、マインドマップだけでなく、フローチャートや図面など、さまざまな図をチームで作るための道具です。
使い分けの目安としては、1人で考えを広げるときは紙、チームでアイデアを出し合うときや、あとで清書して人に見せるときはアプリ、と考えると迷いにくくなります。紙で書いたマップを写真に撮って保存しておき、必要なものだけアプリで清書する、という使い方もあります。
書いたマップを作業に移す
マインドマップは、考えを広げて整理するところまでが得意な道具です。マップに書き出した「やること」を、実際の作業として進めるには、別の形に移す必要があります。マップを書いただけで満足してしまい、何も進まないまま終わる、という失敗はよく起こります。
1人で進める作業なら、マップの中から次にやることを選び、手帳やスマホの作業の一覧、スプレッドシートに書き写せば十分です。書き写すときは、「資料」のような短い言葉のままではなく、「B社の資料の下書きを水曜までに作る」のように、何を、いつまでにやるのかが分かる文に直します。マップの言葉は短いほうが良いのですが、作業の一覧の言葉は具体的なほうが動きやすいからです。
チームで進める作業の場合は、誰が担当し、いつまでに終えるのか、今どこまで進んでいるのかを、メンバー全員が同じ場所で確かめられる形にしておくと、抜けや重なりを防げます。会議でマインドマップを使ってアイデアを出したあと、メインの枝ごとに担当者を決め、細い枝を1つずつ作業に分けて期限を付ける、という流れがよく使われます。
その受け皿になる道具の1つがPinatecaです。マインドマップを描く機能はありませんが、マップから取り出した作業を1枚ずつカードにして担当と期限を付け、列にカードを並べて進み具合を動かすカンバンボードや、期間を横に並べるガントチャートなど、8種類のボードで管理できます。公式ページによると、8種類のボードはすべて無料プランから使え、5人までのチームならボード10個まで期限なしで無料です。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプランになり、料金は1人あたり月額500円(年払いなら1人あたり月額400円、税抜)です。マインドマップのメインの枝をそのままボードの列の名前にし、細い枝をカードにすると、考えた形を崩さずに作業へ移せます。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
作業に移したあとも、マインドマップは捨てずに保存しておきます。作業が一段落したときにマップを見返すと、最初に考えていたことのうち、まだ手を付けていない枝が見つかることがあります。
考えを整理する力を仕事に生かす
マインドマップの書き方は、考えを広げ、整理し、人に伝わる形にする技術そのものです。この技術は、企画の立案、会議の進行、文章の構成、研修の設計など、多くの仕事の土台になっています。
在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、継続して依頼を受け続ける人には共通点があります。依頼された作業を始める前に、依頼の目的、必要な情報、確認したい点を一枚に整理し、最初の打ち合わせでその紙を見せながら話を進めているのです。依頼する側から見れば、話が早く、抜けがない相手には次の仕事も頼みやすくなります。直接取引の形で仕事を受ければ、中間の手数料が差し引かれない分、こうした準備の丁寧さがそのまま手取りの厚さとして返ってきます。仲介手数料0%で依頼する側と受ける側がつながる仕組みでは、その差がはっきり表れます。
考えを整理する力を生かせる仕事の案内を紹介します。業務の流れを整理し、AIも含めて効率化を手伝う仕事はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。市場や顧客の情報を整理して打ち手を考える仕事はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で扱っています。マインドマップのように、要素を整理して画面や図にする仕事はデザインと重なり、職種全体の相場はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
調べたことを構造に整理する力は研究の仕事の土台でもあり、その相場は研究者の年収・単価相場で確認できます。会社の課題を整理して経営の助言をする立場を目指すなら、経営の診断と助言を専門とする国家資格の中小企業診断士があります。中小企業診断士の勉強では、科目が多く範囲も広いため、科目ごとにマインドマップで全体の形をつかむ方法がよく使われています。
よくある質問
Q. マインドマップは絵が下手でも書けますか?
書けます。絵は言葉の横に小さく添える程度で十分で、矢印や星、丸、四角のような簡単な記号から始めても見た目は大きく変わります。大切なのは、中心にテーマを書き、太い枝から細い枝へ、1本に1つの短い言葉をのせていく順番です。まずは黒のペンで最後まで書き切り、色や絵はあとから加えてもかまいません。
Q. メインの枝は何本くらいにすればよいですか?
3本から7本ほどが目安で、最初は5本前後にすると書きやすくなります。少なすぎると切り口が粗くなり、多すぎると紙が混み合って全体を見渡しにくくなります。何を立てるか迷ったときは、5W1Hや「目的、内容、準備、日程、費用」のような決まった切り口を使うと始めやすくなります。
Q. 紙とアプリはどちらで書くのがよいですか?
1人で考えを広げるときや勉強の整理には、準備がいらずすぐ始められる紙が向いています。チームでアイデアを出し合うときや、あとで清書して人に見せるときは、枝の追加や並べ替えが自由にできるアプリが便利です。紙で書いたマップを写真で保存し、必要なものだけアプリで清書する使い方もあります。
Q. 書いたマインドマップはどう活用すればよいですか?
書き終えたらその日のうちに見直し、違う枝の言葉同士の関係を矢印でつなぎます。そのうえで次にやることを選び、何をいつまでにやるのかが分かる文に直して、手帳や作業の一覧に書き写します。チームで進める場合は、担当と期限を決めて全員が同じ場所で進み具合を確かめられるようにすると、抜けを防げます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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