【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

メンタルカウンセラーの資格|種類と取り方

@SOHO編集部
@SOHO編集部
メンタルカウンセラーの資格|種類と取り方

この記事のポイント

  • ✓メンタルカウンセラーの資格には
  • ✓国家資格の公認心理師・キャリアコンサルタント・精神保健福祉士と
  • ✓臨床心理士や産業カウンセラーなどの民間資格があります

メンタルカウンセラーの資格を調べ始めると、名前の似た資格がたくさん出てきて、どれを取ればよいのか分からなくなる人が多いはずです。結論から言うと、「メンタルカウンセラー」という名前の国家資格はありません。心の悩みの相談にかかわる資格は、国が法律で定めた国家資格と、団体が独自に認定する民間資格に分かれ、取り方も、取ったあとにできる仕事も大きく違います。

この記事では、心の相談にかかわる主な資格を国家資格と民間資格に分けて整理し、それぞれの受験資格、試験の日程と費用、名乗れる名前の決まり、目的に合わせた選び方までを、各試験機関と厚生労働省の公式の案内に沿って説明します。

心の相談の仕事が求められている背景

働く人の心の不調は、企業にとっても社会にとっても大きな課題になっています。厚生労働省は、職場でのメンタルヘルス対策として、ストレスチェックの実施や、相談の体制づくりを企業に求めてきました。学校ではスクールカウンセラーの配置が進み、医療や福祉の現場でも、心理の専門職が働く場面が増えています。

こうした流れの中で、2015年に公認心理師法が成立し、心理の分野で初めての国家資格として公認心理師が生まれました。働く人の職業生活の相談を担うキャリアコンサルタントも、2016年から国家資格になっています。一方で、民間の団体が認定するカウンセラーの資格も数多くあり、通信講座で数か月から取れるものもあります。

資格の数が多いのは、それだけ心の相談の仕事に関心を持つ人が多いということです。ただし、どの資格を取るかで、働ける場所も、相談を受けられる範囲も変わります。病院や学校で心理職として働きたいのか、会社の中で同僚や部下の相談に乗れるようになりたいのか、自分や家族の心の健康のために学びたいのか。目的を先にはっきりさせることが、資格選びで遠回りしないための第一歩です。

「カウンセラー」と名乗ることと資格の関係

最初に知っておきたいのは、「カウンセラー」という言葉そのものは、法律で使い方が制限されていないことです。資格を持っていなくても、カウンセラーと名乗って相談の仕事をすることは、法律の上では禁止されていません。

一方で、国家資格の名前は、資格を持たない人が使えないように法律で守られています。公認心理師法には、次のように書かれています。

公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。 2 前項に規定するもののほか、公認心理師でない者は、その名称中に心理師という文字を用いてはならない。 出典: e-Gov法令検索(公認心理師法 第44条)

このように、資格を持つ人だけが名乗れる仕組みを「名称独占」と言います。公認心理師のほか、キャリアコンサルタント、精神保健福祉士も名称独占の国家資格です。厚生労働省は、キャリアコンサルタントの名簿に登録していない人は「キャリアコンサルタント」と名乗れないと案内しています。

名乗ることが自由だからこそ、相談する側は相手の資格を見て信頼できるかを判断します。どの団体が、どんな基準で認定した資格なのかを説明できることが、カウンセラーとして信頼を得る土台になります。

心の相談にかかわる主な資格の全体像

心の相談にかかわる主な資格を、国家資格と民間資格に分けて並べると、次のようになります。

資格 種類 認定・試験の主体 主な活躍の場
公認心理師 国家資格 公認心理師試験研修センター(指定試験機関) 医療、福祉、教育、司法、産業
キャリアコンサルタント 国家資格 キャリアコンサルティング協議会、日本キャリア開発協会(登録試験機関) 企業、ハローワーク、学校、人材会社
精神保健福祉士 国家資格 社会福祉振興・試験センター 精神科の病院、障害福祉、行政
臨床心理士 民間資格 日本臨床心理士資格認定協会 医療、教育、福祉
産業カウンセラー 民間資格 日本産業カウンセラー協会 企業、相談室
メンタルヘルス・マネジメント検定 公的な検定 大阪商工会議所ほか 企業の人事、管理職

心理の専門職として働くための資格と、仕事の中で心の健康の知識を生かすための資格では、取るまでにかかる時間がまったく違います。公認心理師や臨床心理士は、原則として大学と大学院で心理学を学ぶ必要があり、社会人から目指すと年単位の準備が必要です。一方、産業カウンセラーやメンタルヘルス・マネジメント検定は、社会人が仕事と並行して取ることを前提にした資格です。

次の節から、それぞれの資格の取り方を順番に見ていきます。

公認心理師の取り方

公認心理師は、心理の分野で唯一の国家資格です。公認心理師試験研修センターは、公認心理師の仕事を、心理の支援が必要な人の心の状態を観察して分析すること、相談に応じて助言や援助をすること、その関係者の相談に応じること、心の健康についての知識を広めることの4つと説明しています。

受験資格は、公認心理師法第7条で決まっています。主なものは次の2つです。

  • 大学で心理学など公認心理師になるために必要な科目を修めて卒業し、さらに大学院で必要な科目を修めて修了した人
  • 大学で必要な科目を修めて卒業し、文部科学大臣と厚生労働大臣が認めた施設で、2年以上、心理の支援の業務に従事した人

どちらも、大学で決められた科目を修めることが出発点です。心理学部を卒業していても、法律が施行される前の科目の取り方では受験資格にならない場合があるので、卒業した大学で証明書を発行してもらえるかを確かめる必要があります。社会人から目指す場合は、大学への編入や再入学から始めることになります。

次の試験は第10回で、試験日は2027年3月7日、試験地は東京都と大阪府です。受験の申込みは2026年12月1日から12月25日までで、受験手数料は28,700円です。合格発表は2027年3月31日の予定です。詳しい日程は公認心理師試験研修センターの試験概要で確認できます。

合格したあとは、登録を受けて初めて公認心理師になれます。公認心理師は、相談を受ける人に主治の医師がいる場合は、その指示を受けなければならないと法律で決められています。医療と連携しながら支援する専門職だということを、目指す前に知っておいてください。

臨床心理士の取り方

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。公認心理師ができる前から、病院や学校、相談機関で心理の専門職の資格として広く使われてきました。スクールカウンセラーの募集でも、公認心理師と並んで応募の条件に挙げられることが多い資格です。

臨床心理士になるには、協会の資格試験に合格する必要があります。受験するには、協会が指定した大学院(1種・2種)か、臨床心理士の養成のための専門職大学院を修了することが基本になります。協会の案内では、ほかに、海外で同等以上の教育を受けて日本で2年以上の心理臨床の経験がある人や、医師免許を取ってから2年以上の心理臨床の経験がある人も受験資格の例として挙げられています。

臨床心理士の特徴は、資格を取ったあとも学び続けることが求められている点です。協会は、臨床心理士に5年ごとに資格の再認定を受けることを求めていて、研修会への参加などで一定の条件を満たさなければ資格を更新できません。

公認心理師と臨床心理士の両方を持つ人も多くいます。指定大学院の多くは、公認心理師の受験に必要な科目にも対応しているため、大学院で両方の受験資格を得られる場合があります。大学院を選ぶときは、どちらの受験資格に対応しているかを確かめてください。

キャリアコンサルタントの取り方

キャリアコンサルタントは、働く人の職業の選び方や、仕事を通じた成長について相談に乗る国家資格です。心の不調そのものを扱う資格ではありませんが、仕事の悩みを聞く場面では、心の健康に配慮した相談が欠かせません。企業の人事、ハローワーク、大学のキャリアセンター、人材会社など、活躍の場は幅広くあります。

厚生労働省の案内によると、受験資格は次のいずれかです。

  • 厚生労働大臣が認定する講習を修了した人
  • 働く人の職業の選択や職業生活の設計、能力開発に関する相談の経験が3年以上ある人
  • 技能検定のキャリアコンサルティング職種の学科試験か実技試験に合格した人

社会人が目指す場合は、認定講習を受けるのが一般的な道です。試験は、キャリアコンサルティング協議会と日本キャリア開発協会の2つの機関が行い、学科試験は両機関で同じ日に同じ問題が出ます。受験料は学科試験が8,900円、実技試験が29,900円です。次の第34回の学科試験と論述の実技試験は、令和9年3月7日に行われる予定です。

合格したら、キャリアコンサルタント名簿に登録して初めて名乗れます。登録手数料は8,000円で、別に登録免許税9,000円がかかります。登録は5年ごとに更新が必要で、更新には決められた時間の講習を受ける必要があります。試験の詳細は、厚生労働省のキャリアコンサルタントになりたい方へで確認できます。

精神保健福祉士の取り方

精神保健福祉士は、心の病気を持つ人の生活や社会への復帰を支える国家資格です。精神科の病院、障害福祉のサービスの事業所、保健所や市町村の窓口などで、本人や家族の相談に乗り、福祉のサービスや制度につなぐ仕事をします。心の悩みの聞き手というより、生活全体を支える相談の専門職です。

国家試験は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが行っています。令和8年度は第29回の試験で、受験の申込みは10月2日で締め切られました。受験資格を得るには、保健福祉系の大学などで指定の科目を修めるか、一般の大学を卒業したあとに養成施設で学ぶなどの道があります。どの道が使えるかは学歴と実務の経験で変わるので、試験センターの受験資格のルート図で確かめてください。

一般の大学を卒業した社会人は、精神保健福祉士の一般養成施設(通信課程を含む)で学ぶ道があります。養成施設では実習も必要になるため、仕事と両立するには実習の期間の休みをどう取るかを先に考えておく必要があります。

産業カウンセラーの取り方

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する資格です。協会は、産業カウンセラーを、働く人や組織が問題を自分で解決できるよう、心理的な手法で支援するカウンセラーと説明しています。ハラスメント、心の不調、職場の人間関係の問題などに向き合う、職場に通じた支援者です。協会の発表によると、産業カウンセラー試験は厚生労働省の認定団体検定になっています。

社会人が目指す場合は、協会の産業カウンセラー養成講座を修了するのが一般的な道です。養成講座を修了すると、修了した年度に関係なく試験の受験資格が得られます。講座では、理論の科目を主にe-Learningで学び、面接の体験学習(カウンセリングの実習)を104時間かけて行います。受講者6人に指導者1人がつき、聴き手、話し手、観察者の役を交代で経験しながら、相手の話を受け止めて聴く「傾聴」の態度と技法を身に付けます。

講座の期間は、2026年度の場合、6か月のコースと10か月のコースがあり、面接の体験学習は通学、オンライン(一部通学あり)、フルオンラインから選べます。大学院で心理学などの所定の科目を修めた人は、書面の審査を受けて受験する道もあります。

試験は2級と1級に分かれています。2級の試験は学科と実技で、2026年度の受検料は学科と実技の両方で44,000円(税込)です。講座の時期や受検の手続きは年度ごとに変わるので、協会の最新の案内で確かめてください。

メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、大阪商工会議所などが主催する検定です。カウンセラーとして相談を受けるための資格ではなく、働く人がそれぞれの立場で、心の不調を防ぎ、早めに気づくための知識を身に付けることを目的にしています。

検定は、対象に合わせて3つのコースに分かれています。

  • Ⅰ種(マスターコース) … 人事労務の担当者や経営者向け。会社全体のメンタルヘルス対策の計画を立てて進める力を問います。選択問題と論述問題で、合計105点以上、かつ論述問題で25点以上が合格です
  • Ⅱ種(ラインケアコース) … 管理職向け。部下の不調を防ぎ、不調に気づいたときに適切に対応する力を問います。70点以上が合格です
  • Ⅲ種(セルフケアコース) … 一般の社員向け。自分のストレスに気づき、自分でケアし、必要なら助けを求める力を問います。70点以上が合格です

どのコースからでも受験でき、受験資格の条件はありません。公開試験は統一の試験日に全国15都市で行われます。出題は公式テキストにもとづき、2026年度の公開試験は第6版の内容から出題されます。詳しくはメンタルヘルス・マネジメント検定試験の案内で確認できます。

カウンセラーを目指す人にとっては、心の健康の基礎知識を体系的に学ぶ入り口として使えます。会社で働きながら、同僚や部下の相談に乗る立場の人には、すぐに役立つ内容です。

資格を取るまでの費用と期間の考え方

資格選びでは、試験の受験料だけでなく、受験資格を得るまでの費用と期間を含めて比べることが大切です。

公認心理師は、受験手数料が28,700円ですが、受験資格を得るために大学と大学院で学ぶ必要があり、学費と年数が費用の大部分を占めます。社会人が大学に編入し、大学院に進む場合は、修了まで数年かかります。臨床心理士も、指定大学院の修了が基本なので、同じように大学院の学費と期間を見込む必要があります。

キャリアコンサルタントは、認定講習の受講料に加えて、学科試験8,900円、実技試験29,900円、合格後の登録手数料8,000円と登録免許税9,000円がかかります。登録後も5年ごとの更新のために講習を受ける費用が必要です。

産業カウンセラーは、養成講座の受講料に加えて、2級の受検料が学科と実技の両方で44,000円です。講座の受講料は開講する支部やコースで違うので、協会の案内で確かめてください。

費用の負担を軽くする方法として、厚生労働省の教育訓練給付制度があります。雇用保険に一定期間加入している人が、厚生労働大臣が指定した講座を修了すると、費用の一部が支給される制度で、キャリアコンサルタントの養成講習や大学院の課程の中には、この指定を受けているものがあります。対象かどうかは講座ごとに違うので、申し込む前に教育訓練講座検索システムで調べ、受給の条件を住んでいる地域を管轄するハローワークで確かめてください。

民間のカウンセラー資格を選ぶときの注意点

通信講座の広告では、「メンタル心理カウンセラー」「心理カウンセラー」など、さまざまな名前の民間資格が紹介されています。数か月で取れるものや、在宅の試験で取れるものもあり、心理学の入門として学ぶ価値はあります。ただし、選ぶ前に次の点を確かめてください。

  1. 認定している団体はどこか … 団体の名前、所在地、設立の年、運営している人が公式のサイトで確かめられるかを見ます
  2. 何を学び、どう評価されるか … 講座の時間数、実際に人の話を聴く練習があるか、試験の形式を確かめます。傾聴の練習がない講座では、実際の相談の場面で必要な力は身に付きにくくなります
  3. 更新や継続の学びがあるか … 一度取れば終わりの資格か、研修や更新の仕組みがあるかを見ます
  4. 費用の総額 … 受講料のほかに、認定料、登録料、年会費がかかる資格があります。取ったあとにかかる費用も含めて比べます
  5. 取ったあとの仕事の約束 … 「資格を取れば仕事を紹介する」「すぐに独立して稼げる」とうたう講座は、慎重に判断してください。教材費や登録料を先に払わせる募集には注意が必要です

民間資格だけで、病院や学校の心理職として採用されるのは難しいことが多いと考えておいてください。こうした職場の求人では、公認心理師や臨床心理士が条件になることが多いからです。民間資格は、学び始めの一歩や、今の仕事の中で相談に乗る力を伸ばすためのものと位置づけると、期待とのずれが生まれにくくなります。

資格を取る前に始められる準備

どの資格を目指すにしても、申し込む前に始められる準備があります。

1つ目は、公的な情報で心の健康の基礎を知ることです。厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」では、心の不調のサイン、ストレスへの対処、職場での相談の受け方などが、一般の人向けに説明されています。資格の勉強を始める前に読んでおくと、どの分野に関心があるかが見えてきます。

2つ目は、聴く練習です。カウンセリングの基本は、相手の話を評価や批判をせずに受け止めて聴くことです。家族や友人と話すときに、自分の意見を言う前に相手の話を最後まで聴き、相手の気持ちを言葉にして返すことを意識してみてください。思っているより難しいことに気づくはずです。

3つ目は、説明会や体験講座に参加することです。日本産業カウンセラー協会は、養成講座の説明会と体験講座を対面とオンラインで開いています。大学院や認定講習も、説明会で講座の雰囲気や学ぶ内容を確かめられます。資格の名前だけで決めず、実際に学ぶ内容を見てから申し込むと、入ってからのずれを防げます。

目的別の資格の選び方

ここまでの内容を、目的別に整理します。

  • 病院、学校、福祉の現場で心理の専門職として働きたい … 公認心理師を目指します。臨床心理士もあわせて取ると、スクールカウンセラーなどの募集に応募しやすくなります。大学と大学院での学びが必要なので、社会人の場合は編入や大学院の入試から計画を立てます
  • 働く人のキャリアの相談に乗りたい … キャリアコンサルタントが向いています。厚生労働大臣が認定する講習を修了すれば、相談の経験がなくても受験できます
  • 職場の人間関係や心の不調の相談に乗りたい … 産業カウンセラーで傾聴の技法を身に付け、キャリアコンサルタントと組み合わせる人も多くいます
  • 心の病気を持つ人の生活を支えたい … 精神保健福祉士を目指します
  • 管理職や人事として部下や社員の心の健康を守りたい … メンタルヘルス・マネジメント検定のⅡ種やⅠ種が役立ちます
  • まずは心理学の基礎を学んでみたい … メンタルヘルス・マネジメント検定のⅢ種や、内容のしっかりした民間の講座から始め、関心が深まったら上の資格に進みます

迷ったときは、どんな人の、どんな悩みに、どこで向き合いたいかを書き出してみてください。答えが具体的になるほど、選ぶべき資格もはっきりします。

資格の組み合わせ方の例

心の相談の仕事では、1つの資格だけでなく、複数の資格を組み合わせて強みを作る人が多くいます。よく見られる組み合わせを挙げます。

  • 公認心理師と臨床心理士 … 大学院で両方の受験資格を得て、両方を取る組み合わせです。病院や学校の心理職の募集の多くに応募できるようになります
  • キャリアコンサルタントと産業カウンセラー … 仕事の悩みの相談と、心の健康に配慮した傾聴の技法を組み合わせる形です。企業の相談室や人材会社で生かしやすい組み合わせです
  • キャリアコンサルタントとメンタルヘルス・マネジメント検定 … 人事や管理職として社員の相談に乗る立場の人が、相談の技法と職場のメンタルヘルス対策の知識を組み合わせる形です
  • 精神保健福祉士と公認心理師 … 心の病気を持つ人の生活の支援と、心理の支援の両方を担える組み合わせです。精神科の病院や障害福祉の事業所で強みになります

組み合わせを考えるときは、1つ目の資格で働き始め、実際に相談を受ける中で足りないと感じた力を、2つ目の資格で補う順番が現実的です。最初から多くの資格を同時に目指すと、費用も時間もかかりすぎて、どれも中途半端になりがちです。

カウンセラーとして働くときに知っておきたいこと

心の相談の仕事には、資格のほかにも守るべきことがあります。

1つ目は、医療との境目です。カウンセラーは、病気の診断や薬の処方をすることはできません。相談を受けている人に心の病気が疑われるときは、医療機関の受診を勧めることが大切です。公認心理師は、相談を受ける人に主治の医師がいる場合は、その指示を受けることが法律で決められています。民間資格のカウンセラーであっても、医療につなぐ判断ができることは欠かせません。

2つ目は、秘密を守ることです。相談の中で聞いた話を、本人の了解なく人に話すことは、信頼を根本から損ないます。公認心理師には、法律で秘密を守る義務が課されています。

3つ目は、自分の心の健康を守ることです。人の悩みを聞き続ける仕事は、聞く側の心にも負担がかかります。経験のあるカウンセラーに自分の相談の進め方を見てもらう「スーパービジョン」を受けたり、研修で学び続けたりすることが、長く仕事を続けるために役立ちます。日本産業カウンセラー協会のように、資格を持つ人向けにスーパービジョンや研修を用意している団体もあります。

心の相談の仕事に向いている人

心の相談の仕事は、人の役に立ちたいという気持ちだけでは続きにくい仕事です。向いている人の特徴を挙げます。

1つ目は、自分の考えを押し付けずに待てる人です。相談に来る人は、答えを教えてほしいのではなく、自分で考えを整理したいと思っていることが多くあります。すぐに助言したくなる気持ちを抑え、相手が自分の言葉で話すのを待てる人が向いています。

2つ目は、学び続けることが苦にならない人です。公認心理師、臨床心理士、キャリアコンサルタントはいずれも、資格を取ったあとも研修や更新の仕組みがあります。心の健康に関する制度や知識は変わり続けるため、本を読み、研修に出て、自分のやり方を見直す習慣が必要です。

3つ目は、自分の限界を知っている人です。相談の中で、自分の手に負えないと感じる場面は必ずあります。そのときに、医療機関や専門の窓口につなぐ判断ができること、自分も誰かに相談できることが、相談を受ける人を守ることにもなります。

4つ目は、記録を正確に書ける人です。相談の内容を記録に残し、ほかの専門職と共有する場面は多くあります。事実と自分の考えを分けて書き、相手に伝わる文章にまとめる力は、どの職場でも求められます。

反対に、人の悩みを聞くと自分も引きずられて落ち込んでしまう人は、まず自分の心の健康を守る方法を身に付けてから、相談の仕事に進むほうが安全です。

心の相談の仕事の働き方

心の相談の仕事の働き方は、勤め先に雇われる形と、個人で相談を受ける形に分かれます。

病院、学校、福祉の施設、企業の相談室などに勤める場合は、公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士、キャリアコンサルタントといった資格が採用の条件になることが多くあります。スクールカウンセラーは、自治体の非常勤の職として、週に決まった日数だけ学校に勤める形が一般的です。複数の勤め先を組み合わせて働く心理職も多くいます。

個人で相談を受ける場合は、オンラインでの相談や、カウンセリングのサービスに登録して相談を受ける形があります。個人で始めるときは、料金の表示、インターネットで申し込みを受ける場合に必要になることがある特定商取引法の表示、相談の内容の記録と管理、困ったときに相談できる専門家とのつながりを準備しておく必要があります。

会社に勤めながら、休日に個人で相談を受けたり、カウンセリングのサービスに登録したりする人もいます。この場合は、勤め先の就業規則で副業がどう扱われているかを先に確かめ、必要なら届け出てから始めてください。副業の所得が一定の額を超えると確定申告が必要になり、住民税の額にも反映されます。申告が必要かどうかは所得の種類や金額で変わるので、税務署や住んでいる市区町村の窓口で確かめると安心です。相談を受ける時間帯が本業と重なると、どちらの仕事にも無理が出ます。最初は月に数件から始め、本業との両立の具合を見ながら件数を決めていく人が多くいます。

心理学を研究の道で深めたい人もいます。大学や研究機関で心理学の研究に携わる働き方の収入の目安は、研究者の年収・単価相場で、研究職全体の相場とともに紹介しています。大学院で学ぶうちに、研究と臨床のどちらに進むかを考える人も少なくありません。

心理の知識は書く仕事にも生かせる

心理学やメンタルヘルスの知識は、相談の仕事のほかに、文章の仕事にも生かせます。心の健康に関する記事の執筆や監修、企業の研修資料の作成、相談サービスの案内文の作成などは、在宅で受けられることがあります。根拠のある情報を、悩んでいる人に届く言葉で書ける人は、どの分野でも求められます。

記事の執筆を始めたい人は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で、実績の見せ方と自己紹介の作り方を確認しておくと、最初の仕事につながりやすくなります。心の健康の分野は、間違った情報が読む人の行動を左右しかねない分野なので、国や公的な機関の資料にもとづいて書く姿勢が信頼につながります。

在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、資格と現場の経験を組み合わせて説明できる人ほど、専門性の高い文章の仕事で長く続く取引につながりやすい傾向があります。仲介の手数料が差し引かれない直接の取引では、同じ予算で依頼する側は頼める量が増え、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やりとりできる場を選ぶと、本業と両立しながら少しずつ受ける働き方でも続けやすくなります。

文章の基本を客観的に示したい人には、ビジネス文書検定も役立ちます。文書の書き方、表記、敬語を体系的に問う検定で、相談の記録や報告書、相談サービスの案内文を正確に書く力を身に付けたい人に向いています。心の相談の資格と組み合わせると、伝える力の裏付けになります。

よくある質問

Q. メンタルカウンセラーという国家資格はありますか?

「メンタルカウンセラー」という名前の国家資格はありません。心の相談にかかわる国家資格には、公認心理師、キャリアコンサルタント、精神保健福祉士があります。臨床心理士や産業カウンセラーは民間の団体が認定する資格です。目的によって取るべき資格が変わるので、働きたい場所から考えて選んでください。

Q. 社会人からでも公認心理師を目指せますか?

目指せますが、大学で決められた科目を修めて卒業することが出発点になるため、編入や再入学から始める必要があります。そのうえで大学院で必要な科目を修めるか、認められた施設で2年以上の実務を経験して受験します。年単位の計画が必要なので、まず大学の窓口で必要な科目を確かめてください。

Q. 働きながら取りやすい心の相談の資格はどれですか?

社会人が仕事と並行して取りやすいのは、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定です。キャリアコンサルタントは認定講習を受けてから試験を受け、産業カウンセラーは養成講座を修了してから試験を受けます。メンタルヘルス・マネジメント検定は受験資格の条件がありません。

Q. 民間のカウンセラー資格だけで仕事はできますか?

カウンセラーと名乗ることは法律で制限されていないため、民間資格で相談の仕事をすること自体はできます。ただし、病院や学校の心理職の求人では、公認心理師や臨床心理士が条件になることが多くあります。民間資格は学び始めや、今の仕事で相談に乗る力を伸ばすためのものと考えると選びやすくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月10日最終更新:2026年11月3日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方