失業保険の最後の認定日前にバイトをするとき|申告と受給への影響 2026

@SOHO編集部
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失業保険の最後の認定日前にバイトをするとき|申告と受給への影響 2026

この記事のポイント

  • ✓失業保険の最後の認定日前にアルバイトをしたときの申告の仕方と受給への影響を
  • ✓ハローワークの公式資料にもとづいて整理しました
  • ✓税の扱いまで解説します

まず、落ち着いて読んでください。失業保険を受けている途中でアルバイトをすること自体は、禁じられていません。問題になるのは、働いたことを申告しなかった場合だけです。とくに最後の認定日が近づくと、「もう残りの日数も少ないから」「あと1回で終わるから」と考えて申告をためらう人が出てきます。そこが一番危ないところです。この記事では、最後の認定日の前にアルバイトをしたときに、何を申告し、受給にどう影響するのかを、ハローワークが公表している資料にもとづいて順番に整理します。

最後の認定日が何を指しているのかを確認する

失業保険、正式には雇用保険の基本手当は、指定された日にハローワークへ行き、失業の状態にあることを確認してもらったうえで支払われます。この手続きを失業の認定といいます。

認定は原則として4週間に1度行われます。確認の対象になるのは、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間で、これを認定対象期間と呼びます。つまり認定日にハローワークで書類を出すとき、そこに書くのは「前回の認定日から昨日まで」の出来事です。

最後の認定日という言葉は、ふたつの意味で使われています。ひとつは、所定給付日数をすべて受け取り終える回の認定日です。もうひとつは、就職が決まったために受給を終える回の認定日です。どちらの場合も、その回の認定対象期間に働いた日があれば、申告の対象になります。

所定給付日数は、離職時の年齢、雇用保険に加入していた期間、離職の理由によって90日から360日の範囲で決まります。ハローワークの案内では次のように整理されています。

雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の 基本手当の所定給付日数 (基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。 出典: ハローワークインターネットサービス

最後の認定日の前に働くかどうかを判断する前に、自分の支給残日数を正確に把握してください。受給資格者証に記載があり、認定のたびに更新されます。この数字を知らないまま働き始めると、後で説明する再就職手当の対象から外れることがあります。

働いた日は、金額に関係なく申告する

ここが最も重要な点です。認定対象期間の中に働いた日があれば、その日数、働いた時間、受け取った収入を失業認定申告書に書きます。金額の大小や、雇用契約があるかどうかは関係ありません。

ハローワークの手続き案内では、申告しない行為が明確に禁じられています。

就職や就労 (パート、アルバイト、日雇、試用期間なども含みます。)をし、また、 自営 を開始した場合に、そのことを失業認定申告書で 申告しない。 出典: ハローワークインターネットサービス

この一文には、パート、アルバイト、日雇い、試用期間が並んでいます。つまり「短期だから」「試用期間だから」「単発の手伝いだから」という理由で申告を省いてよいという例外はありません。友人の店で半日手伝った、知人の引っ越しを手伝って謝礼を受け取った、家の内職を請け負った。どれも申告の対象です。

申告する内容は、働いた日を暦の上で特定できる形にします。何日に、何時間働き、いくら受け取ったか。賃金の支払いが後日になる場合でも、働いた事実は働いた日に申告します。金額が確定していない場合は、その旨を窓口で伝えてください。

もうひとつ見落としやすいのが、会社の役員に就いた場合です。名義だけであっても申告の対象になります。家族が営む会社の役員に名前を入れた、という状況も含まれます。

申告の対象になるのは、収入を伴う活動だけではありません。ボランティアであっても、実質的に労働に当たると判断される場合があります。交通費や謝礼の名目でお金を受け取っていれば、なおさら申告の対象です。金銭の授受がなくても、日中の相当な時間を拘束される活動をしていれば、失業の状態にあるかどうかの判断に関わります。迷う活動があれば、その内容を窓口に伝えて判断を仰いでください。

申告を迷ったときの判断はひとつだけです。迷ったら書く。書いたうえで窓口の判断を仰ぐ。書かなかった場合に起きることは、次の節で説明するとおり、想像よりはるかに重い結果になります。

申告しなかった場合に起きること

不正受給と判断された場合の扱いは、ハローワークが具体的に公表しています。

こういった不正行為が行われた場合、その不正行為があった日以降の日について、 基本手当等が一切支給されず、不正に受給した基本手当等の相当額(不正受給金額)の返還が命ぜられます。さらに、返還が命ぜられた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付(いわゆる「3倍返し」)が命ぜられることとなります 。 出典: ハローワークインターネットサービス

整理すると3つの結果が同時に発生します。第一に、以後の支給が停止されます。第二に、不正に受け取った金額の返還を命じられます。第三に、その金額とは別に、最大で2倍に相当する額の納付を命じられます。合計すると、受け取った金額の3倍を支払う計算になります。

「最後の1回だから発覚しないだろう」という考えが危ういのは、雇用保険の記録が事業所側からも届くためです。アルバイト先が雇用保険の加入手続きを行えば、加入の記録が残ります。給与を支払った側は、支払いの記録を市区町村と税務署に提出します。働いた事実は複数の経路で記録され、後から照合されます。

不正受給は、故意のものだけが対象ではありません。うっかり書き忘れた場合でも、事実と異なる申告があれば調査の対象になります。だからこそ、迷ったら書くという習慣が身を守ります。

働いた日の扱いは、区分によって変わる

申告した働いた日は、その内容によって扱いが分かれます。失業認定申告書には、働いた日を区分して記入する欄があります。

大きな区分は3つです。ひとつは、雇用されて継続的に働き始めた場合で、これは「就職」として扱われ、受給そのものが終わります。ふたつ目は、その日は働いたが継続的な雇用には至っていない場合で、一般に「就労」として扱われます。3つ目は、内職や手伝いのように、短い時間で収入を得た場合です。

就労として扱われた日は、その日の基本手当が支給されません。ただし支給されなかった分は消滅するのではなく、受給期間の範囲内で先送りされます。内職や手伝いとして扱われた日は、収入の金額に応じて、その日の基本手当が減額されるか、全額が支給されるかが決まります。

どの区分に当たるか、また収入がいくらのときに減額されるかという線は、労働時間と収入額をもとにハローワークが判断します。基準は受給資格者のしおりで案内されていますが、働き方の形によって扱いが変わるため、実際の判定は管轄のハローワークで確認してください。この記事で断定的な金額を示すことは避けます。金額と事情によって結論が変わるためです。

実務としてやるべきことは決まっています。働いた日の記録を、日付、開始と終了の時刻、休憩時間、受け取った金額の4項目で残しておくことです。認定日に窓口で説明を求められたとき、この記録があれば正確に答えられます。記録がないまま記憶で答えると、後から訂正が必要になります。

週20時間以上働くと「就職」として扱われる

アルバイトのつもりで始めた仕事が、制度の上では就職として扱われる場合があります。分かれ目になるのは、雇用保険の加入要件です。

31日以上の雇用見込みがあること。 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。 出典: ハローワークインターネットサービス

この2つを両方満たすと、本人の意思に関係なく雇用保険の被保険者になります。被保険者になった時点で、失業の状態ではなくなるため、基本手当の受給は終わります。

つまり「最後の認定日までの短い間だけ」と考えて週に20時間以上のシフトを組むと、受給が終わり、残っていた日数を受け取れなくなる可能性があります。一方で、残日数が少ない段階で就職した場合は、後で説明する再就職手当の対象にならないこともあります。どちらの制度も残日数によって結論が変わるため、シフトを決める前に残日数を確認してください。

短時間の勤務であっても、勤務先の規模と条件によっては健康保険と厚生年金保険の対象になります。週の所定労働時間が20時間以上、2か月を超える雇用の見込みがあり、学生ではないという要件を満たすと対象です。所定内賃金が月額8.8万円以上という賃金の要件は、厚生労働省が告知しているとおり2026年10月に撤廃されました。加入するかどうかは勤務先に確認してください。

残日数がなくなった後のアルバイトはどうなるか

よくある疑問が、「残日数を全部受け取り終えた後なら、認定日を待たずに働いてよいのか」というものです。

考え方の軸は、その日が支給の対象となる期間に含まれているかどうかです。支給の対象となる日について、失業の状態だったかを確認するのが認定の手続きです。したがって、支給の対象となる日が残っていない期間に働いたことは、支給額に影響しません。

ただし注意点が2つあります。ひとつは、最後の認定日で確認される期間がどこまでかは、ハローワークの指定によって決まるという点です。自分で「ここまでだろう」と判断せず、最後の認定日の対象期間を窓口で確認してください。もうひとつは、残日数がゼロになったと思っていても、就労として先送りされた日があれば残っている場合があるという点です。

先送りの仕組みを具体的に考えてみます。所定給付日数が90日の人が、受給の期間中に合計10日間の就労を申告したとします。その10日間は基本手当が支給されませんが、残っていた日数が減るわけではないため、支給の終わる日が後ろにずれます。結果として、最後の認定日の時期も当初の予定より遅くなります。この点を知らないまま予定を立てると、いつ受給が終わるのかが分からなくなります。認定日ごとに、残日数と受給期間の満了日の両方を確認しておいてください。

もうひとつの疑問は、「認定日に行かなくてもよいのか」です。受け取る金額が残っていない場合でも、指定された日に来所するよう案内されていれば、行ってください。就職が決まった場合は、就職日の前日までの認定を受けることが、再就職手当の要件のひとつになっています。

認定日に行けない事情ができたときの扱い

アルバイトのシフトと認定日が重なることがあります。その場合の扱いを先に知っておいてください。

原則として、指定された認定日に来所しないと、その回の失業の認定を受けられません。認定を受けられない期間の基本手当は支給されず、次の認定日まで待つことになります。

ただし、やむを得ない理由がある場合は、認定日の変更が認められる仕組みがあります。就職のための面接や試験、資格試験の受験、本人の病気やけが、親族の看護や葬儀などが該当します。いずれの場合も、その事実を証明する書類が必要です。面接であれば、企業名、日時、担当者が分かるもの。試験であれば受験票。病気であれば医師の証明です。

大切なのは、事前に連絡することです。認定日の前に管轄のハローワークへ電話し、事情を伝えて指示を受けてください。事後の申し出だと認められないことがあります。アルバイトのシフトが理由として認められるかどうかは事情によって変わるため、勝手に判断せず窓口に確認してください。

そもそもの対策としては、認定日が分かった時点でアルバイト先に伝えておくことです。受給中であることを勤務先に説明し、認定日はシフトを外してもらう。この一手間で、認定日の変更を申し出る必要がなくなります。就職活動中であることを隠して働き始めると、認定日ごとに調整に追われ、結果として申告を面倒に感じる状況を招きます。

失業認定申告書で間違いやすい欄

認定日に提出する失業認定申告書は、書き方を誤ると訂正を求められます。つまずきやすい欄を挙げておきます。

第一に、働いた日を記入する欄です。暦の形になっているため、働いた日に印を付けます。ここで迷うのが、労働の区分です。継続して雇われた場合、その日だけ働いた場合、内職や手伝いの場合で記号が分かれています。判断がつかない場合は、窓口で確認しながら記入してください。空欄にして提出するより、確認してから書くほうが早く済みます。

第二に、収入の欄です。働いた日の収入を書きますが、いつの分の収入かを取り違える人が多くいます。働いた日を基準に書くのが原則で、支払いを受けた日ではありません。金額が未確定の場合は、その旨を伝えてください。

第三に、求職活動の実績を書く欄です。活動した日付、活動の方法、相手先を書きます。単に求人情報を見た、知人に紹介を頼んだというだけでは実績に含まれません。求人への応募、ハローワークでの職業相談や職業紹介、許可を受けた民間の職業紹介機関でのセミナーの受講、公的機関が実施する職業相談、再就職に役立つ国家試験や検定の受験などが対象です。

第四に、就職が決まった場合の欄です。就職日が決まっていれば、その日付と勤務先を書きます。就職日の前日までの失業の認定を受けることが再就職手当の要件になっているため、就職が決まった時点で早めに連絡してください。

書類は認定日の当日に窓口で書くのではなく、前日までに埋めておいてください。当日は混み合っているため、落ち着いて記入する時間が取れません。

受給中に業務委託の仕事を受けたとき

アルバイトではなく、業務委託の形で仕事を受ける人も増えています。この場合の扱いは、雇われて働く場合とは別に考える必要があります。

まず、業務委託であっても申告の対象です。ハローワークの案内では、自営や請負により事業を始めた場合に申告しないことが不正受給の典型例として挙げられています。名義が会社員でなくても、収入を得る活動をしていれば申告します。

判断が分かれるのは、それが「事業の開始」に当たるかどうかです。単発の作業を1件受けただけであれば内職や手伝いに近い扱いになることがあり、継続的に受注して収入の柱になっていれば事業の開始として扱われます。この判断はハローワークが行うため、受注の内容と頻度を正確に伝えてください。

事業を始めた場合には、受給期間に関する特例があります。離職日の翌日以後に事業を開始した人、事業に専念し始めた人、事業の準備に専念し始めた人は、一定の要件を満たす場合、事業を行っている期間を最大3年間、受給期間に算入しない特例を申請できます。要件には、事業の実施期間が30日以上であること、開業届の写しや事業許可証などの客観的な資料で事業の実在が確認できることなどが含まれます。申請の期限は、事業を開始した日などの翌日から2か月以内です。

この特例を使うと、事業がうまくいかなかった場合に、残っていた基本手当を後から受け取る道が残ります。独立を考えている人には関わりの深い仕組みですが、要件の判定が個別に行われるため、事業を始める前にハローワークで相談してください。

再就職手当との関係を先に確認する

認定日前のアルバイトが本格的な就職につながることもあります。その場合に関わってくるのが再就職手当です。ハローワークの案内では、支給の要件が具体的に示されています。

①受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職、又は事業を開始したこと。 ②就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。 ③離職した前の事業主に再び就職したものでないこと。 出典: ハローワークインターネットサービス

このほかに、1年を超えて勤務することが確実であること、原則として雇用保険の被保険者になること、過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受けていないこと、受給資格の決定前から採用が内定していた事業主に雇われたのではないことが要件に含まれます。

支給額の計算は、支給残日数と給付率で決まります。所定給付日数の3分の2以上を残して就職した場合は支給残日数の70%、3分の1以上を残した場合は60%を、基本手当日額に乗じた額です。この計算に使う基本手当日額には上限があり、令和9年7月31日までの額として6,745円、60歳以上65歳未満の人は5,454円と定められています。基本手当そのものの上限額とは別の数字なので、混同しないようにしてください。

ここから分かるのは、残日数が3分の1を下回ってから就職すると、再就職手当の対象から外れるということです。最後の認定日が近い段階では、すでに3分の1を下回っていることが多くなります。逆に言えば、就職の見込みがある人は、残日数が多いうちに動くほうが金額の面で有利になります。

給付制限の期間は原則1か月になっている

自己都合で退職した場合、待期の7日間が終わってからさらに一定期間は基本手当が支給されません。これを給付制限といいます。この期間について、古い情報が世の中に多く残っています。

正当な理由のない自己都合によって離職された方の給付制限期間は、離職日が令和7年4月1日以降である場合は原則1か月、同年3月31日以前である場合は原則2か月となります。 ただし、離職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上正当な理由なく自己都合離職し受給資格決定を受けた場合または自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された(いわゆる重責解雇)場合の給付制限期間は3ヵ月となります。 出典: ハローワークインターネットサービス

施行は令和7年4月1日です。したがって現在の扱いは次のとおりです。令和7年4月1日以降に自己都合で離職した場合は、待期の7日が明けてから原則1か月。5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で離職して受給資格の決定を受けた場合は3か月。自分の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合は3か月。令和7年3月31日以前に自己都合で離職した場合は2か月です。

加えて、離職している期間中や離職日の前1年以内に、雇用の安定と就職の促進に資する教育訓練を自ら受けた場合には、給付制限が解除されます。給付制限の期間中にアルバイトをする場合も、申告の義務は同じです。この期間は基本手当が支給されないため、働いた日の減額という話は生じませんが、就職として扱われる働き方をすれば受給資格そのものに影響します。

なお、給付制限がある人が待期満了後1か月の間に就職して再就職手当を受けるには、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職であることが必要です。自分で見つけた仕事の場合、その1か月を過ぎてからの就職が対象になります。

受給期間は離職の翌日から1年という制限がある

就労として先送りされた分がいつまでも受け取れるわけではありません。受給期間という上限が別に定められています。

雇用保険の受給期間は、原則として、離職した日の翌日から1年間(所定給付日数330日の方は1年と30日、360日の方は1年と60日)ですが、その間に病気、けが、妊娠、出産、育児等の理由により引き続き30日以上働くことができなくなったときは、その働くことのできなくなった日数だけ、受給期間を延長することができます。 出典: ハローワークインターネットサービス

つまり、アルバイトをした日の基本手当が先送りされても、受け取れるのは離職の翌日から1年の範囲内です。この期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受け取れません。アルバイトの日数が増えるほど支給の終わりが後ろにずれるため、受給期間の残りを意識してください。

延長できるのは、病気、けが、妊娠、出産、育児などで引き続き30日以上働けなくなった場合です。アルバイトをしたという理由では延長できません。また、離職日の翌日以後に事業を始めた場合には、一定の要件のもとで、事業を行っている期間を受給期間に算入しない特例を申請できる仕組みもあります。

税と社会保険で見落としやすい点を整理する

お金の面で誤解が多いところなので、分けて説明します。

まず、基本手当そのものに税金はかかりません。雇用保険法の第12条に、失業等給付として受け取った金銭を標準として租税その他の公課を課すことはできないと定められています。条文はe-Govの法令検索で確認できます。したがって、受け取った基本手当を確定申告の収入に含める必要はありません。

一方で、アルバイトで受け取った給与には所得税と住民税がかかります。年の途中で退職し、その後アルバイトをした場合、年末調整を受けていないため、確定申告をすると納めすぎた所得税が戻ることがよくあります。退職前の給与から源泉徴収された税額と、1年間の実際の所得で計算した税額を精算する手続きです。

確定申告が必要になる条件は国税庁が示しています。給与を1か所から受けて年末調整を受けている人の場合、給与と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると申告が必要です。2か所以上から給与を受けている場合の扱いもあわせて、給与所得者で確定申告が必要な人に整理されています。ただし20万円という線は所得税の話で、住民税は金額に関係なく申告が必要になる場合があります。個別の判断は事情によって変わるため、税務署や市区町村の窓口で確認してください。

健康保険についても確認が必要です。離職して国民健康保険に加入している人が、アルバイト先で健康保険の被保険者になる場合は、国民健康保険の資格喪失の手続きが必要です。手続きを忘れると、二重に保険料を請求されることがあります。家族の被扶養者になっている場合は、収入の要件を超えると外れるため、勤務先と健康保険の窓口の両方に確認してください。

アルバイト先を選ぶときに確認しておきたいこと

受給の期間中に働くなら、勤務先の選び方で後の手間が大きく変わります。確認しておきたい点を4つ挙げます。

ひとつ目は、勤務時間を自分で調整できるかどうかです。認定日にはハローワークへ行く必要があり、求職活動の実績も期間ごとに必要になります。シフトが固定で動かせない職場だと、認定日の調整と求職活動の両方が難しくなります。

ふたつ目は、勤務の記録をもらえるかどうかです。働いた日、労働時間、支払われた金額が分かる書類があると、申告の内容を正確に書けます。給与明細が翌月まで出ない職場では、自分で記録を残す必要があります。

3つ目は、雇用保険の加入手続きをするかどうかです。週の所定労働時間が20時間以上で31日以上の雇用見込みがあれば加入の対象になり、就職として扱われます。受給を続けたい場合は、この線を超えない勤務条件になっているかを契約の段階で確かめてください。

4つ目は、本来の希望する仕事とつながるかどうかです。受給の期間は、収入をつなぐ時間でもあり、次の仕事の準備をする時間でもあります。まったく関係のない仕事で時間を使い切ってしまうと、受給が終わったときに手元に残るものがありません。関わりのある分野の短期の仕事を選べば、経験としても次の応募の材料になります。

なお、アルバイト先に受給中であることを伝えることに抵抗を感じる人もいます。ただし、雇用保険の加入手続きの関係で勤務先には遅かれ早かれ伝わります。最初に伝えておいたほうが、シフトの調整も含めて話が進めやすくなります。

認定日までの1週間でやっておくこと

最後に、実際の段取りを整理します。慌てないために、認定日の1週間前から準備してください。

第一に、働いた日の記録を並べます。日付、労働時間、収入額。契約の形がアルバイトなのか業務委託なのかも書き添えます。区分の判断はハローワークが行いますが、事実を正確に伝えるのは本人の役目です。

第二に、支給残日数を確認します。受給資格者証に記載があります。就職の見込みがある人は、この数字が所定給付日数の3分の1以上あるかどうかで、再就職手当の可否が変わります。

第三に、求職活動の実績を確認します。認定対象期間中に原則2回以上の求職活動が必要で、給付制限が3か月の場合は3回以上が必要になります。求人情報を閲覧しただけでは実績に含まれません。求人への応募、職業相談、セミナーの受講などが対象です。

第四に、判断に迷う点を書き出して、認定日の前に電話で聞いておきます。認定日の窓口は混み合うため、その場で込み入った相談をするのは難しいことがあります。事前に確認しておけば、当日の申告で迷わなくなります。

20年にわたって在宅で働く人と発注する企業の双方を見てきた立場から言えば、受給の期間中に短期の仕事を受けた人のうち、その後の収入が安定した人には共通点があります。申告を正確に行い、受給が終わるまでの期間を「収入をつなぐ時間」ではなく「取引先を作る時間」として使っていた点です。単発の作業をこなすだけでは次につながりませんが、同じ相手から繰り返し依頼が来る関係を1件でも作れた人は、受給の終了後に慌てずに済んでいます。

仲介の手数料が引かれない直接の取引は、この関係づくりに効きます。同じ予算でも発注側はより多くの分量を依頼でき、受け手は手取りが厚くなるため、条件の見直しを話し合いやすくなります。運営者として市場を見てきた限りでは、この構造が継続の有無に大きく影響しています。

在宅でどんな仕事が募集されているのか、どの分野でどの程度の報酬が動いているのかを知っておくと、受給の期間中に準備できることが具体的になります。分野ごとの仕事内容と必要な技術はAIコンサル・業務活用支援のお仕事に整理されており、職種ごとの収入の分布はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できます。受給が終わる前に次の道筋を描いておくことが、いちばん確実な備えになります。

契約の形で迷ったときの確認点も、先に押さえておくと安心です。発注書に何を書いてもらうべきか、支払いの期限はどう定められているかはフリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストに整理されています。

よくある質問

Q. 最後の認定日の前にアルバイトをしても大丈夫ですか?

働くこと自体は禁じられていません。ただし働いた日、時間、収入は必ず失業認定申告書に申告してください。パート、アルバイト、日雇い、試用期間、内職や手伝いもすべて申告の対象です。申告しなかった場合は、以後の支給が停止され、受け取った金額の返還と、最大でその2倍に相当する額の納付を命じられます。

Q. 申告すると、その日の基本手当はもらえなくなりますか?

働いた内容によって扱いが変わります。就労として扱われた日はその日の基本手当が支給されませんが、受給期間の範囲内で先送りされます。内職や手伝いとして扱われた日は、収入額に応じて減額されるか全額支給されます。区分の判定はハローワークが行うため、働いた記録を持って窓口で確認してください。

Q. 週にどれくらい働くと受給が終わってしまいますか?

1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある場合は、本人の意思に関係なく雇用保険の被保険者になり、就職として扱われます。この時点で基本手当の受給は終わります。残日数を受け取り切りたい場合は、シフトを組む前に残日数と勤務条件を確認してください。

Q. 失業保険でもらったお金に税金はかかりますか?

かかりません。雇用保険法第12条で、失業等給付として受け取った金銭を標準として租税その他の公課を課すことはできないと定められています。一方でアルバイトの給与には所得税と住民税がかかります。年の途中で退職した場合は確定申告をすると納めすぎた税が戻ることがあるため、税務署で確認してください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月21日最終更新:2026年10月2日
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