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輸入販売のビジネス|始め方と仕入れの注意点

@SOHO編集部
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輸入販売のビジネス|始め方と仕入れの注意点

この記事のポイント

  • ✓輸入販売のビジネスの始め方を
  • ✓個人輸入と販売目的の輸入の違い
  • ✓食品や化粧品や電気製品の規制

輸入販売のビジネスは、海外の商品を仕入れて日本で売る、仕組みとしては分かりやすい商売です。ただ、実際に始めようとすると、関税はいくらかかるのか、個人輸入と何が違うのか、売ってはいけない商品はあるのかと、確かめることが次々に出てきます。結論から言うと、輸入販売で最初に押さえるべきなのは、販売を目的にした輸入は「自分で使うための個人輸入」とは扱いが違うこと、そして食品や化粧品、電気製品のように、別の法律で手続きが求められる商品があることの2点です。この記事では、税関などの公式の案内にもとづいて、始め方の手順、仕入れの注意点、利益の計算の仕方までを順に説明します。

輸入販売のビジネスとはどんな商売か

輸入販売とは、海外のメーカーや卸、小売店から商品を買い付けて日本に輸入し、ネットショップやフリマアプリ、実店舗などで販売することです。日本ではまだ手に入りにくい商品や、海外のほうが安く買える商品を見つけて、その価格差や希少性を利益に変える商売といえます。

輸入販売にはいくつかの形があります。

  • 海外の通販サイトや卸サイトから少量ずつ仕入れて、国内のネットショップで売る形
  • 海外のメーカーと直接取引して、まとまった数量を仕入れる形
  • 海外の展示会や現地の市場で買い付ける形
  • 日本での販売代理店として、特定のブランドの商品を独占的に扱う形

副業として始める人の多くは、最初の形から入ります。在庫を少なく抑えられ、売れ行きを見ながら仕入れの量を調整できるからです。慣れてきたら、売れ筋の商品について海外の工場や卸と直接交渉し、仕入れの単価を下げていく流れが一般的です。

輸入販売の強みは、扱う商品を自分で選べることと、売れる商品が見つかれば同じ仕組みで繰り返し利益を出せることです。一方で、為替の動き、国際送料、関税、国内の法律の規制など、国内の仕入れにはない要素が利益に影響します。始める前にこれらをひととおり理解しておくことが、損をしないための一番の近道です。

個人輸入と販売目的の輸入の違い

輸入販売を考えるときに、最初に区別しておきたいのが「個人輸入」と「販売を目的にした輸入」です。税関のカスタムスアンサー(税関手続のよくある質問)では、個人輸入について次のように説明しています。

個人輸入について法令上に定義はありません。一般的には「外国の製品を個人で使用することを目的として、海外の通信販売会社、小売店、メーカー等から、個人が直接購入すること」といわれています。 出典: customs.go.jp

つまり、個人輸入は「自分で使うため」が前提です。売るために仕入れる場合は、同じように海外の通販サイトで買ったとしても、自分で使うための個人輸入とは扱いが違ってきます。

課税価格の計算が違う

違いが最も分かりやすいのは、税金の計算の土台になる「課税価格」です。課税価格とは、関税や消費税を計算するときに基準にする商品の価格のことです。税関の案内では、輸入者が個人的に使う貨物は、通常の卸取引の段階で輸入された場合の価格として、海外での小売価格に0.6を掛けた額を課税価格にするとされています。販売を目的にした輸入にはこの特例は当てはまらないため、実際に支払った価格をもとに課税価格が決まります。

法律の規制の扱いが違う

もう1つの違いは、食品や化粧品などに関わる法律の扱いです。たとえば化粧品は、自分で使う範囲であれば一定の数量まで手続きなしで輸入できますが、販売を目的にする場合は、後で説明するように製造販売業の許可が必要になります。「個人輸入なら大丈夫だった」という経験は、販売を目的にした輸入には当てはまりません。この点を取り違えると、知らないうちに法律に触れてしまうおそれがあります。

輸入にかかる税金の考え方

輸入した商品には、原則として関税、消費税、地方消費税がかかります。税関の案内では、税額を計算するときの基礎になるものを課税標準と呼び、関税は原則として輸入申告のときの貨物の価格か数量を課税標準にすると説明されています。価格を基準にするものは従価税、数量を基準にするものは従量税と呼ばれます。

消費税と地方消費税の税率は、標準税率で合わせて10%、軽減税率で8%です。輸入の消費税は、関税を含めた額に対してかかる点に注意が必要です。

20万円以下の貨物の簡易税率

課税価格の合計が20万円以下の一般の輸入貨物と国際郵便物には、一般の関税率とは別に定められた簡易税率が使われます。一般の関税率では数千もの品目に分けて税率を決めますが、簡易税率では品目を大きく6つの区分とアルコール飲料の区分に分けて税率を決めます。たとえば、衣類(メリヤス編み以外)などは10%、プラスチック製品や化粧品類などは3%の区分に入っています。輸入者が希望すれば一般の関税率を使うこともでき、簡易税率には消費税が含まれていないので、別に消費税がかかります。

1万円以下の物品の免税

課税価格の合計が1万円以下の物品の輸入は、関税と消費税が免税されると税関の課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税適用についてで案内されています。ただし、革製のカバンやハンドバッグ、手袋、Tシャツやセーターなどの編物製の衣類、スキー靴、革靴などは「関税を免税しない物品」として定められていて、1万円以下でも免税になりません。

1万円以下かどうかは、1回の申告ごと、郵便物なら1つの包装ごとに判断されます。1つの注文を分けて送ってもらった場合は、分けたものを合計した額で判断されます。免税の範囲に収めるために注文を細かく分けるやり方は通用しないと考えてください。また、税金の制度は改正されることがあるので、仕入れを始める前と、取引の量が増えたときに、税関の案内を確かめ直す習慣を付けておくと安心です。

通関の手続きと輸送の方法

輸入した商品を受け取るには、税関の通関の手続きを経る必要があります。通関とは、輸入する貨物の中身と価格を税関に申告し、税金を納めて輸入の許可を受ける手続きのことです。手続きの流れは、どの方法で運ぶかによって変わります。

税関の案内では、輸送の方法を国際郵便、国際宅配便、一般貨物の3つに分けて説明しています。

  • 国際郵便: 課税価格が20万円以下なら、税金がかからない場合は直接配達され、税金がかかる場合は配達のときなどに税金と取扱手数料を払って受け取る。20万円を超える場合は輸入申告が必要
  • 国際宅配便: 通常は宅配便の業者が通関の手続きを代行する。税金とは別に代行の手数料がかかることがある
  • 一般貨物(船便や航空便): 到着の通知を受けたら、仕入書や運賃明細書などの書類をそろえ、通関業者に依頼するか、自分で税関に申告する

副業の規模であれば、国際郵便や国際宅配便を使うことがほとんどです。取引の量が増えて一般貨物で仕入れるようになったら、通関業者に手続きを依頼するのが一般的です。通関業者に頼む場合は、通関の手数料や国内の運送料がかかるので、前もって料金を確認しておくよう税関も案内しています。

帳簿と書類の保存

業として輸入する人には、帳簿と書類の保存が義務付けられています。税関の案内によると、品名、数量、価格、仕出人(売り手)の名前、輸入許可の年月日と許可書の番号を記した帳簿は7年間、契約書や仕入書、運賃明細書などの書類は5年間の保存が必要です。電子メールやインターネットでやり取りした取引の情報も5年間の保存の対象です。副業で始める段階から、仕入れごとに書類を1つのフォルダに保存しておく習慣を付けてください。

売る前に確かめる法律の規制

輸入販売で最も注意したいのが、関税以外の法律による規制です。税関の案内では、関税関係以外の法律で輸入に許可や承認が必要な場合、それを受けて税関に証明しなければ輸入は許可されないと説明されています。税関はこれを「他法令」と呼び、主な法律を一覧で示しています。副業で扱われやすい商品について、代表的な規制を挙げます。

食品、食器、乳幼児用のおもちゃ

食品衛生法は、販売や営業に使うすべての食品、添加物、器具、容器包装、乳幼児用のおもちゃの輸入について、そのつど厚生労働大臣に届け出ることを定めています。輸入するときは検疫所に「食品等輸入届出書」を出し、届出済の印を受けた書類を税関に提出して確認を受けなければ輸入が許可されません。海外のお菓子や調味料だけでなく、食器やキッチン用品、赤ちゃん向けのおもちゃもこの対象になる点は見落とされがちです。

化粧品、医薬部外品、医薬品

医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器は、医薬品医療機器等法の規定により、厚生労働大臣の製造販売業の許可を受けた人でなければ、業として輸入してはならないと定められています。税関の案内では、石けんやシャンプー、歯磨き、染毛剤、浴用剤なども医薬部外品や化粧品に当たると説明されています。海外のスキンケア用品を仕入れて売ることは、許可がない個人の副業では基本的にできないと考えてください。

電気製品

コンセントにつないで使う電気製品の多くは、電気用品安全法の対象です。電気用品安全法の第3条は、電気用品の輸入の事業を行う人に、事業を始めた日から30日以内に経済産業大臣への届出を求めています。第27条は、決められた表示(いわゆるPSEマーク)が付いていない電気用品を販売したり、販売の目的で陳列したりすることを禁じています。海外の家電や充電器を仕入れて売る場合は、届出と表示の義務を満たせるかを必ず確かめてください。

衣類や雑貨の品質の表示

輸入の手続きとは別に、国内で売るときの表示の決まりもあります。家庭用品品質表示法は、消費者が日常使う家庭用品について、事業者が表示すべき品質の事項と表示の方法を定めた法律です。対象は施行令などで決められた品目に限られますが、衣類などの繊維製品、プラスチック製の容器などの合成樹脂加工品、一部の電気機械器具や雑貨が含まれます。消費者庁の案内には、繊維製品の組成や洗濯表示などの製品別の表示の手引きが用意されています。海外の衣類や雑貨を仕入れたときは、日本語の表示を付ける必要があるかを、この手引きで確かめてから販売してください。

このほか、植物や動物、ワシントン条約の対象になる動植物の製品、刃物なども規制の対象です。自分が扱う商品が規制に当たるかどうかは、税関ではなく、それぞれの法律を所管する省庁の担当課に確認するよう案内されています。判断に迷う商品は、仕入れる前に問い合わせてください。

売れる商品の探し方とリサーチの手順

輸入販売で最初につまずきやすいのが、何を仕入れるかの判断です。「海外で流行っているから」「自分が欲しいから」という理由だけで選ぶと、日本では需要がなかったり、すでに多くの人が安く売っていたりして、在庫が残ります。商品を選ぶときは、次の順番で確かめると判断の材料がそろいます。

  1. 国内の販売サイトで、その商品や似た商品が実際に売れているかを見る(販売の件数やレビューの数、更新の頻度)
  2. 同じ商品を売っている人がどのくらいいて、価格がどの範囲に集まっているかを確かめる
  3. 季節によって売れ行きが変わる商品かどうかを考える
  4. 大きさと重さを確かめ、国際送料と国内送料が利益を圧迫しないかを計算する
  5. 壊れやすさ、サイズの種類の多さ、説明の難しさなど、返品につながる要素がないかを考える

副業の規模では、小さくて軽く、壊れにくく、サイズや色の種類が少ない商品が扱いやすい傾向があります。送料を抑えられ、在庫の管理も楽になるからです。反対に、大型の家具や精密な機械、サイズ展開の多い衣類は、送料や返品の対応で手間と費用がかかりやすくなります。

もう1つの見方は、大手の販売店が扱っていない分野を探すことです。大手と同じ商品で価格の競争をするのは、仕入れの量で劣る個人には不利です。趣味の道具、特定の地域でしか作られていない雑貨、愛好家の多い分野の部品など、詳しい人ほど価値が分かる商品は、説明の丁寧さで選ばれやすく、価格の競争に巻き込まれにくくなります。

仕入れ先の選び方と見極め方

輸入販売の利益は、仕入れ先の選び方で大きく変わります。主な仕入れ先は次の4つです。

  • 海外の大手通販サイト: 少量から買えて支払いも分かりやすいが、仕入れの単価は高め
  • 海外の卸売サイト: まとまった数量で安く買えるが、最低の注文数量が決まっていることが多い
  • メーカーや工場との直接取引: 単価を最も下げられるが、交渉と品質の確認に手間がかかる
  • 海外の展示会や現地の市場: 実物を見て選べるが、渡航の費用と時間がかかる

最初は通販サイトや卸売サイトで少量ずつ仕入れ、売れ行きを確かめてから直接取引に進むのが無理のない順番です。売れるかどうか分からない商品をいきなり大量に仕入れると、在庫を抱えて資金が回らなくなります。

信頼できる売り手かを確かめる

仕入れ先を選ぶときは、次の点を確かめてください。

  1. 会社名、所在地、連絡先がはっきりしているか
  2. 取引の実績や評価が公開されているか
  3. 見本(サンプル)を少量で注文できるか
  4. 不良品や数量の違いがあったときの対応を、取引の前に文書で取り決められるか
  5. 支払いの方法に、買い手を守る仕組み(決済サービスの補償など)があるか

税関の案内でも、個人輸入は海外との直接取引なので、サイズ違いや破損などのトラブルは自力で処理しなければならないと注意されています。販売を目的にする場合はなおさらで、不良品が届いても、売り手と英語や中国語でやり取りして解決するのは自分です。最初の取引では、必ず見本を取り寄せて品質を確かめてから本格的に仕入れてください。

偽物とブランドの権利に注意

有名ブランドの商品や人気キャラクターの商品は、偽物が出回りやすい分野です。商標権や著作権を侵害する物品は、輸入してはならない貨物とされています。相場より極端に安いブランド品や、正規の代理店がある商品を扱う場合は、仕入れ先が正規の流通の経路にあるかを必ず確かめてください。

利益の計算と値付けの考え方

輸入販売の利益は、販売価格から次のコストをすべて引いた額です。

  • 商品の仕入れ代金(為替で円に換算した額)
  • 海外から日本までの国際送料
  • 関税と消費税
  • 通関の手数料や郵便の取扱手数料
  • 購入者に送る国内の送料と梱包の資材
  • 販売するサイトの手数料
  • 決済の手数料と海外送金の手数料
  • 返品や不良品への対応の費用

慣れないうちは、仕入れ代金と国際送料だけで利益を考えてしまいがちですが、それでは実際の手取りが大きく目減りします。商品ごとに表計算ソフトでこれらの項目を並べ、1個あたりのコストを出してから販売価格を決めてください。

為替の動きを見込む

輸入販売では、為替の動きが利益に直結します。円安が進むと、同じ商品でも仕入れの円の額が上がります。値付けのときは、今の為替だけで計算するのではなく、ある程度の円安になっても赤字にならない余裕を持たせておくと、急な変動に慌てずにすみます。仕入れの代金を払う時期と、商品が売れて代金が入る時期のずれも、資金繰りに影響します。

値付けで競争しすぎない

同じ商品を扱う人が増えると、値下げの競争になりやすいのも輸入販売の特徴です。価格だけで勝負すると、手数料や送料を引いた手取りがほとんど残らなくなります。商品の使い方を丁寧に説明する、日本語の説明書を付ける、組み合わせて使える商品をセットにするなど、価格以外で選ばれる理由を作ることが、長く続けるための工夫になります。

失敗しやすい例とその対策

輸入販売を始めた人がつまずきやすい例を、対策と合わせて整理します。

規制の確認をしないまま仕入れる

食器や乳幼児用のおもちゃ、充電器などは、食品衛生法や電気用品安全法の対象になることを知らずに仕入れてしまう例があります。輸入の段階で止まったり、売ったあとに販売サイトから出品を取り消されたりすると、仕入れた代金がそのまま損失になります。新しい分野の商品を扱うときは、仕入れる前に所管の窓口に確認する手順を必ず入れてください。

送料と手数料を見落とす

仕入れの単価だけを見て安いと判断し、国際送料や関税、販売サイトの手数料を引いたら赤字だった、という例は少なくありません。特に、重い商品やかさばる商品は送料の割合が大きくなります。見本を取り寄せる段階で、実際の送料と届くまでの日数を確かめ、1個あたりのコストを計算し直してください。

一度に大量に仕入れる

卸の単価に引かれて最初から大量に仕入れると、売れなかったときに在庫と資金の両方で行き詰まります。最初の仕入れは、売り切れなくても生活に響かない金額に収め、売れ行きを見てから次の発注をする、という順番を守ってください。

品質の確認を省く

写真と実物の色や質感が違う、縫製が粗い、説明と仕様が違う、といった問題は、見本を確かめずに仕入れると起きやすくなります。購入者からの返品や低い評価は、その商品だけでなく店全体の信用に響きます。初めての仕入れ先と取引するときは、見本の確認を省かないでください。

返品と不良品への備え

輸入した商品は、国内の仕入れに比べて不良品の交換に時間がかかります。海外の売り手に送り返すには国際送料がかかり、やり取りにも日数が必要です。そのため、購入者からの返品や交換の求めにどう応じるかを、販売を始める前に決めておく必要があります。

まず、ネットショップの返品の条件をはっきり表示してください。通信販売では、返品を受けるかどうか、受ける場合の条件と送料の負担を表示することが特定商取引法で求められています。表示がないと、購入者が商品を受け取ってから一定の期間内であれば返品できる扱いになるため、条件を決めずに売るのは避けるべきです。

次に、仕入れの段階で検品の手順を決めます。商品が届いたら、数量、外観の傷、動作、付属品の有無を確かめてから出品する流れにしておくと、購入者に不良品が届く確率を下げられます。不良品が見つかったら、写真を撮って記録を残し、仕入れ先に連絡します。取引の前に不良品の扱いを文書で取り決めておけば、このときのやり取りがずっと楽になります。

海外への支払いと資金の回し方

輸入販売では、仕入れの代金を先に払い、商品が売れてから代金を回収する流れになります。この時間のずれをどう埋めるかが、続けられるかどうかを左右します。

支払いの方法を選ぶ

海外の仕入れ先への支払いには、クレジットカード、決済サービス、銀行の海外送金などの方法があります。少額の仕入れなら、クレジットカードや買い手の保護の仕組みがある決済サービスが使いやすく、商品が届かないなどのトラブルのときに補償を求められる場合があります。まとまった金額を直接取引で払うようになると、銀行の海外送金を使うことも増えますが、送金の手数料と為替の手数料がかかるので、1回あたりのコストを確かめておいてください。

為替の手数料は、表示されている為替の相場に上乗せされる形で差し引かれることが多く、見落としやすい費用です。同じ金額を払うにも、支払いの方法によって円での負担が変わります。仕入れのたびに、実際に引き落とされた円の額を記録しておくと、本当の仕入れの原価がつかめます。

資金計画を立てる

副業で始めるときは、輸入販売に使う資金をあらかじめ決めておくと安心です。仕入れの代金、送料、税金、販売サイトの費用、梱包の資材を合わせた額を「試しに使う資金」として区切り、その範囲で何回か仕入れと販売を繰り返して、利益が出るかを確かめます。最初の数回で利益が出なかった商品は、仕入れの量を増やさずに見直します。

売上が入ったら、すぐに次の仕入れに全額を回すのではなく、税金の支払いと予備の資金を残しておくことも大切です。確定申告の時期に納める税金や、思わぬ返品の費用に備える分を、売上から毎月取り分けておくと、資金が足りなくなる事態を防げます。

販売する場所の選び方

輸入した商品をどこで売るかも、利益と手間に大きく関わります。主な販売の場所には、それぞれ次のような特徴があります。

  • フリマアプリ: 出品が簡単で、始めたその日から売れることもある。少量の商品を試しに売るのに向くが、値下げの交渉が多く、継続して同じ商品を売る店づくりには向きにくい
  • 大手のネット通販のモール: 集客の力が大きく、検索から購入されやすい。出店や販売の手数料がかかり、同じ商品を売る人との価格の比較にさらされやすい
  • 自分のネットショップ: 手数料を抑えやすく、店の世界観を作れる。その代わり、集客は自分で行う必要があり、SNSや検索からの流入を育てるのに時間がかかる
  • イベントや実店舗への卸: 実物を見てもらえるので、説明が必要な商品に向く。出店料や移動の時間がかかる

始めたばかりの段階では、フリマアプリやモールで売れる商品を見極め、売れ筋が固まってから自分のネットショップに力を入れる、という順番が取り組みやすい方法です。どの場所で売る場合も、手数料の率と、入金までの日数、出品が禁止されている商品の規約を、公式の案内で確かめてから出品してください。販売サイトの規約で、法律の規制とは別に出品を禁じている商品もあります。

始め方の手順

輸入販売を始めるときの手順を、順番に並べます。

  1. 扱う商品の分野を決め、食品衛生法や医薬品医療機器等法、電気用品安全法などの規制に当たらないかを確かめる
  2. 国内の販売サイトで、同じ商品や似た商品がいくらで売られているかを調べる
  3. 海外の仕入れ先を探し、見本を少量注文して品質と送料、届くまでの日数を確かめる
  4. 関税と消費税、手数料を含めた1個あたりのコストを計算し、販売価格を決める
  5. 少量を仕入れて販売し、売れ行きと購入者の反応を確かめる
  6. 売れた商品の仕入れの量を少しずつ増やし、仕入れ先との条件を交渉する

ネットショップで販売するときは、特定商取引法にもとづく表示が必要です。通信販売では、事業者の名前、住所、電話番号、販売価格、送料、支払いの時期と方法、商品の引渡しの時期、返品の扱いなどを表示することが求められます。詳しい内容は、消費者庁の特定商取引法ガイドで確認できます。

開業届と確定申告

輸入販売を事業として続けるなら、税務署に開業届を出すことを考えてください。開業届の提出の期限は、開業した年分の確定申告の期限までです。会社員が副業で輸入販売をする場合、一般に、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。ただし、所得の区分や必要経費の扱いは事情によって変わるので、判断に迷うときは税務署や税理士に確認してください。勤め先に副業の規定がある場合は、就業規則で認められているかを先に確かめておくことも大切です。

副業として続けるための準備

輸入販売を副業として続けるには、本業の時間を圧迫しない仕組みづくりが欠かせません。仕入れの発注、入荷の確認、商品の撮影と出品、購入者とのやり取り、発送と、作業は意外に多くあります。

作業を続けやすくするための工夫を挙げます。

  • 発注と発送の曜日を決め、毎日少しずつではなく、まとめて作業する
  • 商品の説明文と写真の撮り方を型にして、出品の時間を短くする
  • 購入者からのよくある問い合わせへの返答を、文例として保存しておく
  • 仕入れと売上を同じ表で管理し、月に1回は商品ごとの利益を見直す

海外の仕入れ先とのやり取りは、時差の関係で夜や早朝になることもあります。自宅で作業するなら、通信が安定した環境を整えておくと安心です。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方では、在宅で仕事をするときの回線の選び方を比べています。本業のあとの限られた時間で集中して作業したい人には、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックの時間の区切り方が参考になります。

輸入販売で身に付く知識は、ほかの仕事にも生かせます。海外の取引先とのやり取りや、貿易の手続きの知識を資格で裏付けたい人は、在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるで在宅の仕事に結び付く資格を確認できます。取引先への依頼文や見積書を正確に書く力は、ビジネス文書検定で体系的に学べます。

輸入販売の経験を在宅の仕事に広げる

輸入販売を続けていると、商品の調べ方、写真の撮り方、説明文の書き方、広告の出し方など、ネットで物を売るための技術が一通り身に付きます。これらの技術は、自分の商品を売るだけでなく、ほかの事業者の手伝いをする仕事にもつながります。

たとえば、ネットショップの運営の代行、商品ページの文章や画像の制作、広告の運用の支援などは、外部に依頼されることの多い仕事です。商品ページの見せ方や広告の分析に関わる仕事の種類は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。商品写真や販売ページのデザインを仕事にしたい人は、デザイナーの年収・単価相場で報酬の水準を確かめられます。

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、物販の経験を仕事に広げて長く続けている人には共通点があります。売上の大きさより、どの商品がなぜ売れたのか、どの説明で問い合わせが減ったのかを数字と言葉で説明できることです。依頼する側は、売れた実績そのものより、その理由を自分の店に当てはめてくれる人を探しています。

また、物販の支援の仕事は、依頼者の売上や在庫に直接関わるため、どこまでを引き受けるかを最初にはっきりさせる人ほど信頼されます。中間に手数料が入らない直接の取引では、依頼者と作業の範囲や報告の頻度を直接すり合わせられるので、受け手は手取りが厚くなり、依頼者は同じ予算でより多くの作業を頼めます。手数料0%で直接やり取りできる場は、物販の経験を持つ人がその知識を仕事に変えやすい環境です。

輸入販売は、規制と税金の仕組みを理解したうえで、少量から試して確かめることを繰り返せば、副業でも着実に経験を積める商売です。まずは扱う商品の分野を1つに決め、規制に当たらないかを確かめるところから始めてください。

よくある質問

Q. 輸入販売は副業でも始められますか?

始められます。最初は海外の通販サイトや卸売サイトから少量を仕入れ、売れ行きを確かめてから量を増やす形が無理のない進め方です。ただし、販売を目的にした輸入は自分で使う個人輸入とは扱いが違い、食品や化粧品、電気製品には別の法律の手続きがあります。勤め先の就業規則で副業が認められているかも先に確かめてください。

Q. 1万円以下の商品なら関税はかかりませんか?

税関の案内では、課税価格の合計が1万円以下の物品は関税と消費税が免税されます。ただし、革製のカバンや手袋、編物製の衣類、革靴などは1万円以下でも免税になりません。判断は1回の申告や1つの包装ごとに行われ、1つの注文を分けて送った場合は合計額で判断されます。制度は改正されることがあるので税関の案内で確かめてください。

Q. 海外の化粧品を仕入れてネットで売ることはできますか?

化粧品や医薬部外品は、医薬品医療機器等法により、厚生労働大臣の製造販売業の許可を受けた人でなければ業として輸入できません。石けんやシャンプー、歯磨きなども対象に含まれます。自分で使う範囲の個人輸入とは扱いが違うため、許可を持たない個人が副業で仕入れて売るのは難しいと考えてください。

Q. 輸入販売で必要な書類はどのくらい保存しますか?

業として輸入する人は、品名や数量、価格、輸入許可の年月日などを記した帳簿を7年間、契約書や仕入書、運賃明細書などの書類を5年間保存する義務があると税関が案内しています。メールやインターネットでやり取りした取引の情報も5年間の保存の対象です。確定申告に使う書類とあわせて、仕入れごとに整理して保存してください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月7日最終更新:2026年10月27日
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