ホットペッパービューティーの掲載料はどう決まるか|プランごとの費用の内訳


この記事のポイント
- ✓ホットペッパービューティーの掲載料がどう決まるのかを
- ✓リクルートの利用約款と公式の掲載案内をもとに整理します
- ✓共通ネット予約利用料1%
ホットペッパービューティーに掲載したいと思って料金を調べても、公式サイトには金額が書かれていません。代わりに出てくるのは「掲載料金など詳しくはお問い合わせください」という一文です。開業を控えたサロンのオーナーや、独立して自分の店を持ったばかりの美容師、ネイリスト、セラピストにとって、毎月いくらかかるのかが分からないまま営業担当と会うのは不安なものです。
結論から言うと、ホットペッパービューティーの掲載料は「月ごとの掲載費」「ネット予約1件ごとの共通ネット予約利用料」「お客さまに付くポイントの原資」の3つで構成されています。このうち掲載費は、エリア、業種、プランの段階、契約期間によって見積もりが変わるため公開されていません。一方で、共通ネット予約利用料はリクルートの利用約款に「サービス利用料金の1%」と明記されています。
この記事では、リクルートが公開している利用約款と掲載案内のページを一次資料として、掲載料の内訳、プランの段階、契約と解約の条件、費用に見合うかの判断のしかたを順番に整理します。見積もりの場で何を聞けばよいかが分かるように書いていきます。
ホットペッパービューティーとはどんな媒体か
ホットペッパービューティーは、株式会社リクルートが運営する美容サロンの検索と予約のサイトです。ヘアサロン、ネイル・まつげサロン、リラクゼーションサロン、エステサロン、美容クリニックの5つの分野を扱っています。
ホットペッパービューティーはもともと2000年に新潟と長岡、高松で創刊されたフリーペーパーで、現在はポータルサイトとアプリの両方でサロン情報を掲載しています。ポータルサイトでは24時間いつでもネット予約ができるほか、ヘアスタイルやネイルの豊富なサンプル写真、スタイリストに関する情報や利用者の口コミが見られる点などが主な特徴です。 出典: squareup.com
リクルートの掲載案内のページによると、掲載店舗数はヘアサロンが67,000店以上、リラク・エステなどが108,000店以上です(2026年4月時点のリクルート調べ)。2025年4月1日から2026年4月1日までのネット予約受付数は、ヘアサロンで1.2億件以上、リラク・エステなどで8,400万件以上とされています。この規模の利用者に店を見つけてもらえることが、掲載料を払う理由の中心になります。
同じページには、3席以下の店舗の割合がヘアサロンで約35%、リラク・エステなどで約70%という数字も載っています。大型店だけが使う媒体ではなく、個人経営の小さな店も多く掲載されている、というのがリクルート側の説明です。
掲載できる業種は幅広く、美容院や理容院、ネイル、まつげエクステンションのほか、ヘッドスパ、眉毛のサロン、着付け、整体、リフレクソロジー、よもぎ蒸し、ヨガやストレッチ、エステティックなども含まれます。あん摩・指圧・鍼灸・接骨・整骨の店は、利用約款で「あはき柔整プラン」でのみ掲載できると定められています。あはき柔整とは、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の国家資格にもとづく施術のことです。自分の店がどの区分に入るかで使えるプランが変わるので、最初の問い合わせで業種を正確に伝えることが大切です。
掲載料は3つの費用でできている
ホットペッパービューティーの費用を考えるときに押さえておきたいのは、毎月の請求が1種類ではないという点です。リクルートの「HOT PEPPER Beautyヘア/HOT PEPPER Beautyキレイ利用約款」の第4条は、サービスの対価として「掲載費」と「共通ネット予約利用料」の2つを挙げ、さらに共通ネット予約利用料とは別に、ポイントプログラムの約款にもとづく「ポイント原資」を店が負担すると定めています。
整理すると次のようになります。
| 費用の名前 | どんなお金か | 金額の決まり方 |
|---|---|---|
| 掲載費 | 検索結果や店舗ページに店の情報を載せるための費用 | プラン、エリア、業種、契約期間で変わる。公開されていない |
| 共通ネット予約利用料 | ホットペッパービューティー経由の予約で来店があったときの費用 | 施術などの利用料金の1% |
| ポイント原資 | 予約したお客さまに付くポイントのもとになるお金 | ポイントプログラム利用約款で決まる |
掲載費は、予約が入っても入らなくても毎月かかる固定の費用です。共通ネット予約利用料とポイント原資は、予約と来店があったときに発生する変動の費用です。つまり、ホットペッパービューティーの料金は「固定費+成果に応じた費用」の組み合わせになっています。
この構造を知らずに「掲載費だけ払えばよい」と思って契約すると、予約が増えた月に想定より請求額が大きくなります。逆に言えば、予約がほとんど入らない月でも掲載費だけは確実にかかります。見積もりの段階で、掲載費の月額だけでなく、自店の客単価と想定予約数から変動の費用がどれくらいになるかまで計算しておくと、契約後に慌てずに済みます。
正直なところ、料金の全体像が公式サイトの1ページで分からないのは、初めて検討する人にとって不親切だと感じます。ただ、掲載費が公開されていないのには理由があるので、次の節で見ていきます。
掲載費が公開されていない理由と、見積もりが変わる条件
リクルートの掲載案内のページには、プランの紹介はあっても金額は書かれていません。ヘアサロン向けのプラン紹介ページの末尾にも「掲載料金など詳しくはお問い合わせください。営業担当が貴サロンに最適なプランをご提案させて頂きます。」とあります。
金額が公開されていない理由として、一般に次の条件で見積もりが変わることが挙げられます。
1つ目はエリアです。同じプランでも、利用者が多い都市部と、そうでない地域では掲載費が違うと言われています。利用者が多いエリアほど、同じ段階のプランでも表示される機会の価値が高いためです。
2つ目は業種です。ヘアサロンと、ネイルやリラク、エステでは、掲載の枠組みが分かれています。公式のプラン紹介も「ヘアサロン」と「ネイル・まつげ/リラク/エステ」でページが分かれています。
3つ目はプランの段階です。上位のプランほど検索結果で上に表示され、掲載できる写真やクーポンの数も多くなります。
4つ目は契約期間と時期です。契約の期間の長さや、その時期に行われているキャンペーンによって条件が変わることがあります。
このため、知り合いの店が払っている金額を聞いても、そのまま自店に当てはまるとは限りません。ネット上には「毎月○万円かかる」といった体験談が多く出回っていますが、エリアや業種や時期が違えば金額は変わります。判断の基準は、自店の条件で出してもらった最新の見積もりです。
見積もりを依頼するときは、公式ページの案内どおり、店名、連絡先の電話番号、担当者名、業種、住所を準備しておくと話が早く進みます。問い合わせ窓口は平日10時から13時、14時から18時の受付で、メールのフォームは24時間受け付けています。エリアごとに専門の営業担当が手配される仕組みです。
プランの段階と、それぞれでできること
ホットペッパービューティーの掲載プランは、いくつかの段階に分かれています。上位のプランほど露出が大きく、掲載できる情報の量も多くなります。公式のヘアサロン向けのプラン紹介ページでは、目的別に次の3つが紹介されています。
| 目的 | 紹介されているプラン | 公式ページに書かれている主な特徴 |
|---|---|---|
| 最大の集客効果を実感したい | プラチナプラン | 他プランより上位に表示、7つの特集、店内やスタイリストの写真を設定できるサロンヘッダー |
| しっかり集客したい | バリュープラン | スタイル写真を9,999点まで、6つの特集、クーポンを999枚まで設定 |
| 試してみたい | EPRPプラン | サロンボードが使い放題、ネット予約、スタイル写真を4点まで |
公式ページには「豊富なご掲載プランをご用意しております」とあり、上の3つ以外にも段階があります。決済サービスのSquareが公開している解説記事では、上位から順にプラチナ、バリュープラス、バリュー、シンプルプラス、シンプル、ライトプラス、ライト、SSという段階が紹介されています。SSは「スタートアップサポート」の略で、固定費を抑えた個人サロン向けのプランとして説明されています。ただし、これは第三者の解説なので、自店で選べる段階と名前は、見積もりの場で営業担当に確認してください。
プランを選ぶときに考えたいのは、自店の新規のお客さまのうち、どれくらいをホットペッパービューティーに頼るかです。開業したばかりで知名度がなく、新規の集客をほぼ媒体に頼るなら、上位のプランで露出を確保する考え方もあります。すでに常連のお客さまが多く、新規は月に数人で足りるなら、下位のプランで店の存在を知らせる程度でも十分な場合があります。
もう1つの視点は、写真とクーポンの数です。ヘアサロンでは、スタイル写真の数が多いほど、髪型で店を探す利用者の目に留まりやすくなります。ネイルやまつげのサロンでも、デザインの写真が判断材料になります。上位プランの「写真を多く掲載できる」という特徴は、写真を撮る手間をかけられる店でこそ意味を持ちます。撮影や更新に時間を割けないなら、上位プランの機能を使い切れないかもしれません。
共通ネット予約利用料の計算のしかた
共通ネット予約利用料は、ホットペッパービューティーの料金のうち、唯一、利用約款で率が公開されている費用です。対象は美容クリニックを除く4つの分野(ヘア、ネイル・まつげ、リラク、エステ)です。約款の第4条第2項には次のように書かれています。
事業者は、ユーザーが本サービスを通じて事業者が提供するサービス(以下「事業者提供サービス」といいます。)を予約の上当該サービスを利用した場合、以下各号に定めるいずれか低い方の金額(以下「事業者提供サービス利用料金」といいます。)の1%に相当する金額を、前項第2号に定める共通ネット予約利用料として、当社に支払うものとします。 出典: 株式会社リクルート「HOT PEPPER Beautyヘア/HOT PEPPER Beautyキレイ利用約款」
「いずれか低い方の金額」とは、予約確認画面に表示された合計金額(ポイントなどを使う前の税込の額)と、来店時に実際に払われた金額にポイントなどを加えた額のうち、低いほうを指します。たとえば予約時の合計が8,000円で、当日にメニューを減らして実際の支払いが6,500円になったなら、低いほうの6,500円が基準になり、共通ネット予約利用料は65円です。
費用の確定のしかたも約款に書かれています。月の1日から末日までの分を、サロンボード上のデータをもとにリクルートが計算し、翌月6日に確定します。店の側は、施術が終わった日から6日以内に、金額に食い違いがないかを確認する決まりです。予約したお客さまが来店しなかった、予約と違うメニューを受けた、店の都合で予約を取り消した、という場合は、サロンボード上で変更や取消の操作をします。この期限を過ぎると、数字は確定して異議を申し立てられなくなります。
ここは実務でつまずきやすい点です。無断キャンセルが出た日に、サロンボードでの取消を忘れたまま6日が過ぎると、来店していない予約にも利用料が付いたまま確定します。1件あたりの金額は小さくても、月に何件も積み重なれば無視できません。毎週決まった曜日に、前の週の予約の状態をまとめて確認する習慣をつけておくと、取りこぼしを防げます。
また、月の共通ネット予約利用料とポイント原資の合計が、リクルートの決めた金額に届かない月は、請求が翌月以降に繰り越されることがあります。繰り越しは最長6か月で、毎年3月と9月は、合計が基準に届かなくても積み上がった分が請求されます。予約が少ない月に請求がなかったからといって、費用が発生していないわけではない点に注意が必要です。
ポイント原資の負担とは何か
ホットペッパービューティーで予約したお客さまには、リクルートのポイントが付きます。このポイントのもとになるお金を、店の側が負担する仕組みがポイント原資です。利用約款は、共通ネット予約利用料とは別に、ポイントプログラム利用約款にもとづくポイント原資を店が負担すると定めています。
つまり、1件の予約から来店があったとき、店が負担するのは「利用料金の1%の共通ネット予約利用料」と「お客さまに付くポイントの原資」の2つです。ポイントの付与率はポイントプログラムの約款や時期によって決まるため、契約の前にポイントプログラム利用約款の内容と、現在の付与率を営業担当に確認してください。
お客さまの側から見ると、ポイントが貯まることはホットペッパービューティーで予約する動機の1つです。店にとってはその分の費用がかかりますが、ポイントがあるからこそ、ほかの予約手段ではなくホットペッパービューティーから予約する人がいるとも言えます。ポイント原資を「集客のための値引き」と考えると、費用の意味が分かりやすくなります。
なお、お客さまが来店時にポイントを使って支払った場合も、共通ネット予約利用料の計算ではポイントを加えた金額で考えます。ポイントで支払われた分は店の売上としては入ってこないのではないか、と心配する人がいますが、ポイントの利用分の扱いは約款とサロンボードの精算の仕組みで決まっています。現金の入り方と請求の関係は、契約時にサロンボードの画面で一緒に確認しておくと安心です。
美容クリニックは料金の体系が別になっている
美容皮膚科、美容外科、医療脱毛、審美歯科などの美容クリニックは、ほかの4分野とは別のサービスとして扱われます。美容クリニック向けの掲載案内のページには、掲載費用と固定費用はどちらも無料で、ネット予約した人が来院して施術を受けた場合にのみ費用が発生する完全成果報酬型だと書かれています。
完全成果報酬型とは、成果が出たときだけ費用を払う方式のことです。固定費がかからないので、予約が入らない月の負担はありません。その代わり、1件あたりの費用は、固定費のあるサロン向けの共通ネット予約利用料より高く設定されるのが一般的です。具体的な率は美容クリニック向けの利用約款で定められているので、検討するときはそちらを確認してください。
美容クリニック向けのページでは、医療広告ガイドラインを踏まえた審査にもとづいて記事を制作すると説明されています。医療広告ガイドラインとは、病院やクリニックの広告で書いてよいこと、書いてはいけないことを国が定めたルールのことです。サロンの広告より表現の制限が厳しく、ビフォーアフターの写真の扱いなどにも決まりがあります。
この記事では主に、ヘア、ネイル・まつげ、リラク、エステの4分野の店を前提に話を進めます。
契約と解約で気をつけること
掲載料を考えるときは、毎月の金額だけでなく、契約の縛りも確かめておく必要があります。利用約款には、検討中の人が知っておきたい条項がいくつかあります。
まず、申し込みの撤回ができない点です。約款の第3条には、利用の申し込みをした場合、その申し込みを撤回できないと書かれています。「とりあえず申し込んで、合わなければ取り消す」という使い方はできません。申込書に署名する前に、見積もりと契約期間を確認することが大切です。
次に、解約の期限です。約款には、一度申し込むと解約されるまで同じ条件で毎月自動で更新される「自動継続プラン」が定められています。自動継続プランを解約するには、毎月1日(リクルートの営業日でない場合は前月の最終営業日)までに、書面による解約通知をリクルートに届ける必要があります。期限までに届けば、その月の末日で解約になります。
たとえば10月末で掲載をやめたいなら、10月1日までに書面が届いている必要があります。10月2日に送ると、解約は11月末になり、11月分の掲載費がかかります。電話や口頭ではなく書面で、という点も見落とされやすいところです。
さらに、契約期間の途中で契約が終わった場合でも、サービスの対価を払う義務は残ると定められています。すでに払った対価は返金されません。1年単位のパックのような契約を結ぶ場合は、途中でやめたときにいくら払うことになるのかを、契約前に必ず確認してください。Squareの解説記事では、SSプランは1年単位の契約で、期限内に解約の申し出がなければ年間パックが自動更新されると紹介されています。
もう1つ、ホットペッパービューティー上で、電話予約やほかのサイトへの予約を誘導することは約款で禁止されています。共通ネット予約利用料の発生を免れることを目的とした入稿やサロンボード上の操作も禁止です。費用を抑えたい気持ちは分かりますが、掲載ページで「電話で予約すると安い」と案内するような使い方はできません。
費用に見合うかを判断する計算のしかた
掲載料が高いか安いかは、金額だけでは判断できません。その掲載で何人の新規のお客さまが来て、そのうち何人が通い続けてくれるかで決まります。ここでは、見積もりを受け取ったあとに自分で計算するための手順を紹介します。数字は説明のための仮の例です。
手順1は、1か月の固定費を出すことです。見積もりの掲載費を月あたりに直します。
手順2は、1件あたりの変動の費用を出すことです。客単価に1%を掛けた共通ネット予約利用料と、ポイント原資を合わせます。たとえば客単価が8,000円なら、共通ネット予約利用料は80円です。
手順3は、新規のお客さま1人を獲得するのにいくらかかるかを出すことです。固定費を、ホットペッパービューティー経由で来た新規のお客さまの数で割り、変動の費用を加えます。仮に固定費が5万円で、その月の新規が20人なら、1人あたり2,500円に変動の費用を加えた額が獲得の費用です。
手順4は、そのお客さまが通い続けた場合に店にもたらす利益と比べることです。1回の来店で得られる利益が3,000円のお客さまが、平均して3回通ってくれるなら、1人あたり9,000円の利益になります。獲得の費用が2,500円なら、十分に回収できる計算です。逆に、新規のお客さまが1回きりでほとんど戻ってこないなら、獲得の費用が利益を上回ることもあります。
この計算で分かるのは、掲載料の高い安いは、再来店の割合に大きく左右されるということです。初回のクーポン目当てのお客さまばかりで再来店につながらない、という不満がよく聞かれますが、それは掲載料の問題というより、再来店してもらう仕組みの問題であることも多いのです。
編集部で美容サロン向けの集客の資料を読み比べていて気づいたのは、費用の話になると誰もが掲載費の月額に目を向ける一方で、再来店率を数字で把握している店は意外に少ないということでした。サロンボードには、お客さまの来店の周期や再来店の状況を確認できる分析機能があります。掲載を続けるかどうかを判断するときは、まずこの数字を見ることをおすすめします。
掲載料と手数料を抑えるための方法
ホットペッパービューティーの費用を抑える方法はいくつかあります。どれも約款の範囲内でできることです。
1つ目は、来店時に次回の予約をその場で取ることです。お客さまが帰る前に次回の日時を決めておけば、その予約はホットペッパービューティーを経由しません。ネイルやまつげのように3週間から1か月の周期で通う業種では特に効果があります。
2つ目は、プランの段階を見直すことです。新規のお客さまが十分に集まり、常連客の割合が増えてきたら、上位のプランから一段下げても予約数が大きく落ちないことがあります。逆に、閑散期だけ上位のプランにする、という使い方を提案されることもあります。プランの変更の条件は契約の内容によるので、営業担当に確認してください。
3つ目は、媒体以外の集客の経路を持つことです。InstagramやGoogleマップ(Googleビジネスプロフィール)は、無料で店の情報を発信できます。Googleビジネスプロフィールとは、Googleの検索結果や地図に店の情報を表示するための、Googleの無料のサービスのことです。こうした経路から来たお客さまの予約を受ける窓口を、ホットペッパービューティーとは別に用意しておくと、媒体に頼る割合を少しずつ下げられます。
4つ目は、サロンボードの「サロンダイレクト」の機能を確認することです。サロンボードの機能一覧によると、サロンの自社ホームページにネット予約の機能を設けるためのURLを発行できます。自社のホームページからの予約の扱いや費用の条件は契約によって違うので、使う前に営業担当に確認してください。
注意したいのは、ホットペッパービューティーの掲載ページの中で、ほかの予約手段へ誘導することは禁止されている点です。媒体の外で知ってもらった人を、媒体の外の窓口で受ける、という線引きを守ることが大切です。
他の美容予約サイトとの料金の考え方の違い
美容サロン向けの予約サイトは、ホットペッパービューティーのほかにもあります。料金の考え方が大きく違うので、比べるときの軸を整理しておきます。
楽天グループが運営する楽天ビューティは、公式の掲載案内で「予約件数に応じて広告費用が決まる成果課金型」と説明しています。固定費は0円ですが、エリアによってプランが異なるとも書かれており、具体的な課金の率は問い合わせで確認する形です。2026年10月時点の公式ページには「成果課金5%OFFキャンペーン中」と表示されていました。
ホットペッパービューティーのような「固定費+成果に応じた費用」の方式と、楽天ビューティのような「成果に応じた費用だけ」の方式は、予約数によって有利な側が入れ替わります。予約が少ないうちは固定費のない方式のほうが負担は軽く、予約が増えるほど、1件あたりの率が低い方式のほうが有利になる傾向があります。
| 比べる軸 | 固定費+成果課金の方式 | 成果課金だけの方式 |
|---|---|---|
| 予約が少ない月の負担 | 掲載費がかかる | 小さい |
| 予約が多い月の負担 | 1件あたりの率が低いので抑えやすい | 予約数に比例して増える |
| 予算の立てやすさ | 固定費の分は読みやすい | 予約数しだいで変わる |
もう1つの選択肢は、予約サイトに掲載せず、自社の予約ページだけで受ける方法です。この場合、媒体への掲載費や成果報酬はかかりませんが、店を見つけてもらうための集客は自分で行う必要があります。多くの店は、新規の集客は媒体に任せ、再来店のお客さまは自社の窓口で受ける、という形で併用しています。
掲載料以外にかかる費用も確認しておく
ホットペッパービューティーの掲載にあたっては、掲載料のほかにも準備や運用の費用がかかることがあります。
まず、パソコンとインターネットの環境です。公式のプラン紹介ページの注意事項には、利用できるパソコンがあり、インターネットとメールが使える環境を用意すること、連絡先として電話番号を登録することが条件として書かれています。サロンボードはパソコンのほか、iPadやスマートフォンでも使えます。
次に、写真の撮影です。スタイル写真や店内の写真は、掲載ページの印象を大きく左右します。自分で撮るか、撮影を外部に頼むかで費用が変わります。
さらに、オプションのサービスもあります。たとえばスタッフを採用したいときに使える求人の掲載や、決済のサービスなどです。リクルートの約款の一覧には、Airペイ オンラインの美容向けの加盟店規約も含まれています。こうしたオプションを使うかどうかで、毎月の費用の総額は変わります。
見積もりを受け取ったら、掲載費、共通ネット予約利用料、ポイント原資に加えて、オプションの費用と自分で用意する費用を1つの表に並べてみてください。毎月いくら出ていくのかを数字で把握できれば、掲載を続けるかどうかの判断がしやすくなります。
ホットペッパービューティーと併用する予約の受け皿
ここまで見てきたように、ホットペッパービューティーは新規のお客さまに店を見つけてもらう力が大きい一方で、掲載費は毎月かかり、予約1件ごとに費用も発生します。そこで多くの店がとっているのが、新規の集客は媒体に任せ、再来店のお客さまやSNSから来た人の予約は自社の予約ページで受ける、という分け方です。
自社の予約ページを用意する方法はいくつかありますが、個人で営む小さな店なら、無料から使える予約システムを選ぶと始めやすくなります。その候補の1つが、予約受付と顧客管理のサービスであるRizaflowです。公式サイトによると、予約カレンダー、予約フォーム、予約完了と前日のリマインダーと来店後の御礼の自動メール、お客さま自身が使えるキャンセル用のURL、会員のマイページ、顧客管理がそろっています。料金はフリーが月額0円(予約は1か月あたり50件、スタッフ1名まで)、ライトが月額3,300円(予約は1か月あたり300件、スタッフ1名まで)で、いずれも税込、初期費用はかかりません。今使っている予約システムから書き出した顧客のデータは、CSVで取り込めます。ネイルや個人の美容サロン、整体などの、決済をその場で済ませる業態に向けて作られています。
Rizaflowは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
ホットペッパービューティーの掲載ページから自社の予約ページへ誘導することは約款で禁止されているので、自社の予約ページは、来店時に案内したり、InstagramやGoogleビジネスプロフィールのリンク先に設定したりして使います。
運営者として見てきた、手数料と手取りの関係
フリーランスや在宅ワークの市場を長く運営してきた立場から見ると、美容サロンの媒体の費用の話は、フリーランスが仕事の仲介サイトに払う手数料の話とよく似ています。どちらも、新しいお客さまと出会うための費用であり、出会ったあとの関係を自分の窓口で続けられるかどうかで、手元に残るお金が大きく変わります。
長く続いている人ほど、最初の出会いは媒体に頼っても、2回目以降は直接やり取りできる関係を育てることに時間を使っています。中間に入る手数料がない直接の関係は、お客さまの側も同じ予算でより多く頼めて、受け手の側も手取りが厚くなります。双方が得をする構造なので、関係が長続きしやすいのです。サロンでいえば、常連のお客さまの予約を自社の窓口で受けることが、それにあたります。
サロンの集客の仕組みづくりは、マーケティングの仕事としても需要があります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、Web集客やSNS運用など、マーケティング分野の在宅の仕事の種類と求められるスキルを紹介しています。店の掲載原稿や紹介文を書く仕事に関心がある人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、文章を書く仕事の年収と単価の相場を確認できます。掲載原稿やお客さま向けの案内文の書き方を基礎から身につけたい人には、ビジネス文書検定の資格ガイドが、試験の内容と仕事での活かし方を整理しています。
よくある質問
Q. ホットペッパービューティーの掲載料は公式サイトで確認できますか?
掲載費の金額は公式サイトに公開されていません。エリア、業種、プランの段階、契約期間によって見積もりが変わるため、問い合わせて自店の条件で見積もりを出してもらう形です。一方で、ネット予約の来店ごとにかかる共通ネット予約利用料は、リクルートの利用約款で利用料金の1%と定められています。
Q. 共通ネット予約利用料はいつ確定しますか?
月の1日から末日までの分が、サロンボードのデータをもとに計算され、翌月6日に確定します。店は施術が終わった日から6日以内に金額を確認し、無断キャンセルや予約と違うメニューがあればサロンボードで変更や取消の操作をします。期限を過ぎると数字が確定し、異議を申し立てられなくなります。
Q. 掲載をやめたいときはいつまでに連絡すればよいですか?
自動継続プランの場合、毎月1日(リクルートの営業日でなければ前月の最終営業日)までに書面の解約通知がリクルートに届けば、その月の末日で解約になります。電話や口頭ではなく書面が必要です。1年単位の契約など別の形の契約もあるので、自分の契約の条件を確認してください。
Q. 個人経営の小さなサロンでも掲載できますか?
掲載できます。リクルートの掲載案内には、3席以下の店舗の割合がヘアサロンで約35%、リラク・エステなどで約70%とあり、小さな店も多く掲載されています。固定費を抑えたプランもあるので、見積もりの場で予算と目的を伝え、複数の段階で費用と内容を比べてから決めるとよいでしょう。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







