レシピ記事の作成は買い出しまで在宅で終わり外出がいらない


この記事のポイント
- ✓外出が苦手でもレシピ記事の作成は在宅で完結します
- ✓1文字あたりの単価相場
- ✓撮影が必要な案件と不要な案件の見分け方
「外に出るのがしんどい。でも、何か仕事はしたい」
このご相談、本当によくいただきます。そして続けてこう言われるんです。「料理は好きなんです。だから、料理に関わる仕事ならできないかなと思って」。
大丈夫ですよ。レシピ記事の作成は、在宅で完結する仕事のなかでも、外に出る必要がほとんどない部類に入ります。買い出しはネットスーパーで済みますし、打ち合わせはテキストのやりとりだけ。納品もデータです。
この記事では、レシピ記事の作成という仕事の中身、未経験から始める手順、単価の現実、そして無理なく続けるための考え方をお伝えします。焦らなくて大丈夫です。ひとつずつ見ていきますね。
レシピ記事の作成とは、どんな仕事なのか
「料理を作る仕事」ではなく「文章を書く仕事」です
まず、いちばん誤解されやすいところからお話しします。
レシピ記事の作成は、料理の腕前を競う仕事ではありません。中心にあるのは「読んだ人がその通りに作れる文章を書く」ことです。
プロの料理人が書いたレシピが、必ずしも家庭で再現できるとは限りません。逆に、料理が特別得意ではない人が書いたレシピのほうが、初心者にとって親切なことがあります。なぜなら、どこでつまずくかを知っているからです。
「玉ねぎをしんなりするまで炒める」と書かれても、初めての人には「しんなり」がわかりません。「中火で3分ほど、透き通って色が変わるまで」と書かれていれば、迷わず作れます。この差を埋めるのが、レシピ記事を書く人の仕事です。
だから、料理が得意でなくても構いません。むしろ「自分は料理が上手ではない」という感覚を持っている方のほうが、読者の目線に立てることがあります。
依頼される仕事の種類
レシピ記事の作成といっても、実際の案件はいくつかのタイプに分かれます。
タイプ1:オリジナルレシピの考案と執筆 自分で考えたレシピを、材料と手順に落とし込んで記事にします。撮影が必要な場合と、不要な場合があります。1記事あたり3,000円から1万5,000円程度が目安です。
タイプ2:既存レシピのリライト・整理 すでにあるレシピを、読みやすく書き直す仕事です。手順の順番を整え、曖昧な表現を具体化します。撮影は不要なことが多く、報酬は1記事1,500円から6,000円程度です。
タイプ3:料理コラム・食のまとめ記事 「作り置きにおすすめの副菜10選」「電子レンジだけで作れる時短メニュー」といった、レシピを束ねた記事です。文字単価で計算されることが多く、0.5円から2.5円あたりが相場になります。
タイプ4:食品メーカー・食材宅配サービス向けの記事 企業のオウンドメディアや商品ページ用の記事です。単価は高めで、1記事8,000円から3万円程度。ただし実績を求められることが多く、最初に入るのは難しい層です。
タイプ5:レシピ動画の構成・台本作成 動画のナレーション原稿や、テロップ用の短い文章を作ります。文章だけで完結するので、撮影の負担がありません。
未経験の方がまず触れるのはタイプ2とタイプ3です。ここで実績を作ってから、タイプ1やタイプ4に広げていく流れが現実的です。
撮影が必要な案件、不要な案件
外に出るのがしんどい方にとって、ここは大事なポイントなのでゆっくり説明しますね。
レシピ記事に写真が必要かどうかは、案件によってはっきり分かれます。
写真が不要な案件 ・企業側が撮影済みの写真を持っており、文章だけを外注する案件 ・イラストや図解を使うメディアの案件 ・動画の台本作成 ・レシピの手順を整理するだけのリライト案件
写真が必要な案件 ・個人のレシピサイト向けのオリジナル記事 ・SNS運用も含めた案件 ・実際に作って検証することが条件になっている案件
写真が必要な場合でも、外に出る必要はありません。撮影は自宅のキッチンで行いますし、食材はネットスーパーや宅配で届きます。むしろ、外での撮影が発生する案件のほうが珍しいです。
ただ、撮影は思っている以上に時間と手間がかかります。作って、盛り付けて、光を調整して、何枚も撮る。この工程が負担になりそうなら、最初は写真不要の案件だけを選んで構いません。応募条件に「写真の要否」が書かれているので、そこを見て判断してください。
在宅で完結する理由と、市場としての現状
食の情報需要は減らない
レシピ記事の仕事が安定して存在している理由は、需要の性質にあります。
人は毎日食べます。そして毎日「今日は何を作ろう」と考えます。この検索行動は、景気や流行に関係なく発生し続けます。だから、レシピを扱うメディアは常に新しい記事を必要としています。
さらに、近年は需要の中身が細かく分かれてきました。
・時短、作り置き、冷凍保存 ・低糖質、高たんぱく、減塩 ・少人数世帯向けの分量 ・電子レンジやオーブンなど、調理器具別 ・アレルギー対応、離乳食、介護食
こうしたテーマごとに記事が必要になるため、書き手の需要も分散しています。「なんでも書ける人」より「特定のテーマに詳しい人」が求められる構造になってきました。
たとえば、減塩をテーマに書くなら、公的な指針を踏まえた記述が信頼につながります。食事に関する国の基準は厚生労働省が公表しており、こうした資料を参照する習慣があるだけで、記事の質は明確に変わります。
副業として始めやすい理由
レシピ記事の作成が副業の入口として選ばれやすいのには、いくつか理由があります。
初期費用がほとんどかからない 文章だけの案件なら、パソコンかスマートフォンがあれば始められます。撮影が必要な案件でも、いまのスマートフォンのカメラで十分な水準に届きます。
作業を細切れにできる まとまった時間が取れなくても進められます。材料の分量を書く、手順を並べる、見出しを整える。工程を分けられるので、体調や気分に波があっても手をつけやすい仕事です。
日常の延長にある まったく新しい知識をゼロから学ぶ必要がありません。ふだんの食事作りのなかに、すでに素材があります。
納期に比較的余裕がある案件が多い 即日対応が求められる種類の仕事ではありません。1週間から2週間の納期を設定している案件が多く、自分のペースで進められます。
単価の現実を、正直にお伝えします
ここは、期待とのズレが生まれやすいところなので、率直に書きますね。
レシピ記事の単価は、決して高くありません。特に最初のうちは、時給換算すると500円を下回ることもあります。1記事3,000円の案件に、調べ物と執筆で6時間かけたら、そうなります。
これを聞いて落ち込む必要はありません。この期間は誰にでもあります。そして、必ず抜けられます。
単価が上がるのは、次の3つのどれかが起きたときです。
1つめは、書くスピードが上がったとき。同じ3,000円でも、2時間で書けるようになれば時給は3倍になります。慣れは確実に効きます。
2つめは、テーマの専門性が上がったとき。「離乳食に詳しい」「低糖質レシピが書ける」といった軸ができると、指名で依頼が来るようになります。
3つめは、仲介手数料のかからない取引先を見つけたとき。クラウドソーシング経由だと16.5%から20%程度の手数料が引かれます。1万円の報酬なら手取りは8,000円台です。この差は、続けるほど大きくなります。
未経験から始める手順
ステップ1:自分の「書ける範囲」を決める
最初に、テーマを1つか2つに絞ります。
「なんでも書けます」は、実は最も選ばれにくい状態です。依頼する側は、テーマに合った人を探しているからです。
絞り方のヒントを挙げますね。
・ふだん自分がよく作るジャンル(和食、パスタ、お弁当など) ・自分や家族の事情から詳しくなったこと(アレルギー、減塩、離乳食など) ・使っている調理器具(電気圧力鍋、ホットクックなど) ・生活の制約から生まれた工夫(一人分の分量、洗い物を減らす、火を使わない)
大切なのは、特別な資格や実績を探さないことです。「毎日お弁当を作ってきた」という経験は、それ自体が十分な軸になります。
ステップ2:サンプル記事を3本書く
実績がない状態で応募するとき、いちばん強いのは「すでに書いた記事を見せること」です。
誰かに依頼されるのを待つ必要はありません。自分でテーマを決めて、3本書いてください。
書き方の型をお伝えします。
- タイトル:何が作れるか、誰向けかがわかるもの
- リード文:3行程度。どんなときに役立つレシピか
- 材料:分量を明記。「適量」を使わない
- 手順:番号を振り、1手順1動作にする
- コツ・注意点:失敗しやすいポイントを2つか3つ
- アレンジ・保存方法:日持ちの目安を書く
この型に沿って書くだけで、体裁は整います。特に「材料の分量を数字で書く」「1手順に動作を詰め込まない」の2点は、それだけで読みやすさが変わります。
書いたものは、ブログでもnoteでもメモアプリでも構いません。応募時に見せられる形になっていれば十分です。
ステップ3:応募先を複数持つ
案件を探す場所は、大きく3つあります。
クラウドソーシングサイト 案件数が最も多く、未経験可の募集も見つかります。手数料が引かれるのが難点ですが、最初の実績を作る場としては有効です。
業務委託マッチングサービス 仲介手数料がかからない在宅ワーク求人サイトもあります。同じ予算でも依頼側はより多く発注でき、受け手の手取りは厚くなります。実績が数本たまった段階で、こちらに軸足を移す方が多いです。
メディアへの直接応募 レシピメディアや食品関連企業が、自社サイトでライターを募集していることがあります。競争率は高いですが、単価は最も良くなります。
求人の探し方としては、横断的に募集を集めているサービスを併用するのも手です。求人ボックスのような求人検索サイトでも、在宅の記事作成案件が見つかることがあります。
ステップ4:応募文で伝えるべきこと
応募文で差がつくのは、実績の量ではありません。
伝えるべきなのは、次の4つです。
・書けるテーマ:「作り置きと弁当おかずが得意です」のように具体的に ・作業できる時間帯と、返信の目安:在宅の稼働形態を先に伝えておくと、後の行き違いが減ります ・撮影の可否:できる、できない、条件付きでできる。正直に書いて構いません ・サンプル記事へのリンク:募集のテーマに近いものを先頭に
「未経験ですが頑張ります」は、残念ながら選考ではほとんど効きません。代わりに「毎日お弁当を作っており、時短と作り置きのテーマなら実体験から書けます」と書いてください。これは実績です。
ステップ5:最初の1件を丁寧に納める
初回の案件は、単価より「次につながるか」を優先してください。
具体的にやるべきことは、地味なことばかりです。
・納期の1日前に出す ・レギュレーション(表記ルール)を読み込んで守る ・修正依頼には言い訳をせず、事実だけ確認して直す ・不明点は着手前にまとめて質問する(作業中に細切れに聞かない)
これができる書き手は、思っているより少ないです。文章の巧拙より、この積み重ねのほうが継続依頼につながります。
採用されるレシピ記事と、そうでない記事の分かれ目
差が出るのは「曖昧さの量」です
同じ料理を扱っても、採用される記事とやり直しになる記事があります。その差は、文章の美しさではありません。曖昧な表現がどれだけ残っているか、です。
やり直しになりやすい表現を挙げますね。
・「適量」「お好みで」を多用している ・「しんなりするまで」「いい感じになるまで」のように、判断基準が感覚に頼っている ・火加減が書かれていない ・下ごしらえと調理が同じ手順に混ざっている ・調理時間の合計が書かれていない
これらは、書いた本人には自明でも、読む人には判断できません。「玉ねぎ1個」も、大きさで倍近く変わります。「玉ねぎ1個(約200g)」と書くだけで、再現性は上がります。
逆に、次の要素が入っている記事は評価されます。
・分量にグラム数やミリリットルが併記されている ・火加減と時間がセットで書かれている ・「ここで水分が残っていたら、もう1分加熱する」のような分岐が書かれている ・失敗しやすいポイントが先回りして書かれている ・保存方法と日持ちの目安がある
検証していないレシピは、必ず見抜かれます
もうひとつ、重要な点をお伝えします。
実際に作らずに書いたレシピは、読者にも編集者にも見抜かれます。分量のバランスが崩れていたり、手順の順番が非効率だったりするからです。
たとえば、炒め物のレシピで「材料をすべて切ってから炒め始める」と書いてあるのに、手順のなかで途中に切る作業が挟まっている。こうした矛盾は、一度でも自分で作れば気づきます。
すべての案件で実際に作る必要はありませんが、少なくともサンプル記事と、単価の高い案件については作って確かめてください。この一手間が、リピート依頼につながります。
引き受ける前に確認しておきたいこと
案件に応募する前、あるいは着手する前に、次の項目を確認しておくと後で困りません。
・報酬額と支払時期 ・修正回数の上限(無制限になっていないか) ・写真の要否と、必要な枚数 ・食材費が経費として支払われるのか、自己負担なのか ・書いた記事の著作権の扱い(譲渡か、利用許諾か) ・ポートフォリオへの掲載可否
特に「食材費の扱い」は、レシピ記事に固有の論点です。1記事3,000円の案件で食材費が2,000円かかったら、手元にはほとんど残りません。食材費が別途支給される案件かどうかは、応募前に必ず確認してください。書かれていなければ、質問して構いません。確認は失礼にはあたりません。
無理なく続けるための考え方
比べないことが、いちばんの技術です
在宅で仕事をしていると、SNSで他の人の様子が目に入ります。「今月◯本納品しました」「単価が上がりました」。
こういう投稿を見て、焦る気持ちが出てくるのは自然なことです。人と比べてしまうのは、心の仕組みとしてごく当たり前の反応です。
ただ、比較の材料が偏っていることは知っておいてください。SNSに出てくるのは、うまくいった話だけです。その人が何本落選したか、何回修正で消耗したかは書かれていません。
私がカウンセリングでお伝えしているのは、「比較の相手を過去の自分にする」という切り替えです。先月の自分より1本多く書けた。前より修正が減った。この基準なら、必ず前に進んでいることが確認できます。
締切と体調の折り合いをつける
体調や気分に波がある方から、よくこう相談されます。「引き受けたけれど、動けない日が続いて怖い」。
対処法は、引き受け方を変えることです。
・納期に余裕のある案件を選ぶ:短納期の案件は、単価が良く見えても消耗が大きいです ・同時に抱える本数を決めておく:最大2本まで、のように自分で上限を作る ・着手日を「納期の直前」に置かない:早めに骨組みだけ作っておくと、動けない日があっても取り返せます ・遅れそうなら、遅れる前に連絡する:これがいちばん大事です
最後の項目について補足しますね。納期を過ぎてから謝るのと、3日前に「1日遅れそうです」と伝えるのでは、相手の受け取り方がまったく違います。前者は信頼を失いますが、後者はむしろ「連絡が丁寧な人」という評価になります。
私自身、独立したばかりの頃に、体調を崩して原稿が止まったことがあります。言い出しにくくて連絡を先延ばしにして、結局、期限を過ぎてから謝ることになりました。あのとき早く言っていれば、相手も別の手を打てたはずです。この失敗から学んだのは、「悪い知らせほど早く出す」という単純なことでした。
一人で作業する時間が長くなることへの備え
在宅の仕事は、誰とも話さない日が続きます。外に出るのがしんどい方の場合、その状態が長く続くことがあります。
これは特別なことではありません。在宅で働く人の多くが経験することです。ただ、放っておくと気分が沈みやすくなるので、いくつか手立てを持っておくと安心です。
・声を出す機会を1日1回作る:独り言でも、音読でも構いません ・やりとりのある案件を1つ混ぜる:全部が黙々作業だと、単調さがきつくなります ・朝の時間を固定する:起床時刻だけでも一定にすると、生活のリズムが崩れにくくなります ・作業の区切りを目に見える形にする:チェックリストを消していくだけでも、達成の実感が積み上がります
集中の保ち方については、時間管理以外の切り口も含めて在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックに手法がまとまっています。生活時間の組み立て方を具体的に知りたい方は、実際の一日の流れを追った在宅ワーク主婦の1日のタイムスケジュール公開も参考になります。
案件の種類ごとに、求められる記事の形が違います
同じ「レシピ記事の作成」でも、納品先によって評価される点が変わります。ここを知らずに応募すると、書けるのに落ちるということが起きます。ひとつずつ見ていきますね。
レシピメディア向けは、検索して読む人を前提に書く
レシピを集めたメディアの記事は、検索から来た人が読みます。つまり、記事の冒頭で「これは自分が探していたものだ」と分かる必要があります。
求められるのは、次の3点です。1つ目は、タイトルと冒頭で条件が言い切れていること。「10分」「フライパン1つ」「材料3つ」のように、読む人が判断できる情報を先に出します。2つ目は、材料と手順が上から順に読めること。途中で前に戻らないと分からない書き方は、それだけでやり直しになります。3つ目は、調理時間の合計が書かれていることです。
このタイプの案件は、レギュレーションが細かく決まっていることが多いです。数字の表記、単位の書き方、見出しの階層。指定通りに作れるかどうかが、そのまま評価になります。
企業のオウンドメディア向けは、商品と読者をつなぐ役割
食品メーカーや食材宅配のサイトに載る記事は、自社の商品を使ったレシピであることが前提になります。ここで求められるのは、料理としての完成度に加えて、その商品を使う理由が自然に読めることです。
「この商品を使うと美味しい」と書くのではなく、「下ごしらえが要らないので、平日の夜に作りやすい」のように、読者の生活のなかでの利点として書きます。売り込みの文章は、読者にも編集者にも敬遠されます。
このタイプは単価が高い代わりに、確認の工程が増えます。商品名の正式表記、内容量の記載、他社商品との比較を避けるといった細かい制約があり、修正の往復も多くなります。納期に余裕のあるときに受けるのが安全です。
動画の台本向けは、耳で聞いて分かる文章にする
レシピ動画のナレーション原稿は、読む文章ではなく聞く文章です。ここが最も勘違いされやすいところです。
文を短く切ります。1文に情報を2つ以上入れません。「玉ねぎを薄切りにして、フライパンに油を引いて中火で炒めます」ではなく、「玉ねぎを薄切りにします」「フライパンに油を引きます」「中火で3分炒めます」と分けます。映像と音声が同時に進むので、耳が処理できる情報量には限りがあるからです。
また、同音異義語を避ける配慮も要ります。「しお」と「しろ」のように聞き分けにくい語が並ぶ箇所は、言い換えを検討します。この視点を持って書けると、動画系の案件で重宝されます。
食と健康の話題を書くときに、気をつけたいこと
レシピ記事は、健康の話題と隣り合わせです。ここで踏み外すと、記事が公開できなくなるだけでなく、依頼者にも迷惑がかかります。書き手として守っておきたい線を整理しておきますね。
まず、効果や効能を断定しないことです。「この食材を食べると血圧が下がります」「痩せます」といった書き方は、料理の記事で扱える範囲を超えています。書けるのは、栄養に関する一般的な説明と、公的な資料に基づいた記述までです。食事に関する国の基準は厚生労働省が公表しており、栄養素の摂取量の目安などはここを参照して書けます。
次に、体質や持病に触れる表現の扱いです。減塩、低糖質、アレルギー対応といったテーマは需要が大きい反面、読む人の状況が一人ひとり違います。「◯◯の方はこれを食べてください」という書き方はせず、「主治医や管理栄養士に相談したうえで、ご自身の指示の範囲で取り入れてください」という一文を添えるのが安全です。断定を避けることは、逃げではなく、書き手としての誠実さです。
3つ目は、食品の取り扱いに関する記述です。保存方法と日持ちの目安を書くとき、根拠のない数字を出さないでください。「冷蔵で1週間」と書いたものが実際には傷むことがあります。自分で確かめた範囲を書く、あるいは「冷蔵で2日から3日を目安に、状態を確認してからお召し上がりください」のように幅を持たせる。この一手間が、書き手としての信用を守ります。
そして、他のサイトのレシピをそのまま写さないことです。レシピの材料と分量そのものには著作権が及びにくいとされていますが、手順の説明文や写真は明確に他人の著作物です。参考にするのは構いませんが、自分の言葉で書き直し、可能なら実際に作って調整してください。ここは案件の信頼に直結する部分です。
収入が増えてきたときの手続き
在宅の仕事で収入が発生したら、税金の扱いを確認しておく必要があります。
会社にお勤めの方が副業として行う場合、副業の所得が一定額を超えると確定申告が必要になります。
給与を1か所から受けていて、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人は、確定申告をする必要があります。 出典: nta.go.jp
ここで大事なのは、「所得」は売上そのものではないという点です。売上から必要経費を引いた金額が所得になります。
レシピ記事の作成で経費になり得るものを挙げますね。
・記事のために購入した食材費(実際に検証で使ったもの) ・撮影に使った小物や照明 ・調理器具(金額により処理方法が変わります) ・通信費や電気代の一部(仕事に使った割合分) ・書籍代、資料代
レシートは1件目から保管してください。あとからまとめて集めるのは、想像以上に大変です。会計処理はfreeeやマネーフォワードのようなクラウド型のサービスを使うと負担が減ります。無料で試せる範囲があるので、案件が数本たまったタイミングで検討すれば十分です。
収入が増えると、社会保険や年金の扱いに影響が出る場合もあります。ご自身の状況で判断に迷うときは、日本年金機構や、お住まいの自治体の窓口に確認してください。制度の要件は個別事情で変わるので、断定的な情報をうのみにしないほうが安心です。
この仕事を、キャリアのなかにどう置くか
隣接する仕事へ広がっていきます
レシピ記事の作成は、それ単体で完結する仕事ではありません。書く力が身につくと、周辺の仕事に自然に広がっていきます。
食のテーマから始めて、生活全般のコラム、商品紹介、企業のオウンドメディア記事へ。この移動は、実際によく起きています。文章を扱う職種としての収入水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確認できますし、報告書や提案書の型を体系的に固めたい方にはビジネス文書検定のような資格が指標になります。
もう少し技術寄りに進む道もあります。レシピメディアの運営側に回ると、サイトの更新やデータの整理といった業務が出てきます。開発の仕事の中身はアプリケーション開発のお仕事に、収入の目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場にまとまっています。ネットワークやインフラの方向に興味が出たときはCCNA(シスコ技術者認定)のような資格が入口になります。
また、レシピ記事の分野でも生成AIの活用が広がっています。AIが下書きを作り、人が検証して整えるという分業が現実に起きています。この流れを理解して、ツールを使う側から導入を助言する側に回る道もあります。その領域の仕事内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事やAI・マーケティング・セキュリティのお仕事に整理されています。
在宅で選べる仕事の全体像を見渡したい方は、在宅でできる仕事おすすめ【2026年版】|スキル別ランキングで職種ごとの特徴と必要スキルが比較できます。レシピ記事以外の選択肢と並べて考える材料になります。
20年この市場を見てきた立場からの観察
フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から、お伝えしておきたいことがあります。
長く仕事が続く方と、数件で途切れてしまう方の差は、文章のうまさではありません。差がついているのは「相手の手間をどれだけ減らしたか」です。
レギュレーションを守る。質問をまとめて出す。納期の前に連絡する。この地味な積み重ねが「この人に任せると楽だ」という評価になって、次の依頼につながります。運営者として見てきた限りでは、単発の案件を数多くこなす方より、こうした関係づくりに時間を使っている方のほうが、数年後も残っています。
もうひとつ、手取りの話をさせてください。仲介手数料が乗らない直接取引では、同じ予算で依頼する側はより多くの記事を頼めます。そして書き手の手取りは厚くなります。手数料0%という条件の本質は、金額の大小ではなく、依頼側と受け手の両方に余裕が生まれるという構造の話です。予算に余裕があれば依頼側は無理な値切りをしませんし、手取りが厚ければ書き手は1本に時間をかけられます。結果として記事の質が上がり、また次の依頼が来る。この循環が回っている現場を、何度も見てきました。
外に出るのがしんどいという状態は、あなたの能力とは関係ありません。働き方の条件が合うかどうかの話です。そして、レシピ記事の作成は、その条件がかなり合う仕事のひとつです。
最初の1本は、思っているより早く書けます。サンプルを3本用意して、応募文を10通書く。この作業量で、多くの方が最初の依頼にたどり着いています。完璧に準備してから始める必要はありません。書きながら、必ず上手くなります。あなたは一人ではありませんよ。
よくある質問
Q. 料理が得意でなくてもレシピ記事は書けますか?
書けます。この仕事の中心は料理の腕前ではなく、「読んだ人がその通りに作れる文章」を書くことです。むしろ料理に自信がない方のほうが、初心者がどこでつまずくかを想像しやすく、親切な手順を書けることがあります。分量を数字で書き、1手順に動作を詰め込まないことを意識してください。
Q. 撮影は必須ですか?
必須ではありません。企業が撮影済みの写真を持っていて文章だけを外注する案件、リライト案件、動画の台本作成など、写真が不要な仕事は多く存在します。募集要項に写真の要否が明記されているので、応募前に確認してください。撮影が必要な場合も自宅のキッチンで完結します。
Q. 単価の相場はどのくらいですか?
案件の種類で幅があります。リライトは1記事1,500円から6,000円程度、オリジナルレシピの考案と執筆は3,000円から1万5,000円程度、企業のオウンドメディア向けは8,000円から3万円程度が目安です。まとめ記事は文字単価0.5円から2.5円あたりで計算されることが多くなります。
Q. 実績ゼロでも応募していいですか?
問題ありません。ただし応募前に、自分でテーマを決めたサンプル記事を3本書いておいてください。依頼側が知りたいのは実績の数ではなく「どんな文章を書く人か」です。「毎日お弁当を作ってきた」といった生活の経験も、テーマの軸として十分に通用します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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