フリーランスの経費にできるもの一覧|確定申告で損しない経費計上ガイド【2026年版】


この記事のポイント
- ✓フリーランスが経費にできるものを勘定科目別に完全一覧化
- ✓確定申告で損しないためのガイドを2026年最新情報で解説します
「これって経費にしていいの?」
フリーランスのFP相談で、私が最も多く受ける質問がこれです。経費の計上は節税の基本ですが、「何でも経費にしていい」わけではありませんし、逆に「経費にできるのに計上し忘れている」ケースも非常に多いです。
FP2級の知識と、200名以上のフリーランスの確定申告をサポートしてきた経験をもとに、経費にできるもの・できないものを網羅的にまとめました。
フリーランスの経費にできるもの一覧
勘定科目別一覧表
| 勘定科目 | 内容 | 具体例 | 経費のポイント |
|---|---|---|---|
| 通信費 | インターネット、電話 | Wi-Fi月額、スマホ代、ドメイン代 | 家事按分OK |
| 旅費交通費 | 移動にかかる費用 | 電車代、タクシー代、ガソリン代 | ICカード履歴を保存 |
| 消耗品費 | 10万円未満の物品 | 文房具、USBメモリ、マウス | 即時経費 |
| 工具器具備品 | 10万円以上の物品 | PC、モニター、椅子 | 減価償却が必要 |
| 新聞図書費 | 書籍・資料 | 技術書、ビジネス書、電子書籍 | 業務関連性が必要 |
| 接待交際費 | 仕事上の付き合い | クライアントとの飲食、手土産 | 誰と何の目的かを記録 |
| 地代家賃 | 事務所・作業場の家賃 | 自宅の家賃(按分)、コワーキング | 家事按分OK |
| 水道光熱費 | 電気・ガス・水道 | 電気代(按分)、ガス代(按分) | 家事按分OK |
| 広告宣伝費 | 集客のための費用 | ポートフォリオサイト、SNS広告 | 全額経費 |
| 外注費 | 業務の外注 | デザイン外注、翻訳外注 | 全額経費 |
| 支払手数料 | 各種手数料 | 振込手数料、CS手数料、会計ソフト | 全額経費 |
| 研修費 | スキルアップ費用 | セミナー、オンライン講座 | 業務関連性が必要 |
| 雑費 | 上記に該当しないもの | 振込手数料、コピー代 | 多用しすぎないこと |
フリーランスの職種別おすすめ経費
| 職種 | 特に計上すべき経費 | 年間経費の目安 |
|---|---|---|
| ITエンジニア | PC、モニター、クラウドサービス、技術書 | 50〜150万円 |
| Webデザイナー | Adobe CC、フォント、素材サイト、ペンタブ | 30〜100万円 |
| ライター | 取材費、書籍、文房具、カフェ代(作業場) | 20〜60万円 |
| 動画編集者 | 高スペックPC、Adobe CC、ストック素材、HDD | 40〜120万円 |
| コンサルタント | 交通費、セミナー、書籍、交際費 | 50〜200万円 |
家事按分の計算方法
家事按分とは
自宅で仕事をしている場合、家賃や電気代などの一部を経費として計上できます。これを「家事按分」と言います。
家事按分は、税務署に合理的な根拠を説明できる割合であれば認められます。
家事按分の計算例
| 経費項目 | 按分基準 | 計算例 | 月額経費 |
|---|---|---|---|
| 家賃 | 面積割合 | 家賃12万円 × 仕事部屋30% = 3.6万円 | 36,000円 |
| 電気代 | 使用時間 | 電気代1万円 × 仕事時間40% = 4,000円 | 4,000円 |
| インターネット | 使用時間 | 月額5,000円 × 仕事時間60% = 3,000円 | 3,000円 |
| スマホ代 | 使用割合 | 月額8,000円 × 仕事利用50% = 4,000円 | 4,000円 |
| 車関連費 | 走行距離 | ガソリン代2万円 × 業務利用30% = 6,000円 | 6,000円 |
上記の例では、家事按分だけで月額53,000円、年間636,000円を経費にできます。年間63万円の経費計上は、所得税率20%の場合、約12.6万円の節税効果があります。
私自身、フリーランスになった1年目は家事按分を知らずに確定申告をしてしまいました。2年目に気づいて修正申告を行い、約8万円の還付を受けた経験があります。「知っている」か「知らない」かで、これだけの差がつくのです。
按分割合の目安
| 経費項目 | 一般的な按分割合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 家賃 | 20〜50% | 専用の仕事部屋があれば面積比で計算 |
| 電気代 | 30〜50% | PCや照明の使用時間から算出 |
| インターネット | 50〜80% | 仕事での利用が多い場合は高めでOK |
| スマホ代 | 30〜70% | 仕事用と私用の割合 |
| 車関連 | 10〜50% | 走行距離の記録が必要 |
減価償却の基本
10万円以上の資産は減価償却が必要
| 取得金額 | 処理方法 | 具体例 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 即時全額経費(消耗品費) | マウス、キーボード、書籍 |
| 10〜20万円 | 一括償却資産(3年均等) | 安いPC、タブレット |
| 20〜30万円 | 少額減価償却資産(全額経費)※青色申告 | 中程度のPC |
| 30万円以上 | 通常の減価償却(耐用年数で分割) | 高スペックPC、車 |
青色申告なら30万円未満の資産を一括で経費にできます。白色申告ではこの特例が使えないため、20万円以上の資産は通常の減価償却が必要です。これだけでも青色申告にする価値があります。
主な資産の耐用年数
| 資産 | 耐用年数 | 1年あたりの経費(30万円の場合) |
|---|---|---|
| パソコン | 4年 | 75,000円 |
| サーバー | 5年 | 60,000円 |
| 事務机・椅子 | 8〜15年 | 20,000〜37,500円 |
| カメラ | 5年 | 60,000円 |
| 普通自動車 | 6年 | 50,000円 |
経費にできないもの(NGリスト)
絶対に経費にしてはいけないもの
| NG項目 | 理由 | よくある間違い |
|---|---|---|
| 所得税 | 税金は経費にならない | 「税金も仕事のコスト」は通用しない |
| 住民税 | 税金は経費にならない | 同上 |
| 国民健康保険料 | 社会保険料控除で処理 | 経費ではなく所得控除 |
| 国民年金保険料 | 社会保険料控除で処理 | 同上 |
| 生活費 | 事業と無関係 | 食費・衣服費(一部例外あり) |
| 罰金・反則金 | 法令違反の支出 | 駐車違反の反則金 |
| 生命保険料 | 生命保険料控除で処理 | 経費ではなく所得控除 |
| 自分への給料 | 個人事業主は給料の概念なし | 法人化すれば可能 |
グレーゾーンの判断基準
| 項目 | 判定 | 条件 |
|---|---|---|
| スーツ代 | △ | 仕事専用と証明できれば可。普段着と兼用はNG |
| 美容院代 | △ | 動画出演やセミナー登壇など、業務上必要な場合のみ |
| ジム会費 | × | 原則NG。仕事の体力維持は個人的な支出 |
| 飲み会代 | ○/× | クライアントとの食事は○。友人との飲み会は× |
| 旅行代 | ○/× | 取材や仕事目的なら○。観光目的は× |
| 自宅の家具 | △ | 仕事用デスクや椅子は○。リビングの家具は× |
判断に迷ったら「税務調査で説明できるか」を基準にしてください。「この支出がなぜ仕事に必要なのか」を合理的に説明できないものは、経費にしないほうが安全です。
領収書・レシートの管理方法
保管のルール
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 保管期間 | 7年間(青色申告の場合) |
| 保管形式 | 紙・電子どちらもOK(2024年以降は電子保存義務化) |
| 電子保存の要件 | タイムスタンプ付きor事務処理規程の整備 |
おすすめの管理方法
| 方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 会計ソフトのスマホアプリで撮影 | レシート撮影→自動仕訳、最も効率的 | 月額費用がかかる |
| クラウドストレージに保存 | 無料、検索しやすい | 手動で整理が必要 |
| 月ごとに封筒で保管(紙) | 簡単、追加費用なし | かさばる、検索しにくい |
私のおすすめは「freeeのスマホアプリでレシートを撮影し、自動仕訳させる方法」です。レシートをもらったらその場で撮影する習慣をつければ、確定申告の時期に慌てることがなくなります。
経費計上で年間いくら節税できるか
年収別の節税シミュレーション
| 年収 | 経費計上額 | 節税効果(所得税+住民税) | 手取り増加額 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 80万円 | 約12万円 | 約12万円 |
| 600万円 | 120万円 | 約24万円 | 約24万円 |
| 800万円 | 160万円 | 約38万円 | 約38万円 |
| 1,000万円 | 200万円 | 約52万円 | 約52万円 |
| 1,500万円 | 300万円 | 約89万円 | 約89万円 |
年収1000万円のフリーランスが経費を適正に計上するだけで、年間52万円もの節税効果があります。
税金全般の解説はフリーランスの税金完全ガイド、年金や退職金の対策はフリーランスの年金と退職金対策も併せてお読みください。
@SOHOで高単価案件を探そう
経費を計上して節税することも大切ですが、収入を増やすことも同じくらい重要です。@SOHOは手数料無料のクラウドソーシングサイトで、他サービスで手数料として引かれていた分がそのまま収入になります。節税と合わせて活用すれば、手取りを大幅に増やせます。
よくある質問
レシートがない場合、経費にできますか?
交通費(電車・バス)など、レシートが出ない支出は「出金伝票」を作成すれば経費にできます。日付、金額、相手先、目的を記載してください。ただし、高額な支出の場合は領収書がないと税務調査で否認されるリスクがあります。
開業前の支出は経費にできますか?
はい、開業準備のために使った費用は「開業費」として経費にできます。PC購入、セミナー受講料、名刺作成費などが該当します。開業届を出す前の支出でも、開業のための支出であれば遡って計上可能です。開業費は繰延資産として、好きなタイミングで経費化(任意償却)できるのが特徴です。
カフェでの作業代は経費にできますか?
仕事のために利用したカフェの飲食代は「会議費」や「雑費」として経費にできます。ただし、毎日のように高額なカフェ代を計上していると、税務調査で指摘される可能性があります。1回あたり500〜1,000円程度が目安です。
経費率の目安はどれくらいですか?
職種によりますが、ITエンジニアやライターは15〜25%、デザイナーや動画編集者は20〜30%、コンサルタントは20〜35%が目安です。極端に高い経費率(50%以上)は税務署の注目を集める可能性があるため、正当な理由がある場合は説明資料を準備しておきましょう。

この記事を書いた人
織田 莉子
FP2級・フリーランス経理サポーター
会計事務所で10年間の実務経験を経て独立。フリーランスの確定申告・節税・資金管理を専門に、お金にまつわる記事を執筆しています。
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