フォームに共同編集者を追加する手順と、チームで作るときの権限の分け方

@SOHO編集部
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フォームに共同編集者を追加する手順と、チームで作るときの権限の分け方

この記事のポイント

  • ✓フォームに共同編集者を追加する手順を
  • ✓Googleフォームの共有アイコンからの操作
  • ✓回答用スプレッドシートの権限

フォームに共同編集者を追加したいのに、送ったリンクを開いた相手が回答画面しか見られない。サークルの申し込みフォームやゼミのアンケート、職場の研修の出欠フォームを何人かで作ろうとすると、この場面でつまずく人がかなり多いです。原因はほぼ決まっていて、「回答者として共有するリンク」と「編集者として招待する操作」が別物だという点にあります。

この記事では、Googleフォームに共同編集者を追加する手順を公式ヘルプの記載どおりに説明し、回答用スプレッドシートの権限、オーナー権限の譲渡、Microsoft Formsで共同作業する方法まで順に扱います。後半では、チームでフォームを作るときに誰にどこまで任せるかという権限の分け方と、回答が届いたあとの対応をどう分担するかも整理しました。届いた回答に担当を付けて返信まで管理したい場合は、Halictのようなフォームの道具を使う方法もあるので、あわせて紹介します。

フォームの共同編集者とは何か

最初に、言葉の整理をしておきます。フォームに関わる人には、大きく分けて「共同編集者」と「回答者」の2種類がいます。

共同編集者とは、フォームの質問を追加したり、文言を直したり、設定を変えたりできる人のことです。作る側のメンバーと考えると分かりやすいです。一方の回答者は、完成したフォームに答えるだけの人で、質問の中身を変えることはできません。

Googleの公式ヘルプでも、この2つははっきり分けて案内されています。

フォームを共同編集者と共有すると、同じフォームで共同作業ができます。他のユーザーにフォームの回答を記入してもらうだけの場合は、フォームを回答者に送信する方法についての記事をご覧ください。 出典: Google ドキュメント エディタ ヘルプ

つまり、仲間と一緒に作りたいなら「共同編集者として共有する」操作を、答えてほしいなら「回答者に送る」操作を選ぶ必要があります。冒頭で触れた「リンクを送ったのに回答画面しか出ない」という悩みは、回答者向けのリンクを共同編集者に送ってしまったときに起きます。回答者向けのリンクは、URLの末尾が「viewform」のような形になっていて、開くと答える画面が出ます。編集画面を開いてほしい相手には、このリンクではなく、共有の操作で編集者として招待する必要があります。

もう1つ押さえておきたいのが、Googleドライブのファイル全般に共通する権限の考え方です。Googleのヘルプでは、ドライブのファイルの権限として「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」「オーナー」の4つが示されています。オーナーとはファイルの持ち主のことで、ファイルを削除したり、ほかの人の権限を変えたりできる一番強い立場です。フォームの共同編集で使うのは主に「編集者」で、オーナーは原則として作った本人が持ち続けます。

チームでフォームを作る場面が増えている背景

フォームを1人で作って1人で管理する時代から、何人かで作って何人かで回す時代に変わってきています。その背景を少しだけ整理しておきます。

まず、仕事の進め方そのものが変わりました。在宅勤務やリモートでの共同作業が一般的になり、同じ部屋で紙の申込書を回すのではなく、クラウド上のフォームを複数人で触る形が当たり前になっています。イベントの申し込み、採用の応募受付、社内アンケート、問い合わせ窓口など、フォームが関わる業務は幅広く、1つのフォームに企画担当、文面を整える担当、回答を集計する担当が関わることも珍しくありません。

次に、フォームを作る道具が無料で使えるようになったことも大きいです。Googleフォームは個人のGoogleアカウントがあれば費用なしで使え、Microsoft FormsもMicrosoft 365を契約している職場や学校では追加費用なしで使えることが多いです。道具の敷居が下がった結果、フォームを作る人の数が増え、それに伴って「一緒に作りたい」「代わりに直してほしい」という場面も増えました。

大学のサークルやゼミでも同じ流れがあります。新歓の申し込みフォームを幹部の数人で作り、文面は広報担当、質問の構成は代表、締め切り後の集計は会計担当という分担は、ごく普通に見られます。在宅で事務の仕事を受けている人が、クライアントのフォームの手直しを頼まれる場面も増えています。

こうした場面で困るのは、権限の渡し方を間違えたときです。全員にオーナーと同じ強さの権限を渡すと、誰かがうっかり質問を削除したときに、その質問に集まった回答まで一緒に見られなくなるおそれがあります。逆に、必要な人に編集権限を渡していないと、修正のたびにオーナーへ連絡が集中します。チームで作るなら、追加の手順と同じくらい、誰にどこまで任せるかを先に決めておくことが大切です。

Googleフォームに共同編集者を追加する手順

ここからは、Googleフォームで共同編集者を追加する具体的な手順です。公式ヘルプ「共同編集者とフォームを共有する」の記載に沿って説明します。パソコンのブラウザでの操作を前提にしています。

手順1 フォームを開いて共有アイコンを押す

Googleフォームで、共同編集者を追加したいフォームを開きます。画面の右上にある共有アイコン(人の形に「+」が付いたアイコン)をクリックします。公式ヘルプでは、編集者のアクセス権の共有や共同編集を行うには、この共有アイコンをクリックすると案内されています。

手順2 相手のアカウントを入力する

共有の画面が開いたら、共同編集者にしたい人のユーザー名またはグループ名を入力します。多くの場合は相手のGmailアドレスや、職場のGoogleアカウントのメールアドレスを入れます。グループ名とは、Googleグループのように複数人をまとめた宛先のことで、部署やサークルの幹部全員をまとめて招待したいときに便利です。

手順3 権限を「編集者」にする

入力した相手の横にある下矢印をクリックし、「編集者」を選びます。ここを確認せずに進めると、意図しない権限で招待してしまうことがあるので、送る前に必ず表示を確かめます。

手順4 必要なら有効期限を付ける

公式ヘルプには、フォームへのアクセスを削除する日付を選べる「有効期限を追加」の操作も書かれています。有効期限を付けると、その日が来たら共同編集者のアクセスが外れます。イベントが終わったら外部の協力者には触らせたくない、という場合に使える設定です。なお、Googleドライブのヘルプでは、有効期限の設定は対象となる仕事用アカウントまたは学校用アカウントで使う機能と説明されています。個人のアカウントでは表示されない場合があります。

手順5 通知を選んで送信する

公開済みのフォームの場合は、招待の通知メールにメッセージを添えられます。通知を送らずに追加したい場合は、「通知」の横のチェックボックスをオフにします。最後に「送信」をクリックすれば、相手は共同編集者として追加されます。相手は通知メールのリンクや、自分のGoogleドライブの「共有アイテム」からフォームを開けるようになります。

リンクで編集者を招く方法もある

公式ヘルプには、「一般的なアクセス」で、リンクを知っているすべてのユーザーや対象グループにアクセス権を付与できるとも書かれています。ただし、リンクを知っている全員に編集権限を渡すと、そのリンクが転送されたときに誰でもフォームを書き換えられる状態になります。サークルや職場で使うなら、メールアドレスを1人ずつ指定して招待する方が安全です。

共同編集者を追加できないとき・項目が見つからないときの確認点

手順どおりに進めたつもりでも、うまくいかないことがあります。質問サイトにも、次のような声が寄せられています。

Googleフォームで「共同編集者とフォームを共同する」をしたいのですが、送信ボタンがありません。どうしたら編集権限付与の連絡を送ることができるでしょうか。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

このような場面で確かめたい点を、よくある順に並べます。

1つ目は、回答者向けのリンクを送っていないかです。「回答者に送信するリンクをコピー」で取得したリンクは、回答画面を開くためのものです。編集してほしい相手には、共有アイコンから編集者として招待します。

2つ目は、相手のアドレスを入力したかどうかです。送信のボタンは、相手のユーザー名やメールアドレスを入力してから表示される作りになっています。共有の画面を開いただけで送信ボタンを探しても見つかりません。

3つ目は、職場や学校のアカウントの制限です。Googleドライブのヘルプには、職場や学校を通じて取得したGoogleアカウントの場合、組織外のユーザーとファイルを共有できない場合があると書かれています。大学のアカウントで作ったフォームに、友人の個人のGmailを共同編集者として追加しようとして止まる例は多いです。この場合は、組織の管理者が共有を制限している可能性があるので、所属先の情報システムの窓口に確認するか、作り直す前提で個人のアカウントを使うかを決めます。

4つ目は、自分の権限です。自分がオーナーではなく編集者として招待されている場合、オーナーの設定によってはほかの人を追加できないことがあります。Googleドライブのヘルプでは、編集者が権限を変えて共有できるかどうかはオーナーが管理できると説明されています。

5つ目は、スマートフォンからの操作です。公式ヘルプの手順はパソコンでの操作として書かれています。スマートフォンのブラウザでは画面の幅が狭く、共有のボタンが見つけにくいことがあるので、追加がうまくいかないときはパソコンから試すのが近道です。

回答用スプレッドシートの権限は別に管理する

共同編集者の追加で見落とされやすいのが、回答を書き出すスプレッドシートの権限です。Googleフォームの回答はスプレッドシートにつなげて一覧にできますが、フォームとスプレッドシートは別のファイルとして扱われます。

公式ヘルプのヒントには、次のことが書かれています。新しい回答用スプレッドシートを作成すると、フォームの共同編集者は自動的にそのスプレッドシートにアクセスできるようになる。ただし、フォームの権限をさらに変更しても、自動的には同期されない。アクセス権を変更または削除するには、フォームとリンク済みシートの両方で権限を個別に更新する、という内容です。

これが実際の運用で何を意味するかというと、「フォームから外した人が、スプレッドシートの回答はまだ見られる」という状態が起こりうるということです。たとえば、外部の協力者にフォームの作成だけを頼み、作業が終わったのでフォームの共同編集者から外したとします。ところが、回答用スプレッドシートの共有はそのまま残っているので、その人は集まった回答を引き続き閲覧できてしまいます。

回答に氏名やメールアドレス、電話番号などの個人情報が含まれる場合、これは小さくない問題です。共同編集者を外すときは、次の2つを必ずセットで行う習慣を付けておくと安心です。

  1. フォームの共有アイコンから、その人の権限を削除する
  2. 回答用スプレッドシートを開き、右上の「共有」から同じ人の権限を削除する

逆の場面もあります。回答の集計だけを担当する人には、フォームの編集権限は渡さず、スプレッドシートだけを閲覧者として共有するという分け方ができます。こうすると、集計担当がうっかり質問を書き換える心配がありません。フォームとスプレッドシートが別のファイルであることは、権限を細かく分けるための手がかりにもなります。

オーナー権限の譲渡と、担当が抜けるときの引き継ぎ

チームで長くフォームを運用していると、作った人が卒業したり、異動したり、退職したりする日が来ます。そのとき問題になるのがオーナー権限です。

公式ヘルプによると、フォームのオーナー権限を譲渡する前に、相手に編集者権限を付与する必要があります。手順は次のとおりです。

  1. フォームで共有アイコンをクリックする
  2. 「アクセス権を持つユーザー」で、譲渡したい相手の名前の横にある下矢印をクリックする
  3. 「オーナー権限を譲渡」を選び、「はい」を選ぶ

ここで注意したいのは、順番です。いきなりオーナーを渡すことはできず、まず編集者として追加し、そのあとでオーナーを譲る流れになります。引き継ぎの直前になって慌てないよう、後任が決まった時点で早めに編集者として追加しておくと安心です。

サークルや学生団体では、代替わりのたびにフォームの持ち主が個人のアカウントに散らばってしまう例がよくあります。卒業した先輩の個人アカウントがオーナーのまま残り、その人と連絡が取れなくなって設定を変えられない、という相談も珍しくありません。これを防ぐ方法として、団体用の共有アカウントをオーナーにしておき、各年度の担当者は編集者として関わる形があります。共有アカウントの扱いは団体の決まりによるので、代表者と相談して決めるのがよいです。

職場の場合は、個人のアカウントで作ったフォームが退職とともに使えなくなるリスクがあります。会社のGoogle Workspaceの共有ドライブにフォームを作っておけば、フォームは個人ではなくチームの持ち物として扱われます。共有ドライブの運用は会社の情報システムの方針で決まるので、担当部署に確かめてから使います。

Microsoft Formsで共同作業する手順

職場や学校でMicrosoft 365を使っている場合は、Microsoft Formsでフォームを作ることも多いはずです。Microsoft Formsにも共同作業の機能がありますが、Googleフォームとは使える条件と操作が少し違います。

Microsoftの公式サポート「フォームまたはテストを共有して共同作業する」によると、この機能は学校または職場のアカウントで使うもので、サインインして利用します。個人のMicrosoftアカウントでは使えない点を、最初に押さえておきます。

手順は次のとおりです。

  1. Microsoft Formsで、共同作業したいフォームを開く
  2. 「その他のフォーム設定」から「共同作業または複製」を選ぶ(表示されない場合は「共有」ボタンを選ぶ)
  3. 「コラボレーターの追加」で、「共同作業へのリンクを共有して結果を表示する」を選ぶ
  4. 共同作業の範囲を選ぶ
  5. 「コピー」を選び、リンクをメールやTeamsなどで共同作成者に渡す

範囲の選択肢は3つあります。職場または学校のアカウントを持つ人なら組織の内外を問わず表示と編集ができる設定、組織内の全員が表示と編集ができる設定、組織内の特定のユーザーやグループだけが表示と編集ができる設定です。公式サポートでは、1つのフォームに最大100の共同作成者を指定でき、グループは何人が属していても1つとして数えると説明されています。

Googleフォームとの大きな違いは、共同作成者が回答のデータも見られる点です。公式サポートには、共同作成者として指定したユーザーは質問と回答データの両方を表示および編集できると書かれています。質問だけを手伝ってほしい相手でも、共同作成者にすると回答まで見えることになるので、個人情報を集めるフォームでは誰を加えるかを慎重に決めます。

また、テンプレートとして使い回してほしいだけなら、「複製するリンクを取得する」という選択肢もあります。このリンクを受け取った人は、フォームを複製して自分のフォームとして作れますが、元のフォームや回答には触れません。他部署に「同じ形のアンケートを作りたい」と頼まれたときは、共同作成者にするより、この複製のリンクを渡す方が安全です。

チームで作るときの権限の分け方

ここまでの手順を踏まえて、チームでフォームを作るときに、誰にどの権限を渡すかを考えます。基本の考え方は、仕事に必要な最小限の権限だけを渡すことです。

役割ごとの権限の目安

役割 フォーム 回答用スプレッドシート
責任者(持ち主) オーナー オーナー
質問を作る・直す人 編集者 閲覧者または共有しない
集計・分析をする人 共有しない 閲覧者または編集者
文面の確認だけをする人 共有しない(プレビューのリンクを渡す) 共有しない
外部の協力者 有効期限付きの編集者 共有しない

この表は1つの目安です。人数が少ないチームでは1人が複数の役割を兼ねることも多いので、その場合は兼ねている役割のうち強い方の権限を渡します。

文面の確認はプレビューで頼む

文面の誤字や言い回しの確認だけを頼みたい相手に、編集者の権限まで渡す必要はありません。Googleフォームの右上にある「プレビュー」から回答画面を確認できるので、公開前のフォームなら回答者向けのリンクを送って見てもらい、気づいた点をチャットやメールで返してもらう形で十分です。編集者を増やすほど、誰がどこを直したのか分からなくなりやすいので、直す人は少なく保つのがコツです。

個人情報を集めるなら閲覧の範囲を先に決める

申し込みフォームや応募フォームのように、氏名や連絡先を集めるフォームでは、回答を見られる人の範囲を最初に決めておきます。Googleフォームの場合、フォームの編集者はフォームの「回答」タブから回答の概要や個別の回答を見られます。回答を見せたくない相手には、そもそもフォームの編集権限を渡さないのが確実です。

外部に頼むときは期限を付ける

フォームの作成や手直しを外部に頼むときは、有効期限を付けて招待するか、作業が終わった時点で必ず権限を外すと決めておきます。前の節で触れたとおり、回答用スプレッドシートの権限は別に外す必要があるので、作業完了の連絡を受けたら両方を確認する手順にしておきます。

共同編集で起きやすいトラブルと防ぎ方

権限を正しく分けても、複数人で同じフォームを触るとトラブルは起きます。よくあるものと、その防ぎ方をまとめます。

質問を削除して回答が見られなくなる

Microsoftの公式サポートでは、Microsoft Formsで質問を削除すると、その質問について集めた回答のデータも一緒に完全に削除されると説明されています。Googleフォームでも、質問を消すと集計の画面からその質問が外れるので、回答の扱いに迷う場面が出てきます。回答が集まり始めたフォームを直すときは、質問を削除するのではなく、新しい質問を追加して古い質問は残しておく、あるいは先に回答を書き出して控えを取ってから直すのが安全です。

同時に直して内容がぶつかる

Googleフォームは複数人で同時に編集できますが、2人が同じ質問の文言を同時に直すと、どちらの修正が残ったのか分かりにくくなります。チャットで「いまから質問3を直します」と一言送ってから作業する、直す人を1人に決めて他の人はコメントで伝える、といった簡単な決まりがあるだけで、ぶつかることはかなり減ります。

公開中のフォームを誤って変える

公開して回答を受け付けている最中のフォームを直すと、その瞬間から回答者に見える内容が変わります。選択肢の順番を入れ替えただけでも、集計のときに前後で意味が変わってしまうことがあります。公開後の修正は、責任者が確認してからにする、修正したら日時と内容をチームのチャットに残す、と決めておくと後から追いかけやすくなります。

誰が何を直したか分からない

複数人で直していると、どの変更が誰の手によるものかは、画面を見ただけでは分かりにくくなります。そのため、変更の記録は人の側でも残しておくと安心です。共有のメモに「日付、直した人、直した内容」を1行ずつ書くだけでも、問い合わせが来たときに説明しやすくなります。

共同編集を始める前にチームで決めておく5つのこと

手順と権限の分け方が分かったら、実際に共同編集者を招待する前に、チームの中で次の5つを決めておくと運用が安定します。どれも数分で話せる内容ですが、決めずに始めると後から必ずもめる部分です。

1つ目は、フォームの持ち主を誰にするかです。個人のアカウントにするのか、団体や部署の共有アカウントにするのかを決めます。代替わりや異動が予想されるなら、最初から引き継ぎやすい形にしておく方が後が楽です。

2つ目は、質問を直してよい人と、直す前に確認が要る人の線引きです。公開前は編集者なら誰でも直してよい、公開後は責任者の確認を通してから直す、といった形で、時期によって決まりを変えるのも1つの方法です。

3つ目は、回答を見てよい人の範囲です。氏名や連絡先を集めるなら、回答を見る必要がある人だけに絞ります。フォームの編集者は回答も見られるので、回答を見せたくない人には編集権限を渡さない、という前の節の考え方をここで確認しておきます。

4つ目は、変更の記録の残し方です。共有のメモでもチャットのスレッドでもかまわないので、「日付、直した人、直した内容」を残す場所を1つに決めます。場所が複数あると、結局どこにも残らなくなります。

5つ目は、作業が終わったときの権限の外し方です。外部の協力者や、一時的に手伝ってくれた人の権限を、いつ、誰が外すのかを決めておきます。フォームと回答用スプレッドシートの両方を外すことを、手順として書いておくと漏れがありません。

この5つを最初の打ち合わせで共有しておけば、新しく加わった人にも同じ説明ができます。フォームの共同編集で困る場面の多くは、操作の分からなさよりも、決まりがないことから生まれます。

回答が届いたあとの分担まで考えるなら

ここまでは、フォームを作る段階での共同編集の話でした。実際にチームで運用を始めると、もう1つ大きな課題が出てきます。届いた回答に、誰が対応するのかという分担です。

Googleフォームは、フォームを作って回答を集める道具としては十分な機能を備えています。無料で使え、回答はスプレッドシートにまとめられ、少人数のアンケートや出欠確認なら困ることはほとんどありません。一方で、問い合わせや応募のように、届いた1件ごとに返信や対応が必要なフォームでは、スプレッドシートに「担当」「対応状況」の列を手で追加し、返信は別のメールソフトから送る、という運用になりがちです。担当が何人かいると、誰が返信したのか、どこまで進んだのかが分からなくなり、二重に返信したり、逆に誰も返信しなかったりということが起こります。

このように、回答が届いたあとの担当決めや返信まで1か所で管理したい場合の候補として、Halictがあります。公式サイトによると、Halictはフォームを作り、届いた回答を担当・ステージ・タグ付きで管理し、同じ画面から返信まで送れる道具です。ワークスペースにメンバーを招待してフォームと回答をチームで管理でき、権限はオーナー、管理者、メンバー、閲覧のみの4段階に分かれています。閲覧のみは書き込みができないので、回答を見るだけの人と対応する人を分けられます。ステージの変更や担当の割り当て、メモ、メールの送信は時系列で残るため、誰が何をしたのかを後から確かめられます。料金は人数で決まり、1人で使うフリープランは0円で、フォーム数と回答数は無制限と案内されています。メンバー3人までのスターターは税抜で月額2,980円、閲覧のみの権限やSlack・Teams・Chatworkへの通知は10人までのチームプラン(税抜で月額7,800円)に含まれています。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

Googleフォームで作って回答をスプレッドシートで回す運用でうまくいっているなら、無理に乗り換える必要はありません。共同編集者が増え、対応の取りこぼしが気になり始めたときに、比べてみる選択肢の1つとして覚えておくとよいです。

在宅ワークの現場から見たフォームの共同編集

最後に、在宅の仕事の現場でフォームの共同編集がどう関わってくるかを整理します。

フォームの作成や手直しは、在宅の事務の仕事として依頼されることがあります。クライアントのGoogleフォームに共同編集者として招待され、質問の構成を整えたり、文面の誤字を直したりする仕事です。文章を整える力が活きる仕事なので、編集・校正・リライトのお仕事と重なる部分が大きいです。このガイドでは、校正やリライトの仕事内容と、受けるときに求められる力がまとめられています。また、文章を扱う職種の報酬の水準は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で全体像をつかめます。

フォームの仕事を受けるときに大切なのは、作業そのものより、権限の扱いです。招待された側として気をつけたいのは、作業が終わったら自分から「権限を外してください」と伝えることです。回答用スプレッドシートの権限が残ったままだと、意図せず個人情報を見られる状態が続きます。依頼主が忘れていても、受ける側から一言添えるだけで、信頼の度合いはかなり変わります。

業務の流れを整える立場でフォームを見る人もいます。たとえば、中小企業の業務改善を支援する専門家は、紙の申込書をフォームに置き換え、回答の流れを整理する提案をすることがあります。経営の診断と助言を行う国家資格として、中小企業診断士の試験の内容と活かし方がまとめられています。医療機関の受付でも、問診や予約の受付をフォームで受ける例が増えており、受付の事務の資格として医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の概要も参考になります。

在宅の仕事の仲介サービスを長く運営してきた立場から見ると、長く仕事が続く人ほど、作業の質と同じくらい「任せて安心」と思ってもらえる振る舞いを大切にしています。フォームの共同編集で言えば、余計な権限を求めない、作業が終わったら権限を返す、直した内容を記録して伝える、といった小さな気配りです。こうした積み重ねが、次の依頼や継続の契約につながっていきます。仲介の手数料がかからない手数料0%の直接取引では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。その関係を長く保つ土台になるのも、こうした信頼です。

在宅でできる事務の仕事を探すときは、編集・校正・リライトのお仕事のガイドから、求められる力と仕事の始め方を確かめておくと、最初の一歩が踏み出しやすくなります。

よくある質問

Q. Googleフォームの共同編集者は何人まで追加できますか?

Googleドライブのヘルプでは、1つのファイルを最大600個のメールアドレスと共有できると案内されています。ただし、人数が多いほど誰が何を直したか分からなくなりやすいので、実際に編集する人は数人に絞り、文面の確認だけの人にはプレビューのリンクを送る形がおすすめです。

Q. 共同編集者を追加すると、相手に通知は届きますか?

通常は招待の通知メールが相手に届きます。公開済みのフォームならメッセージを添えることもできます。通知を送りたくない場合は、共有の画面で「通知」の横のチェックボックスをオフにしてから送信します。通知を送らなかった場合は、編集画面のURLを別途チャットなどで伝えると相手が見つけやすくなります。

Q. 共同編集者を外したのに、回答が見られる状態になっているのはなぜですか?

回答用スプレッドシートの共有が残っているためと考えられます。Googleの公式ヘルプでは、フォームの権限を変更してもリンク済みのスプレッドシートには自動で同期されないと説明されています。フォームとスプレッドシートの両方で、その人の権限を個別に削除してください。

Q. 個人のGmailとMicrosoft Formsで共同作業はできますか?

Microsoftの公式サポートでは、Microsoft Formsの共同作業の機能は学校または職場のアカウントでサインインして使うものと案内されています。個人のMicrosoftアカウントでは使えないため、個人どうしで一緒に作るならGoogleフォームを使う方法が現実的です。職場で使う場合は、組織の共有設定も確認してください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年5月14日最終更新:2026年10月14日
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