フォークリフトの資格を活かせる仕事|倉庫と物流の働き方


この記事のポイント
- ✓フォークリフトの資格を活かせる仕事を
- ✓市場などの職場別に整理
- ✓技能講習と特別教育の違い
フォークリフトの資格を活かせる仕事は、倉庫や物流センターだけではありません。製造工場、港湾、卸売市場、建材や資材の置き場、小売店の配送センターなど、重い荷物を運ぶ現場の多くでフォークリフトが使われています。
一方で、「資格を取ったけれど、どんな職場を選べばよいのか分からない」「自分の資格でどの大きさのフォークリフトまで運転できるのか分からない」という声もよく聞かれます。フォークリフトの資格には、技能講習と特別教育という2つの区分があり、運転できる範囲が法律で分かれているためです。
この記事では、まず資格の区分と講習の中身を法令の条文で確かめ、そのうえで資格を活かせる職場を種類ごとに整理します。さらに、一緒に取ると仕事の幅が広がる資格、求人票の読み方、職場で決まっている安全の決まりまでを順に解説します。
フォークリフトの資格は2つの区分に分かれる
フォークリフトの運転に必要な資格は、運転するフォークリフトの大きさによって2つに分かれます。ここでいう大きさとは、「最大荷重」のことです。最大荷重とは、つまりそのフォークリフトが持ち上げられる荷物の重さの上限のことです。
最大荷重1トン以上は技能講習
最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転する業務は、労働安全衛生法で「就業制限」がかかる業務に指定されています。就業制限とは、つまり決められた資格を持っている人でなければ、その業務に就かせてはいけないという決まりのことです。
労働安全衛生法施行令では、対象となる業務を次のように定めています。
十一 最大荷重(フオークリフトの構造及び材料に応じて基準荷重中心に負荷させることができる最大の荷重をいう。)が一トン以上のフオークリフトの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務 出典: 労働安全衛生法施行令 第20条(e-Gov法令検索)
この業務に就くには、一般に「フォークリフト運転技能講習」を修了する必要があります。物流センターや工場で使われるフォークリフトの多くは最大荷重1トン以上のため、求人で「フォークリフト免許」と書かれている場合、たいていはこの技能講習の修了を指しています。
最大荷重1トン未満は特別教育
最大荷重1トン未満の小さなフォークリフトの運転は、労働安全衛生規則で「特別教育」が必要な業務とされています(労働安全衛生規則 第36条第5号)。特別教育とは、つまり事業者が、危険な業務に就く労働者に対して行わなければならない教育のことです。
特別教育を受けた人が運転できるのは1トン未満のフォークリフトだけです。1トン以上を運転するには、技能講習の修了が必要です。仕事の選択肢を広げたいなら、技能講習を修了しておくのが確実です。
道路を走るときは別の免許が要る
どちらの区分も、条文には「道路上を走行させる運転を除く」と書かれています。技能講習や特別教育は、倉庫や工場の構内で運転するための資格であり、フォークリフトで公道を走るには、道路交通法の運転免許が別に必要です。構内と公道をまたいで移動する職場もあるため、求人に公道の走行が含まれているかどうかは確かめておきます。
技能講習の時間数と、受け方
フォークリフト運転技能講習の時間数は、持っている運転免許や経験によって変わります。運転免許も経験もない人が受ける最も長い区分では、学科と実技を合わせて30時間を超える講習になります。
公共職業訓練の一例として、厚生労働省山口労働局のサイトに掲載されている山口県立東部高等産業技術学校の「物流機械運転科」の案内では、フォークリフトの部分が次の内容になっています。
| 区分 | 科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 学科 | フォークリフトの走行と荷役に関する装置の構造、取扱いの方法 | 8時間 |
| 学科 | 運転に必要な力学、関係法令 | 3時間 |
| 学科 | 修了試験 | 1時間 |
| 実技 | フォークリフトの走行と荷役の操作 | 24時間 |
| 実技 | 修了試験 | 2時間 |
学科11時間と実技24時間に、それぞれの修了試験が加わる構成です。普通自動車免許などを持っている人や、1トン未満のフォークリフトの運転経験がある人は、実技の時間が短い区分で受けられることがあります。自分がどの区分にあたるかは、講習を行う機関の案内で確かめてください。
講習を受ける場所
技能講習は、都道府県労働局に登録した教習機関で受けます。教習機関は全国にあり、平日の連続した日程のほか、週末だけで受けられる日程を用意している機関もあります。受講料は機関や区分によって違うため、申し込む前に比べてください。
仕事を探しながら受ける方法
離職中で仕事を探している人は、公共職業訓練(ハロートレーニング)で受ける方法もあります。先ほどの山口県の例は、公共職業安定所で求職の申し込みをし、推薦を受けた人を対象に、フォークリフト運転、玉掛け、小型移動式クレーン運転、床上操作式クレーン運転の4つの技能講習の修了を目指す訓練です。訓練の総時間は111時間で、テキスト代や保険料などは合計1万円程度が自己負担と案内されています。地域によって訓練の内容や時期は違うため、近くのハローワークで確かめてください。
働きながら資格を取る人は、勤め先が受講料を負担してくれる場合もあります。資格の取得を支援する制度があるかどうかは、応募の段階で確かめておくとよいでしょう。
資格を活かせる職場を種類ごとに知る
フォークリフトの資格を活かせる職場は多岐にわたります。代表的な職場を、仕事の中身と特徴に分けて整理します。
倉庫と物流センター
最も求人が多いのが、倉庫と物流センターです。トラックから届いた荷物を降ろす「荷降ろし」、決められた場所に収める「格納」、出荷する荷物を取り出す「ピッキング」の補助、トラックに積む「積み込み」などを担います。通販の普及で物流センターの数が増えており、未経験から始めやすい職場です。
扱う荷物は、食品、日用品、家電、衣料品などさまざまです。冷蔵や冷凍の倉庫では、低い温度の中で作業することになるため、防寒の装備が支給されるか、作業の時間にどんな配慮があるかを確かめておきます。
製造工場
工場では、原材料を生産の場所に運ぶ、できあがった製品を倉庫に運ぶといった、工場の中の物の流れを支える仕事を担います。扱う物の重さや形が決まっていることが多く、作業の手順も定まっているため、慣れると安定して働ける職場です。自動車部品、食品、化学製品、紙など、業種によって扱う物と作業の環境が変わります。
港湾と空港の貨物
港ではコンテナや大型の貨物を扱います。最大荷重の大きなフォークリフトを使うことが多く、経験を積んだ人が求められる職場です。空港の貨物の取り扱いでも、フォークリフトや関連する荷役の機械が使われています。
卸売市場
青果や水産物の卸売市場では、早朝から荷物の移動が始まります。小型のフォークリフトや、ターレットと呼ばれる市場専用の運搬車と組み合わせて働くことが多く、朝の早い時間に働きたい人に向いています。
建材や資材の置き場
建材、鉄鋼、木材などを扱う置き場では、長い物や重い物を扱うため、荷物のバランスを見極める技術が求められます。屋外での作業が多いのも特徴です。
小売店や配送センターの裏方
大型の小売店のバックヤードや、店舗に商品を届ける配送センターでも、フォークリフトが使われます。小売の繁忙期に合わせて仕事量が増える傾向があります。
職場ごとの1日の流れを知る
同じフォークリフトの仕事でも、職場によって1日の流れは大きく違います。働く前に流れを知っておくと、自分の生活に合うかどうかを判断しやすくなります。ここでは代表的な2つの職場を例に、一般的な流れを紹介します。実際の時間や内容は職場ごとに違うため、応募の前に確かめてください。
物流センターの日勤の例
物流センターの日勤では、朝礼で当日の入荷と出荷の量、注意事項を確かめるところから1日が始まります。朝礼のあとは始業前の点検を行い、問題がなければ運転を始めます。
午前中は、前日の夜から朝にかけて届いたトラックの荷降ろしと、荷物の格納が中心になります。パレットと呼ばれる荷物を載せる台ごとトラックから降ろし、決められた棚や場所に収めていきます。
午後は、出荷の準備が中心です。注文に合わせて棚から荷物を取り出し、出荷の場所まで運び、夕方に来るトラックに積み込みます。出荷の締め切りの時間が決まっているため、午後の後半は忙しくなる傾向があります。1日の終わりには、フォークリフトを決められた場所に戻し、充電や給油を行います。
製造工場の交代勤務の例
製造工場では、生産のラインに合わせて交代で働く職場が多くあります。勤務の始まりに前の勤務の担当者から引き継ぎを受け、ラインに必要な原材料の量と、できあがった製品の置き場の状況を確かめます。
勤務中は、ラインの横に原材料を切らさないように運び、できあがった製品を倉庫に運ぶ作業を繰り返します。ラインの進み具合に合わせて動くため、決まった時間に決まった作業をする規則的な働き方になりやすいのが特徴です。勤務の終わりには、次の担当者に原材料の残りや注意点を引き継ぎます。
自分に合う流れを選ぶ
物流センターは日によって荷物の量が変わり、忙しい日と落ち着いた日の差があります。工場は流れが規則的な一方、交代勤務で生活の時間帯が変わることがあります。どちらが合うかは、生活のリズムと好みで決まります。
向いている人と、気をつけたい点
フォークリフトの仕事に向いているのは、次のような人です。
- 決められた手順を毎回きちんと守れる人
- 周りの人の動きに気を配りながら作業できる人
- 狭い場所での運転や、細かい位置合わせを苦にしない人
- 1人で黙々と作業する時間が長くても集中を保てる人
- 体を動かす仕事が好きな人
反対に、気をつけたいのは、慣れてきたときの油断です。運転に慣れると、荷物を持ち上げたまま走る、確認を省くといった近道をしたくなることがあります。フォークリフトの事故の多くは、こうした小さな省略から起きます。慣れた人ほど、技能講習で学んだ基本を思い出すことが大切です。
また、運転以外の手作業が多い職場では、腰や肩に負担がかかることがあります。荷物を持ち上げるときは膝を曲げて腰を落とす、重い物は2人で持つといった基本の動作を守り、休憩の時間にはしっかり体を休めます。
経験を積んだあとの道
フォークリフトの経験を積んだあとは、いくつかの道が開けます。
現場のリーダー
経験を積んだ運転者は、新しく入った人に運転を教えたり、その日の作業の割り振りを決めたりする、現場のリーダーを任されることがあります。運転の技術だけでなく、周りの人に分かりやすく伝える力が求められます。
在庫管理と物流の管理
荷物の動きを長く見てきた人は、在庫の管理や、入荷と出荷の計画を立てる仕事に進むこともあります。どの荷物がどこにどれだけあるかを管理し、作業の効率を上げる仕組みを考える仕事です。表計算ソフトや在庫管理のシステムを使う場面が多いため、パソコンの操作に慣れておくと役立ちます。
点検と整備の側へ
先ほど紹介したように、運転の業務を10年以上経験し、所定の研修を修了すると、フォークリフトの特定自主検査を行える人の条件の1つを満たします。運転の経験を、機械の点検と整備の仕事につなげる道です。
安全の担当
職場の安全の決まりを作り、守られているかを見回る安全の担当も、現場の経験が活きる仕事です。作業計画の作成や、新しく入った人への安全の教育を担います。
一緒に取ると仕事の幅が広がる資格
フォークリフトの資格だけでも仕事は見つかりますが、関連する資格を組み合わせると、任される仕事の幅が広がります。
| 資格 | どんな仕事に役立つか |
|---|---|
| 玉掛け技能講習 | クレーンで荷物を吊るときに、荷物にワイヤーを掛けたり外したりする作業 |
| 床上操作式クレーン運転技能講習 | 工場などで、床の上で操作するクレーンの運転 |
| 小型移動式クレーン運転技能講習 | 吊り上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンの運転 |
| 大型特殊自動車免許 | 公道を走行する必要のある大型の荷役車両の運転 |
| ショベルローダー等運転技能講習 | ショベルローダーやフォークローダーの運転 |
工場や港湾では、フォークリフトとクレーンを組み合わせて荷物を動かす場面が多く、玉掛けとクレーンの資格を持っていると重宝されます。先ほどの公共職業訓練の例で、4つの技能講習がまとめて組まれているのも、物流の現場でこれらの資格がよく一緒に求められているためです。
ショベルローダーやフォークローダーも、最大荷重1トン以上のものは労働安全衛生法施行令で就業制限の対象になっています。土砂や雪、飼料などを扱う職場では、こちらの資格が求められることがあります。
長く経験を積んだ人の道
フォークリフトの運転を長く続けた人には、フォークリフトの「特定自主検査」に関わる道もあります。特定自主検査とは、つまり1年を超えない期間ごとに行う、フォークリフトの定期的な詳しい検査のことです。労働安全衛生規則では、この検査を行える資格を持つ人の条件の1つとして、フォークリフトの運転の業務に10年以上従事した経験を持ち、厚生労働大臣が定める研修を修了した人が挙げられています(労働安全衛生規則 第151条の24)。運転の経験が、点検や整備の側の仕事につながる道です。
求人票の読み方と、応募前に確かめること
フォークリフトの求人票には、職場によって独特の書き方があります。応募する前に、次の点を確かめておくと、入ってからの思い違いを防げます。
運転するフォークリフトの種類
フォークリフトには、運転席に座って操作するカウンター式と、立って操作するリーチ式があります。物流センターの狭い通路ではリーチ式が多く、工場や屋外ではカウンター式が多い傾向があります。技能講習ではカウンター式で練習することが多いため、リーチ式の職場では、入社後に慣れるまでの時間が必要になることがあります。求人票に「リーチ」「カウンター」の記載があるかを見ておきます。
運転以外の仕事の割合
求人票に「フォークリフト作業」と書かれていても、一日中運転しているとは限りません。ピッキング、検品、梱包、伝票の処理など、運転以外の作業が多い職場もあります。運転の割合がどのくらいかは、面接で具体的に聞いておきます。
勤務の時間帯
物流の現場は、朝早くや夜間に荷物が動くことが多く、夜勤や交代勤務のある職場も少なくありません。夜勤の有無、交代の周期、休日の決まり方を確かめておきます。
経験の扱い
「経験者優遇」と書かれている場合、資格を持っているだけでなく、実際に運転した経験が求められていることがあります。未経験の場合は、入社後に先輩が付いて教えてくれる期間があるかどうかを確かめると安心です。
資格の取得支援
まだ資格を持っていない人は、入社後に資格の取得を支援してくれる職場を選ぶ方法もあります。受講料の負担、講習の日を勤務として扱うかどうかを確かめておきます。
雇用の形ごとの働き方の違い
フォークリフトの仕事は、正社員、契約社員、派遣、アルバイトやパートなど、さまざまな雇用の形で募集されています。それぞれの特徴を整理します。
正社員
長く同じ職場で働き、経験を積んでリーダーや管理の仕事に進みたい人に向いています。交代勤務や残業が求められることもありますが、資格の取得支援や昇給の仕組みが整っている職場が多い傾向があります。
契約社員と期間の決まった雇用
繁忙期に合わせて期間を決めて募集されることがあります。期間の終わりに契約を更新するかどうかが決まるため、更新の条件や、正社員への登用の制度があるかを確かめておきます。
派遣
派遣会社に登録し、派遣先の倉庫や工場で働く形です。いくつかの職場を経験してから、自分に合う職場を選びたい人に向いています。派遣会社によっては、登録した人向けに資格の取得を支援する制度を設けている場合もあります。
アルバイトとパート
短い時間や、決まった曜日だけ働きたい人に向いています。朝の数時間だけ、週末だけといった働き方ができる職場もあります。副業として働く場合は、本業の勤め先の就業規則で副業がどう扱われているかを先に確かめておきます。
雇用の形によって、社会保険や雇用保険の加入の条件も変わります。働く時間や期間が条件にあたるかどうかは、応募の段階で職場に確かめておくと安心です。
面接と職場見学で確かめること
フォークリフトの仕事に応募するときは、面接や職場見学の機会を使って、求人票だけでは分からない点を確かめておきます。
確かめたい質問の例
- 1日のうち、フォークリフトを運転する時間はどのくらいか
- 使っているフォークリフトはリーチ式か、カウンター式か。最大荷重はどのくらいか
- 入社後に、先輩が付いて教えてくれる期間はあるか
- 始業前の点検はだれが、どんな表を使って行っているか
- 夜勤や交代勤務の周期、休日の決まり方はどうなっているか
4つ目の質問は、職場の安全への意識を知る手がかりになります。点検の手順がはっきり決まっている職場は、ほかの安全の決まりも守られていることが多いものです。
見学で見ておきたい点
職場見学ができる場合は、通路と作業の場所が分けて示されているか、歩行者の通る場所が決まっているか、フォークリフトに検査済みの標章が貼られているかを見ておきます。働いている人どうしが声をかけ合っているかどうかも、職場の雰囲気を知る手がかりになります。
経験をどう伝えるか
経験者は、これまでに運転したフォークリフトの種類、扱った荷物、働いた職場の種類を具体的に伝えます。未経験の人は、技能講習で学んだ内容に加えて、決められた手順を守ることを大切にしている姿勢を伝えると、安全を重んじる職場ほど評価してもらえます。
修了証の扱いと、講習の受け直し
技能講習を修了すると、修了証が交付されます。修了証は、フォークリフトを運転する資格があることを示す大切な書類です。職場によっては、運転するときに持っていることを求められます。
修了証をなくしたり、結婚などで名前が変わったりしたときは、講習を受けた教習機関で再交付や書き替えの手続きを行います。教習機関が廃止されている場合の手続きは、講習を受けた地域の都道府県労働局などで確かめてください。転職の際に提出を求められることもあるため、写しを取っておくと安心です。
運転から長く離れていた人や、別の種類のフォークリフトに乗ることになった人は、職場で安全のための教育を受け直すことがあります。法令で求められているかどうかにかかわらず、久しぶりに運転するときは、広い場所で操作の感覚を取り戻してから作業に入るのが安全です。
職場で決まっている安全の決まり
フォークリフトは、重い荷物を高く持ち上げて動く機械です。運転を誤ると、運転する本人だけでなく、周りで働く人も大きなけがをするおそれがあります。そのため、法令で事業者が守るべき決まりが細かく定められています。働く側も、その中身を知っておくと、安全な職場かどうかを見分ける目になります。
始業前の点検
労働安全衛生規則では、フォークリフトを使う日は、作業を始める前に次の点を点検することが事業者に求められています(第151条の25)。
- ブレーキと操縦装置の機能
- 荷役装置と油圧装置の機能
- 車輪の異常の有無
- 前照灯、後照灯、方向指示器、警報装置の機能
始業前の点検は、実際には運転する人が行うことが多い作業です。点検表が用意され、毎日の記録が残されている職場は、安全への意識が高い職場だといえます。
定期的な自主検査
始業前の点検とは別に、1か月を超えない期間ごとの定期の自主検査(第151条の22)と、1年を超えない期間ごとの特定自主検査(第151条の21、第151条の24)も定められています。フォークリフトに検査済みの標章が貼られているかどうかで、検査が行われているかの目安になります。
作業計画と立ち入りの禁止
フォークリフトで作業を行うときは、事業者があらかじめ作業の場所の広さや地形、荷の種類と形に合わせた作業計画を定め、運行の経路と作業の方法を示し、関係する労働者に周知することが求められています(第151条の3)。また、運転中のフォークリフトや荷に接触する危険がある場所には、作業する人が立ち入らないようにすることも定められています(第151条の7)。
通路と作業の場所が分けて示されているか、歩行者の通る場所が決まっているかは、職場見学のときに見ておきたい点です。
運転する人が守ること
運転する人が日々意識しておきたいのは、次のような基本です。
- 荷物を持ち上げたまま走らない。走るときはフォークを低くする
- 最大荷重を超える荷物を持ち上げない
- 前が見えないほど荷物を積んだときは、後ろ向きで走るか誘導者を付ける
- 運転席から離れるときは、フォークを下ろし、エンジンを止め、ブレーキをかける
- 人をフォークに乗せない
どれも技能講習で学ぶ内容ですが、慣れてくるほど省略しがちになります。毎回守ることが、自分と周りの人を守ることにつながります。運転席から離れるときの措置は、労働安全衛生規則でも、フォークなどの荷役装置を最も低い位置に下ろすこと、原動機を止めてブレーキを確実にかけることとして定められています(第151条の11)。
季節と環境ごとの注意
フォークリフトの作業は、季節や環境によって注意する点が変わります。
夏の倉庫や屋外の作業場は、気温が高くなりやすく、熱中症に注意が必要です。こまめな水分と塩分の補給、休憩の取り方について、職場の決まりを確かめておきます。体調に異変を感じたら、無理をせずすぐに周りに伝えることが大切です。
冬の屋外や冷凍倉庫では、床が凍って滑りやすくなることがあります。急な発進やブレーキ、急な方向転換を避け、いつもより速度を落として運転します。手がかじかむと操作が遅れるため、防寒の手袋をしたうえで操作に支障がないかを確かめます。
雨の日の屋外では、路面が滑りやすくなるうえ、荷物が濡れて滑りやすくなります。荷物の固定を確かめ、視界が悪いときは誘導者を付けるなど、晴れの日以上に慎重な運転を心がけます。
夜間の作業では、照明の届かない場所が死角になります。前照灯と後照灯が点くかを始業前の点検で確かめ、暗い場所では歩行者がいないかを特に注意して確認します。
未経験から始めるときの進め方
フォークリフトの仕事を未経験から始めるときの進め方を、5つの段階に分けて整理します。
- 働きたい職場の種類を決める。倉庫、工場、市場など、生活の時間帯と体力に合うかで考える
- 技能講習を受ける。仕事を探している人は、公共職業訓練も検討する
- 求人票で、運転するフォークリフトの種類と運転の割合を確かめる
- 職場見学や面接で、安全の決まりが守られているかを見る
- 入社後は、先輩の運転を見て、荷物の扱い方や職場の決まりを覚える
資格を取った直後は、狭い通路での切り返しや、高い棚への格納で緊張するものです。最初の数か月は、速さより正確さと安全を優先し、慣れるにしたがって作業の速さを上げていくのが、長く働くための近道です。
最初の1か月は、職場の棚の配置、荷物の置き場の決まり、通路の一方通行などを覚える期間だと考えておくと気が楽になります。分からないことはその場で先輩に聞き、教わったことは簡単にメモに残しておきます。同じことを2回聞かずに済むようにする姿勢は、周りからの信頼につながり、任される仕事が少しずつ増えていきます。
年齢と体力の考え方
フォークリフトの運転は、荷物を手で運ぶ作業に比べると体への負担が小さく、年齢を重ねても続けやすい仕事だと言われます。ただし、職場によっては運転以外の手作業が多く、冷蔵倉庫や屋外のように環境が厳しい職場もあります。自分の体力に合った職場を選ぶことが大切です。
物流の仕事と在宅の仕事を組み合わせる考え方
フリーランスと在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、現場の仕事を長く続けている人の中には、現場で身につけた知識を、別の形の仕事に広げている人がいます。物流の現場を知っている人は、在庫の管理や作業手順の改善、マニュアルの作成といった仕事で、その経験を活かせます。
たとえば、現場で使う作業手順書や安全のマニュアルは、実際に現場で働いた人が書くと、分かりやすく実用的なものになります。文書を分かりやすく書く力を身につけたい人は、ビジネス文書検定のように、誤解のない文書を書く力を測る資格が参考になります。現場の改善に生成AIなどの道具を取り入れる仕事に関心があれば、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、業務の改善を支援する仕事の中身を確かめられます。
仲介の手数料がかからない直接のやり取りであれば、同じ予算で依頼する側はより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場を使えば、現場の仕事を続けながら、文書作成などの在宅の仕事で経験を活かす道も開けます。文章の仕事を始めるときの実績の見せ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】が参考になります。
フォークリフトの資格は、取ってからが本当の始まりです。自分がどの区分の資格を持っているのかを正しく知り、職場の種類と働き方を見比べ、安全の決まりを守る職場を選ぶ。そのうえで関連する資格を少しずつ重ねていけば、物流の現場で長く頼られる存在になれます。
よくある質問
Q. フォークリフトの資格は何トンまで運転できますか?
技能講習を修了していれば、最大荷重1トン以上のフォークリフトも運転できます。特別教育だけを受けた人が運転できるのは、最大荷重1トン未満のフォークリフトに限られます。物流センターや工場では1トン以上のものが多いため、仕事の選択肢を広げたいなら技能講習の修了が確実です。
Q. 技能講習は何時間くらいかかりますか?
運転免許も経験もない人の区分では、学科11時間と実技24時間に、それぞれの修了試験が加わります。普通自動車免許などを持っている人や、1トン未満の運転経験がある人は、実技の時間が短い区分で受けられることがあります。自分の区分は講習を行う機関の案内で確かめてください。
Q. フォークリフトの資格で公道を走れますか?
技能講習と特別教育は、倉庫や工場などの構内で運転するための資格です。法令の条文でも「道路上を走行させる運転を除く」とされています。フォークリフトで公道を走るには、道路交通法の運転免許が別に必要です。仕事で公道を走る場面があるかは、応募前に確かめてください。
Q. 未経験でもフォークリフトの仕事に就けますか?
資格を取れば、未経験から始められる職場は多くあります。物流センターや倉庫は求人が多く、入社後に先輩が付いて教える職場もあります。応募前に、運転するフォークリフトの種類、運転以外の作業の割合、勤務の時間帯、資格の取得支援の有無を確かめておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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