デイケアの1日の流れ|朝から終業までの動き方を追う


この記事のポイント
- ✓7時間型と1時間から2時間の短時間型の2つに分けて時間帯ごとに追いました
- ✓医師とリハビリ専門職が配置される通所リハビリ固有の動き
- ✓デイサービスや訪問リハとの違い
デイケア一日の流れを調べている方が本当に知りたいのは、時間割そのものではありません。結論から言うと、知りたいのは「デイサービスと何が違うのか」です。9時に来て16時に帰る、その大枠は両者でほぼ同じだからです。
違いは中身にあります。デイケアには医師がいて、理学療法士や作業療法士がいて、医師の指示に基づいたリハビリテーション計画があります。そしてこの違いが、1日の時間の使われ方と、そこで働く人の動き方を根本から変えています。
この記事では、デイケアの1日を7時間から8時間の標準型と、1時間から2時間の短時間型という2つのパターンに分けて追いかけます。そのうえで、職種ごとに1日がどう違って見えるか、デイサービスや訪問リハビリと何が違うか、費用はいくらかかるか、そして事業所を選ぶときにどこを見るべきかまで整理します。
デイケアは介護保険サービスであると同時に、医療機関のサービスである
正式名称は通所リハビリテーションです。まずここから始めます。
デイケアを提供できる事業所は、法律上3種類に限られています。病院、診療所、そして介護老人保健施設です。つまり、医療機関または医療機関に準じる施設でなければ開設できません。デイサービス、つまり通所介護が株式会社でもNPO法人でも開設できるのとは対照的です。
この違いが、人員配置に直結します。デイケアには医師の配置が必須です。専任の常勤医師が1人以上必要で、病院や診療所に併設されている場合は、その医療機関の医師が兼ねることができます。
そして理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれかを、利用者100人につき1人以上配置します。この専門職の配置義務が、デイサービスにはありません。デイサービスにも機能訓練指導員を置きますが、こちらは看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師なども該当するので、必ずしもリハビリの専門職とは限りません。
正直なところ、ここを混同したまま「リハビリに通っている」と言っている利用者は少なくありません。同じ「送迎付きの日帰り施設」に見えても、制度も職員構成も別物です。
対象者も違います。デイケアを利用できるのは、要介護1から5の認定を受けた方です。要支援1と2の方は介護予防通所リハビリテーションという別の枠組みになります。そして、いずれの場合も主治医が必要性を認めていることが前提です。
提供時間の区分も細かく決まっています。1時間以上2時間未満、2時間以上3時間未満、3時間以上4時間未満、4時間以上5時間未満、5時間以上6時間未満、6時間以上7時間未満、7時間以上8時間未満。事業所はどの区分で提供するかを届け出ます。
ここが重要な分岐点です。同じ「デイケア」という看板でも、1時間から2時間の短時間型と、7時間から8時間の長時間型では、利用者の過ごし方も職員の1日も、まったく別の職場になります。
7時間型デイケアの1日を、時間帯ごとに追う
まず、介護老人保健施設に併設された定員40人前後の7時間から8時間型を想定して、1日を追います。
職員の出勤は8時15分から8時30分頃です。朝礼で、その日の利用者の人数、欠席連絡、新規利用者の有無、そして注意が必要な方の情報を共有します。ここで、前回の利用時に体調の変化があった方や、リハビリの内容を変更した方が申し送られます。
8時30分から送迎が出発します。送迎車は1台あたり5人から8人を乗せ、定員40人規模なら朝に5台前後が同時に動きます。運転は介護職員が兼ねる事業所と、専任のドライバーを置く事業所があります。ここは事業所によって差が大きい部分で、介護職員が送迎を兼ねる場合、朝の1時間は施設内の人手が半減します。
9時30分から10時が到着とバイタル測定の時間です。体温、血圧、脈拍を測り、看護職員が記録します。ここで基準値を外れた方は、この日のリハビリや入浴の可否を判断することになります。判断の最終責任は医師にありますが、実務としては看護職員が一次判断をして医師に上げる形が一般的です。
ここがデイサービスとの最初の分かれ目です。デイサービスでは看護職員が判断に迷ったとき、電話で協力医療機関に問い合わせることになります。デイケアでは、同じ建物に医師がいます。
10時から12時が午前のリハビリテーションです。ここがデイケアの中核です。
リハビリは大きく2種類に分かれます。1つが個別リハビリテーションで、理学療法士や作業療法士が1対1で対応します。1単位20分が基本で、医師の指示に基づいたリハビリテーション計画書に沿って行います。歩行訓練、関節可動域の訓練、筋力トレーニング、日常生活動作の練習など、内容は計画によって変わります。
もう1つが集団でのプログラムです。座ったままできる体操、棒やボールを使った運動、口腔機能の体操など、複数人で同時に行います。これは介護職員や看護職員が担当することもあります。
定員40人に対してリハビリ専門職が2人から3人という配置が現実的な線です。1人20分の個別リハを全員に提供しようとすると、単純計算で1日800分、つまり13時間以上かかります。だから、全員が毎回個別リハを受けられるわけではありません。頻度は計画で定められ、週に1回や2週に1回という方もいます。
この時間帯に並行して入浴が進みます。デイケアの入浴は機能訓練の一環として位置づけられることもありますが、実務上は介護職員が担当します。
12時から13時が昼食です。ここで1つ、制度上の注意点があります。
デイケアでは、利用者の口腔機能に合わせた食事が提供されます。ただし、利用者の利用時間が1〜4時間の場合は、食事は提供されません。 出典: wrappon.com
食事を提供するかどうかが提供時間の区分に連動している、という点は見落とされがちです。短時間型を選んだ利用者は、昼食を挟まずに帰ります。職員から見れば、食事介助と嚥下の観察という業務がまるごと存在しない、ということになります。
昼食後は口腔ケアと休憩です。13時から14時は、横になれる方は臥床、そうでない方は静かに過ごします。
14時から15時30分が午後のリハビリと活動です。午前に個別リハを受けていない方が、ここで順番に入ります。並行して、機械を使ったトレーニング、レクリエーション、趣味活動などが行われます。
15時30分にお茶の時間を取り、15時45分から帰りの送迎が始まります。朝と同じく、複数台が順に出発します。
送迎が終わった16時30分以降が、職員にとっての事務作業の時間です。リハビリの実施記録、看護記録、介護記録、そして翌日の準備。リハビリ専門職はここで計画書の見直しや報告書の作成を行います。退勤は17時30分前後です。
1時間から2時間の短時間型は、完全に別の職場になる
短時間型のデイケアは、増えています。リハビリだけを目的に、短く集中して通う形です。
この場合、1日の流れはこうなります。利用者は送迎で到着し、バイタルを測り、個別リハビリを受け、機器を使ったトレーニングをして、帰ります。食事はありません。入浴もありません。レクリエーションもありません。
多くの事業所は、これを午前の部と午後の部、さらには夕方の部に分けて回します。1日2部制なら定員の2倍、3部制なら3倍の利用者を受け入れられます。
職員の1日は、この入れ替えの繰り返しになります。到着、測定、リハビリ、送り出し、次の便の到着。1部あたり2時間足らずなので、休憩を挟むタイミングが限られます。
短時間型で働くリハビリ専門職は、個別リハに費やす時間の割合が高くなります。7時間型では入浴や食事の合間にリハビリを組むので、専門職が他の業務に引っ張られる場面がありますが、短時間型ではリハビリしかないので、業務が専門に寄ります。ここは、リハビリに専念したい専門職にとっては働きやすい環境です。
一方で、介護職員の視点から見ると話が変わります。短時間型では入浴も食事もないので、介護職員の役割は送迎と移動の介助、そして機器の準備が中心になります。身体介護の経験を積みたい人には、物足りない職場になる可能性があります。
つまり、同じ通所リハビリという看板でも、求人に応募する前に提供時間の区分を確認しないと、想定していた仕事と違う、ということが起こります。求人票に「通所リハビリテーション」としか書かれていない場合は、必ず問い合わせるべきです。
時間割どおりに進まない日に、現場で起きること
ここまでの流れは、予定どおりに進んだ日の話です。実際のデイケアでは、時間割が崩れる日のほうが多いくらいで、崩れたときの動き方にその事業所の運営の力が出ます。デイケアに特有の場面を挙げておきます。
まず、朝の欠席連絡と送迎ルートの組み替えです。ご家族からの欠席の電話は、送迎車が出発する8時台に集中します。1人欠けるとルートの順番が変わり、別の方のお迎え時刻が前後します。この組み替えを誰が判断し、ご家族に何時に電話で伝えるのか。相談員が担う事業所もあれば、送迎担当の職員が車の中で調整する事業所もあります。後者では、朝の送迎が毎日綱渡りになります。
次に、お迎えに行ったら様子がおかしいという場面です。玄関先で顔色が悪い、呼びかけへの反応が鈍い、前日から食事をとっていないとご家族に言われる。送迎の職員は、その場で利用を中止するか、ひとまず事業所に連れて行って看護職員と医師に診てもらうかを決めなければなりません。デイケアは医師がいるので連れて行く判断がしやすい一方、到着後に受診や入院の手配が必要になり、午前のリハビリ枠が1人分空きます。この連絡の順番が決まっている事業所ほど、職員は迷いません。
3つ目は、到着時のバイタルでリハビリを中止する場面です。血圧が高い、発熱がある、息切れが強い。個別リハの予約枠はその方のために空けてあるので、中止になれば専門職は別の方を前倒しで呼ぶことになります。午後に予定していた方を午前に回すと、今度はその方の入浴の時間とぶつかる。こうした玉突きを、介護職員と専門職がその場で声をかけ合って直していきます。
4つ目は、入浴を拒否される日です。入浴を目的に通っている方でも、その日の気分で入らないと言われることがあります。入浴枠は数が限られているので、無理に勧めるのではなく、午後に声をかけ直すか、次回に回すかを判断します。ご家族が入浴を強く望んでいる場合は、帰りの送迎で状況を伝える役目も発生します。
5つ目は、天候です。雨や雪の日は送迎に時間がかかり、到着が30分以上遅れることもあります。午前のリハビリの時間がそのまま削られるので、個別リハの枠をどう圧縮するかを朝のうちに決めます。台風や大雪の予報が出た日は、前日のうちに休業や短縮の判断をしてご家族へ連絡する事業所もあります。
こうした場面は求人票には書かれません。面接では「欠席や体調不良で予定が変わったとき、誰がどう判断していますか」と聞いてみてください。答えが具体的に返ってくる事業所は、崩れた日の動き方が共有されています。介護職員として応募する方は、送迎の運転を兼ねるかどうかで手当の有無も変わるので、介護職員の年収・単価相場で示されている水準と求人票の金額を並べて確認しておくと、条件の良し悪しを判断しやすくなります。看護職員として応募する方は、看護師の年収・単価相場が同じ使い方で比較の目安になります。
職種ごとに、同じ1日がどう違って見えるか
デイケアには5種類の職種がいます。それぞれの1日を見ていきます。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、リハビリの実施が主な業務です。ただし実際の時間配分を見ると、リハビリそのものに使う時間は1日の半分程度で、残りは計画書の作成、記録、会議、そして送迎になります。送迎に入るかどうかは事業所によって違い、ここが求人選びのポイントになります。リハビリ専門職が送迎に入る事業所では、朝夕の合計2時間程度がリハビリ以外に使われます。
理学療法士は歩行や移動、筋力に関する訓練を担当します。作業療法士は食事や着替え、調理といった日常の動作、そして手先の機能を扱います。言語聴覚士は嚥下と発話です。言語聴覚士を配置しているデイケアは多くないので、嚥下の課題を抱える利用者を受け入れているかどうかは、事業所の特色になります。
看護職員は、バイタル測定、服薬の確認、褥瘡や創傷の処置、そして体調の急変への対応を担当します。医師が同じ建物にいるので、判断の負担は他の通所系サービスより軽くなります。一方で、医療的な処置が必要な利用者を受け入れている事業所では、その分の業務が集中します。
介護職員は、送迎、移動の介助、排泄介助、入浴介助、食事介助、そして集団活動の進行を担います。7時間型では、この5つが1日の中で切れ目なく続きます。
ドライバーは、専任を置く事業所とそうでない事業所があります。専任がいる事業所は、他の職員が朝夕に施設内に残れるので、業務の密度が均されます。
事務職は、介護保険の請求業務、ケアマネジャーとの連絡、家族への連絡、そして書類管理を担当します。デイケアは加算の種類が多いので、請求業務の難易度は通所介護より高くなります。
リハビリテーション計画と会議という、書類の存在
デイケアで働くうえで避けて通れないのが、書類です。ここを軽く見て入職すると、後悔します。
中心にあるのがリハビリテーション計画書です。医師、リハビリ専門職、看護職員、介護職員が共同で作成し、医師が説明して本人と家族の同意を得ます。そして3か月に1回以上の頻度で見直します。
この計画に紐づいて、リハビリテーション会議が開かれます。会議には医師、リハビリ専門職、ケアマネジャー、必要に応じて本人や家族が参加します。ここで、目標がどこまで達成されたか、次の3か月で何を目指すかを話し合います。
リハビリテーションマネジメント加算を算定している事業所では、この会議と計画の運用が加算の要件になっています。つまり、加算を多く取得している事業所ほど、書類と会議の負担が大きいということです。
このほかに、短期集中個別リハビリテーション実施加算があります。これは退院や退所から3か月以内の利用者に対して、集中的にリハビリを提供した場合に算定するものです。この加算を取る事業所は、回復期の利用者を多く受け入れることになるので、リハビリの内容が濃くなります。
書類の負担は事業所によって差があります。電子カルテやリハビリ支援システムを導入している事業所では、記録の入力が画面上で完結します。紙で運用している事業所では、手書きの記録を後から転記する作業が発生します。求人を見るときに記録の方式を確認すると、残業の傾向が推測できます。
正直なところ、この書類の量がデイケアの離職理由の上位に来ています。リハビリがやりたくて入ったのに、リハビリ以外の時間が長い、という不満です。ただ、これは制度が計画に基づく提供を求めている以上、事業所を変えても大きくは変わりません。変わるのは、記録の道具と、専門職以外にどこまで分担しているかです。
デイサービス、訪問リハビリとの違いを整理する
利用者にとっても、働く側にとっても、この3つの区別は重要です。
デイサービス、つまり通所介護は、生活機能の維持と、家族の介護負担の軽減が目的です。医師の配置義務はなく、リハビリ専門職の配置義務もありません。入浴、食事、レクリエーションの比重が高く、滞在時間も長めです。利用料はデイケアより安く設定されています。
デイケアは、医師の指示に基づくリハビリテーションが目的です。医師とリハビリ専門職が配置され、計画に沿って訓練を行います。その分、利用料は高くなります。
訪問リハビリテーションは、リハビリ専門職が自宅を訪問して行います。1回20分から60分程度で、自宅の環境そのものを使った訓練ができるのが特徴です。外出が難しい方や、自宅での動線に課題がある方に向いています。ただし、他の利用者との交流はありません。
デイケアは様々な高齢者が利用しています。他の利用者との適度な交流のなかで、趣味が共通する人たちなどとの交遊が拡がる一方で、気が合わない人との人間関係でストレスを感じることもあるでしょう。 出典: wrappon.com
この点は、フェアに書いておくべきところです。集団の場は、合う人には強いメリットになりますが、合わない人にはそれ自体が通所を続けられない理由になります。職員から見れば、利用者同士の関係をどう調整するかが、リハビリの効果を左右する要素になります。この調整は計画書には書かれませんが、現場では大きな仕事です。
費用の目安と、利用するまでの手順
働く側の記事ですが、利用者に説明する場面があるので、費用の構造は知っておく必要があります。
デイケアの自己負担は、介護度、提供時間の区分、事業所の規模、加算の有無によって決まります。1割負担の方で、要介護1の方が6時間以上7時間未満を利用した場合、1回あたりおおむね700円前後が基本部分です。これに各種加算が乗り、さらに食費とおやつ代が実費で加わります。食費は事業所が設定しますが、500円から800円程度が一般的な幅です。
短時間型は基本部分が安くなりますが、食事がないので実費も発生しません。
利用開始までの手順は、要介護認定を受け、ケアマネジャーにケアプランを作成してもらい、主治医の指示を得て、事業所と契約する、という流れです。
デイケアに通う目的と、希望するリハビリテーションの内容を提供してくれる事業所か確認しましょう。事前に体験利用をしたり、見学をしたりして、目的や希望に適うリハビリテーションの内容かどうか、確認しましょう。 出典: wrappon.com
体験利用の受け入れ方は、そのまま事業所の姿勢を映します。快く受け入れて、担当の専門職が説明してくれる事業所は、日常の運営も丁寧である可能性が高いです。
求人票から、その事業所の1日を読む
働く側として事業所を選ぶとき、確認すべき項目を6つに絞ります。
1つ目が提供時間の区分です。7時間から8時間型なのか、1時間から2時間の短時間型なのか、それとも両方を運営しているのか。ここで1日の性質が決まります。
2つ目が定員とリハビリ専門職の人数です。定員40人に専門職2人と、定員40人に専門職5人では、1人あたりが受け持つ利用者数が倍以上変わります。
3つ目が送迎の担当です。リハビリ専門職が送迎に入るかどうか。入る場合、1日にどれくらいの時間を送迎に使うか。ここは面接で必ず聞いてください。
4つ目が算定している加算です。リハビリテーションマネジメント加算の区分、短期集中個別リハビリテーション実施加算の有無、生活行為向上リハビリテーション実施加算の有無。加算が多いほど収入は安定しますが、書類と会議も増えます。
5つ目が記録の方式です。電子か紙か。ここが残業時間に直結します。
6つ目が併設元です。病院併設なのか、診療所併設なのか、介護老人保健施設併設なのか。病院併設なら医療との連携が密になり、急変時の対応が早くなります。介護老人保健施設併設なら、入所と通所の間で利用者が行き来するので、生活全体を見る視点が育ちます。
見学に行けるなら、リハビリ室を見てください。機器の種類と数、そして利用者が待っている時間の長さ。専門職が1人の利用者に向き合っている間、他の利用者がどう過ごしているかに、その事業所の運営の質が出ます。
医療と介護の現場経験を、別の形で使う道
ここからは、視点を変えた話をします。
リハビリ専門職や介護職として現場に立ちながら、働き方の選択肢を広げたいという相談は年々増えています。身体を使う仕事である以上、いつまでも同じ強度で続けられるとは限らない、という現実的な判断です。
20年にわたって在宅ワークと業務委託の市場を運営してきた立場から見ると、医療と介護の現場を経験した人が在宅の仕事へ移るとき、つまずくポイントははっきりしています。専門知識そのものではなく、それを外部の人に伝わる形に変換する作業に慣れていない、という点です。
運営者として見てきた限りでは、続いている人は、いきなり専門を売ろうとしません。まず小さな仕事を受けて、納期を守り、修正に応じ、次を依頼される。この往復を何度かこなしてから、専門性を乗せていきます。中間マージンの乗らない直接のやり取りでは、この信頼の積み重ねがそのまま手取りの厚さに変わります。依頼する側も同じ予算でより多く頼めるので、双方にとって続けやすい形になります。
文章を書く仕事を検討する場合も、医療やリハビリの知識を持つ書き手は、一般のライターが書けない具体性を出せます。分野を絞るほど評価されやすくなるのは、この具体性があるからです。
医療機関の事務系の仕事へ移る場合は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)が入口になります。受付や会計、診療報酬の請求といった医療事務の基本を体系的に扱う資格で、デイケアで保険や記録に触れてきた方にとっては、現場で見てきたことを制度の言葉で整理し直す役割を果たします。
在宅の仕事は打ち合わせがオンラインで完結します。Zoom・Teams・Google Meetを比較|フリーランスの打ち合わせに最適なのは?【2026年版】では、相手に合わせて会議ツールを選ぶ判断がまとまっています。デイケアの現場ではあまり使わないので、先に触れておくと最初の面談で戸惑いません。
ただし、はっきり書いておきます。在宅の仕事が最初から現場の給与を上回ることは、まずありません。現場で働きながら少しずつ試し、収入の柱が2本になってから比重を移す。この順番を守らずに先に辞めた人が、結局現場に戻るケースを何度も見てきました。
よくある質問
Q. デイケアとデイサービスは何が違いますか?
デイケアは通所リハビリテーションといい、病院や診療所、介護老人保健施設でしか開設できません。医師の配置が必須で、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職を配置し、医師の指示に基づく計画に沿って訓練を行います。デイサービスには医師とリハビリ専門職の配置義務がなく、入浴や食事、レクリエーションの比重が高くなります。
Q. デイケアの利用料はどれくらいかかりますか?
介護度、提供時間の区分、事業所の規模、加算の有無で変わります。1割負担で要介護1の方が6時間以上7時間未満を利用する場合、基本部分はおおむね700円前後で、ここに各種加算が加わります。さらに食費とおやつ代が実費となり、500円から800円程度が一般的です。1時間から4時間の利用では食事の提供がありません。
Q. 1時間から2時間の短時間デイケアはどんな内容ですか?
送迎で到着し、バイタルを測り、個別リハビリと機器を使ったトレーニングを受けて帰ります。食事、入浴、レクリエーションはありません。事業所は午前と午後、さらに夕方で利用者を入れ替えて回すため、リハビリに集中したい方に向いています。働く側から見ると、身体介護の機会が少ない職場になります。
Q. デイケアで働くとき、求人票のどこを確認すべきですか?
提供時間の区分、定員に対するリハビリ専門職の人数、送迎に専門職が入るかどうか、算定している加算の種類、記録が電子か紙か、そして併設元が病院か診療所か介護老人保健施設か、の6点です。特に加算が多い事業所は書類と会議が増え、記録が紙の事業所は残業が発生しやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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