【重要】PHPの重大な脆弱性について

CSATとは|顧客満足度スコアの測り方と質問の例

@SOHO編集部
@SOHO編集部
CSATとは|顧客満足度スコアの測り方と質問の例

この記事のポイント

  • ✓対応への満足度を顧客に直接たずねて数字にする指標です
  • ✓回答を集めるときの注意点
  • ✓NPSやCESとの違い

CSAT(シーサット)とは、顧客に「今回のご対応にどのくらい満足しましたか」のように満足度を直接たずね、その答えを数字にした指標のことです。英語の Customer Satisfaction Score の略で、日本語では顧客満足度スコアと呼ばれます。質問が短く、回答する人の負担が軽いため、問い合わせの対応や購入の直後など、さまざまな場面で使われています。

この記事では、CSATの意味と計算方法を説明したうえで、場面別の質問の例、聞くタイミング、回答を集めるときに気をつけたい点を紹介します。NPSやCESなどほかの指標との違い、集まった回答の読み方、満足度が低かった人への対応の流れまで順に整理します。集めた回答を担当と状況つきで返信まで回す道具として、フォームのサービスのHalictにも後半で触れます。

CSATとは何か

CSATとは、顧客が商品やサービス、ある1回の対応にどのくらい満足したかを、アンケートで直接たずねて数字にする指標です。多くの場合、「非常に不満」から「非常に満足」までの5段階で答えてもらい、満足と答えた人の割合で表します。

CSATの特徴は、ある場面の満足度をすぐに確かめられることです。問い合わせへの返信の直後、商品が届いた直後、セミナーが終わった直後など、体験の記憶が新しいうちにたずねるため、どの場面が良かったのか、どの場面に不満があったのかを具体的に把握できます。

たとえば、CSATが60%から70%、70%から80%へと上昇しているのであれば、顧客体験の改善に取り組んだ成果が出ていると考えられます。 出典: qualtrics.com

上の引用のように、CSATは1回の数字を見るより、続けて測って変化を見ることで力を発揮します。改善に取り組む前と後で数字を比べると、取り組みの効果を確かめられます。

CSATを測る目的

CSATを測る主な目的は、次のとおりです。

  • 問い合わせの対応や、サービスの質がどのくらいの水準にあるかを把握する
  • 満足度が低い場面を見つけて、改善の手がかりにする
  • 改善に取り組んだ後に、効果が出たかを確かめる
  • 担当者やチームごとの対応の質のばらつきを把握する
  • 不満を持った顧客を早く見つけて、個別に対応する

最後の目的は見落とされがちですが、とても大切です。満足度の低い回答をした顧客に早く連絡できれば、不満が大きくなる前に解決できることがあります。

ZendeskのCXトレンド2022によると、消費者の81%が、カスタマーサービスの体験が良ければ再購入の可能性が高くなると回答しています。 出典: zendesk.co.jp

CSATの計算方法

CSATの計算方法はいくつかありますが、一般的なのは、5段階のうち上位の2つ(「満足」と「非常に満足」)を選んだ人の割合で表す方法です。

CSAT(%)=「4」または「5」と答えた人の数 ÷ 回答した人の総数 × 100

たとえば、100人が回答し、そのうち80人が「4」または「5」を選んだ場合、CSATは80%になります。

選択肢 点 回答数の例
非常に満足 5 45人
満足 4 35人
どちらでもない 3 12人
不満 2 6人
非常に不満 1 2人

この例では、「5」と「4」を合わせて80人なので、80人 ÷ 100人 × 100 = 80% となります。

平均点で表す方法との違い

CSATを、回答の点の平均で表す方法もあります。上の例なら、(5×45+4×35+3×12+2×6+1×2)÷ 100 = 4.15点です。

表し方 良いところ 気をつけること
上位2つの割合 「満足した人がどれだけいるか」が直感的に分かる 「3」の人が「4」になっても、「5」の人が「4」になっても数字が変わらないことがある
平均点 全体の細かい変化を拾いやすい 極端な回答に引っ張られやすい

どちらで表すかは、社内で一度決めたら変えないことが大切です。途中で計算方法を変えると、前の数字と比べられなくなります。外部の数字と比べる場合も、相手がどの計算方法を使っているかを確かめてから比べます。

回答数が少ないときの注意

回答数が少ないと、数人の回答で数字が大きく動きます。たとえば、回答が10人なら、1人の回答の違いで10ポイント変わります。回答数が少ない期間の数字は、ほかの期間と比べるときに慎重に扱います。数字の横に回答数を必ず書いておく習慣をつけると、読み違いを防げます。

測り始める前に決めておくこと

CSATは手軽に始められる指標ですが、始める前に決めておかないと、後から数字を比べられなくなることがあります。次の点を最初に決めておきます。

  1. 何の満足度を測るのか:問い合わせの対応か、商品か、サービス全体か。対象をはっきりさせます
  2. 計算の方法:上位2つの割合で表すのか、平均点で表すのか
  3. 選択肢の段階と言葉:5段階か、ほかの段階か。選択肢の言葉と並び順
  4. 聞くタイミング:体験のどのくらい後にたずねるか
  5. 同じ人にたずねる回数:一定の期間内に何回までにするか
  6. 結果を見る間隔:週ごとか、月ごとか
  7. 低い評価への対応:誰が受け付けて、どのくらいの時間で対応するか
  8. 個人情報の扱い:回答と顧客をひもづけるか、何に使うか

この8つを1枚の紙にまとめて、関係する人と共有しておくと、担当が替わっても同じ測り方を続けられます。

業種ごとに見るCSATの使い方

CSATをどの場面で、どのようにたずねるかは、業種によって違います。業種ごとの使い方の例を紹介します。

ネットショップ

ネットショップでは、商品が届いて数日たった頃に、商品の満足度と、注文から受け取りまでの流れの満足度をたずねる使い方がよく見られます。商品の満足度が高いのに流れの満足度が低い場合は、配送や梱包、注文の手続きに改善の余地があります。返品や交換の問い合わせがあった顧客には、対応が終わった後に、対応の満足度を別にたずねます。

会員制のサービスやアプリ

会員制のサービスやアプリでは、登録から使い始めるまでの手順と、問い合わせの対応の2つの場面でたずねることが多くあります。使い始めの満足度が低いと、早い段階で利用をやめてしまう人が増えるため、登録から数日後の満足度は特に大切な数字です。

店舗

店舗では、会計の後にレシートに印刷したコードから回答してもらう、店内に回答用の端末を用意する、といった方法があります。店舗ごと、時間帯ごとに分けて数字を見ると、混雑する時間帯に満足度が下がる、といった傾向が見えてきます。

セミナーや研修

セミナーや研修では、終わった直後に、内容の満足度と、仕事に役立ちそうかの2つをたずねる使い方がよく見られます。会場やオンラインの画面の中で回答してもらうと、回答してもらえる割合が高くなります。講師ごと、テーマごとに数字を比べると、次の企画の材料になります。

会社どうしの取引

会社どうしの取引では、プロジェクトの区切りや、定期の打ち合わせの後にたずねる使い方があります。回答する人が少ないため、数字の変化より、自由記述や個別の聞き取りを重視します。

CSATの質問の例

CSATの質問は、短く、何についての満足度をたずねているのかがはっきりしていることが大切です。場面別の例を紹介します。

問い合わせの対応の後

  • 今回のお問い合わせへの対応に、どのくらい満足されましたか
  • 担当者の説明は分かりやすかったですか

商品の購入や配送の後

  • ご購入いただいた商品に、どのくらい満足されましたか
  • 注文から受け取りまでの流れに、どのくらい満足されましたか

セミナーや研修の後

  • 本日のセミナーの内容に、どのくらい満足されましたか
  • 本日の内容は、お仕事に役立ちそうですか

サービスを使い始めた後

  • 登録から使い始めるまでの手順に、どのくらい満足されましたか
  • 今月のサービスのご利用に、どのくらい満足されましたか

選択肢の例

選択肢は、次のような5段階がよく使われます。

  1. 非常に不満
  2. 不満
  3. どちらでもない
  4. 満足
  5. 非常に満足

選択肢の言葉は、質問と合わせます。「分かりやすかったですか」とたずねるなら、「まったく分かりにくかった」から「とても分かりやすかった」までの選択肢にします。選択肢の並び順は、すべての質問でそろえます。ある質問では「非常に満足」が左、別の質問では右、とばらばらにすると、回答する人が間違えやすくなります。

自由記述の質問を1つ添える

点数の質問の後に、「その理由をお聞かせください」という自由記述の質問を1つ添えると、数字だけでは分からない理由が集まります。自由記述は答えてもらえないことも多いので、必須にはせず、任意にしておきます。点数を選んだ後に、選んだ点に合わせて「どの点がよかったですか」「どの点を直すとよいですか」と聞き方を変えると、答えやすくなります。

質問の言葉づかいの注意

CSATの質問では、言葉づかいにも気をつけます。たとえば「満足されましたか」と「ご不満はありませんでしたか」では、同じ体験でも答え方が変わることがあります。満足と不満のどちらか一方に寄った聞き方を避け、選択肢で両方の向きを選べるようにします。

また、1つの質問で2つのことをたずねないようにします。「担当者の対応と説明に満足されましたか」とたずねると、対応には満足したが説明は分かりにくかった人は答えに迷います。2つのことを知りたい場合は、質問を分けるか、より大切なほうだけをたずねます。

専門用語や社内の言葉も避けます。「一次対応」「チケット」のような社内でしか使わない言葉は、顧客には意味が通じません。顧客が画面やメールで目にしている言葉で質問を書きます。

CSATを聞くタイミング

CSATは、体験の記憶が新しいうちにたずねるのが基本です。

場面 聞くタイミングの例
問い合わせの対応 対応が終わった直後、または当日中
商品の購入 商品が届いて使い始められる頃
セミナーや研修 終わった直後、会場や画面の中で
サービスの利用開始 登録から数日後、最初の操作を終えた頃
継続しているサービス 月に1回など決まった間隔で

時間がたつと、回答する人は細かい体験を忘れてしまい、全体の印象だけで答えるようになります。また、時間がたつほど回答してもらえる割合も下がる傾向があります。

一方で、同じ人に何度もたずねると、回答する人の負担になり、答えてもらえなくなります。問い合わせのたびにたずねる場合でも、同じ人には一定の期間内に1回までにする、といった決まりを作っておきます。

回答を集めるときに気をつけたいこと

CSATは質問が短い分、聞き方によって結果が大きく変わります。次の点に気をつけます。

質問を絞る

CSATのアンケートは、点数の質問1つと自由記述1つ程度に絞ります。質問を増やすと、回答の途中でやめる人が増え、回答の質も下がります。詳しく知りたいことがある場合は、別のアンケートで聞きます。

答えを誘導しない

「とても丁寧な対応だったと思いますが、満足されましたか」のように、質問の中で答えを誘導しないようにします。また、担当者が目の前で「5を付けてください」と頼むと、本当の満足度が分からなくなります。

回答した人の偏りを意識する

アンケートに答えてくれるのは、とても満足した人か、とても不満を持った人に偏りやすい傾向があります。回答した人の数が少ない場合は、数字が実態より高くも低くも出ることがあります。回答してもらえた割合も一緒に記録しておきます。

答えやすい形にする

スマートフォンからでも答えやすいように、選択肢は大きく、1画面で答え終わる形にします。メールで送る場合は、メールの中の選択肢を押すだけで回答が送られる形にすると、回答してもらえる割合が上がりやすくなります。

個人情報の扱いを伝える

回答と顧客の名前やメールアドレスをひもづける場合は、何のために使うのかを回答の前に伝えます。満足度が低かった人に連絡する可能性があるなら、そのことも書いておきます。個人情報の扱いは、個人情報保護委員会の案内や自社の決まりに沿って決めてください。

アンケートの依頼文の例

CSATのアンケートを送るときの依頼文は、短く、何分で答えられるかが分かる形にします。問い合わせの対応の後にメールで送る場合の例を紹介します。

件名:お問い合わせへの対応についてのご意見のお願い

〇〇様

このたびは、株式会社△△にお問い合わせいただき、ありがとうございました。

今後の対応の質を高めるため、今回の対応についてのご意見をお聞かせください。質問は2つで、30秒ほどで回答いただけます。

今回のお問い合わせへの対応に、どのくらい満足されましたか。 (以下の選択肢から1つをお選びください)

  1. 非常に不満
  2. 不満
  3. どちらでもない
  4. 満足
  5. 非常に満足

いただいたご意見は、対応の改善のためだけに使います。回答の内容によっては、担当者からご連絡を差し上げる場合があります。

株式会社△△ お客様窓口

依頼文のコツ

  • 答える時間を書く:「30秒ほど」「質問は2つ」と書くと、答えてもらえる割合が上がりやすくなります
  • 何に使うかを書く:回答の使い道を書くと、回答する人が安心します
  • 連絡の可能性を書く:低い評価の人に連絡する場合は、そのことを書いておきます
  • お礼を先に書く:アンケートのお願いより先に、問い合わせへのお礼を書きます

回答してもらったら、お礼の一言を画面やメールで返します。「ご意見をいただき、ありがとうございました。いただいた内容は、対応の改善に役立てます」のように短くてかまいません。

自由記述を分類するコツ

自由記述の回答は、数が増えると読むだけで時間がかかります。種類ごとに分けて数えると、改善の優先順位が見えやすくなります。

分類の例 当てはまる回答の例
返事の速さ 返事が遅かった、すぐに答えてもらえた
説明の分かりやすさ 説明が難しかった、手順が分かりやすかった
解決したかどうか 結局解決しなかった、一度で解決した
担当者の態度 丁寧だった、冷たく感じた
手続きの手間 何度も同じことを聞かれた、入力が多かった

分類は、最初から細かく作りすぎず、5つから7つほどで始めます。どの分類にも当てはまらない回答が多い場合は、分類を見直します。1つの回答に複数の内容が書かれているときは、それぞれの分類に数えます。

分類した結果は、点数と組み合わせて見ます。「低い点を付けた人の自由記述で一番多い分類」が、最初に取り組むべき改善の候補です。

CSATでよくある失敗

数字を上げること自体が目的になる

CSATの数字を担当者の評価に強く結びつけると、担当者が顧客に高い点を頼んだり、不満を持ちそうな顧客にはアンケートを送らなかったりして、数字だけが上がることがあります。数字は改善の手がかりとして使い、評価の材料にする場合も、自由記述や対応の中身と合わせて判断します。

アンケートを送りすぎる

問い合わせや購入のたびにアンケートを送ると、顧客の負担になり、回答してもらえる割合が下がります。同じ人にたずねる回数に上限を決めておきます。

低い評価に対応しない

低い評価の回答が届いても、誰も対応しないまま放置されると、顧客は「意見を伝えても無駄だった」と感じます。低い評価への対応の流れと担当を、測り始める前に決めておきます。

計算の方法を途中で変える

途中で計算の方法や選択肢を変えると、前の数字と比べられなくなります。どうしても変える場合は、しばらくの間、前の方法と新しい方法の両方で計算して、違いを確かめておきます。

回答数を見ずに数字だけを見る

回答が数件しかない月の数字を、ほかの月と同じように扱うと、判断を誤ります。数字の横には必ず回答数を書いておきます。

NPSやCESとの違い

顧客の満足度や気持ちを測る指標には、CSATのほかにもいくつかあります。よく比べられるのが、NPSとCESです。

指標 たずねること 測れること 向いている場面
CSAT ある体験にどのくらい満足したか その場面の満足度 問い合わせの対応、購入、セミナーの直後
NPS 親しい人にすすめたいか(0から10の11段階) 会社やサービス全体への愛着 半年や1年など長い間隔での全体の評価
CES 目的を果たすのにどのくらい手間がかかったか 手続きや問い合わせの負担の大きさ 手続き、問い合わせ、設定の直後

CSATは「その場面に満足したか」、NPSは「全体としてすすめたいか」、CESは「どれだけ楽だったか」を測ります。1つの指標だけで判断せず、目的に合わせて組み合わせると、顧客の気持ちを多面的に把握できます。たとえば、CSATは高いのにNPSが低い場合は、1回ごとの対応には満足していても、サービス全体には物足りなさを感じている可能性があります。CESの負担が大きいのにCSATが高い場合は、担当者の対応が手続きの面倒さを補っていると考えられ、手続きそのものを見直す余地があります。

たとえば、問い合わせの対応の直後にはCSATとCESをたずね、半年に1回はNPSで全体の評価をたずねる、という組み合わせがあります。ただし、指標を増やすほどアンケートの数も増えるので、回答する人の負担を考えて絞ります。

集まった回答の読み方

CSATの数字を集めたら、次の観点で読んでいきます。

変化を見る

1回の数字より、月ごとや週ごとの変化を見ます。数字が下がった月があれば、その月に何が起きたかを確かめます。担当者の入れ替わり、新しいサービスの開始、問い合わせの急な増加などが、原因として考えられます。

場面や担当ごとに分けて見る

全体の数字だけでは、どこに問題があるのかが分かりません。問い合わせの種類ごと、担当のチームごと、商品ごとに分けて見ると、満足度が低い場面が見えてきます。

自由記述を読む

数字が下がった理由は、自由記述に書かれていることが多くあります。自由記述を「説明が分かりにくい」「返事が遅い」「手続きが面倒」のように種類ごとに分けて数えると、改善の優先順位を付けやすくなります。

低い評価を個別に見る

「1」や「2」を付けた回答は、1件ずつ中身を確かめます。全体の数字の改善とは別に、その顧客に個別に対応できるかを検討します。

満足度が低かった人への対応の流れ

CSATを測る目的の1つは、不満を持った顧客を早く見つけて対応することです。満足度の低い回答が届いたときの対応の流れを、あらかじめ決めておきます。

  1. 回答を受け付ける:「1」や「2」の回答が届いたら、担当者を決めます
  2. 中身を確かめる:自由記述や、元の問い合わせの内容を確かめ、何に不満を持ったのかを把握します
  3. 連絡するかを判断する:連絡の許可がある場合は、改善の余地がある内容かを判断し、連絡します
  4. 対応する:おわびが必要な場合はおわびをし、解決できることは解決します
  5. 記録する:何に不満があり、どう対応したかを記録します。同じ不満が続く場合は、仕組みの改善につなげます

連絡するときは、まず回答してくれたことへのお礼を伝え、そのうえで不満の中身を確かめます。いきなり言い訳や説明から入ると、顧客はさらに不満を強めることがあります。解決できない内容であっても、意見を受け止めたこと、今後の改善に生かすことを伝えるだけで、印象が変わることは少なくありません。連絡の目安の時間も、「低い評価が届いてから2営業日以内」のように決めておくと、対応がそろいます。

この流れで大切なのは、回答が届いたまま放置されないことです。誰が担当するのか、今どの段階にあるのかが分かる形で管理しておかないと、忙しい時期に対応が漏れてしまいます。

回答を受け付けて返信まで回す道具

数件の回答なら、スプレッドシートに「回答日」「点」「自由記述」「担当」「状況」「対応の内容」の列を作り、手で管理する方法で十分です。回答の数が増え、複数人で担当と状況を共有しながら返信まで進めたい場面では、フォームの回答を受け付けて管理できるサービスを使う方法があります。

その選択肢の1つが、フォームのサービスのHalict(ハリクト)です。公式サイトによると、テキスト、選択肢、評価、日付、メールなど12種類の入力の形でフォームを作れ、回答する人には1画面に1問ずつ表示されます。届いた回答は一覧で確かめられ、CSVに書き出して集計や共有に使えます。届いた1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されると案内されています。満足度の低い回答に担当を付け、連絡したかどうかを状況として残しておけば、対応の漏れを防ぎやすくなります。

公式の料金ページによると、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限で、料金はメンバーの人数で決まります。メンバー1人までのフリープランは0円で、自動返信やCSVの書き出しが使えます。メンバー3人までのスターターは月額2,980円、10人までのチームは月額7,800円(いずれも税抜)で、クレジットカードの登録なしで始められます。CSATの割合を自動で計算する機能は案内されていないため、割合はCSVに書き出してスプレッドシートで計算し、回答ごとの対応の管理にHalictを使う、という使い分けになります。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

回答してもらえる割合を上げる工夫

CSATは、回答してもらえる割合が低いと、一部の人の意見に偏った数字になります。割合を上げるための工夫を紹介します。

  • 体験の直後に送る:時間がたつほど、回答してもらえる割合は下がる傾向があります
  • 1問目をすぐに答えられる形にする:開いてすぐに点数を選べる形にし、自由記述は後に回します
  • 送る手段を選ぶ:メールを読まない顧客が多い場合は、サービスの画面の中や、チャットの最後にたずねる方法も検討します
  • 送る時間帯を選ぶ:仕事のメールなら平日の日中、個人向けなら夕方以降など、顧客がメールを読む時間帯に合わせます
  • 答えてもらった声で変えたことを伝える:「いただいたご意見をもとに、手続きを短くしました」と伝えると、次も答えてもらいやすくなります

回答してもらえた割合は、CSATの数字と一緒に毎月記録しておきます。割合が大きく下がった月は、送る仕組みに問題が起きていないかも確かめます。

結果を社内で報告するとき

CSATの結果を社内に報告するときは、数字だけを並べず、次の順で伝えると、改善の話し合いにつながります。

  1. 今月の数字と回答数:前の月と、前の年の同じ月との比較
  2. 変化の理由:数字が動いた理由として考えられること
  3. 自由記述で多かった声:分類ごとの件数と、代表的な声
  4. 低い評価への対応の状況:件数、対応済みの件数、対応の内容
  5. 次の月に試すこと:改善の案と担当

報告の場では、数字の上下に一喜一憂するより、「何が分かり、次に何をするか」に時間を使います。担当者の名前を挙げて低い評価を責めるような報告は避け、良い評価を受けた対応のやり方を共有する場にすると、チーム全体の対応が良くなっていきます。

数人のチームで始めるとき

数人のチームなら、大がかりな仕組みは要りません。無料のフォーム作成ツールで、点数の質問1つと自由記述1つのアンケートを作り、問い合わせの対応が終わったら案内を送る、という形で始められます。回答はスプレッドシートに集め、月に1回、全員で数字と自由記述を見る時間を取ります。

始めて3か月ほどたつと、自分たちの対応の満足度の水準と、不満が出やすい場面が見えてきます。そこから改善の案を1つずつ試していけば、少ない手間でも対応の質は確実に上がっていきます。回答の数が増えて手で管理しきれなくなったら、回答の管理や返信まで1か所でできる道具を検討すれば十分です。

CSATを改善につなげる進め方

CSATは、測って終わりにすると意味がありません。数字を改善につなげるための進め方を紹介します。

目標を決める

最初の数か月は、今の数字を把握することに集中します。今の水準が分かったら、「3か月後に5ポイント上げる」のように、今の数字をもとにした目標を決めます。他社の数字を目標にすると、計算方法や顧客の層が違うため、比べる意味が薄れます。

改善の案を1つずつ試す

自由記述で多かった不満から、改善の案を出します。一度に多くを変えると、どの改善が効いたのか分からなくなるので、1つずつ試して数字の変化を確かめます。

担当者と結果を共有する

CSATの結果は、対応した担当者にも共有します。良い評価を受けた対応は、どこが良かったのかをチームで共有すると、ほかの担当者のやり方も良くなります。低い評価を担当者を責める材料にすると、対応が守りに入り、かえって満足度が下がることがあるので気をつけます。

独自の視点から見た、顧客の声を扱える人の強み

在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、問い合わせ対応やアンケートの運用を外部に頼む会社が求めているのは、数字を集めることより、集まった声から「何を変えればよいか」を示してくれることです。CSATの数字の変化と自由記述を合わせて読み、改善の案まで出せる人は、作業の代行ではなく相談役として頼まれやすくなります。

中間の手数料がかからない直接取引では、依頼者は同じ予算でより多くの相談ができ、受け手は手取りが厚くなります。直接やり取りできる分、依頼者の顧客の事情も聞きやすく、改善の案も現場に合ったものになります。手数料0%で直接取引できる場では、こうした関係が長く続いている印象があります。

顧客の声を分析して業務の改善につなげる仕事に関心がある人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな案件があり、どんな力が求められるかを確かめられます。調査や分析を専門にする職種の相場は、研究者の年収・単価相場が参考になります。医療機関の受付のように、患者や利用者の満足度が大切にされる事務の仕事なら、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の解説も役に立ちます。まずは、問い合わせの対応の後に1問だけCSATの質問を送るところから始めてみてください。

よくある質問

Q. CSATはどのように計算するのですか?

一般的なのは、5段階のうち「満足」と「非常に満足」を選んだ人の数を、回答した人の総数で割り、100を掛けて割合で表す方法です。100人中80人が上位の2つを選んだ場合、CSATは80%になります。回答の点の平均で表す方法もありますが、一度決めた計算方法は途中で変えないことが大切です。前の数字と比べられなくなるためです。

Q. CSATとNPSは何が違うのですか?

CSATは、問い合わせの対応や購入など、ある1回の体験にどのくらい満足したかをたずねる指標です。NPSは、会社やサービスを親しい人にすすめたいかを0から10の11段階でたずね、全体への愛着を測る指標です。CSATは場面ごとの改善に、NPSは長い間隔での全体の評価に向いています。目的に合わせて組み合わせて使います。

Q. CSATのアンケートは何問くらいにすればよいですか?

点数の質問1つと、理由を聞く自由記述1つ程度に絞るのがおすすめです。質問を増やすと、途中で回答をやめる人が増え、回答の質も下がります。自由記述は必須にせず任意にしておくと、答えてもらいやすくなります。詳しく知りたいことがある場合は、CSATとは別のアンケートを用意して聞きます。

Q. CSATの回答数が少ないときはどうすればよいですか?

回答数が少ないと、数人の回答で数字が大きく動くので、数字の横に回答数を必ず書いておき、比べるときは慎重に扱います。回答数を増やすには、体験の直後にたずねる、スマートフォンから1画面で答えられる形にする、メールの中の選択肢を押すだけで回答できるようにする、といった工夫が役立ちます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月16日最終更新:2026年10月23日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方