チェックシートの作り方と、現場で記入しやすい項目の並べ方

@SOHO編集部
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チェックシートの作り方と、現場で記入しやすい項目の並べ方

この記事のポイント

  • ✓チェックシートの作り方を
  • ✓試しに使って直す手順まで順に整理しました
  • ✓Excel・Googleスプレッドシート・Wordでの作り方と

チェックシートは、作るだけなら30分もかかりません。思いつく確認項目を表に並べ、右側にチェック欄をつければ形にはなります。ところが、そうして作ったチェックシートは、現場で使われなくなることがよくあります。項目が多すぎて読まれない、作業の順番と並びが合わずに行ったり来たりする、全部の欄にまとめて印をつけて終わる。チェックシートの作り方で差が出るのは、表の見た目ではなく、項目の選び方と並べ方です。

この記事では、チェックシートの作り方を、目的の決め方から項目の洗い出し、記入しやすい並べ方、記入欄の形式、試しに使って直す手順まで順に説明します。Excel・Googleスプレッドシート・Wordでの具体的な作り方と、複数人で回すときに漏れを防ぐ管理の仕方も扱います。点検の作業を担当と期限つきで回したい場面では、カードの中のチェックリストで進み具合を表示できるPinatecaのような道具にも触れます。

チェックシートとは何か、2つの種類

チェックシートとは、確認すべき項目をあらかじめ書き出しておき、作業をしながら印や数字を書き込んでいく用紙や表のことです。チェックリスト、点検表、チェック表とも呼ばれ、呼び方による大きな違いはありません。

チェックシートは、使い道によって大きく2つに分けられます。

種類 使い道 例
点検用 決まった項目を漏れなく確認する 開店前の点検表、出張の持ち物リスト、請求書を送る前の確認表
記録用 起きたことの回数や数値を書きとめる 不良品の種類ごとの件数、問い合わせの内容ごとの件数、室温の記録

点検用は「やったかどうか」を確かめるもので、記入欄には印をつけます。記録用は「何が何回起きたか」を数えるもので、記入欄には正の字や数字を書きます。品質管理の分野では、記録用のチェックシートは問題の傾向をつかむための基本の道具として使われてきました。

作り始める前に、自分が作りたいのがどちらなのかを決めておきます。点検用と記録用を1枚に混ぜると、記入する人が「ここは印なのか、数字なのか」と迷い、記入の漏れが増えます。両方が必要なら、用紙を分けるか、同じ用紙の中で上下にはっきり区切ります。

チェックシートを作る理由は、人の記憶に頼らず、誰がやっても同じ確認ができるようにすることです。慣れた人ほど「いつもやっているから大丈夫」と確認を飛ばしがちで、ミスはそういう場面で起こります。チェックシートは、慣れた人の確認の抜けと、慣れていない人の迷いの両方を減らします。

作る前に決めておく3つのこと

チェックシートの作り方で最初にすることは、表を作ることではありません。次の3つを決めることです。

何を防ぐためのチェックシートか

1つ目は目的です。「品質を上げる」のような大きな目的ではなく、何を防ぎたいのかを具体的に書きます。

  • 請求書の宛名と金額の間違いを防ぐ
  • 閉店時の戸締まりと火の元の確認漏れを防ぐ
  • 新しく入った人が、受付の手順を飛ばさないようにする

目的が具体的になると、入れるべき項目と入れなくてよい項目が分かれます。請求書の間違いを防ぐのが目的なら、「書類をきれいにそろえたか」は入れなくてよい項目です。

誰が、いつ、どこで使うか

2つ目は、使う人と場面です。同じ点検でも、事務所の机で落ち着いて記入するのか、立ったまま片手で記入するのかで、作り方が変わります。

  • 立ったまま使うなら、用紙はA4の縦1枚に収め、クリップボードに挟める大きさにする
  • 手袋をしたまま使うなら、記入欄を大きくし、細かい字を書かせない
  • パソコンやスマートフォンで使うなら、画面を縦にスクロールするだけで最後まで進めるようにする

使う人が慣れているかどうかも考えます。慣れた人向けなら項目名は短くてよく、慣れていない人向けなら、判断の基準まで書く必要があります。

終わった後、誰が見るか

3つ目は、記入したチェックシートを誰が見て、どこに保管するかです。記入した後に誰も見ないチェックシートは、やがて形だけになります。

  • 記入した人とは別の人が、その日のうちに確認して印をつける
  • 異常があった項目は、決まった人に報告する
  • 記入済みの用紙やデータは、決めた期間だけ保管する

ここを決めておくと、チェックシートに「確認者」の欄や「異常があったときの連絡先」の欄が必要かどうかが決まります。

確認する項目を洗い出す手順

目的と場面が決まったら、確認する項目を洗い出します。次の4つの手順で進めると、漏れも余計な項目も減らせます。

1. 作業を最初から最後まで書き出す

まず、対象の作業を、実際にやる順番どおりに1行ずつ書き出します。頭の中だけで書くと抜けが出るので、可能なら実際に作業をしながら、またはベテランの人に作業してもらいながら書きます。

たとえば請求書を送る作業なら、「取引先と金額を一覧で確認する」「請求書の雛形を開く」「宛名を入れる」「品目と金額を入れる」「合計と消費税を確かめる」「振込先を確かめる」「PDFにする」「メールに添付して送る」のように、細かく書き出します。

2. 過去のミスと、ミスしやすい場所に印をつける

次に、書き出した作業のうち、過去にミスが起きたところ、起きたら影響が大きいところに印をつけます。チェックシートに載せるべきなのは、主にこの印がついた作業です。

全部の作業をチェック項目にする必要はありません。「請求書の雛形を開く」は、飛ばしたら作業そのものが進まないので、確認するまでもありません。チェック項目にするのは、飛ばしても作業が先に進んでしまい、後で問題になるものです。

3. 確認の基準を1文で書く

印をつけた作業ごとに、「何がどうなっていれば合格か」を1文で書きます。

  • 悪い例:金額を確認する
  • よい例:請求書の合計金額が、取引先との発注書の金額と一致している

「確認する」だけでは、何をどこまで見ればよいか分かりません。比べる相手(発注書、前月の請求書、マニュアルの写真など)を書くと、誰がやっても同じ確認ができます。

4. 項目の数を絞る

最後に、項目の数を見直します。チェックシートについて解説した記事でも、項目の作りすぎは失敗の典型として挙げられています。

「抜け漏れが心配だから」といって、必要以上に細かくチェック項目を作りすぎるのはよくありません。1つのタスクに対して複数の確認項目があると、使う側にとって煩雑に感じられ、チェック作業そのものが形だけになってしまう恐れがあります。 出典: lean-operation.com

目安として、1回の作業で確認する項目は10個から15個程度に収めます。それ以上になる場合は、作業の段階ごと(準備、作業中、終了時など)にチェックシートを分けます。

現場で記入しやすい項目の並べ方

項目が決まったら、並べ方を決めます。同じ項目でも、並べ方ひとつで記入しやすさは大きく変わります。

作業の順番どおりに並べる

最も基本の並べ方は、作業をする順番どおりです。作業を進めながら上から順に印をつけていけるので、行ったり来たりがなくなります。洗い出しの手順で作業を順番に書き出していれば、そのまま使えます。

場所や目線の流れに合わせて並べる

設備や部屋の点検のように、場所を移動しながら確認するものは、歩く順番に合わせて並べます。たとえば店舗の閉店時の点検なら、「入口から奥へ」「1階から2階へ」のように、動く順に項目を並べます。並びが動線と合っていないと、同じ場所を2回往復することになり、そのうち順番を無視して記入されるようになります。

1枚の機械や画面を点検する場合は、「左上から右下へ」のように目線の流れに合わせます。

大事な項目を目立たせる

飛ばすと大きな事故や損害につながる項目は、太字にする、枠で囲む、行の色を変えるなどして目立たせます。ただし、目立たせる項目が多すぎると、どれも目立たなくなります。1枚の中で2つか3つまでにとどめます。

区切りを入れる

項目が10個を超える場合は、段階や場所ごとに見出しを入れて区切ります。

区分 確認する項目 確認
準備 発注書の金額と件数が一覧と一致している
準備 取引先の宛名と担当者名が最新である
作成 品目ごとの単価と数量が発注書と一致している
作成 消費税の計算と合計金額が正しい
作成 振込先の口座番号が最新である
送付 PDFのファイル名に取引先名と請求月が入っている
送付 メールの宛先が取引先の請求担当者である

区切りがあると、作業を途中で中断したときに、どこまで終わったかが分かりやすくなります。

記入欄の形式を決める

並べ方が決まったら、記入欄の形式を決めます。記入欄の形式は、記入のしやすさと、後で見たときの分かりやすさの両方に影響します。

点検用の記入欄

点検用の記入欄は、次のどれかにします。

  • 印をつける欄:作業をしたら印をつける。最も簡単だが、「確認したが問題があった」を表せない
  • 「良・否」を選ぶ欄:問題がなければ良、あれば否に印をつける。否のときの対応を下に書いておく
  • 数値を書く欄:温度や個数など、数字で確かめるもの。合格の範囲を項目名の横に書いておく

おすすめは「良・否」を選ぶ形です。印をつけるだけの欄では、問題があったときに印をつけるべきかどうか、記入する人が迷います。「否」の欄があれば、問題を見つけたことを記録できます。

記録用の記入欄

記録用のチェックシートでは、縦に記録する内容(不良の種類、問い合わせの種類など)、横に日付や時間帯を並べ、交わるマスに正の字で回数を書き込みます。

問い合わせの種類 月 火 水 木 金 計
料金について
使い方について
不具合について
解約について
その他

縦の種類は、あらかじめ決めておきます。「その他」が多くなったら、その中身を見て新しい種類を作ります。

誰がいつ記入したかの欄

どちらの種類でも、用紙の上か下に、次の欄を設けます。

  • 日付と時刻
  • 記入した人の名前
  • 確認した人の名前
  • 異常があったときの内容と対応

記入した人と確認した人を分けておくと、記入の漏れや間違いに気づきやすくなります。

場面別のチェックシートの例

ここまでの作り方を、よくある3つの場面に当てはめた例を示します。項目の文言は、自分の職場の書類名や設備名に置き換えて使います。

店舗の開店前点検

店舗の開店前点検は、場所を移動しながら確認する点検用のチェックシートです。歩く順番に合わせて並べ、記入欄は「良・否」にします。

場所 確認する項目 良 否
入口 自動ドアが開閉し、床の段差に物がない
入口 営業時間の表示が今日の営業時間と一致している
売場 通路をふさぐ段ボールや台車がない
売場 値札と商品の位置が合っている
レジ 釣り銭の額が開店時の基準額と一致している
レジ 決済端末の電源が入り、テスト決済が通る
裏口 非常口の前に物がなく、扉が内側から開く

非常口の確認のように、飛ばすと大きな事故につながる項目は、行を太字にして目立たせます。「否」がついたときの連絡先は、表の下に書いておきます。

出張や訪問の持ち物確認

持ち物の確認は、出かける前に一度に確認する点検用のチェックシートです。カバンに入れる順番か、使う場面の順番に並べます。毎回必ず持つものと、行き先によって変わるものを分けておくと、毎回すべてを書き直さずに済みます。

  • 毎回持つもの:名刺、筆記用具、ノートパソコンと電源、スマートフォンの充電器、身分証
  • 行き先で変わるもの:訪問先の資料、見積書、契約書の控え、訪問先の入館に必要な書類

紙で使うなら、毎回持つものは印刷しておき、行き先で変わるものは空欄にして手で書き込む形にすると、使い回しが効きます。

在宅の仕事の納品前確認

在宅で文書や資料を作って納める仕事では、納品の前に確認するチェックシートがあると、手戻りが大きく減ります。

区分 確認する項目 確認
依頼内容 依頼書の文字数、形式、締め切りと一致している
依頼内容 指定された表記のルール(数字の全角半角など)に合っている
中身 固有名詞と数字を、元の資料と照らし合わせた
中身 誤字を、読み上げ機能か印刷で確かめた
納品 ファイル名が指定の形式になっている
納品 送り先のアドレスと添付ファイルが正しい

依頼主ごとに表記のルールが違う場合は、依頼主ごとにチェックシートを分けます。初めての依頼主から受けた指摘は、次の回から項目に加えていくと、同じ指摘を受けなくなります。

Excel・Googleスプレッドシート・Wordでの作り方

チェックシートは、表計算ソフトや文書作成ソフトで作れます。それぞれの作り方を説明します。

Excelで作る

Excelでは、項目を縦に並べ、右側の列を記入欄にします。「良・否」のように決まった値を選んでもらう欄は、ドロップダウン リスト(セルを押すと選択肢が出る仕組み)にしておくと、記入の表記がそろいます。Microsoftのサポートでは、ドロップダウン リストの役割を次のように説明しています。

ドロップダウンにより、ユーザーは自分で作成するリストから項目を選べるようになります。 出典: support.microsoft.com

手順は次のとおりです。

  1. 記入欄にしたいセルを選ぶ
  2. リボンの「データ」タブから「データの入力規則」を開く
  3. 「設定」タブの入力値の種類で「リスト」を選び、ソースに「良,否」のように選択肢をカンマで区切って入力する
  4. 「OK」を押す

印刷して紙で使う場合は、ページレイアウトの設定で、A4の1枚に収まるように縮小の倍率を調整します。

Googleスプレッドシートで作る

複数の人が同じチェックシートに記入する場合や、スマートフォンから記入する場合は、Googleスプレッドシートが便利です。セルにチェックボックスを入れられます。Googleのヘルプでは、チェックボックスはプロジェクトの進行状況の追跡や出欠確認、ToDoリストなどに使えると紹介したうえで、挿入の手順を次のように案内しています。

  1. チェックボックスを挿入するセルを選ぶ
  2. 上部のメニューで「挿入」から「チェックボックス」を選ぶ

チェックボックスは、オンにすると値が「TRUE」、オフだと「FALSE」になります。COUNTIF関数でTRUEの数を数えれば、何項目のうち何項目が終わったかを自動で表示できます。たとえばB2からB15までがチェック欄なら、=COUNTIF(B2:B15,TRUE) と入力したセルに、印がついた項目の数が表示されます。

スマートフォンから記入できるようにする

現場を歩きながら記入する点検では、紙の代わりにスマートフォンで記入する形もあります。Googleフォームで点検の項目を並べ、記入した内容をスプレッドシートに集める方法です。Googleのヘルプによると、フォームの質問の形式には、回答を1つだけ選ぶ「ラジオボタン」、複数を選べる「チェックボックス」、写真などを送ってもらう「ファイルのアップロード」などがあります。

作り方の目安は次のとおりです。

  1. 項目ごとに「ラジオボタン」の質問を作り、選択肢を「良」「否」にする
  2. 全部の質問を「必須」にして、答え忘れを防ぐ
  3. 最後に「否があった場合の内容」を書く「段落」の質問を加える(必須にはしない)
  4. 点検した人の名前を選ぶ質問を、フォームの最初の質問にする

フォームで記入すると、送信した日時が自動で記録され、スプレッドシートに1回の点検が1行で並びます。紙のように用紙を回収して入力し直す手間がかかりません。ただし、ファイルのアップロードの質問は、ヘルプによると回答者がGoogleアカウントにログインする必要があるため、アカウントを持たない人も記入する場合は使わない形にします。

記入する人を迷わせない言葉を選ぶ

項目の文言は、記入する人が迷わない言葉で書きます。次の3つを意識すると、迷いが減ります。

  • 否定の言い方を避ける:「汚れていないか」より「汚れがない」のほうが、良と否のどちらに印をつければよいか迷わない
  • 数字で書けるものは数字で書く:「十分な量がある」より「10個以上ある」
  • 1つの項目に1つの確認だけを書く:「電源が入り、画面が表示される」のように2つをつなげると、片方だけできたときに迷う

最後の点は特に大事です。2つの確認をつなげた項目は、作った本人には自然に見えても、記入する人は「片方はできたが、片方はできなかった」ときにどう書けばよいか分かりません。迷ったら、項目を2行に分けます。

Wordで作る

文章の説明が多いチェックシートや、印刷して配る用紙は、Wordで作るのも手です。Wordでは、「開発」タブを表示させると、文書の中にクリックで印をつけられるチェックボックスを挿入できます。「開発」タブは初期設定では表示されていないため、オプションのリボンのユーザー設定から表示させます。

紙に印刷して使うだけなら、表を作り、記入欄に「□」の記号を入れるだけでも十分です。

記録用チェックシートの集計と活かし方

記録用のチェックシートは、記入して終わりではなく、集計して初めて役に立ちます。問い合わせの種類や不良の種類ごとに回数を記録したら、次の手順で集計します。

1. 期間を区切って合計する

まず、1週間や1か月など期間を区切り、種類ごとに合計します。日によってばらつきがあるので、1日分だけで判断しないようにします。

2. 多い順に並べ替える

次に、合計の多い順に種類を並べ替えます。多くの場合、上位の2つか3つの種類で、全体の半分以上を占めます。改善に手をつけるのは、この上位の種類からです。件数の少ない種類をいくら減らしても、全体はあまり変わりません。

たとえば1か月の問い合わせが100件あり、「使い方について」が45件、「料金について」が25件、残りの種類が合わせて30件だったとします。この場合、使い方の案内を見直せば、問い合わせの半分近くに効く可能性があります。

3. 前の期間と比べる

改善を行ったら、同じチェックシートで記録を続け、前の期間と比べます。改善した種類の件数が減っていれば、改善が効いたと考えられます。比べるためには、種類の分け方を途中で変えないことが大切です。新しい種類を作る場合は、作った日を記録しておきます。

4. 記録した人に結果を返す

集計の結果は、記録してくれた人に返します。自分の記録が改善につながったと分かると、記録の丁寧さが続きます。逆に、何に使われたか分からないまま記録だけを続けさせると、記録は次第に雑になります。

試しに使って直す手順

チェックシートは、作った時点では完成していません。実際に使ってもらい、直してから本格的に使い始めます。

1週間ほど試しに使う

まず、実際に作業をする人に1週間ほど使ってもらいます。その間、次のことを記録してもらいます。

  • 意味が分からなかった項目
  • 作業の順番と並びが合わなかったところ
  • 書く場所が足りなかったところ
  • チェックシートにないが、確認が必要だと感じたこと

記入済みの用紙を見る

試用期間の記入済みの用紙を並べて見ると、直すべき場所が見えてきます。

  • 毎回空欄になっている項目は、意味が伝わっていないか、その場で確認できない項目の可能性がある
  • 毎回「良」の項目は、本当に毎回確認しているか、実際の作業を見て確かめる
  • 備考欄に毎回同じことが書かれていれば、それを項目にする

版と更新日を入れる

直したチェックシートには、用紙の隅に版の番号と更新日を入れます。古い用紙と新しい用紙が混ざると、確認の内容がそろわなくなります。新しい版を配るときは、古い用紙を回収します。

作業の手順が変わったとき、新しい設備や書式が入ったとき、ミスが起きたときは、チェックシートを見直す合図です。半年に1回など、定期的に見直す日も決めておきます。

チェックシートを定着させる運用の工夫

よくできたチェックシートでも、使い始めの数週間で定着しなければ、元のやり方に戻ってしまいます。定着させるには、作り方とは別に、運用の工夫が要ります。

用紙の場所と記入のタイミングを決める

紙のチェックシートは、作業をする場所のすぐ近くに用意します。事務所の棚にしまってあると、取りに行くのが面倒になり、作業が終わってからまとめて記入されるようになります。デジタルなら、作業で使う画面のすぐ横で開けるように、ブックマークやホーム画面にリンクを用意しておきます。

最初の数週間は、確認する人が毎日見る

使い始めの数週間は、確認する人が毎日記入済みのチェックシートを見て、記入の漏れや「否」の対応にすぐ声をかけます。見てもらえていると分かると、記入する人も丁寧に記入するようになります。

理由を伝える

「なぜこの項目を確認するのか」を、使い始める前に一度説明します。過去に起きたミスや、確認を飛ばしたときに起こりうることを具体的に伝えると、項目の意味が伝わり、形だけの記入が減ります。

複数人で回すときの管理の仕方

1人で使うチェックシートなら、紙や表計算ソフトで十分です。ところが、複数の人が分担して点検する、毎週や毎月くり返す、という形になると、チェックシートそのものとは別に「誰がいつまでに点検するか」の管理が必要になります。

表計算ソフトで管理する場合

表計算ソフトで管理する場合は、点検の予定を一覧にします。

点検 担当 期限 状況
月末の請求書の確認 Aさん 毎月末日 未着手
備品の在庫の確認 Bさん 毎週金曜 完了
防災用品の点検 Cさん 3月末 対応中

件数が少なく、担当が固定されているうちは、この一覧で十分に回ります。

表で回すのが苦しくなる場面

一方で、次のような場面では、表での管理が苦しくなります。

  • 複数の人が同じ表を同時に更新し、誰がどこを直したか分からなくなる
  • 期限が過ぎたことに、誰も気づかない
  • 点検で見つかった問題の対応が、表の備考欄に埋もれる

こうした場面で選択肢になるのが、プロジェクト管理の道具のPinatecaです。公式の使い方ガイドによると、1件の仕事を1枚のカードとして扱い、カードの中にチェックリスト(細かい手順)を入れると、進み具合が「2/4」のようにカードの表に表示されます。担当者と終了日を設定でき、終了日を過ぎるとカードの表示が赤くなります。カードを列に並べて進み具合を動かすカンバンや、月と週で予定を見渡すカレンダーなど8種類のボードがあり、公式サイトによると5人まで無料で使えます。点検で見つかった問題は、カードのコメントで担当者を呼んで相談できます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

チェックシートの中身そのもの(何を、どの基準で確認するか)は、この記事で説明した作り方で決めます。道具が担うのは、その点検を誰がいつまでにやったかを見える形にする部分です。

チェックシートでよくある失敗

最後に、チェックシートを作るときと使うときによくある失敗を整理します。

まとめて印をつける

作業が終わった後に、全部の欄にまとめて印をつけるのは、最もよくある失敗です。これでは確認したことになりません。防ぐには、項目ごとに記入する時刻を書く欄を設ける、記入する場所を作業する場所の近くにする、などの工夫があります。何より、項目の数を絞り、1つずつ記入する負担を減らすことが効きます。

作った人しか意味が分からない

作った人にとっては当たり前の言葉が、他の人には通じないことがあります。「例の書類」「いつもの手順」のような言い方は避け、書類名や手順名を正しく書きます。作成に関わっていない人に一度使ってもらうと、通じない言葉が見つかります。

見直さないまま使い続ける

作業の手順が変わっても、チェックシートだけが古いまま使われていることがあります。古い項目が残っていると、記入する人は「この項目は関係ない」と感じ、他の項目まで軽く扱うようになります。版と更新日を入れ、見直しの時期を決めておきます。

異常があったときの対応が決まっていない

「否」に印がついても、その後どうするかが決まっていないと、問題は放置されます。チェックシートの下に「否があった場合は、その日のうちに〇〇に連絡する」と書いておきます。

在宅の仕事から見た、チェックシートとマニュアル作り

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた編集部の立場から見ると、チェックシートやマニュアルの作成は、事務の仕事の中でも外部に頼まれることの多い作業です。現場の作業を聞き取り、項目に分け、誰が読んでも分かる言葉に直し、表計算ソフトで使える形に整える。この一連の作業は在宅で完結できます。

こうした仕事で求められるのは、表の作り方よりも、作業を聞き取って「どこでミスが起きるか」を見つける力です。チェックシートの作り方を身につけておくと、業務の見直しや手順書の作成を頼まれたときにも応用できます。業務の進め方の見直しや、AIを使った作業の効率化を支援する仕事については、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で仕事の内容を紹介しています。

チェックシートを含む業務の改善を、経営の視点から助言する専門家の資格としては中小企業診断士があります。また、医療事務の受付や会計のように、確認の手順が細かく決まっている仕事では、チェックシートの作り方がそのまま役に立ちます。医療事務の仕事に関心がある人は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)で資格の内容を確認できます。紙の用紙の見た目まで整えて納める仕事では、デザインの知識も役立ちます。書式やレイアウトを整える仕事の報酬の目安は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。

チェックシートの作り方は、目的を決め、作業を順番に書き出し、ミスしやすいところだけを項目にし、作業の順に並べ、試しに使って直す、の流れです。まずは今いちばんミスが気になっている作業を1つ選び、その作業を最初から最後まで書き出すところから始めてみてください。

よくある質問

Q. チェックシートとチェックリストに違いはありますか?

呼び方による決まった違いはなく、どちらも確認する項目をあらかじめ並べた表や用紙を指します。分けて考えたほうがよいのは、呼び方よりも使い道です。作業をしたかどうかを確かめる点検用と、起きたことの回数や数値を書きとめる記録用では、記入欄の形式が変わります。1枚に両方を混ぜると記入する人が迷うので、用紙を分けるか、はっきり区切ります。

Q. チェック項目はいくつくらいにすればよいですか?

1回の作業で確認する項目は、10個から15個程度に収めるのが目安です。それより多いと、全部を丁寧に確認する負担が大きくなり、まとめて印をつけるような形だけの記入が増えます。項目が多くなる場合は、準備、作業中、終了時のように段階ごとにチェックシートを分けると、1枚あたりの項目を減らせます。

Q. 紙とデジタルのどちらで作るのがよいですか?

立ったまま使う、手が汚れる、通信が不安定な場所で使う、といった場面では紙が向いています。複数の人が同じ表に記入する、離れた場所から進み具合を確かめたい、集計を自動にしたい、といった場面ではGoogleスプレッドシートなどのデジタルが向いています。使う人と場面に合わせて選び、迷ったら紙で試してから移す方法もあります。

Q. 作ったチェックシートが使われなくなるのはなぜですか?

多いのは、項目が多すぎる、作業の順番と並びが合っていない、意味の分からない言葉がある、記入した後に誰も見ない、の4つです。試しに1週間ほど使ってもらい、毎回空欄の項目や毎回同じ備考が書かれる項目を見直すと、原因が見つかります。記入した人とは別の人が確認する欄を設けると、形だけの記入も減ります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月5日最終更新:2026年10月16日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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