イベントのブース販売で手作り品を売る流れと、出店前に決めること


この記事のポイント
- ✓ハンドメイドマルシェや手作り市などイベントのブース販売で手作り品を売りたい人に向けて
- ✓食品や布製品の表示と許可
- ✓イベント後の通販へのつなげ方までを順に解説します
手作りのアクセサリーや布小物、イラストのグッズを、イベントのブース販売で売ってみたいと考える人は少なくありません。ネットで売るのと違い、お客さんの顔を見ながら手渡しできるのがブース販売の魅力です。一方で、初めての出店では「何をどれだけ作ればよいか」「値段はどう決めるか」「当日に何を持っていけばよいか」が分からず、申し込みの手前で止まってしまいがちです。
この記事では、イベントのブース販売で手作り品を売るまでの流れを、イベントの種類、申し込みから当日までの手順、出店前に決めること、価格の決め方、持ち物、陳列と会計、表示や許可の決まり、税金、イベント後の通販へのつなげ方の順に整理します。結論を先に書くと、ブース販売の成否は当日の接客よりも、出店前に「売る物の数と価格」「出店にかかる費用の回収ライン」を決めておけるかどうかで決まります。
ブース販売とは、どんな売り方か
ブース販売とは、イベント会場の決められた区画(ブース)を借りて、自分の商品を並べて売る方法です。区画の大きさはイベントによって違い、長机1台分の区画から、テントを立てられる屋外の区画まであります。
手作り品を売れるイベントには、次のような種類があります。
| イベントの種類 | 主な商品 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハンドメイドマルシェ・手作り市 | アクセサリー、布小物、雑貨 | 手作り品が中心で、初めての出店者も多い |
| クラフトフェア | 陶器、木工、革製品 | 作家性の高い作品が集まり、審査があることが多い |
| 同人誌即売会 | 本、イラストのグッズ | 二次創作を含む創作物が中心で、規約が細かい |
| 商業施設のポップアップ | 雑貨、衣類 | 期間が数日から数週間と長く、出店料が高めのことがある |
| 地域のお祭りや朝市 | 食品、雑貨 | 地元のお客さんが多く、食品の出店には許可が要る |
イベントごとに、来場するお客さんの層、出店料、審査の有無、売ってよい物の決まりが違います。最初に出るイベントを選ぶときは、自分の商品と同じ種類の物が多く並ぶイベントを選ぶと、お客さんの目的と商品が合いやすくなります。
ネットの販売との違い
ネットで手作り品を売る場合、写真と説明文で商品の魅力を伝え、注文が入ってから梱包して発送します。ブース販売では、お客さんが実物を手に取り、その場で買って持ち帰ります。手触りや大きさ、色味が伝わりやすい商品、たとえば布小物や陶器、アクセサリーは、ブース販売で売れやすい傾向があります。
一方で、ブース販売には出店料、交通費、当日の拘束時間がかかります。売上が出店料に届かない日もあります。ネットの販売とブース販売のどちらが向いているかは、商品の種類と、作り手が使える時間で変わります。
出店までの流れ
イベントのブース販売に出店するまでの一般的な流れを、順番に整理します。
手順1 イベントを探す
ハンドメイドのイベントは、イベントの主催者のホームページ、SNS、出店者を募集する情報サイトで見つかります。地域の商工会や自治体の広報誌に、お祭りや朝市の出店者募集が載ることもあります。
手順2 募集要項を読む
募集要項には、開催日時、会場、区画の大きさ、出店料、申し込みの締め切り、審査や抽選の有無、売ってよい物と売ってはいけない物、机や椅子の貸し出しの有無、搬入と搬出の時間が書かれています。特に「売ってはいけない物」と「キャンセルの扱い」は、申し込む前に必ず読みます。
手順3 申し込む
申し込みでは、作品の写真、作品の説明、出店者名を求められることが多くあります。審査のあるイベントでは、写真の出来で結果が変わります。明るい場所で、作品の質感が分かる写真を用意します。
手順4 出店料を払う
審査や抽選に通ったら、出店料を払います。支払いの期限を過ぎると出店が取り消されることがあるので、期限を確かめておきます。
手順5 商品と道具を準備する
売る物の数を決めて作り、値札、陳列の道具、会計の道具をそろえます。準備には思ったより時間がかかるので、イベントの1か月前には商品づくりの計画を立てておきます。
手順6 当日に出店する
搬入の時間に会場に入り、ブースを組み立てます。開場したら接客と会計を行い、終わったら片付けて搬出します。
手順7 振り返る
売れた物、売れなかった物、お客さんからの質問、売上と費用を記録します。次の出店の計画に生かせる材料になります。
出店前に決めること
ブース販売を初めて行う人が、申し込みの前後に決めておきたいことを整理します。
何を売るか
手作り品の種類は絞り込むほど、ブースの見た目がまとまり、お客さんに何の店かが伝わりやすくなります。アクセサリーとお菓子と布小物を同じブースに並べると、どれも目立たなくなります。最初の出店では、自分が最も得意な1〜2種類に絞ります。
どれだけ作るか
作る数は、イベントの規模と来場者の数から見当をつけます。初めての出店では売れる数の見当がつかないので、作りすぎて在庫を抱えるより、少し足りないくらいの数で臨むほうが損が小さくなります。売り切れた場合は、通販の案内やSNSのアカウントを伝えて、次につなげられます。
価格の帯をどうするか
ブースの前で立ち止まったお客さんが、迷わず買える価格の商品と、じっくり選んでもらう価格の商品を組み合わせます。たとえば、数百円の小物を入り口にして、数千円の主力の商品を見てもらう組み立てです。価格の帯が1つしかないと、予算が合わないお客さんは素通りしてしまいます。
一人で出るか、誰かと出るか
一人で出店すると、会計中に別のお客さんに声をかけられない、トイレや休憩で席を外せないといった場面が出てきます。家族や友人に手伝ってもらえるなら、接客と会計を分担できます。一人で出る場合は、商品に値札を付け、説明のカードを添えて、お客さんが自分で選べる状態にしておきます。
支払いの方法をどうするか
現金だけで受けるか、キャッシュレス決済も受けるかを決めます。キャッシュレス決済の端末やアプリを使う場合は、手数料と入金までの日数がサービスによって違うので、それぞれの公式ページで確かめてから選びます。会場の通信の状態によっては決済がつながりにくいこともあるので、現金も受けられるようにしておくと安心です。
価格の決め方と、費用を回収する計算
手作り品の価格は、材料費だけで決めると、作る時間と出店の費用が回収できません。ブース販売の価格は、次の3つを合わせて考えます。
| 費用の種類 | 内容 |
|---|---|
| 材料費 | 布、糸、パーツ、包装の袋や台紙 |
| 作る時間 | 1点を作るのにかかる時間と、自分の時間の値段 |
| 出店の費用 | 出店料、交通費、陳列の道具、値札や看板の印刷代 |
出店の費用は、イベントの日に売る商品の数で割って、1点あたりに乗せる考え方が分かりやすい方法です。たとえば出店料と交通費で合計6,000円かかり、当日に40点売れる見込みなら、1点あたり150円を出店の費用として回収する必要があります。
費用を回収できる売上を先に計算する
出店の前に、「この日に最低いくら売れれば、出店の費用と材料費を回収できるか」を計算しておきます。たとえば、出店の費用が6,000円、売る商品の材料費が1点あたり300円、価格が1点1,500円なら、1点売るごとに1,200円が手元に残ります。6,000円を1,200円で割ると5点なので、5点売れれば出店の費用を回収できます。
この計算をしておくと、当日に売れ行きが思わしくなくても、どこまで売れれば損をしないかが分かり、落ち着いて接客できます。次の出店を続けるかどうかの判断にも使えます。
安すぎる価格の落とし穴
初めての出店では、売れ残るのが怖くて価格を安くしがちです。しかし、安すぎる価格は、作る時間を回収できないだけでなく、次のイベントで価格を上げにくくします。同じイベントのほかの出店者の価格帯を下見しておき、自分の商品の手間と比べて決めます。
セット価格と値引きの考え方
ブース販売では、「2点で○円」のようなセット価格を付けると、もう1点を手に取ってもらうきっかけになります。ただし、セット価格にしたときに1点あたりの手元に残る額がいくらになるかを、必ず計算してから付けます。閉場の直前に売れ残りを値引きする出店者もいますが、値引きを繰り返すと「最後まで待てば安くなる店」と覚えられ、開場直後に買ってもらえなくなります。値引きをするなら、傷のある物や試作品など、理由のある商品に限るほうが、通常の価格を守れます。
価格の表示の仕方
価格は税込みの額で表示し、お客さんが会計の前に支払う額が分かるようにします。「1,500円」と書いた値札の横に、素材や大きさを短く添えると、価格の理由が伝わりやすくなります。手間のかかった商品ほど、どこに手間がかかっているかを一言添えると、価格に納得して買ってもらえます。
イベントまでの1か月の段取り
出店が決まってから当日までの準備を、1か月前から逆算して組み立てる例です。手作り品は作るのに時間がかかるので、商品づくりを先に進め、陳列や会計の準備は後半にまとめます。
4週間前 売る物と数を決める
売る商品の種類、それぞれの数、価格を決めます。材料が足りなければこの時期に注文します。材料の取り寄せに時間がかかる物は、さらに早く手配します。
3週間前から2週間前 商品を作る
決めた数の商品を作ります。平日に作れる時間が限られている人は、週末にまとまった時間を取り、同じ工程をまとめて進めます。作りながら、1点にかかった時間を記録しておくと、次の出店で価格を見直すときの材料になります。
2週間前 値札と看板、ショップカードを作る
値札、店名の看板、価格表、説明のカード、ショップカードを用意します。印刷を外に頼む場合は、届くまでの日数を見込んでおきます。
1週間前 陳列の練習をする
家で、区画と同じ大きさの机に商品を並べてみます。並べた様子を写真に撮り、遠くから見たときに何の店かが伝わるかを確かめます。足りない陳列の道具があれば、この時期にそろえます。
前日 持ち物を確かめて詰める
持ち物の一覧を見ながら、商品と道具を箱に詰めます。つり銭を用意し、キャッシュレス決済の端末やスマートフォンを充電します。会場までの道順と搬入の時間を確かめ、早めに休みます。
段取りを書き出しておくと、準備の遅れに早く気づけます。2回目以降の出店では、前回の段取りを見直して使い回せるので、準備の負担が軽くなります。
当日の持ち物
ブース販売の当日に必要な持ち物を整理します。イベントによって机や椅子の貸し出しの有無が違うので、募集要項と照らし合わせて準備します。
| 分類 | 持ち物 |
|---|---|
| 陳列 | テーブルクロス、商品を立てる台や箱、トレイ、鏡(アクセサリーの場合) |
| 表示 | 値札、看板(店名)、価格表、説明のカード、SNSや通販の案内のカード |
| 会計 | つり銭、小銭入れ、計算機、キャッシュレス決済の端末やスマートフォン、充電器 |
| 包装 | 紙袋、ビニール袋、緩衝材、ショップカード |
| 記録 | 売れた物を書き込む表、筆記用具 |
| 設営 | 養生テープ、はさみ、クリップ、折りたたみの棚(屋外ならテントの重り) |
| 自分の備え | 飲み物、軽食、防寒具や日よけ、ひざ掛け |
つり銭は、価格の付け方によって必要な硬貨が変わります。価格を500円単位や100円単位にそろえておくと、つり銭の準備と会計が楽になります。
陳列と接客のこつ
ブースの前を通るお客さんが立ち止まるかどうかは、遠くから見たときの印象で決まります。
高さを出す
商品を机の上に平らに並べるだけだと、遠くから何を売っているかが見えません。箱や棚で段差を作り、目の高さに主力の商品が来るように並べます。
値札をはっきり付ける
値札が無いと、お客さんは価格を聞くのをためらって通り過ぎてしまいます。すべての商品に値札を付け、遠くからも読める大きさで書きます。
店名と商品の種類を看板で伝える
ブースの前面に、店名と「布小物」「天然石のアクセサリー」など商品の種類を書いた看板を出します。何の店かが一目で分かると、目的に合うお客さんが立ち止まりやすくなります。
話しかけすぎない
お客さんが商品を手に取った直後に話しかけると、身構えて立ち去ってしまうことがあります。あいさつだけをして、お客さんが質問したそうなときに説明するくらいの距離感が、ブース販売では好まれます。素材や作り方の説明をカードにして添えておくと、話しかけなくても伝わります。
試着や試用を用意する
アクセサリーなら鏡を、布小物ならサンプルを用意し、実際に手に取って確かめてもらえるようにします。手に取ってもらえると、ネットの販売にはない、ブース販売ならではの強みが生きます。
売る物によって必要な表示と許可
手作り品でも、売る物によっては法律の決まりがあります。出店の前に確かめておきたいものを整理します。
手作りのお菓子や食品
手作りのお菓子やジャム、パンなどの食品を売る場合は、保健所の営業許可が必要になることがあります。厚生労働省は、営業許可と営業届出の制度について、業種ごとの区分をまとめています。自宅の台所で作った食品をそのまま売ることは、一般にできません。許可の種類や施設の基準は地域や扱う品で変わるので、出店する会場の地域を管轄する保健所に、作る場所と売る場所の両方を伝えて確かめます。
営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報 出典: 厚生労働省「営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報」
イベントによっては、食品の出店を許可を持つ出店者に限っていたり、主催者がまとめて保健所に届け出ていたりします。募集要項の食品の扱いを読み、分からなければ主催者に問い合わせます。
布製品や衣類、雑貨
衣類やかばん、布の小物などの家庭用品には、家庭用品品質表示法という表示の決まりがあります。消費者庁は、この法律を次のように説明しています。
「家庭用品品質表示法」は、消費者が日常使用する家庭用品を対象に、商品の品質について事業者が表示すべき事項や表示方法を定めており、これにより消費者が商品の購入をする際に適切な情報提供を受けることができるように制定された法律です。 出典: 消費者庁「家庭用品品質表示法」
対象になるのは、決められた品目だけです。自分の商品が対象に入るかどうかは、消費者庁の対象品目一覧で確かめます。対象に入る場合は、素材の組成や取り扱いの表示が求められることがあります。
石けんやアロマなど肌に使う物
手作りの石けん、ハンドクリーム、アロマのスプレーなど、肌に使う物を化粧品として売る場合は、製造と販売に許可が必要です。雑貨として売っていても、効能をうたうと化粧品や医薬品とみなされることがあります。都道府県の薬務の担当窓口に確かめてから出店します。
キャラクターやブランドのデザイン
人気のキャラクターやブランドのロゴを使った手作り品は、著作権や商標権を侵害するおそれがあります。二次創作を扱う同人誌即売会でも、権利者が定めたガイドラインの範囲でしか扱えない場合があります。自分で考えたデザインで作るのが確実です。
当日の流れ
ブース販売の当日の流れを、時間の順に整理します。
搬入と設営
搬入の時間に会場に入り、受付を済ませてから、決められた区画に机と商品を並べます。設営には思ったより時間がかかるので、家で一度、同じ大きさの机に並べて練習しておくと当日に慌てません。並べた様子を写真に撮っておくと、当日はそれを見ながら再現できます。
開場から昼まで
開場直後は、目当ての出店者のブースに向かうお客さんが多く、人の流れが速くなります。この時間は、看板と主力の商品の見え方が売れ行きを左右します。
昼すぎから終盤
昼すぎになると、会場をゆっくり見て回るお客さんが増えます。商品について質問されることも増える時間です。売れた商品の補充や、陳列の並べ替えをしながら、売れ行きを記録します。
撤収
終了の時間になったら、商品と道具を片付けて搬出します。会場によっては、ごみの持ち帰りや床の養生テープの剥がし残しに決まりがあります。来たときよりきれいにして帰ると、主催者からの信頼につながり、次回の審査で有利になることもあります。
イベントのあとに、通販とSNSにつなげる
ブース販売で手に取ってもらった商品は、イベントのあとに通販で買ってもらえる可能性があります。ブースで配ったショップカードやSNSの案内から、イベントのあとに注文が入ることも珍しくありません。
一方で、通販の準備はブース販売とは別の作業が必要です。同人誌を通販で売りたいと考えた人の声として、次のような悩みが書かれています。
イベントには出ないけど、本を作ったし通販したい……どうしたら良いのか分からない……どこから始めて、何を気を付ければ良いのか分からない…… 出典: note.com
イベントのブース販売と通販を組み合わせるなら、次の準備をしておきます。
商品の写真を撮っておく
イベントの準備の段階で、商品の写真を撮っておきます。ブースに並べた様子の写真も、通販のページやSNSで使えます。
販売の場所を決める
手作り品は、ハンドメイドのマーケットや、自分のネットショップで販売できます。サービスによって販売手数料、振込手数料、発送の方法が違うので、それぞれの公式ページで今日時点の料金を確かめて選びます。ネットで販売する場合は、特定商取引法にもとづく表示(販売する人の名前や連絡先、返品の条件など)が求められます。
SNSで次の出店を知らせる
ブースに来てくれたお客さんは、次の出店の情報を知りたいと思っています。SNSで出店の予定、新作の情報、制作の様子を発信しておくと、次のイベントで再び足を運んでもらえます。SNSでの発信や集客の仕事に興味が出てきたら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、Web集客やSNS運用の仕事の種類を確かめられます。
初めての出店で起きやすい失敗と、その防ぎ方
初めてブース販売に出た人がつまずきやすい場面と、前もってできる対策を整理します。
商品が少なく見えてしまう
作った商品を全部並べても、机の上がまばらに見えることがあります。机の大きさに対して商品が少ないと、お客さんは「もう売り切れが近い店」か「始めたばかりの店」と受け取り、立ち止まりにくくなります。同じ商品を数点ずつ重ねて並べる、布や箱で段差を作って空いた場所を埋める、ディスプレイ用の小物を添えるといった工夫で、机の上の密度を上げます。
つり銭が足りなくなる
開場直後に高い額のお札で払うお客さんが続くと、つり銭がすぐに足りなくなります。100円玉と500円玉、1,000円札を多めに用意し、価格を100円単位や500円単位にそろえておくと、つり銭の不足を防げます。
売れた数が分からなくなる
忙しい時間帯に会計を続けると、何がいくつ売れたかが分からなくなります。商品の一覧を書いた表を手元に用意し、売れるたびに線を引いていくと、閉場後の集計が楽になります。キャッシュレス決済のアプリに商品を登録して、会計と同時に記録する方法もあります。
体力が持たない
ブース販売は、開場から閉場まで立ちっぱなし、座りっぱなしが続きます。屋外のイベントでは、日差しや寒さで体力を奪われます。飲み物と軽食、季節に合わせた防寒具や日よけを用意し、手伝ってくれる人がいるなら交代で休憩を取ります。
商品が壊れる、汚れる
搬入のときに商品が壊れたり、屋外で砂ぼこりをかぶったりすることがあります。壊れやすい物は緩衝材で包んで運び、屋外のイベントでは商品を袋に入れたまま並べる、透明のケースに入れるなどの対策をとります。
屋外のイベントに出るときの準備
公園や広場で開かれるイベントでは、屋内とは違う準備が必要です。
天気への備え
屋外のイベントは、雨や風で中止になることも、開催されても来場者が大きく減ることもあります。雨天時に中止か決行か、中止のときに出店料が戻るかどうかを、募集要項で確かめておきます。決行される場合に備えて、商品を覆うビニールのシート、テーブルクロスを留めるクリップ、濡れても困らない収納箱を用意します。
テントと重り
テントの設置が出店者の責任になるイベントでは、テントの脚に付ける重りが必須です。風でテントが飛ばされると、自分の商品だけでなく、周りの出店者や来場者にけがをさせるおそれがあります。重りの重さに決まりがあるイベントもあるので、募集要項を確かめます。
日差しと色あせ
布製品や紙の商品は、長時間の日差しで色があせることがあります。日差しの強い日は、商品の向きを変える、日陰になる位置に並べ替えるなどして、商品を守ります。
主催者とのやり取りで気をつけること
ブース販売は、主催者が用意した場を借りて行うものです。主催者との信頼関係は、次の出店の審査や、よい区画の割り当てにも影響します。
締め切りと連絡を守る
申し込みの締め切り、出店料の支払い期限、搬入と搬出の時間は、必ず守ります。遅れそうなときは、早めに主催者に連絡します。
キャンセルの扱いを確かめる
体調不良や家族の事情で出店できなくなることもあります。キャンセルの連絡の期限と、出店料が戻るかどうかを、申し込みの前に確かめておきます。キャンセルの連絡をしないまま欠席すると、次回以降の出店を断られることがあります。
決まりを守る
音楽を流してよいか、呼び込みをしてよいか、区画からはみ出して商品を並べてよいかなど、イベントごとに決まりがあります。決まりを守ることは、周りの出店者との関係を保つことにもつながります。
ショップカードと案内の作り方
ブース販売で手に取ってもらった商品を、イベントのあとにも思い出してもらうための道具が、ショップカードです。名刺ほどの大きさのカードに、次の項目を載せます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 看板と同じ表記にそろえる |
| 商品の種類 | 「布小物」「天然石のアクセサリー」など一言で |
| SNSのアカウント | 次の出店の情報を流す先 |
| 通販のページ | ネットでも販売している場合 |
| 連絡先 | 注文や問い合わせを受けるメールアドレス |
カードは、購入してくれたお客さんの袋に入れるだけでなく、ブースの前に自由に取れるように並べておきます。買わずに帰ったお客さんが、あとから通販で注文してくれることもあります。
ブース販売の収入と税金
ブース販売の売上は、税金の上では、事業所得か雑所得として扱われます。税金がかかるのは売上そのものではなく、売上から材料費、出店料、交通費などの経費を差し引いた所得です。経費を差し引くためにも、レシートと記録を残しておきます。
会社員などで給与を1か所から受けていて、年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。国税庁は、確定申告が必要な人の条件を次のように説明しています。
給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額( 給与所得 、 退職所得 を除く。)の合計額が20万円を超える人 出典: 国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
ここでいう20万円は、売上ではなく、経費を差し引いた所得の額です。また、所得税の確定申告が要らない場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。住民税の扱いは、お住まいの市区町村で確かめます。家族の扶養に入っている人は、税金と健康保険で基準が違うので、両方を確かめておきます。
出店を続けるための記録と振り返り
ブース販売は、1回出て終わりではなく、続けるほど売れる物と売れない物、合うイベントと合わないイベントが見えてきます。毎回の出店で、次の項目を記録しておきます。
| 記録する項目 | 使い道 |
|---|---|
| イベント名、日付、天気、来場者の様子 | 次に同じイベントに出るかの判断 |
| 売れた商品と数、売れた時間帯 | 次に作る物と数の見当 |
| 売上、出店料、交通費、材料費 | 費用を回収できたかの確認 |
| お客さんからの質問や要望 | 新しい商品の手がかり |
| 準備で困ったこと、忘れ物 | 持ち物の見直し |
記録が数回分たまると、「このイベントでは数百円の小物がよく売れる」「屋外のイベントは天気で売上が大きく変わる」といった傾向が見えてきます。数字で振り返る習慣は、ブース販売を趣味から副業に変える分かれ目になります。
出店者とのやり取りや主催者への問い合わせ、お客さんへのお礼のメッセージなど、文章で伝える場面も少なくありません。丁寧な文面を書けるようになりたい人は、ビジネス文書検定のような文書の基本を学べる資格も、活動を支える力になります。
手作り品の販売を長く見てきた立場からの考察
在宅の仕事や副業の仲介を長く見てきた立場から言えば、手作り品の販売を長く続けている人ほど、1回のイベントの売上より、お客さんとの関係づくりに時間を使っています。ブースで顔を覚えてもらい、SNSで制作の様子を伝え、次のイベントや通販で再び買ってもらう流れができると、出店のたびに一から集客する必要がなくなります。
また、手作り品の販売では、間に入るサービスの手数料が、作り手の手取りを大きく左右します。ブース販売の出店料、ネットの販売の手数料、決済の手数料が積み重なると、材料費と作る時間を差し引いた手取りは、思ったより薄くなります。デザインや制作の技術を生かして、個人や小さな事業者から手数料0%で直接仕事を受けられれば、同じ予算でも依頼する側は多く頼めて、受ける側の手取りも厚くなります。
手作り品の制作で身につけたデザインの力は、販売の外でも生かせます。ロゴやパッケージ、商品写真の仕事の報酬の目安は、デザイナーの年収・単価相場で職種別に確かめられます。ブース販売で得たお客さんの声と、自分の技術の値段を見比べながら、続け方を組み立ててください。
よくある質問
Q. ブース販売に初めて出店するなら、どんなイベントを選べばよいですか?
自分の商品と同じ種類の物が多く並ぶ、手作り品が中心のイベントを選ぶと、お客さんの目的と商品が合いやすくなります。初めての出店者を歓迎しているハンドメイドマルシェや手作り市は、出店料も比較的抑えられていることが多く、最初の経験を積む場に向いています。募集要項で、売ってよい物とキャンセルの扱いを必ず確かめてください。
Q. ブース販売の価格は、どう決めればよいですか?
材料費だけでなく、作る時間と出店の費用(出店料、交通費、陳列の道具)を合わせて考えます。出店の費用を当日に売れる見込みの数で割り、1点あたりに乗せると分かりやすくなります。あわせて、何点売れれば出店の費用を回収できるかを計算しておくと、当日に落ち着いて接客でき、次の出店を続けるかの判断にも使えます。
Q. 手作りのお菓子をイベントで売ってもよいですか?
食品を売る場合は、保健所の営業許可が必要になることがあり、自宅の台所で作った物をそのまま売ることは一般にできません。許可の種類や施設の基準は地域や扱う品で変わります。出店する会場の地域を管轄する保健所に確かめ、イベントの募集要項で食品の出店の条件も確認してください。
Q. ブース販売の売上は、確定申告が必要ですか?
会社員で給与を1か所から受けて年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円は売上ではなく、材料費や出店料などの経費を差し引いた所得の額です。所得税の申告が要らない場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあるので、お住まいの市区町村で確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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