【重要】PHPの重大な脆弱性について

業務の見える化とは|誰が何をしているかを共有する手順

@SOHO編集部
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業務の見える化とは|誰が何をしているかを共有する手順

この記事のポイント

  • ✓業務の見える化とは何か
  • ✓どう進めるかを順番に整理しました
  • ✓業務の洗い出しと業務一覧表の項目

業務の見える化という言葉は、業務改善や働き方の見直しの場面でよく使われます。けれども、実際に何をどこまで見えるようにすればよいのか、表を作ったあと何をすればよいのかが分からず、手が止まってしまう職場も少なくありません。業務の見える化とは、誰が、どんな仕事を、どれくらいの量で、どこまで進めているかを、関わる人が同じ情報で確かめられる状態にすることです。この記事では、見える化の意味と効果、進める手順、業務一覧表や業務時間調査の作り方、共有の方法、つまずきやすい点までを順番に説明します。担当と期限と進み具合を複数人で共有する方法の1つとして、プロジェクト管理ツールのPinatecaにも後半で触れます。

業務の見える化とは

業務の見える化とは、普段は担当者の頭の中や個人の手元にしかない仕事の情報を、表や図にして、関わる人みんなが見られる状態にすることです。見える化という言葉そのものは、もともと製造の現場で、問題や状況を誰でも分かる形で示す取り組みとして広まりました。今では、事務、営業、制作、介護など、あらゆる職場で使われています。

何を見えるようにするのか

業務の見える化で見えるようにする情報は、大きく分けて次の5つです。

  • 業務の中身:どんな仕事があるか
  • 担当:その仕事を誰が受け持っているか
  • 量:その仕事にどれくらいの時間や件数がかかっているか
  • 進み具合:今どこまで進んでいて、いつ終わる見込みか
  • 手順:その仕事をどんな順番で、どんな決まりで進めるか

すべてを一度に見えるようにする必要はありません。職場の困りごとに合わせて、まず必要な情報から見えるようにしていきます。

見える化の目的は改善

見える化は、表や図を作ることが目的ではありません。見えるようになった情報から、無駄な作業や、特定の人への仕事の偏り、その人しか分からない仕事を見つけ、改善につなげることが目的です。人材や業務の支援を手がける会社のコラムでも、次のように説明されています。

重要なのは、見える状態を作ることではなく、そこから無駄や属人化、業務量の偏りなどを発見し、改善につなげることです。まずは目的と対象を明確にし、現状把握から始めてみましょう。 出典: tmj.jp

表を作って満足してしまうと、手間だけが増えて何も変わりません。例えば、業務一覧表を作った結果、毎月の締めの時期に1人の担当者へ仕事が集中していると分かったなら、その仕事の一部を別の人に教える、締めの前に準備を前倒しする、といった次の手につなげて初めて、見える化に意味が生まれます。何を改善したいのかを最初に決めておくことが、見える化を役立てる一番の近道です。

見える化が必要になる背景

業務の見える化が求められる背景には、職場の働き方の変化があります。

仕事が人に張り付いている

長く同じ人が担当している仕事は、手順や判断の基準がその人の頭の中にしかないことがよくあります。この状態は属人化と呼ばれます。属人化とは、ある仕事のやり方を特定の人しか知らず、その人がいないと仕事が止まってしまう状態のことです。担当者が休んだり、異動や退職をしたりすると、仕事が回らなくなるおそれがあります。

仕事の量が偏っている

誰がどれくらいの仕事を抱えているかが見えないと、仕事を頼むときに、頼みやすい人や仕事の早い人にばかり集まりがちです。その結果、一部の人だけが長い時間働き、ほかの人には余裕がある、という偏りが生まれます。偏りは、本人の疲れだけでなく、仕事の質の低下やミスにもつながります。

離れた場所で働く人が増えた

テレワークで働く人が増え、同じ部屋にいれば自然に分かっていた「誰が今何をしているか」が見えにくくなりました。声をかけて様子を聞くことも難しくなり、仕事の状況を共有する仕組みが必要になっています。

見える化で得られる効果

業務の見える化を進めると、職場にさまざまな効果が生まれます。

無駄な作業が見つかる

業務を書き出してみると、同じ情報を複数の表に入力している、誰も見ていない報告書を作り続けている、といった無駄な作業が見つかることがあります。やめても困らない作業をやめるだけで、ほかの仕事に回せる時間が生まれます。

仕事の偏りをならせる

誰がどれくらいの仕事を抱えているかが見えると、仕事を割り振るときの判断がしやすくなります。手の空いている人に仕事を回し、忙しい人の負担を軽くすることで、職場全体の仕事の進み方が安定します。

引き継ぎと休みが取りやすくなる

業務の中身と手順が見えるようになっていれば、担当者が休んでも、ほかの人が代わりに仕事を進められます。異動や退職のときの引き継ぎも、ゼロから説明する必要がなくなります。結果として、休みを取りやすい職場にもつながります。

改善の効果を確かめられる

見える化で業務の量を数字でつかんでおくと、改善をした後に、どれくらい時間が減ったかを比べられます。効果が数字で見えると、次の改善にも取り組みやすくなります。

見える化を進める手順

業務の見える化は、次の5つの手順で進めます。

  1. 目的を決める:何を改善するために見える化するのかを決める
  2. 業務を洗い出す:職場にどんな仕事があるかを書き出す
  3. 業務の量を測る:それぞれの仕事にかかる時間や件数を調べる
  4. 表や図にして共有する:関わる人が同じ情報を見られるようにする
  5. 改善して更新する:見つかった課題を改善し、情報を新しく保つ

目的を決める

最初に、何のために見える化するのかを決めます。「特定の人に仕事が集まっているのをならしたい」「残業を減らしたい」「担当者が休んでも仕事が止まらないようにしたい」など、職場の困りごとを一文で書きます。目的によって、見えるようにする情報も変わります。仕事の偏りをならしたいなら担当と量を、引き継ぎを楽にしたいなら手順を、まず見えるようにします。

対象を絞る

いきなり会社全体の業務を見える化しようとすると、作業が膨大になり、途中で止まってしまいます。最初は1つのチームや1つの業務に絞って始め、うまくいったら広げていくほうが確実です。

関わる人の協力を得る

見える化は、実際に仕事をしている人の協力がないと進みません。始める前に、目的と、記録してほしいこと、記録にかかるおおよその手間を説明し、疑問や不安を聞く場を設けます。現場の人から「この仕事が大変」「この確認は二度手間だ」といった声を先に集めておくと、見えるようにする情報の優先順位も決めやすくなります。管理する人だけで進めるのではなく、現場の人と一緒に作る取り組みにすることが、長続きの条件です。

業務の洗い出しの方法

見える化の土台になるのが、業務の洗い出しです。職場にどんな仕事があるかを、漏れなく書き出します。

業務一覧表を作る

業務の洗い出しには、業務一覧表を使うのが基本です。業務一覧表とは、職場の仕事を1行に1つずつ並べ、担当や頻度などの情報を書き込んだ表のことです。よく使われる項目は次のとおりです。

項目 書く内容の例
業務名 請求書の発行
担当者 経理の担当者
頻度 毎月1回
1回あたりの時間 2時間
使う道具 会計ソフト、表計算ソフト
手順書の有無 なし
代わりにできる人 なし

最後の2つの項目は、属人化を見つけるために役立ちます。手順書がなく、代わりにできる人もいない仕事は、担当者がいないと止まってしまう仕事です。

担当者に書き出してもらう

業務の洗い出しは、管理する人が1人で行うより、実際に仕事をしている担当者に書き出してもらうほうが漏れが少なくなります。担当者には、毎日の仕事だけでなく、月に1回や年に1回の仕事、急に頼まれる仕事も含めて書き出してもらいます。思い出しにくい仕事は、カレンダーや過去のメールを見返すと見つかります。

業務の大きさをそろえる

書き出すときは、業務の大きさをそろえることも大切です。「経理の仕事」のように大きすぎると中身が分からず、「印刷のボタンを押す」のように小さすぎると表が膨大になります。「請求書の発行」「経費の精算の確認」のように、1つの成果につながるまとまりを1行にすると、扱いやすくなります。

業務の量を測る方法

業務を洗い出したら、それぞれの仕事にどれくらいの時間がかかっているかを測ります。感覚ではなく実際の数字でつかむことで、偏りや無駄がはっきりします。

業務時間調査

業務の量を測る方法の1つに、業務時間調査があります。厚生労働省が介護の現場に向けて作った業務改善の手引きでは、次のように説明されています。

業務時間調査では、普段、誰がどのような業務にどの程度の時間をかけているかを見える化することで、より効率的な業務のラインを検討することができます。 出典: 厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン」

この手引きでは、調査の日を決めて、勤務する職員が10分ごとに、決められた業務の区分から自分のしていた仕事を選んで記録する方法が紹介されています。記録した結果を、業務の区分ごとに色分けすると、誰がどの時間に何をしていたかが一目で分かるようになります。介護の現場に向けた手引きですが、考え方はほかの職場でもそのまま使えます。

記録の負担を軽くする

業務時間調査は、細かく記録するほど正確になりますが、その分働く人の負担も増えます。最初は1日や1週間など期間を区切り、業務の区分も10種類前後にしぼると、続けやすくなります。記録の目的が「誰かを評価するためではなく、仕事の偏りや無駄を見つけるため」であることを、始める前に必ず伝えておきます。

件数で測る

時間を測るのが難しい仕事は、件数で量を測る方法もあります。問い合わせの対応なら1日の件数、書類の作成なら1か月の枚数、といった形です。件数と、1件あたりのおおよその時間がわかれば、業務の量の見当がつきます。

見える化の表し方

集めた情報は、目的に合った形で表します。代表的な表し方を整理します。

業務フロー図

業務フロー図とは、仕事の流れを、作業の順番と担当の分かれ目が分かるように図にしたものです。例えば「注文を受ける、在庫を確かめる、出荷する、請求する」という流れを、担当の部署ごとに分けて描きます。流れを図にすると、同じ確認を2回している、担当の間で仕事が止まっている、といった問題が見つかりやすくなります。

スキルマップ

スキルマップとは、縦に人の名前、横に仕事の種類を並べ、誰がどの仕事をできるかを記号で示した表のことです。1人しかできない仕事がひと目で分かるので、属人化を減らす計画を立てるときに役立ちます。

カンバンとガントチャート

日々の仕事の進み具合を見えるようにするには、カンバンやガントチャートが向いています。カンバンとは、「未着手」「進行中」「完了」のような列を作り、仕事を書いたカードを列の間で動かして進み具合を示す方法です。ガントチャートとは、横に日付、縦に仕事を並べ、仕事ごとの期間を横長の棒で示す表のことです。カンバンは今の状態を、ガントチャートは期限と予定の重なりを確かめるのに向いています。

誰が何をしているかを共有する方法

見える化した情報は、関わる人がいつでも確かめられる場所で共有して、初めて役に立ちます。共有の方法は、職場の人数や働き方に合わせて選びます。

ホワイトボードと付箋

同じ部屋で働く少人数の職場なら、ホワイトボードに付箋を貼る方法が手軽です。付箋に仕事と担当者の名前を書き、「未着手」「進行中」「完了」の列に貼って動かせば、それだけでカンバンになります。費用もかからず、誰でもすぐに使えます。ただし、離れた場所で働く人とは共有できず、過去の記録も残りにくいのが弱点です。

表計算ソフト

業務一覧表や業務時間調査の結果は、表計算ソフトで管理する方法が一般的です。Excel や Google スプレッドシートで表を作り、共有の場所に保存しておけば、離れた場所からも確かめられます。並べ替えや集計もできるので、業務の量の分析にも向いています。一方で、進み具合が日々変わる仕事を管理しようとすると、誰がいつ更新したのかが分かりにくくなり、表が古いまま放置されがちです。

プロジェクト管理ツールを使う方法

担当と期限と進み具合を、複数人で日々更新しながら共有したい場合は、プロジェクト管理ツールを使う方法があります。その選択肢の1つが、プロジェクト管理ツールのPinatecaです。公式サイトによると、Pinatecaにはカンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードと、チャットの機能があります。仕事をカードにして担当者と期限を付け、カンバンの列で進み具合を動かせば、誰が何をどこまで進めているかを、チームの全員が同じ画面で確かめられます。担当者別やラベル別にカードを絞り込めるので、1人あたりの仕事の量を確かめる使い方もできます。カードには、見積もりの工数や優先度などの項目を加えられるカスタムフィールドもあると案内されています。料金のページでは、5人まで、ボード10個までのフリープランが期限なしで0円と案内されており、6人目、または11個目のボードからは1人あたり月額500円(税抜)のスタンダードプランになります。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

どの方法を選ぶ場合も、道具を変えるだけでは見える化は進みません。誰がいつ情報を更新するかを決め、更新が習慣になるようにすることが大切です。

見えた課題を改善する進め方

見える化で課題が見つかったら、次は改善です。改善の考え方としてよく使われるのが、やめる、まとめる、順番を入れ替える、簡単にする、の4つの見方です。業務改善の分野では、それぞれの英語の頭文字からECRS(イクルス)とも呼ばれます。この順番で検討すると、効果の大きい改善から手を付けられます。

やめられないかを考える

最初に、その仕事をやめても困らないかを考えます。業務一覧表を見ると、誰も読んでいない報告書や、別の表と同じ内容を入力しているだけの作業が見つかることがあります。やめる改善は、手間がかからず、効果も大きいのが特徴です。ただし、その仕事が何のために始まったのかを確かめてからやめるようにします。決まりや取引先との約束で必要な仕事を、知らずにやめてしまうことを防ぐためです。

1つにできないかを考える

次に、似た仕事をまとめられないかを考えます。複数の人が別々に同じ取引先へ連絡している、同じ資料を部署ごとに作っている、といった重なりは、まとめることで手間を減らせます。毎日少しずつ行っている作業を、週に1回まとめて行うほうが効率的な場合もあります。

順番や担当を入れ替えられないかを考える

仕事の順番や担当を入れ替えると、待ち時間や手戻りが減ることがあります。例えば、最後にまとめて確認していた作業を、途中の段階で確認するように変えると、大きなやり直しを防げます。業務フロー図を見ながら、どこで仕事が止まっているかを探すと、入れ替えの候補が見つかります。

簡単にできないかを考える

最後に、残った仕事を簡単にできないかを考えます。入力の欄を減らす、よく使う文面のひな形を用意する、手順を短くする、といった工夫です。表計算ソフトの関数や、決まった作業を自動で行う仕組みを使うのも、簡単にする方法の1つです。

改善の結果を確かめる

改善をしたら、見える化で測った業務の量と比べて、どれくらい時間や件数が変わったかを確かめます。思ったほど効果がなかった改善は、元に戻すか、別の方法を試します。効果が出た改善は、手順書に反映して、ほかの人も同じやり方で進められるようにします。

手順を見える化する

担当者が休んでも仕事を止めないためには、業務の中身や担当だけでなく、仕事の手順も見えるようにしておく必要があります。

手順書を作る

手順書とは、ある仕事を、誰が行っても同じ結果になるように、作業の順番と判断の基準を書いたものです。手順書を作るときは、担当者が実際に作業しながら、画面の写真や入力する内容を記録していくと、抜けが少なくなります。手順だけでなく、「この場合はこう判断する」という例外の扱いも書いておくと、代わりの人が迷わずに済みます。

代わりの人に試してもらう

手順書ができたら、ふだんその仕事をしていない人に、手順書だけを見て作業してもらいます。途中で迷ったところや、書かれていない判断が必要になったところが、手順書の足りない部分です。直した手順書は、業務一覧表の「手順書の有無」の欄に反映し、どこに保存したかも書いておきます。

手順書を新しく保つ

仕事のやり方は、道具の変更や決まりの変更で少しずつ変わります。手順書が古いままだと、かえって間違いの原因になります。手順を変えたときは、その場で手順書も直すことを決まりにし、最後に直した日付を書いておくと、情報が新しいかどうかを確かめやすくなります。

1か月で始める進め方の例

業務の見える化を、少人数のチームで1か月かけて始める場合の進め方の例を紹介します。

1週目は目的と対象を決める

1週目は、チームで困っていることを話し合い、見える化の目的を一文で決めます。対象にする業務の範囲も決め、チームのメンバーに、何のために何を記録するのかを説明します。

2週目は業務を洗い出す

2週目は、メンバーそれぞれに業務一覧表へ自分の仕事を書き出してもらいます。書き出した表をチームで見比べ、抜けている仕事や、同じ仕事が重なって書かれているところを整理します。

3週目は業務の量を測る

3週目は、業務時間調査や件数の記録で、仕事の量を測ります。記録の期間は数日に区切り、負担が大きくなりすぎないようにします。記録が終わったら、担当者ごと、業務ごとに集計します。集計の結果は、表のままより、担当者ごとの合計時間を棒の長さで比べる図にすると、偏りがひと目で分かります。記録してくれたメンバーには、集計の結果を早めに返し、協力への感謝を伝えておきます。

4週目は共有して改善を決める

4週目は、集計した結果をチームで共有し、仕事の偏りや無駄について話し合います。改善する仕事を1つか2つ選び、誰がいつまでに何をするかを決めます。決めた改善の進み具合は、カンバンなどで見えるようにしておき、次の月の打ち合わせで結果を確かめます。

見える化でつまずきやすい点

業務の見える化は、進め方を誤ると、手間が増えるだけで終わってしまいます。よくあるつまずきと、その避け方を整理します。

目的がないまま始める

目的を決めずに「とりあえず全部の業務を書き出そう」と始めると、表はできても、何を改善すればよいかが分からないまま終わります。最初に決めた目的に関わる情報だけを集めるようにすると、作業も軽くなります。

細かくしすぎる

情報を細かく集めすぎると、記録や更新の手間が増え、続かなくなります。最初は大まかな情報から始め、必要に応じて細かくしていくほうが続きます。

監視と受け取られる

業務の量や進み具合を記録することが、働く人を監視するためのものだと受け取られると、正直な記録が集まらなくなります。始める前に、目的が仕事の偏りや無駄を見つけて働きやすくすることだと説明し、集めた情報を個人の評価に直接使わないことを伝えておきます。改善の結果、仕事が楽になったことを共有すると、協力も得やすくなります。

更新されなくなる

始めたときは熱心に記録していても、時間がたつと更新されなくなり、表が古いまま放置されることがよくあります。週に1回の打ち合わせで表を一緒に見るなど、更新する機会を仕事の流れに組み込んでおくと、情報を新しく保てます。

テレワークでの見える化

離れた場所で働くチームでは、見える化がとくに大切になります。同じ部屋にいれば自然に伝わっていた情報を、意識して共有する必要があるからです。

1日の始まりと終わりに共有する

テレワークでは、1日の始まりに今日取り組む仕事を、終わりに進んだことと残ったことを、チャットや共有の表に短く書く方法がよく使われます。毎日の短い記録でも、誰が何をしているかの見当がつき、困っている人に早く気づけます。長い報告を求めると負担が増えるので、数行で書ける形にしておきます。

進み具合を見える場所に集める

テレワークでは、メールやチャットのやり取りの中に、仕事の進み具合の情報が散らばりがちです。どの仕事がどこまで進んでいるかは、カンバンや共有の表など、1つの場所にまとめておきます。情報の置き場所が決まっていれば、確かめたいときに誰かに尋ねる手間も省けます。

相談しやすい雰囲気を作る

見える化で仕事の量が偏っていることに気づいても、本人が「忙しい」と言い出しにくい雰囲気では、改善が進みません。打ち合わせの中で、仕事の量について話す時間を決まって取ると、困っていることを言い出しやすくなります。

見える化した情報の扱い方

業務の見える化では、仕事の中身だけでなく、お客様の名前や取引の金額、働く人の勤務の状況など、扱いに注意が要る情報も集まります。

見られる人の範囲を決める

集めた情報は、誰が見られて、誰が書き換えられるかを決めておきます。チームの全員に見せてよい情報と、管理する人だけが見るべき情報を分け、共有の場所の設定で見られる人の範囲を絞ります。表計算ソフトやプロジェクト管理ツールの共有の設定は、始める前に一度確かめておきます。

個人の情報を書きすぎない

業務一覧表や進み具合の記録に、お客様の個人の情報を書き込む必要がない場合は、書かないようにします。仕事を見分けるためには、取引先の名前や案件の番号で足りることが多くあります。働く人の体調や家庭の事情など、仕事の量に関わる事情を共有するときも、本人の了解を得た範囲にとどめます。

古い情報を整理する

終わった仕事の記録や、使わなくなった表が増えると、どれが最新の情報か分からなくなります。終わった仕事は、決めた期間が過ぎたら保管用の場所に移すなど、整理の決まりを作っておくと、今の情報が見つけやすくなります。

職種ごとの見える化の例

見える化の進め方は、職種によって少しずつ違います。代表的な例を紹介します。

事務の仕事

事務の仕事は、毎月決まった時期に発生する仕事と、急に頼まれる仕事が混ざっています。業務一覧表で月ごとの仕事を洗い出し、カレンダーに書き込むと、忙しい時期の重なりが見えてきます。急に頼まれる仕事は、件数を記録しておくと、どれくらいの余裕を見込めばよいかが分かります。

営業の仕事

営業の仕事は、お客様ごとの商談の進み具合を見えるようにすることが中心です。「初回の訪問」「提案」「見積もり」「契約」のような段階を列にして、お客様ごとのカードを動かすと、どの商談がどの段階で止まっているかが分かります。担当者が休んだときにも、ほかの人が状況を把握できます。

制作の仕事

制作の仕事は、1つの成果物に複数の人が関わり、工程ごとに担当が変わることが多くあります。ガントチャートで工程ごとの期間と担当を示すと、前の工程が遅れたときに後ろの工程にどう影響するかが見えます。修正の依頼や確認の待ちで仕事が止まっていないかも、確かめやすくなります。

介護の仕事

介護の現場は、時間帯によって必要な人手が大きく変わります。前に紹介した業務時間調査で、時間帯ごとに誰が何をしていたかを色分けすると、食事や入浴の時間に仕事が集中し、記録の作業が後回しになっている、といった様子が見えてきます。記録の作業を別の時間帯に回す、記録の方法を簡単にするなど、見えた結果から改善の手を考えられます。

お店の仕事

お店の仕事は、接客と、品出しや発注、掃除などの裏の作業が組み合わさっています。時間帯ごとのお客様の数と、その時間に行っている作業を並べてみると、お客様が多い時間に裏の作業が重なっていないかが分かります。作業の時間をずらすだけで、お客様を待たせる時間が減ることもあります。

見える化の先にある仕事の進め方

運営者として2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた中で見てきた限りでは、外部の人と気持ちよく仕事を続けている会社ほど、依頼する仕事の中身と期限と進み具合を、相手にも見える形で示しています。どこまでが依頼の範囲で、いつまでに何を渡せばよいかが見えていれば、受ける側も迷わずに動けます。業務の見える化は、社内の改善だけでなく、外部の人に仕事を頼む準備としても役に立ちます。

見える化から自動化へ

見える化で繰り返しの多い作業が見つかったら、その作業を自動にできないかを考える段階に進めます。決まった手順で繰り返す作業は、ソフトのロボットに任せられることがあります。どんな仕事を任せられるのかは、RPA・業務自動化ツールのお仕事で、自動化の仕事の中身とあわせて紹介しています。社内の業務に合わせた仕組みを作りたい場合は、Web・業務システム開発のお仕事で、業務システムの開発の仕事の進め方を説明しています。

改善を支える知識と制度

業務の分析と改善を体系的に学びたい人には、企業の経営の課題を分析し、改善の助言をする力を問う中小企業診断士の資格があります。テレワークの導入に合わせて仕事の進め方を見直す会社は、テレワーク 助成金 2026で、テレワークに使える助成金の仕組みを確かめておくと、道具や仕組みをそろえる費用の負担を軽くできる場合があります。

中間の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算でも依頼する側はより多くを頼め、受ける側は手元に残る報酬が厚くなります。見える化で外部に任せられる仕事がはっきりしたら、手数料0%で直接取引できる在宅ワークの仲介サイトを使うと、限られた予算の中で頼める仕事の幅を広げられます。誰が何をしているかを見えるようにすることは、社内と社外の両方で、仕事を無理なく回すための出発点になります。

よくある質問

Q. 業務の見える化は何から始めればよいですか?

まず、何を改善するために見える化するのかという目的を一文で決めます。そのうえで、1つのチームや1つの業務に対象を絞り、担当者に業務一覧表で仕事を書き出してもらうところから始めます。業務名、担当者、頻度、1回あたりの時間、手順書の有無、代わりにできる人を書いておくと、仕事の偏りや属人化が見つかりやすくなります。

Q. 業務の見える化に専用のツールは必要ですか?

必ずしも必要ではありません。同じ部屋で働く少人数の職場なら、ホワイトボードと付箋でカンバンを作る方法で足ります。業務一覧表や業務時間調査の集計は表計算ソフトで十分です。担当と期限と進み具合を、離れた場所の複数人で日々更新しながら共有したい場合に、プロジェクト管理ツールを使うと管理しやすくなります。

Q. 業務の見える化が監視だと思われないためにはどうすればよいですか?

始める前に、目的が仕事の偏りや無駄を見つけて働きやすくすることだと説明し、集めた情報を個人の評価に直接使わないことを伝えます。記録の項目を必要なものにしぼって負担を軽くし、改善の結果、仕事が楽になったことをみんなで共有すると、協力を得やすくなります。

Q. 業務時間調査はどれくらいの期間行えばよいですか?

最初は1日や1週間など、短い期間に区切って行うと続けやすくなります。厚生労働省の介護の現場に向けた手引きでは、調査の日を決めて、10分ごとに決められた業務の区分から自分の仕事を選んで記録する方法が紹介されています。業務の区分は10種類前後にしぼると、記録の負担を抑えられます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月1日最終更新:2026年10月23日
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