動画の字幕付けだけ1本頼みたい|テロップ入れの相場と納品形式 2026

中西 直美
中西 直美
動画の字幕付けだけ1本頼みたい|テロップ入れの相場と納品形式 2026

この記事のポイント

  • 動画字幕を1本だけ外注したい担当者向けに
  • 料金相場・依頼の流れ・失敗しない外注先の選び方をまとめました
  • テロップ入れの納品形式や見積もり比較のポイントも解説します

「動画は自分たちで編集したけれど、字幕だけどうしてもきれいに仕上がらない」。そんなご相談をよくいただきます。動画編集は覚えたのに、テロップの位置や読みやすさ、誤字のチェックだけで何時間もかかってしまう。もう1本だけでいいから、字幕入れだけを誰かに頼みたい。そう感じているなら、この記事を最後まで読んでいただければ、料金相場から依頼の流れ、失敗しない外注先の選び方まで、判断に必要な材料がすべて揃います。大丈夫です。字幕外注は決して難しい話ではありません。

動画字幕の外注を取り巻く市場の現状

まず、なぜ「字幕だけ外注したい」というニーズが増えているのか、背景から整理しておきましょう。

近年、SNSでの動画発信が個人事業主から中小企業まで一気に広がりました。YouTube、Instagramのリール、TikTok、さらにはBtoBの商品紹介動画まで、動画そのものは社内やフリーランスの動画編集者に依頼して完成しているケースが増えています。ところが、字幕(テロップ・キャプション)だけは別工程として切り出されることが多いのです。理由は明確で、字幕作成は「文字起こし」「タイミング調整」「デザイン」という3つの異なるスキルが必要になり、動画編集そのものとは求められる集中力の種類が違うからです。

音声を聞きながら一言一句を書き起こし、フレーム単位で表示タイミングを合わせ、読みやすい文字数に収める。この作業は地味に見えて、実は最も時間を奪われる工程だと感じている担当者が多いのが実情です。ある調査では、無音でもSNS動画の内容が伝わるように字幕を入れることで視聴維持率が大きく改善するという報告もあり、字幕の有無が動画の完成度を左右する時代になっています。

「動画の字幕を外注したいが、料金体系が複雑で、どの業者に頼めば良いのか見当がつかない」「字幕というクリエイティブに、どれくらいの予算を投じるべきなのか、その投資対効果(ROI)を判断する基準がほしい」 出典: digitaldrop.co.jp

この声はまさに、多くの発注者が抱えている本音です。料金体系が業者ごとにバラバラで、比較が難しい。だからこそ、まず相場観を持つことが最初の一歩になります。

動画字幕を外注する3つのメリット

「自分でやればタダなのに、わざわざお金を払う意味があるのか」。そう思う方もいらっしゃるでしょう。実際に外注を経験した発注者の多くが感じているメリットを整理します。

メリット1:作業時間をまるごと他の業務に回せる

10分の動画に字幕を入れる場合、文字起こしから配置調整まで含めると、経験者でも2〜3時間はかかります。未経験であればその倍以上かかることも珍しくありません。この時間を、本業の商品企画や営業活動に充てられることが、外注の最大のメリットです。時給換算で考えると、外注費用のほうが安く済むケースは決して少なくありません。

メリット2:視聴維持率とクリック率が上がりやすい

字幕は「見た目の整い方」で印象が大きく変わります。フォントサイズが不揃い、表示時間が短すぎて読み切れない、句読点の位置がバラバラ。こうした細かな粗が、視聴者の離脱につながります。プロが手掛けた字幕は、1行あたりの文字数や表示秒数が視聴心理に合わせて調整されているため、最後まで見てもらいやすくなります。

メリット3:誤字脱字や固有名詞のミスを防げる

社名、商品名、専門用語。これらを聞き取りで正確に文字起こしするのは、実は想像以上に難しい作業です。プロの外注先であれば、事前に用語リストを共有することで誤変換を防ぎ、公開後の恥ずかしい訂正を避けられます。

メリット4:多言語対応がしやすくなる

海外向けの発信を視野に入れている場合、日本語字幕を先にプロへ依頼しておくと、後から翻訳字幕を追加する際のベースデータとして流用できます。タイムコード付きのテキストがあれば、翻訳会社への依頼もスムーズです。

メリット5:ブランドイメージの統一

複数の動画を継続的に発信する場合、字幕のフォント・色・アニメーションを毎回同じ担当者が作ることで、ブランドとしての統一感が生まれます。動画ごとに雰囲気がバラバラになるのを防げます。

メリット6:修正対応のスピードが速い

プロの外注先は編集データ(プロジェクトファイル)を保持しているため、公開後に「この部分だけ修正したい」という依頼にも短時間で対応できます。自分で一からやり直すより手戻りが少なくて済みます。

メリット7:字幕以外の付帯作業も相談できる

依頼先によっては、テロップだけでなく、簡単なカット編集やBGMの調整もあわせて相談できる場合があります。字幕を入り口に、動画全体のクオリティ向上につながることもあります。

動画字幕の料金相場

ここが最も気になる部分だと思います。結論から言うと、字幕外注の料金は「作業内容の範囲」によって大きく変わります。

依頼内容 料金相場(10分動画あたり) 納期の目安
文字起こしのみ(テキスト化) 3,000円〜8,000円 1〜3営業日
文字起こし+テロップ入れ(デザイン込み) 8,000円〜25,000円 3〜5営業日
多言語字幕(翻訳含む) 15,000円〜40,000円 5〜10営業日
バーンイン(映像に焼き込み)+簡易エフェクト 12,000円〜30,000円 3〜7営業日

料金の内訳としては、まず「文字起こし」という基礎作業があり、これに「タイミング調整」「デザイン(フォント・色・アニメーション)」「多言語対応」が加算されていくイメージです。専門性の高い業界用語が多い動画(医療・法律・技術系)は、通常より2割ほど割高になる傾向があります。

また、依頼先の種類によっても価格帯は変わります。制作会社(法人)に依頼すると、ディレクション費用や管理費が上乗せされるため、フリーランスへ直接依頼する場合と比べて手数料0%の直接取引に比べて割高になりやすいのが実情です。中間に仲介会社が入るほど、同じ作業品質でも支払う総額は膨らみます。逆にフリーランスへ直接依頼すれば、中間マージンが発生しない分、同じ予算でより多くの本数を依頼できたり、より丁寧な作業に予算を回せたりします。

動画字幕を外注する方法

実際にどこへ依頼すればよいのか。選択肢は大きく分けて3つあります。

方法1:制作会社(動画制作会社・字幕専門会社)に依頼する

大量の動画を継続的に発注する企業向けです。品質管理体制が整っている反面、料金は高めで、間に営業担当・ディレクターが入るため、コミュニケーションに時間がかかることがあります。1本だけ字幕を頼みたいという単発の依頼には、やや大掛かりすぎる選択肢かもしれません。

方法2:クラウドソーシング経由でフリーランスに依頼する

個人のフリーランスに直接依頼する方法です。制作会社を通さない分、料金は抑えられる傾向にあります。ただし、依頼先によって技術力や対応の丁寧さに差があるため、実績やレビューをしっかり確認する必要があります。

方法3:知人の紹介や既存の付き合いのある編集者に依頼する

すでに動画編集を依頼しているフリーランスがいる場合、そのまま字幕作業も追加で依頼できないか相談するのも一つの方法です。動画の内容や過去の対応履歴を把握しているため、初回の説明コストが省けます。

いずれの方法を選ぶにしても、「1本だけ」「単発」という依頼形態を受け付けているかどうかは事前に確認しておきましょう。継続契約前提の業者だと、単発依頼には対応してもらえない場合があります。

失敗しない外注先の選び方(5つのポイント)

「安さだけで選んで後悔した」という声を、私はこれまで何度も伺ってきました。ここでは、実際の依頼者の失敗談も交えながら、選び方のポイントを整理します。

ポイント1:過去の実績(ポートフォリオ)を必ず確認する

字幕のスタイルには好みが分かれます。シンプルなテロップが得意な人もいれば、SNS向けの派手なアニメーション字幕が得意な人もいます。自分の動画の雰囲気に合った実績があるかを、依頼前に必ず確認しましょう。

ポイント2:見積もりは最低2〜3社(人)から取る

これは非常に重要です。私自身、初めて外注を経験したとき、1社だけの見積もりを見て「相場はこんなものか」と即決してしまい、後から別の方へ依頼した際に、同じ品質でも半額近く安く仕上げてもらえることが分かって驚いた経験があります。比較しないまま決めてしまうと、適正価格が分からず、割高な依頼になっていたことに気づけません。最低でも2〜3件は見積もりを取り、料金だけでなく納期・修正回数・コミュニケーションの丁寧さも比較材料にしてください。

ポイント3:修正対応の回数と条件を事前に確認する

「無料修正は1回まで」「2回目以降は追加料金」など、修正のルールは依頼先によって異なります。契約前に必ず確認し、認識のズレを防ぎましょう。

ポイント4:納品形式を事前にすり合わせる

字幕の納品形式には、動画に直接焼き込む「バーンイン形式」と、字幕データを別ファイルで納品する「srt形式」などがあります。どちらの形式が必要かは、動画の利用先(YouTube、Instagram、社内資料など)によって変わるため、依頼時に明確に伝える必要があります。

ポイント5:NDA(秘密保持契約)への対応可否を確認する

社外秘の情報が含まれる動画の場合、NDAを締結できるかどうかも重要な確認事項です。個人のフリーランスでも、NDA対応をしている方は多くいます。依頼前に確認しておくと安心です。

動画字幕の納品形式について

依頼する前に知っておきたいのが、納品形式の種類です。用途によって最適な形式が異なります。

バーンイン形式(焼き込み字幕)は、動画データに直接字幕を合成する形式です。SNS投稿用の動画に多く使われます。一度焼き込むと修正には再編集が必要になるため、確定稿での依頼が前提です。

srt形式(外部字幕ファイル)は、字幕データをテキストファイルとして別途納品する形式です。YouTubeにアップロードする際に字幕ファイルとして読み込ませたり、後から文言だけを差し替えたりする柔軟性があります。

vtt形式は、Web動画プレイヤー向けの字幕形式で、srt形式と似ていますが、Webサイト埋め込み動画に使われることが多い形式です。

どの形式が必要か分からない場合は、依頼先に「YouTubeに載せたい」「Instagramのリールに使いたい」など、利用シーンを伝えれば、適切な形式を提案してもらえます。

依頼時に準備しておくべきもの

スムーズに依頼を進めるために、事前に準備しておくと良いものをまとめます。

・動画ファイル本体(クラウドストレージのリンクなど、共有しやすい形式で) ・固有名詞や専門用語のリスト(社名、商品名、業界用語など) ・希望する字幕のイメージ(参考動画があれば共有) ・納品形式の希望(バーンイン/srt/vtt) ・納期の希望日 ・予算の上限(大まかな範囲でも可)

これらを事前にまとめておくと、見積もり依頼から実際の作業開始までがスムーズに進みます。特に固有名詞のリストは、誤字を防ぐ上で非常に効果的です。

動画字幕外注のコツと注意点

依頼を進める中でよくある落とし穴についても触れておきます。

一つは、「音質が悪い動画は文字起こしの精度が下がる」という点です。ノイズが多い、話者が重なっている、方言が強いといった動画は、通常より作業時間がかかり、料金も割高になることがあります。可能であれば、収録時にマイクを使う、静かな環境で話すといった工夫をしておくと、字幕外注の質と料金の両方に良い影響があります。

もう一つは、「AI自動字幕生成ツールとの使い分け」です。近年はAIによる自動文字起こし・自動字幕生成ツールが普及し、無料または低価格で字幕の下地を作ることができます。ただし、AIの精度は音質や専門用語に左右されやすく、そのまま公開するには誤字修正が必須です。予算を抑えたい場合は、AIツールで下地を作り、その修正とデザイン調整だけをプロに依頼するというハイブリッドな方法も選択肢の一つです。この使い分けについては動画編集のAI活用術|自動字幕・AI編集ツール完全ガイドで詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

また、字幕だけでなく動画編集自体もまだ発注先が決まっていない場合は、動画編集の外注先の探し方|依頼の手順と費用相場【2026年版】で、探し方の基本から確認しておくと、字幕とセットでの依頼先選びがしやすくなります。企画段階から動画制作全体を外注したい場合には、動画制作を外注する方法|企画から納品までの流れ【2026年版】も参考になります。

動画字幕以外にも広がる映像関連の外注ニーズ

字幕入れの依頼をきっかけに、動画関連の他業務も外注を検討する担当者が増えています。たとえば、SNS広告用の動画制作そのものを依頼したい場合はPR・CM・SNS広告動画のお仕事で、どのような業務範囲が依頼できるかを確認できます。また、海外向けの映像翻訳や通訳が必要になった場合は、映像翻訳・字幕・通訳のお仕事で、翻訳を含めた字幕制作の依頼範囲を把握しておくと安心です。動画以外にも、デザインや音楽レッスンなど周辺業務をまとめて依頼したい場合にはデザイン・動画・音楽レッスンのお仕事も参考になります。

動画字幕外注にかかわる人材の報酬水準

字幕作業を担う人材の報酬相場も押さえておくと、依頼時の価格交渉の参考になります。動画編集全般を担うソフトウェア開発寄りの技術者ではなく、文章構成や表現力が求められる職種として近い水準にあるのが、著述家・記者・編集者のような文章系の職種です。著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、文字起こしや校正といった言語処理能力が求められる仕事の単価感が把握できます。一方で、動画編集ツールを扱う技術寄りの人材の単価感についてはソフトウェア作成者の年収・単価相場も参考になり、字幕制作を依頼する際の予算感の目安として活用できます。

資格を持つ依頼先を選ぶという視点

依頼先を選ぶ際、正式な資格を持っているかどうかを基準にする担当者もいます。文章の正確性が求められる字幕作業では、ビジネス文書検定のような資格を保有している人材は、誤字脱字や表現の統一に対する意識が高い傾向があります。また、社内システムとの連携やオンライン会議ツールを使ったやり取りが多い場合、ITスキルの基礎を証明するCCNA(シスコ技術者認定)のような資格保有者であれば、技術的なやり取りもスムーズに進みやすいというメリットもあります。

独自データから見る字幕外注の実態

20年この市場を見てきた立場から言えば、字幕外注で長く良い関係を築けている発注者には共通点があります。それは、単発の作業依頼で終わらせず、「この人になら次も任せられる」という信頼関係を意識的に作っていることです。継続依頼を前提に接すると、依頼先も用語リストや過去の編集データを蓄積してくれるため、2本目以降の作業スピードと品質が明らかに上がります。

もう一つ、運営者として見てきた限りで印象的なのは、額面の金額だけでなく「手取り」の構造に目を向ける発注者が増えていることです。仲介会社を経由すると、依頼者が支払う金額の一部が仲介手数料として差し引かれ、実際に作業する人の手取りは目減りします。一方、フリーランスへ直接依頼する形であれば、中間マージンが発生しないため、同じ予算でもより丁寧な作業時間に充てられたり、依頼者側もより多くの本数を依頼できたりします。これは金額の大小の話ではなく、双方にとって「同じお金がより厚く働く」という質の違いです。手数料が発生しない直接取引という構造そのものが、発注者と受注者の双方に利益をもたらす仕組みだと、長年この市場を見てきた立場から感じています。

字幕外注は、一度信頼できる依頼先を見つけてしまえば、その後の動画発信のハードルが大きく下がります。最初の1本は見積もり比較や納品形式の確認に少し手間がかかるかもしれませんが、それを乗り越えれば、動画制作全体のスピードと質が安定していきます。焦らず、比較しながら、自分の動画に合った依頼先を見つけていってください。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. 動画字幕の外注は1本だけでも依頼できますか?

はい、依頼できます。フリーランスや小規模な制作会社の中には単発依頼を受け付けているところが多くあります。ただし継続契約前提の業者もあるため、依頼前に単発対応の可否を確認しておくと安心です。

Q. 字幕外注の納期はどれくらいかかりますか?

10分程度の動画であれば、文字起こしのみで1〜3営業日、デザイン込みのテロップ入れで3〜5営業日が目安です。専門用語が多い動画や多言語対応が必要な場合は、さらに日数がかかることがあります。

Q. AIの自動字幕生成ツールを使えば外注は不要ですか?

AIツールは下地作成には便利ですが、音質や専門用語によって誤変換が起こりやすく、そのまま公開するには修正が必要です。AIで下地を作り、修正とデザイン調整だけをプロに依頼する方法も選択肢の一つです。

Q. 字幕の納品形式はどれを選べば良いですか?

YouTubeに字幕ファイルとして読み込ませたい場合はsrt形式、SNS投稿用に動画へ直接焼き込みたい場合はバーンイン形式が向いています。利用シーンを依頼先に伝えれば、適切な形式を提案してもらえます。

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この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年1月19日最終更新:2026年9月4日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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