中古車 経費 個人事業主 耐用年数 2026|在宅事業の車を落とす計算

丸山 桃子
丸山 桃子
中古車 経費 個人事業主 耐用年数 2026|在宅事業の車を落とす計算

この記事のポイント

  • 中古車を経費にしたい個人事業主向けに
  • 耐用年数の計算式・減価償却の方法・確定申告での仕訳・按分の注意点を2026年版で徹底解説
  • 4年落ち中古車が節税になる理由と費用計上のポイントを実務目線でまとめました

「中古車を買って経費にすれば節税になるって聞いたけど、個人事業主の場合は耐用年数をどう計算すればいいの?」。在宅でアパレルブランドのEC運営支援をしている私のところにも、フリーランス仲間からこの質問がよく飛んできます。商品撮影のロケに車を使う、在庫の搬入で軽バンを走らせる、地方の縫製工場へ打ち合わせに行く。こうやって事業に車を使う場面は意外と多いのに、いざ確定申告となると「中古車の経費 個人事業主 耐用年数」の計算でみんな手が止まる。この記事では、中古車を経費にする条件、耐用年数の計算式、減価償却の具体的な方法、確定申告での仕訳、そしてプライベート兼用時の按分まで、私が実際に税理士とやり取りして整理した内容を全部書きます。結論から言うと、4年落ちの中古車は耐用年数が短くなるぶん早く経費にできるので、節税の選択肢として理にかなっています。ただし「事業に使っている証明」と「正しい按分」を外すと税務署に否認されるリスクがあるので、そこまで含めて解説します。

個人事業主が中古車を経費にできる仕組みとマクロな現状

まず大前提として、個人事業主が事業のために購入した車は経費にできます。ただし車は「買った年に全額をドンと経費にする」のではなく、原則として何年かに分けて少しずつ費用にしていく「減価償却(げんかしょうきゃく)」という処理が必要です。これは車のような高額で長く使う資産(固定資産)に共通するルールで、取得価額が10万円以上のものが対象になります。

近年、フリーランスや副業で開業届を出す人が増えたことで、こうした「車を事業で使う個人事業主」の数自体が増えています。総務省や国税庁の統計を見ても、事業所得・雑所得を申告する人は年々厚みを増しており、車両費・減価償却費を計上する申告も珍しくありません。私が在宅でEC運営代行をしている界隈でも、撮影機材を積んで現場を回るために中古のミニバンやステーションワゴンを買う人が増えました。新車だと値落ちが激しく在庫リスクならぬ「資産の目減り」が大きいので、状態のいい中古車を選ぶ人が多いんです。

中古車が節税の文脈でよく語られるのは、「耐用年数が新車より短くなる」からです。耐用年数が短いということは、その車を経費にしきるスピードが速いということ。つまり、同じ価格の車でも中古のほうが1年あたりに計上できる減価償却費が大きくなり、所得を圧縮する効果が早く出ます。とくに事業が軌道に乗って利益が出始めた個人事業主にとって、4年落ちの中古車は「使える節税の道具」として注目されてきました。ファッションのECで言えば、利益率の高い商品が売れて急に利益が膨らんだ年に、設備投資として中古車を入れて課税所得を平準化する、というイメージです。

ただし誤解してはいけないのは、「経費にできる=タダで車がもらえる」ではないという点です。減価償却はあくまで支払ったお金を費用として認識するタイミングの話であって、車両本体に払った代金が戻ってくるわけではありません。節税という言葉に引っ張られて、必要のない車を買ってキャッシュを減らしてしまっては本末転倒です。マクロに見れば、車の経費化は「事業に本当に必要な車を、税務上正しく費用にする」ための制度であって、節税スキームそのものではない、という理解が出発点になります。

経費計上の前提条件と「事業で使っている」ことの証明

中古車を経費にするうえで最初に押さえるべきは、その車が「事業のために使われていること」です。ここが曖昧だと、いくら計算が正しくても税務調査で否認される可能性があります。

取得価額と勘定科目の基本

車を買ったときの「取得価額」は、車両本体価格だけではありません。納車までにかかった費用のうち、車を使えるようにするために必要だった支出は取得価額に含めます。具体的には、車両本体価格、付属品(ナビ・ドライブレコーダー等)、納車費用、登録代行手数料などです。一方で、自動車税・自賠責保険料・リサイクル預託金・登録時の各種税金などは、取得価額に含めず、その年の経費(租税公課・保険料・車両費など)として処理できるものが多いです。この線引きを間違えると減価償却の元になる金額がズレるので、購入時の見積書・注文書は必ず保管しておきましょう。

勘定科目としては、減価償却の対象になる車両本体は「車両運搬具」という資産科目で計上し、毎年の費用化分を「減価償却費」として経費にします。ガソリン代・駐車場代・車検費用・任意保険などは「車両費」「旅費交通費」「保険料」「修繕費」などに振り分けます。私自身、最初の確定申告のとき、ガソリン代を全部「消耗品費」に突っ込んでいて税理士に苦笑いされた経験があります。科目の名前は何でもいいわけではなく、毎年同じ基準で一貫して使うことが大事だと、そのとき教わりました。

事業利用の実態と証拠書類

経費にできるのは「事業に使った分」だけです。完全に事業専用の車なら全額が対象になりますが、現実には多くの個人事業主がプライベートと兼用しています。この場合は「事業で使った割合」だけを経費にする按分(あんぶん)が必要になります(按分は後の章で詳しく解説します)。

税務署に「本当に事業で使っているのか」と問われたときに備えて、証拠を残しておくことが重要です。具体的には、運行記録(いつ・どこへ・何の目的で乗ったか)、業務での移動を裏付けるスケジュールや取引先とのやり取り、走行距離の記録などです。私はGoogleカレンダーに撮影ロケや搬入の予定を残し、走行距離はスマホのメモに月初・月末で記録しています。完璧な運行日誌をつける必要はありませんが、「事業の移動が一定割合ある」と説明できる材料は持っておくべきです。データとロジックで説明できる状態にしておく、というのはアパレルのEC運用でアルゴリズムを語るのと同じで、税務でも結局は「根拠を示せるか」が勝負になります。

個人事業主が事業用の車両を経費計上する場合、適切な減価償却処理が必要です。取得価額が30万円以上の車両は固定資産であるため、法定耐用年数に基づいて費用化していきます。新車と中古車では耐用年数が異なりますので、それぞれの違いについても以下で、詳しく見ていきましょう。

中古車の耐用年数の計算方法

ここがこの記事の核心です。「中古車 経費 個人事業主 耐用年数」と検索する人がいちばん知りたいのは、この計算式でしょう。新車と中古車では耐用年数の決め方がまったく違います。

新車の法定耐用年数

まず新車の場合、法定耐用年数(法律で決められた使用可能年数)が決まっています。普通自動車(一般的な乗用車)は6年、軽自動車は4年が法定耐用年数です(運送業用など事業の種類によって異なる場合があります)。新車を買った場合は、この年数で減価償却していくことになります。普通車なら6年かけて、軽なら4年かけて費用化していくイメージです。

中古車の耐用年数を求める計算式

中古車は、すでに何年か使われているぶん、残りの使用可能年数が短いと考えます。そこで、中古資産には専用の「簡便法」という計算式が用意されています。国税庁が定めるこの方法では、次の式で耐用年数を算出します。

法定耐用年数の全部を経過した中古車(つまり経過年数が法定耐用年数以上)の場合は、

耐用年数 = 法定耐用年数 × 20%

法定耐用年数の一部だけ経過した中古車の場合は、

耐用年数 =(法定耐用年数 − 経過年数)+(経過年数 × 20%)

この計算で出た年数に1年未満の端数があれば切り捨て、計算結果が2年未満なら一律で2年とします。つまり中古車の耐用年数の下限は2年です。式だけ見ると難しそうですが、具体例を入れれば一発で理解できます。

4年落ちの普通車が「2年」になる理由

よく言われる「4年落ちの中古車が節税になる」という話を、この式で検証してみましょう。普通自動車の法定耐用年数は6年です。新車登録から4年経過した中古車を買った場合、経過年数は4年なので「法定耐用年数の一部を経過」のパターンに当てはまります。

耐用年数 =(6年 − 4年)+(4年 × 20%)=(2年)+(0.8年)= 2.8年

1年未満を切り捨てて、耐用年数は2年になります。新車なら6年かけて費用化する車を、4年落ち中古なら最短の2年で経費にできる。だから「4年落ちの中古車は節税効果が高い」と言われるわけです。

ちなみに、登録からさらに古い車、たとえば6年以上経過した普通車なら「法定耐用年数の全部を経過」のパターンになり、

耐用年数 = 6年 × 20% = 1.2年 → 切り捨てて1.2年だが2年未満なので一律2年

となり、こちらも耐用年数は2年です。つまり普通車は、おおむね4年落ち以降であれば耐用年数が2年に収れんします。軽自動車(法定耐用年数4年)の場合は、たとえば3年落ちで(4−3)+(3×0.2)=1.6年→2年、と早めに2年に到達します。狙うなら「普通車4年落ち以上」「軽3年落ち以上」が分かりやすい目安です。

経過年数の数え方の注意点

経過年数は「年」だけでなく「月」も使って計算するのが正確です。たとえば4年6ヶ月落ちなら、経過年数は4.5年として式に入れます。「○年落ち」という車屋さんの表現と、税務上の経過月数がズレることもあるので、車検証の初年度登録年月をきちんと確認してください。中古車は最初の登録日が基準になります。端数の月は12分の○で年に換算します。私が車を選ぶときも、ロケの機材が積めるかというサイズ感だけでなく、初年度登録の月まで見て「これなら耐用年数が短くなるな」と確認するようになりました。

中古車の減価償却の方法と計算例

耐用年数が決まったら、次は実際にいくら経費にできるかの計算です。個人事業主の減価償却には方法のルールがあるので、ここを丁寧に見ていきます。

個人事業主は原則「定額法」

減価償却の方法には大きく「定額法」と「定率法」があります。法人は届出をすれば定率法も選べますが、個人事業主の場合、原則は定額法です。定額法は、取得価額を耐用年数で割って、毎年同じ金額を経費にしていくシンプルな方法です。

定額法の年間減価償却費 = 取得価額 × 定額法の償却率

償却率は耐用年数ごとに決まっていて、耐用年数2年なら償却率は0.500、3年なら0.334です。耐用年数2年の場合、取得価額のおおむね半分を1年目、残り半分を2年目に経費化していくイメージになります(最終年は備忘価額として1円を残します)。

200万円・4年落ち普通車の計算例

具体例で計算します。取得価額200万円、4年落ちの普通車を事業専用で買ったとします。前章のとおり耐用年数は2年、定額法の償却率は0.500です。

1年目の減価償却費 = 200万円 × 0.500 = 100万円

2年目の減価償却費 = 200万円 × 0.500 = 100万円(ただし最終年は備忘価額1円を残すため、実際は999,999円)

このように、2年でほぼ全額を経費にできます。ただし重要な注意点として、これは「年の初め(1月)に買って12ヶ月フルに使った場合」の金額です。年の途中で買った場合は、後述するように月割りになります。

年の途中で買ったら「月割り」が必要

減価償却費は、その車を事業に使い始めた月から年末までの月数で按分します。たとえば上の200万円・耐用年数2年の車を、その年の10月に買って事業に使い始めた場合、使った月数は10月・11月・12月の3ヶ月です。

1年目の減価償却費 = 100万円 × 3ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 25万円

この場合、1年目は25万円しか経費にできず、残りは翌年以降に繰り越されます。「4年落ち中古を買えば今年すぐ200万円全部経費にできる」と思い込んでいる人がたまにいますが、それは誤解です。月割りがあるので、年末ギリギリに買っても、その年に落とせるのは1ヶ月分だけ。節税目的で年内に車を入れるなら、できるだけ早い時期に事業供用を開始する必要があります。私もこの月割りを知らずに「年末に駆け込みで買えばいい」と思っていた時期があり、税理士に「12月に買っても1ヶ月分だよ」と言われて計算し直した苦い記憶があります。

「4年落ち中古車を一括で経費にできる」は本当か

ネットでよく見る「4年落ちの中古車は一括で経費にできる」という表現は、半分正しく半分ミスリードです。正確には、4年落ち普通車は耐用年数が2年になるため「2年でほぼ全額を経費化できる」のであって、買った年に1回で全額落とせるわけではありません(月割りもある)。法人で定率法を使えば1年目の償却額が大きくなるので「ほぼ一括」に近づきますが、個人事業主は原則定額法なので、2年に分けて半分ずつが基本です。後述する少額減価償却資産の特例を使える場合だけ、買った年に全額経費化が可能になります。この違いを理解しておくと、「思っていたより今年の節税効果が小さい」というガッカリを防げます。

30万円未満の中古車と少額減価償却資産の特例

中古車のなかでも、価格が安いものには別ルートの経費化方法があります。これを知っているかどうかで、申告の手間と節税のタイミングが大きく変わります。

取得価額10万円・20万円・30万円のライン

減価償却まわりには金額のしきい値がいくつかあります。整理すると次のとおりです。

取得価額が10万円未満のものは、減価償却せずその年に全額を消耗品費等で経費化できます(これは車ではあまり該当しませんが原則として)。取得価額が20万円未満のものは、「一括償却資産」として3年で均等に償却する方法を選べます。そして青色申告の個人事業主に大きく関わるのが、取得価額が30万円未満の「少額減価償却資産の特例」です。

少額減価償却資産の特例で買った年に全額経費

青色申告をしている個人事業主は、取得価額30万円未満の資産について、買った年度に全額を経費にできる特例があります。これを使えば、たとえば程度のいい中古の軽自動車を25万円で買った場合、減価償却で数年に分けるのではなく、その年にまとめて25万円を経費化できます。

青色申告の個人事業主は、30万円未満の中古車を「少額減価償却資産の特例」で購入年度に全額経費にすることが可能です。数年に分ける減価償却費を一度に処理できるため、早期に所得を圧縮できます。

この特例には条件があります。青色申告者であること、取得価額が30万円未満であること、そして年間の合計額が300万円までであること(事業を始めた年や廃業した年は月割り)です。中古車市場では、走行距離が多めの軽自動車や小型車なら30万円を切る車両も見つかります。事業の移動が多くない在宅ワーカーが「たまに搬入や打ち合わせに使う足」を確保するなら、安い中古を買って特例で一括計上、という選択は手間も少なく合理的です。なお、この特例は申告書(青色申告決算書の摘要欄等)に必要事項を記載することが要件なので、書き漏れに注意してください。

一括償却資産(3年均等償却)という選択肢

20万円未満の車両なら、「一括償却資産」として取得価額を3年で均等に償却する方法も選べます。この方法は耐用年数を使わず一律3年で割るのが特徴で、償却資産税(固定資産税の一種)の対象外になるというメリットもあります。少額減価償却資産の特例(買った年に全額)と一括償却資産(3年均等)のどちらが有利かは、その年の所得状況によります。利益が大きく出た年に一気に経費を増やしたいなら特例、毎年コンスタントに経費を平準化したいなら一括償却、という使い分けです。

事業とプライベート兼用時の按分の考え方

ここは個人事業主がいちばん引っかかるポイントです。完全に事業専用の車を持っている人は少数派で、多くは「普段の買い物にも乗るし、たまに事業でも使う」という兼用です。

家事按分の基本ルール

事業とプライベートで兼用している車は、減価償却費もガソリン代も保険料も、「事業で使った割合」だけを経費にします。これを家事按分(かじあんぶん)と言います。たとえば事業利用が60%、プライベートが40%なら、減価償却費が年100万円でも経費にできるのは60万円です。ガソリン代や駐車場代、車検費用、任意保険料なども同じ割合で按分します。

事業割合の根拠の作り方

問題は「事業60%」の根拠です。ここを適当に決めると税務調査で否認されます。合理的な按分基準としてよく使われるのは、走行距離です。年間の総走行距離のうち、事業のための走行距離が何%かで割合を出します。ほかに、使用日数(週のうち事業で使う日数)で按分する方法もあります。いずれにせよ、「なぜその割合なのか」を説明できる客観的な記録が必要です。

私の場合は、撮影ロケと在庫搬入の予定をカレンダーで管理しているので、月ごとに「事業で乗った日数 ÷ 全体で乗った日数」をざっくり出して、年間平均で按分割合を決めています。アパレルのECで広告の費用対効果をデータで測るのと同じで、感覚ではなく数字で押さえておくと、後から見直したときも説明がブレません。按分割合は一度決めたら毎年コロコロ変えず、使用実態が大きく変わったときだけ見直すのが基本です。

兼用車だと節税効果も按分される

按分が必要ということは、節税効果も按分されるということです。「4年落ち中古車で200万円分を2年で経費化」と言っても、事業割合が50%なら経費にできるのは年50万円、2年で100万円分です。中古車の節税話を鵜呑みにして「全額落ちる」と期待すると、按分後の現実とのギャップに驚くことになります。事業専用にできるならそのほうが経費効率は良いですが、無理に事業専用にして実態が伴わないと、それこそ否認のリスクが上がります。実態に即した按分が、結局いちばん安全で節税にもなる、というのが私の理解です。

確定申告での仕訳と書類のポイント

計算ができたら、最後は確定申告での記載です。ここでつまずく人も多いので、白色申告と青色申告の違いも含めて整理します。

白色申告と青色申告の違い

白色申告でも減価償却費は経費にできます。ただし、前述の「少額減価償却資産の特例(30万円未満を一括)」は青色申告者だけの特典です。さらに青色申告には最大65万円の青色申告特別控除(e-Taxでの電子申告等が要件)や、赤字を翌年以降3年繰り越せる純損失の繰越控除など、車の経費化以外でもメリットが大きい制度がそろっています。中古車を買って大きな減価償却費を計上する予定があるなら、その前年までに青色申告承認申請書を出して青色にしておくのが定石です。これから事業を本格化する人は、車の購入とセットで青色申告への切り替えを検討する価値があります。

仕訳の具体例

200万円の車を現金(事業用口座)で買い、事業専用で耐用年数2年・定額法で償却する場合の流れをイメージで示します。購入時は、車両運搬具という資産が200万円増え、同額の現金が減ります。決算(年末)には、その年の減価償却費(フル稼働なら100万円、月割りならその月数分)を「減価償却費」という経費科目に計上し、同額だけ車両運搬具の帳簿価額を減らします。ガソリン代を払ったときは「車両費」、自動車税を払ったときは「租税公課」、任意保険は「保険料」で処理します。兼用車なら、決算時にこれらの経費のうちプライベート分を「事業主貸」に振り替えて、事業分だけを経費に残す調整を行います。

会計ソフトを使えば、固定資産として車両を登録し、耐用年数と償却方法・事業供用開始日を入力するだけで、月割りや償却率の計算は自動でやってくれます。freeeやマネーフォワードクラウドなどのクラウド会計を使えば、減価償却費の計算ミスはほぼなくなります。手計算で償却率や月割りを間違えるくらいなら、最初からソフトに任せたほうが確実です。私もEC運営の経理は会計ソフトに集約していて、固定資産の登録さえ正しくやれば、あとは決算時に自動計上されるので楽になりました。

必要書類と保管

車を経費にするうえで保管すべき書類は、購入時の注文書・見積書・契約書、車検証(初年度登録年月の確認用)、ローンを組んだ場合は契約書と返済予定表、ガソリン・車検・保険などの領収書、そして按分根拠となる走行記録やスケジュールです。これらは申告後も原則として保存義務があります。税務調査は申告から数年後に来ることもあるので、その場で慌てないよう、車関連の書類は一つのフォルダにまとめておくことを強くおすすめします。証拠が残っていれば、按分割合も計算過程も堂々と説明できます。

ローンやリースで買った場合の扱い

中古車をローンで買った場合でも、減価償却の考え方は現金一括と同じです。取得価額(車両本体+付帯費用)を基準に減価償却し、ローンの利息部分だけを別途「支払利息」として経費にします。ローンの元本返済は経費ではない点に注意してください(あくまで負債の返済)。一方、カーリースの場合は車を「所有」しないので減価償却はせず、毎月のリース料を「賃借料」等としてその都度経費にします(事業割合で按分)。まとまったお金を使わずに済むリースか、資産として減価償却するローン購入か、キャッシュフローと節税のタイミングで選ぶことになります。

客観データで考える「車を経費にする働き方」と在宅事業の相性

ここまで中古車の経費化の技術論を解説してきましたが、最後に、そもそも「車を事業の経費にできるような働き方」をどう設計するかを、客観的なデータの視点で考えます。

車を経費にできるということは、それだけ事業として移動や物流を伴う活動をしている、ということです。在宅ワーク・フリーランスのなかでも、車を使う仕事と使わない仕事があります。完全にデスクワークで完結する職種なら車の経費化はそもそも縁が薄く、逆に物販・撮影・出張支援・地方案件を抱える職種なら車が事業の中核ツールになります。自分の事業が車を必要とするタイプなのかを見極めることが、経費設計の出発点です。

職種ごとの単価や働き方の相場を客観的に把握しておくと、車を買う・買わないの判断材料になります。たとえば在宅で完結する開発職の相場感はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できます。こうした職種は移動コストがほぼゼロで、車を経費にする場面は限定的です。一方、取材や出張を伴うライティング系の働き方は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にあるとおり案件によって移動が発生し、車の必要性が変わってきます。自分の事業がどちらのタイプかで、車への投資判断は大きく変わります。

スキルの掛け合わせという観点も重要です。在宅ワーク求人サイトの案件を見ていると、移動を伴う現場仕事と、移動不要のオンライン業務を組み合わせて収入を安定させているフリーランスが目立ちます。たとえばオンラインで完結するAIコンサル・業務活用支援のお仕事AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のような職種は車が不要なぶん固定費が軽く、利益率が高くなりやすい。逆にアプリケーション開発のお仕事も基本は在宅完結型です。こうしたデスクワーク中心の仕事を主軸にしつつ、必要なときだけ車を使う事業を持つなら、無理に高い車を買うより、安い中古車を少額減価償却資産の特例で軽く経費化するほうが理にかなっています。

スキル証明という意味では、ビジネス文書を正確に作れることも事業運営の基礎体力です。経費精算や取引先への提案書づくりに役立つビジネス文書検定、ネットワーク系の知識を体系化するCCNA(シスコ技術者認定)など、移動を伴わずに価値を出せるスキルを持っておくと、車への依存度を下げて事業の固定費をコントロールできます。

お金まわりの整備も車の経費化とセットで考えると効果的です。事業用の支出を明確に分けるなら、経費の管理がしやすくなる個人事業主 クレジットカード おすすめで1枚事業専用カードを持つと、ガソリン代や車検費用の按分根拠が残しやすくなります。事業の信用力という観点では、減価償却で帳簿上の利益が圧縮されることが審査に影響する場面もあるので、個人事業主 住宅ローン 審査 通りやすいで利益と所得証明の関係を押さえておくと、車の節税と住宅購入のタイミングを両立しやすくなります。また、所得を圧縮しすぎるとふるさと納税 上限額 個人事業主の上限額が下がる点にも注意が必要で、減価償却費を増やせばふるさと納税で得られる節税枠は逆に縮みます。車の経費化は、こうした他の制度と連動して全体最適で考えるべきものなのです。

私がアパレルのEC運営を通じて学んだのは、「在庫も設備も、抱えれば抱えるほどリスクになる」ということです。車も同じで、節税という言葉だけで高い中古車を抱え込むと、維持費・按分の手間・売却時の処理(譲渡所得の計算)まで含めてコストになります。データで冷静に見ると、車を経費にできる働き方かどうかをまず判断し、必要なら耐用年数の短い中古を実態に即して按分し、不要ならそもそも持たない。この見極めこそが、中古車の経費化で失敗しないための一番のポイントだと、現場を回ってきた経験から確信しています。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. 中古品を買った場合はどうなりますか?

中古品の場合、「簡便法」という計算を用いて、新品(法定耐用年数)よりも短い期間で償却できる可能性があります。ただし、購入金額が 30万円未満 であれば、中古であっても新品と同様に「少額減価償却資産の特例」を使って、その年に一括で経費にする方が、節税効率としては早い(即効性がある)ケースがほとんどです。

Q. 中古品を購入した場合でも、この特例を使って一括経費にできますか?

はい、中古品であっても要件を満たせば適用可能です。取得価額が30万円未満であり、青色申告者が事業用として供したものであれば、新品・中古の区別なくその年の経費として計上できます。オークションやフリマサイトで購入した際も、領収書や支払い証明書を適切に保管しておきましょう。

Q. 青色申告決算書の摘要欄には具体的に何と書けばよいですか?

減価償却費の計算欄の摘要(右端の備考欄)に「措置法28の2」と記載します。これは「租税特別措置法第28条の2」を指し、この特例を適用して計算したことを税務署に示すための「魔法の一言」です。この記載がないと、一括計上の根拠が不明確になり、税務調査等で修正を求められるリスクがあります。

Q. 2026年に機材投資を行う最大のメリットは何ですか?

「AIツールの爆発的な普及に対応できる」点です。2026年現在、ローカル環境でAI(大規模言語モデル等)を動かす案件が増えており、マシンスペックの低さは「仕事が受けられない(機会損失)」という致命傷に直結します。税金で持っていかれるくらいなら、自分の武器をアップデートすることに全振りすべき時代なのです。

Q. クレジットカードの分割払い(リボ払い)で買った場合、経費はどうなりますか?

支払回数に関わらず、「商品の引き渡しを受け、事業で使い始めた年」に、その商品の「総額」をベースに経費(または減価償却)を計算します。つまり、手元の現金が少なく分割払いを選んだとしても、特例を使って一括経費化のメリットを全額享受できるということです。

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丸山 桃子

この記事を書いた人

丸山 桃子

アパレルEC運営支援・SNSコンサル

アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。

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