宅建士登録実務講習 報酬の相場


この記事のポイント
- ✓宅建士登録実務講習を修了して登録を済ませた人から
- ✓「この資格で受ける在宅案件は
- ✓いくらが妥当なのか」という相談がよく届きます
宅建士登録実務講習を修了して登録を済ませた人から、「この資格で受ける在宅案件は、いくらが妥当なのか」という相談がよく届きます。提示された金額が安いのか高いのか判断できず、言われるまま受けてしまうという話です。報酬は相場表を暗記して決まるものではなく、決まり方の型を知っていれば自分で計算できます。この記事では、宅建士登録実務講習を経て資格を得た人が在宅で受ける仕事について、報酬がどう決まるのか、条件によってどこまで動くのかを整理します。金額の交渉を有利にするための順番も最後に書きます。
報酬の相場を見る前に、決まり方の型を三つ覚える
在宅案件の報酬は、次の三つのいずれかの形で決まります。この型を先に覚えると、提示された金額を比較できるようになります。
一つ目は時間単価です。作業した時間に単価を掛けて報酬が決まる形で、事務やデータ整備の案件に多く見られます。作業量が読みにくい業務に向いていますが、慣れて速くなるほど受け取る総額が下がるという構造上の弱点があります。
二つ目は件数単価です。記事1本いくら、答案1件いくら、という形。作業量と報酬が直結するので、慣れて速くなれば時間あたりの実入りが増えます。在宅の副業では、この形がもっとも多い形式です。
三つ目は監修料などの責任に対する報酬です。作業時間の長短ではなく、内容の正しさを担保する立場に立つことへの対価として支払われます。時間あたりに換算すると高く見えますが、責任の範囲が広い分だけリスクを含んだ金額だと理解してください。
同じ仕事に見えても、どの型で契約するかで金額が変わります。たとえば記事の内容確認を、時間単価で受けるか、1本あたりの監修料で受けるかで、総額は二倍以上変わることがあります。提示を受けたら、まずどの型なのかを確認してください。
仕事の種類ごとの報酬水準を並べる
ここからは、宅建士の知識が効く在宅案件を種類ごとに見ていきます。金額はいずれも市場で見かける水準の範囲で、発注元の規模と要求される専門性によって上下します。
不動産分野の記事執筆
文字単価で決まることが多く、一般的なライティング案件の水準は文字あたり1円前後から始まりますが、資格の保有を条件にした不動産分野の募集では文字あたり2円から5円程度の提示を見かけます。法改正や税制に踏み込む記事、あるいは実務の手順を扱う記事では、さらに上の水準になることもあります。
5,000字の記事を文字単価3円で受ければ15,000円。調査を含めた作業時間が5時間なら、時間あたり3,000円の計算になります。この時間あたりへの換算を必ずやってください。文字単価だけを見て高いと感じても、調査に時間を取られる題材だと実入りは大きく下がります。文章を書く仕事全般の報酬水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっているので、提示額が相場の内側かどうかの確認に使えます。
記事や教材の内容確認、いわゆる監修
1本あたり5,000円から30,000円程度の幅で提示されることが多い領域です。幅が大きいのは、氏名と資格名を掲載するかどうか、修正案まで出すかどうか、掲載後の問い合わせ対応を含むかどうかで、引き受ける責任がまったく違うからです。
氏名を出さずに内容の確認だけを行う形なら下限に近く、氏名と資格名を記事に掲載し、内容について責任を負う形なら上限側になります。作業時間は1時間から2時間に収まることが多いため、時間あたりの実入りでは在宅案件のなかで高い部類に入ります。ただし責任の範囲が契約に書かれていない監修は、金額にかかわらず受けないでください。※契約書の責任条項に不明点があれば、この段階で弁護士に相談する価値があります。
資格講座の答案添削
件数払いが基本で、1件あたり200円から1,000円程度の水準を見かけます。記述式の添削か、選択式の解説作成かで単価が変わります。まとまった件数が一度に来るため、月あたりの収入は件数の確保次第です。試験前の数か月に集中する季節性があることも押さえておいてください。
物件データの整備と事務補助
時給制なら1,200円から2,000円程度、件数払いなら1件あたり数十円から数百円という水準が中心です。単純なデータ入力と比べると、専門知識を要する判断が入るぶん上振れします。単価そのものは高くありませんが、継続案件になりやすく、月ごとの収入が読みやすいという利点があります。
講師や解説動画の出演
1時間あたり5,000円から15,000円程度の提示が多い領域です。ただし準備の時間が本番の数倍かかるため、時間あたりの実入りを計算するときは準備時間を必ず含めてください。継続して同じ講座を担当できるようになると、準備時間が減って実入りが改善します。
月あたりいくらになるのか、稼働時間から逆算する
種類ごとの単価が分かったら、次は月の収入を計算します。副業として現実的な水準を示している解説を一つ引きます。
宅建資格を活かして副業に取り組んだ場合、得られる収入は月5~10万円程度です。なかには稼げないと感じている人もいますが、実際に稼げる金額や求人数などは具体的な副業の内容によってさまざまです。副業の内容によってどのような違いがあるか把握したうえで、取り組む副業を検討しましょう。 出典: u-can.co.jp
この水準を、稼働時間から検算してみます。平日の夜に2時間、週末に4時間を出せる人の月の稼働はおよそ40時間です。時間あたりの実入りを1,500円とすれば月6万円、2,500円まで上げられれば月10万円。引用した水準とほぼ一致します。つまり月5万円から10万円という数字は、この稼働時間で時間あたり1,500円から2,500円を確保した場合の帰結にすぎません。
この計算を自分でできるようになると、目標の立て方が変わります。収入を増やしたいとき、打ち手は二つしかありません。稼働時間を増やすか、時間あたりの実入りを上げるか。本業がある人は前者に限界があるので、必然的に後者に集中することになります。
報酬が動く六つの条件
同じ種類の仕事でも、次の六つの条件で金額は動きます。交渉の材料になるので、自分がどこに当てはまるか確認してください。
一つ目、宅地建物取引士証の交付を受けているかどうか。登録実務講習の修了だけの段階と、士証まで取得している段階では、募集への通り方も金額も変わります。二つ目、氏名と資格名を掲載できるかどうか。掲載を許諾できる人のほうが高い金額を提示されます。勤務先の事情で氏名を出せない場合は、その前提で交渉してください。
三つ目、責任の範囲です。内容の正しさを担保する立場に立つほど金額は上がりますが、その分リスクを引き受けています。四つ目、納期です。急ぎの案件は割増になることがあり、逆に納期に余裕のある案件は単価が抑えめになりがちです。五つ目、継続かどうか。継続案件は一件あたりの単価が抑えられる代わりに、月の収入が読めます。六つ目、専門領域の狭さです。「不動産全般が書けます」より「借地借家の分野に絞って書けます」のほうが、狭いぶん高く評価される場面が多くあります。
この六つのうち、自分の意思で動かせるのは二つ目、三つ目、六つ目です。交渉するときは、動かせる条件から手をつけてください。
額面と手取りは違う。差し引かれるものを把握する
提示された金額がそのまま口座に入るわけではありません。差し引かれるものを順に挙げます。
まず仲介手数料です。案件を仲介するサービスを経由する場合、報酬から一定割合が差し引かれます。割合はサービスによって違い、これが積み上がると年間では相当な額になります。手数料0%で直接やり取りできる場をひとつ確保しておくと、同じ作業量でも手取りが厚くなります。額面の交渉より確実に効く打ち手です。
次に源泉徴収です。原稿料や講演料などは、支払いのときに所得税が源泉徴収されることがあります。振り込まれた額が請求額と違っても、多くの場合はこれが理由です。差し引かれた分は確定申告で精算されるので、支払調書は保管しておいてください。
そして消費税の扱いです。インボイス制度の下では、登録事業者かどうかで発注側の扱いが変わり、条件交渉に影響することがあります。副業として小規模で始める段階では登録しない選択もありますが、発注側から確認を求められる場面は増えています。制度の詳細は国税庁の案内が一次情報です。
最後に経費です。資料代、書籍代、通信費の按分、業務で使うソフトの利用料。これらを差し引いた金額が所得になります。領収書を残していないと、実質的な手取りが目減りします。
単価を上げる交渉は、順番を守ると通りやすい
いきなり金額の話から入る交渉は、たいてい失敗します。順番があります。
第一段階は、実績を数字にすることです。納品した本数、継続している期間、修正が入った回数。「修正がほとんど入っていない」という事実は、発注側の手間が減っているという意味であり、金額の根拠になります。
第二段階は、範囲を明確にすることです。現在の契約に含まれていない作業を無償でやっている場合、それを一度書き出します。構成案の作成、画像の選定、公開後の修正対応。これらが含まれているかどうかを整理すると、実質的な時間単価が見えます。
第三段階でようやく金額の話をします。「単価を上げてほしい」ではなく、「現在の範囲でこの金額、範囲を絞るならこの金額、追加の作業を含めるならこの金額」という三択で出すのが実務的です。発注側は予算の枠のなかで動いているので、選択肢があるほうが判断しやすくなります。
交渉が通らなかった場合の備えも必要です。経路がひとつしかないと、断られたときに条件を飲むしかありません。複数の経路を持っておくことが、そのまま交渉力になります。副業として案件を探す入口を広げたい人は、キャリア・副業・人生相談のお仕事に、相談やアドバイスに寄った在宅案件の募集形式がまとめられています。
受けてはいけない条件の見分け方
金額の話をするとき、安すぎる案件と危ない案件は別物です。それぞれ見分け方があります。
安すぎる案件の判定は簡単で、時間あたりに換算するだけです。作業時間を見積もって割り算し、その金額で続けたいかどうかを判断します。実績づくりのために最初の数件を安く受けるのは戦略として成り立ちますが、期限を決めてください。「最初の3件まで」のように区切らないと、そのまま定着します。
危ない案件は金額では判定できません。名義だけを貸してほしいという依頼は、宅地建物取引業法が禁じる名義貸しに当たり、報酬の多寡と関係なく断る話です。免許を持たない相手から物件の紹介に成功報酬を求められる形も、反復継続して行えば無免許での営業に触れる可能性があります。契約書の作成代行を求められた場合は、行政書士法などの他の士業の業務範囲に踏み込んでいないかを確認してください。扱える書類の範囲は行政書士の資格ガイドで確認できます。
支払期日が契約書にない案件も要注意です。フリーランス法では、発注者は物品の受領日または役務提供を受けた日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定め、その期日までに報酬を支払う義務を負います。記載がないこと自体が、発注側の体制が整っていない信号です。
確定申告と、収入が増えたときに変わること
副業で得た所得の合計が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。
副業で得た収入によっては、確定申告や納税が必要です。具体的には、副業による年間の所得が20万円を超えた場合が該当します。所得とは、副業で得た収入から経費を差し引いた金額です。仕事に取り組むためにかかった費用は、すべて経費として扱えます。 出典: u-can.co.jp
所得税の申告が不要な場合でも住民税の申告が別に必要になることがあるため、居住する自治体の案内を確認してください。収入が増えてきたら、記帳の方法も見直しが要ります。月ごとに入金と経費をまとめておくだけで、申告の作業は大幅に楽になります。
登録実務講習を終えた直後に、最初の一件をどう取るか
報酬の型と水準が分かっても、受注がなければ金額の話は始まりません。実務経験がない状態から最初の一件を取るには、順番があります。
最初にやるのは、扱える範囲を一枚に書き出すことです。「不動産全般」と書いてはいけません。重要事項説明書の記載事項、賃貸借契約の実務、区分所有建物の権利関係、住宅ローンの基礎。このように具体の論点で並べます。書き出してみると、講習で扱った内容と、試験で深く学んだ分野が違うことに気づくはずです。その差を埋めるのは後でよく、まずは今この瞬間に説明できる論点だけを並べてください。
次に、サンプルを一本作ります。並べた論点のなかから一つ選び、2,000字程度で解説文を書きます。法令の条文を根拠として示しながら、専門用語を初めて見る人にも通じる言葉で書き直す。この一本が、実務経験の代わりに機能します。発注側が知りたいのは在籍年数ではなく、正しく書けるかどうかだからです。
三つめが、応募文の設計です。冒頭の三行に、資格の状況、対応できる論点、稼働できる時間帯を書きます。士証の交付を受けているかどうかも、この段階で明記してください。曖昧に書くと、確認のやり取りが一往復増え、そのぶん採用が遠のきます。
そして、最初の数件の値付けです。実績づくりのために相場の下限で受ける判断は、戦略として成り立ちます。ただし本文の前半で触れたとおり、必ず件数で区切ってください。3件まで、あるいは2か月まで。区切らないまま続けると、その金額が自分の相場として固定されます。安く受けたこと自体は失敗ではありません。区切らなかったことが失敗になります。
単価の高い募集を、どこで見つけるか
同じ宅建士向けの案件でも、募集が出ている場所によって単価の水準がはっきり違います。ここを知らずに一箇所だけを見ていると、相場そのものを誤解します。
案件が流通する経路は、大きく四つです。
一つ目は、在宅ワークや業務委託を扱う仲介サービスです。案件数が多く、実績がない段階でも応募できます。単価は中位からやや下ですが、最初の実績を作る場としては合理的です。検索するときは資格名だけで探さないでください。「不動産 記事」「重要事項説明 監修」「宅建 添削」「不動産 用語 執筆」のように、作業名と組み合わせると出てくる件数が変わります。
二つ目は、発注元への直接の応募です。資格スクール、不動産系のメディア、士業事務所。募集を出していない会社にも、業務委託の枠は存在します。成功率は低いものの、競合がいないぶん単価の交渉余地が大きい経路です。
三つ目は、紹介です。講習で同席した人、勤務先の関係者、業界の集まり。専門職の仕事は公募より紹介で動く割合が高く、しかも紹介で来る案件は単価が高い傾向があります。理由は単純で、探す手間を省いた分が金額に乗るからです。
四つ目は、自分から発信することです。不動産の論点を解説した文章を公開しておくと、検索から相談が届くようになります。効果が出るまで6か月ほどかかりますが、いったん回り始めると営業が要らなくなります。
四つの経路のうち、どれか一つに依存している人は、その経路の景気にそのまま引きずられます。単価の交渉を有利に進めたいなら、経路を二つ以上持つことが前提条件になります。断られても困らない状態が、そのまま交渉力です。
副業から先へ広げるとき、報酬の考え方がどう変わるか
在宅の副業を続けていると、独立を考える時期が来ます。ここで報酬の見方を切り替える必要があります。
宅建資格を活かせば、会社に所属せず個人でフリーランスとして活動する方法もあります。実際、資格を活かして独立し、1人社長として活躍している人も多いです。また、完全歩合制のフルコミッションで働いて高収入を得ている人もいます。それぞれの働き方にはメリット・デメリットの両方があるため、慎重に判断しましょう。いずれにせよ、独立を成功させるには豊富な実績やスキルが必要です。いきなり独立するのではなく、まずは副業で経験を積むと独立後の活動がスムーズになります。 出典: u-can.co.jp
副業のうちは、時間あたりの実入りだけを見ていれば足ります。本業の収入が生活を支えているため、単価の低い月があっても生活は揺らぎません。ところが独立すると、見るべき数字が三つに増えます。時間あたりの実入り、月ごとの変動幅、そして受注が途切れる期間の長さです。
このうち、副業のうちから測っておけるのが二つ目と三つ目です。月ごとの入金額を記録し、いちばん少なかった月といちばん多かった月の差を見る。案件と案件のあいだが何日空いたかを数える。この二つの数字が安定してくるまでは、独立を急がないほうが結果的に近道になります。
不動産の仲介や売買の実務そのもので独立を考える場合は、報酬の考え方がさらに変わります。宅地建物取引業として営むには免許が必要であり、事務所の要件や専任の宅地建物取引士の設置など、法令で定められた条件があります。宅地建物取引業法の枠組みに関わる部分は、資格を持っていることと、その事業を営んでよいかどうかが別の問題です。自己判断で線を引かず、都道府県の担当窓口に照会するか、e-Govで条文そのものを確認してください。
在宅のコンテンツ制作を軸に独立する道であれば、この免許の論点は生じにくくなります。書く仕事と教える仕事は、宅地建物取引業そのものではないためです。どちらの道を選ぶかで、必要な準備がまったく違うということだけ、早い段階で認識しておいてください。
時間あたりの実入りを上げる、五つの手
本業がある人にとって、稼働時間を増やす選択肢は限られています。だとすれば、打ち手は時間あたりの実入りを上げることに集中します。効果が出やすい順に五つ挙げます。
第一に、調査時間の短い題材を選ぶことです。文字単価が同じでも、法改正の解説と一般的な用語解説では、調査時間が倍以上違います。文字単価2円で調査が短い案件のほうが、文字単価3円で調査に追われる案件より実入りが多い、ということが普通に起きます。
第二に、同じ発注元の案件を続けることです。二本目以降は、書式も好みも把握できているので所要時間が減ります。単価が同じでも、実入りは自動的に上がります。新規開拓は必要ですが、開拓ばかりしている人は時間あたりで見て損をしています。
第三に、修正の回数を契約で決めることです。無制限に修正を受ける契約は、実入りを静かに削ります。初回納品後2回まで、それ以降は別途という条件を最初に出してください。
第四に、責任を引き受ける形の仕事を混ぜることです。監修のように、作業時間が短く責任が重い仕事は、時間あたりでは在宅案件の上位に入ります。ただし責任の範囲が書面にない監修は受けないという原則は変わりません。
第五に、差し引かれるものを減らすことです。仲介手数料が20%引かれる経路で年間80万円を受注すると、16万円が手元に残りません。これは単価を20%上げる交渉と同じ効果を持ちますが、交渉と違って相手の承諾が要らない。手数料0%で直接やり取りできる経路を一本確保しておく価値は、ここにあります。
五つのうち、今日から着手できるのは第三と第五です。第一と第二は案件の選び方の話なので、次の受注のときに効いてきます。第四は実績が積み上がってからでかまいません。順番に手をつければ、半年で時間あたりの実入りは目に見えて変わります。
運営者として見てきた、報酬が伸びる人の共通点
フリーランスと在宅ワークの市場を長く運営してきた立場から見ると、報酬が伸びる人には共通した動きがあります。単価の交渉より先に、発注側の手間を減らす動きをしている点です。
納品するときに確認してほしい箇所を三点だけ添える。法改正で表現を変えたほうがよい箇所に気づいたら、次の依頼を待たずに知らせる。こうした小さな動作は、発注側にとっては確認作業の削減であり、金額に換算できる価値です。運営者として見てきた限りでは、単価が上がった案件のほとんどは、この積み重ねのあとに起きています。
もう一つ。中間マージンの乗らない直接の取引では、同じ予算で発注側はより多くを頼めますし、受け手の手取りは厚くなります。この構造は、額面の交渉より安定して効きます。経路を複数持っている人ほど収入の波が小さく、ひとつの経路に依存している人は、その経路の景気に丸ごと引きずられています。
他分野の資格系副業と比べて見えること
宅建士の在宅案件の報酬を、他の資格系の副業と並べると、位置づけがはっきりします。機材や設備への投資が要る分野は、初期費用を回収する分だけ単価が高く設定される傾向があり、ドローン副業の始め方|資格・収入・案件の種類をまとめて解説で扱われている案件は、その典型です。逆に、成果物がデータで完結する分野は初期費用が小さいぶん単価が抑えられ、ゲームテスターの副業ガイド|未経験から始める方法と収入の実態で説明されている案件がそれに当たります。
宅建士の在宅案件は、初期費用がほとんど不要でありながら、専門知識が要るために単価が下がりにくいという中間の位置にあります。この位置の利点は、始めるコストが小さいことです。欠点は、専門性を示さない限り一般的なライティング案件と同じ水準に沈むことです。制作系の副業で専門性が単価をどう左右するかは、楽譜作成・作詞の副業|音楽知識をオンラインで収入に変えるでも同じ構造が説明されています。
宅建士登録実務講習を経て資格を得た人が報酬を伸ばすうえで効くのは、現場の年数を増やすことではなく、扱える範囲を狭く具体的に示すことです。「不動産全般」ではなく「賃貸借契約の実務」「重要事項説明書の記載事項」と言い切れる人に、単価の高い依頼が集まっています。金額の交渉は、その具体性の上にしか成り立ちません。
よくある質問
Q. 宅建士の資格を使った在宅案件は月にいくらくらいになりますか?
月5万円から10万円程度が一つの目安です。平日夜に2時間、週末に4時間で月40時間の稼働なら、時間あたり1,500円から2,500円を確保できればこの水準に届きます。金額そのものより、稼働時間で割った時間単価で判断してください。案件ごとに実作業時間を記録しておくと、次の交渉の材料になります。
Q. 記事の監修はどのくらいの報酬になりますか?
1本あたり5,000円から30,000円程度の幅で提示されます。幅が大きいのは、氏名と資格名を掲載するか、修正案まで出すか、掲載後の対応を含むかで責任の範囲が変わるためです。作業時間は1時間から2時間に収まることが多く、時間あたりでは高い部類ですが、責任条項が書かれていない契約は避けてください。
Q. 提示された単価が安いかどうかはどう判断すればよいですか?
時間あたりに換算して判断します。作業時間を見積もって報酬を割り、その金額で継続したいかを考えてください。実績づくりのために安く受けるのは戦略として成り立ちますが、最初の3件までなど期限を区切らないとその水準が定着します。相場の統計と照らして確認するのも有効です。
Q. 報酬から差し引かれるものには何がありますか?
仲介サービスを経由する場合の手数料、原稿料などにかかる源泉徴収、そして必要経費です。振り込まれた額が請求額と違う場合、多くは源泉徴収が理由で、確定申告で精算されます。手数料が差し引かれない経路を確保しておくと、同じ作業量でも手取りが厚くなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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