話し方・プレゼン指導の始め方|模擬面接の型を最初に作る手順


この記事のポイント
- ✓話し方・プレゼン指導を副業で始めたい人向けに
- ✓模擬面接の型づくりから最初の依頼獲得までの手順をまとめました
- ✓未経験からでも取り組みやすい始め方を解説します
「人に話し方を教える仕事をしてみたい。でも、何から手をつければいいのか分からない」。行政書士として独立してから、フリーランスの方の相談に乗る機会が増えたのですが、この種のご相談は本当に多いんです。話し方やプレゼンの指導という仕事は、資格が必須ではない分、逆に「何を用意すればいいか」が見えにくい仕事でもあります。この記事では、模擬面接という具体的な形を軸に、最初の一歩をどう踏み出すかを整理します。
話し方・プレゼン指導という副業の現在地
まず全体像から押さえておきましょう。話し方やプレゼンテーションの指導は、企業研修から個人向けのオンラインレッスンまで、提供の形がかなり幅広い仕事です。大手の研修会社が法人向けに提供するプログラムもあれば、個人のスキルシェアサービスを通じて一対一で教える形もあります。
つまり「話し方指導」とひとくくりに言っても、実際の現場は「新入社員研修の講師」「就職活動の模擬面接官」「フリーランスや経営者向けのプレゼン壁打ち相手」など、複数の異なる市場が重なり合ってできているということです。これから始める人にとって重要なのは、この中のどこを狙うかを最初に決めることです。
模擬面接という切り口は、この中でも特に始めやすい領域だと私は考えています。理由は単純で、模擬面接は「本番を想定した会話を一定時間行い、フィードバックする」という構造がはっきりしているからです。プレゼン資料の作り方から教える指導よりも、準備すべき範囲を絞りやすいという特徴があります。
社会人向けの研修市場を見ると、話し方やコミュニケーションに関するテーマは常に上位の人気カテゴリーです。ある研修会社の紹介ページでは、現役アナウンサーが直接指導し、実際の資料や本番を想定したトレーニングを通じて「聞き手に伝わる力」を伸ばすプログラムが紹介されています。
KEE'S話し方教室では、現役アナウンサーが直接指導し、実際の資料や本番を想定したトレーニングを通じて「聞き手に伝わる力」を伸ばすことができます。声の出し方からプレゼンの構成、見せ方まで一貫して学べるのが最大の強みです。 出典: kees-net.com
このように「専門的なトレーナーが本番を想定した練習をつける」という構造は、企業研修に限らず個人向けの模擬面接指導にもそのまま応用できます。むしろ個人向けのほうが、依頼者一人ひとりの課題に寄り添える分、満足度を作りやすいという側面もあります。
模擬面接の「型」をなぜ最初に用意すべきか
副業として話し方・プレゼン指導を始めるとき、多くの人がつまずくのは「自己流でなんとなく始めてしまい、2回目の依頼に手応えを持てない」というパターンです。これを避けるために、最初にやるべきことは「模擬面接の型」を自分の中に作っておくことです。
型とは、毎回同じ手順で進められる進行の骨組みのことです。具体的には次の要素を事前に決めておきます。
事前ヒアリングの質問リストを作る
模擬面接を始める前に、依頼者から必ず聞いておくべき情報をリスト化しておきます。志望する職種や業界、面接の形式(対面かオンラインか、集団か個人か)、これまでの面接で指摘された弱点、当日までの残り日数などです。このヒアリングを毎回同じ質問項目で行うことで、準備の抜け漏れを防げます。
本番想定の質問セットを分野別に用意する
新卒向け、中途採用向け、管理職候補向けなど、依頼者の属性によって聞かれる質問の傾向は変わります。あらかじめ分野別に質問セットを10問前後ずつ用意しておくと、依頼を受けてから慌てて考える必要がなくなります。汎用的な質問(自己紹介、志望動機、長所短所、逆質問への対応)は共通で使えるので、まずはこの共通セットから作り始めるのが効率的です。
フィードバックのフォーマットを決めておく
模擬面接の価値の大半は、実施後のフィードバックにあります。話す内容の論理構成、話すスピードや声の大きさ、視線や姿勢といった非言語的な要素、質問への回答の的確さ。この4つの軸で評価する、といった形でフォーマットを固定しておくと、フィードバックの質が安定します。口頭だけでなく、簡単なメモや評価シートとして残せる形にしておくと、依頼者からの信頼にもつながります。
型を先に作っておくことの最大のメリットは、依頼を受けるたびにゼロから準備し直す必要がなくなる点です。これは指導の質を安定させるだけでなく、あなた自身の準備時間を短縮し、副業としての継続性を高めることにもつながります。
未経験からでも始められる理由
「自分は面接のプロでもコーチングの資格もないのに、教える側になっていいのだろうか」という不安を持つ方は少なくありません。しかし、模擬面接の指導において重要なのは、資格の有無よりも「面接という場を想定した実践的なフィードバックができるかどうか」です。
ビジネスパーソン向けのプレゼン研修を提供する会社の紹介文にも、こうした指導の本質がよく表れています。
現役アナウンサーがマンツーマン指導で行う「伝え方レッスン」です。「話したのに、聞いていない」「何を言いたいのかわからない」など言われた経験はありませんか。なぜ伝わらないのか、その原因とコミュニケーションの特徴を理解しながら、自分が伝えたい内容の整理の仕方や相手の立場に立った話し方、ロジカルに伝える手法など、短期間でしっかり学びます。 出典: wandc.jp
ここで語られている「なぜ伝わらないのか」を一緒に考える姿勢こそが、指導の核心です。自分自身が転職活動や面接を経験したことがあるなら、そこで学んだ「伝わる話し方」と「伝わらなかった失敗」の両方が、そのまま教材になります。
私自身、行政書士として独立する際に、フリーランス保護新法に関する説明を法人の担当者に何度も行った経験があります。最初の頃は条文をそのまま読み上げるような説明をしてしまい、相手の反応が鈍いことに気づかされました。専門用語を「つまり、こういうことです」と一段階言い換える習慣がついてから、ようやく相手の理解度が変わったのを覚えています。これは面接の場でも同じで、内容が正しいことと、それが相手に伝わることは別問題だという気づきが、指導の土台になります。
話し方の基本を押さえておく
模擬面接の指導者として、依頼者に伝えるべき基本的な話し方のポイントも整理しておきましょう。これは自分自身の準備にもなりますし、フィードバックの根拠としても使えます。
話す速さと声の大きさについては、多くの研究や実務家が共通して指摘する重要なポイントです。
聞き取りやすい速さ・大きさで話すことも大切です。話し方が速すぎると聞き取りづらく感じてしまいますし、遅すぎるとストレスに感じるかもしれません。また、声が大きすぎてもプレゼンに集中しづらくなり、小さすぎるとそもそも声が聞こえずプレゼンを聞くどころではなくなってしまいます。 出典: mcstudy.mynavi.jp
このバランス感覚を言葉だけで伝えるのは難しいので、実際に依頼者の話し方を録音や録画で確認しながらフィードバックする方法が効果的です。自分の話し方を客観的に聞く機会は、日常生活の中ではほとんどありません。だからこそ、第三者が「今のスピードは少し速かったですね」と具体的に指摘できることが、この仕事の価値になります。
論理構成のチェックポイント
話す内容の構成についても、型を用意しておくと指導がしやすくなります。結論を先に述べ、その理由を説明し、具体例を挙げてから、もう一度結論で締めるという構成は、面接の回答にも、ビジネスプレゼンにも共通して使える基本形です。依頼者の回答がこの構成から外れているとき、どこが崩れているのかを指摘できるようになると、指導の説得力が増します。
非言語的な要素への注意
姿勢、視線、表情、手の動きといった非言語的な要素も、面接の印象を大きく左右します。ただし、これらすべてを一度に指摘すると依頼者が混乱してしまうため、1回のセッションで扱う改善点は2〜3個に絞ることをおすすめします。優先順位をつけてフィードバックする力も、経験を重ねる中で身についていきます。
集客と最初の依頼をどう取るか
型を用意できたら、次は最初の依頼をどう獲得するかという段階に進みます。未経験からいきなり高単価の案件を狙うのではなく、まずは実績と評判を作ることを目的に据えるのが現実的です。
具体的な集客の入口としては、業務委託マッチングサービスに掲載する方法があります。話し方・プレゼン指導・模擬面接に関する仕事の一覧を見ておくと、実際にどのような依頼内容や条件が求められているかの相場感がつかめます。話し方・プレゼン指導・模擬面接のお仕事では、こうした案件の傾向がまとめられているので、自分のプロフィールをどう書けばよいかの参考になります。
隣接する分野として、マーケティングやAI活用の知見を組み合わせて指導の付加価値を高めるという方向性も考えられます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事の分野では、プレゼン資料の作成支援やオンライン発信のノウハウが求められる案件も見られ、話し方指導とセットで提供できる強みになり得ます。
また、話し方指導の周辺スキルとして、ナレーションや音声関連の仕事に興味がある方は、作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような音声制作の領域にも目を向けてみると、声を扱う仕事同士でのつながりが見えてくることがあります。
指導範囲をどこまで広げるか
模擬面接から始めた指導は、実績を積む中で自然と守備範囲が広がっていくことがあります。就職活動の面接だけでなく、社内でのプレゼン練習、資格取得後の面接対策、フリーランスとして独立する人向けの営業トーク練習など、隣接するニーズに広げていく余地は十分にあります。
ただし、最初から手を広げすぎるのは避けた方が賢明です。まずは模擬面接という一つの型を確立し、そこで得た信頼と経験をもとに、少しずつ対応範囲を広げていく方が、依頼者から見ても「専門性がある人」という印象を持ってもらいやすくなります。逆に「話し方に関することなら何でも対応します」という打ち出し方は、専門性が薄く見えてしまい、依頼者が安心して頼みにくくなる場合があります。
指導範囲を広げる際に意識したいのは、それぞれの場面で求められるフィードバックの視点が異なるという点です。就職活動の面接では「熱意と論理性のバランス」が重視される一方、社内プレゼンでは「聞き手の意思決定を後押しする説得力」が重視されます。同じ「話し方指導」でも、目的が変われば評価軸も変わることを理解した上で、型を場面ごとに調整していく姿勢が求められます。
単価をどう考えるか
模擬面接1回あたりの単価については、業界全体の相場を見ておくことが大切です。プロのライターや編集者の単価データを見ると、専門職としての価格形成の考え方が参考になります。著述家,記者,編集者の年収・単価相場のような専門職の年収・単価データは、話し方指導という専門スキルを提供する仕事の価格設定を考える上でも比較材料になります。
未経験のうちは、いきなり高い単価を設定するよりも、実施回数を重ねて感想や評価を集めることを優先する方が、中長期的には有利に働きます。最初の数件は相場よりやや控えめな価格で実施し、フィードバックの質に自信が持てるようになった段階で徐々に単価を引き上げていくというステップが、無理のない進め方です。
始める前に整えておきたい環境と機材
模擬面接指導を始める際、大がかりな設備投資は必要ありません。ただし、最低限そろえておくと安心できるものがいくつかあります。
まず通信環境です。オンラインでの実施を前提とするなら、安定した回線速度が最優先です。セッションの途中で音声が途切れたり映像が固まったりすると、依頼者の集中が切れてしまい、せっかくの練習の質が落ちてしまいます。自宅の回線に不安がある場合は、有線接続に切り替えるだけでも改善することが多いです。
次にカメラと照明です。高価な機材は不要ですが、パソコンやスマートフォン内蔵のカメラで顔がはっきり映る程度の明るさは確保しておきましょう。逆光になっていると表情が読み取りにくくなり、指導者側の反応が依頼者に伝わりにくくなります。窓を背にせず、光源が自分の正面に来るように座る位置を調整するだけでも印象は変わります。
録画・録音の環境も整えておくと、指導の質が一段上がります。依頼者の許可を得た上でセッションを録画しておけば、フィードバック時に「先ほどのこの部分」と具体的に振り返ることができます。録画データを依頼者に共有すれば、本人が自分の話し方を見返す教材にもなり、指導の付加価値が高まります。
オンラインと対面、どちらで始めるべきか
始め方を考える上で、もう一つ判断が必要なのが「オンラインで完結させるか、対面も視野に入れるか」という点です。結論から言うと、未経験からのスタートであれば、まずはオンラインに絞ることをおすすめします。
対面での模擬面接指導には、場所の確保や移動時間、当日のキャンセルリスクといった付帯コストがつきまといます。一方でオンラインであれば、ビデオ通話ツールを使うだけで、依頼者の自宅からでも、こちらの自宅からでも実施できます。準備すべき環境も、安定した通信回線とカメラ付きの端末があれば十分で、初期投資はほとんどかかりません。
ただし、オンラインには対面にはない注意点もあります。画面越しでは、依頼者の姿勢や視線の細かい動きが伝わりにくくなることがあります。これを補うために、セッションの冒頭で「今日はカメラを胸から上ではなく、上半身全体が映る位置に調整してもらえますか」といった一言を添える工夫が効果的です。細かいことですが、こうした配慮の積み重ねが、依頼者の満足度に直結します。
対面での指導は、実際の面接会場に近い緊張感を再現できるという強みがあります。企業のオフィスや会議室を借りて模擬面接を行うケースでは、入室から着席までの一連の流れも含めて練習できるため、より実践的な指導が可能になります。ただし、これは会場費や移動を含めた調整の手間が増えるため、ある程度実績を積んでから対応範囲を広げる方が現実的です。
模擬面接指導でよくある失敗とその回避策
未経験から始める際に陥りやすい失敗のパターンをいくつか整理しておきます。事前に知っておくことで、同じつまずきを避けられます。
フィードバックを一度に詰め込みすぎる
最も多い失敗は、気づいた改善点をすべてその場で伝えようとしてしまうことです。話すスピード、声の大きさ、視線、言葉遣い、論理構成。これらを一度に指摘されると、依頼者はどこから直せばいいのか分からなくなり、かえって次の面接で萎縮してしまうことがあります。フィードバックは優先順位の高いものから2〜3点に絞り、残りは次回のセッションに持ち越すという判断が大切です。
依頼者の業界特性を把握せずに進める
面接で問われる内容は、業界や職種によって大きく異なります。営業職であればコミュニケーション力や成果への言及の仕方が重視されますし、専門職であれば知識の深さや論理的な説明力が問われます。事前ヒアリングでこの業界特性を聞き漏らすと、的外れな質問を投げてしまい、依頼者にとって実践的な練習にならないことがあります。
時間配分を決めずに始めてしまう
模擬面接の実施時間とフィードバックの時間の配分を事前に決めておかないと、面接部分に時間を使いすぎてフィードバックが駆け足になったり、逆にフィードバックに時間を割きすぎて十分な質問数をこなせなかったりします。目安として、実施時間の3分の2を面接の実演、残り3分の1をフィードバックに充てる配分が扱いやすいでしょう。
継続依頼につなげるための工夫
一度きりの依頼で終わらせず、継続的に指名してもらえる関係を作ることも、副業として長く続けるためには重要です。
セッション終了後に、口頭でのフィードバックに加えて、簡単な文章でまとめを送るという工夫が効果的です。「今日良かった点」「次回までに意識してほしい点」を3行程度でまとめて共有するだけで、依頼者は復習しやすくなり、指導への信頼感も高まります。この一手間が、次回の依頼や紹介につながるケースは少なくありません。
また、面接本番の日程が近い依頼者に対しては、直前期に短時間のフォローセッションを追加で提案するという方法もあります。ただし、これは依頼者の負担にならない範囲で、あくまで任意の提案として行うことが大切です。無理に追加のセッションを勧めると、営業色が強くなりすぎて信頼を損なう可能性があります。
本業を続けながら取り組むための時間管理
多くの方にとって、話し方・プレゼン指導は本業の傍らで行う副業です。だからこそ、無理のない時間配分を最初に決めておくことが、長く続けるための鍵になります。
模擬面接1件あたりに必要な時間は、事前準備、実施、フィードバックの整理を含めると、実際のセッション時間の1.5倍から2倍程度を見込んでおくのが現実的です。例えば1時間のセッションであれば、前後の準備と振り返りを含めて1.5時間から2時間の枠を確保しておくイメージです。
平日の夜や週末など、決まった曜日・時間帯を「模擬面接指導の時間」として固定しておくと、依頼者とのスケジュール調整もスムーズになります。逆に、依頼が来るたびに空いている時間を探すという進め方だと、本業との調整に追われてしまい、結果的に依頼を断らざるを得ない場面が増えてしまいます。
依頼件数についても、最初のうちは月に2〜3件程度から始め、無理なく対応できることを確認してから徐々に増やしていくというペースが、本業への影響を最小限に抑えながら副業を継続するコツです。
独自データから見える始め方の傾向
在宅ワークやフリーランスの求人動向を長く見てきた運営者の立場から言えば、話し方・プレゼン指導のような「専門スキルを一対一で提供する」仕事は、始めるハードルの高さと継続しやすさが両立しやすい分野だと感じています。
体力的な負荷が少なく、オンラインで完結できる案件が多いため、本業を持ちながら空いた時間に取り組みやすいという特徴があります。長く続けている人を見ていると、共通しているのは「毎回同じ品質でサービスを提供できる仕組み」を持っていることです。単発の作業で終わらせず、依頼者から見て「この人にまた頼みたい」と思われる関係を作ることに時間をかけている人ほど、次の依頼につながっています。
もう一つ、運営者として見てきた中で強調しておきたいのは、仲介手数料の構造が受け手の手取りに直結するという点です。中間マージンが大きく乗る仲介では、同じ依頼金額でも受け手の手取りは目減りします。手数料0%で直接やり取りできる仕組みであれば、依頼者が支払う金額と受け手が実際に得る金額の差が小さくなり、双方にとって納得感のある取引になりやすいというのが、長年この市場を見てきた実感です。
これは単に金額の話にとどまりません。準備に費やした時間や、依頼者ごとに調整した内容の手間が、そのまま報酬に反映される構造であるほど、指導者側は一件一件に丁寧に向き合う動機を持ちやすくなります。逆に手数料が大きく差し引かれる構造では、件数をこなすことが優先されがちになり、指導の質が下がるリスクも否定できません。始め方を考える段階から、こうした取引の構造にも目を向けておくと、長く続けやすい仕事の形が見えてきます。
模擬面接指導のような専門性の高い仕事ほど、この差は実感として大きくなります。準備時間や事前ヒアリングにかけた労力を正当に評価してもらうためにも、取引の透明性は始める段階から意識しておくとよいでしょう。
始め方に悩んでいる段階の方に伝えたいのは、完璧な準備を待つ必要はないということです。事前ヒアリングの質問リスト、質問セット、フィードバックのフォーマット。この3点をまず紙に書き出すところから始めれば、模擬面接指導という仕事の輪郭は十分に見えてきます。あとは実際に一人でも依頼を受けてみることで、型は自然と磨かれていきます。
最初の実績をどう積み上げるか
型と環境が整ったら、実際に依頼を受ける段階に進みます。ここで意識してほしいのは、最初の数件は「単価よりも実績と感想を優先する」という姿勢です。
例えば、友人や知人の中で転職活動中の人がいれば、まずはその人に模擬面接を試してみてもらうという方法があります。身近な相手であれば率直な感想をもらいやすく、自分の指導のどこが分かりやすく、どこが不足していたかを具体的に把握できます。この段階でのフィードバックは、その後の型の改良に直結する貴重な材料になります。
身近な範囲での練習を経たら、業務委託マッチングサービスへの掲載に進みます。プロフィール欄には、資格の有無よりも「どんな面接経験があるか」「どんな業界・職種に対応できるか」を具体的に書くことが重要です。抽象的な「話し方が得意です」という表現よりも、「新卒の就職活動で30社以上の面接を経験し、最終的に第一志望から内定を得た経験があります」といった具体性のある記述の方が、依頼者に安心感を与えます。
依頼を受けたら、セッションの質にこだわると同時に、実施後の感想や評価を丁寧に集める習慣もつけておきましょう。初期の評価はその後の依頼数に大きく影響するため、依頼者に「今日の感想を一言いただけますか」と自然に尋ねる流れを、型の一部として組み込んでおくとよいでしょう。
こうして一件ずつ実績を積み重ねていくことで、最初は不安だった「未経験からの模擬面接指導」という仕事が、次第に自分の専門領域として形になっていきます。焦らず、まずは目の前の一件に丁寧に向き合うことが、結果的に最短の始め方になります。
よくある質問
Q. 話し方・プレゼン指導を始めるのに資格は必要ですか?
必須の資格はありません。面接経験や研修受講の経験があれば、それを土台にした実践的な指導が可能です。ただしキャリアコンサルタントなどの資格があれば信頼材料として活用できます。
Q. 模擬面接の1回あたりの時間はどれくらいが目安ですか?
30分から1時間程度で設定する例が多く見られます。事前ヒアリングとフィードバックの時間を含めると、実施前後の準備時間も考慮した設計が必要です。
Q. 最初の依頼はどうやって獲得すればよいですか?
業務委託マッチングサービスへの掲載が入口として現実的です。最初は実績作りを優先し、感想や評価を積み重ねてから単価を見直す進め方が無理がありません。
Q. オンラインでも模擬面接指導は成立しますか?
成立します。ビデオ通話を使えば対面と同様に表情や姿勢の確認ができ、録画を共有することで振り返りもしやすくなります。地理的な制約なく依頼を受けられる点も利点です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方





