話し方・プレゼン指導の案件の取り方は、初回30分の設計を提案文に書くこと


この記事のポイント
- ✓話し方・プレゼン指導の案件の取り方で迷っている方へ
- ✓実績や資格を並べるより
- ✓初回30分に何をするかを提案文に書いたほうが依頼につながります
「応募しても返事が来ないんです」。話し方・プレゼン指導の案件の取り方について、こういうご相談がよくあります。大丈夫ですよ。多くの場合、実力が足りないのではなく、提案文で伝えている内容がずれているだけです。結論から言うと、経歴や資格を並べるより、初回の30分で何をするかを書いたほうが依頼につながります。この記事では、なぜそうなるのかと、実際に何をどう書けばいいのかを順番にお話しします。
依頼者が本当に不安なのは「最初の30分で何をされるか」
まず、依頼する側の気持ちから見ていきましょう。
話し方の指導を頼もうとしている人は、たいてい何かに困っています。会議で話しても伝わらない。面接で言いたいことが飛ぶ。人前に立つと声が震える。
その状態で誰かに依頼するというのは、自分の弱いところを他人に見せるということです。ここ、とても大事なところです。
だから依頼者の頭の中にあるのは「この人は上手なのか」ではありません。「この人に、下手な自分を見せて大丈夫か」なんです。
プレゼン(プレゼンテーション)の際に緊張してしまい、うまく話せる自信がないという人は多いのではないでしょうか。特に、プレゼンに不慣れな学生や社会人の場合は大きなプレッシャーを感じやすいかもしれません。 出典: mcstudy.mynavi.jp
プレゼンそのものにプレッシャーを感じている人が、指導を受ける場面でプレッシャーを感じないはずがありません。むしろ、初対面の人の前で話すぶん、負荷は高くなります。
ここに、提案文で書くべきことのすべてがあります。依頼者が知りたいのは、あなたの経歴ではなく、最初の時間に何が起きるかです。
いきなり話させられるのか。まず話を聞いてもらえるのか。録画されるのか。その録画はどうなるのか。ダメ出しを何個されるのか。
これが分からないから、依頼をためらう。逆に言えば、これが書いてあれば、依頼のハードルはぐっと下がります。
話し方の指導を求める人は、どこから来ているのか
案件の取り方を考える前に、依頼がどこで生まれているかを見ておきましょう。ここが分かると、提案文の言葉も自然に変わります。
依頼の発生源は、大きく三つあります。
一つ目は、選考です。就職や転職の面接、昇進の面談、大学の推薦入試。期日が決まっていて、結果が出る場面です。この類型の依頼者は、切迫感が強い代わりに、目的がはっきりしています。
二つ目は、業務です。社内の会議、顧客への提案、社外での登壇、動画教材の収録。日常の仕事の中で「伝わっていない」という自覚が生まれたときに、依頼になります。この類型は、期日が緩やかなぶん、依頼の決断まで時間がかかります。
三つ目は、自己像です。声が小さいと言われ続けてきた、人前に立つのが苦手、電話が怖い。特定の予定があるわけではないけれど、自分の話し方を変えたいという相談です。この類型がいちばん、依頼先を選ぶのに慎重になります。
三つのうち、どこを主に受けるかで、提案文で強調すべき点が変わります。
選考の依頼者に効くのは、期日から逆算した進め方です。残りの日数で何ができて何ができないかを最初に示すと、信頼されます。
業務の依頼者に効くのは、実務の場面に合わせた具体性です。会議の資料をそのまま扱えること、オンライン会議の環境で練習できることが、判断材料になります。
自己像の依頼者に効くのは、安心感です。急かさないこと、否定から入らないこと、途中でやめても構わないこと。この三つが書かれているかどうかで、問い合わせの数が変わります。
そして、どの類型にも共通して効くのが、初回の中身の開示です。切迫していても、慎重でも、最初の時間に何が起きるかを知りたい気持ちは同じだからです。
提案文で経歴を並べても選ばれにくい理由
「アナウンサー経験があります」「研修講師を務めました」「資格を持っています」。
こうした情報が無意味だとは言いません。信頼の土台にはなります。
ただ、経歴だけを並べた提案文は、依頼者から見ると全部同じに見えます。話し方の指導を探している人は、その分野の専門性を評価する目を持っていません。当たり前です。専門でないから頼むのですから。
こういう相談を受けたとき、私はよくこうお伝えしています。「相手が判断できない情報を並べても、判断材料にはなりません」と。
依頼者が判断できるのは、自分の身に何が起きるかです。
たとえば「初回はまず15分お話を伺い、その後に一度だけ短く話していただきます。録画は残しますが、共有先はご本人とわたしだけです。初回でお伝えする課題は多くても二つに絞ります」。
この文章に専門用語は一つも出てきません。でも、依頼者はこれを読んで判断できます。判断できるということは、選べるということです。
もう一つ、経歴中心の提案文には副作用があります。上手な人に見えすぎると、依頼者が萎縮します。「こんな人に自分の下手な話し方を見せるのか」と。
寄り添うトーンで書くというのは、へりくだることではありません。相手が安心して弱さを出せる場所だと伝えることです。
初回30分をどう設計するか
では、その30分に何を入れるか。順番も含めて具体的に考えていきましょう。
最初の10分は聞くことに使う
いきなり話させないでください。ここが一番大事です。
最初の時間は、依頼者の状況を聞くことに使います。いつ、どこで、誰に向けて話す予定なのか。過去にどんな指摘を受けたことがあるのか。自分ではどこが問題だと思っているのか。
この10分には二つの意味があります。一つは、指導の材料を集めること。もう一つは、依頼者の緊張をほぐすことです。
そして実は、この10分の会話そのものが観察の時間になります。相談を話しているときの声の出し方、間の取り方、語尾の処理。素の状態がここに出ます。
つまり、依頼者から見れば「まだ話させられていない」のに、指導する側から見れば材料が集まっている。この設計を提案文に書いておくと、依頼者はとても安心します。
次の10分で一度だけ話してもらう
材料が集まったら、短く話してもらいます。長くする必要はありません。本番で使う冒頭の部分か、想定される質問への回答を一つ。
ここで大切なのは、時間を区切って伝えることです。「3分だけ話してみましょう」と言われるのと、「では話してください」と言われるのでは、緊張の度合いが違います。
録画を残す場合は、必ず事前に伝えて同意を取ってください。黙って録るのは論外です。何のために録るのか、誰が見るのか、いつ消すのか。この三つをその場で説明します。
残りの10分は課題を絞って渡す
ここで一気に指摘を並べたくなります。気づいたことがたくさんあるからです。
でも、渡すのは二つまでにしてください。三つ以上渡すと、依頼者は本番でそれを全部思い出そうとして、かえって話せなくなります。
そして、その二つは「直せば変化が分かるもの」から選びます。話す速度、語尾の処理、間の置き方。こういった要素は、意識するだけで変わるので、依頼者が自分で効果を実感できます。
速度と大きさは、初回で扱いやすい典型です。
聞き取りやすい速さ・大きさで話すことも大切です。 話し方が速すぎると聞き取りづらく感じてしまいますし、遅すぎるとストレスに感じるかもしれません。 また、声が大きすぎてもプレゼンに集中しづらくなり、小さすぎるとそもそも声が聞こえずプレゼンを聞くどころではなくなってしまいます。 出典: mcstudy.mynavi.jp
速すぎても遅すぎても伝わらない。この基準は依頼者にも理解しやすく、自分で確認できます。初回で渡す課題としては、とても扱いやすい。
最後に、次に何をするかを伝えて終わります。次回までの練習を一つだけ決めて、それを言葉にして共有する。ここまでが初回30分です。
提案文の書き方
設計ができたら、それを提案文に落とします。構成は次の順番が読みやすいです。
1、相手の状況を一行で言い換える
冒頭で、依頼内容を自分の言葉で言い換えます。「来月の社内プレゼンで、内容は決まっているけれど伝わるか不安、というご状況かと理解しました」。
これだけで、読んでもらえる確率が変わります。募集内容を読んでいる人だと分かるからです。
2、初回の流れを時間つきで書く
ここが本題です。30分の中身を、時間の配分つきで書きます。
「最初の10分でご状況を伺います。次の10分で、実際に短く話していただきます。残りの10分で、優先度の高い課題を二つお伝えします」。
短くて構いません。むしろ短いほうがいい。長い提案文は読まれません。
3、扱わないことを書く
これ、書いていない人がとても多いところです。
「初回では発声の基礎トレーニングは行いません」「話す内容そのものの企画には踏み込みません」。
扱わないことを書くと、範囲がはっきりします。依頼者にとっては期待の調整になり、あなたにとっては後から範囲が膨らむことを防ぐ手立てになります。
4、成果についての線引きを書く
改善するのは話し方であって、面接の合否や商談の結果ではありません。これは必ず書いてください。
冷たく聞こえるのではと心配される方がいますが、逆です。約束できないことを約束しない人のほうが、信頼されます。
5、料金と回数の考え方を書く
金額そのものより、何回でどうなることを目指すのかを書きます。話し方は反復で定着する技能なので、一回で終わる前提の説明は現実に合いません。
初回で状況を把握して、続けるかどうかはその後で決めていただく。この形にしておくと、依頼者の心理的な負担が下がります。
案件を探す場所と、伝え方を合わせる
提案文が整ったら、次はどこに出すかです。
依頼の入り口はいくつかあります。業務委託のマッチングサービス、知人や前職からの紹介、教室や研修会社への登録、自分の告知ページ。
それぞれ、読まれ方が違います。マッチングサービスでは、依頼者は複数の提案を並べて比べます。だから、冒頭の数行で初回の中身が分かることが決定的に重要になります。
紹介の場合は、すでに一定の信頼がある状態から始まります。この場合はむしろ、範囲と成果の線引きを丁寧に書くほうが効きます。近い関係ほど、期待の差が後で問題になりやすいからです。
どんな依頼が持ち込まれるのか、進め方の基本はどうなっているのかを整理しておきたい方は、話し方・プレゼン指導・模擬面接のお仕事で仕事の全体像を確認しておくと、自分が引き受ける範囲を決めやすくなります。
在宅で仕事の柱を複数持ちたい場合は、性質の違う分野を組み合わせる方法もあります。成果物がはっきりしていて自分の時間で進められる領域としてAI・マーケティング・セキュリティのお仕事があり、収録環境をそのまま活かせる領域として作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事があります。
依頼の種類ごとに、初回30分の中身を変える
さきほどの三つの類型に合わせて、初回の設計も少し変えます。骨格は同じでも、時間の配分が違います。
選考が控えている場合
このケースでは、聞く時間を短くします。10分ではなく5分。代わりに、実際に話してもらう時間を長く取ります。
理由は、残り日数が少ないからです。状況の把握より、現状の把握を優先します。
そして、この場合は必ず期日を先に確認してください。三日後なのか、三週間後なのか。それによって、扱える課題がまったく違います。三日後なら、発声の癖には手を付けません。触ると本人が話し慣れた形が崩れます。
提案文には、この判断基準まで書いておくといいです。「本番までの日数によって、扱う内容を変えます」と書いてあるだけで、依頼者は考えて動く人だと受け取ります。
業務の場面を改善したい場合
このケースでは、資料を先に共有してもらいます。初回の30分のうち、資料を見ながら話す時間が中心になります。
話し方だけを切り離して直そうとしても、あまり効きません。資料の順番が話しにくい構成になっていることが多いからです。
ただし、資料そのものを作り直す作業まで引き受けるかどうかは、範囲の問題です。引き受けないなら、提案文にそう書いておいてください。
話し方そのものを変えたい場合
このケースでは、聞く時間をいちばん長く取ります。15分ほど使ってもいい。
というのも、この類型の相談は、話し方の問題として持ち込まれても、実際には別のことが背景にあることがあるからです。過去に人前で失敗した経験が残っている、職場での関係に緊張がある、といったことです。
ここで急いで技術の話に入ると、依頼者は置いていかれた感じを受けます。
もちろん、話し方の指導は心の相談ではありません。範囲を超える内容だと感じたら、そのことを率直に伝え、専門の相談窓口を紹介するのが誠実な対応です。この線引きも、初回の設計に含めておいてください。
料金と回数の伝え方
提案文でつまずきやすいのが、料金の書き方です。
安くすれば選ばれるわけではありません。話し方の指導のように、相手が品質を判断しにくい分野では、極端に安い提示はかえって不安を生みます。
伝えるべきなのは、金額の安さではなく、区切りの分かりやすさです。
まず、初回で何が得られるかを書きます。次に、続ける場合の単位を書きます。回数券のように何回分をまとめて買わせる形は、依頼者にとって決断が重くなります。
話し方は反復で定着するので、続けたほうが効果は出ます。それは事実です。でも、その事実を最初の申し込みの条件にしてしまうと、迷っている人が入ってこられません。
初回で状況を確認して、続けるかどうかはその後で決めていただく。この順番にしておくと、結果として続く人が増えます。
もう一つ、キャンセルと日程変更の扱いも書いておいてください。選考が絡む依頼では、日程が急に動きます。振替の期限を先に決めておけば、当日の連絡なしという事態はかなり減ります。
提案文でよく起きる三つのつまずき
実際にご相談を受けていて、繰り返し出てくるつまずきが三つあります。
つまずき1、丁寧すぎて中身が消える
挨拶と気遣いの言葉が続いて、本題が最後に少しだけ、という提案文があります。
気持ちは分かります。押し付けがましくなりたくないんですよね。
でも、読む側は最初の数行で読むかどうかを決めます。丁寧さは、言葉の量ではなく、相手の状況を理解している一文で伝わります。
つまずき2、できることを全部書いてしまう
発声も、滑舌も、資料の作り方も、面接対策も、雑談力も。全部できます、と書いてしまう。
これも気持ちは分かるのですが、依頼者から見ると「何の人か分からない」になります。
分野を絞ると仕事が減ると思いがちですが、実際は逆のことが多いです。「面接の受け答え」と書いてあるほうが、面接で困っている人には届きます。
つまずき3、身振りや表情の話が抜けている
オンラインでの指導が増えて、声の話ばかりになりがちです。でも、伝わり方は声だけで決まりません。
実際、心理学の法則に「メラビアンの法則」というものがあります。メラビアンの法則によると、人がコミュニケーションを取る際には、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合で影響を与えるとされています。 話す際に身振り手振りを取り入れることで、言葉だけでは伝わりにくい感情や意図をより明確に相手に伝えることができるでしょう。 出典: mcstudy.mynavi.jp
この法則の解釈には幅がありますが、視覚の要素を扱えることを提案文に書いておくと、依頼者の側は「見え方も見てもらえる」と受け取れます。オンラインでのカメラの位置や目線の置き方は、実務でとても相談の多い部分です。
つまずき4、返信の速さだけで勝負しようとする
早く返せば選ばれる、という考え方があります。たしかに、募集が出てから時間が経つほど提案は埋もれます。
ただ、速さだけを優先して中身の薄い提案を送ると、結果として印象が下がります。募集内容を読んでいないことは、読む側にすぐ分かるからです。
現実的なのは、初回30分の設計をあらかじめ書いておいて、依頼ごとに冒頭の一段落だけ書き換える形です。骨格が用意されていれば、速さと中身は両立します。
この準備は、一度作れば何度も使えます。案件の取り方で悩んでいる時間を、この骨格作りに使ったほうが、結果的に早く前に進みます。
初回のあとに続けてもらうために
案件を取ることと、続けてもらうことは別の話に見えて、実はつながっています。
初回で無理に良いところを見せようとすると、二回目以降が苦しくなります。全部の課題を出し切ってしまうと、次に扱う材料がなくなるからです。
初回は、依頼者が「これなら続けられそう」と感じて終わるのが理想です。そのためには、できたことを一つ言葉にして返してあげてください。
指導という仕事は、できていないところを見つける仕事だと思われがちです。でも実際には、できているところを本人に自覚させる仕事でもあります。
自分の話し方を客観的に見るのは、誰にとっても怖いことです。その怖さに付き合ってくれる人だと感じてもらえたら、次の依頼は自然に来ます。
指摘を言葉にする力は、書く力とかなり重なります。文書表現の基礎を整理し直したい方には、ビジネス文書検定の出題範囲が、伝わる書き方の物差しとして使えます。
オンラインでの実施が中心になるので、通信環境の理解も役に立ちます。接続トラブルの切り分けが自力でできるようになると、初回の印象が安定します。ネットワークの基礎を押さえたい方はCCNA(シスコ技術者認定)の学習範囲が参考になりますし、自宅の回線そのものを見直したい方は在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方が判断の材料になります。
続けてもらうためのもう一つの工夫が、次回までの宿題を小さくすることです。
毎日30分練習してください、と伝えると、多くの人は三日で止まります。止まった人は、次の回に来にくくなります。
「明日の会議で、最初の一文だけゆっくり言ってみてください」。この程度でいいんです。日常の中で試せる形にしておくと、実行率がまるで違います。
そして、次の回の冒頭で必ずその宿題の話から入ってください。やってきた人には結果を聞き、できなかった人には理由を聞く。責める必要はありません。できなかった理由自体が、次の設計の材料になります。
断られたときに見直す三つの場所
提案が通らなかったとき、闇雲に文面を書き直しても改善しません。見る場所を決めておきましょう。
一つ目は、冒頭の三行です。ここに依頼者の状況の言い換えが入っているか。入っていなければ、そこだけ直します。
二つ目は、初回の中身が時間つきで書かれているか。「丁寧に対応します」「ご要望に合わせます」といった表現だけになっていないか。これらは親切に見えて、実は何も伝えていません。
三つ目は、扱わないことが書かれているか。範囲が無限に見える提案は、依頼者にとって判断ができません。
この三つを確認して、それでも通らないなら、募集の内容と自分が受けたい依頼が合っていない可能性があります。その場合は、文面ではなく応募先を変えるほうが早いです。
大丈夫ですよ。通らないのは、あなたが指導者に向いていないからではありません。伝えている情報の種類が、相手の判断材料になっていないだけです。
運営者の視点から見た、選ばれる提案文
フリーランスと在宅ワークの市場を20年見てきた立場から言えば、依頼が続く人とそうでない人の差は、提案の巧みさではなく、最初に何をするかを先に開示しているかどうかに出ます。
運営者として見てきた限りでは、依頼者が最終的に選ぶのは「一番すごい人」ではありません。「頼んだあとの流れが想像できる人」です。これは話し方の指導に限りません。人に何かを預ける取引では、ほぼ共通して起きます。
そしてもう一つ。中間マージンの乗らない直接の取引が成立している関係ほど、長く続く傾向があります。依頼する側は同じ予算で回数を増やせて、受ける側は同じ回数で手取りが厚くなる。話し方のように反復して効果が出る仕事では、この差がそのまま継続の回数に変わります。手数料0%で取引できることの意味は、金額の話というより、続けやすさという質の話です。
報酬水準の目安を持っておきたい場合は、近い性質の職種のデータが参考になります。文章を扱う仕事なら著述家,記者,編集者の年収・単価相場、技術寄りの領域と比べたいならソフトウェア作成者の年収・単価相場が使えます。副業として所得が出た場合の申告の要否は国税庁の案内で確認し、迷う部分は税務署や税理士にご相談ください。制度の要件は年によって変わります。
在宅で評価される資格の並びを俯瞰しておきたい方は在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるも参考になります。学習の時間をどこに使うかは、案件の取り方と同じくらい早めに決めておいたほうが楽です。
最後にもう一度だけ。案件が取れないとき、多くの方は自分の実力を疑います。でも、見直すべきなのは提案文に書いてある情報の種類です。あなたの経歴ではなく、依頼者の30分。そこを書き換えるだけで、届き方は変わります。
よくある質問
Q. 実績が少なくても話し方・プレゼン指導の案件は取れますか?
取れます。依頼者が判断しているのは経歴の豪華さではなく、依頼したあとに何が起きるかが想像できるかどうかです。初回30分の流れを時間の配分つきで書き、扱わない範囲と成果の線引きまで明示すれば、実績の少なさは大きな障害になりません。
Q. 提案文には何文字くらい書けばいいですか?
長さより構成です。相手の状況の言い換え、初回の流れ、扱わないこと、成果の線引き、料金と回数の考え方の五つが入っていれば足ります。長い提案文は読まれにくいため、冒頭の数行で初回の中身が伝わるように配置してください。
Q. 初回で課題はいくつ伝えるべきですか?
多くても二つに絞ってください。三つ以上渡すと、依頼者は本番でそれを全部思い出そうとして、かえって話せなくなります。選ぶ基準は、意識するだけで変化が本人に分かるものです。話す速度、語尾の処理、間の置き方などが向いています。
Q. 録画は初回から残したほうがいいですか?
残したほうが指導の精度は上がりますが、必ず事前に同意を取ってください。何のために録るのか、誰が見るのか、いつ削除するのかの三点をその場で説明します。黙って録るのは避け、提案文の段階で録画の扱いを書いておくと安心してもらえます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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