Shopify構築をフリーランスに任せる時の取り決め|納品後の不具合対応 2026

中西 直美
中西 直美
Shopify構築をフリーランスに任せる時の取り決め|納品後の不具合対応 2026

この記事のポイント

  • Shopify構築をフリーランスへ外注する際の契約の結び方と
  • 納品後に不具合が起きたときの対応範囲の決め方を解説します
  • 費用相場や保守契約の選び方

「Shopify構築をフリーランスに頼みたいけれど、納品後に不具合が出たらどうなるんだろう」。この不安を抱えたまま見積もりだけ集めている方が、実はとても多いんです。契約書に何を書けばいいのか分からない、口約束のまま発注してしまいそうで怖い。そのお気持ち、よく分かります。

Shopify構築 契約 不具合対応というキーワードで検索されている時点で、おそらくあなたは「発注したあとに困りたくない」という一点にたどり着いているはずです。この記事では、契約時に決めておくべき項目、費用相場、納品後の不具合対応の範囲設定、そして失敗しない依頼先の選び方まで、発注者の立場から具体的にお話しします。

Shopify構築の外注市場、いまどうなっているのか

まず全体像から整理しましょう。ECサイトを自社で立ち上げる中小企業や個人事業主が増える一方で、Shopifyのテーマカスタマイズやアプリ連携は専門知識が必要な領域です。経済産業省の電子商取引に関する市場調査でも、BtoC・EC市場は年々拡大が続いており、この流れの中でShopifyのような海外発のプラットフォームを使う事業者も増加しています。

制作会社に依頼する場合と、フリーランスのエンジニアに直接依頼する場合とでは、価格帯もコミュニケーションの取りやすさも大きく変わります。制作会社は組織としての保証や体制が強みですが、その分見積もりに管理費や営業経費が上乗せされます。フリーランスへの直接依頼は、中間マージンが発生しないぶん、同じ予算でもより手厚い作業を依頼できる可能性があります。

ただし、フリーランス個人への発注では「納品後に何かあったときどうするか」を発注者自身が契約で明確にしておく必要があります。組織のように担当者が交代しても引き継がれる保守体制があるわけではないため、最初の取り決めが特に重要になるのです。

Shopify構築の費用相場と契約金額の内訳

依頼先のタイプによって費用感はかなり異なります。目安として押さえておきましょう。

依頼先タイプ別の費用相場

テーマのカスタマイズ程度の小規模案件であれば5万円〜30万円程度、独自デザインのフルカスタム構築やアプリ連携を含む中規模案件では30万円〜100万円程度が一般的な幅です。会員限定販売や複雑な在庫連携、越境ECなど大規模な要件が絡む場合は100万円を超えることも珍しくありません。

制作会社に依頼すると、同じ作業量でもディレクション費や管理費が上乗せされ、フリーランスへの直接依頼より20%〜40%ほど高くなる傾向があります。これは制作会社が悪いという話ではなく、組織を維持するための必要なコストです。予算とスピード、保証のバランスをどこに置くかで選択が変わります。

契約金額に含まれるもの・含まれないもの

見積もりを比較するときに見落としがちなのが「その金額に何が含まれているか」です。テーマ構築費用だけなのか、商品登録の代行やアプリ設定、決済連携のテストまで含むのか。ここが曖昧なまま契約してしまうと、後から追加費用を請求されて驚くことになります。

見積もり依頼の段階で、次の項目それぞれに費用が含まれるかを一つずつ確認してください。テーマのインストールとカスタマイズ、決済・配送設定、商品登録の初期分、レスポンシブ対応の確認、公開前のテスト、そして納品後の修正対応の回数です。特に最後の「納品後の修正対応の回数」は見落とされがちですが、これが不具合対応の話に直結します。

契約前に決めておくべきポイント

ここからが本題です。Shopify構築を発注するときに、契約書または発注書に必ず盛り込んでおきたい項目を整理します。

業務範囲(スコープ)を文書で確定させる

「デザインをおまかせで」「だいたいこんな感じで」という口頭のやり取りだけで進めてしまうと、完成イメージのズレが起きたときに「これは契約に含まれていたのか」でもめます。テーマの種類、ページ数、機能一覧(レビュー機能、会員登録、定期購入など)、対応ブラウザやデバイスを、箇条書きでよいので文書に残しておきましょう。契約書・資料・企画書作成のお仕事では、こうした発注書・契約書の基本構成や必要項目の考え方を紹介しています。業務委託全般に共通する契約書作成の勘所を知っておくと、Shopify以外の外注でも役立ちます。

納品後の不具合対応の範囲を明記する

これが検索キーワードの核心部分です。納品後に「表示が崩れる」「決済ボタンが反応しない」といった不具合が見つかったとき、それが無償修正の対象なのか、追加費用が発生する作業なのかを事前に線引きしておく必要があります。

一般的な考え方としては、納品時の仕様通りに動作していない「バグ」は無償修正の対象、納品後に仕様変更や新機能追加を依頼する場合は別途見積もりという区分になります。この境界線を契約書に一文入れておくだけで、後々のトラブルをかなり防げます。無償対応の期間についても「納品後2週間以内」「1ヶ月以内」のように具体的な日数で区切っておくと、双方にとって分かりやすくなります。

保守契約・継続サポートの要否を判断する

納品後に不具合が出た場合の単発対応とは別に、継続的な保守契約を結ぶかどうかも検討しておきたいところです。実際、多くの制作会社やフリーランスが保守プランを用意しています。

はい、ショップバリューではShopifyストアの構築・納品後も安心して運営いただけるよう、保守・メンテナンス・継続サポートのご契約プランをご用意しています。 出典: shopvalue.net

保守契約の月額相場は1万円〜5万円程度からとされており、含まれる作業範囲によって幅があります。定期的なアプリのアップデート確認、軽微な修正対応、月次の動作チェックなどが一般的な内容です。ECサイトを継続的に運営していく予定であれば、スポット対応より保守契約のほうが結果的に安心感が高く、コストも読みやすくなります。逆に、公開後は自社で運用していくつもりなら、無理に契約する必要はありません。

納品後の不具合対応でよくある失敗例

契約前の取り決めを怠ったことで実際に起きているトラブルのパターンを紹介します。自分ごととして読んでいただけたらと思います。

失敗1:不具合対応の範囲を確認しないまま契約した

「納品後のサポートもお任せください」という営業トークだけを信じて契約し、いざ不具合が出たら「それは仕様変更なので追加費用です」と言われてしまうケースです。曖昧な言葉ではなく、対応範囲を具体的な項目で書面に残しておくことが唯一の防止策です。

失敗2:見積もり比較を価格だけで判断した

私自身、初めて外注をお願いしたときに苦い経験をしました。オンラインカウンセリングの予約フォームをShopifyで構築してもらう際、複数の見積もりの中で一番安い金額を提示してくれた方にお願いしたのです。ところが納品後、決済のテストが不十分だったようで、実際にクライアントが予約しようとすると決済エラーが出てしまう不具合がありました。修正を依頼したところ「その部分は見積もりに含まれていなかった」と言われ、結局追加費用を払うことに。安さだけで選ばず、見積もりの内訳と「どこまでテストしてくれるか」を確認しておくべきだったと今でも思います。

失敗3:連絡手段や対応スピードを決めていなかった

不具合が起きたとき、どのくらいの時間で連絡がつくのか、返信の目安時間はどれくらいかを事前に決めていないと、いざというときに困ります。特にECサイトは販売機会の損失に直結するため、不具合発生から初動対応までの目安時間(例えば24時間以内に一次回答など)を契約時に確認しておくと安心です。

不具合対応を契約に落とし込む具体的な方法

ここまでの内容を踏まえて、実際に契約書や発注書にどう書けばよいかを整理します。

契約書に明記すべき5項目

まず業務範囲(対応するページ・機能の一覧)、次に納期と検収基準(何をもって「完成」とするか)、三つ目に無償修正の期間と回数の上限、四つ目に有償対応となる作業の定義(仕様変更・追加機能・第三者アプリの不具合など)、五つ目に保守契約を結ぶ場合はその月額と作業範囲です。この5項目を発注書のテンプレートとして持っておくと、案件ごとに毎回ゼロから考える手間が省けます。契約書のフォーマットに悩む方は、ビジネス文書・契約書作成のお仕事で基本的な文書構成の考え方を確認しておくと、Shopify案件以外の外注契約にも応用できます。

検収基準を先に決めておく

「納品」の定義があいまいだと、不具合対応の線引きも曖昧になります。公開前に、決済のテスト、主要ブラウザでの表示確認、スマートフォン表示の確認をチェックリスト化し、それらすべてに合格した時点を「検収完了」とする、という流れをあらかじめ合意しておきましょう。検収後に見つかった不具合と、検収前から指摘していた不具合とでは対応の扱いが変わってくることもあるため、この線引きは重要です。

依頼から公開、保守開始までの流れ

実際の進め方をイメージしておくと、発注後の不安が減ります。まず要件のヒアリングと見積もり、次にデザインカンプやワイヤーフレームの確認、実装、検収前のテスト、公開、そして保守フェーズという順序が一般的です。

要件のヒアリング段階では、扱う商品数、決済方法、配送方法、必要なアプリ(レビュー機能、定期購入、多言語対応など)を発注者側からできるだけ具体的に伝えることが、後の手戻りを減らす一番のコツです。逆にここが曖昧だと、実装が進んでから「思っていたのと違う」という食い違いが起きやすくなります。

公開後は一定期間の無償修正対応があり、その期間が終わると保守契約に移行するか、単発のスポット対応に切り替えるかを選ぶ流れになります。この移行のタイミングと条件も、最初の契約時に確認しておくとスムーズです。

失敗しない依頼先の選び方

最後に、実際にどういう基準で依頼先を選べばよいかをまとめます。

過去の制作実績にShopifyでの構築事例があるかどうかは最低限確認しましょう。WordPressの制作実績しかない相手にShopify特有のテーマ構造やLiquidというテンプレート言語の知識があるとは限りません。次に、見積もりの内訳が明確かどうか。「一式」とまとめず、項目ごとに金額が分かれているかを見てください。そして、契約前に不具合対応や保守についての説明があるかどうか。こちらから聞かないと出てこない場合は要注意です。

技術力を見極める一つの目安として、担当者がどのようなスキルセットを持っているかを確認する方法もあります。エンジニア職の相場観を知っておくと、提示された見積もりが妥当かどうかの判断材料になります。ソフトウェア作成者の年収・単価相場では、開発職の単価相場のデータを紹介しているので、見積もり金額が市場感と大きくずれていないかを照らし合わせる参考になります。

また、構築後の運用マニュアルやコンテンツの整備を任せたい場合は、文章作成の専門性も見ておくとよいでしょう。著述家,記者,編集者の年収・単価相場は、EC構築後の商品ページやブログコンテンツを外部に依頼する際の相場感を掴むのに役立ちます。

エンジニアの専門性を客観的に測る材料として資格情報も一つの目安になります。ネットワークやセキュリティ分野の基礎知識を示す資格として、CCNA(シスコ技術者認定)のような認定を持つ人材は、決済まわりのセキュリティ対応にも一定の理解がある傾向があります。文書作成の丁寧さを重視するなら、ビジネス文書検定を持つ担当者は契約書や仕様書のやり取りが明快なことが多いです。

契約トラブルを避けるための法的な知識

フリーランスへの発注においては、下請法(下請代金支払遅延等防止法、通称「取適法」とも呼ばれます)の考え方を知っておくと、発注書の書き方に迷ったときの拠り所になります。書面での発注内容の明示や、支払期日の設定など、発注者側にも一定のルールが求められる場面があります。フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストでは、発注書に最低限記載すべき項目をチェックリスト形式でまとめていますので、Shopify構築に限らず外注全般の契約書作りの参考にしてください。

契約書のテンプレートを自作するのが難しい場合、契約書や企画書の作成そのものを外部に依頼するという選択肢もあります。契約書・資料・企画書作成の副業で稼ぐ方法と案件相場では、契約書作成に関する外注相場の目安も紹介されているので、専門家に発注書のたたき台を作ってもらう際の参考になります。

なお、法人としてECサイトを運営していて、担当者の住まいを社宅扱いにするなど税務まわりの整理をあわせて検討している方は、高級賃貸マンションを法人契約して節税!経営者の住居を社宅にする損金算入ルールと審査対策のような周辺知識も、法人経営の実務として知っておくと役立つ場面があるかもしれません。

AI・自動化まわりの周辺知識

近年はShopifyストアの運用にAIを使ったマーケティング施策やチャットボット、在庫予測などを組み合わせる事業者も増えています。構築だけでなく、その後の集客やセキュリティ体制まで見据えて依頼先を探したい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、関連する業務委託の内容や依頼の考え方を確認しておくと視野が広がります。

業務委託マッチングを見てきた立場からの考察

在宅ワーク・業務委託の仲介を長く見てきた立場から言えることがあります。Shopify構築のようなプロジェクト型の外注で長く良好な関係が続くケースには共通点があります。それは、単発の作業として発注するのではなく「この人になら次も頼める」という信頼関係を早い段階で作っていることです。

不具合対応の取り決めを最初にきちんと交わしておくと、実は発注者と受注者の双方にとって心理的な負担が減ります。受注者側も「どこまでやればいいのか」が明確なので過剰なサービスをせずに済み、発注者側も「聞いていない追加費用」に驚かされることがなくなります。曖昧な契約は、結局どちらにとっても不安の種になるのです。

もう一つ、運営者として見てきた実感としてお伝えしたいのは、中間マージンが発生しない直接取引の構造についてです。仲介会社を通す場合、その分の経費が見積もりに乗るのは自然なことですが、フリーランスへ直接依頼すれば同じ予算でもテスト工程や保守期間を厚めに確保してもらえる余地が生まれます。手数料が発生しないという構造は、金額の安さそのものより「同じ予算でどれだけ手厚い対応をお願いできるか」という質の違いとして表れることが多いというのが、この市場を見てきた実感です。

見積もりを比較するときは、金額の大小だけでなく、不具合対応の範囲や保守体制まで含めたトータルの条件で判断してください。安いのに条件が手厚い依頼先が見つかることもあれば、高くても対応範囲が狭い依頼先もあります。契約書に何が書かれているか、書かれていないかを一つずつ確認する作業は地味ですが、これが結局は一番のリスク回避になります。

よくある質問

Q. Shopify構築を発注する際、契約書には最低限何を書けばいいですか?

業務範囲(対応するページ・機能)、納期と検収基準、無償修正の期間と回数、有償対応となる作業の定義、保守契約の有無と月額を最低限盛り込んでください。特に納品後の不具合対応の範囲は必ず文書化しましょう。

Q. 納品後に見つかった不具合はすべて無償で直してもらえますか?

仕様通りに動作していない「バグ」は無償修正の対象になるのが一般的ですが、仕様変更や新機能追加は別途費用が発生します。この境界線を契約時に明記しておくことがトラブル防止の鍵です。

Q. 保守契約は必ず結ぶべきですか?

継続的にECサイトを運営する予定なら保守契約のほうが対応が安定しコストも読みやすくなります。公開後は自社で運用していく場合は、無理に契約せずスポット対応にする選択肢もあります。

Q. 制作会社とフリーランス、どちらに依頼すべきですか?

組織としての保証や体制を重視するなら制作会社、費用を抑えつつ柔軟な対応を求めるならフリーランスへの直接依頼が向いています。フリーランスは中間マージンが発生しないぶん、同予算でも手厚い対応を依頼しやすい傾向があります。

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この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年5月17日最終更新:2026年7月31日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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