未経験から療養病棟で働く|受け入れている募集と、慣れるまで

長谷川 奈津
長谷川 奈津
未経験から療養病棟で働く|受け入れている募集と、慣れるまで

この記事のポイント

  • ✓未経験から療養病棟で働く人に向けて
  • ✓資格の無い看護補助者それぞれが受け入れられている募集の実態をまとめました
  • ✓慣れるまでの3か月のつまずき

「療養病棟なら未経験でも働けると聞いたけれど、本当だろうか」。そう思ってこのページを開いた人は多いと思います。

結論から言います。療養病棟は、病棟経験のない看護師、ブランクのある看護師、そして資格の無い看護補助者のいずれにとっても、未経験者を受け入れている募集が比較的見つかりやすい職場です。ただし、「未経験歓迎」と書かれた求人の中身は病院によって大きく違います。教育の仕組みが整っているところもあれば、人手が足りずに即戦力として扱われるところもあります。

これ、知らない人が本当に多いんです。求人票の「未経験歓迎」という一言だけを頼りに入職し、思っていた働き方と違って数か月で辞めてしまう。そんなご相談を、私は何度も受けてきました。

この記事では、未経験から療養病棟で働きたい人がどんな立場にいるのかを整理したうえで、実際の募集の書かれ方、教育体制の確かめ方、慣れるまでの3か月に起きやすいこと、そして労働条件で揉めやすい点を順番にお話しします。

「療養病棟で未経験」と言っても、立場は4つに分かれる

「未経験」という言葉は、人によって指している中身が違います。まずは、あなたがどの立場にいるのかを確かめておきましょう。立場によって、見るべき募集も、準備することも変わるからです。

1つめ:病院の病棟で働いた経験がない看護師

クリニック、健診センター、介護施設、訪問看護、保育園などで看護師として働いてきたけれど、病院の病棟で働いた経験はない人です。看護師免許は持っていて、基本的な看護の知識もありますが、夜勤や病棟の業務の流れ、経管栄養や吸引を何人分も続ける働き方には慣れていません。

療養病棟は、急性期病棟に比べて入院と退院が少なく、患者さんの状態も比較的落ち着いています。そのため、病棟経験のない看護師が最初に選ぶ病棟として候補に挙がりやすいんです。

2つめ:ブランクのある看護師

子育てや介護、自分の病気の療養などで、しばらく看護の仕事から離れていた人です。病棟経験があっても、数年のブランクがあると「採血や点滴の手が動くだろうか」「電子カルテについていけるだろうか」と不安になりますよね。

3つめ:新卒の看護師

看護学校や大学を卒業したばかりの人です。新卒で療養病棟を選ぶ人は急性期に比べると多くありませんが、療養型の病院が新卒の採用を行っている例もあります。

4つめ:資格の無い未経験者

看護師の資格は持っていないけれど、看護補助者や介護職員として療養病棟で働きたい人です。介護の仕事の経験がない人もいれば、介護施設で働いた経験があって病院に移りたい人もいます。

以下の章では、この4つの立場を意識しながら話を進めます。自分に関わるところを中心に読んでくださいね。

療養病棟が未経験者を受け入れやすい理由と、その裏側

療養病棟が未経験者を受け入れやすいのには、はっきりした理由があります。そして、その理由の裏側には、入職前に知っておきたい現実もあります。

受け入れやすい理由

一つめは、患者さんの入れ替わりが少ないことです。療養病棟の入院は月単位から年単位になることが多く、同じ患者さんを長く受け持ちます。一人ひとりの状態や処置を一度覚えれば、その知識が長く使えます。急性期のように、毎日新しい患者さんの情報を覚え直す必要がありません。

二つめは、1日の流れが時間割のように決まっていることです。経管栄養の注入、体位変換、おむつ交換、入浴が決まった時間にくり返されるので、流れを覚えやすいんです。

三つめは、人手の確保が病院にとって大きな課題になっていることです。療養病棟の看護職員の配置基準は、入院患者20人に対して1人以上です。看護補助者も同じく20人に1人以上の配置が求められています。この基準を満たし続けるために、経験者だけにこだわらず、未経験者やブランクのある人を育てて採用する病院が多いんです。

四つめは、療養病棟では看護職員に占める看護師の割合の基準が急性期より低く、准看護師も多く働いていることです。さまざまな経歴の人が働いている職場なので、未経験者が入っても浮きにくいという面があります。

その裏側

一方で、知っておいてほしいことがあります。

療養病棟の患者さんの多くは、医療の必要度が高い状態です。経管栄養、喀痰吸引、気管切開、人工呼吸器、中心静脈栄養などの管理が必要な患者さんが病棟の大半を占めます。「状態が落ち着いている」というのは、急変が少ないという意味であって、医療的な管理が少ないという意味ではないんです。

また、人手を確保するために未経験者を採用している病院の中には、教育を担当する人の時間が十分に取れていないところもあります。つまり、「未経験歓迎」は「未経験でも育てる仕組みがある」とは限らない、ということです。

この二つの面を知ったうえで、次の章から実際の募集の読み方を見ていきましょう。

実際の募集はどう書かれているか:求人票の読み方

未経験から療養病棟に入るとき、いちばん頼りになるのは求人票です。ただ、求人票には書かれ方の癖があります。実際の募集の書かれ方をいくつか見ながら、どこを読めばよいかをお話しします。

教育制度を前面に出している募集

看護師向けの求人を扱うサイトには、療養型の病院について次のような紹介が載っています。

「高齢者専門病院」として歴史を歩んできた全病床療養型の病院です。独自の教育制度を設けており、未経験の方やブランクをお持ちの方でも勤務しやすい環境が整っています。一日7時間勤務や有給消化率がほぼ100%という点も看護師の皆様に好評の病院です。 出典: kango-roo.com

このような紹介を見たら、「独自の教育制度」の中身を必ず確かめてください。入職後に何週間の研修があるのか、先輩が一人ついて教えてくれる期間はどれくらいか、吸引や経管栄養の技術を練習する機会はあるのか。紹介文の言葉だけでは判断できません。

「有給消化率がほぼ100%」「1日7時間勤務」といった条件も魅力的ですが、これも入職後の実態と合っているかを面接で確かめましょう。

病棟の構成と夜勤体制が書かれている募集

別の求人サイトには、療養型の病院の夜勤の募集として、次のような詳しい情報が載っています。

療養型病院での夜勤病棟看護業務【病棟構成】療養病棟:150床(50床×3病棟)経管栄養:全体の50%程度(想定)中心静脈栄養:全体の10%程度(想定)レスピレーター:1~2名/病棟(想定)【看護体制】看護基準:療養病棟20:1看護体制:2交替制夜勤体制:看護師2名、看護助手1名※状況により看護師1名... 出典: co-medical.com

未経験の人にとって、これはとても役に立つ情報です。

「経管栄養:全体の50%程度」は、50床の病棟ならおよそ25人の患者さんに経管栄養を行っているということです。「レスピレーター:1〜2名」は、人工呼吸器を使っている患者さんが病棟に1人か2人いるということです。「夜勤体制:看護師2名、看護助手1名」「状況により看護師1名」という部分は、夜勤で看護師が1人になる時間帯や日がありうることを示しています。

未経験で入る人は、特にこの最後の部分に注意してください。夜勤で看護師が1人になる場面を、入職後どれくらいで任されるのかは、とても大切な確認事項です。

条件が並んでいる募集

求人検索サイトには、次のように条件が短く並んだ募集もよく見られます。

【仕事内容】<准看護師(日勤常勤・夜勤なし、医療療養病棟)> 残業ほぼナシ! 入社祝い金20万円支給!病棟での准看護師業務全般...【経験・資格】准看護師免許定年65歳(省令1号) 再雇用制度あり 出典: 求人ボックス

ここで出てくる「省令1号」という言葉、知らない人が本当に多いんです。

募集や採用で年齢を制限することは、法律で原則として禁止されています。ただし、例外として認められている場合がいくつかあり、そのひとつが「定年の年齢を上限にして、期間の定めのない雇用で募集する場合」です。これが、法律の施行規則に書かれた例外の第1号にあたるため、求人票では「省令1号」と表示されます。つまり、「定年が65歳なので、65歳未満の人を正社員などで募集しています」という意味なんです。

「日勤常勤・夜勤なし」「残業ほぼナシ」という条件は、ブランクのある人や子育て中の人には魅力的です。ただ、「入社祝い金」には注意が必要です。この点は、後の章で詳しくお話しします。

未経験で入る前に確かめる教育体制

求人票で候補を絞ったら、次は面接や見学で教育体制を確かめます。未経験で入る人にとって、ここがいちばん大切なところです。

確かめたい項目

・入職後の研修期間と、その内容(座学、技術の練習、病棟での実習) ・先輩看護師が一人ついて教える期間(プリセプター制度などの有無) ・吸引、経管栄養、気管切開の管理などの技術を練習する機会 ・技術の習得を確かめるチェックリストの有無 ・夜勤に入り始める時期と、最初の夜勤を誰と組むか ・夜勤で看護師が1人になる場面を任される時期 ・分からないことを相談できる相手(教育担当、師長、認定看護師など)

これらは、面接で聞いて失礼になることではありません。「未経験なので、長く働けるように教育の進め方を知っておきたい」と伝えれば、前向きな質問として受け取られます。

答え方で分かる病院の姿勢

面接でこうした質問をしたときの答え方にも、病院の姿勢が表れます。

研修の日数や、チェックリストの中身を具体的に説明してくれる病院は、未経験者を育てた経験を持っていることが多いです。一方で、「みんな優しいから大丈夫」「すぐに慣れますよ」と、具体的な仕組みの説明がない場合は、教育を個人の善意に任せている可能性があります。

試用期間について

多くの病院では、入職後に試用期間が設けられています。3か月から6か月程度が一般的です。

試用期間中は、本採用するかどうかを判断する期間とされていますが、雇う側が自由に解雇できる期間ではありません。これ、知らない人が本当に多いんです。試用期間中でも、雇われてから14日を超えていれば、解雇するには原則として30日前の予告か、予告に代わる手当の支払いが労働基準法で求められています。また、解雇には客観的に合理的な理由が必要です。

未経験で入った人が、「思ったより覚えが遅い」という理由だけで試用期間の終わりに急に本採用を見送られる、というご相談を受けたことがあります。教育の機会を十分に与えないまま評価だけを下すのは、トラブルのもとになります。

※実際に本採用の見送りや解雇を告げられて困っている場合は、個別の事情で判断が分かれるため、弁護士や労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談してください。

慣れるまでの3か月:つまずきやすい場面と乗り越え方

入職してから慣れるまでの期間に、未経験の人がつまずきやすい場面には共通点があります。先に知っておけば、同じところでつまずいても「みんな通る道だ」と思えます。

最初の1週間:名前と処置を覚える

最初の1週間は、病棟の患者さんの名前と、それぞれの処置を覚えることで精一杯になります。50床の病棟なら、50人分の状態と処置を少しずつ覚えていくことになります。

おすすめは、自分用のメモを作ることです。ただし、患者さんの個人情報を含むメモを病院の外に持ち出すことは、個人情報の取り扱いの面で問題になります。メモの扱いについては、病棟の決まりを必ず確かめてください。

最初の1か月:吸引と経管栄養への不安

病棟経験のない看護師やブランクのある看護師がいちばん不安を感じやすいのが、喀痰吸引と経管栄養です。特に吸引は、患者さんが苦しそうな表情をすることもあり、「自分がやって大丈夫だろうか」と手が止まってしまう人が多いです。

この時期は、先輩の吸引を何度も見学し、手順と観察の視点を言葉にして確かめてから実施するのが安心です。痰の色や量、吸引前後の呼吸の音や酸素の値の変化を、先輩と一緒に確かめていくと、自分の判断に少しずつ自信がついていきます。

1か月から2か月:記録の多さに戸惑う

仕事の流れに少し慣れてくると、次に戸惑うのが記録です。療養病棟では、医療区分とADL区分の評価に関わる記録を毎日正確に残す必要があります。吸引の回数、発熱の有無、褥瘡の処置など、記録が入院料の根拠になるんです。

最初は記録に時間がかかり、残業になることもあります。ケアが終わったらその場で短く書く、分からない書き方は早めに先輩に聞く。この二つを続けると、2か月目、3か月目で目に見えて速くなっていきます。

2か月から3か月:初めての夜勤と看取り

多くの病院では、この時期に夜勤が始まります。夜間は医師が病棟にいないことが多く、状態の変化に気づいたら当直医に連絡するかどうかを看護師が判断します。最初の数回は、慣れた看護師と組む形で入るのが一般的です。

療養病棟では、看取りの機会も少なくありません。初めての看取りのあと、気持ちの整理がつかない人もいます。一人で抱え込まず、先輩や師長に話を聞いてもらってください。振り返りの場を設けている病棟もあります。

つまずいたときに思い出してほしいこと

慣れるまでの3か月は、誰にとっても大変な時期です。周りの経験者と比べて落ち込むこともあると思います。けれど、療養病棟は患者さんの入れ替わりが少ない分、半年、1年と続けるうちに、確実に「分かる」ことが増えていく職場です。

ブランクのある看護師が療養病棟に戻るとき

ここでは、ブランクのある看護師が療養病棟に戻るときに知っておきたいことを、もう少し詳しくお話しします。

復職のための研修を活用する

都道府県のナースセンターや看護協会では、ブランクのある看護師向けの復職支援の研修を開いています。採血や注射の技術の練習、最近の医療安全の考え方、電子カルテの基本などを学べる内容が多いです。病院が独自に復職者向けの研修を用意している場合もあります。

研修を受けてから応募すると、面接で「ブランクの間に何をしていたか」を聞かれたときに、学び直しの取り組みとして伝えられます。

ナースセンターへの届出

看護師などが離職したときには、都道府県のナースセンターに連絡先などを届け出るよう努めることが、法律で定められています。つまり、義務ではなく努力義務です。届け出ておくと、復職支援の研修や求人の案内を受け取れます。ブランクがあってまだ届け出ていない人も、届け出ることができます。

ブランクが不利にならない伝え方

面接でブランクについて聞かれたら、事実を短く伝えたうえで、その期間に得たものを添えましょう。

家族の介護でブランクがある人は、家族として医療や介護に関わった経験を持っています。療養病棟では、長く入院している患者さんの家族と関わる場面が多いので、その経験はそのまま生きます。「家族として病院に通っていたとき、どんな説明が安心につながったかを経験しました」と伝えると、面接官にも伝わりやすくなります。

勤務形態を選ぶ

ブランクのある人は、いきなり夜勤を含む常勤ではなく、日勤のみの常勤やパートから始める選択肢もあります。療養病棟は、日勤のみの枠を設けている病院が比較的見つかりやすい傾向があります。

資格の無い未経験者:看護補助者や介護職員として入る

看護師の資格を持っていない人が療養病棟で働く場合、看護補助者や介護職員として入ることになります。ここは法律上の線引きがはっきりしているので、丁寧にお話しします。

看護補助者の仕事

看護補助者は、看護師の指示のもとで、患者さんの生活の介助や病棟の環境を整える仕事を担当します。

・おむつ交換や陰部洗浄 ・体位変換 ・入浴や清拭の介助 ・食事の配膳、下膳、食事の見守り ・シーツ交換やベッド周りの環境整備 ・車いすでの移動や、検査室への搬送 ・物品の補充や片付け

療養病棟は、生活の介助が必要な患者さんが大半を占めるので、看護補助者の役割はとても大きい職場です。

資格の無い人ができないこと

資格の無い看護補助者は、診療の補助にあたる行為を行うことができません。注射や点滴、採血、喀痰吸引、経管栄養の注入などは、看護師や准看護師が行う業務です。

これ、知らない人が本当に多いんです。人手が足りない病棟で、「ちょっとだけ」と範囲を超える仕事を頼まれてしまうことがあります。万が一のことがあったとき、責任を問われるのは指示した人だけとは限りません。頼まれて困ったときは、「私は資格が無いので、看護師さんにお願いします」と伝えてよいのです。

※業務の範囲について職場で強く求められて困っている場合は、労働局や弁護士に相談してください。

介護の資格と給与

看護補助者の募集の多くは「資格不問」ですが、介護職員初任者研修や介護福祉士を持っていると、資格手当がついたり、採用で評価されたりすることがあります。働きながら資格を取る人も多いです。

介護の仕事の給与水準を知りたい人は、介護職員の年収・単価相場で、平均年収や資格による違い、雇用形態ごとの傾向を確かめておくと、病院と介護施設の求人を比べるときの目安になります。

労働条件で揉めやすいポイントと、書面で確かめること

最後に、未経験で療養病棟に入る人が、労働条件で揉めやすいポイントをまとめます。ここを押さえておくだけで、入職後のトラブルの多くは防げます。

入社祝い金の条件

求人票に「入社祝い金」と書かれている場合は、その条件を必ず確かめてください。祝い金には、病院が支払うものと、求人サイトが支払うものがあります。支払いの時期(入職後すぐか、数か月勤務したあとか)や、途中で退職した場合の扱いが決まっていることが多いです。

注意してほしいのは、「一定期間内に辞めたら祝い金を返す」という約束です。労働基準法は、労働契約を守らなかった場合の違約金をあらかじめ決めておくことを禁止しています。つまり、どんな返還の約束でも有効というわけではないんです。ただし、有効かどうかは約束の内容や支払いの性質によって判断が分かれます。

※実際に返還を求められて困っている場合は、弁護士に相談してください。

「日勤常勤」「夜勤なし」の条件がいつまで続くか

「夜勤なし」で入職したのに、しばらくすると夜勤を求められた、というご相談もあります。入職時の条件が、どれくらいの期間、どんな場合に変わりうるのかを確かめておきましょう。

2024年4月からは、労働条件を書面で示すときに、就業場所や業務の内容が将来どう変わりうるか(変更の範囲)も示すことが雇う側に義務づけられました。つまり、「将来、夜勤のある勤務や別の病棟に変わる可能性があるか」は、書面で確かめられる情報なんです。

残業と、記録の時間

「残業ほぼなし」と書かれていても、記録に時間がかかって帰れないことがあります。記録の時間も、業務として行っているなら労働時間です。残業の申請のしかたと、実際に残業代が支払われているかを確かめてください。

労働条件通知書を必ず受け取る

内定が出たら、労働条件通知書を必ず受け取ってください。職種、給与の内訳、夜勤の回数、試用期間の長さと条件、祝い金の扱い、就業場所と業務の変更の範囲が書かれているかを、一つずつ確かめます。口頭で聞いた話と違うところがあれば、入職前に確認して直してもらうのが確実です。

給与の相場を知っておく

未経験で入る場合、経験者より給与が低めに設定されることがあります。その差が妥当かを判断するには、相場を知っておくことが大切です。看護師の年収・単価相場では、看護師の平均年収や年代、地域による違いをまとめています。提示された条件を比べる基準として、応募前に目を通しておくと安心です。

転職の進め方そのものに迷っているときは、キャリアの専門家に相談するのも一つの方法です。職場・転職・キャリア相談のお仕事では、転職や職場の悩みを聞く相談の仕事がどんな内容なのかを紹介しています。相談する側として利用するときにも、相手の役割を知っておくと話がしやすくなります。

運営者の立場から見えていること

在宅ワークやフリーランスの市場を20年見てきた運営者の立場から見ると、未経験から新しい職場に入って長く続く人ほど、入る前に「どんな条件で、何を任されるのか」を書面で確かめています。それは病院の雇用でも、個人で仕事を受ける場合でも同じです。依頼者と直接やり取りする形で仕事を受けるときも、仲介の手数料が乗らない分だけ手取りは厚くなりますが、そのぶん条件を自分で確かめる力が欠かせません。

療養病棟で経験を積んだあと、臨床の知識を生かして在宅の仕事を始める看護師もいます。看護師におすすめの在宅ワーク5選|臨床経験を活かす副業【2026年版】では、医療ライティングや健康相談など、看護師の経験が生きる在宅の仕事の中身を紹介しています。

未経験から療養病棟に入ることは、決して無謀な選択ではありません。受け入れている募集を見極め、教育の仕組みと労働条件を確かめてから入れば、慣れるまでの3か月も乗り越えやすくなります。分からないことがあれば、書面で確かめ、困ったときは相談する。法律はあなたの味方です。

よくある質問

Q. 病棟経験のない看護師でも療養病棟に採用されますか?

採用されている例は多くあります。療養病棟は患者さんの入れ替わりが少なく、1日の流れが決まっているため、クリニックや介護施設出身の看護師が最初の病棟として選びやすい職場です。ただし経管栄養や喀痰吸引などの医療的な管理は多いので、入職後の研修期間、先輩がつく期間、夜勤開始の時期を面接で具体的に確かめておくことが大切です。

Q. 求人票の「省令1号」とはどういう意味ですか?

募集で年齢を制限することは原則禁止されていますが、例外として認められる場合があります。そのうち、定年の年齢を上限にして期間の定めのない雇用で募集する場合が、施行規則の第1号にあたるため「省令1号」と表示されます。たとえば「定年65歳(省令1号)」なら、65歳未満の人を期間の定めのない雇用で募集しているという意味です。

Q. 資格が無くても療養病棟で働けますか?

看護補助者や介護職員として働けます。おむつ交換、体位変換、入浴や食事の介助、シーツ交換、搬送などを看護師の指示のもとで担当します。資格不問の募集が多い一方で、喀痰吸引や経管栄養の注入、点滴などの診療の補助は資格が無いと行えません。介護職員初任者研修や介護福祉士を持っていると手当がつく病院もあります。

Q. 入社祝い金を受け取ってすぐ辞めたら返さなければいけませんか?

祝い金の条件によって扱いが異なります。支払う主体が病院か求人サイトか、支払いの時期や返還の条件がどう決められているかを入職前に確かめましょう。労働基準法は労働契約の不履行に対する違約金をあらかじめ定めることを禁じているため、返還の約束がすべて有効とは限りません。実際に返還を求められて困った場合は弁護士に相談してください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年1月7日最終更新:2026年9月17日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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