個人事業主 老後資金|iDeCo+小規模企業共済+国民年金基金の三層モデル


この記事のポイント
- ✓個人事業主 老後資金の不足は会社員より深刻
- ✓iDeCo・小規模企業共済・国民年金基金の三層モデルで月8万円の年金赤字を埋める実践的な方法を
- ✓行政書士が制度比較と節税効果まで噛み砕いて解説します
先日、独立10年目のフリーランスデザイナーさんから相談を受けました。「売上は順調なんですが、ふと老後のことを考えたら国民年金しかなくて怖くなって…」と。これ、知らない人が本当に多いんです。会社員時代は厚生年金で月15万円前後もらえるイメージがあるかもしれませんが、個人事業主が満額納めても国民年金は月約6万9,000円。生活費の平均と比べて、毎月約8万円の赤字が出る計算になります。
結論から言うと、個人事業主の老後資金は「公的年金の上乗せ制度」を3層に重ねて準備するのが最も合理的です。具体的には、iDeCo(個人型確定拠出年金)・小規模企業共済・国民年金基金の3つ。これらはすべて掛金が全額所得控除になるため、節税しながら老後資金を作れる、会社員にはない個人事業主だけの特権制度なんです。法律はあなたの味方です。本記事では、それぞれの制度の違いと、ライフステージ別の組み合わせ方を解説します。
個人事業主の老後資金、いくら必要か
総務省の家計調査によれば、夫婦2人の高齢無職世帯の月間支出は約27万円。これに対して、国民年金を満額(40年加入)受給したとしても、夫婦合わせて月約13万8,000円程度にしかなりません。つまり、毎月約13万円の不足が発生する計算です。
この不足分を65歳から平均余命の90歳までの25年間(300カ月)でならすと、必要総額は約3,900万円。これに加えて、医療費・介護費・住宅修繕費・冠婚葬祭費などの臨時支出を1,000万円程度見込むと、現実的なターゲットは約5,000万円になります。
たとえば20歳から60歳までの40年間(480カ月)きちんと保険料を払い続けたとすると、令和7年度の受給金額は年間83万1,700円、1カ月の受給金額は6万9,308円です。14万9,286円と比較するとおよそ月8万円の赤字です。そこで個人事業主やフリーランスの方は、不足分を何かしらの方法で準備しておく必要があるのです。 それでは公的年金に代わる老後資金準備としてはじめやすい3つの方法をご紹介します。
「5,000万円なんて無理…」と思った方、安心してください。これを30年で準備するなら、月あたり約14万円の積立が必要ですが、運用利回り3%で複利運用できれば月約8万6,000円で達成できます。さらに、後述する3つの制度を組み合わせれば、節税分が実質的な利回りをさらに引き上げてくれるんです。
会社員と個人事業主の年金格差
ここで、会社員(厚生年金加入者)と個人事業主(国民年金のみ)の生涯年金受給額を比較してみます。年収500万円の会社員が40年勤務した場合、厚生年金部分が月約9万円上乗せされ、国民年金と合わせて月約16万円。65歳から90歳までの25年間で約4,800万円受給します。
一方、個人事業主は国民年金のみで月約6万9,000円、25年間で約2,070万円。その差はなんと約2,730万円です。これに加えて、会社員には退職金(大企業なら平均2,000万円超)があるため、何も対策しない場合、生涯所得ベースで約4,700万円の格差が生まれます。
「これ、知らない人が本当に多いんです」と冒頭に書きましたが、独立を考えている人ほど、この数字は最初に押さえておくべきマクロデータだと思います。逆に言えば、この格差を埋める制度設計がきちんと用意されているのが日本の年金制度の特徴で、それを使い倒すかどうかで老後の景色は全く変わります。
三層モデルの全体像
個人事業主の老後資金対策で、私が一番おすすめしているのが「三層モデル」です。1階部分が国民年金、2階部分が国民年金基金または付加年金、3階部分がiDeCoと小規模企業共済。この3つを組み合わせることで、節税効果を最大化しながら老後資金を効率的に準備できます。
| 階層 | 制度名 | 月額拠出上限 | 主なメリット |
|---|---|---|---|
| 1階 | 国民年金 | 16,980円(令和7年度) | 基礎年金として終身受給 |
| 2階 | 国民年金基金 or 付加年金 | 68,000円(基金)/400円(付加) | 終身年金、所得控除 |
| 3階A | iDeCo | 68,000円(基金と合算) | 運用益非課税、所得控除 |
| 3階B | 小規模企業共済 | 70,000円 | 退職金代替、貸付制度あり |
ここで重要なのが、iDeCoと国民年金基金は合算で月68,000円が上限という点。両方を使う場合、その範囲内で配分を決める必要があります。一方、小規模企業共済は独立した制度なので、iDeCoや国民年金基金とは別枠で月7万円まで積み立てられます。
つまり、フル活用すれば月最大13万8,000円(年間165万6,000円)の所得控除が取れる計算です。所得税率20%・住民税率10%の人なら、年間約49万円の節税効果があり、これだけで実質利回りが約30%乗ることになります。投資の世界で年間利回り30%は異常値ですが、税制を活用すれば誰でも実現できる、というのが個人事業主の特権なんです。
三層モデルが優れている理由
なぜこの3制度の組み合わせが推奨されるのか。それは、それぞれが「異なるリスク・流動性・出口戦略」を持っているからです。1つの制度に集中すると、その制度の制約(途中解約不可、運用リスクなど)に全資金が縛られてしまいます。
具体的には、iDeCoは運用商品を自分で選べる代わりに元本割れリスクがあります。国民年金基金は終身年金で安定していますが、低金利時代に予定利率が下がっており、将来のインフレに弱い。小規模企業共済は元本保証に近い設計で柔軟性が高い反面、長期運用の利回りは限定的です。
つまり、3制度を組み合わせることで「攻め(iDeCo)・守り(国民年金基金)・流動性(小規模企業共済)」の3つを同時に確保できる。これがリスク分散の観点でも、税制メリットの観点でも最適解になるんです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用法
iDeCoは、自分で掛金を出して自分で運用商品を選ぶ「自分専用の年金口座」です。個人事業主の場合、国民年金基金と合算で月額68,000円(年間81万6,000円)まで拠出でき、これは会社員の月額23,000円と比べて約3倍の枠です。個人事業主に手厚く設計されている、と言っていいでしょう。
iDeCoには3つの税制メリットがあります。まず、掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)になる。次に、運用益が非課税。最後に、受取時も「退職所得控除」または「公的年金等控除」が使えます。この三重の優遇は、他のどの金融商品にもありません。
個人事業主、フリーランスの第1号被保険者は毎月5,000円から6万8,000円まで1,000円単位で積み立てる金額を選ぶことができます。運用する商品は、定期預金、保険、投資信託の中から選べます。
実際に試算してみます。30歳から60歳までの30年間、毎月6万8,000円を年率4%で運用した場合、運用元本2,448万円に対して、最終資産は約4,720万円に成長します。さらに、所得税率20%・住民税率10%の人なら、年間約24万5,000円の節税が30年続くので、節税総額だけで約735万円。これを差し引いた実質負担額は約1,713万円で、リターン倍率は2.75倍に達します。
iDeCoの注意点(必ず知っておくべきこと)
ただし、iDeCoには「60歳まで原則引き出せない」という最大のデメリットがあります。事業資金が急に必要になっても、iDeCoの口座からは1円も引き出せません。つまり、生活防衛資金や事業運転資金とは完全に別枠で考える必要があります。
また、運用商品は元本保証型(定期預金・保険)と元本変動型(投資信託)から選びますが、長期で資産を増やすなら投資信託(特に低コストのインデックスファンド)が基本選択肢になります。元本保証型だけだと、運用益が出ず手数料負けすることもあるので注意が必要です。
※iDeCo口座の開設には金融機関(証券会社・銀行)の選定が必要です。手数料体系や取扱商品が大きく異なるため、口座管理手数料が無料に近い水準(月171円程度)のネット証券系を選ぶことを推奨します。商品選定や運用方針について個別判断が必要な場合は、必ずファイナンシャル・プランナー(CFP・AFP有資格者)に相談してください。
小規模企業共済の活用法
小規模企業共済は、独立行政法人「中小機構」が運営する、個人事業主・小規模企業経営者のための退職金制度です。月額1,000円から70,000円まで500円単位で積み立てができ、これも掛金全額が所得控除になります。詳細は中小機構の公式情報を確認してください。
最大の特徴は、「事業を廃業したとき」「65歳以上で15年以上加入した場合」に共済金として受け取れること。受取方法は一括(退職所得扱い)・分割(公的年金等雑所得扱い)・併用から選べ、どちらも税制優遇が手厚く設計されています。
予定利率は1%(令和7年度時点)と決して高くありませんが、元本保証型に近い設計のため、リスクを取りたくない層には鉄板の選択肢です。掛金月額7万円を30年積み立てた場合、元本2,520万円に対して受取額は約2,940万円程度(予定利率1%の場合)。利回りは控えめですが、節税効果を加味した実質利回りは大きく上がります。
小規模企業共済の隠れた最強機能:契約者貸付制度
小規模企業共済の真の強みは、「契約者貸付制度」にあります。これ、知らない人が本当に多いんです。掛金の範囲内で、低金利(年利0.9〜1.5%程度)で資金を借りられる仕組みで、事業資金が急に必要になったときの緊急避難先として機能します。
具体的には、納付した掛金の7〜9割を上限に貸付を受けられ、最短即日で着金します。銀行融資のような審査もなく、書類を出せばほぼ確実に借りられる。つまり、小規模企業共済は「老後資金 + 事業の安全ネット」という二重の役割を果たすんです。
iDeCoは60歳まで引き出せませんが、小規模企業共済なら貸付という形で資金を取り出せる。だから私は、流動性が必要な人ほど「iDeCo<小規模企業共済」の比率にすることを推奨しています。
※共済金の受取方法(一括/分割)の選択は税金面で大きな差が出るため、受取直前にはご自身の所得状況と退職所得控除の残枠を税理士に確認してから決定することを強くおすすめします。
国民年金基金と付加年金
国民年金基金は、国民年金(基礎年金)に上乗せして給付を受けられる「2階部分」の公的年金制度です。掛金は加入時の年齢・性別・口数で決まり、月額上限は68,000円(iDeCoとの合算枠)。終身年金型と確定年金型から組み合わせを選べます。
最大のメリットは、「終身年金」を選べること。iDeCoは資産が尽きたら終わりですが、国民年金基金の終身型は何歳まで生きても受給が続きます。長寿リスク(想定より長生きして資金が尽きるリスク)に対する最強の保険、と言えるでしょう。
ただし、現在の予定利率は1.5%と低水準で、若い世代ほど不利になりやすい構造があります。30歳で加入し60歳まで月3万円拠出した場合、65歳から終身で年間約24万円(月2万円)受給できる試算です。「掛けた分を取り戻すには何年かかるか」を計算すると、男性で85歳前後、女性で82歳前後が損益分岐点になります。
付加年金という超お得な選択肢
国民年金基金と並んで、絶対に知っておくべきなのが「付加年金」です。これは月額わずか400円を国民年金保険料に上乗せして納めるだけで、65歳から「200円×納付月数」が終身で上乗せされる制度。
具体的には、20歳から60歳までの40年間(480カ月)付加保険料を払うと、納付総額は19万2,000円。これに対して、65歳から年間9万6,000円(200円×480カ月)が終身で受給できます。つまり、わずか2年で元が取れる、超高利回りの制度なんです。
ただし注意点として、付加年金と国民年金基金は同時加入できません。どちらを選ぶかは、「長生きするリスクをどう見るか」「掛金にいくら回せるか」で判断します。月数千円〜1万円程度しか出せないなら付加年金、本格的に老後資金を積みたいなら国民年金基金(またはiDeCo)、というのが基本的な使い分けです。
詳細な制度内容や手続きは日本年金機構の公式サイトで確認できます。
三層モデルの実践プラン(年収別シミュレーション)
理論はわかったとして、実際にいくらをどの制度に振り分ければいいのか。ここでは年収別の現実的なプランを提示します。なお、ここでの「年収」は売上から経費を引いた所得ベースで考えてください。
プラン1:所得300万円(独立初期〜安定期前)
月の所得手取りが約20万円。生活費を確保しつつ、無理なく続けられる範囲で老後資金を準備するフェーズです。
- 小規模企業共済:月10,000円
- iDeCo:月10,000円
- 付加年金:月400円
合計月20,400円。年間で24万4,800円の所得控除が取れ、節税額は約3万7,000円。30年継続すれば元本734万円、iDeCo部分が年4%運用できれば最終資産は約960万円になります。
プラン2:所得500万円(中堅フリーランス)
ある程度収入が安定し、節税メリットを最大化したいフェーズ。所得税率20%・住民税率10%が適用される中核ゾーンです。
- 小規模企業共済:月30,000円
- iDeCo:月30,000円
- 付加年金:月400円
合計月60,400円。年間で72万4,800円の所得控除、節税額は約21万8,000円。30年継続でiDeCo部分が年4%運用なら、最終資産は約2,890万円。節税総額を合わせると実質的な可処分財産は3,540万円を超えます。
プラン3:所得800万円以上(高所得フリーランス)
所得税率23〜33%の高所得ゾーンでは、節税効果が劇的に効きます。フル活用を強く推奨します。
- 小規模企業共済:月70,000円
- iDeCo:月68,000円
- 付加年金:月400円
合計月138,400円。年間で166万800円の所得控除、節税額は約53万円〜70万円(所得税率による)。30年継続でiDeCo部分が年4%運用なら、最終資産は約8,200万円に達します。
「月14万円も出せない…」と思う方もいるかもしれませんが、節税額の月割は約4.4万円〜5.8万円。つまり、実質的な持ち出しは月8.5万円〜10万円程度。所得800万円層なら、十分手の届くレンジです。
三層モデル以外の老後資金準備手段
三層モデルが基本ですが、それ以外にも個人事業主が活用できる老後資金準備の手段はあります。組み合わせの選択肢として整理しておきます。
NISA(新NISA)
2024年から始まった新NISAは、年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)、生涯1,800万円まで非課税で投資できる制度です。iDeCoと違って所得控除はありませんが、運用益が非課税で、いつでも引き出せる流動性が最大のメリット。
iDeCoが「老後専用」、NISAが「老後 + ライフイベント対応」と考えると使い分けがしやすいでしょう。理想的には、iDeCo+NISAの二刀流で運用枠を確保すると、ライフプラン全体の柔軟性が高まります。投資の入門知識については金融庁が公式に資料を提供しています。
個人年金保険
民間生命保険会社が販売する個人年金保険も選択肢の1つ。「個人年金保険料控除」が使え、年間最大4万円(所得税)の所得控除が受けられます。
ただし、現在の予定利率は0.3〜1.0%程度と低く、インフレに弱い構造があります。資産形成の主役には不向きで、保険機能(万一の死亡保障など)と組み合わせて検討する補助的な位置づけ、と私は考えています。
不動産投資
家賃収入を「私的年金」にする戦略も、個人事業主の老後対策では一定の支持があります。築古区分マンションを現金一括で買って、毎月家賃5〜8万円の継続キャッシュフローを得る、というのが代表的なパターンです。
ただし、空室リスク・修繕リスク・流動性の低さなど、運用には専門知識が必要。失敗事例も多いため、安易に手を出さず、まずは三層モデルで基礎を固めてから検討するのが賢明です。
個人事業主が老後資金準備でやりがちな失敗
私が法務相談を受ける中で、個人事業主の老後資金準備でよく見る失敗パターンを4つ紹介します。同じ轍を踏まないように、ぜひ参考にしてください。
失敗1:「儲かってから始める」と先延ばしにする
「収入が安定したら始める」と言って、結局50代になっても何もしていないケースが本当に多い。これ、知らない人が本当に多いんですが、老後資金準備で最大の武器は「時間」です。
たとえば、毎月3万円を年4%で運用した場合、30年(30歳開始)なら約2,080万円になりますが、15年(45歳開始)だと約740万円にしかなりません。同じ拠出額・同じ利回りなのに、開始時期が15年違うだけで結果が約3倍変わるのが複利の力です。
まずは月5,000円の小規模企業共済から、と「始めることそのもの」を最優先にしましょう。
失敗2:iDeCoだけに集中して流動性を失う
節税メリットに目がくらんで、iDeCoに月68,000円全額を入れてしまう人がいます。確かに節税効果は高いのですが、iDeCoは60歳まで一切引き出せません。
事業が傾いて急に資金が必要になったとき、iDeCo口座は完全に「凍結資産」と化します。だからこそ、小規模企業共済(貸付制度あり)やNISA(いつでも引出可)と組み合わせて、流動性を担保しておく必要があるんです。
失敗3:受取時の出口戦略を考えていない
iDeCoや小規模企業共済は「受取時にも税金がかかる」ことを知らない人が多いんです。一括受取なら「退職所得控除」、年金受取なら「公的年金等控除」が使えますが、両制度を同じ年に受け取ると控除枠を超えて課税される可能性があります。
具体的には、iDeCoを一括で受け取った年から5年以内に小規模企業共済も一括で受け取ると、退職所得控除が重複適用されず、税負担が大幅に増えるケースがあります。これ、本当に知らない人が多くて、「節税のためにiDeCo頑張ったのに、出口で全部税金で持っていかれた」と後悔する人を何人も見てきました。
※受取時期のずらし方や受取方法の選択は、税理士または社労士に必ず相談してください。出口戦略を間違えると、長年積み上げた節税効果を一気に失います。
失敗4:「年金は払うだけ損」と国民年金を未納にする
「どうせ将来もらえないから払いたくない」と国民年金を未納にする方がいますが、これは絶対に避けてください。国民年金は受給だけでなく、障害年金・遺族年金の権利にも直結しています。
つまり、未納期間中に万一事故や病気で障害を負った場合、障害基礎年金(年間約80〜100万円)が一切受け取れなくなる可能性があります。これは老後資金以前の問題で、自分や家族の生活そのものを脅かすリスクです。法律はあなたの味方ですが、その権利を放棄したら誰も守ってくれません。
支払いが難しい場合は、未納ではなく「免除・猶予申請」を必ず使ってください。詳細は日本年金機構の窓口で相談できます。
特にAI関連案件は急成長分野で、AIを業務に導入したい企業からの相談が急増しています。たとえばAIコンサル・業務活用支援のお仕事は、企業のAI導入を支援する役割で、コンサル単価としては時給8,000〜20,000円レンジが中心。一方、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、生成AIを活用したマーケティング自動化やデータ分析など、より専門特化型の案件が増えています。
開発系ではアプリケーション開発のお仕事が依然として安定需要があり、特にスマホアプリ・SaaSの開発案件は単価が高い傾向にあります。年収相場としては、ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、フリーランスエンジニアの年収中央値は約800〜1,200万円レンジ。所得ベースで800万円を超える層なら、前述の「プラン3:フル活用」が射程に入ります。
非エンジニア職でも、著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、専門ジャンル特化ライターは単価が上がりやすい傾向。ライターとして年収500万円超を目指すなら、ジャンル特化+取材力+SEO知識の組み合わせが効果的です。シニア世代の経験を活かしたい方には、シニアライターの強み|人生経験を記事にして稼ぐWebライティングも参考になります。
また、語学が活かせる人は[グローバル 案件 探し方 英語] Upwork, Toptalで稼ぐ!英語圏のエンジニア案件を獲得するためのコツ](/blog/global-anken-sagashikata-eigo)で紹介されているような海外案件にチャレンジすると、円安効果で日本国内の1.5〜2倍の単価が狙えます。高所得層を目指すなら、年収2000万超えを狙う!外資系IT・コンサルに強いエージェント5選で紹介されているような外資系案件への接続も視野に入ります。
スキル証明として資格を取るのも有効な戦略です。ビジネス文書力を底上げするならビジネス文書検定、IT系の基礎力を示すならCCNA(シスコ技術者認定)など、取得難易度と単価アップ効果のバランスを見て選ぶといいでしょう。
単価アップが老後資金に与える影響
仮に、現在の所得が500万円の人が、AI関連スキルを身につけて所得を800万円に上げられたとします。所得が300万円増えると、税率を加味した手取り増加は約210万円。このうち月10万円(年120万円)を追加で老後資金に回せれば、30年で約7,000万円(年4%運用)の追加資産が形成できます。
つまり、老後資金対策は「節約・節税」だけでなく、「稼ぐ力を上げて拠出余力を増やす」という攻めのアプローチも極めて重要なんです。三層モデルで土台を固めつつ、自分の市場価値を上げていく。この両輪が、個人事業主の老後資金戦略の本質だと私は考えています。
法律はあなたの味方です。そして、制度はそれを使う人にだけ味方します。今日この記事を読み終えたら、まずは月5,000円でいいので、小規模企業共済か付加年金の資料請求から始めてみてください。30年後の自分が、必ず感謝するはずです。
よくある質問
Q. 小規模企業共済とiDeCoはどちらを優先すべきですか?
両方並行が理想ですが、片方のみなら事業状況の変化に対応しやすい小規模企業共済が優先されやすい傾向にあります。iDeCoは60歳までの引き出し制限があるため、事業資金の流動性を確保したい個人事業主には、小規模企業共済の柔軟性が使いやすいです。
Q. iDeCoと小規模企業共済、付加年金はすべて併用できますか?
はい、すべて併用可能です。フリーランス(第1号被保険者)の場合、iDeCoと付加年金の掛金合計は月額最大68,000円まで、それに加えて小規模企業共済を最大70,000円まで積み立てることができます。
Q. 小規模企業共済とiDeCo、両方加入してもデメリットはないですか?
基本的にはメリットが上回りますが、注意点は「出口」です。両方を同じ年に「一時金」として受け取ると、退職所得控除の計算上で合算されてしまい、税負担が増える場合があります。受け取り時期を5年以上空けるなどの工夫が必要です。また、どちらも原則として長期間資金が拘束されるため、直近で使う予定のある教育資金や住宅購入資金まで回してしまわないよう注意してください。
Q. iDeCoと小規模企業共済は併用できますか?
併用可能です。iDeCoは月最大68,000円、小規模企業共済は月最大70,000円まで、合計月138,000円の所得控除が可能。フリーランスの節税策としては両方フル活用が理想です。
Q. どれから始めるのがおすすめですか?
コストパフォーマンスを重視するなら、月額400円で始められ2年で元が取れる付加年金から始めるのがおすすめです。次に柔軟な小規模企業共済、最後に資金拘束のあるiDeCoの順で検討しましょう。
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この記事を書いた人
長谷川 奈津
行政書士・元企業法務
企業法務で年間200件以上のフリーランス契約を処理した経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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