企画書1本の報酬はいくらか、時給に直すと見えてくる現実【資料・企画書作成 いくら稼げる】

中西 直美
中西 直美
企画書1本の報酬はいくらか、時給に直すと見えてくる現実【資料・企画書作成 いくら稼げる】

この記事のポイント

  • 資料・企画書作成の副業でいくら稼げるのか
  • ページ単価と作業時間から時給換算した現実的な相場感を解説します
  • 始め方や確定申告の注意点も紹介

「資料や企画書を作る副業って、実際いくらくらいになるんだろう」。そう検索してこのページにたどり着いた方は、おそらく本業でパワーポイントやワードの資料作りが得意で、その延長線上で在宅の仕事を探し始めているのではないでしょうか。数字が見えないまま動くのは、誰でも不安になるものです。今日は、資料・企画書作成の副業がいくら稼げるのか、ページ単価だけでなく時給に置き換えたときの現実的な数字までお伝えします。

資料作成の副業市場、今どうなっているか

まず、なぜこのジャンルの需要が伸びているのかを整理しておきましょう。企業の会議資料や提案書、社内マニュアルの作成は、業務の中でも意外と時間を取られる作業です。特に管理職やマーケティング担当者にとって、資料作成は「重要だけれど自分でやると時間がかかりすぎる」典型的な業務になっています。

こうした背景を裏付けるデータがあります。

しかしながら、日本経済新聞の調査によると「1年前と比べて残業時間が減ったか」という質問に対して、「変わらない」と答えた人は半数で、残業が減らない理由が「非効率な会議や資料作成が多い」と答えた人は30%以上にも上るそうです。 出典: cone-c-slide.com

つまり、社内で資料作成に時間を奪われている人が一定数いて、その業務を外注したいというニーズが常に存在しているということです。これは景気の波にあまり左右されない、比較的安定した需要と言えます。在宅ワークとして資料・企画書作成を選ぶこと自体は、時流に合った選択だと考えてよいでしょう。

一方で、需要があるからといって誰でも同じように稼げるわけではありません。ここからは、具体的な単価の話に入っていきます。

ページ単価の相場感

資料作成の報酬は、多くの場合「1ページあたりいくら」という単価で決まります。相場について、こんな指摘があります。

資料作成代行サービスを行っている会社の最低料金だと、ページ単価3,000円から5,000円くらいが相場でしょう。 出典: cone-c-slide.com

これは企業から企業への発注が中心の相場感ですが、個人が業務委託として受ける場合も、この価格帯が一つの目安になります。ただし、この金額は「デザインまで整った完成品を1ページ作る」ときの単価であり、単純に文字を打ち込むだけの作業とは違います。構成を考え、図解を作り、見た目を整えるところまで含んだ金額だと理解しておいてください。

もう一つ、実力が伴えばこの相場を超えられるという指摘もあります。

既に資料作成実績が豊富な方は、提案次第でページ単価5,000円以上の高単価で案件を受けることができる可能性があります。 出典: cone-c-slide.com

つまり、資料作成の単価は「作業量」ではなく「実績と提案力」で決まる部分が大きいということです。これは覚えておいて損はありません。

資料の種類による単価の違い

一口に資料作成といっても、中身によって単価はかなり変わります。

・社内向けの簡易な報告資料や議事録の整形:1ページあたり1,000円から2,000円程度 ・営業提案書やサービス紹介資料:1ページあたり3,000円から5,000円程度 ・投資家向けの事業計画書やピッチ資料:1ページあたり5,000円から1万円を超えることもあります ・契約書や見積書などの定型書類作成:1件あたり3,000円から1万円程度

こうした案件の傾向は、契約書・資料・企画書作成のお仕事で扱われている案件の分布からも読み取ることができます。単価にこれだけ幅があるのは、資料の目的が「社内の記録」なのか「対外的に人を動かすための資料」なのかで、求められる完成度が根本から違うためです。

時給に直すと、実際どれくらいになるのか

ここが今回、一番お伝えしたい部分です。ページ単価だけを見ると「悪くなさそうだ」と感じるかもしれませんが、時給に換算すると印象が変わることがあります。

例えば、ページ単価4,000円の営業提案書を10ページ作る案件を、報酬4万円で受注したとします。作業時間が構成づくりから完成まで15時間かかったとすると、時給は2,666円ほどになります。これは決して低い数字ではありません。ただし、これは慣れている人の作業時間です。

初めて取り組む方の場合、同じ10ページの資料に25時間から30時間かかることも珍しくありません。その場合、時給は1,300円台まで下がります。つまり、同じ案件・同じ報酬額でも、作業スピードによって時給は2倍近く変わるということです。

この「作業時間の個人差」こそ、資料作成副業の時給を左右する最大の要因です。時給を上げたいなら、単価交渉の前に、まず自分の作業時間を計測することをおすすめします。1つの案件にかかった実時間を記録しておくと、次の見積もりを出すときに「この分量なら何時間、だからこの金額」という根拠を持って提案できるようになります。

経験を積むほど時給が上がる理由

資料作成が時給換算で伸びていく理由は、単純に「手が速くなる」ことだけではありません。むしろ大きいのは、テンプレート化できる部分が増えることです。

一度作った資料の構成パターン、図解の型、配色のルールなどをストックしておけば、似た依頼が来たときに一から考える必要がなくなります。特にパワーポイントでの資料作成は、スライドマスターやレイアウトの使い回しがきくため、経験が浅いうちは「毎回ゼロから作っている」状態になりがちです。

著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ても分かる通り、文章や構成を扱う仕事は経験年数によって単価の幅が大きく開く傾向があります。資料作成も同様で、最初の数ヶ月は時給換算で見劣りしても、案件を重ねるうちに逆転していくケースが多いです。

稼ぐために必要なスキルとは

資料作成の副業で単価を上げていくには、大きく分けて3つのスキルが関わってきます。

構成力

依頼者が伝えたい内容を整理し、読み手にとって分かりやすい順番に並べ替える力です。これはソフトの操作スキルよりも重要とされることが多く、実際「デザインは普通でも構成が優れている資料」の方が、依頼者からの評価が高いという声もよく聞きます。

デザインの基礎知識

配色、フォントの統一、余白の取り方など、専門的なデザインスキルというよりも「見やすさの基本ルール」を知っているかどうかが問われます。ここは独学でも十分に習得できる領域で、無料の解説記事や書籍で基礎を学んでから実践に入る人が多いです。

ソフトの操作スキル

パワーポイント、ワード、場合によってはエクセルやGoogleスライドを扱えることが前提になります。操作スキルの証明として資格を取る人もいて、ビジネス文書検定のような検定は、未経験から始める際の実力証明として使われることがあります。

なお、営業や販促の資料作成は、営業代行・アポ・販促資料作成のお仕事のように営業寄りのスキルとセットで求められることもあります。企画書作成の延長で、提案の中身自体を考える力まで求められる案件は、単価が一段高くなる傾向があります。

始め方の流れ

未経験からこの副業を始める場合、次のような流れが現実的です。

  1. 自分の過去の資料(会社員時代の議事録や提案書などで、社外秘でないもの)を1〜2点、ポートフォリオとして整える
  2. 簡単なテーマで練習資料を1本作り、構成から仕上げまでの所要時間を計測する
  3. 小さな案件から実績を積み、レビューや評価を集める
  4. 実績が増えてきたら、ページ単価の交渉や、継続契約への切り替えを打診する

いきなり高単価の案件を狙うのではなく、最初は時給換算で低くても実績作りと割り切ることが、結果的に早く単価を上げる近道になります。

単価を上げるコツ

資料作成の単価を上げる方法として、実務でよく効果があるとされているのが「ジャンルの特化」です。医療、金融、IT、不動産など、特定の業界の資料を何本も手がけることで、その業界特有の言い回しや訴求ポイントに詳しくなり、依頼者から見ると「専門性のある発注先」に変わります。専門性が高い案件ほど、単価は跳ね上がりやすい傾向があります。

もう一つのコツは、単発の1本ではなく継続案件を意識することです。月に数本の資料作成を継続して依頼してくれる相手が見つかると、毎回の営業活動にかかる時間がなくなり、実質的な時給は大きく改善します。

確定申告と税務についての注意

副業として報酬を受け取る場合、金額や状況によって確定申告が必要になることがあります。会社員が副業で得た所得については、給与以外の所得が一定額を超えると申告義務が生じる仕組みになっていますが、具体的な要件や控除の扱いは年によって見直されることもあるため、正確な判断が必要です。

申告が必要かどうか、必要経費として何を計上できるかについては、思い込みで判断せず、国税庁の公式情報を確認するか、税務署や税理士に直接相談することを強くおすすめします。

国税庁は所得税の申告手続きに関する情報を公開しています。副業収入の申告要否や必要経費の範囲について、最新の公式情報を確認してから対応することが大切です。 出典: nta.go.jp

副業を始めたばかりの時期は、報酬額よりも「いつ・いくら・どの案件で」受け取ったかの記録を残す習慣をつけることの方が重要です。記録さえあれば、後から申告の要否を判断するときにも困りません。

具体的な案件パターンで見る時給の幅

数字を並べただけではイメージしづらいと思うので、よくある案件パターンを3つ挙げて、時給換算の目安を示しておきます。あくまで一例であり、実際の金額は依頼内容や交渉次第で変わる点は前提として読んでください。

パターン1:社内向け報告資料の整形

既に文字情報はある状態で、レイアウトを整えて見やすくする作業です。報酬は1万円から2万円程度、作業時間は4時間から8時間ほどが目安になります。時給換算すると2,000円台になることが多く、初心者でも取り組みやすいパターンです。ゼロから構成を考える必要がないぶん、作業時間の見通しが立てやすいのが特徴です。

パターン2:営業提案書の新規作成

依頼者からヒアリングした内容をもとに、構成から一式作るパターンです。報酬は3万円から6万円程度、作業時間は15時間から25時間ほどかかります。ヒアリングのやり取りに時間を取られることもあり、時給換算では1,500円から2,800円程度に幅が出ます。この幅を狭めるには、ヒアリングシートをあらかじめ用意しておき、依頼者とのやり取りの往復を減らす工夫が有効です。

パターン3:事業計画書やピッチ資料の作成

投資家や金融機関向けの資料は要求水準が高く、報酬も8万円を超えることがあります。ただし、財務データの整理や市場分析の裏取りなど、単純な資料作成以上の調査が必要になるため、作業時間も30時間以上になることが珍しくありません。この領域は経験がものを言うジャンルで、初めての人がいきなり請け負うと時給換算で割に合わないと感じることもあります。まずはパターン1や2で経験を積んでから挑戦するのが無難です。

このように、同じ「資料作成」という仕事でも、依頼内容によって時給の実態はかなり変わります。案件を選ぶときは、報酬額だけでなく「この分量なら自分は何時間かかりそうか」を先に見積もる習慣をつけると、時給ベースでの失敗を減らせます。

ほかの在宅副業と比べたときの位置づけ

資料作成の時給感が実際どのあたりに位置するのか、他の在宅ワークと比べてみましょう。

・データ入力や単純な文字起こし:時給換算で1,000円前後にとどまることが多く、単価の上限が低い ・Webライティング(一般記事):文字単価1円前後が中心で、時給換算は1,200円から2,000円程度 ・資料・企画書作成:経験者であれば時給換算2,000円から3,000円台も狙える ・専門性の高いコンサルティング寄りの資料作成:時給換算4,000円を超えるケースもある

資料作成が他の在宅ワークより有利になりやすいのは、単純作業ではなく「相手の考えを整理して形にする」という付加価値の高い作業だからです。同じ時間を使うなら、付加価値の高い仕事を選んだ方が、長期的な時給の伸びしろは大きくなります。

つまずきやすいポイントと対策

実際に相談を受けていると、資料作成の副業でつまずく人にはいくつか共通のパターンがあります。

一つは、最初の見積もりを甘く出してしまうことです。「このくらいの分量なら3時間で終わるだろう」と見積もったのに、実際は倍以上かかってしまい、結果的に時給換算で大きく損をするケースをよく耳にします。慣れないうちは、自分が予想した時間の1.5倍を見込んで見積もりを出すくらいがちょうど良いと感じます。

もう一つは、修正回数を事前に決めずに依頼を受けてしまうことです。「ちょっとだけ直してほしい」が何度も続くと、当初の見積もり時間を大きく超えてしまいます。契約の段階で「修正は2回まで」といった条件を明確にしておくことは、自分の時給を守るうえで欠かせません。

私自身、フリーランスとして独立したばかりの頃、範囲が曖昧な依頼を安請け合いしてしまい、想定の倍近い時間を使ってしまった経験があります。その経験から、どんなに小さな案件でも「作業範囲」と「修正回数」を最初に文章で確認する習慣がつきました。この一手間だけで、後のトラブルはかなり減らせます。

独自データの考察

この市場を長く見てきた立場から言えば、資料作成の副業で長続きしている人には共通点があります。それは、単価交渉を最初からするのではなく、まず「この人に頼むと安心」という信頼を積み上げてから単価の話をしているという点です。

運営者として見てきた限りでは、資料作成の依頼は一度きりで終わることが少なく、継続的な発注に育ちやすいジャンルです。だからこそ、初回の単価にこだわりすぎず、依頼者との関係を丁寧に作ることが、結果的に時給換算での収入を押し上げます。

もう一つ、現場でよく見られる構造の話をしておきます。仲介の手数料が高い環境では、依頼者が支払う金額のうち、実際に作業する側の手元に残る割合が目減りします。同じ予算でも、手数料が発生しない直接契約であれば、依頼者はより多くの内容を頼めますし、作業する側の手取りも厚くなります。手数料0%という条件が意味するのは、金額そのものよりも「双方にとって取り分が増える」という構造の違いです。長く資料作成の仕事を続けている人ほど、この構造の違いに早くから気づいている印象があります。

契約書や見積書のフォーマット作成、営業資料の企画立案まで手を広げている人は、契約書・資料・企画書作成の副業で稼ぐ方法と案件相場で紹介されているような周辺スキルの掛け合わせによって、単価をさらに引き上げているケースも見られます。また、パワーポイントの操作に自信がある方は、MOS PowerPoint取得者の副業事情|資料作成代行で月5万円のような資格を軸にしたキャリアの作り方も参考になるでしょう。営業活動と資料作成を組み合わせたい方には、営業代行・アポ取り・販促資料作成の副業で稼ぐ方法も併せて読んでみてください。

数字だけを追いかけると疲れてしまいますが、資料作成という仕事は、あなたのこれまでの会社員経験そのものが武器になる珍しい副業です。焦らず、自分のペースで実績を積んでいってくださいね。

もう一点、心の面での話も添えておきます。会社員時代は資料作成が「評価されにくい地味な作業」だったという人ほど、副業として値段がつく体験に驚くことがあります。今まで当たり前だと思っていたスキルが、外に出た瞬間に対価を生むと分かると、自己肯定感が上がったという声を何度も聞いてきました。数字を追う前に、まずは自分の得意なことが誰かの役に立つという実感を大事にしてほしいと思います。それが結果的に、長く続けられる働き方につながります。

よくある質問

Q. 資料作成の副業は未経験からでも始められますか?

はい、始められます。会社員時代に作った議事録や社内資料の経験があれば、それを応用できます。まずは簡単な資料を1本作って所要時間を計測し、ポートフォリオとして整えるところから始めるのが現実的です。

Q. 時給換算で稼げるようになるまでどれくらいかかりますか?

個人差がありますが、数本の案件を経験すると作業時間が短縮され、時給換算の数字が改善していく傾向があります。テンプレート化できる部分を増やすことが、時間短縮の近道です。

Q. パワーポイント以外のスキルも必要ですか?

構成力や基本的なデザイン知識があると単価が上がりやすくなります。ソフトの操作スキルだけでなく、依頼者の伝えたい内容を整理する力が評価される場面が多いです。

Q. 確定申告はどのタイミングで考えればいいですか?

報酬を受け取った時点から、日付・金額・案件内容を記録しておくことが大切です。申告が必要かどうかは状況によって異なるため、判断に迷う場合は税務署や税理士に確認してください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年5月21日最終更新:2026年8月22日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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