オンラインでプロ家庭教師として働く道筋と、指導を受ける場の選び方

@SOHO編集部
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オンラインでプロ家庭教師として働く道筋と、指導を受ける場の選び方

この記事のポイント

  • ✓オンラインでプロ家庭教師として働く道筋を
  • ✓個人での直接契約の3つの場に分けて整理しました
  • ✓契約の形と報酬の決まり方

オンラインでプロ家庭教師として働きたいと考えたとき、最初に迷うのは、どこで指導の仕事を受けるかです。家庭教師センターに登録するのか、講師と家庭を直接つなぐマッチングサイトを使うのか、自分で生徒を集めて家庭と直接契約するのか。どの場を選ぶかで、報酬の決まり方も、守られる決まりも、自分が担う責任も大きく変わります。

この記事では、オンラインでプロ家庭教師として働く道筋を、指導の仕事を受ける3つの場に分けて整理します。そのうえで、場を選ぶときに確かめる項目、業務委託で受けるときに知っておきたい法律、家庭と直接契約するときの決まり、オンライン指導の準備、体験授業の進め方、実績の伝え方まで、順に説明します。

オンラインのプロ家庭教師をめぐる現状

家庭教師の仕事は、もともと講師が生徒の自宅に通って教える形が中心でした。通信の環境が整い、ビデオ通話で授業ができるようになったことで、講師と生徒が離れた場所にいても指導できるようになりました。今では、家庭教師の会社の多くがオンラインの指導を用意しており、オンラインだけで指導する会社やサービスも増えています。

オンラインの指導が広がったことで、講師の側の働き方も変わりました。移動の時間がかからないので、1日に複数の生徒を受け持ちやすくなります。住んでいる地域に関係なく、全国の生徒を相手にできます。地方に住みながら都市部の受験生を教える、子育てをしながら自宅で教える、といった働き方も選べるようになりました。

一方で、オンラインの指導は、講師の数が増えたぶん、家庭から選ばれる競争も激しくなっています。家庭の側は、画面越しに講師の経歴や指導の実績、口コミを見比べて選ぶようになりました。プロとして選ばれ続けるには、教える力に加えて、自分の指導の中身を分かりやすく伝える力、オンラインならではの進め方を工夫する力が求められています。

家庭教師の会社の求人を見ると、「プロ家庭教師」として、指導の経験が長い人、受験の指導に詳しい人を募集しているものがあります。学生のアルバイトの家庭教師と区別して、指導を本業や主な仕事にしている講師を指すことが多い言葉です。

プロ家庭教師に決まった資格はない

「プロ家庭教師」という言葉には、法律で決められた定義も資格もありません。家庭教師として教えるのに、教員免許は必要ありません。教員免許は学校で教えるための免許であり、家庭教師や塾の講師には求められていないからです。

では、何をもって「プロ」と呼ばれるのか。家庭教師の会社やマッチングサイトの募集を見ると、次のような経験や力を基準にしていることが多いようです。

  • 長い期間にわたって指導を続けてきた経験
  • 中学受験、高校受験、大学受験など、受験の指導の経験
  • 特定の教科や、学校の授業についていけない生徒の指導など、得意な分野
  • 学校や塾で教えてきた経験
  • 生徒の学力を見立てて、学習の計画を立てる力

つまり、プロ家庭教師として働けるかどうかは、資格よりも、これまでの経験と、それを家庭に伝わる形で示せるかどうかで決まります。教員として働いた経験がある人、塾の講師を長く続けた人、学生の頃から家庭教師を続けてきた人は、その経験を具体的に書けるよう整理しておくことが、最初の準備になります。

反対に、指導の経験がまだ少ない人は、いきなり「プロ」を名乗るより、家庭教師の会社に登録して経験を積む道から始めるのが現実的です。指導の回数と生徒の数が増えるにつれて、自分の得意な分野や指導の型が見えてきます。

オンラインで指導の仕事を受ける3つの場

オンラインで家庭教師として働く場は、大きく次の3つに分けられます。

場 仕事の受け方 報酬の決まり方 向いている人
家庭教師センター 会社に登録し、会社が生徒を紹介する 会社が決めた時給や授業料の一部 指導に集中したい人、経験を積みたい人
マッチングサイト サイトに講師として登録し、家庭と直接やり取りする 講師が授業料を決め、サイトの手数料が引かれる 自分の指導を打ち出したい人
個人での直接契約 自分で生徒を集め、家庭と契約する 講師が授業料を決め、全額を受け取る 集客と契約の管理を自分でできる人

家庭教師センターは、会社が生徒の募集と家庭との契約を担い、講師は指導に集中できる場です。生徒を探す手間がかからない反面、授業料のうち講師が受け取る割合は会社が決めます。プロ家庭教師のコースを設けている会社では、経験の長い講師を選んで登録してもらい、一般の講師より高い報酬を設定していることもあります。

マッチングサイトは、講師が自分のページを作り、家庭がそれを見て講師を選ぶ場です。講師が授業料を決められることが多く、家庭とのやり取りも講師が直接行います。指導の方針や得意な分野を自分の言葉で打ち出せる一方で、選ばれるための工夫が必要になります。

個人での直接契約は、知人の紹介や自分のホームページ、SNSなどで生徒を集め、家庭と直接契約する形です。授業料を自分で決め、手数料も引かれませんが、集客、契約、請求、トラブルの対応まで、すべて自分で担うことになります。

どの場を選ぶかは、指導の経験の長さと、指導以外の仕事にどれだけ時間を使えるかで決まります。最初は家庭教師センターやマッチングサイトで経験と実績を積み、自分の指導の型が固まってから直接契約に広げる、という順番で進む講師も少なくありません。

指導を受ける場の選び方で確かめる項目

家庭教師センターやマッチングサイトに登録する前に、次の項目を確かめておきます。登録の案内や講師向けの規約に書かれていることが多いので、登録の前に読み込んでください。

契約の形

講師として、会社に雇われる形なのか、業務委託で受ける形なのかを確かめます。雇われる形であれば、労働基準法などの決まりが当てはまり、最低賃金を下回る報酬にはできません。業務委託であれば、雇用の決まりは当てはまらず、報酬や働き方は契約の中身で決まります。家庭教師の会社では、業務委託の形をとっていることも多いので、契約書の名前と中身を確かめておきます。

報酬の決まり方と支払い

報酬は授業の時間単位なのか、1回あたりなのか。体験授業や面談の時間に報酬は出るのか。授業の準備や報告書の作成の時間は報酬に含まれるのか。支払いの締め日と支払日はいつか。マッチングサイトでは、手数料の率と、手数料が引かれる対象の金額を確かめます。

生徒の紹介の仕方

家庭教師センターでは、生徒をどう紹介してもらえるのか、紹介の頻度はどのくらいか、希望する学年や教科を選べるのかを確かめます。登録しても紹介が来なければ仕事になりません。登録の面談で、オンラインの指導の依頼がどのくらいあるかを聞いておくと、見通しが立てやすくなります。

家庭との直接のやり取りの決まり

家庭教師センターの中には、講師が家庭と直接契約することを禁じているところがあります。紹介された家庭と、会社を通さずに契約を結ぶと、規約の違反になることがあります。契約が終わったあとも一定の期間は直接契約を禁じる決まりを設けている場合もあるので、規約で確かめておきます。

解約と途中での担当の交代

生徒の側の都合で指導が終わった場合、すでに予定していた授業の報酬はどうなるのか。講師の側の都合で担当を降りたい場合に、何日前までに伝えればよいのか。こうした決まりは、トラブルになりやすいところです。

生徒の情報の扱い

オンラインの指導では、生徒の成績や学校の情報、家庭の連絡先を扱います。会社やサイトが、こうした情報をどう扱うよう求めているかを確かめ、自分のパソコンやスマートフォンでの保存の仕方を決めておきます。

業務委託で受けるときに知っておきたい法律

家庭教師センターやマッチングサイトから、個人の講師として業務委託で仕事を受ける場合、2024年11月1日に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法」(フリーランス法)の対象になることがあります。この法律は、会社などの事業者が、個人で働くフリーランスに仕事を頼むときの決まりを定めたものです。厚生労働省は、この法律の内容を次のように説明しています。

個人で働くフリーランスに業務委託を行う発注事業者に対し、業務委託をした際の取引条件の明示、給付を受領した日から原則60日以内での報酬支払、ハラスメント対策のための体制整備等が義務付けられます。 出典: 厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に仕事を発注する事業者の方など」

かみくだくと、会社が個人の講師に指導を頼むときは、報酬の額や支払いの期日などの条件を書面やメールで示すこと、報酬を原則として60日以内に支払うこと、ハラスメントの相談に対応する体制を整えることなどが求められる、ということです。

講師の側でできることは、仕事を受けるときに条件が示されているかを確かめ、示された条件を保存しておくことです。報酬が約束の期日に支払われない、一方的に報酬を減らされた、といったときに、示された条件が手元にあれば、相談の窓口に状況を伝えやすくなります。

ただし、この法律は事業者とフリーランスの間の取引の決まりです。講師が家庭と直接契約する場合、家庭は消費者なので、この法律の対象にはなりません。直接契約では、次に説明する別の法律が関わってきます。

家庭と直接契約するときの特定商取引法

個人の講師が家庭と直接契約して指導する場合、講師の側が「事業者」、家庭の側が「消費者」という関係になります。このとき気をつけたいのが、特定商取引法(訪問販売や通信販売など、トラブルが起きやすい取引の決まりを定めた法律)の「特定継続的役務提供」という決まりです。

特定継続的役務提供とは、エステや語学教室、家庭教師、学習塾など、長い期間にわたって続くサービスのうち、法律で決められたものを指します。特定商取引法の施行令では、家庭教師について、入学試験に備えるためや学校の補習のための学力の教授で、事業者が用意した場所以外で提供されるものを対象としています。期間が2か月を超え、金額が5万円を超える契約が対象です。

この決まりの対象になる契約では、契約の前と契約のときに決められた事項を書いた書面を渡すこと、契約の書面を受け取った日から8日以内であれば家庭の側が無条件で契約を解除できること(クーリング・オフ)、それを過ぎても途中で解約できること、途中で解約したときに講師が受け取れる額に上限があることなどが定められています。

オンラインの指導がこの決まりのどこに当たるかは、提供の形によって判断が分かれることがあります。家庭と長い期間の契約を結ぶ場合や、授業料をまとめて前払いでもらう場合は、消費者庁の特定商取引法のページで決まりの中身を確かめ、迷うときは消費生活センターに相談してください。

この決まりの対象にならない短い契約でも、授業料、授業の回数と時間、振替の決まり、解約の決まり、支払いの方法と時期は、文書にして家庭と共有しておくのが基本です。月ごとに授業料をもらう形にしておくと、前払いの金額が大きくならず、家庭の側も安心して始めやすくなります。

オンライン指導の準備

オンラインで指導するには、通信と機材の準備が欠かせません。授業の途中で映像が止まったり、声が途切れたりすると、生徒の集中が切れ、家庭の信頼も損ねます。

機材と通信

  • 安定した通信の回線。授業中は家族の動画の視聴などで回線が混まないよう配慮する
  • パソコンと、顔がはっきり映るカメラ
  • 生徒の声を聞き取りやすく、自分の声を届けやすいヘッドセットやマイク
  • 板書の代わりになる道具。ペンで書けるタブレット、手元を映すカメラなど

板書の代わりの道具は、オンライン指導の質を大きく左右します。数学の式の展開や、国語の文章の構造の説明は、口頭だけでは伝わりにくいものです。手元のノートを映す、画面に書き込める共有のホワイトボードを使う、といった方法を試し、教える教科に合ったものを選びます。

教材のやり取り

オンラインでは、教材やプリントを手渡しできません。宿題のプリントをデータで送り、生徒の解いた答案を写真で受け取る、といったやり取りの方法を決めておきます。生徒が使っている教材の範囲を写真で共有してもらうと、授業の準備がしやすくなります。

市販の問題集や参考書のページをそのまま複製して配ることは、著作権の上で問題になる場合があります。教材の扱いは、家庭教師センターの決まりや、教材の出版社の案内で確かめておきます。

録画と記録

授業を録画して、生徒が後から見返せるようにする講師もいます。録画をする場合は、生徒と保護者の了解を事前に得ておくこと、録画の保存の期間と方法を決めておくことが必要です。家庭教師センターによっては、録画を認めていない場合もあります。

体験授業と面談の進め方

オンラインの家庭教師では、本契約の前に体験授業と面談を行うことが一般的です。体験授業は、家庭が講師を選ぶ場であると同時に、講師が生徒の学力や性格をつかむ場でもあります。

体験授業の前には、保護者から、生徒の学年、学校、苦手な教科と単元、目標、これまでの学習の様子を聞いておきます。可能であれば、最近のテストの答案を見せてもらうと、どこでつまずいているかを事前に見立てられます。

体験授業では、生徒が苦手としている単元を1つ選び、短い時間で「分かった」と感じられる経験を作ることを目指します。1回の授業ですべてを教えようとせず、生徒が自分で解けた手応えを持って終われることが大切です。

授業のあとの面談では、保護者に、授業で見えた生徒のつまずきの原因と、これからの学習の計画を伝えます。「あと何か月でどこまで」という計画を具体的に示すと、家庭は判断しやすくなります。ただし、成績や合格を約束する言い方は避けます。学力の伸びは生徒の取り組みにも左右されるので、できることとできないことを正直に伝えることが、長い信頼につながります。

家庭教師センターに登録してから最初の生徒までの流れ

家庭教師センターやマッチングサイトに登録してから、実際に授業を始めるまでには、いくつかの段階があります。流れを知っておくと、登録してから仕事が始まるまでの時間の見通しが立てやすくなります。

  1. 講師の募集の案内を読み、応募する。履歴、指導の経験、指導できる教科と学年、授業ができる曜日と時間帯を登録します。
  2. 筆記の試験や面接を受ける。会社によっては、教科の学力を確かめる試験や、模擬の授業を求められます。
  3. 講師としての研修を受ける。会社の指導の方針、報告書の書き方、オンラインの授業の道具の使い方などを学びます。
  4. 生徒の紹介を待つ。家庭の希望と講師の条件が合うと、会社から紹介の連絡が来ます。
  5. 体験授業と面談を行う。家庭が講師を気に入れば、本契約に進みます。
  6. 本契約のあと、定期の授業が始まる。

このうち、4番目の紹介を待つ期間は、会社や時期によって大きく違います。受験の前の時期や学期の始まりの時期は依頼が増え、それ以外の時期は紹介が少なくなることもあります。登録の面談で、オンラインの依頼の多い学年や教科を聞き、自分が受け持てる条件を広めに登録しておくと、紹介を受けやすくなります。

複数の家庭教師センターやマッチングサイトに同時に登録する講師もいます。その場合は、それぞれの規約で、ほかの会社との掛け持ちが認められているか、授業の時間が重ならないようどう管理するかを確かめておきます。

オンラインで集中を保つ授業の組み立て方

オンラインの授業は、対面の授業に比べて、生徒の集中が途切れやすいと言われます。画面の外で何をしているかが見えにくく、生徒の側も、隣に講師がいる緊張感を持ちにくいからです。集中を保つには、授業の組み立てに工夫が必要です。

1つ目は、授業の始まりに短い確認の時間を設けることです。前回の宿題の答え合わせや、前回習ったことを生徒自身の言葉で説明してもらう時間を数分取ると、授業に気持ちが向きやすくなります。

2つ目は、講師が話し続ける時間を短く区切ることです。説明が長く続くと、生徒は画面を見ているだけの状態になりがちです。説明のあとすぐに、生徒に問題を解いてもらう、答えの理由を話してもらう、といった生徒が手と口を動かす時間を挟みます。

3つ目は、生徒の手元を見る工夫です。オンラインでは、生徒がノートにどう書いているかが見えにくくなります。解いた答えを手元のカメラで映してもらう、解いたノートを写真で送ってもらう、といった方法で、途中の式や考え方を確かめます。答えだけでなく、どこで考え違いをしたのかを見つけられるかどうかが、オンラインの指導の質を分けます。

4つ目は、授業の終わりに次回までの課題をはっきり伝えることです。何を、どこまで、いつまでにやるのかを、口頭だけでなく文字でも送っておくと、生徒も保護者も確かめやすくなります。

保護者への報告の書き方

オンラインの家庭教師では、保護者が授業の様子を直接見ていないことが多くあります。授業のたびに短い報告を送ることは、家庭の安心につながり、指導を続けてもらう理由にもなります。

報告に入れたいのは、次の4つです。

  • 今回の授業でやったこと(単元と、解いた問題の範囲)
  • 生徒ができるようになったこと、まだつまずいているところ
  • 次回までの宿題の範囲
  • 次回の授業でやる予定のこと

たとえば、「今回は一次方程式の文章題を扱いました。式を立てるところまでは自分でできるようになっていますが、単位をそろえる段階でつまずくことがあります。次回までに問題集の32ページから34ページを解いてください。次回は、間違えた問題の解き直しから始め、速さの問題に進みます」のように、短く具体的に書きます。

報告の中で、生徒を責める書き方は避けます。「宿題をやってこなかった」と書くより、「宿題の範囲が多かったようなので、次回は量を調整します」のように、次にどうするかを添えて書くと、保護者も受け止めやすくなります。

欠席や通信のトラブルに備える決まり

オンラインの授業では、対面の授業にはないトラブルも起きます。あらかじめ決まりを作り、家庭と共有しておくと、起きたときに慌てずに済みます。

決めておきたいのは、次のような項目です。

  • 生徒が授業を休む場合の連絡の期限と、振替の授業の扱い
  • 講師が授業を休む場合の連絡と、振替の授業の扱い
  • 授業の始まりの時刻に生徒がつながらない場合に、何分待つか
  • 通信のトラブルで授業が途切れた場合に、延長するか、振替にするか
  • 授業料の支払いが遅れた場合の扱い

家庭教師センターやマッチングサイトを通す場合は、これらの多くが規約で決められています。個人で直接契約する場合は、自分で決めて、契約のときに文書で渡しておきます。決まりを先に示しておけば、トラブルが起きたときも、決まりに沿って淡々と対応できます。

得意な分野を絞り、講師のページに書く

オンラインでは、全国の講師の中から家庭が選びます。「どの教科でも、どの学年でも教えます」と書いた講師より、「中学受験の算数で、図形の問題が苦手な生徒の指導が得意です」と書いた講師のほうが、同じ悩みを持つ家庭の目に留まりやすくなります。得意な分野を絞ることは、受け持てる生徒を減らすことではなく、選ばれる理由をはっきりさせることです。

得意な分野を見つけるには、これまでの指導を振り返り、次のような問いに答えてみます。

  • どの教科、どの学年の指導で、生徒の伸びをいちばん手応えとして感じたか
  • どんなつまずきを持つ生徒の指導が得意か(計算の速さ、文章の読み取り、記述の答案など)
  • 受験の指導の経験があるなら、どの段階の受験に詳しいか
  • 学校の補習、定期テストの対策、不登校の生徒の学習の支援など、目的別で得意なものはあるか

マッチングサイトの講師のページや、自分のホームページに書くときは、得意な分野、その理由となる経験、授業の進め方、体験授業でやること、の順に書くと、家庭が読みやすくなります。経歴を並べるだけでなく、「最初の授業では、最近のテストの答案を一緒に見直し、どこで点を落としているかを確かめます」のように、授業の様子が想像できる一文を入れると、問い合わせにつながりやすくなります。

ページの文章は、誤字や表記の揺れがないよう、書き終えたら必ず見直します。家庭は、講師の文章から、授業の丁寧さを想像するからです。写真を載せる場合は、明るい場所で、顔がはっきり分かるものを選びます。

指導の実績を伝えるときに気をつけること

マッチングサイトのページや自分のホームページで、指導の実績を伝えることは、家庭に選ばれるために欠かせません。一方で、実績の書き方には気をつける必要があります。

伝えてよいのは、事実として確かめられる実績です。指導した生徒の数、指導してきた年数、受け持った学年や教科、生徒が合格した学校の名前(本人と保護者の了解を得たもの)などです。

避けたいのは、実際より大きく見せる書き方です。体験授業だけ受けた生徒を指導した生徒の数に含める、ほかの講師の実績を自分の実績のように書く、「必ず成績が上がる」「合格を保証する」と書く、といったことは、家庭の信頼を損ねるだけでなく、景品表示法の不当な表示にあたるおそれもあります。

生徒の成績や合格の情報は、個人の情報です。保護者の感想や生徒の声を載せる場合も、本人と保護者の了解を文書で得てから、名前や学校が特定されない形で載せるのが基本です。

働き方の組み立て方

オンラインの家庭教師の仕事は、生徒の学校が終わったあとの夕方から夜、週末に授業が集まりやすい仕事です。平日の昼間は授業が入りにくいので、その時間を教材の準備や授業の振り返り、保護者への報告にあてる講師が多くなります。

受験の指導を受け持つと、受験の前の時期に授業の依頼が集中し、受験が終わると生徒の数が一気に減る、という波があります。年間を通して収入を安定させたい場合は、受験生と、学校の補習を目的とする生徒の両方を受け持つ、小学生から高校生まで幅広く受け持つ、といった組み合わせを考えます。

授業の時間だけを数えると、収入の見通しを誤りやすい点にも注意が必要です。1回の授業のために、準備、宿題の確認、報告書の作成に時間がかかります。授業の時間と、それ以外の時間を合わせた実際の時間で、時間あたりの収入を計算しておくと、受ける生徒の数や授業料を考えるときの目安になります。

税金の基本

家庭教師の仕事を業務委託で受けたり、家庭と直接契約したりして報酬を得る場合、報酬は給与ではなく、事業所得や雑所得として扱われます。会社員などとして給与を受けていて年末調整を受けている人は、国税庁のタックスアンサー(No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)のとおり、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。所得は、報酬から必要な経費を引いた額です。

家庭教師を主な仕事にする場合は、確定申告が必要になるのが一般的です。オンライン指導のための機材や通信の費用、教材の費用などは、仕事に使った割合に応じて経費になる場合があります。家庭で使う分と仕事で使う分の分け方は、税務署や税理士に確かめてください。

家庭教師を事業として続けていく場合は、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を出すことも考えます。国税庁の案内では、提出の期限は事業を始めた日の属する年分の確定申告の期限までとされています。あわせて青色申告の承認を申請すると、帳簿の付け方などの条件を満たせば控除を受けられることがあります。会社員として働きながら副業で教える場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかも、始める前に確かめておきます。

指導の経験を広げる道

オンラインの家庭教師として経験を積むと、教える力に加えて、学習の計画を立てる力、保護者に説明する力、教材を作る力が身につきます。こうした力は、家庭教師の仕事の外にも広げられます。

たとえば、指導の中で作ってきたプリントや解説の文章を生かして、教材や学習の記事を書く仕事に進む講師もいます。執筆の仕事の報酬の上げ方は、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで段階ごとに説明しています。保護者への報告書や面談の資料を分かりやすく書く力は、ビジネスの文章の力そのものです。文章の基本を体系的に確かめたい人は、ビジネス文書検定の内容が、学ぶ範囲の目安になります。

在宅ワークの仲介を長く続けてきた立場から見ると、個人で教える仕事を長く続けている人には、保護者への報告を欠かさない人が多いという共通点があります。授業の中身が良くても、家庭の側から見えなければ、続けてもらう理由が伝わりません。反対に、毎回の授業で何をして、次に何をするのかを短く伝えている講師は、紹介で次の生徒につながることも多いように見えます。間に入る手数料がかからない直接の契約に移れると、同じ授業料でも講師の受け取る額が厚くなり、家庭の負担を増やさずに続けやすくなるという面もあります。

オンラインでプロ家庭教師として働くときは、まず自分の指導の経験を整理し、家庭教師センター、マッチングサイト、個人での直接契約のどれから始めるかを決めてください。そのうえで、契約の形と報酬の決まりを確かめ、オンライン指導の準備を整えることが、長く選ばれる講師になるための土台です。生徒を集めるためのホームページやSNSの運用に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、集客に関わる仕事の分野を見ておくと、自分で生徒を集めるときの考え方の参考になります。

よくある質問

Q. オンラインのプロ家庭教師になるのに資格は必要ですか?

家庭教師として教えるのに、教員免許などの資格は必要ありません。「プロ家庭教師」にも法律で決められた定義はなく、指導の経験の長さ、受験の指導の経験、得意な分野などで判断されることが多いです。経験が少ないうちは、家庭教師センターに登録して経験を積む道から始めるのが現実的です。

Q. 家庭教師センターとマッチングサイトはどう違いますか?

家庭教師センターは、会社が生徒の募集と家庭との契約を担い、講師は紹介された生徒の指導に集中できます。マッチングサイトは、講師が自分のページを作って家庭とやり取りし、授業料を自分で決められることが多い一方、手数料が引かれ、選ばれるための工夫が必要です。登録前に規約で契約の形と報酬を確かめてください。

Q. 家庭と直接契約するときに気をつけることは何ですか?

期間が2か月を超え、金額が5万円を超える家庭教師の契約は、特定商取引法の特定継続的役務提供の決まりの対象になることがあり、書面の交付やクーリング・オフ、中途解約の決まりが関わります。授業料、回数、振替、解約の決まりは文書にして共有し、迷うときは消費生活センターに相談してください。

Q. オンライン指導にはどんな機材が必要ですか?

安定した通信の回線、パソコン、顔がはっきり映るカメラ、声を聞き取りやすいヘッドセットやマイクが基本です。数学の式や文章の構造を説明するには、手元を映すカメラや画面に書き込める道具など、板書の代わりになるものを用意すると指導がしやすくなります。録画をする場合は事前に家庭の了解を得てください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月3日最終更新:2026年10月18日
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