ラブグラフのカメラマンになるには|未経験からの準備と審査の流れ


この記事のポイント
- ✓ラブグラフのカメラマン(ラブグラファー)になるには何が必要かを
- ✓公式の採用ページをもとに解説します
- ✓書類選考からオンライン面接
カメラが好きで、いつか人を撮る仕事をしてみたい。けれど、プロとして撮影した経験はなく、何から始めればよいか分からない。そんなときに名前が挙がりやすいのが、出張撮影サービスのラブグラフです。未経験から研修を受けてカメラマンを目指せる仕組みがあることで知られています。
ただ、「本当に初心者でも採用されるのか」「研修にはどのくらいの期間と費用がかかるのか」「デビューしたあとはどんな働き方になるのか」は、気になるところです。この記事では、ラブグラフの採用ページ(採用情報、研修制度、働く魅力の各ページ)の記載を2026年10月3日に確認し、ラブグラフのカメラマンになるまでの流れ、研修の中身と費用、機材、契約の形、報酬の決まり方、応募の前に準備しておきたいことを順に整理します。
ラブグラフでは、所属するカメラマンを「ラブグラファー」と呼んでいます。この記事でも、サービスの中の呼び方に合わせて使う場面があります。
ラブグラフのカメラマンはどんな仕事をするのか
ラブグラフは、株式会社ラブグラフが運営する出張撮影サービスです。出張撮影とは、写真館のスタジオではなく、依頼者が希望する場所までカメラマンが出向いて撮影する形のことです。公式サイトでは、七五三やお宮参りなど家族の大切な一瞬を残すサービスとして紹介されていて、47都道府県すべてにカメラマンが在籍していると案内されています。
依頼者が支払う料金は、公式サイトの表示で税込26,180円からで、平日と休日で料金は同じです。この料金には、1時間から1.5時間の撮影、75枚以上の撮影データ、データの加工(レタッチ)、撮影地の下調べ、出張料、カメラマンの指名料が含まれています。ただし、一部のカメラマンには追加の指名料がかかる場合や、予約が集中する日程に追加料金が発生する場合があるとも書かれています。
カメラマンの側から見ると、ラブグラフの仕事は大きく次の流れです。
- 撮影できる空き時間をカレンダーに登録する
- 依頼が入ったら、依頼者と撮影の内容や場所を打ち合わせる
- 撮影地を下調べし、当日撮影する
- 撮影した写真をレタッチし、システムを通じて納品する
採用ページのよくある質問によると、デビュー後の撮影はファミリー撮影とカップル撮影が中心で、法人・企業向けのプランやスクールフォトの依頼もあり、スキルを伸ばすほど活躍の幅を広げられると案内されています。働く魅力のページでは、撮影会やスクールフォトのほか、経験を積んだ人には写真教室の講師や社内のオンラインサロンの講師といった仕事もあると紹介されています。
ここで押さえておきたいのは、ラブグラフの撮影が「写真の腕」だけでなく「その場の雰囲気づくり」まで含めた仕事だということです。公式サイトでも、写真の世界観づくりと並んで、研修で撮影技術とホスピタリティを学んだカメラマンが撮影を担当すると説明されています。ホスピタリティとは、依頼者が緊張せず楽しく撮影を終えられるように、気配りをしながら場を進める力のことです。
未経験でも応募できるのか
ラブグラフの採用情報のページでは、募集要項として次のように書かれています。
カメラ初心者の方、趣味で撮影されている方など、プロとして撮影した経験はない方も大歓迎です。研修生として採用し、プロとして活躍するためのスキルを学んでいただいた上で、デビューすることができます。 出典: ラブグラフ「採用情報」
よくある質問でも、初心者でも大丈夫か、という問いに対して、面接の段階では技術レベルはほとんど考慮していないと答えています。不安な人には、不定期に開かれている短期集中のカメラ講座を受けることを勧めています。
つまり、ラブグラフの選考は「いま撮れるかどうか」より「研修を経てプロとして活動していける人か」を見る作りになっています。面接で見られるのは、志望の動機や人柄、依頼者の幸せを考えて活動できるかといった点だと考えられます。採用情報のページでも、求める人物像として「ご自身のスキルアップだけでなく、ゲストさんの幸せを考えながら活動してくださる方」と書かれています。
一方で、未経験から応募できるということは、研修を終えるまでに一定の時間と費用がかかるということでもあります。研修の期間と費用は後の節で詳しく見ていきます。
すでにカメラマンとして活動している人は、エントリーフォームで「経験者」を選び、実績を書いて応募します。経験者はオンライン面接を通過すれば、研修なしで正式採用になる可能性があります。また、過去にラブグラファーとして活動していた人の再挑戦も歓迎していて、卒業からの期間や当時の実績に応じて、選考の免除などの案内ができる場合があると書かれています。
採用までの流れ
未経験から応募する場合、採用までの流れは4つの段階に分かれています。
STEP1:書類選考
エントリーフォームから、志望動機などを提出します。フォームは採用ページの「エントリーする」から開けます。
STEP2:オンライン面接
書類選考を通過した人を対象に、オンラインで面接が行われます。応募のときに、研修で所属する少人数のゼミを第1希望から第3希望まで選びます。空きがあれば、基本的に第1希望のゼミに案内されます。
STEP3:ラブグラファーコース(研修)
面接を通過すると、研修生として「ラブグラファーコース」に入ります。撮影やレタッチの技術から、ホスピタリティ、情報リテラシーまで、プロのカメラマンとして活動するためのスキルを身につける期間です。
STEP4:正式採用
研修を経て、撮影技術とホスピタリティが一定の基準に達したと判断されると、正式採用になり、ラブグラフの出張撮影カメラマンとして活動を始めます。
経験者の場合は、書類選考、オンライン面接、正式採用の3段階で、面接でふさわしいと判断されれば研修なしで正式採用となります。
採用までの期間について、よくある質問では、技術やホスピタリティが要件に達していれば最短1か月で正式採用も可能で、平均では3か月ほどでラブグラファーになれると案内されています。研修制度のページでも、カメラ初心者でも平均3か月でプロのカメラマンを目指せると書かれています(2022年4月から2023年3月の実績)。
実際に研修を受けた人の体験記でも、選考の段階の多さが特徴として挙げられています。
ポートフォリオがしっかりあれば、あとは面接などしてカメラマン登録できる出張撮影サービスがほとんどだと思うけど、ラブグラフは書類審査プラス必須の研修を受けて、実際に撮影に行って、撮ってきた写真を審査してもらって、その上で合格をもらわないといけない、というもう何段階ものステップが待っています。 出典: note「私が出張撮影カメラマンになるまで」
多くの出張撮影サービスが「すでに撮れる人」を登録する形をとるのに対して、ラブグラフは「撮れるように育てる」ところから関わる形だと言えます。
研修「ラブグラファーコース」の中身
研修制度のページによると、ラブグラファーコースは少人数制のゼミに所属し、専任の講師の指導を受けながら進める形です。主な内容は次のとおりです。
動画教材での学習
カメラの操作方法から、構図、レタッチ、撮影計画の立て方までを学べる動画教材が200本以上用意されていて、スマホがあれば自分のペースで学習を進められます。
現役のプロカメラマンによる個別指導
ラブグラフで活躍している現役のカメラマンが、マンツーマンで撮影のアドバイスをします。月4回の講座に加えて、いつでも質問や写真のレビューを頼めるとされています。講師は社内のトップカメラマンのうち、講師としての適性テストをクリアした人で、講座は基本的にオンラインで完結します。住んでいる地域と講師の活動エリアが合えば、対面で指導を受けられる場合もあります。
撮影実技
公園などで大人2人を撮影する実践を行います。ラブグラフのスタンダードプランに合わせて75枚のカットを撮影します。撮影実技は、自分のペースで月2回から4回程度行いながら、すき間の時間で学習を進める形です。
特別研修とレタッチ研修
「ホスピタリティ研修」「情報リテラシー研修」などの特別研修で、活動していくうえで必要な知識とスキルを学びます。情報リテラシーとは、依頼者の個人情報や写真データを正しく扱う知識のことです。レタッチ研修では、依頼者に喜ばれる明るさと色味に写真を仕上げる編集のスキルを学びます。
モニター撮影
撮影練習の相手を見つけるのが難しい人のために、ラブグラフ本社がモニターの被写体を募集し、研修生に撮影の機会を提供しています。ただし、在籍期間が2か月以上の人が対象で、最初の月は利用できず、別途料金がかかります。
研修中の撮影実技では、被写体を自分で見つける必要があります。友人や家族に頼めるかどうかで、研修の進み方が変わります。応募の前に、撮影に協力してくれそうな人がいるかを考えておくと、研修に入ってから慌てずに済みます。
研修の費用と期間の考え方
ラブグラファーコースは有料です。研修制度のページに書かれている料金は、月額19,800円(税込21,780円)です。これには、写真学習の動画200本、プロカメラマンからの撮影アドバイス、ホスピタリティ研修、写真のレビュー、情報リテラシー研修、トークショーや交流会への参加が含まれます。初めて入会する人向けのクーポンが案内されている時期もあり、面接合格後の支払いのときに入力する形です。
平均の3か月で正式採用になった場合、研修費は税込でおよそ65,340円になります。最短の1か月なら21,780円、時間がかかって半年かかれば13万円あまりです。モニター撮影を使う場合は、その料金が別にかかります。
費用を考えるときに大切なのは、研修期間がどれくらいになるかを自分の生活に照らして見積もることです。研修制度のページの受講生の声では、会社員の人が土日のどちらかに撮影し、平日は終業後に講座を受けて過ごしたという例や、学生が夏休みの2か月で合格したという例、子どもの送迎後に撮影し、寝かしつけ後に講座を受けたという例が紹介されています。撮影実技の回数と講座の時間をどれだけ確保できるかで、合格までの期間は人によって大きく変わります。
研修費は、仕事を始める前にかかる自己投資です。ほかの写真教室と比べるときは、月の料金だけでなく、合格後に仕事の依頼を受けられる仕組みがあるかどうかも含めて比べるとよいでしょう。ラブグラフの場合、研修を修了して正式採用されれば、ラブグラフのプラットフォームで撮影の依頼を受けられます。
なお、研修費を仕事の経費として扱えるかどうかは、研修を受けた時期や事業の状況で変わります。撮影の仕事で収入を得るようになってからの確定申告で扱いに迷う場合は、税務署や税理士に確認してください。
必要な機材と、そろえ方
ラブグラフの撮影には、一眼レフかミラーレス一眼のカメラとレンズ、レタッチのためのパソコンやソフトが必要になります。ただ、採用ページのよくある質問では、ラブグラファーコースに入るときと正式採用のときとで求められる機材のレベルが違うと案内されています。採用情報のページでも、機材が完全にそろっていない人でも、面接合格後に講師と相談して機材を決められると書かれています。
また、よくある質問では、機材はレンタルでも問題ないと答えています。つまり、応募の時点で高い機材を一式買いそろえる必要はなく、研修の進み具合に合わせて講師と相談しながら決めていけるということです。
機材をそろえるときの考え方を整理しておきます。
・最初から高価な機材を買わず、研修で使うものから段階的にそろえる ・レンズは、背景をぼかしやすい明るい単焦点と、場面に応じて画角を変えられるズームの組み合わせが、家族やカップルの撮影でよく使われる ・予備のバッテリーと記録カードは必ず用意する。撮影の途中で切れると、その日の撮影が成り立たない ・レタッチには、写真の現像と編集ができるソフトと、それが快適に動くパソコンが必要 ・撮影データは、パソコン本体と外付けのドライブやクラウドなど、2か所以上に保存する
レンタルで試してから買うと、自分の撮り方に合う機材かどうかを確かめられます。正式採用のときに求められる水準は、講師に確認してから購入を決めるのが確実です。
契約の形と、報酬の決まり方
ラブグラフで活動するときの契約は、株式会社ラブグラフとの業務委託契約です。業務委託契約とは、雇用ではなく、仕事を引き受けてその対価として報酬を受け取る契約のことです。会社員のように給与が出るのではなく、撮影1件ごとに報酬を受け取ります。
採用情報のページでは、生活に合わせた働き方ができるように、「専属契約」と「フリー契約」の2種類から選べると書かれています。働く魅力のページでは、講師などの撮影以外の活躍の機会について「一部専属契約限定」と注記されているので、どちらの契約を選ぶかで受けられる仕事の範囲が変わる可能性があります。契約の違いの詳細は、面接や研修の段階で確かめておきましょう。
撮影の報酬は、実績、依頼者の評価、技術レベルに応じたランクごとに上がっていく仕組みです。採用情報のページには、次の注記があります。
・金額はすべて消費税込み ・交通費などの実費は撮影報酬に含まれる ・トップカメラマンは指名料の18%を手数料として差し引かれる ・報酬はプランと契約の形によって異なる
働く魅力のページでは、撮影予定の管理から写真の納品、報酬の受け取りまでがラブグラフのシステムで完結し、請求書の発行が不要で、毎月自動で報酬が振り込まれると紹介されています。また、ラブグラフはカメラマン向けの損害保険に加入していて、撮影中に依頼者の衣装を汚してしまった場合などの対物・対人の損害に保険が適用されること、トラブルが起きたときは本社のサポートチームがやりとりを仲介することも書かれています。
交通費が報酬に含まれる点は、収支を考えるうえで見落とせません。遠くの撮影地を受けると、移動の時間と費用で手元に残る額が少なくなります。最初は自分が通いやすいエリアで受け、慣れてから広げていくのが現実的です。
採用情報のページには、働き方の例として、平日フルタイムの会社員が土日祝日に活動するケースや、学生が授業の空き時間に活動するケース、子育て中の人が家族に子どもを預けられるときに撮影するケースが紹介されています。月の撮影件数はケースによって4件から15件程度と幅があり、本業や学業が忙しい時期は件数を抑え、繁忙期に多く撮影するといった調整がされています。報酬の額は、ランク、件数、プラン、契約の形で大きく変わるので、自分の生活で無理なく受けられる件数から考えるのが大切です。
応募の前に準備しておきたいこと
研修を経てデビューするまでには、平均で3か月ほどかかります。その期間を無駄なく進めるために、応募の前から準備しておけることを挙げます。
人を撮ることに慣れておく
風景や物を撮るのが好きな人でも、人を撮るのは別の難しさがあります。表情が固くならないように声をかける、立ち位置を指示する、動きの中で自然な瞬間を待つ。こうした動き方は、実際に人を撮る中でしか身につきません。家族や友人を撮らせてもらい、撮られる側がどう感じるかを聞いてみると、研修での学びが早く進みます。
研修を経てデビューした人の体験記では、応募を決めた理由の1つとして次のように書かれています。
写真の基礎を学べるが魅力的だったのはもちろん、「やりたい!」って思っても実際人を撮る経験がなかった私がちゃんと「楽しい!」と思えるかどうかを確かめたい、という気持ちも正直ありました。 出典: note「私が出張撮影カメラマンになるまで」
人を撮ることが自分にとって楽しいかどうかは、応募の前に小さく試して確かめられます。
志望動機を言葉にしておく
書類選考では志望動機を書き、面接でも話します。なぜラブグラフなのか、どんな撮影体験を依頼者に届けたいのかを、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。依頼者の声を読み、ラブグラフの撮影が依頼者にとってどんな体験になっているかを知っておくと、言葉にしやすくなります。
言葉の選び方1つで、相手の受け取り方は変わります。たとえば「きれいに撮ります」と書くより、「ご家族がいつもどおりの表情で過ごせる時間をつくり、その瞬間を残したい」と書くほうが、どんな撮影をしたいのかが具体的に伝わります。依頼者との事前のメッセージでも同じで、言葉で安心感を伝える力は、撮影の腕と同じくらい大切です。文章の基本を学び直したい人は、ビジネス文書検定の学習範囲を見ると、敬語や分かりやすい文章の書き方を体系的に確かめられます。
研修に使える時間を見積もる
月2回から4回程度の撮影実技と、週1回程度の講座、動画での学習、写真のレタッチ。これらに使える時間を、1週間の予定の中で具体的に確保できるかを考えます。とくに会社員や子育て中の人は、平日の夜と週末のどこに研修の時間を入れるかを決めてから応募すると、途中で止まりにくくなります。
撮影に協力してくれる人を探しておく
撮影実技の被写体は、基本的に自分で見つけます。友人、家族、職場の同僚など、撮影に協力してくれそうな人に、あらかじめ声をかけておきましょう。モニター撮影の仕組みもありますが、在籍2か月以上が条件で、別途料金がかかります。
研修中につまずきやすい点と、乗り越え方
未経験から研修に入ると、多くの人が同じようなところでつまずきます。あらかじめ知っておくと、立ち止まったときに落ち着いて対処できます。
カメラの設定が追いつかない
最初の壁は、カメラの設定です。明るさを決める3つの要素(シャッタースピード、絞り、感度)の関係が頭では分かっていても、撮影の現場で光の変化に合わせて素早く変えるのは簡単ではありません。動画教材で学んだ内容を、撮影の前に家の中や近所の公園で何度も試しておくと、本番で迷う時間が減ります。逆光の場面、木陰の場面、曇りの日など、条件を変えて同じ人を撮り比べる練習が効果的です。
75枚の撮り分けに苦労する
研修の撮影実技では、スタンダードプランに合わせて75枚のカットを撮ります。同じ場所、同じ構図の写真ばかりになると、枚数はあっても依頼者が選ぶ楽しさがありません。全身、上半身、表情のアップ、手元や小物、2人の距離感が分かる引きの写真など、撮り分けの種類をあらかじめリストにしておくと、現場で迷いにくくなります。撮影の前に場所を下見し、光の向きと背景を確かめておくのも、撮り分けを増やす近道です。
講師の指摘を受け止めきれない
写真のレビューでは、講師から多くの指摘を受けます。最初のうちは、指摘の多さに落ち込むこともあるはずです。ただ、指摘は「次の撮影で何を変えればよいか」の具体的な手がかりです。指摘を1枚の紙に書き出し、次の撮影で1つか2つだけ意識して直す。そうやって少しずつ課題を減らしていくと、合格の基準に近づいていることを実感できます。同じゼミの仲間と写真を見せ合い、ほかの人がどんな指摘を受けているかを知るのも、学びを早めます。
研修の時間が確保できなくなる
本業や家庭の予定が立て込むと、撮影実技の予定が組めなくなり、研修が長引きます。研修費は月ごとにかかるので、期間が延びるほど負担は大きくなります。忙しくなりそうな月が分かっている場合は、その前の月に撮影実技を多めに入れるなど、予定を前倒しする工夫が役に立ちます。どうしても続けられない事情がある場合は、早めにゼミの講師に相談しましょう。
デビュー後に依頼を受け続けるためのポイント
正式採用はゴールではなく、カメラマンとしての活動の始まりです。依頼を安定して受け続けるために意識したい点を整理します。
事前のやりとりで不安を取り除く
依頼者の多くは、出張撮影が初めてです。当日の流れ、集合場所、雨の場合の対応、服装の相談など、事前のメッセージで丁寧に案内すると、依頼者は安心して当日を迎えられます。ラブグラフの料金には撮影地の下調べも含まれているので、撮影地の光の向きや混み具合、撮影に使える場所を事前に確かめ、依頼者に伝えておきましょう。
撮影当日は依頼者の緊張をほぐす
カメラを向けられると、多くの人は表情が固くなります。撮影を始める前に雑談で場を和ませる、最初の数枚は撮られることに慣れてもらうつもりで撮る、子どもがいる場合は子どもの目線に合わせて声をかける。こうした小さな配慮が、自然な表情の写真につながります。公式サイトの依頼者の声にも、カメラマンの人柄や声かけのおかげでリラックスできたという感想が多く寄せられています。
評価とランクを意識する
ラブグラフでは、撮影件数、依頼者の評価、写真の品質をもとにランクが上がり、ランクが上がるごとに撮影報酬も上がる仕組みです。1件ごとの撮影で依頼者に満足してもらうことが、評価を通じて報酬の伸びにつながります。
デビュー後の研修で幅を広げる
働く魅力のページでは、ニューボーンフォトやウェディングフォトなど、特別なスキルが必要な撮影について、デビュー後にも研修の機会があると紹介されています。一部は有料です。得意なジャンルを増やすと、受けられる依頼の種類が広がります。
ほかの出張撮影サービスとの違い
出張撮影のカメラマンとして活動する道は、ラブグラフだけではありません。ほかのサービスとの違いを知っておくと、自分に合う入口を選びやすくなります。
多くの出張撮影サービスは、すでに有償の撮影経験があり、ポートフォリオ(自分の作品をまとめたもの)を出せる人を審査して登録する形をとっています。たとえば家族撮影を中心にする別のサービスでは、有償での家族写真の撮影経験と、掲載許諾を得た作例を20枚以上出せることが応募要件になっています。こうしたサービスは、研修費がかからない代わりに、応募の時点で一定の実力と実績が求められます。
これに対してラブグラフは、未経験からの応募を受け付け、研修費を払って研修を受け、その中で技術とホスピタリティを身につけてから正式採用される形です。働く魅力のページでは、ラブグラファーの約7割が副業のカメラマンで、全国でおよそ1,500人のカメラマンが所属するコミュニティだと紹介されています。
どちらが合うかは、いまの自分の状態で決まります。
・人を撮った経験がほとんどなく、基礎から体系的に学びたい人は、研修のあるラブグラフが入口になりやすい ・すでに家族写真などの有償の実績があり、研修費をかけずに仕事を受けたい人は、実績を審査するタイプのサービスが合いやすい ・自分で料金を決め、自分の名前で仕事を受けたい人は、サービスに登録せず個人で活動する道もある
個人でカメラマンとして活動する場合は、集客、料金の設定、依頼者とのやりとり、入金の管理まで、すべて自分で行うことになります。サービスに登録すると、そうした業務をサービス側が担ってくれる代わりに、料金の一部が運営側に入り、報酬額の決め方もサービスのルールに従います。
副業として始めるときに確かめておくこと
ラブグラファーの約7割が副業という数字のとおり、会社員や学生が本業と両立しながら活動する例は多くあります。副業として始める場合は、撮影の準備とは別に、次の点を確かめておきましょう。
勤務先の就業規則
会社員の場合、まず勤務先の就業規則で副業が認められているかを確かめます。許可制や届出制になっている会社もあるので、必要な手続きがあれば研修に入る前に済ませておくと安心です。
確定申告と住民税
ラブグラフとの契約は業務委託なので、撮影の報酬は給与ではなく、自分で税金の手続きをする必要があります。会社員の場合、給与以外の所得(報酬から経費を引いた額)が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は別に必要になる場合があるので、住んでいる市区町村に確かめてください。
経費として考えられるのは、撮影に使うカメラやレンズ、レタッチのソフト、撮影地までの交通費(報酬に含まれる扱いのため自分の負担になる分)、通信費などです。領収書や支払いの記録は、月ごとにまとめて保存しておくと、申告の時期に慌てずに済みます。どの費用を経費にできるかは事情で変わるので、迷ったときは税務署に相談しましょう。
運営者の視点から見た、撮影の仕事を長く続ける人の共通点
在宅ワークや業務委託の市場を20年運営してきた立場から見ると、撮影のような対面の仕事を長く続けている人には、いくつかの共通点があります。
1つ目は、技術と同じくらい、依頼者とのやりとりを大切にしていることです。撮影前のメッセージで不安を取り除き、撮影後にお礼を伝える。そうした積み重ねが口コミや指名につながり、ラブグラフのようにランクで報酬が上がる仕組みでは、そのまま報酬の伸びにも結びつきます。
2つ目は、撮影以外の収入の柱も少しずつ育てていることです。写真の技術を、写真教室の講師、Webサイトに使う写真の撮影、商品撮影など、隣の分野に広げていく人は少なくありません。写真と文章を組み合わせて、取材記事の撮影と執筆を両方引き受ける人もいます。文章の仕事の収入の目安は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、公的な統計をもとにした年収の幅を確認できます。写真のレタッチで身につけた色や構図の感覚は、Webデザインにも生かせます。Webデザイナー 年収のリアル:30代フリーランスが語る稼ぎ方とキャリアパスでは、フリーランスのWebデザイナーがどう仕事を広げていくかの道筋を紹介しています。
3つ目は、プラットフォームを入口として使いながら、手取りの厚い直接取引の場も持っていることです。仲介の手数料が乗らない直接取引では、同じ予算で依頼者はより多くを頼め、受け手は手取りが厚くなります。研修やサポートの手厚いサービスで経験を積み、その実績をもとに直接の依頼も受けられるようにしていく。この2つを組み合わせる考え方は、撮影に限らず、業務委託で長く働く人に共通しています。
撮影の仕事にSNSでの発信や集客の知識を組み合わせたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、マーケティング系の仕事の内容と求められるスキルを確かめられます。ラブグラフのカメラマンを目指す道は、未経験からでも始められる入口の1つです。研修の期間と費用、使える時間を見積もったうえで、一歩を踏み出してみてください。
よくある質問
Q. カメラを持っていなくてもラブグラフに応募できますか?
採用ページでは、機材が完全にそろっていない人でも、面接合格後に講師と相談して機材を決められると案内されています。よくある質問では機材のレンタルでも問題ないと答えています。ただし研修に入るときと正式採用のときで求められる機材の水準が違うので、購入の前に講師へ確認するのが確実です。
Q. ラブグラフの研修にはいくらかかりますか?
ラブグラファーコースの料金は月額19,800円(税込21,780円)です。平均の3か月で正式採用になった場合、税込でおよそ65,340円になります。モニター撮影を使う場合は別に料金がかかります。合格までの期間は撮影実技に使える時間などで変わるため、自分の予定から見積もっておきましょう。
Q. 会社員でもラブグラフのカメラマンとして活動できますか?
採用ページでは、ラブグラファーの約7割が副業のカメラマンと紹介されていて、平日フルタイムの会社員が土日祝日に活動する例も載っています。空き時間をカレンダーに登録して依頼を待つ形で、固定のシフトやノルマはありません。勤務先の就業規則で副業が認められているかは事前に確認してください。
Q. すでにカメラマンとして活動していても研修は必須ですか?
経験者は研修が免除になる可能性があります。エントリーフォームで「経験者」を選んで実績を書き、オンライン面接でラブグラファーにふさわしいと判断されれば、研修なしで正式採用となります。過去にラブグラファーとして活動していた人には、選考の免除などの案内ができる場合もあります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
佐々木 美月@SOHO編集部
通訳・翻訳フリーランス
外資系メーカーで通訳として8年間勤務後、フリーランスに転身。TOEIC 980点、英検1級、TOEFL 110点。語学資格の活かし方や翻訳フリーランスの実務について発信しています。
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