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実績ゼロの人が在宅オンライン秘書の自己PRで書けること

@SOHO編集部
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実績ゼロの人が在宅オンライン秘書の自己PRで書けること

この記事のポイント

  • ✓オンライン秘書の自己PRが在宅案件で通らないとき
  • ✓実績ゼロでも書ける材料の掘り出し方を解説します
  • ✓守秘義務に触れない書き方

オンライン秘書の在宅案件に応募しようとして、自己PRの欄で手が止まる。これ、本当に多い相談です。書けないのは、皆さんに実績がないからではありません。「実績」という言葉を、業務経歴と同じ意味で捉えてしまっているからです。

先日、事務職を離れて6年という方から相談を受けました。「書くことが何もない」とおっしゃる。よく聞いていくと、その方は自治会の会計を3年担当し、紙で回っていた出納の記録をスプレッドシートに移して、次の担当者に引き継げる形にしていました。つまり、業務プロセスの標準化をやっているんです。書くことがないのではなく、自分の行動を業務の言葉に翻訳する経路を持っていないだけでした。

この記事では、在宅のオンライン秘書に応募するときの自己PRについて、実績ゼロの状態から材料を掘り出す手順、書いてはいけない内容、そして選考を通ったあとに落ちる原因までを扱います。法務の相談を受ける立場から、契約段階で自己PRの記載がどう効いてくるかにも触れます。

在宅オンライン秘書の選考で、自己PRはどこを見られているか

まず前提を揃えます。在宅のオンライン秘書の募集は、大きく2つの経路に分かれます。オンライン秘書サービスを運営する会社に登録スタッフとして採用される経路と、事業者と直接業務委託契約を結ぶ経路です。この2つで、自己PRの読まれ方がかなり違います。

登録型の会社に応募する場合、読み手は採用担当者です。複数のクライアントに割り振ることを前提にしているので、「どのクライアントに出しても問題を起こさない人か」を見ています。つまり、突出した専門性より、報連相の作法、守秘義務への意識、稼働の安定性が重視されます。

直接契約の場合、読み手は依頼者本人です。多くは一人社長や個人事業主で、採用の専門家ではありません。この場合、見られているのは「自分の困りごとが減るかどうか」の一点です。抽象的な人柄アピールはほとんど効きません。

自己PRでの独自性を出すには、個別の経験やエピソードを交えることが鍵です。例えば、ある重要なプロジェクトで、限られた時間内に複数のタスクを同時に進行させた経験を具体的に述べ、どのように効率を上げたかを説明します。使用したツールや方法論も併せて説明すると、実践的なスキルが伝わります。また、価値観やモチベーションについても触れることで、企業文化とマッチする点を示すことができます。これにより、他の候補者との差別化が図れるでしょう。 出典: sugowish.com

ここで書かれている通り、鍵は個別のエピソードです。しかし実績ゼロの人にとって難しいのは、「業務のエピソード」を持っていないことではなく、手持ちのエピソードが業務の形をしていないことです。ここを翻訳する作業が、この記事の中心になります。

在宅で扱われる秘書業務の範囲は広く、日程調整、メール一次対応、資料作成、経費精算の下ごしらえ、リサーチ、顧客リストの整備などが含まれます。どの範囲を狙うかで書くべき自己PRも変わりますので、業務の全体像はオンライン秘書・アシスタントのお仕事で確認しておいてください。求められるスキルの種類が整理されているので、自分の材料をどこに当てはめるかの見当がつきます。

実績ゼロという自己認識が生まれる仕組み

相談を受けていて気づいたことがあります。実績がないと感じている方の多くは、実は次の3つのどれかに当てはまっています。

ひとつ目は、経験はあるが職務経歴書に書ける形になっていない人。パート勤務、家業の手伝い、ボランティア、地域活動などです。ふたつ目は、経験はあるが古い人。5年以上前の職歴を「もう使えない」と思い込んでいるケースです。みっつ目は、本当に事務系の経験が薄い人。接客や製造など、別分野からの転向です。

この3つは、書き方の処方がそれぞれ違います。ひとつ目は翻訳の問題、ふたつ目は現在時制への接続の問題、みっつ目は共通能力の抽出の問題です。まとめて「実績ゼロ」と扱うと、直しどころを間違えます。

経験が経歴書の形になっていない場合

自治会、PTA、部活の保護者会、家業、趣味のサークル。これらの活動は、業務に置き換えられます。置き換えの手順は決まっています。

第1に、何を扱ったかではなく、どう仕組みにしたかを書きます。「名簿を管理した」ではなく「紙とメールに分散していた連絡先を1つの表に統合し、更新のルールを決めて引き継ぎ資料を作った」と書きます。前者は作業、後者は業務改善です。

第2に、規模の数字を入れます。40世帯、120人、年間12回の会合など、数字があると読み手は像を結びやすくなります。

第3に、使ったツールの名前を書きます。Excel、Googleスプレッドシート、LINE、Googleフォームなど。ツール名は、実務への移行のしやすさを示す指標として読まれます。

経歴が古いと感じている場合

職歴が10年前で止まっている方が、その職歴を書くこと自体をためらうケースがあります。これはもったいない。古い経歴は、現在の行動とセットにすれば現役の材料になります。

書き方の型は「過去の経験+現在の再習得」です。「以前、営業事務として受発注と請求業務を担当していました。離職期間中はその業務から離れていましたが、この半年はクラウド会計ソフトの操作を独学で習得し、家業の請求書発行を月30件ほど担当しています」。この形なら、ブランクは説明され、現在の稼働可能性も示されます。

避けたいのは、ブランクを謝る書き方です。「長いブランクがあり不安ですが」と書くと、読み手は不安のほうを受け取ります。事実として置き、現在で上書きしてください。

事務系の経験が本当に薄い場合

接客、販売、介護、製造などから転向する方は、共通する能力を抽出します。オンライン秘書に必要な能力を分解すると、優先順位をつける力、正確に記録する力、相手の意図を確認する力、決められた手順を守る力に分かれます。これらは、どの職種にもあります。

たとえば飲食の接客であれば、ピーク時間帯に複数のオーダーを並行処理していた経験は、そのままタスク管理の話になります。介護であれば、記録の正確さと申し送りの作法は、報告業務の下地です。製造であれば、手順書に従って作業する規律と、異常時に止めて確認する判断は、業務委託でいちばん求められる性質です。

書くときは、前職の名前を出したうえで、その中の「どの動作」がオンライン秘書の業務と重なるかを1文で接続します。接続を読み手に委ねてはいけません。

自己PRに書いてはいけないこと

ここは法務の相談を受ける立場として、強く言っておきたい部分です。実績を作ろうとするあまり、書いてはいけないことを書いてしまう方が一定数います。

前職や現職の秘密情報

いちばん危ないのがこれです。自己PRで具体性を出そうとして、前職の顧客名、取引金額、社内システムの詳細、未公開の企画内容などを書いてしまうケースがあります。

多くの雇用契約には秘密保持の条項があり、退職後も一定期間は効力が続く設計になっています。加えて、業務委託でNDA(エヌディーエー、秘密保持契約)を結んでいた場合も同様です。つまり、退職したから自由に話せる、という理解は誤りです。

さらに実務的な問題として、前職の秘密を平気で書く人は、依頼者から見ると「うちの情報も他所で話す人」に見えます。守秘意識の低さは、秘書業務では致命的な減点です。書くなら、「上場企業の役員スケジュールを担当」のように、業種と役割の粒度に留めてください。

※ 具体的にどこまで書けるか判断に迷う場合は、退職時に署名した書類を確認し、それでも不明なら弁護士に相談してください。

資格や経験の水増し

「勉強中」を「取得済み」と書く、使ったことのないツールを「使用経験あり」と書く。これは、選考を通っても稼働初日に露見します。

法的な整理をしておくと、経歴を偽って契約を締結した場合、相手方は詐欺や錯誤を理由に契約の取消しを主張できる余地があります。つまり、報酬の支払いを拒まれる根拠を自分から与えることになります。これ、知らない人が本当に多いんです。

正直に「未経験だが導入時に自習する」と書いたほうが、契約は安定します。実際、依頼者が求めているのは万能さではなく、できることとできないことの線が明確な人です。

稼働条件についての曖昧な表現

「柔軟に対応できます」「基本的にいつでも大丈夫です」。この書き方は、後から必ず揉めます。

業務委託契約では、稼働時間の拘束は原則として発注者が指示できない領域です。それにもかかわらず、応募時に無限定な稼働を約束すると、実質的に指揮命令に近い運用が生まれ、双方にとって不健全な関係になります。

自己PRの段階から、対応可能な曜日と時間帯、返信の目安時間、対応できない期間を明示してください。制約を書くことは、消極的な態度ではありません。契約の輪郭を作る行為です。

実績ゼロでも成立する自己PRの型

構成は3段でつくります。全体で400字から600字が目安です。長い自己PRは読まれません。

第1段:引き受けられる業務の宣言

冒頭に、自分が引き受ける業務の範囲を置きます。「日程調整と会議前後の資料整備を中心にお引き受けします」のように。ここで範囲を狭く切ることを怖がらないでください。範囲が明確な応募者ほど、依頼者は判断しやすくなります。

第2段:根拠となるエピソードを1つだけ

エピソードは1つに絞ります。複数並べると、どれも印象に残りません。選ぶ基準は、「仕組みを作った話」であることです。

エピソードの書き方には型があります。状況、課題、自分の行動、結果、の順です。「自治会の会計を担当した際、出納の記録が紙のノートのみで、前任者しか全体を把握できていない状態でした。年間120件ほどの入出金をスプレッドシートに移し、費目の分類ルールを文書化しました。結果として、次の担当者への引き継ぎが1回の打ち合わせで完了しました」。

この文章には、業務経歴は1行も出てきません。しかし、記録の正確さ、標準化の発想、引き継ぎへの配慮という、秘書業務で最も評価される3点が伝わります。

第3段:稼働条件と連絡の作法

最後に、対応可能な時間帯、返信の目安、使えるツール、作業環境を書きます。「平日は9時から15時の間で連絡が取れます。それ以外の時間帯にいただいたご連絡は翌営業日の午前中に返信します。Googleカレンダー、Chatwork、Slackは日常的に使用しています」。

この3段構成の良いところは、実績の有無に依存しないことです。第2段のエピソードさえ用意できれば、書式は誰でも同じものが使えます。

チームでの調整経験がある方は、そこを軸にするのも有効です。

秘書の仕事は、上司だけでなく多くのチームメンバーとの連携が不可欠です。自己PRでは、具体的なチームプロジェクトやイベントの運営経験を挙げると良いでしょう。例えば、「チームでの定期的な会議を主催し、議題の整理や参加者の調整を行った結果、会議の効率が向上した」といった具体的な成果を示します。また、他者の意見を尊重しつつ、自らの意見も適切に伝えたエピソードを交えることで、協調性とコミュニケーション能力を強調できます。このように、実際の体験に基づいて具体的な行動と結果を述べることで、説得力のあるアピールができます。 出典: sugowish.com

会議の主催や議題整理は、勤務先での経験でなくても構いません。地域活動でも、部活の保護者会でも、同じ構造です。

状況別の自己PRの組み立て方

未経験で在宅ワーク自体が初めての場合

いちばんの懸念点は、依頼者から見て「続くかどうか分からない」ことです。だから自己PRの中に、続けられる前提条件を書き込みます。作業する部屋があるか、家族の協力体制があるか、通信環境は安定しているか。生活の話に踏み込みすぎる必要はありませんが、「日中は静かな環境で作業でき、Web会議にも対応できます」の1行があるだけで、印象が変わります。

もうひとつ、未経験の方に強く勧めているのが、少量からの試用を自分から提案することです。「まずは少量の作業でお試しいただき、精度と速度をご確認のうえで継続をご判断ください」。この一文は、依頼者のリスクを下げます。相手の不安を先回りして下げる提案は、経験不足を補って余りあります。

副業として始める場合

本業がある方は、本業の存在を隠さないでください。隠して契約すると、後で稼働時間の齟齬が生じます。

書き方は「制約とセット」です。「平日夜と土日に稼働します。緊急の即応は難しいため、定型的な処理や締切に余裕のある業務を中心にお引き受けしたいと考えています」。この書き方だと、依頼者は割り振る業務を選べます。制約を先に出す応募者のほうが、結果的に長く続きます。

なお、本業が会社員の場合は就業規則の副業規定を確認してください。届出が必要な会社が増えています。※ 規定の解釈に迷う場合は、社内の人事部門か、社外の専門家に確認してください。

事務経験はあるが在宅は初めての場合

この層はいちばん有利です。ただし、オフィス勤務の常識をそのまま持ち込むと躓きます。

在宅の業務委託では、上司の顔色を見て動くことができません。分からないことは文字で聞き、判断の根拠を文字で残す必要があります。だから自己PRでは、「文字でのやり取りに慣れている」ことを示すのが効きます。「業務の引き継ぎ資料や手順書の作成を担当していました」という一言は、在宅適性の証明になります。

文書作成の型を体系的に固めたい方にはビジネス文書検定が向いています。社外文書の構成や敬語の使い分けを扱う検定なので、秘書業務の下地としてそのまま使えます。学習した内容を仕事に接続する考え方はビジネス文書検定で文書作成の副業力アップ|在宅ライティング案件にまとめられています。

専門分野を持っている場合

法務、経理、人事、貿易実務などの周辺知識がある方は、その専門を前面に出します。一般事務の応募者と競合しなくなるので、選考が一気に楽になります。

たとえば法務まわりの知識がある方なら、契約書のドラフト管理、締結期日の管理、押印申請の取りまとめといった業務が対象になります。この領域の在宅化がどこまで進んでいるかは法律事務所のパラリーガルの働き方|在宅・時短勤務の現状【2026年版】に整理されているので、自分の知識がどこまで在宅で活かせるかの目安になります。

※ ただし、法律事務の周辺業務を請け負う場合、弁護士法に触れる範囲(法律判断や交渉の代理)には立ち入れません。書類の整理や進行管理に限定して受けてください。

そのまま使える自己PRの組み立て例

型だけ示されても手が動かない、という声をよくいただくので、状況別に組み立て例を出します。そのまま写すのではなく、括弧の中身を自分の材料に差し替えて使ってください。

地域活動の経験を軸にする場合

「日程調整と会議前後の資料整備を中心にお引き受けします。自治会の会計を3年担当した際、出納の記録が紙のノートのみで前任者しか全体を把握できない状態でした。年間120件ほどの入出金をスプレッドシートに移し、費目の分類ルールを文書に残したところ、次の担当者への引き継ぎが1回の打ち合わせで終わるようになりました。平日は9時から15時に連絡が取れます。それ以外の時間にいただいたご連絡は翌営業日の午前に返信します。Googleスプレッドシート、Googleカレンダー、Chatworkを日常的に使用しています」

この例文の要点は、会計という言葉を使いながら、アピールしているのが金額の管理ではなく「引き継げる形にした」点にあることです。オンライン秘書の業務は、担当者が変わっても回る状態を作る仕事なので、この一点が最も響きます。

接客や販売から転向する場合

「問い合わせメールの一次対応と、顧客情報の整備をお引き受けします。店舗販売の勤務では、一日80件前後の接客と並行して電話問い合わせに対応しており、聞き取った要望をその場で記録して翌日の担当者に申し送る運用を担当していました。よくある質問を15項目に分類して一覧にまとめ、新人が同じ回答を返せるようにした経験があります。土日を含めて週15時間ほど稼働可能で、メールの返信は原則として当日中に行います」

異業種からの転向では、業種の話を長く書かないことがコツです。書くべきは「その職場でどんな情報処理をしていたか」であって、業界の説明ではありません。

事務経験はあるがブランクが長い場合

「請求書の作成と送付、入金確認までの一連の処理をお引き受けします。以前、営業事務として受発注と請求業務を5年担当していました。離職期間中は業務から離れていましたが、この半年はクラウド会計ソフトの操作を独学で習得し、家業の請求書発行を月30件ほど担当しています。締め日の前後は稼働を厚くできます。導入初期は少量の作業でお試しいただき、精度をご確認のうえで継続をご判断いただければ幸いです」

ブランクの説明は1文で終わらせ、残りを現在の行動に使う。この配分を守るだけで、読後の印象が変わります。

差し替えるときに壊れやすい箇所

例文を自分用に書き換えるとき、多くの方が同じ場所で失敗します。ひとつは、エピソードの数字を消してしまうことです。数字が抜けると、途端に誰にでも書ける文章になります。正確な数字が分からなければ、およその規模で構いません。

もうひとつは、稼働条件の部分を「柔軟に対応します」に置き換えてしまうことです。親切のつもりでも、読み手には輪郭が見えなくなります。時間帯と返信の目安は、必ず具体的に残してください。

自己PRが通ったのに契約に至らない人の共通点

自己PRが評価されて面談やトライアルに進んだのに、そこで止まる方がいます。相談を受けていて、原因は3つに集中しています。

条件確認を後回しにする

好印象を保ちたいあまり、報酬、支払期日、業務範囲、契約期間の確認を先送りにする方がいます。これが後のトラブルの温床です。

フリーランスの取引については、発注者に取引条件を書面や電子メールなどで明示する義務が定められています。報酬額、支払期日、業務の内容、納期といった項目です。つまり、条件を書面で確認することは、こちらのわがままではなく、制度が予定している当然の手続きです。

聞き方は簡単です。「業務内容と報酬、支払期日について、書面かメールで条件をいただけますか」。この一文で角が立つ相手なら、契約後はもっと大変です。

トライアルの範囲が青天井になる

無償のトライアル作業を出す依頼者は一定数います。分量が常識的であれば問題ありません。しかし、数日かかる作業を無償で求められた場合は、条件を確認してください。

判断の目安は、作業時間が1時間を超えるかどうかです。それ以上なら「有償でお受けします」と伝えて構いません。断ったことで選考から外れたなら、契約後の扱いも同じだったと考えるのが妥当です。

報告の粒度が合っていない

トライアルで最も見られているのは、作業の出来より報告の仕方です。作業だけ済ませて「完了しました」と送る人と、「完了しました。判断に迷った点が2点あり、Aはこの解釈で処理し、Bは確認をお願いしたい状態です」と送る人では、次に進む確率が違います。

依頼者にとって最大のコストは、確認と手戻りです。迷いを先に出す人は、そのコストを下げてくれます。逆に、迷ったまま自己判断で進めて後から発覚するパターンが、いちばん敬遠されます。

20年この市場を見てきた立場からの観察

フリーランスと在宅ワークのマッチングを長く運営してきた立場から見ると、自己PRが効くのは最初の1件までです。2件目以降は、前の依頼者の評価と紹介が主導権を握ります。だから、実績ゼロの状態でいちばん重要なのは、完璧な自己PRを書くことではなく、小さくても1件目を成立させ、そこで丁寧に振る舞うことです。

そして、長く続いている方に共通するのは、案件を作業ではなく関係として扱っている点です。頼まれたことを正確にこなす人は多くいます。その中で継続する方は、依頼者が言語化できていない不便を見つけて「こうしたほうが楽になりませんか」と提案しています。日程調整だけを任されていた方が議事メモも残すようになり、結果として契約範囲が広がっていく流れは、何度も見てきました。

もうひとつ、運営者として見てきた限りで確実に言えるのは、中間マージンが乗らない直接の取引は双方の条件を良くするということです。依頼者から見れば同じ予算でより多くを頼め、受け手から見れば同じ作業で手取りが厚くなります。手数料0%という条件は金額の話に見えますが、実際には仕事の質の話です。手取りが厚いと1件に時間をかけられ、時間をかけられると提案が生まれ、提案が生まれると契約が続きます。この循環に入れるかどうかが、在宅ワークを数年続けられるかの分かれ目になります。

逆に中間コストの高い構造では、受け手は件数をこなさないと生活が成り立たず、1件あたりの丁寧さを削らざるを得ません。その結果、依頼者から見て「作業はするがそれ以上ではない人」になり、単発で終わります。自己PRの精度より、この構造の影響のほうが後々大きく効いてきます。

市場の動きから見た、自己PRの方向性

在宅ワークの募集を職種横断で眺めると、単価が上がっている領域には共通点があります。作業そのものではなく、判断や設計を含む領域です。

秘書業務でも、単純なデータ入力は自動化とAIの進展で単価の下押し圧力を受けています。一方で、複数の情報源を整理して意思決定の材料にする仕事、複数の関係者の間を調整して合意を作る仕事は、簡単には置き換わりません。

自己PRでも、この差を意識すると書き方が変わります。「入力できます」ではなく「入力ルールを設計し、誰が入力してもぶれない状態にします」。「メール対応できます」ではなく「問い合わせを分類して定型返信の型を作り、判断が必要なものだけをお渡しします」。この違いは経験年数の差ではなく、仕事の捉え方の差です。実績ゼロの人でも、今日から書けます。

隣接領域に手を伸ばすなら、AI関連ツールの運用補助は秘書業務と地続きです。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事に、どのような業務が切り出されているかがまとまっています。意外な方向では作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような制作系の現場でも、進行管理と権利処理の事務を担う人材の需要があります。秘書経験は業界を選ばず持ち込める資産です。

報酬の水準感を持っておくことも大切です。著述家,記者,編集者の年収・単価相場には文章を扱う職種のレンジが、ソフトウェア作成者の年収・単価相場には技術職のレンジが整理されています。技術寄りの業務ほど単価が高いことが分かりますので、長期的に単価を上げたい方は、CCNA(シスコ技術者認定)のようなネットワーク系の基礎資格で守備範囲を広げる選択肢もあります。

在宅で働き続けるうえでは、技術面だけでなく心身の消耗への備えも必要です。一人で作業する時間が長い働き方に特有の孤独や燃え尽きについては在宅ワーカーのメンタルヘルスケア|孤独・燃え尽きを防ぐ5つの習慣【2026年版】にまとまっています。応募が通らない時期は自分を責めやすいので、先に読んでおくと楽になります。

最後にもう一度だけ整理します。自己PRに書くのは、輝かしい経歴ではありません。引き受ける範囲、それを裏づける小さな仕組み作りのエピソード、そして稼働条件と連絡の作法。この3つです。そして、条件は必ず書面で確認する。制度は皆さんが不利にならないように整備されています。法律は、あなたの味方です。

よくある質問

Q. 事務経験がまったくなくても在宅オンライン秘書に応募できますか?

応募できます。ただし自己PRでは、業務経歴の代わりに「仕組みを作った経験」を書いてください。自治会の会計、PTAの連絡網、家業の帳票整理などを、規模の数字とツール名を添えて業務の言葉に翻訳します。あわせて、少量からの試用を自分から提案すると、依頼者のリスクが下がって通りやすくなります。

Q. 自己PRに前職の実績を具体的に書いても問題ありませんか?

顧客名、取引金額、社内システムの詳細、未公開の企画内容は書かないでください。雇用契約やNDAの秘密保持義務は退職後も一定期間続きます。前職の秘密を書く人は、依頼者から「うちの情報も他所で話す人」と見られます。「上場企業の役員スケジュールを担当」程度の粒度に留めるのが安全です。

Q. 自己PRはどのくらいの長さで書けばよいですか?

400字から600字が目安です。構成は3段で、引き受ける業務範囲の宣言、根拠となるエピソードを1つ、稼働条件と連絡の作法の順に並べます。エピソードを複数並べると印象が薄まるので1つに絞り、状況、課題、行動、結果の順で書くと具体性が出ます。

Q. トライアル作業を無償で求められたら受けるべきですか?

作業時間が1時間以内に収まる分量であれば通常の範囲です。数日かかる課題を無償で求められた場合は、有償での対応を提案して構いません。断ったことで選考から外れるなら、契約後も同じ扱いを受ける相手だったと考えるのが妥当です。あわせて業務内容と報酬、支払期日を書面かメールで示してもらってください。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月10日最終更新:2026年9月13日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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