LP制作の依頼先の選び方|成果を出すランディングページの外注先探し 2026

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
LP制作の依頼先の選び方|成果を出すランディングページの外注先探し 2026

この記事のポイント

  • LP制作の依頼先の選び方を発注者目線で徹底解説
  • 費用相場・料金の内訳・依頼から納品までの流れ・失敗しない外注先の比較軸まで
  • 2026年の最新データをもとに具体的にまとめました

結論から言います。LP制作の依頼先選びで最も大事なのは、「安い・高い」でも「有名・無名」でもなく、3つの判断軸を発注前に自分の中で固めておくことです。すなわち、(1)予算と品質のバランスをどこに置くか、(2)制作後の運用・改善まで頼むのか作って終わりなのか、(3)制作会社に丸投げするのかフリーランスへ直接依頼するのか。この3つを曖昧なまま複数社に相見積もりを取ると、見積書の金額だけが独り歩きして、結局「安かろう悪かろう」を掴んでしまいます。

この記事では、「LP制作を初めて外注したいけれど、どこにいくらで頼めばいいのか判断できない」という個人事業主・中小企業の担当者・店舗オーナー・EC事業者の方に向けて、費用相場・料金の内訳・依頼の流れ・失敗しない選び方を、発注者が意思決定できる粒度で全部書きます。正直なところ、世の中のLP制作会社ランキング記事は「弊社が一番おすすめ」の結論に誘導するものが多くて、フェアな比較になっていません。ここではどこかに肩入れせず、市場データと相場をもとに冷静に整理していきます。

LP制作を外注する前に知っておくべき市場の現状

まず前提として、ランディングページ(LP)とは、広告や検索からの流入者を「1枚の縦長ページ」で受け止めて、購入・問い合わせ・資料請求といった1つのアクションに集中させるための販促ページです。通常のコーポレートサイトが「回遊してもらう」設計なのに対し、LPは「他のリンクを極力置かず、上から下まで読ませて最後にコンバージョンさせる」ことに特化しています。この設計思想の違いが、そのまま制作費の高さと外注先選びの難しさに直結しています。

LP制作市場は、ここ数年で大きく二極化しています。片方には数百万円規模の戦略設計込みで請け負う制作会社があり、もう片方にはテンプレートを使って数万円で作るフリーランスやクラウドソーシングの受注者がいます。この価格差は実に30倍以上にもなり、発注者からすれば「なぜこんなに幅があるのか」が最初の混乱ポイントになります。

なぜLP制作の価格はこれほど幅があるのか

価格差の正体は、「どこまでを外注に含めるか」の範囲の違いです。LP制作という言葉には、実は複数の工程が含まれています。具体的には、(1)マーケティング戦略・ターゲット設計、(2)構成(ワイヤーフレーム)作成、(3)キャッチコピー・セールスライティング、(4)デザイン、(5)コーディング(HTML/CSS/JS実装)、(6)公開後の効果測定・改善(LPO)です。

テンプレートを使った格安プランは、このうち(4)デザインと(5)コーディングだけを、既存の型に流し込む形で提供します。一方、高額な制作会社のフルパッケージは(1)から(6)まですべてを含みます。つまり同じ「LP制作」でも、中身がまったく違うものを比べていることになる。ここを理解しないまま金額だけで比較すると、「A社は10万円、B社は80万円。A社にしよう」と即決してしまい、後から「戦略もライティングも自分でやらなきゃいけなかった」と気づくわけです。

発注者としてまず押さえるべきは、自社に足りないのは「手を動かす人」なのか「勝てる設計を考える人」なのかという切り分けです。すでに構成もコピーも決まっていて実装だけ欲しいなら格安でよく、そもそも何を訴求すべきかから相談したいなら、それは戦略込みの高い依頼になります。

2026年のLP制作を取り巻くトレンド

近年のトレンドとして、ノーコードツールの普及が発注判断に影響を与えています。STUDIOやペライチ、Wixといったツールを使えば、コーディング知識がなくても一定品質のLPを自作できる時代になりました。そのため「そもそも外注が必要なのか」を検討する事業者も増えています。自作か外注かの線引きについては、LP(ランディングページ)制作ツール比較2026|ノーコードで自作する方法で、主要ツールの機能や向き不向きを比較しています。自作で足りるレベルなのか、プロに頼むべき案件なのかを見極める材料になります。

もう1つの大きな変化が、生成AIの普及です。デザインのたたき台やコピーの草案をAIで作れるようになったことで、制作の下工程の時間コストは下がりつつあります。ただし、これは「AIがあればLP制作は誰でもできる」という話ではありません。むしろ、AIが量産する平均的なLPが溢れる中で、「成果が出る設計を考えられる人」の希少価値は上がっている、というのが現場の実感です。ツールが安くなっても、勝てる構成を組める人の相場は下がっていません。

LP制作を外注するメリットと、自作との判断基準

LP制作を外注するメリットは、大きく3つあります。1つ目は、コンバージョン率(CVR)を意識した設計ノウハウを借りられること。プロは「ファーストビューで何を見せるか」「どの順番で不安を潰すか」「CTAボタンをどこに何個置くか」といった、成果に直結する型を持っています。自作だと、見た目はそれなりでも「読み進めさせる導線」が甘くなりがちです。

2つ目は、時間の節約です。LP1枚を自作しようとすると、構成検討・ライティング・デザイン・コーディングで、慣れていない人なら40〜80時間はかかります。本業を持つ事業者にとって、この時間を本業に充てられる価値は小さくありません。3つ目は、広告運用との連携です。リスティング広告やSNS広告と組み合わせる前提のLPは、広告の訴求とページの訴求を一致させる専門知識が要ります。

自作すべきケースと外注すべきケースの見極め

では、どういう場合に自作でよく、どういう場合に外注すべきか。判断基準をはっきりさせておきます。

自作が向くのは、(1)予算が5万円以下と限られている、(2)まずはテストとして小さく始めたい、(3)更新頻度が高く自分で手を入れたい、(4)扱う商材がシンプルで訴求が明確、というケースです。この場合はノーコードツールで自作するか、格安でコーディングだけ頼むのが合理的です。

外注が向くのは、(1)広告費を月10万円以上かけて集客する予定がある、(2)高単価商材で1件のコンバージョンの価値が大きい、(3)競合が強く差別化された設計が必要、(4)社内にデザイン・ライティングのリソースがない、というケースです。広告費をかける前提なら、LPのCVRが少し違うだけで費用対効果が大きく変わるため、制作費をケチって成果を落とすのは本末転倒になります。

私自身、以前あるサービスの紹介ページを「とりあえず安く」とテンプレートで自作したことがあります。見た目は整ったのですが、広告を回してもまったく問い合わせが来ませんでした。後からプロに構成を見てもらうと、「ファーストビューで何のサービスか3秒で伝わらない」「申し込みまでのステップが多すぎる」と一刀両断。結局作り直しになり、最初から頼んでおけばよかったと痛感しました。安く済ませたつもりが、無駄になった広告費を含めると一番高くついたわけです。

LP制作の費用相場と料金の内訳

ここが多くの発注者にとって一番知りたい部分でしょう。LP制作の費用相場を、依頼先のタイプ別・品質レベル別に整理します。

まず全体像として、信頼できる相場データを引用します。

LP制作費用は制作会社や依頼内容により大きく異なりますが、格安プランで3万円程度から、標準的なものは30〜60万円、高品質・フルサポートのものは100万円以上が相場です。テンプレート使用か完全オリジナルデザインか、レスポンシブ対応の有無、制作後の運用サポートを含むかどうかで価格が変動します。 出典: goleadgrid.com

この相場を、発注判断に使えるように分解していきます。

価格帯別のLP制作費用相場

価格帯はおおむね4つのゾーンに分かれます。

第1ゾーンは3万円〜10万円の格安帯です。テンプレートベースでデザインとコーディングのみを提供します。クラウドソーシングのフリーランスや格安専門の制作会社が中心。構成やコピーは自分で用意する前提です。あるサービスでは、テンプレート利用の格安プランで具体的な下限が示されています。

テンプレートを利用した格安のプランでは33,000円(税込)からLP制作を依頼できます。完全オリジナルのLPが制作できる上位プランも用意されているため、自社に合ったプランを選ぶことができます。 出典: goleadgrid.com

第2ゾーンは15万円〜30万円のスタンダード帯です。オリジナルデザインで、簡単なヒアリングを経て構成から作ってくれます。フリーランスの中堅どころや小規模制作会社の中心価格帯。中小企業の一般的なLPはこのあたりが多くなります。

第3ゾーンは30万円〜60万円の本格帯です。マーケティング戦略・セールスライティング・オリジナルデザインをフルで含みます。広告運用を前提とした「売るためのLP」を作る価格帯で、成果へのコミットが高い制作会社が担います。

第4ゾーンは100万円以上のハイエンド帯です。市場調査・競合分析から入り、公開後のABテスト・改善(LPO)まで伴走します。高単価商材や大型キャンペーンで、1件のコンバージョンの価値が非常に高い場合に選ばれます。

料金の内訳をパーツごとに理解する

見積書を正しく読むために、料金がどんなパーツで構成されているかを知っておきましょう。一般的なLP制作の見積もりは、次のような内訳になっています。

ディレクション費(進行管理・ヒアリング)が全体の10〜20%、構成・ワイヤーフレーム作成が10〜15%、セールスライティング(原稿)が15〜25%、デザインが25〜35%、コーディング・実装が15〜25%、といった配分が目安です。ここに、写真撮影・イラスト・動画・フォーム設置・広告連携などがオプションで加算されます。

この内訳を知っておくと、見積もりの妥当性を判断できます。たとえば「デザイン費だけが異常に高い」見積もりは、テンプレートの使い回しに高い値付けをしている可能性があり、「ライティング費がゼロ」の見積もりは原稿を自分で用意する必要があるということです。安い見積もりは、たいてい何かの工程が抜けています。安さの理由を内訳で確認するのが、失敗しない第一歩です。

追加費用・ランニングコストに注意

見落としがちなのが、初期制作費以外にかかるお金です。LPは作って終わりではありません。サーバー・ドメイン費が年間1〜2万円、公開後の修正費が1回あたり5,000円〜3万円、ABテストや改善を依頼するなら月額3万円〜10万円程度の運用費が別途かかることがあります。

特に「修正費」は契約時に必ず確認すべきポイントです。「軽微な修正は無料、大幅な変更は別途見積もり」といった線引きが曖昧だと、公開後にちょっと文言を変えるだけで請求が来ることもあります。何回まで・どこまでが無料の修正範囲なのかを、発注前に書面で握っておきましょう。

LP制作会社とフリーランス直接依頼、コストの違い

ここは発注者が最も損得を分けるポイントなので、フェアに両者を比較します。LP制作の依頼先は、大きく「制作会社(代理店含む)」と「フリーランスへの直接依頼」に分かれます。

中間マージンの有無で変わる実質コスト

制作会社や広告代理店に依頼する場合、見積もりには会社の運営コスト・営業費・ディレクション費が上乗せされます。さらに代理店経由でフリーランスに再委託される場合、実際に手を動かす人に渡る報酬は発注額の一部で、残りは中間マージンとして各社に分配されます。つまり同じ成果物でも、間に入る会社が多いほど発注者の支払いは膨らみます。

一方、フリーランスへ直接依頼すれば、この中間マージンが発生しません。制作会社に40万円で頼むのと同等の品質のLPが、実務を担うフリーランスへ直接なら20万円〜25万円程度で作れる、というケースは珍しくありません。仲介手数料や紹介料が乗らない直接取引は、同じ予算でより多くを頼めるという意味で、発注者にとって明確なコストメリットがあります。

在宅ワークやフリーランスのマッチングを仲介するサービスの中には、発注者と受注者が手数料0%で直接やり取りできる場を提供しているものもあります。仲介マージンが乗らないぶん、依頼者は同じ予算でより多くを頼め、受け手は手取りが厚くなる。この構造が、直接取引の一番の強みです。実装まわりを頼める人材を探すなら、LP制作・HTML/CSSコーディングのお仕事で、どんなスキルの人がどんな仕事を請けているかの相場感がつかめます。

それでも制作会社を選ぶべきケース

とはいえ、「フリーランス直接依頼が常に正解」ではありません。フェアに言えば、制作会社には制作会社の価値があります。

制作会社を選ぶべきなのは、(1)大規模・短納期でチーム体制が必要、(2)撮影・動画・広告運用まで一気通貫で頼みたい、(3)担当者が退職・失踪しても組織として継続対応してほしい、(4)契約・請求のやり取りを法人としてきっちりやりたい、というケースです。特にコンプライアンスを重視する大企業では、個人との直接契約より法人契約を選ぶ傾向があります。

フリーランス直接依頼が向くのは、(1)予算を抑えたい、(2)小回りの利くコミュニケーションを取りたい、(3)特定分野に強い専門家をピンポイントで探したい、というケースです。両者は優劣ではなく適材適所。自社の状況に合うほうを選べばよく、「有名だから」「安いから」だけで決めないことが肝心です。

失敗しないLP制作の依頼先の選び方(比較の5つの軸)

ここからは、複数の候補を比較するときの具体的な判断軸を示します。この5つの軸でチェックすれば、大きな失敗は避けられます。

実績とポートフォリオを「自社の業界」で見る

まず確認すべきは制作実績です。ただし「実績が豊富」というだけでは不十分で、「自社と近い業界・商材のLPを作った実績があるか」を見てください。BtoBの高単価サービスと、BtoCの単品通販では、勝てるLPの型がまったく違います。美容系が得意な会社に業務システムのLPを頼んでも、噛み合わないことがあります。

ポートフォリオを見るときは、デザインの見た目の良さだけでなく、「その商材で何を訴求しているか」に注目すると、その制作者の設計力が分かります。可能なら「そのLPで成果は出たのか」まで聞いてみましょう。数字を濁す相手より、「CVRがどう変化した」と具体的に語れる相手のほうが信頼できます。

対応範囲を明確にする(どこからどこまでやるか)

2つ目の軸は対応範囲です。前述の通り、LP制作には戦略・構成・ライティング・デザイン・コーディング・運用の工程があります。この候補が「どこからどこまでを担当するのか」を必ず確認してください。

「デザインとコーディングはやるが、原稿はお客様支給」という制作者に、コピーまで期待して頼むとトラブルになります。逆に、自社にライターがいるなら、ライティングを含まない安いプランのほうが合理的です。SEOや広告運用まで含めて相談したいなら、SEO対策・MEO・LPOのお仕事のように、集客改善まで対応できる人材を探す視点も持っておくとよいでしょう。作って終わりではなく、成果を出すまで伴走してくれるかどうかで、対応範囲の見え方は変わります。

コミュニケーションの相性とレスポンス速度

3つ目は、意外と軽視されがちですがコミュニケーションです。LP制作は、ヒアリング・構成確認・デザイン確認・修正と、何度もやり取りが発生するプロジェクトです。返信が遅い、こちらの意図をくみ取ってくれない相手だと、完成までのストレスが大きく、納期も延びます。

見積もり依頼や初回のやり取りの段階で、レスポンスの速さ・質問の的確さ・提案の有無をチェックしましょう。良い制作者は、こちらが言語化できていない課題を質問で引き出してくれます。逆に「言われた通りに作るだけ」の相手だと、成果の出ないLPが上がってくるリスクがあります。契約前のコミュニケーションの質は、そのまま制作中の体験を予測させます。

見積もりの内訳の透明性

4つ目は見積もりの透明性です。「LP制作一式 30万円」としか書いていない見積もりは要注意です。前述の料金内訳(ディレクション・構成・ライティング・デザイン・コーディング)が項目ごとに分かれていて、何にいくらかかるのかが明示されている見積もりのほうが、信頼できます。

内訳が明確だと、「この工程は自社でやるから外してほしい」といった調整もできますし、相見積もりの比較もフェアにできます。逆に一式表記の見積もりは、後から「それは別料金です」と追加される温床になりがちです。修正回数・修正範囲・追加費用の発生条件まで、書面で確認しておきましょう。

契約・著作権・納品データの条件

5つ目、これは見落とされがちですが非常に重要です。契約条件、特に「著作権の帰属」と「納品データの範囲」を確認してください。

LPを制作会社に頼んだ場合、著作権が制作会社に残る契約だと、後から自社で自由に修正・改変できないことがあります。「将来的に自社で運用したい」「別の会社に引き継ぎたい」なら、著作権譲渡または利用許諾の範囲を契約書で明確にしておく必要があります。また、コーディング済みのソースデータ一式を納品してもらえるのか、それともデザインデータだけなのかも要確認です。ソースをもらえないと、その制作者に一生ぶら下がる形になります。秘密保持契約(NDA)の締結有無も、機密情報を扱う場合は確認しておきましょう。

LP制作の依頼から納品までの流れ

初めて外注する方のために、依頼から公開までの一般的な流れを時系列で解説します。この流れを頭に入れておくと、各段階で何を準備・確認すべきかが分かります。

事前準備:社内で決めておくべきこと

依頼前に、発注者側で決めておくべきことがあります。丸投げしてうまくいくことは、まずありません。最低限、次の3点は社内で固めておきましょう。

1つ目は「LPの目的(ゴール)」です。購入なのか、資料請求なのか、問い合わせなのか、無料体験の申し込みなのか。ゴールが1つに定まっていないLPは成果が出ません。2つ目は「ターゲット」です。誰に向けたLPなのか、その人がどんな悩みを持っているのか。3つ目は「予算と納期」です。この3点が曖昧なまま見積もりを取ると、制作者ごとにバラバラな前提で見積もりが上がってきて、比較になりません。この事前準備は、制作会社選び以前の、成否を分ける工程です。

ヒアリングと見積もり

依頼先候補が決まったら、ヒアリングを受けて見積もりを取ります。この段階で複数社に相見積もりを取るのが基本です。ただし、相見積もりは3社程度に絞りましょう。多すぎると比較が煩雑になり、対応にも時間がかかります。

ヒアリングでは、目的・ターゲット・商材の強み・競合・予算・納期を伝えます。良い制作者はここで鋭い質問を投げてきます。「その価格設定の根拠は」「競合と比べた優位性は」といった問いに答えられないと、そもそも訴求軸が固まっていないということ。ヒアリングは、制作者を見極める場であると同時に、自社の訴求を整理する場でもあります。

構成・デザイン・コーディング

見積もりに合意して契約したら、制作フェーズに入ります。まず構成(ワイヤーフレーム)が上がってくるので、「訴求の順番」「情報の過不足」を確認します。ここでの確認が甘いと、デザインが進んでから「やっぱり構成を変えたい」となり、手戻りで費用も納期も膨らみます。構成段階でしっかり詰めるのが鉄則です。

構成が固まったらデザイン、次にコーディングと進みます。各段階で確認と修正のやり取りが入ります。スマホ表示(レスポンシブ対応)は必ず実機で確認しましょう。LPへの流入は7割以上がスマホからというケースも多く、PCで綺麗でもスマホで崩れていたら意味がありません。

公開と公開後の改善

コーディングが完了し、動作確認とフォームのテストを済ませたら公開です。ただし、繰り返しますがLPは公開してからが本番です。広告を回してデータを取り、CVRを見ながらファーストビューやCTAを改善していく。この「作った後の改善(LPO)」まで見据えて依頼先を選べているかどうかで、成果は大きく変わります。

公開後の効果測定と改善を継続的に頼みたいなら、月額での運用契約を結べる相手を選ぶか、社内で改善できる体制を作るかを、最初から考えておきましょう。1回作って放置されたLPと、毎月改善されるLPでは、半年後の成果がまったく違います。

運営者視点から見た「良い外注関係」の本質

ここで、フリーランス・在宅ワーク市場を20年運営してきた立場からの観察を少し書かせてください。他のLP制作比較記事にはない視点だと思います。

20年この市場を見てきて感じるのは、「LP制作を1回きりの発注で終わらせる人」と「同じ相手に長く頼み続ける人」で、最終的な成果に大きな差がつくということです。長く続く発注者ほど、単発の制作作業を安く買い叩くのではなく、「この人に任せると自社の商材を理解してくれていて楽だ」という関係づくりに時間を使っています。1本目のLPで相手が自社の商材やターゲットを学習し、2本目・3本目はその蓄積の上に作られる。だから回を重ねるほど質が上がり、コミュニケーションコストも下がっていきます。

もう1つ、運営者として見てきた限りでは、中間マージンが乗らない直接取引には、金額以上の効果があります。同じ予算でも、仲介手数料が乗らないぶん依頼者はより多くを頼めますし、手を動かす受け手には手取りが厚く残ります。手取りが厚いと、受け手は「この発注者の仕事は割に合う」と感じて、優先的に・丁寧に対応してくれる。結果として、発注者は同じ予算でより良い成果を受け取れる。この「双方が得をする」循環が回り始めると、外注はコストではなく投資になります。安く叩いて疲弊させる関係より、フェアに払って長く付き合う関係のほうが、結局は発注者の利益になるというのが、現場を長く見てきた実感です。手数料0%の直接取引が生むのは、金額の安さだけでなく、この関係の質なのだと思います。

@SOHO独自データから見るLP制作の外注動向

最後に、在宅ワーク・フリーランスのマッチングデータから見えるLP制作外注のリアルな傾向を考察します。

LP制作を担う人材のスキル構成

LP制作は、実は複数のスキルの掛け算で成り立つ仕事です。マッチングの現場を見ると、LP案件を請ける人材は「デザインもコーディングもできるオールラウンダー」「コーディング専門」「セールスライティング専門」「広告運用込みで提案できるマーケター」といったタイプに分かれています。発注者が「誰に頼むべきか」は、自社に足りないスキルによって変わります。

実装面のスキル相場を知りたい場合は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場が参考になります。コーディングを担うエンジニアの単価水準が分かると、コーディング費の見積もりが妥当かどうかを判断できます。一方、LPの成果を左右するコピーライティングについては、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、原稿を書く人材の相場感がつかめます。この2つを押さえておくと、「デザイン費・コーディング費・ライティング費」の内訳が妥当かを、根拠を持って評価できるようになります。

スキル証明としての資格の見方

外注先を選ぶとき、資格の有無を判断材料の1つにする発注者もいます。ただし、LP制作に必須の国家資格はありません。実力はポートフォリオで判断するのが基本です。とはいえ、コーディングの技術力の裏付けとしてLPIC-1(Linux技術者認定)のようなサーバー・技術系の資格を持っている人材は、公開・保守まわりで安心感があります。海外向けや多言語LPを検討している場合は、対応する人材が日本語能力試験(JLPT)などの言語能力の証明を持っているかも、コミュニケーションの前提として確認材料になります。資格は「あれば加点」程度に捉え、最終判断は実績とコミュニケーションで下すのが正解です。

他の外注領域との共通点

LP制作の外注先選びは、他の専門業務の外注と共通する原則があります。「相場を知る」「対応範囲を明確にする」「相見積もりを取る」「実績で判断する」という基本は、どの業務でも同じです。たとえば税理士に確定申告を依頼する費用|相場と選び方のポイント【2026年版】で解説されている税理士選びの考え方や、デザイナーの外注先の探し方|失敗しない選び方と依頼のコツ【2026年版】で扱っているデザイナー選びのコツは、LP制作の依頼先選びにもそのまま応用できます。専門業務の外注は、領域が違っても「発注者が判断軸を持っているか」で成否が決まる点は変わりません。

ECサイトと連動したLPや、商品ページとしてのランディングページを作りたい場合は、ECサイト制作・運用・画像制作のお仕事のように、EC領域に強い人材を探す視点も有効です。物販のLPは、カート連携や決済まわりの知識が要るため、通常のLP制作とは少し異なる専門性が求められます。

マッチングデータ全体を俯瞰して言えるのは、LP制作を「安く早く」だけで選ぶ発注者ほど作り直しのリスクを抱え、「自社の状況に合った対応範囲と相性」で選ぶ発注者ほど満足度が高い、という傾向です。価格は判断軸の1つに過ぎません。この記事で挙げた5つの軸(実績・対応範囲・コミュニケーション・見積もりの透明性・契約条件)を自分の中で持っておけば、数万円から数百万円まで幅のあるLP制作市場でも、自社にとって最適な依頼先を、迷わず選び取れるはずです。

よくある質問

Q. LP制作を外注する費用の相場はいくらですか?

テンプレート利用の格安プランで3万円程度から、オリジナルデザインの標準的なものは30〜60万円、市場調査や公開後の改善まで含む高品質・フルサポートのものは100万円以上が相場です。テンプレートか完全オリジナルか、レスポンシブ対応や運用サポートの有無で価格が変動します。

Q. LP制作は制作会社とフリーランスのどちらに頼むべきですか?

予算を抑えたい・小回りの利くやり取りを望むならフリーランスへの直接依頼が向きます。中間マージンが乗らないぶん、同等品質でも制作会社の半額程度で作れることもあります。一方、大規模・短納期でチーム体制が必要、撮影や広告運用まで一気通貫で頼みたい場合は制作会社が向きます。自社の状況で使い分けましょう。

Q. LP制作の依頼先を選ぶときの失敗しないポイントは?

5つの軸で比較してください。(1)自社の業界に近い制作実績があるか、(2)戦略・ライティング・デザイン・コーディングのどこまでやるか対応範囲が明確か、(3)レスポンスが速く提案力があるか、(4)見積もりの内訳が項目別で透明か、(5)著作権の帰属や納品データの範囲が契約で明確か。価格だけで決めないことが重要です。

Q. LP制作を依頼する前に発注者が準備すべきことは何ですか?

最低限、(1)LPのゴール(購入・資料請求・問い合わせなど1つに絞る)、(2)ターゲットとその悩み、(3)予算と納期、の3点を社内で固めておきましょう。この3点が曖昧なまま相見積もりを取ると、制作者ごとに前提が異なり比較になりません。相見積もりは3社程度に絞るのが効率的です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月30日最終更新:2026年7月15日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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