習い事の送り迎え代行の仕事|受けられる範囲と気をつける点


この記事のポイント
- ✓習い事の送り迎え代行の仕事を
- ✓受ける側の立場から整理します
- ✓自家用車で子どもを運ぶときに道路運送法の許可が問題になる線引き
習い事の送り迎え代行は、共働きの家庭が増えるなかで頼まれることの多い仕事です。子育て経験を生かせる、短い時間で働けるという理由で、受ける側に回ろうと考える人も少なくありません。ただ、他人の子どもを預かって移動するこの仕事には、思っている以上に決まりごとがあります。特に、自分の車に子どもを乗せて料金を受け取る形は、法律上の許可が問題になることがあります。この記事では、習い事の送り迎え代行を受ける側が知っておきたい、仕事の範囲、受け方の種類、許可や届出、保険、安全の決めごとを順に整理します。
習い事の送り迎え代行は、どんな仕事か
習い事の送り迎え代行は、保護者に代わって、子どもを学校や家から習い事の教室まで連れて行き、終わったら家まで送り届ける仕事です。依頼が多いのは、平日の夕方、保護者が仕事から戻れない時間帯です。スイミング、ピアノ、英会話、学習塾、サッカーやダンスの教室など、行き先はさまざまです。
仕事の中身は、移動に付き添うだけではありません。教室に着いたら先生に子どもを引き渡し、終わる時間まで待つ、または一度離れて迎えの時間に戻る。帰りには、その日の様子を保護者に報告する。教室によっては、着替えや荷物の準備を手伝うこともあります。依頼によっては、送り届けたあと保護者が帰るまで自宅で子どもを見守るところまで頼まれることもあります。
ベビーシッターのマッチングサービスに寄せられた利用者の声には、送迎にとどまらない役割への期待が表れています。
「自身のお子様の受験経験があるサポーターさんということで、幼児教室への送迎、教室内での見守りやレポーティングまでお願いできびっくりしました。ぜひ引き続きお願いしたいです」 出典: kidsline.me
この声のように、依頼する側は「移動を代わってほしい」だけでなく、「子どもの様子を見て伝えてほしい」と考えていることが多いものです。受ける側にとっては、送迎の正確さに加えて、報告の丁寧さが信頼を得る鍵になります。
受け方は大きく4つに分かれる
習い事の送り迎え代行を受ける方法は、大きく4つに分かれます。それぞれで、契約の相手、報酬の受け取り方、必要な手続きが違います。
1つ目は、自治体のファミリー・サポート・センターの提供会員として活動する方法です。地域の子育てを支え合う仕組みで、講習を受けて会員になり、センターの紹介で依頼を受けます。
2つ目は、ベビーシッターのマッチングサービスに登録して、個人のシッターとして依頼を受ける方法です。送迎だけでなく、自宅での見守りや家事と組み合わせた依頼が多くなります。
3つ目は、ベビーシッターや家事代行の会社に雇われて、会社から割り振られた仕事として送迎を担当する方法です。
4つ目は、知人や近所の家庭から直接頼まれて受ける方法です。気軽に始められる一方で、決まりごとや保険の備えをすべて自分で整える必要があります。
どの方法を選んでも、後で説明する移動手段の決まりと、子どもの安全のための決めごとは共通して大切です。自分がどの形で受けるのかをはっきりさせてから、それぞれに必要な手続きを確かめてください。
自家用車で送迎するときの線引き
習い事の送り迎え代行を受けるうえで、最も注意が必要なのが、自分の車に子どもを乗せる場合の扱いです。
自家用車、いわゆる白ナンバーの車で、他人を乗せてお金を受け取ると、道路運送法上の許可や登録が必要な運送にあたる場合があります。許可を受けずに料金を取って人を運ぶ行為は、いわゆる白タク行為と呼ばれ、禁じられています。
では、送迎を含む子どもの見守りの仕事はすべて許可が必要なのかというと、そうではありません。国土交通省は、許可や登録が要らない運送の考え方をガイドラインで示しており、子どもの見守りに付随する送迎について次のように説明しています。
通院や買物等に同行する支援、子供の送り届けなどが含まれる「子供の見守り支援」など、提供するサービスに人の運送が付随して行われるものについては、当該サービス自体が有料であったとしても、当該運送に特定した反対給付がない限り、許可又は登録は不要である。なお、生活支援サービスと称していても、提供されるサービスの実態が目的地への運送のみである場合には、許可又は登録を要する。 出典: mlit.go.jp
ここで言う「反対給付」とは、運送そのものに対して支払われるお金のことです。つまり、子どもの見守りという仕事に対して料金を受け取り、移動はその仕事の一部として行う形であれば、許可は不要とされています。反対に、「送迎1回いくら」「1キロいくら」のように運ぶこと自体に料金を設定したり、実態が目的地へ運ぶだけになっていたりすると、許可が必要になります。
同じガイドラインは、ガソリン代、道路の通行料、駐車場料金など、運送に必要な実費を受け取ることは許されるとしています。実費の計算方法としては、走行距離を燃費で割り、1リットルあたりのガソリン価格を掛ける方法が示されています。
受ける側として気をつけたいのは、料金の決め方です。見守りの時間に対して料金を設定し、移動はその時間の中に含める。実費を受け取る場合は、その計算の根拠を説明できるようにしておく。こうした形にしておけば、仕事の中身を説明しやすくなります。個別の事情で判断が分かれることもあるので、迷うときは地域の運輸局に相談してください。
公共交通機関や徒歩での送迎が基本になる場面
自家用車を使わず、徒歩、自転車、電車やバスで送迎する場合は、道路運送法の許可の問題は生じません。実際、送迎を公共交通機関やタクシーで行うことを原則にしている仕組みもあります。
広島市のファミリー・サポート・センターは、送迎には公共交通機関またはタクシーを使い、その実費は依頼する側が払うと定めています。やむを得ず自家用車を使う場合は、チャイルドシートの設置や車代のことについて十分に話し合ったうえで活動するよう求めています。
受ける側にとって、公共交通機関での送迎は、交通事故の責任を負う場面が減るという点でも安心です。一方で、子どもと一緒に電車やバスに乗るときは、乗り換えの時間、混雑、天候による遅れを見込んでおく必要があります。習い事の開始時刻に間に合わせることを優先して、余裕のある出発時刻を保護者と決めておきましょう。
徒歩での送迎では、交通量の多い道や見通しの悪い交差点を避けた経路を、事前に保護者と確認しておくと安心です。初めての経路は、一度子どもを連れずに歩いてみると、危ない場所や時間のかかる場所が分かります。
ファミリー・サポート・センターで受ける方法
地域で子育ての手助けをしたい人にとって、最も始めやすいのがファミリー・サポート・センターの提供会員です。ファミリー・サポート・センターは、子育ての援助を受けたい人と、援助をしたい人を結びつける仕組みで、多くの市区町村が運営しています。
広島市の案内を例に見ると、提供会員は心身ともに健康な20歳以上の人で、センターが実施する講習を受けた人が登録できます。講習は全4回で、子どもの世話の考え方や栄養、児童虐待と社会的養護などを学びます。活動は有償のボランティアと位置付けられています。
報酬は、1時間あたりの利用料金として依頼する側から提供会員に支払われます。広島市の場合、平日の午前7時から午後7時までが1時間あたり700円、それ以外の時間帯と土日祝日が900円です。最初の1時間は、それに満たない場合も1時間とみなされます。2人目の子どもからは半額になります。
金額は自治体ごとに違い、多くの地域で一般のアルバイトの時給より低く設定されています。ファミリー・サポート・センターは、収入を得るための仕事というより、地域の子育てを支える活動に謝礼が伴う仕組みと考えたほうが実態に合っています。それでも、講習で基礎を学べること、センターが保険に入っていること、依頼者との調整をセンターが仲立ちしてくれることは、初めての人にとって大きな安心材料です。
活動の始まり方にも特徴があります。広島市では、依頼する会員がセンターから提供会員の紹介を受けると、子どもと一緒に提供会員を訪ね、援助の時間や内容、自宅や送迎先の場所を確かめる事前の打ち合わせを行います。初対面の家庭といきなり送迎を始めるのではなく、顔合わせを経てから活動に入る流れなので、受ける側も子どもの様子や保護者の希望を落ち着いて確かめられます。依頼する会員と提供会員の両方を兼ねることもでき、子育て中の人が自分の子どもを預けながら、別の日には地域の子どもの送迎を受けるという関わり方もできます。
ファミリー・サポート・センターの保険と決まりごと
ファミリー・サポート・センターで活動するときは、保険と決まりごとを理解しておくことが欠かせません。広島市のセンターでは、会員になると自動的に3つの保険に加入する仕組みです。提供会員が活動中や往復の途中でけがをしたときの傷害保険、子どもや第三者にけがをさせたり物を壊したりしたときの賠償責任保険、そして預かった子どもが活動中に事故にあったときの傷害保険です。
ただし、この保険には条件があります。広島市は、センター事務局への連絡なしに会員同士で活動した場合、保険が適用されないと明記しています。顔なじみになると、センターを通さずに直接頼まれることもありますが、その場合は保険の外での活動になります。必ずセンターに連絡してから活動してください。
活動の記録も大切です。広島市では、提供会員は活動が終わったら援助活動の報告を書き、依頼会員に確認してもらい、翌月5日までにセンターへ報告書を出す決まりになっています。記録は、報酬の確認だけでなく、万一の事故のときに活動の事実を示す根拠になります。
また、センターの活動は会員同士の契約に基づくもので、活動中の事故は当事者どうしで解決するのが基本原則だと広島市は説明しています。保険はその備えとして用意されているものです。自分にも責任が伴う活動だということを理解したうえで参加しましょう。
ベビーシッターとして受けるときの届出
マッチングサービスなどを使って、個人のベビーシッターとして送迎を含む依頼を受ける場合は、届出が必要になることがあります。
児童福祉法の決まりで、平成28年4月以降、1日に保育する乳幼児の数が1人以上の場合は、認可外保育施設として都道府県知事などへの届出が原則として義務付けられています。乳幼児とは、小学校に入る前の子どものことです。個人のベビーシッターも対象になり、大阪府の案内では、個人のベビーシッターと事業者で届出先が分かれていることや、マッチングサイトを使って事業をしている場合はそのサイトのURLも届け出る必要があることが説明されています。届出事項には研修の受講状況も含まれます。
習い事の送り迎えの依頼でも、相手が未就学の子どもで、送迎の前後に預かる時間がある場合は、この届出の対象になる可能性があります。小学生だけを対象にする場合は扱いが変わることもあります。届出の要否や届出先は都道府県や市によって違うので、活動を始める前に、住んでいる地域の担当窓口で確かめてください。
マッチングサービスの中には、登録の条件として届出を済ませていることを求めるものもあります。登録の手順に沿って進めれば届出の存在に気づけますが、知人から直接頼まれる形で始める場合は、自分で調べないと見落としやすい点です。
雇われて働く場合に確かめること
ベビーシッターや家事代行の会社に雇われて、仕事として送迎を担当する方法もあります。この場合、届出や保険の手配は基本的に会社が行い、働く人は会社の手順に従って仕事をします。
雇われて働く利点は、仕事中のけがが労災保険の対象になることです。労災保険とは、仕事が原因のけがや病気について、治療費や休業中の補償が受けられる公的な保険のことで、アルバイトやパートも対象になります。業務委託でシッターを請け負う場合は、原則として労災保険は使えません。
求人を見るときは、移動の時間が勤務時間に含まれるか、交通費が支給されるか、自家用車の使用を求められるかを確かめてください。自家用車での送迎を求める会社の場合、先に説明した道路運送法の考え方に沿った料金設定になっているか、事故のときの保険はだれがかけているかを聞いておくことが大切です。
時給の水準は、地域の最低賃金を下回ってはいけません。地域別の最低賃金は令和7年度の額が現行で、東京都が1,226円、大阪府が1,177円です。業務委託の場合は最低賃金の決まりが直接は当てはまらないので、移動や待ち時間を含めた実際の拘束時間で割ったときに、報酬が見合っているかを自分で確かめる必要があります。
依頼を受ける前に、保護者と決めておくこと
送迎の仕事を安全に続けるには、依頼を受ける前の打ち合わせが最も大切です。保護者と決めておきたい項目を整理します。
- 送迎の日時と経路。出発時刻、到着時刻、迎えの時刻、通る道
- 移動手段。徒歩、自転車、公共交通機関、タクシー、自家用車のどれを使うか
- 子どもの引き渡しの相手。教室の先生、学校の担任、家にいる家族など
- 緊急時の連絡先と連絡の順番。保護者に連絡がつかないときはだれに連絡するか
- 体調の伝え方。持病やアレルギー、当日の体調の変化を知らせる方法
- 遅れや中止の連絡方法。教室が休講になったとき、子どもが体調を崩したとき
- 料金と実費の扱い。交通費や実費の計算方法と支払いの時期
- 家の鍵を預かるかどうか。預かる場合の受け渡しの方法
これらは口頭で済ませず、書面やメッセージに残しておきましょう。後から「聞いていない」という食い違いが起きたとき、記録があれば落ち着いて話し合えます。子どもの写真を撮って報告に使う場合は、写真の扱いについても事前に決めておくと安心です。
習い事の教室側の決まりを確かめる
送迎の仕事では、保護者だけでなく、習い事の教室とのやり取りも発生します。教室ごとに、子どもの受け渡しについての決まりがあるので、初めての送迎の前に確かめておくことが大切です。
教室によっては、保護者以外の人が迎えに来る場合、事前に保護者から連絡を入れておくよう求めています。だれが迎えに来るのかを教室が把握していないと、子どもの引き渡しを断られることがあります。これは子どもを守るための当然の対応なので、保護者に教室への連絡をお願いしておきましょう。
受け渡しの場所も教室ごとに違います。教室の中まで入って先生に直接引き渡すところ、建物の入口で受け渡すところ、送迎の車の待機場所が決められているところなどがあります。駐車場がない教室では、近くに車を止めて待つことが近隣の迷惑になる場合もあります。
待ち時間の過ごし方にも決まりがあることがあります。保護者の待合室を送迎の代行者も使えるのか、教室の見学ができるのか、レッスン中は教室の外で待つ必要があるのか。こうした点を知っておくと、当日に戸惑うことがありません。
また、スイミングのように着替えが必要な習い事では、更衣室での手伝いの範囲が問題になることがあります。子どもの年齢や性別によって、代行者が更衣室に入れるかどうかが決まっていることもあるので、教室の方針に従いましょう。
子どもの年齢ごとに気をつけること
送迎の仕事は、相手の子どもの年齢によって、注意すべき点が大きく変わります。
未就学の子どもの場合は、手をつないで移動し、目を離さないことが何より大切です。急に走り出す、興味のあるものに向かっていくといった行動を前提に、車道側を代行者が歩くなどの工夫をします。トイレの間隔も短いので、出発前にトイレを済ませてもらうよう声をかけます。先に説明したとおり、未就学の子どもを預かる場合は届出が必要になる可能性があるので、受け方の形にも注意が必要です。
小学校の低学年の子どもは、自分で歩けるようになっていても、交通の危険を正しく判断できるとは限りません。交差点では必ず一緒に止まり、信号や左右を確かめる習慣を一緒に身につけていくつもりで接します。学校から直接習い事に向かう場合は、学校の下校の決まりや、迎えの場所を事前に確かめておきます。
小学校の高学年になると、一人で移動できる子どもも増えます。保護者が送迎の代行を頼むのは、帰りが暗くなる時間帯や、乗り換えの多い経路などの理由があることが多いものです。子どもの自立心を尊重しながら、安全に関わる部分は譲らないという姿勢で接すると、子どもとの関係も築きやすくなります。
雨の日、急な休講、災害のときの動き方
送迎の仕事では、予定どおりに進まない日への備えが欠かせません。よくある場面ごとの動き方を整理します。
雨の日は、移動に時間がかかり、視界も悪くなります。出発時刻を早める、傘を差して子どもと歩くときは車道から離れた側を歩かせるなど、晴れの日とは違う注意が必要です。自転車での送迎を予定していた場合、雨の日は徒歩や公共交通機関に切り替えるかどうかを、事前に保護者と決めておくと迷いません。
教室が急に休講になったときは、まず保護者に連絡して指示を仰ぎます。そのまま家に送り届けるのか、保護者が帰るまで見守るのか、その場合の料金はどうなるのか。こうした取り決めがないと、当日にもめる原因になります。
子どもが途中で体調を崩したときも、まず保護者に連絡します。保護者に連絡がつかない場合に備えて、二番目、三番目の連絡先を事前に聞いておくことが大切です。
地震や大雨などの災害が起きたときは、子どもの安全の確保が最優先です。近くの避難場所を確かめ、保護者と連絡を取る手段を複数持っておきます。災害の規模によっては電話がつながりにくくなるので、メッセージアプリなど別の連絡手段も保護者と共有しておくと安心です。
料金の決め方を、見守りの時間を軸に考える
個人で送迎を受ける場合、料金の決め方は仕事の性格を左右します。先に説明したとおり、運ぶこと自体に料金を付けると道路運送法の許可が必要になる場合があるので、料金は見守りの時間を軸に組み立てるのが基本です。
たとえば、「家を出てから子どもを家に送り届けるまでの時間」を見守りの時間とし、1時間あたりの料金を決める形があります。習い事の間に代行者が教室の外で待つ場合、その待ち時間も子どもを預かっている時間に含めるのか、いったん離れて戻る形にするのかで、料金の考え方が変わります。
交通費は、公共交通機関を使うなら運賃の実費を、自家用車を使うならガソリン代や駐車場代などの実費を、別に受け取る形が分かりやすくなります。自家用車の場合の実費の計算方法は、国土交通省のガイドラインで示されている、走行距離を燃費で割り、ガソリン価格を掛ける方法が参考になります。
キャンセル料の決まりも、事前に決めておきます。広島市のファミリー・サポート・センターでは、前日までの取り消しは無料、当日の援助開始時間までは予定額の半額、開始後は全額という決まりがあります。個人で受ける場合も、こうした仕組みを参考に、相手が納得できる決まりを先に示しておくと、後のもめごとを防げます。
子どもの安全のための決めごと
送迎の仕事で最も重いのは、子どもの安全を預かる責任です。現場で守りたい決めごとを整理します。
まず、引き渡しの確認です。子どもを教室に送り届けたら、必ず先生に直接引き渡し、引き渡したことを保護者に連絡します。迎えのときも、教室から子どもを受け取ったことを連絡します。引き渡しのたびに連絡を入れることで、子どもがどこにいるのかが常に保護者に伝わります。
次に、知らない人への対応を決めておくことです。保護者が事前に伝えていない人に子どもを引き渡すことは避けます。保護者から「今日は祖母が迎えに行く」といった変更があったときも、必ず保護者本人から直接連絡をもらってから対応します。
移動中は、子どもから目を離さないことが基本です。歩きながらスマートフォンを操作したり、子どもを先に歩かせたりしないようにします。自転車で送迎する場合は、子どもにヘルメットを着けてもらうなど、保護者と取り決めた安全の決まりを守ります。
自家用車を使う場合は、子どもの年齢や体格に合ったチャイルドシートやジュニアシートを使います。車に子どもを残したまま離れることは、短い時間でも避けてください。夏の車内は短時間で危険な温度になります。
体調の急変やけがに備えて、近くの医療機関や、夜間や休日に相談できる窓口を事前に調べておくと落ち着いて対応できます。ただし、医療的な判断を自分で下すのではなく、まず保護者に連絡し、必要に応じて救急要請をためらわないことが大切です。
家の鍵と、家庭の情報の預かり方
送迎の仕事では、子どもを家に送り届けるために、家の鍵を預かることがあります。また、仕事を通じて、家族構成、勤務先、子どもの通う学校や教室、生活の時間帯など、家庭の多くの情報を知ることになります。これらの扱いは、信頼に直結する部分です。
鍵を預かる場合は、受け渡しの方法と保管の方法を保護者と決めておきます。毎回手渡しで受け取って返すのか、決まった場所に置く形にするのか。紛失したときにだれがどう対応し、費用をだれが負担するのかも、事前に決めておくと安心です。預かった鍵には、住所や名前が分かる札を付けないようにします。万一落としたとき、どの家の鍵か分からないようにするためです。
家に入るときは、決められた範囲の中だけで行動します。子どもを家に送り届けたら、保護者が指定した部屋で見守り、ほかの部屋に立ち入らない。冷蔵庫の中の物を使うかどうかも、事前に確かめておきます。
家庭の情報は、仕事のためだけに使い、ほかの人に話さないことが基本です。同じ教室に通う別の家庭から依頼を受けている場合でも、ある家庭の事情を別の家庭に話すことは避けます。子どもの写真をSNSに載せることも、保護者の明確な同意がない限りしてはいけません。
仕事を終えるときには、預かった鍵や連絡先の記録をどう扱うかも決めておきます。依頼が終わったら鍵を確実に返し、不要になった家庭の情報は削除する。こうした終わり方の丁寧さも、次の紹介につながる信頼を生みます。
副業として受けるときに考えておきたいこと
本業を持ちながら、夕方の時間を使って送迎の仕事を受ける人もいます。習い事の送迎は平日の夕方に集中するので、時間の自由がきく働き方の人には組み込みやすい仕事です。
副業として受ける前には、勤め先の就業規則で副業が認められているかを確かめてください。
時間の見積もりも大切です。送迎の仕事は、実際に子どもと一緒にいる時間に加えて、自分の家から集合場所への移動、習い事の間の待ち時間、帰りの移動が発生します。1回の依頼で拘束される時間は、報酬の対象になる時間より長くなることがよくあります。待ち時間をどう扱うかは、依頼を受ける前に確かめておきましょう。
税金の面では、業務委託で受けた報酬は事業所得や雑所得になり、給与を1か所から受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要になると国税庁は案内しています。所得は、報酬から交通費などの経費を引いた額です。ファミリー・サポート・センターの謝礼も含めて、受け取った額の記録を残しておくと、申告が必要かどうかを判断しやすくなります。金額や事情で扱いが変わることがあるので、迷ったときは税務署で確認してください。
送迎の仕事で信頼を得る人の共通点
送迎の仕事は、一度信頼を得ると、同じ家庭から長く依頼が続くことの多い仕事です。依頼が続く人には、いくつかの共通点があります。
1つ目は、時間に正確なことです。習い事には開始時刻があり、遅れると子どもが授業に参加できなくなります。迎えが遅れると、子どもを教室で待たせることになり、教室にも迷惑がかかります。時間に余裕を持った行動が、何よりの信頼につながります。
2つ目は、報告が具体的なことです。「無事に送りました」だけでなく、「今日は少し元気がなかったけれど、帰りには笑顔で先生と話していました」といった一言があるだけで、保護者の安心感は大きく変わります。
3つ目は、子どもとの関係づくりです。送迎の時間は、子どもにとって保護者と離れて過ごす時間です。子どもが安心して一緒に移動できる関係を築けると、保護者も安心して任せられます。
4つ目は、できないことをはっきり伝えることです。予定が合わない日、体調が悪い日は、無理をせず早めに伝える。できない依頼を断ることも、信頼を保つための大切な判断です。
運営者の視点から見た、送迎の仕事の広がり方
在宅ワークや業務委託の市場を長く見てきた立場から言えば、送迎や見守りのような仕事は、紹介で広がっていく仕事です。1つの家庭で信頼を得ると、同じ教室に通う別の家庭から声がかかる。こうしたつながりが、継続して依頼を受けられる働き方を支えています。
紹介でつながった家庭とは、仲介を通さずに直接やり取りする場面が増えます。間に入る手数料がなければ、依頼する側は同じ予算で長い時間を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%の直接取引が生きるのは、金額の安さよりも、お互いの顔が見える関係を長く保ちやすい点です。ただし直接のやり取りでは、届出、保険、移動手段の決まりを、すべて自分で確かめる必要があることを忘れないでください。
保護者への報告や、料金と実費の説明を文章で分かりやすく伝える力は、この仕事の信頼を支える土台です。文書の書き方を体系的に確かめたい人には、ビジネス文書検定のページで、試験の内容と受験の流れがまとめられています。
送迎の仕事は夕方に集中するため、昼間の時間を別の仕事に充てる人も多くいます。在宅でできる書く仕事に関心があれば、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、書く仕事の収入水準を確認できます。地域の子育て支援の事業者の中には、予約受付や連絡の効率化に生成AIを取り入れる動きもあり、AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、こうした業務の改善を支える仕事の内容と始め方が紹介されています。
よくある質問
Q. 自分の車で習い事の送り迎え代行をしてお金をもらっても大丈夫ですか?
運ぶこと自体に料金を設定すると、道路運送法の許可や登録が必要な運送にあたる場合があります。国土交通省のガイドラインでは、子どもの見守りなどのサービスに付随する送迎で、運送に特定した料金を受け取らない場合は許可が不要とされ、ガソリン代などの実費は受け取れます。判断に迷うときは地域の運輸局に相談してください。
Q. ファミリー・サポート・センターで送迎を受けると、報酬はいくらですか?
自治体ごとに違います。広島市の場合、平日の午前7時から午後7時までが1時間あたり700円、それ以外の時間帯と土日祝日が900円で、2人目の子どもからは半額です。有償のボランティアと位置付けられていて、一般のアルバイトより低めの設定が多いので、住んでいる地域のセンターで確認してください。
Q. 個人のベビーシッターとして送迎を受けるのに届出は必要ですか?
1日に1人以上の乳幼児を保育する場合は、原則として都道府県知事などへの届出が必要です。未就学の子どもを送迎の前後に預かる依頼は対象になる可能性があります。マッチングサイトを使う場合はそのURLの届出も求められます。届出先や扱いは地域で違うため、活動前に担当窓口で確かめてください。
Q. 送迎中に事故が起きたときの備えはどうすればよいですか?
雇われて働く場合は、仕事中のけがは労災保険の対象になり、会社の保険も使えます。業務委託や個人で受ける場合は、自分のけがと、子どもや第三者への賠償に備える保険を自分で用意する必要があります。ファミリー・サポート・センターは保険に加入していますが、センターに連絡せずに活動すると適用されない点に注意してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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