子ども服のリメイクを1日2時間で回すと月の受注は数件が上限


この記事のポイント
- ✓キッズ・ペット用品制作を主婦が副業にするとき
- ✓1日2時間の作業時間で現実的に受けられる受注件数と
- ✓家事育児と両立させるための時間管理のコツを解説します
「子ども服のリメイクが好きで、これを仕事にできたらいいのに」。そう思って検索窓にキッズ・ペット用品制作と主婦という言葉を打ち込んだ方、多いと思います。
大丈夫です。あなたのその気持ちは、決して珍しいものではありません。ただ、先にお伝えしておきたいことがあります。子どもが起きている時間は作業に集中できない。家事の合間の1日2時間が、現実的に確保できる作業時間の上限だという方がほとんどです。そしてこの2時間という制約が、月に受けられる受注件数を静かに決めています。今日は、その現実をまず正直にお話しした上で、限られた時間の中でどう受注を組み立てていくかを一緒に考えていきます。
キッズ・ペット用品制作という副業の現在地
まず、この分野がどういう位置づけにあるのかを整理しておきましょう。ハンドメイド市場は、コロナ禍以降の巣ごもり需要をきっかけに個人制作者が急増した領域です。子ども服のリメイク、名入れグッズ、ペット用のウェアやベッド、こうしたアイテムは大量生産の既製品にはない「一点もの」の価値が評価されやすく、フリマアプリやハンドメイドマーケットプレイスを中心に取引が広がってきました。
一方で、参入する制作者が増えたぶん、価格競争も起きています。材料費と送料を引いた実質の手取りが想定より少ないと感じる人も少なくありません。この点は後ほど詳しく触れますが、まず押さえておきたいのは、この副業が「センスがあれば誰でもすぐに稼げる」ジャンルではなく、時間管理と単価設計を丁寧に積み上げる地味な仕事だということです。
私はカウンセラーとして、フリーランスや副業をしている方の相談を数多く受けてきました。その中で、ハンドメイド系の副業をしている主婦の方からよく聞くのが「好きなことなのに、なぜかしんどくなってしまった」という声です。好きなことを仕事にすると、休む罪悪感が生まれやすいという特徴があります。だからこそ、最初に「時間の上限」を自分で決めておくことが、長く続けるための土台になります。
1日2時間という制約の中身を分解する
「1日2時間しか作業できない」という言葉の中には、実はいくつもの作業工程が隠れています。子ども服のリメイクを例に、工程を分解してみましょう。
採寸・デザイン確認の時間
依頼者とのやり取りで、サイズ感やイメージのすり合わせを行う時間です。写真や採寸データのやり取り、素材の希望確認などが含まれます。ここは意外と時間がかかる工程で、1件あたり20分から30分程度を見込んでおくと安心です。
裁断・縫製の実作業時間
実際に手を動かす時間です。子ども服のリメイクであれば、元の生地をほどく、型紙を当てる、裁断する、ミシンで縫うという流れになります。デザインの複雑さにもよりますが、シンプルなリメイクでも1点あたり1時間半から3時間はかかるのが一般的です。
検品・梱包・発送準備の時間
縫製が終わったら、糸くずの処理、ボタンやスナップの動作確認、写真撮影、梱包という工程が残っています。ここも1件あたり15分から20分ほどかかります。
こうして分解してみると、「1日2時間」という枠の中に採寸から発送準備までのすべてを詰め込むのは、シンプルな案件でも簡単ではないことが分かります。実際、1点の子ども服リメイクを完成させるまでに、複数日に分けて作業を進める方が現実的です。
オリジナルグッズの商品開発を依頼するなら、小ロットでの制作に対応できる業者を選ぶことが重要です。個人の制作者であっても、工程を細分化して管理することで、無理のないペースで受注を続けられます。 出典: puzzlce.com
月の受注件数はどこまで現実的か
1日2時間、週5日を作業時間に充てられると仮定すると、週の作業時間はおよそ10時間です。1点の制作に平均2時間半かかるとすれば、単純計算で週に4点、月にすると16点前後が上限に近い数字になります。
ただし、これはあくまで「作業だけ」に集中できた場合の理想値です。実際には次のような時間も差し引く必要があります。
・依頼者とのやり取りの時間(採寸確認、進捗報告、完成後のフォロー) ・材料の買い出しや在庫管理の時間 ・写真撮影とSNS投稿、販売プラットフォームへの出品作業 ・子どもの急な発熱や学校行事など、予定通りにいかない日の埋め合わせ
これらを含めると、現実的な月の受注件数は5件から8件程度に落ち着く方が多いという印象です。「思ったより少ない」と感じるかもしれませんが、これは能力の問題ではなく、時間という有限な資源を正直に計算した結果です。ここを最初に受け入れられるかどうかが、副業を長く続けられるかどうかの分かれ目になります。
受注件数の上限を前提にした単価の考え方
件数に上限がある以上、収入を増やす方向性は「件数を無理に増やす」のではなく「1件あたりの単価を適正化する」ことになります。ここでよくある失敗が、材料費だけを基準に価格を決めてしまうことです。
たとえば子ども服のリメイクで、生地代が2,000円だったとします。ここに「作業時間×自分の時給」を乗せずに「材料費+1,000円」のような価格設定をしてしまうと、実質的な時給は数百円になってしまいます。採寸、裁断、縫製、検品、梱包、発送、やり取りのすべてを含めた実作業時間を洗い出し、そこに自分が納得できる時間単価を掛け合わせて、初めて適正な価格が見えてきます。
私自身、カウンセリングの仕事を個人で始めたばかりの頃、準備時間や資料作成の時間を価格に反映させておらず、実質的な時給が想定より大きく下がっていたことがありました。「好きなことだから」という気持ちが、自分の労働時間を安く見積もらせてしまう。これはハンドメイド制作の副業でも同じことが起きやすい構造です。
家事育児との両立で崩れやすいポイント
主婦の方がこの副業を続ける上で、最もつまずきやすいのが「予定通りに進まない日」への対応です。子どもの体調不良、学校からの急な呼び出し、家族の予定変更。こうした出来事は、あらかじめ完全に防ぐことはできません。
ここで大切なのは、納期の設定に最初から余裕を持たせておくことです。依頼を受ける段階で「制作には〇日から〇日いただきます」と幅を持たせた納期を提示し、実作業に必要な日数よりも数日多く見積もっておく。この余白が、突発的な予定変更を吸収してくれます。
また、複数の依頼を同時に抱えすぎないことも重要です。同時進行の案件が3件、4件と増えると、それぞれの進捗管理だけで頭がいっぱいになり、結果として作業に集中できる2時間の質が下がってしまいます。「今月はここまで」という上限件数を自分の中で決めておくことは、収入を制限する行為ではなく、品質と信頼を守るための線引きだと考えてください。
こういうご相談は本当によく受けます。「もっとできるはずなのに、なぜか回らない」と自分を責めてしまう方が多いのですが、多くの場合は件数の見積もりが実際の作業時間と合っていないだけです。数字で可視化すると、驚くほどすっきり整理できます。
依頼者との信頼関係を作る進め方
キッズ・ペット用品のオーダー制作では、依頼者は「この人になら子どもの服や大切なペットの用品を任せられる」という安心感を求めています。信頼関係を作る上で意識したいポイントを整理します。
進捗報告を惜しまない
制作の節目ごとに、写真付きで進捗を共有すると、依頼者の不安が和らぎます。特に初めて依頼する相手には、この積み重ねが次の依頼につながります。
できないことは早めに伝える
繁忙期や体調不良で受注が難しい時期は、無理に引き受けずに早めに伝えることが、長期的な信頼につながります。断ることは失点ではなく、誠実さの表れです。
素材や仕様の希望を丁寧に確認する
特にペット用品では、素材へのアレルギーや誤飲のリスクなど、安全面の確認が欠かせません。装飾パーツの取り付け方法や、洗濯の可否についても事前にすり合わせておくと、後のトラブルを防げます。
収入の記帳と申告についての基本的な考え方
副業として継続的に収入を得る場合、記帳や確定申告の要否は所得の状況によって変わります。金額の基準や具体的な手続きは年度や個人の状況によって異なるため、断定的な数字をここで示すことは避けますが、材料費や送料、送付用の梱包資材費などは経費として計上できる可能性があります。日々の売上と経費をこまめに記録しておくと、申告が必要になった際にも慌てずに済みます。判断に迷う場合は、税務署や自治体の相談窓口で確認するのが確実です。
確定申告や税務に関する相談は、最寄りの税務署の窓口で受け付けています。制度の詳細は個人の状況によって異なるため、具体的な数字については窓口での確認をおすすめします。 出典: 国税庁
使う道具と作業環境を整える
1日2時間という限られた時間を最大限に活かすためには、作業を始めるまでの準備時間を減らすことが地味に効いてきます。ミシン、アイロン、裁ちばさみ、まち針、型紙といった道具を毎回出し入れするのではなく、専用のスペースを確保して「座ればすぐ作業に入れる」状態を作っておくと、実質の作業時間が数分から10分単位で増えていきます。
在宅で制作を続けている方の多くが、リビングの一角や寝室の隅にミシン台を常設するという工夫をしています。子どもが小さいうちは専用の部屋を確保するのが難しいこともありますが、折りたたみ式の作業台やキャスター付きの収納ボックスを使えば、限られたスペースでも「出しっぱなしにできる仕組み」を作ることができます。
道具への初期投資は決して安くありません。工業用に近いミシンを揃えようとすると数万円単位の出費になりますし、ペット用品制作で使う撥水生地や滑り止め加工の素材は、一般的な手芸店では扱っていないこともあります。最初から高価な設備を揃える必要はなく、受注が安定してから少しずつ買い足していくのが無理のない進め方です。
また、作業時間を確保する工夫として、家族の協力を得ることも忘れてはいけません。制作のための2時間を「誰にも邪魔されない時間」として家族に共有しておくだけで、途中で声をかけられて集中力が途切れるという事態を減らせます。パートナーや子どもに、この時間帯は作業中であることをあらかじめ伝えておくと、家庭内での理解も得やすくなります。小さな工夫の積み重ねが、限られた2時間の密度を左右します。
よくある失敗パターンと回避のコツ
副業としてキッズ・ペット用品制作を始めた方から聞く失敗談には、いくつか共通したパターンがあります。ここでは代表的な3つを紹介します。
失敗1:試作なしでいきなり本番の生地を裁断する
特に初めて受ける仕様のリメイクでは、いきなり本番用の生地で裁断を始めると、サイズや縫い代の計算違いに気づいたときに取り返しがつきません。安価な端切れやいらなくなった生地で試作を挟む一手間が、結果的に手戻りの時間を減らします。
失敗2:依頼者との仕様確認を口頭やメッセージの流れだけで済ませる
「だいたいこんな感じで」という曖昧な合意のまま制作を進めてしまうと、完成後に「イメージと違った」というトラブルにつながりやすくなります。サイズ、色、素材、装飾の位置などは、可能な限り画像や図で示し、依頼者に確認してもらってから着手するのが安全です。
失敗3:繁忙期に受注を詰め込みすぎる
子どもの長期休みや年末年始など、家事育児の負担が増える時期に受注件数を通常通り、あるいはそれ以上に増やしてしまうと、睡眠時間を削って対応することになりがちです。無理を重ねると体調を崩し、結果的にすべての納期が遅れるという悪循環に陥ります。繁忙期は事前に受注件数を減らす、あるいは納期に余裕を持たせるといった調整が必要です。
単価を上げるための工夫
件数を増やせない以上、収入を底上げする方法は単価の見直しにあります。ここでは実践しやすい工夫をいくつか紹介します。
オプション制にする
基本の制作費に加えて、名入れ刺繍、追加の装飾、特急仕上げなどをオプションとして別料金に設定する方法です。依頼者にとっても「必要なものだけ選べる」という分かりやすさがあり、制作者にとっては単価を柔軟に調整できるという利点があります。
セット販売にする
子ども服のリメイクであれば、上下セットやおそろいの小物をセットで提案することで、1件あたりの単価を上げつつ、依頼者ごとのやり取りの回数を減らすことができます。やり取りの回数が減れば、その分を制作時間に回せます。
定番デザインを持つ
毎回オーダーメイドで一からデザインを起こすのではなく、いくつかの定番パターンを用意しておき、そこから生地や色を選んでもらう形にすると、採寸・デザイン確認の時間を短縮できます。定番パターンは写真や見本を用意しておくと、依頼者との認識のずれも起きにくくなります。
依頼者とのやり取りで気をつけたい言葉遣い
制作の技術と同じくらい大切なのが、依頼者とのコミュニケーションです。特に子どもやペットに関わる用品は、依頼者にとって思い入れの強い品物であることが多く、やり取りの丁寧さがそのまま信頼につながります。
進捗確認の連絡は、聞かれる前に自分から送るくらいのペースが安心感を生みます。「本日、裁断が終わりました」「明日から縫製に入ります」といった短い一言でも、依頼者にとっては大きな安心材料になります。逆に、連絡が滞ったまま納期直前になって初めて状況を伝えると、それまで積み上げた信頼が一気に揺らいでしまいます。
また、納期が遅れそうな場合は、遅れることが分かった時点ですぐに伝えることが鉄則です。ぎりぎりまで黙っていて土壇場で謝るよりも、早い段階で状況と新しい見込みを伝えるほうが、依頼者の受け止め方は大きく変わります。
業務委託マッチングサービスを使う場合の考え方
一人で集客から制作、発送まで全部やろうとすると、集客のための時間がそのまま作業時間を圧迫してしまいます。この負担を減らす方法のひとつが、業務委託マッチングサービスを通じて依頼者と直接つながる形です。仲介手数料が発生しないサービスを選べば、同じ受注件数でも手取りが厚くなるという利点があります。中間マージンが乗らない直接取引は、依頼する側にとっても同じ予算でより多くを頼めるという意味があり、双方にとって無理のない関係を作りやすい仕組みだと言えます。
似た分野の仕事を探す際は、キッズ・ペット用品・修理・カスタムのお仕事で、修理やカスタムを含めた求人の傾向を確認できます。また、制作作業の合間にライティングなど別のスキルも活かしたいという方には、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。制作の受注に慣れてきて、依頼の管理や請求書のやり取りをパソコンで行いたくなった段階では、主婦の在宅ワークおすすめ12選|子育て中でもできる仕事と始め方【2026年版】も、家庭と両立しやすい在宅ワーク全体の選択肢として目を通しておくと視野が広がります。
子どもの成長とともに変わる働き方
主婦としてこの副業を続ける中で、もうひとつ意識しておきたいのが、子どもの成長段階によって確保できる作業時間が変わっていくという点です。未就学児のいる時期は、昼寝の時間や保育園に預けている時間帯にまとめて作業する方が多く、小学校に上がると学校にいる時間帯にシフトが移ります。中学生以降になると部活や塾の送迎が新たに発生し、また時間の使い方が変わってきます。
「今は1日2時間が上限」という前提は、あくまで今の生活段階における目安です。半年後、1年後には状況が変わっている可能性があることを頭の片隅に置いておくと、無理に今の件数を維持しようとして疲弊することを防げます。逆に、子どもが少し手を離れた時期に受注件数を増やすタイミングを見計らうという考え方もできます。
私自身、カウンセリングの仕事を始めた当初は、次男がまだ小学生で、放課後の時間の使い方に苦労した経験があります。予定通りに進まない日があっても、それは自分の能力の問題ではなく、家庭のフェーズによる自然な変化だと捉えられるようになってから、気持ちが随分楽になりました。ハンドメイド制作を続ける主婦の方にも、同じことが言えると思います。
安全面で確認しておきたいポイント
キッズ用品もペット用品も、使うのは自分で危険を判断できない存在です。ここは制作者として特に丁寧に確認しておきたい部分です。
子ども服のリメイクでは、ボタンやスナップなどの小さなパーツが誤飲につながらないよう、対象年齢に応じた取り付け方法を選ぶ必要があります。装飾用のビーズやスパンコールを多用したデザインは見た目が華やかですが、乳幼児向けには特に注意が必要です。首元の紐やリボンも、引っかかりの危険がないか確認しておきましょう。
ペット用品では、噛んだときに誤飲しやすい小さなパーツを避けること、素材が動物にとって有害な染料や加工を使っていないかを確認することが基本です。また、伸縮性のある生地を使ったウェアは、脱ぎ着の際にペットが動いた瞬間に絡まってしまうケースもあるため、実際の着用シーンを想像しながら設計することが求められます。
こうした安全面の配慮は、依頼者に対して「きちんと考えて作っている」という信頼を伝える要素でもあります。制作の説明文や納品時のメッセージに、素材選びで気をつけた点を一言添えるだけでも、依頼者の安心感は大きく変わります。
販売の入口をどこに置くか
制作した商品をどこで紹介し、どこから依頼を受けるかも、限られた作業時間を有効に使う上で重要な選択です。フリマアプリやハンドメイドマーケットプレイスは不特定多数の目に触れやすい一方、価格競争が起きやすく、また不特定の相手とのやり取りに時間を取られることもあります。
一方で、SNSに制作事例を蓄積していく方法は、実績ゼロの段階からでも「作った物の写真」を見せられるという強みがあります。フォロワーが少なくても、投稿を重ねるうちに検索やハッシュタグ経由で見つけてもらえるケースは珍しくありません。
集客と制作を同時にこなすのが負担に感じる場合は、依頼者と直接つながれる業務委託マッチングサービスを窓口として使う方法もあります。集客のための投稿作業や問い合わせ対応にかかる時間を減らせれば、その分を実際の制作時間に回すことができます。
受注管理をシンプルに保つ工夫
件数が増えてくると、どの依頼がどの段階にあるのかを把握するだけでも一苦労になります。ノートやスプレッドシートで「依頼日」「納期」「進捗状況」「素材の在庫状況」を一覧管理しておくと、頭の中だけで管理するよりもミスが減ります。特に、複数の依頼を並行して進める場合は、どの生地をどの案件に使うかを事前に決めておかないと、材料の取り違えといった初歩的なミスにつながりやすくなります。
管理表は複雑である必要はありません。むしろ、記入する項目を絞り込んで、毎日の作業開始時に1分で確認できる形にしておくことが、限られた作業時間を圧迫しないコツです。
運営者の一次観察
20年この市場を見てきた立場から言えば、ハンドメイド系の副業で長く続いている方には共通点があります。それは、受注件数を増やすことよりも「この人に頼めば安心」という関係づくりに時間を使っているという点です。単発の取引を数多くこなすよりも、一度依頼してくれた相手からリピートや紹介をもらえる関係を丁寧に育てている方が、結果的に安定した収入を得ています。
また、直接取引という仕組みそのものが持つ意味も見逃せません。仲介の手数料が乗らないぶん、依頼者はより手厚い制作を頼みやすくなり、制作者は同じ作業量でも手取りが増える。この双方にとっての得が、長期的な関係を支える土台になっているのを、現場で何度も見てきました。額面の金額だけでなく、手取りがどれだけ厚いかという視点で自分の働き方を見直してみると、時間の使い方も自然と整理されていくはずです。
続けるうちに見えてくる自分なりのペース
副業を始めたばかりの頃は、「もっと頑張らなければ」という焦りが先に立ちがちです。ですが、半年、1年と続けていくうちに、自分の作業スピードや得意な工程、逆に時間がかかりやすい工程が見えてきます。最初に立てた「月5件から8件」という目安も、経験を積むうちに自分なりの正確な数字に更新されていくはずです。
大切なのは、他の制作者の受注件数や収入と自分を比較しすぎないことです。家庭の状況も、確保できる作業時間も、一人ひとり違います。SNSで見かける華やかな投稿の裏には、その人なりの生活の工夫があるはずで、それをそのまま自分に当てはめる必要はありません。
カウンセリングの現場でも、「隣の人と比べて落ち込む」というご相談はとても多いテーマです。副業においても同じことが起きます。他人の月間受注件数や収入の数字を見て焦るよりも、先月の自分より少し効率よく進められたかどうかを基準にするほうが、健やかに続けられます。数字は目安として使いつつ、それに振り回されない距離感を持つことが、長く続けるための静かな秘訣です。
主婦としてキッズ・ペット用品制作に取り組む方にとって、1日2時間という制約は決して弱みではありません。むしろその制約を正直に受け止め、件数ではなく単価と信頼で積み上げる働き方を選べば、家庭との両立を保ちながら長く続けられる副業になります。焦らず、自分のペースで積み重ねていってください。
よくある質問
Q. 子ども服のリメイクは初心者でも受注できますか?
基本的な縫製スキルがあれば始められますが、最初は簡単な仕様から受けて実績と写真を積み重ねるのが現実的です。難易度の高い加工は経験を積んでから挑戦することをおすすめします。
Q. 月に何件くらい受注できれば無理がありませんか?
1日2時間の作業時間を前提にすると、やり取りや発送準備を含めて月5件から8件程度が現実的な目安です。件数より単価の適正化を優先すると長く続けやすくなります。
Q. 材料費はどこまで価格に反映すべきですか?
材料費だけでなく、採寸から発送までの実作業時間に見合った時間単価を上乗せして価格を決めることが大切です。材料費のみを基準にすると実質的な時給が下がってしまいます。
Q. 副業の収入について確定申告は必要ですか?
所得の状況によって要否が変わるため、一律には言えません。日々の売上と経費を記録しておき、判断に迷う場合は税務署や自治体の窓口で確認するのが確実です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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