会社に知られずにBGM制作を続けるには、名義と申告の扱いを決める


この記事のポイント
- ✓楽器演奏・BGM制作を本業と両立させたい会社員向けに
- ✓確定申告の基本的な考え方を解説
- ✓無理なく続けるための現実的な準備をまとめました
まず、安心してください。会社員をしながら楽器演奏やBGM制作を副業として続けている方は、実際にたくさんいます。ただ、「会社に知られたくない」という不安を抱えたまま始めてしまうと、後になって思わぬところでつまずくことがあります。名義の使い方、申告の仕方、就業規則の確認。この3つを最初にきちんと整理しておけば、本業と両立させながら無理なく続けていけます。今日は、その具体的な進め方をお話しします。
楽器演奏・BGM制作という副業と、両立への現実的な不安
副業としての楽器演奏・BGM制作は、在宅で完結しやすく、本業の勤務時間外に取り組める点で、会社員との相性が比較的良い分野です。動画配信やゲーム、店舗BGMの需要が広がる中で、個人が受けられる案件も増えています。
楽器演奏の録音・音源提供の仕事・案件一覧ページです。クラウドソーシング・アウトソーシングに強いランサーズでは、楽器演奏の録音・音源提供の仕事情報の検索から納品、報酬の受け取りまで、すべて完結します。時間や場所にとらわれず、在宅や副業などさまざまな働き方を実現可能です。24時間365日のサポート体制をご用意しています。 出典: lancers.jp
一方で、副業を始めるにあたって、会社にどこまで知られる可能性があるのか、就業規則との兼ね合いはどうなのか、税金の申告はどうすればいいのか、こうした実務的な不安が先に立ってしまい、一歩を踏み出せない方も少なくありません。私自身、42歳で退職を決意する前、会社に勤めながら副業を始めたときに、同じような不安を抱えていました。皆さんが今感じている不安は、決して特別なものではありません。順番に整理していきましょう。
まず確認すべきは会社の就業規則
副業禁止の規定があるかどうか
会社によって、副業に関する規定はさまざまです。全面的に禁止している会社もあれば、事前の届け出制にしている会社、特に制限を設けていない会社もあります。まず自社の就業規則を確認し、副業に関する条文がどう書かれているかを把握することが最初のステップです。就業規則が手元にない場合は、人事部門に問い合わせるか、社内のイントラネットで確認できることが多いです。
副業禁止規定があっても一律に無効ではない
就業規則で副業が禁止されていたとしても、日本の法律上、労働者が勤務時間外に何をするかは基本的に本人の自由とされています。ただし、本業に支障をきたす、競業にあたる、会社の信用を損なうといった事情がある場合には、就業規則の規定が有効と判断されることもあります。厚生労働省は副業・兼業の普及促進に関するガイドラインを公表しており、企業側にも副業を認める方向での対応を促しています。
副業・兼業を希望する労働者は年々増加傾向にあり、多くの企業がその形を認めていく方向にあります。労働者が副業・兼業を行う理由は、収入を増やしたい、1つの仕事だけでは生活できない、自分がやりたい仕事を実現するためなど、さまざまです。 出典: mhlw.go.jp
とはいえ、会社ごとの就業規則の内容や運用実態は異なります。自己判断で進めるのではなく、不明点があれば人事部門に相談する、あるいは労働問題に詳しい専門家に確認するという選択肢も持っておくとよいでしょう。
副業として楽器演奏・BGM制作を選ぶ人が増えている背景
動画配信サービスの普及や、企業が自社コンテンツにオリジナル音源を求める動きが増えたことで、楽器演奏・BGM制作の副業案件は年々増加傾向にあります。特に、会社員として日中は別の仕事をしている方が、夜間や休日にオリジナル音源を制作し、クラウドソーシングやスキルマーケットを通じて納品するという働き方は、この数年で一つの定番になりつつあります。
こうした働き方が広がった背景には、録音機材の低価格化と高性能化も影響しています。以前はプロ用のスタジオでなければ難しかった録音品質が、自宅の一室と数万円程度の機材でも十分実現できるようになったことで、参入のハードルが大きく下がりました。会社員として安定した収入を確保しながら、興味のある音楽制作にも取り組める環境が整ってきたと言えます。
一方で、副業が広がったからこそ、両立の実務面で悩む人も増えています。特に「会社に知られたくない」という気持ちを抱えながら活動を始める方は少なくありません。この不安の正体は、多くの場合、就業規則や税務の仕組みを正確に理解していないことから来ています。仕組みを知れば、過度に心配する必要はなくなります。
名義の扱いをどう決めるか
屋号やペンネームを使う場合の考え方
音楽制作の仕事では、本名ではなく屋号やアーティスト名、制作者名義を使って活動することが一般的です。会社に知られたくないという理由だけでなく、演奏・制作活動の看板として別名義を持つことは、この業界では珍しいことではありません。ただし、名義を分けたからといって、税務上の申告義務がなくなるわけではない点には注意が必要です。名義がどうであれ、所得が発生すれば申告の対象になります。
SNSやポートフォリオでの露出との兼ね合い
制作実績を発信するためにSNSやポートフォリオサイトを運用する場合、本名や勤務先が特定できる情報を意図せず載せてしまわないよう注意が必要です。プロフィール写真や過去の投稿から本業の情報が推測されるケースもあるため、副業用のアカウントは本業のアカウントと明確に分けて運用することをおすすめします。
確定申告の基本的な考え方
副業所得が一定額を超えたら申告が必要
会社員が副業で得た所得については、給与以外の所得が一定額を超えると、原則として確定申告が必要になります。具体的な金額の基準や、雑所得・事業所得のどちらに該当するかといった判断は、活動の規模や継続性によって変わってくるため、思い込みで判断せず、国税庁の情報や税務署への相談で確認することが大切です。判断を誤ると後から修正申告が必要になることもあるため、早めに確認しておくと安心です。
給与所得者で、給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、その年の給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。 出典: nta.go.jp
この基準は制度改正によって変わる可能性もあるため、申告のタイミングが近づいたら、必ず国税庁の最新情報や税務署の窓口で確認するようにしてください。
住民税の申告方法が「会社に知られる」かどうかを左右する
会社に副業を知られたくない場合、実務上もっとも影響が大きいのが住民税の申告方法です。確定申告の際に、住民税の徴収方法を「普通徴収」に選択すると、副業分の住民税は自分で納付する形になり、会社の給与から天引きされる住民税に反映されにくくなります。逆に「特別徴収」のままにしてしまうと、副業分の所得も合算されて会社経由で天引きされるため、住民税額の変化から副業の存在に気づかれる可能性が出てきます。この選択欄は確定申告書に記載する項目のため、申告時に見落とさないようにしましょう。ただし、自治体によって運用が異なる場合もあるため、心配であれば居住する自治体の窓口に事前に確認しておくと安心です。
労働時間の通算という見落としがちな論点
会社員が副業をする場合、本業の雇用先とは別に、副業先でも雇用契約を結ぶ形態(アルバイトなど)であれば、労働基準法上の労働時間が通算されるという論点があります。ただし、楽器演奏やBGM制作を業務委託・フリーランスとして受注する形であれば、雇用契約には該当しないため、この労働時間の通算の考え方が直接あてはまるケースは限定的です。とはいえ、本業の労働時間と副業の作業時間を合算したときに、心身の健康を損なうような働き方になっていないかは、法律上の扱い以前に、自分自身の健康管理として意識しておくべき点です。
厚生労働省のガイドラインでは、副業・兼業を行う労働者本人にも、自らの労働時間や健康状態を管理する責任があるとされています。会社側の管理が及びにくい領域だからこそ、会社に申告する・しないにかかわらず、自分の心身の状態を定期的に振り返る習慣は持っておいたほうがよいでしょう。週に一度、睡眠時間や体調の変化を簡単にメモしておくだけでも、無理を重ねているサインに早く気づけるようになります。
社会保険や労災保険との関係
業務委託契約で副業を行う場合、社会保険(健康保険・厚生年金)は基本的に本業の勤務先での加入がベースになり、副業分の報酬によって直接的に社会保険料が変わることは通常ありません。ただし、副業の所得が一定規模になると、国民健康保険や国民年金の扱いとの関係で、税務上・保険料算定上の影響が出る場合もあります。個別の状況によって扱いが異なるため、不明な点があれば年金事務所や自治体の窓口、社会保険労務士に確認することをおすすめします。
また、業務委託契約で作業中にケガをした場合、会社員としての労災保険は基本的に適用されません。自分自身でケガや事故に備える意識を持ち、必要であれば個人で加入できる保険制度を検討しておくと安心です。
本業に支障を出さないための時間管理
無理のないスケジュールを最初から組む
両立を続けるうえで一番大切なのは、本業のパフォーマンスを落とさないことです。副業に熱中するあまり、睡眠時間を削って本業に影響が出てしまっては本末転倒です。私自身、退職前に副業を始めた際、最初は平日の夜だけに作業時間を絞り、無理のない範囲でスタートしました。皆さんも、まずは週に数時間からでも構いません。継続できるペースを見つけることを優先してください。
納期がある仕事だからこそのリスク管理
音楽制作は、依頼者が指定する納期がある仕事です。本業が忙しい時期に納期が重なると、どちらかにしわ寄せが出てしまいます。案件を受ける段階で、本業の繁忙期を避ける、余裕を持った納期の案件を選ぶ、といった判断をあらかじめしておくことが、両立を続けるための現実的な工夫になります。
経費計上の考え方を知っておく
確定申告をする際、副業にかかった費用を必要経費として計上できると、課税対象となる所得を抑えられます。楽器演奏・BGM制作の分野であれば、楽器そのものの購入費や修理費、録音機材、防音対策の費用、制作用ソフトウェアのライセンス料などが経費として認められる可能性があります。自宅の一室を作業スペースとして使っている場合、家賃や電気代の一部を「按分」という考え方で経費に含められることもあります。
ただし、何をどこまで経費にできるかは、活動の実態や税務上の解釈によって個別に判断される部分が大きく、一律の基準を示すことは難しい領域です。思い込みで経費計上を進めるのではなく、領収書や利用明細をこまめに保管したうえで、税理士や税務署に確認しながら申告作業を進めることをおすすめします。日々の支出をきちんと記録しておく習慣自体が、後々の申告作業を大きく楽にしてくれますし、思わぬ経費の計上漏れを防ぐことにもつながります。
確定申告の具体的な準備の流れ
年間を通じて収入と支出を記録する
確定申告の時期になって慌てないためには、年間を通じて収入と支出をこまめに記録しておくことが大切です。クラウドソーシングサービスを経由した報酬であれば、取引履歴がシステム上に残っていることが多いですが、個人間の直接取引の場合は、自分で振込記録や請求書控えを整理しておく必要があります。表計算ソフトや会計アプリを使って、月ごとに収支をまとめておくと、申告直前の作業負担が大きく減り、確定申告の時期を落ち着いて迎えられるようになります。
申告方法の選択
副業の所得規模によっては、白色申告と青色申告のどちらを選ぶかという選択肢も出てきます。青色申告は一定の帳簿要件を満たす必要がありますが、控除額の面で有利になる場合があります。どちらが自分の状況に適しているかは、所得の規模や継続性によって変わるため、これも税務署や税理士への相談を通じて判断するのが確実です。初年度から無理に青色申告を選ぶ必要はなく、まずは白色申告から始めて、慣れてきたら切り替えるという段階的な進め方も現実的な選択肢です。
会社に知られるリスクを減らす具体的な工夫
銀行口座を分ける
副業用の報酬受取口座を、給与振込口座とは別に用意しておくと、家計管理の面でも、申告作業の面でも分かりやすくなります。振込履歴が混在していると、確定申告の準備の際に手間が増えるだけでなく、うっかり見落としが生じるリスクも高まります。
競業避止義務との兼ね合いを確認する
会社によっては、就業規則や雇用契約書に競業避止義務、つまり本業と競合する事業への関与を制限する条文が含まれていることがあります。楽器演奏・BGM制作は、多くの会社にとって直接の競業にはあたりにくい分野ですが、もし本業が音楽・エンタメ業界に関わる仕事であれば、念のため契約内容を確認しておいたほうが安心です。競業にあたるかどうか自己判断が難しい場合は、事前に人事部門や法務担当に相談することをおすすめします。
領収書や請求書のやり取りを自宅以外に集約させない
副業の請求書や領収書を紙で郵送でやり取りする場合、会社宛ての住所を誤って使ってしまうと、思わぬ形で周囲に知られるきっかけになります。連絡先や送付先は、必ず自宅住所か、専用の私書箱などを利用し、勤務先の情報が混在しないよう、日頃から意識して管理することが望ましいです。
社内の人間関係の中で活動を広めすぎない
副業を始めたことを、社内の同僚に軽い気持ちで話してしまうと、思わぬ形で人事部門の耳に入ることがあります。信頼できる家族以外には、社内では話さないという線引きをしておくことをおすすめします。親しい間柄であっても、口外の範囲は自分でコントロールできないと考えておくほうが安全です。
両立の途中で見直しが必要になるサイン
副業を続けていく中で、本業と副業のバランスを見直すべきタイミングは何度か訪れます。たとえば、本業の繁忙期と副業の案件が重なり、睡眠時間を削ることが常態化してきたと感じたら、それは受注する案件数を一度減らすべきサインです。逆に、副業の収入が安定して増え、本業に割ける時間や気力が相対的に減ってきたと感じる場合は、独立を視野に入れた準備を本格的に始めるタイミングかもしれません。
こうした見直しは、一度決めたら固定するものではなく、数ヶ月おきに自分の状態を振り返りながら、柔軟に調整していくものだと捉えておくとよいでしょう。特に会社員として本業がある間は、無理をして両方を全力で走らせようとするのではなく、その時々の状況に応じてアクセルとブレーキを使い分ける発想が、長く続けるためには欠かせません。
家族との情報共有について
副業を始める際、会社には知られたくなくても、家族には状況を共有しておくことをおすすめします。私自身、42歳で退職を決意する前、副業を始めた段階から妻には収支の状況を隠さずに伝えていました。家計に関わることでもあるため、パートナーの理解と協力があるかどうかは、両立を長く続けられるかどうかに大きく影響します。特に、副業のための時間確保で家族との時間が減る場合、事前にすり合わせをしておくことで、後々の摩擦を防ぎやすくなります。
子どもがいる家庭であれば、副業に充てる時間帯を子どもが寝た後に限定するなど、生活リズム全体の中でどこに副業の時間を組み込むかを、家族で話し合っておくと、無理のない両立につながります。休日の一部を家族との時間として確保しておくことも、長く両立を続けるうえでは大切な視点です。
独自データから見える、両立している人の共通点
20年この市場を見てきた立場から言えば、本業と副業を無理なく両立させている人には共通点があります。それは、案件を選ぶ基準を「金額の大小」ではなく「自分の生活リズムに合うかどうか」に置いているという点です。高単価の案件に飛びついて時間の余裕を失うより、少し単価を抑えてでも、確実にこなせるペースを守っている人のほうが、結果的に長く続けられています。
長く続く人ほど、単発の作業ではなく「この人に任せると楽」という関係づくりに時間を使っています。継続的に依頼をもらえる関係を築けると、毎回新しい発注者を探す手間が減り、本業との両立もしやすくなります。案件探しに費やす時間が減るぶん、その時間をそのまま制作作業や休息に回せるという意味でも、両立を続ける上で見過ごせない利点です。中間マージンが発生しない直接契約の仕組みでは、同じ予算でも発注者はより多くの制作を依頼でき、受注者側の手取りも厚くなります。手数料0%という条件は、限られた時間の中で活動する副業ワーカーにとって、少ない作業時間でも手取りを確保しやすいという意味で、両立を後押しする土台になります。
独立を視野に入れるタイミングの考え方
副業として続けているうちに、いずれ本業と同等かそれ以上の収入が見込めるようになる方もいます。ただし、独立のタイミングを焦って判断するのは危険です。私自身、退職を決断するまでの1年間、副業の収入がある程度安定するかどうかを見極めながら準備を進めました。副業の月々の収入が安定しているか、季節による波がどれくらいあるか、本業を辞めた後も継続的に依頼を得られる見込みがあるか。こうした点を数ヶ月単位で観察してから判断しても、決して遅くはありません。
関連する仕事の探し方は楽器演奏・BGM・SEのお仕事、隣接分野の案件傾向は作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事で確認できます。副業からの独立を考えるうえで、下請法に関する基礎知識も押さえておくと安心です。フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストでは、発注書・契約書の必須項目をチェックリスト形式でまとめています。
副業を続けるモチベーションの保ち方
本業と副業を両立させる生活は、想像以上に忙しくなります。特に始めたばかりの時期は、思うようにペースがつかめず、疲れがたまりやすいものです。私が退職前の1年間で意識していたのは、副業の作業時間を「本業の疲れを癒す時間」ではなく、独立した目的のある時間として区切ることでした。仕事終わりに惰性で机に向かうのではなく、その日にやることを事前に決めておき、時間内に終わらせる意識を持つと、限られた時間でも成果を積み上げやすくなります。
また、両立の過程では、思うように案件が獲得できない時期や、制作に行き詰まる時期も必ず訪れます。そうしたときに「自分には向いていないのかもしれない」と結論を急がず、まずは数ヶ月単位で振り返る習慣を持つことをおすすめします。副業は本業と違って、成果が出るまでのペースを自分でコントロールしやすい分、焦らず継続できるかどうかが、最終的な結果を左右します。
確定申告の実務を専門家に頼る選択肢
確定申告の作業を自分一人で抱え込む必要はありません。特に本業と両立させている場合、申告作業に割ける時間そのものが限られてきます。税理士に依頼することで、申告のミスを防ぎながら、本来の制作活動に時間を使えるようになります。税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】では、確定申告代行を依頼する際の考え方も紹介していますので、参考にしてみてください。
よくある勘違いを整理しておく
副業を検討する段階で、いくつかの勘違いを抱えたまま不安を大きくしてしまう方を見かけます。たとえば「副業をすると必ず会社にバレる」という思い込みですが、住民税の徴収方法をきちんと選択していれば、その経路からの発覚リスクは大きく下げられます。また「副業所得は必ず高い税率がかかる」という誤解もありますが、所得税は累進課税であり、副業分の所得もこれまでの給与所得と合算されたうえで、規定の税率が適用される仕組みです。極端に不利になるわけではありません。
もう一つ多いのが「会社にバレたら即座にクビになる」という不安です。就業規則違反があったとしても、多くの企業ではまず注意や指導が行われる段階を踏むのが一般的で、いきなり懲戒解雇に至るケースは限定的です。もちろん会社の規定や状況によって対応は異なりますが、過度に恐れすぎず、まずは正確な情報を集めることから始めるのが賢明です。
皆さんへ、最後にお伝えしたいこと
会社に知られずに副業を続けたいという気持ちは、決してやましいものではありません。多くの場合、それは「本業に迷惑をかけたくない」「まだ実績が不確かな段階で周囲に心配をかけたくない」という、誠実な配慮から来ているものです。名義の使い分け、住民税の申告方法、就業規則の確認。この3つを最初にきちんと押さえておけば、不安を抱えたまま活動を続ける必要はなくなります。準備さえすれば、本業を続けながらでも、無理のないペースで両立させていくことは十分に可能です。
私自身、退職前の1年間で経験したのは、最初の一歩を踏み出すまでが一番大変だったということです。就業規則を確認するのも、口座を分けるのも、確定申告の準備をするのも、始めてしまえば決して難しい作業ではありません。むしろ、不安を抱えたまま何もしない時間のほうが、心理的な負担は大きくなります。今日お話しした3つのポイント、名義の使い分け、住民税の申告方法、就業規則の確認を、まずは一つずつでいいので、今週中に手をつけてみてください。それだけで、抱えていた不安の多くは具体的な行動に変わっていくはずです。
よくある質問
Q. 就業規則で副業が禁止されている場合、絶対にできませんか?
就業規則の副業禁止規定がそのまま一律に無効になるわけではありませんが、勤務時間外の活動は原則として労働者の自由とされています。不明点は人事部門や専門家に確認することをおすすめします。
Q. 住民税から副業がバレるというのは本当ですか?
確定申告で住民税の徴収方法を「普通徴収」にすれば、副業分の住民税を自分で納付でき、会社の給与天引きに反映されにくくなります。申告書の記載を見落とさないよう注意してください。
Q. どのくらいの所得から確定申告が必要になりますか?
給与以外の所得が一定額を超えると申告が必要になりますが、具体的な基準は制度によって変わるため、国税庁の最新情報や税務署への確認が確実です。
Q. 本業を辞めるタイミングはどう判断すればいいですか?
副業収入が数ヶ月単位で安定しているか、季節による波はどれくらいかを観察してから判断することをおすすめします。焦って独立を急ぐ必要はありません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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