インスタ投稿代行の副業で頼まれる作業と、画像や文章を作る前に決めておくこと

@SOHO編集部
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インスタ投稿代行の副業で頼まれる作業と、画像や文章を作る前に決めておくこと

この記事のポイント

  • ✓インスタ投稿代行を副業で受けるときに頼まれる作業の範囲と
  • ✓画像やキャプションを作る前に依頼主と決めておくことを整理しました
  • ✓ステマ規制や著作権など守るべき決まり

飲食店、美容室、雑貨店、小さな会社。Instagramのアカウントは作ったものの、毎日の投稿まで手が回らないという事業者は少なくありません。そうした事業者に代わって画像を作り、文章を書き、投稿まで済ませるのがインスタ投稿代行の仕事です。パソコンやスマートフォンがあれば自宅で進められるため、副業として始める人が増えています。

ただ、投稿代行の仕事は「おしゃれな画像を作れればよい」というものではありません。依頼主が何のためにInstagramを使っているのか、どんな雰囲気で発信したいのか、誰が最終確認をするのかを決めないまま作り始めると、修正が重なり、作業時間ばかりが伸びていきます。後から揉めやすいのも、画像の出来より、こうした取り決めの部分です。

この記事では、インスタ投稿代行を副業で受けるときに頼まれる作業の範囲と、画像や文章を作る前に依頼主と決めておくことを整理します。そのうえで、報酬の目安の見方、アカウントの預かり方、ステルスマーケティングの規制や著作権など守るべき決まり、案件の探し方と提案の書き方まで説明します。

インスタ投稿代行と運用代行の違い

インスタ投稿代行とは、事業者のInstagramアカウントに載せる投稿を、事業者に代わって作り、投稿する仕事のことです。似た言葉に「インスタ運用代行」がありますが、こちらはより広い範囲を指すことが多く、アカウントの方針づくり、広告の運用、分析と改善の提案までを含みます。

ある運用代行会社の解説では、運用代行で委託できる業務の範囲を次のように説明しています。

インスタ運用代行は、アカウントの作成やインスタ投稿代行、広告運用からコンサルまで、運用に必要なすべての業務を委託できます。 出典: アウトソーシングプロ「インスタ運用代行の相場はいくら?代行と個人の料金も比較」

つまり、投稿代行は運用代行の一部です。副業で始めるときは、まず投稿の制作と投稿作業に絞って受け、経験を積んでから分析や改善の提案まで広げていく人が多く見られます。最初から運用のすべてを引き受けると、広告の費用の管理や成果への責任まで背負うことになり、副業の限られた時間では回らなくなりがちです。

依頼する側は、店舗を営む個人事業主や、従業員の少ない会社が中心です。「何を投稿すればよいか分からない」「写真はあるが、文章を考える時間がない」「投稿が途切れがちで、見てくれる人が減った」といった悩みを持っています。受ける側に求められるのは、こうした悩みに対して、無理なく続けられる投稿の形をつくることです。

投稿代行で頼まれる作業の範囲

投稿代行で頼まれる作業は、依頼主によってまちまちです。よく頼まれる作業を一覧にします。

作業 内容 必要な技能
投稿の企画 月ごとのテーマや投稿の予定を決める 依頼主の業種への理解
画像の作成 写真の加工、文字入れ、複数枚の画像をつなげた投稿 画像編集、デザインの基本
キャプションの作成 投稿に添える文章を書く 文章力、依頼主の言葉づかいに合わせる力
ハッシュタグの選定 投稿に付けるハッシュタグを選ぶ 検索のされ方への理解
投稿作業 予約投稿の設定、実際の投稿 アカウントの操作
ストーリーズ・リール 短い期間で消える投稿や、短い動画の作成 動画編集
コメントや問い合わせへの対応 コメントへの返信、メッセージへの一次対応 接客の感覚、判断の線引き
振り返り 反応の多かった投稿の傾向をまとめる 数字を読む力

副業で受けやすいのは、画像の作成、キャプションの作成、ハッシュタグの選定、投稿作業の4つです。この4つを「1投稿あたり」の単位で受ければ、作業時間を見積もりやすく、本業の空いた時間に進めやすくなります。

一方、コメントや問い合わせへの対応は、慎重に考えたい作業です。返信の内容によっては、依頼主の信用や売上に直接かかわります。受ける場合は、「営業時間や場所の質問には答えてよいが、予約の変更や値引きの相談は依頼主に回す」のように、どこまで答えてよいかを文書で決めておく必要があります。

動画の作成は、写真の加工より作業時間がかかります。リールを頼まれる場合は、撮影は依頼主が行うのか、受ける側が素材を集めるのか、動画の長さはどのくらいかを、報酬を決める前に確かめてください。

報酬の目安と、見積もりの考え方

投稿代行の報酬は、「1投稿いくら」と「1か月いくら」の2つの決め方が一般的です。先に挙げた運用代行会社の解説では、個人に運用代行を依頼した場合の月額の合計を5万円から10万円程度と紹介しています。ただし、これは運用全体を任せた場合の目安で、投稿の制作だけを受ける副業では、作業の範囲が狭い分、金額も小さくなるのが普通です。

金額の目安をうのみにせず、自分の作業時間から見積もることが大切です。たとえば、1投稿の画像作成に1時間、キャプションとハッシュタグに30分、依頼主とのやりとりに30分かかるなら、1投稿に2時間かかります。1か月に12投稿を受けるなら、作業時間は24時間です。この24時間に対して、受け取る報酬が見合っているかを考えます。

見積もりで見落としやすいのが、修正の時間です。依頼主の確認で「もう少し明るく」「この写真は使わないで」と直しが入ると、1投稿あたりの時間は簡単に1.5倍になります。修正を何回まで報酬に含めるかを決め、それを超える修正は別の料金にすると、作業時間が読みやすくなります。

素材の手配も、報酬に影響します。依頼主が写真を送ってくれるのか、受ける側が素材サイトから探すのか、撮影まで頼まれるのかで、作業の重さが大きく変わります。撮影が必要な仕事は在宅だけでは完結しないので、副業の時間と移動の手間を考えて判断してください。

画像や文章を作る前に決めておくこと

投稿代行の仕事で、最初に時間をかけるべきなのは、画像や文章を作る前の取り決めです。ここを曖昧にしたまま作り始めると、修正の繰り返しになります。依頼主と決めておきたい項目を7つ挙げます。

  1. アカウントの目的:新しいお客様に知ってもらいたいのか、来店した人に再訪してもらいたいのか、採用の応募を集めたいのか。目的によって、投稿の内容も、反応を見る数字も変わります。
  2. 見てほしい人:年齢層、住んでいる地域、どんな場面でInstagramを見ているか。近所の人に来店してほしい店と、全国に通販をしている店では、投稿の作り方が違います。
  3. 雰囲気と言葉づかい:落ち着いた雰囲気か、親しみやすい雰囲気か。絵文字を使うか、語尾は「です・ます」か。依頼主の過去の投稿や、目標にしているアカウントを見せてもらうと、すり合わせが早く進みます。
  4. 色と文字の決まり:店のロゴの色、使ってよい書体、画像に入れる文字の量。毎回の投稿で色や書体がそろうと、アカウント全体に統一感が出ます。
  5. 投稿の頻度と曜日:週に何回、何曜日の何時ごろに投稿するか。飲食店なら昼食前や夕方など、見てほしい時間に合わせます。
  6. 確認の流れ:誰が、いつまでに、どの方法で投稿の内容を確認するか。確認なしで投稿してよい範囲があるかも決めます。
  7. 書いてはいけないこと:値引きの約束、他店との比較、まだ決まっていない新商品の情報など、依頼主が出したくない情報を先に聞いておきます。

この7つは、最初の打ち合わせで聞き取り、1枚の文書にまとめて依頼主と共有しておくのがおすすめです。担当者が替わったときや、方針が変わったときにも、この文書を見直せば話が早く進みます。

とくに大切なのは、確認の流れです。依頼主が忙しくて確認が遅れると、投稿の予定日に間に合わなくなります。「投稿の3日前までに案を送り、前日までに返事がなければ案のとおり投稿する」のように、返事がないときの扱いまで決めておくと、予定どおりに投稿を続けられます。

1か月の作業の流れの例

副業で投稿代行を受けるときは、作業を毎日少しずつ進めるより、決まった日にまとめて進めるほうが、本業との両立がしやすくなります。週に3回投稿する依頼を、1か月単位で回す流れの例を挙げます。

月の初めに、依頼主と翌月の予定を決めます。季節の行事、新商品の発売、店の休業日など、翌月に起きることを聞き取り、投稿のテーマを12本ほど並べた予定表を作ります。依頼主に予定表を送り、了承をもらったら、写真などの素材を送ってもらう期日を決めます。

素材が届いたら、週末などのまとまった時間に、1週間から2週間分の投稿をまとめて作ります。画像を作り、キャプションとハッシュタグを書き、依頼主に確認を依頼します。同じ日にまとめて作ると、色づかいや言葉づかいがそろいやすく、作業の切り替えにかかる時間も減ります。

確認が済んだ投稿は、予約投稿の機能で日時を設定しておきます。予約しておけば、平日の昼間に本業で手が離せなくても、決めた時間に投稿されます。投稿の当日は、予定どおりに投稿されたかを確かめ、コメントがついていれば、取り決めた範囲で対応するか、依頼主に知らせます。

月の終わりには、その月の投稿の反応を見て、振り返りを依頼主に送ります。反応の多かった投稿の傾向を、翌月の予定表に反映させます。この繰り返しで、投稿の内容は少しずつ依頼主のお客様に合ったものになっていきます。

振り返りで見る数字は、依頼主の目的によって変わります。新しいお客様に知ってもらうことが目的なら、投稿がどれだけの人に表示されたか。来店や購入につなげることが目的なら、プロフィールのリンクがどれだけ押されたか、投稿がどれだけ保存されたか。数字をすべて並べるのではなく、目的にかかわる数字を2つか3つに絞って、前の月と比べて伝えると、依頼主にとって分かりやすい報告になります。

キャプションとハッシュタグの書き方

画像と並んで投稿の印象を左右するのが、投稿に添える文章(キャプション)とハッシュタグです。投稿代行では、依頼主の言葉で書かれているように見える文章を、毎回安定して書けることが求められます。

キャプションは、最初の1行から2行が大切です。Instagramでは、長いキャプションは途中までしか表示されず、続きは読む人が開いたときに表示されます。最初の数行で「何の投稿か」「読む人にとって何がうれしいか」が伝わるように書きます。飲食店なら「今週から秋の限定メニューが始まりました」、美容室なら「乾かすだけでまとまる、秋のショートスタイルです」のように、要点を先に書きます。

本文では、写真だけでは伝わらない情報を補います。料理なら使っている食材や味の特徴、商品なら大きさや使う場面、店の情報なら営業時間や予約の方法です。最後に、読む人にしてほしい行動を一言添えます。「ご予約はプロフィールのリンクから」「保存して、来店のときに見せてください」などです。

言葉づかいは、依頼主の過去の投稿に合わせます。依頼主が普段から使っている言い回しや、絵文字の使い方を一覧にしておくと、担当が替わっても文章の雰囲気がぶれません。依頼主が店頭で話している口調を、文章にそのまま移すくらいの感覚で書くと、自然な文章になります。

ハッシュタグは、投稿を探してもらうための目印です。店の名前、地域の名前、商品やサービスの種類、季節の話題を組み合わせて選びます。「#カフェ」のように投稿の数が非常に多いハッシュタグだけでは、ほかの投稿に埋もれてしまいます。「#駅名カフェ」「#地域名ランチ」のように、地域や用途で絞り込んだハッシュタグを混ぜると、近くに住む人や、その用途を探している人に届きやすくなります。毎回同じハッシュタグを機械的に並べるのではなく、投稿の内容に合ったものを選ぶことが大切です。

業種ごとの投稿の作り方の例

依頼主の業種によって、喜ばれる投稿の内容は変わります。投稿代行の依頼が多い4つの業種について、投稿の作り方の例を挙げます。

飲食店では、料理の写真が中心になります。新しいメニュー、季節の限定メニュー、定番メニューの紹介を回していくと、投稿の内容に困りません。料理だけでなく、仕込みの様子や店内の雰囲気、スタッフの紹介を混ぜると、店の人柄が伝わります。営業時間の変更や臨時休業のお知らせは、通常の投稿とストーリーズの両方で知らせると見落とされにくくなります。

美容室やサロンでは、施術の前後の写真や、髪型やネイルのデザインの紹介が中心です。写っているお客様の掲載の同意は、依頼主が必ず取っているかを確かめてください。施術にかかる時間や料金の目安、予約の方法を添えると、見た人が来店を考えやすくなります。

雑貨店や通販の店では、商品の写真と使う場面の写真を組み合わせます。商品だけを白い背景で撮った写真と、実際に部屋や手元で使っている写真を並べると、大きさや雰囲気が伝わりやすくなります。入荷のお知らせや、在庫が少なくなった商品の案内も、反応を得やすい投稿です。

採用を目的にしたアカウントでは、働く人の様子、職場の雰囲気、1日の仕事の流れを紹介します。求人の条件をそのまま画像にするより、働く人の言葉や、職場の小さな出来事を伝えるほうが、応募を考える人の関心を引きます。

どの業種でも、投稿の内容を「お知らせ」「商品やサービスの紹介」「人や店の雰囲気」の3つに分けて、偏らないように回していくと、見る人を飽きさせないアカウントになります。

アカウントの預かり方とセキュリティ

投稿代行では、依頼主のアカウントを操作することになります。アカウントの扱いは、依頼主の信用にかかわる大切な部分です。

まず、パスワードをそのまま受け取る形は、できるだけ避けたいところです。パスワードを共有すると、依頼主の個人情報やメッセージのやりとりまで見られる状態になり、万が一アカウントが乗っ取られたときに、受ける側が疑われることにもなります。Metaには事業者向けの管理の仕組みがあり、担当者ごとに権限を割り当てられる場合があるので、依頼主と一緒に公式のヘルプで方法を確かめ、パスワードを共有しない形にできないかを相談してください。

パスワードを預かる場合は、次の点を守ります。

  1. 預かったパスワードは、パスワード管理の道具に保存し、メモ帳やチャットに残したままにしない。
  2. 2段階認証の確認コードがどこに届くかを、依頼主と確かめておく。コードが依頼主のスマートフォンに届く場合は、ログインのたびに連絡が必要になる。
  3. 契約が終わったら、依頼主にパスワードを変更してもらう。
  4. 公共のWi-Fiでアカウントを操作しない。

予約投稿の機能を使えば、毎回ログインする必要が減ります。投稿の予定をまとめて設定しておくと、作業の時間をまとめて取れるので、副業の時間の使い方としても効率がよくなります。

守るべき決まり:ステマ規制・著作権・表現の制限

投稿代行では、法律やルールにかかわる場面がいくつかあります。依頼主の言うとおりに作ったとしても、内容に問題があれば、依頼主の信用を損ないます。

1つ目は、ステルスマーケティングの規制です。ステルスマーケティングとは、広告であるのに広告であることを隠して発信することです。2023年10月1日から、景品表示法の規制の対象になりました。

広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことがいわゆる「ステルスマーケティング」です。 出典: 消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

消費者庁の説明では、規制の対象になるのは商品やサービスを提供する事業者(広告主)で、依頼を受けた第三者は対象にならないとされています。とはいえ、投稿代行を受ける側は、依頼主の広告を作る立場です。たとえば、依頼主のアカウントで投稿するのではなく、ほかの人の名前で「お客様の感想」として投稿してほしいと頼まれた場合は、広告であることが分からない投稿になるおそれがあります。こうした依頼は受けず、依頼主にも規制の内容を伝えてください。

2つ目は、著作権と肖像権です。インターネットで見つけた写真やイラストを、許可なく投稿に使うことはできません。素材サイトの画像を使う場合も、商用で使えるか、加工してよいか、クレジットの表記が必要かを、サイトの利用規約で確かめます。お客様や従業員が写った写真を使うときは、本人が掲載に同意しているかを依頼主に確かめてください。

3つ目は、表現の制限です。化粧品、健康食品、医療や美容の施術などは、効果や効能について表現できる範囲が法律で決められています。「必ず痩せる」「シミが消える」のような表現は、依頼主が望んでも書くべきではありません。こうした業種の仕事を受けるときは、依頼主がどのような表現の基準を持っているかを確かめ、判断に迷う表現は依頼主の確認を得てから投稿します。

必要な技能と道具

投稿代行を副業で始めるときに、最低限そろえたい技能と道具を整理します。

技能の面では、画像編集、文章、Instagramの機能への理解の3つが土台になります。画像編集は、写真の明るさや色の調整、文字入れ、複数の画像の統一感を出す程度ができれば、多くの依頼に応えられます。文章は、短い文で要点を伝える力と、依頼主の言葉づかいに合わせる力が求められます。Instagramの機能は、通常の投稿、複数枚の投稿、ストーリーズ、リール、予約投稿など、依頼主が使いたい機能を一通り操作できることが前提です。

道具は、パソコンかスマートフォン、画像編集のアプリ、素材を保管する場所があれば始められます。テンプレートを使って画像を作れるデザインの道具は、無料で使える範囲が広いものも多く、文字入れや色の統一がしやすくなります。依頼主ごとに色や書体のテンプレートを作っておくと、毎回の作業時間を大きく減らせます。

素材の管理も大切です。依頼主から預かった写真、作った画像、キャプションの下書きを、依頼主ごとにフォルダを分けて保存します。過去の投稿の素材を探しやすくしておくと、季節のイベントの投稿を翌年に作り直すときにも役立ちます。

投稿代行に向いている人、向いていない人

投稿代行の仕事は、画像や文章を作るのが好きな人なら誰でも向いているように見えますが、実際には向き不向きがはっきり出る仕事です。始める前に、自分に合うかを考えておくと、途中で行き詰まることを防げます。

向いているのは、依頼主の言葉や好みに合わせて作ることを楽しめる人です。投稿代行で作るのは、自分の作品ではなく、依頼主の店や会社の発信です。自分の好きな色づかいや言い回しを出すより、依頼主らしさを再現することが求められます。人の話を聞いて、それを形にすることが得意な人は、この仕事で力を発揮しやすいでしょう。

決まった予定を守ることが苦にならない人も向いています。投稿代行は、週に何回、何曜日に投稿するという約束を、何か月も続ける仕事です。1回ごとの出来の良さより、毎回欠かさず予定どおりに投稿されることのほうが、依頼主にとっては価値があります。

反対に、本業の繁忙期に時間がまったく取れなくなる人は、引き受ける数に注意が必要です。投稿が止まると、依頼主のアカウントの発信も止まってしまいます。繁忙期が分かっている場合は、その前に投稿をまとめて作り、予約しておく段取りが欠かせません。

また、依頼主との連絡をこまめに取るのが負担に感じる人には、連絡の手間が少ない形の仕事から始めることをおすすめします。素材と指示が最初にまとまって届き、確認も1回で済む形の依頼であれば、やりとりの負担を抑えながら経験を積めます。

案件の探し方と提案の書き方

投稿代行の案件を探す場所は、主に3つあります。

1つ目は、業務委託のマッチングサイトやクラウドソーシングです。「Instagram 投稿」「SNS 投稿代行」「SNS 運用」などで探すと、1か月単位や1投稿単位の募集が見つかります。

2つ目は、自分の得意な分野の事業者に、直接声をかけることです。飲食店で働いた経験がある人なら飲食店、美容の仕事をしていた人なら美容室やサロンというように、業種の事情が分かる分野を選ぶと、依頼主の悩みを理解しやすく、提案にも説得力が出ます。

3つ目は、知り合いの事業者からの紹介です。最初の1件は、知り合いの店の投稿を手伝い、それを実績として紹介してもらう形で始める人も少なくありません。

提案の文面には、次の4つを入れると、依頼主が判断しやすくなります。

  1. 依頼主のアカウントを見たうえでの一言(「料理の写真は魅力的なので、メニューの説明を添えると来店につながりやすいと考えます」など)
  2. 受けられる作業の範囲と、受けない作業
  3. 1か月の投稿数と報酬、修正の回数
  4. 過去に作った投稿の見本

実績がない段階では、架空の店を想定した見本の投稿を3つから5つ作っておくと、自分の技能を見せられます。見本を作るときも、実在の店の写真やロゴを無断で使わないように注意してください。

契約と副業の手続きで確かめること

投稿代行を業務委託で受けるときは、口約束で始めず、条件を文書で残しておくことが大切です。2024年11月に施行されたフリーランス法は、個人で仕事を受ける人に仕事を頼む事業者に、仕事の内容、報酬の額、支払期日などを書面やメールで示すよう求めています。依頼主が条件を示してくれない場合は、受ける側から条件をまとめたメールを送り、了承の返事をもらっておくと、後から確かめられます。

文書に残したい項目は、作業の範囲、1か月の投稿数、修正の回数、確認の流れ、報酬の額と支払いの期日、契約の期間と途中で終える場合の扱い、作った画像の権利の扱いです。作った画像を、契約が終わったあとも依頼主が使い続けてよいか、自分の実績として見せてよいかは、とくに後から問題になりやすい項目です。

会社員が副業として受ける場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかを先に確かめてください。お金の面では、国税庁の案内によると、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると所得税の確定申告が必要になります。

給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額( 給与所得 、 退職所得 を除く。)の合計額が20万円を超える人 出典: 国税庁 No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」

ここでいう所得とは、受け取った報酬から、画像編集の道具の費用などの経費を差し引いた金額のことです。20万円以下で所得税の確定申告が要らない場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあるので、住んでいる市区町村の窓口で確かめてください。個別の扱いは事情で変わるため、迷ったときは税務署に相談するのが確実です。

続けるためのコツと、よくあるつまずき

投稿代行は、1回きりの仕事より、毎月続く仕事になりやすいのが特徴です。続けて依頼してもらうためのコツと、つまずきやすい場面を整理します。

続けるためのコツは、月に1回、簡単な振り返りを依頼主に送ることです。反応の多かった投稿、少なかった投稿、来月試したいことを数行でまとめるだけでも、依頼主は「任せてよかった」と感じます。数字の報告は細かすぎると読まれないので、依頼主の目的にかかわる数字を2つか3つに絞ります。

つまずきやすいのは、依頼主との連絡が途切れる場面です。素材の写真が届かない、確認の返事が来ないといった理由で、投稿が止まってしまうことがあります。素材が届かないときに使える、店の雰囲気や季節の話題の投稿をいくつか用意しておくと、予定どおりに投稿を続けられます。

もう1つは、作業の範囲が少しずつ広がっていく場面です。最初は投稿の制作だけだったのに、コメントへの返信、問い合わせへの対応、チラシの作成と、頼まれる仕事が増えていくことがあります。契約の範囲を超える作業は、追加の料金を提示するか、断るかを判断し、その場で引き受けないことが、副業を長く続ける秘訣です。

仕事のデータから見る、SNSの制作の仕事の広がり方

業務委託のマッチングを長く運営してきた立場から見ると、SNSの投稿代行は、ほかの制作の仕事と組み合わせて広がっていく仕事です。画像を作る力を伸ばせばバナーやチラシのデザインへ、文章を書く力を伸ばせばWebサイトの記事やメルマガの執筆へと、受けられる仕事の幅が広がります。

画像の制作を軸にするなら、デザイナーの年収・単価相場で、デザインの仕事全体の報酬の傾向を確かめておくと、自分の報酬を判断する目安になります。デザインの仕事で独立した人の働き方は、Webデザイナー 年収のリアル:30代フリーランスが語る稼ぎ方とキャリアパスでも紹介しています。

文章を軸にするなら、キャプションの作成で身につけた「短い文で伝える力」は、Webライターの仕事にそのまま活かせます。文章の仕事の単価の上げ方は、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで詳しく扱っています。依頼主とのやりとりの文章や、提案書の書き方を体系的に学びたい人は、ビジネス文書検定の内容も参考になります。

運営者として見てきた限りでは、長く依頼が続く人ほど、画像の出来より、依頼主の手間を減らすことを大切にしています。素材の受け渡しの仕組みを整え、確認の手間を減らし、月に1回の振り返りで次の打ち手を一緒に考える。こうした一手間が、「この人に任せると楽」という信頼につながります。仲介の手数料が乗らない直接の取引では、依頼主は同じ予算で頼める投稿の数が増え、受ける側も手取りが厚くなります。双方が得をする関係が、長い付き合いの土台になっていると感じます。

投稿代行から仕事を広げるときは、いきなり分野を変えるより、いまの依頼主から頼まれる隣の仕事を受けていくのが自然です。投稿の画像を作っている店からは、店頭のポップやメニュー表の依頼が、キャプションを書いている会社からは、Webサイトのお知らせやブログの依頼が来ることがあります。こうした依頼に応えるうちに、自分の得意な分野がはっきりしてきます。

SNSの制作や発信の仕事に求められる技能は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも、マーケティングの仕事の広がりとして紹介しています。

よくある質問

Q. インスタ投稿代行の副業は未経験でも始められますか?

始められます。画像編集と文章の基本ができれば、画像の作成、キャプションの作成、ハッシュタグの選定、投稿作業といった作業から受けられます。実績がない段階では、架空の店を想定した見本の投稿を3つから5つ作り、提案のときに見せられるようにしておくと、依頼主が判断しやすくなります。

Q. 投稿代行の報酬はどう決めればよいですか?

1投稿あたりの作業時間を測り、1か月の投稿数と掛け合わせて作業時間を出してから、報酬が見合うかを考えます。修正の時間や素材を探す手間も見込みに入れてください。修正の回数を報酬に含める範囲を決め、それを超える修正は別料金にすると、作業時間が読みやすくなります。

Q. 依頼主のアカウントのパスワードを預かっても大丈夫ですか?

パスワードの共有はできるだけ避け、担当者ごとに権限を割り当てられる方法がないか、依頼主と公式のヘルプで確かめるのが安全です。預かる場合はパスワード管理の道具に保存し、2段階認証のコードの届き先を確かめ、契約が終わったら依頼主にパスワードを変更してもらいます。

Q. 投稿代行で気をつけるべき法律はありますか?

広告であることを隠した投稿は、2023年10月1日から景品表示法のステルスマーケティング規制の対象です。ほかの人の名前で感想を装う投稿の依頼は受けないようにします。素材の著作権や写っている人の同意、化粧品や健康食品の効果の表現にも注意が必要です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月14日最終更新:2026年10月15日
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