iMacの初期化|データを消して手放す手順


この記事のポイント
- ✓手放す前の準備から順に説明します
- ✓iCloudやiMessageのサインアウト
- ✓「すべてのコンテンツと設定を消去」と復旧からの消去・再インストール
iMacの初期化を調べている人の多くは、買い替えや故障をきっかけに、使い終わったiMacを売る、人に譲る、下取りやリサイクルに出すところまで来ています。気になっているのは、中に残った写真や仕事のファイル、パスワードを本当に消し切れるのか、そして自分のiMacではどの手順を選べばよいのか、という2点のはずです。結論から書くと、iMacの初期化は「機種を見分ける」「データを控える」「Appleのサービスからサインアウトする」「機種に合った方法で消去する」「設定を始めずに電源を切る」の5段階で進めれば、迷わずに終えられます。この記事では、Appleの公式サポートに書かれている今日時点の手順に沿って、Intelを搭載した古いiMacと、Appleシリコンを搭載した新しいiMacの両方の進め方を説明します。消去の前に、複数の場所に散らばったファイルを1つの画面で見渡して控えを取りたい人向けに、Mac用のファイル管理アプリ Atriens を使う方法にも触れます。
iMacの初期化が必要になる場面と、手放す前の現状
iMacは机の上に据えて何年も使う機械なので、手放すころには、最初に設定したときから大量の情報がたまっています。写真や書類だけではありません。Safariに保存したパスワード、メールのアカウント、メッセージの履歴、仕事で受け取った取引先の資料、会計ソフトのデータなど、他人に見られて困る情報がまとめて入っています。ごみ箱を空にしたり、ユーザーのフォルダを手で削除したりするだけでは、アカウントの紐付けや設定が残り、次の持ち主が使い始められないこともあります。
初期化が必要になる場面は、大きく分けて4つあります。
- 中古の買取店やフリマアプリで売る
- 家族や知人に譲る
- 新しいMacを買うときに下取りに出す
- 壊れた、または古くなったのでリサイクルに出す
どの場面でも、やることの中心は同じです。中のデータを控えたうえで消去し、Appleのアカウントとの紐付けを外し、工場から出荷されたときと同じ状態にして渡します。
使い終わったパソコンを手放す人は少なくありません。家庭向けのパソコンの回収を担う一般社団法人パソコン3R推進協会は、2025年度のパソコンメーカーによる使用済パソコンの回収再資源化の実績を258.7千台と公表しています。これはメーカーが回収した分だけの数字で、中古として売られたり譲られたりした台数はさらに多くあります。手放す台数が多い分だけ、消し忘れたデータが次の持ち主の手に渡る機会もあるということです。
もう1つ知っておきたいのは、iMacの初期化の手順が機種によってはっきり分かれていることです。2021年以降に発売されたAppleシリコン搭載のiMacと、2020年の27インチのiMac、そしてiMac Proは、システム設定から数回のクリックで初期化できます。それより前のIntel搭載のiMacは、macOS復旧という仕組みから起動して、ディスクを消去し、macOSを入れ直す必要があります。検索して見つかる解説が「2018年以前のMac」「T2チップ」といった言葉で分かれているのはこのためです。最初に自分のiMacがどちらに入るかを確かめると、その後の手順を半分に絞り込めます。
初期化の前に確かめること:自分のiMacの種類を見分ける
iMacの初期化の手順を選ぶ前に、手元のiMacが次の3つのどれに当たるかを確かめます。
| iMacの種類 | 当てはまるモデル | 使える初期化の方法 |
|---|---|---|
| Appleシリコン搭載 | 2021年以降に発売されたiMac | 「すべてのコンテンツと設定を消去」 |
| Apple T2セキュリティチップ搭載 | iMac(Retina 5K、27インチ、2020)とiMac Pro | 「すべてのコンテンツと設定を消去」(macOS Monterey以降) |
| 上記以外のIntel搭載 | 2019年以前の一般的なiMacなど | macOS復旧からディスクを消去して再インストール |
Appleシリコンとは、Appleが自社で設計したM1やM3などのチップのことで、Intelのプロセッサに代わって2020年の後半から順に採用されています。T2セキュリティチップとは、Intel搭載のMacの一部に組み込まれた、暗号化や起動の安全を受け持つ補助のチップのことです。Appleは、T2チップを搭載したiMacを「iMac(Retina 5K、27インチ、2020)とiMac Pro」と案内しています。
見分け方は簡単です。画面の左上にあるAppleメニューから「このMacについて」を開きます。「チップ」という項目にApple M1などの名前が出ていればAppleシリコン搭載で、「プロセッサ」という項目にIntelの名前が出ていればIntel搭載です。Intel搭載の場合は、さらにT2チップの有無を見ます。「option」キーを押しながらAppleメニューから「システム情報」を選び、サイドバーで「コントローラ」または「iBridge」を選ぶと、右側に「Apple T2チップ」と表示されるかどうかで分かります。
あわせて、今入っているmacOSの版も確かめておきます。T2チップを搭載したiMacで「すべてのコンテンツと設定を消去」を使うには、macOS Monterey 12以降が入っている必要があります。古い版のままなら、先にアップデートするか、Intel搭載の古いiMacと同じ復旧からの手順を選びます。
ゲームの例えでいうと、ここはステージを選ぶ前に自分のキャラクターの職業を確かめる場面です。同じ「iMac」という名前でも、中のチップが違えば使える技が違います。この確認に数分かけるだけで、合わない手順を試して途中で止まる失敗を避けられます。
なお、機種名そのものは「このMacについて」の画面の上のほうに「iMac(24-inch, 2023)」のような形で表示されます。売るときの商品説明にもこの名前を使うので、メモしておくと後の手間が減ります。
消去する前の準備1:データの控えを取り、散らばったファイルを集める
初期化を始めると、iMacの中のデータはすべて消去されます。Appleの公式サポートも、作業の前に次のように注意しています。
以下の手順を行うと、Macからすべてのデータが消去されます。最初にMacをバックアップしておくと、そのバックアップを使って新しいMacにファイルを復元できます。 出典: support.apple.com
控えの取り方は、Appleの案内では主に3つです。
- Time Machineで外付けのディスクにまるごと控える。Time MachineはMacに入っているバックアップの機能で、アプリ、写真、メール、書類などをまとめて保存できます。新しいMacを買うなら、この控えから中身を移せます
- iCloudと同期して保存する。写真、連絡先、カレンダー、メモ、パスワードなどはiCloudに保存しておけば、新しいMacで同じApple Accountにサインインするだけで戻ります。ただし、iCloudストレージの容量を使います
- 必要なファイルだけを外付けのディスクに手で写す。Finderでドラッグするだけで写せるので、仕事のファイルだけを選んで残したい場合に向いています
新しいMacが手元にあるなら、移行アシスタントで古いiMacから直接中身を移す方法もあります。どの方法でも、控えを取ったあとに、実際に別の機械で開けるかを数ファイルだけでも確かめておくと安心です。控えが壊れていたことに消去のあとで気づいても、取り返しがつきません。
仕事でiMacを使ってきた人がつまずきやすいのは、ファイルが1か所にまとまっていないことです。書類フォルダの中の見積書、外付けのディスクに保存した素材、デスクトップに残した作業中のファイル、ダウンロードフォルダに入ったままの契約書のPDFなど、長く使うほど保存先は散らばります。Time Machineでまるごと控えれば内蔵のディスクの分は残りますが、外付けのディスクの中身は別に考える必要があります。
散らばったファイルを見渡す方法
まずはFinderの標準の機能で整理できます。Finderのサイドバーに外付けのディスクやよく使うフォルダを並べ、検索で「種類」や「最終変更日」を条件にして探せば、残すべきファイルの見当がつきます。タグを付けて「残す」「捨てる」に分けておくのも有効です。
それでも、案件ごとのファイルが内蔵のディスクと外付けのディスクにまたがっていて、どこに何があるかを1つの画面で見渡しながら控えを取りたい場合は、Mac用のファイル管理アプリ Atriens が候補になります。公式サイトによると、Atriensのサイドバーでは、外付けのディスクの資料を書類フォルダの案件の下に並べるといった形で、ディスク上では別々の場所にあるフォルダを1つの項目の下にまとめて表示でき、そのときファイルそのものは元の場所から動きません。あちこちから集めたファイルを一時的に集めておく「シェルフ」という機能や、スペースキーで中身を確かめるクイックルック、複数の場所を開いたまま行き来できるタブもあるので、消去の前に「この案件の資料は全部控えたか」を確かめながら外付けのディスクへ移す作業に使えます。Macの中でできることは期限なく無料で、アカウントの登録も要りません。対応しているのはmacOS 14以降です。Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。Atriensはバックアップの機能を持つアプリではないので、控えそのものはTime Machineや外付けのディスクへのコピーで作ってください。
消去する前の準備2:サインアウトと紐付けの解除
データの控えが取れたら、次はApple Accountやサービスとの紐付けを外します。ここを飛ばすと、次の持ち主がiMacを使い始められなかったり、自分のアカウントの一覧に手放したiMacが残り続けたりします。
Appleの「Macを売却、譲渡、下取り、リサイクルする前にやっておくべきこと」に沿うと、準備は次の順になります。
- AppleCareに加入しているなら、解約するか、新しい持ち主に移す
- iTunesからサインアウトする。macOS Catalina 10.15以降なら、この手順は省いてかまいません。古い版では、iTunesのメニューバーの「アカウント」から「認証」、「このコンピュータの認証を解除」の順に選びます
- iCloudからサインアウトする。macOS Ventura 13以降なら、Appleメニューの「システム設定」でサイドバーの自分の名前をクリックし、下にスクロールして「サインアウト」をクリックします。Monterey以前は「システム環境設定」の「Apple ID」から進みます
- iMessageからサインアウトする。メッセージアプリのメニューバーで「メッセージ」から「設定」(または「環境設定」)を選び、「iMessage」の画面で「サインアウト」をクリックします
- Bluetoothのキーボードやマウスを今後も別の機械で使うなら、ペアリングを解除する
iCloudからサインアウトすると、iCloudのデータのコピーをこのiMacに残すかどうかを聞かれます。Appleは、このあと消去するので、コピーを残すほうを選んだほうが早く済むと案内しています。サインアウトすると、「探す」の機能もこのiMacで止まります。「探す」が有効なまま手放すと、アクティベーションロックという盗難防止の仕組みが働き、次の持ち主がApple Accountのパスワードを求められて先に進めなくなることがあります。サインアウトはこれを外す意味もあります。
Bluetoothの解除で注意したいのは、iMacに付属のキーボードとマウスが1組しかない場合です。両方のペアリングを解除すると、残りの手順を進めるためにUSBのキーボードとマウスをつなぐ必要が出てきます。付属品ごと手放すなら、解除せずにそのまま進めて問題ありません。アクセサリの名前に自分の名前が入っている場合は、名前を変えておきます。
仕事のアプリのライセンスも外しておく
仕事でiMacを使ってきた人は、Appleのサービスのほかに、有料のアプリのライセンスにも目を向けます。デザインや動画編集のソフト、会計ソフト、フォントの管理アプリなどは、1つのライセンスで使える台数に上限があるものが多く、古いiMacで認証を外さずに手放すと、新しいMacで使える台数が減ったままになります。手順はアプリごとに違うので、それぞれのアプリのアカウントの画面やヘルプで「認証の解除」「サインアウト」「デバイスの削除」を確かめてから進めます。
ゲームの開発でも、開発用の機材を入れ替えるときは、ゲームエンジンのライセンスや配信プラットフォームの開発者アカウントの紐付けを先に外します。後回しにすると、新しい機材で作業を始めた日に認証で止まり、半日つぶれることがあります。iMacでも同じで、消去の前にサインアウトの一覧を作って順に消し込むのが確実です。
手順1:「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化する(新しいiMac)
Appleシリコン搭載のiMac(2021年以降)と、T2チップを搭載したiMac(Retina 5K、27インチ、2020)とiMac Proは、「すべてのコンテンツと設定を消去」という機能で初期化できます。Appleはこの機能を、今入っているmacOSはそのままに、すべてのデータ、設定、アプリをすばやく安全に消去できるものだと説明しています。この機能が使えるなら、復旧から起動してディスクを消去する手順は要りません。
手順は次のとおりです。
- 画面の左上にあるAppleメニューから「システム設定」を選ぶ
- サイドバーの「一般」をクリックし、右側で下にスクロールして「転送またはリセット」をクリックする
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をクリックする
- 画面の案内に従って進める。途中で、iMacにログインするときのパスワードと、Apple Accountのパスワードを求められる
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」ボタンが表示されたら、クリックして進む
途中で、Apple AccountやiCloudにもう一度サインインするかどうかを確かめる画面が出ることがあります。Appleは、このメッセージは無視して「すべてのコンテンツと設定を消去」をクリックするよう案内しています。
消去が終わるとiMacが再起動します。Bluetoothのキーボードやマウスの電源を入れるよう求められたら入れ、30秒以内につながらない場合は、いったん電源を切って入れ直します。Wi-Fiの選択を求められたら、ネットワークを選ぶかケーブルをつなぎます。iMacはインターネットにつないでアクティベートされ、もう一度再起動して、初めて設定するときと同じ設定アシスタントの画面が出ます。
ここが手放す人にとって大事な場面です。売る、譲る、下取りに出すなら、設定アシスタントは使いません。そのまま電源ボタンを、電源が切れるまで押し続けます。ここで国や言語を選び始めてしまうと、工場出荷時の状態ではなくなります。
macOS Monterey 12のiMacでこの機能を使う場合は、Appleメニューから「システム環境設定」を開き、メニューバーの「システム環境設定」のメニューから「すべてのコンテンツと設定を消去」を選びます。画面の名前が違うだけで、進み方は同じです。
修理に出したことがあるiMacの場合
Appleは、Appleシリコン搭載のMacでmacOS 26以降を使っていて、以前に修理したことがある、または修理したかどうか分からない場合は、修理アシスタントで未完了の修理がないかを確かめるよう案内しています。中古で買ったiMacをさらに手放す場合など、修理の履歴が分からないときは、この確認を先に済ませます。
手順2:Intel搭載の古いiMacを復旧から消去して再インストールする
T2チップを持たないIntel搭載のiMacでは、「すべてのコンテンツと設定を消去」が使えません。代わりに、macOS復旧から起動し、ディスクユーティリティでディスクを消去し、macOSを入れ直します。macOS復旧とは、Macに内蔵されている修理用の小さなシステムのことで、macOSの再インストール、起動ディスクの修復や消去、Time Machineの控えからの復元ができます。
macOS復旧から起動する
- iMacの電源が切れていることを確かめる。通常どおり終了できない場合は、電源ボタンを10秒ほど押し続けて切る
- 電源ボタンを押して放し、すぐにキーボードの「command(⌘)」と「R」を長押しし、Appleのロゴか回転する地球儀が出るまで押し続ける
- ネットワークの選択を求められたら、Wi-Fiを選ぶかケーブルをつなぐ
- 起動ディスク(Macintosh HDなど)を選び、パスワードが分かるユーザーを選んでログインのパスワードを入れる
ユーティリティの一覧が出れば成功です。起動の手順はAppleの「macOS復旧から起動する方法」に、Appleシリコン搭載とIntel搭載に分けて書かれています。キーを押す時間が遅れると、ふだんどおり起動してしまいます。その場合は、もう一度電源を切ってやり直します。Bluetoothのキーボードは起動時に認識されるまで時間がかかることがあるので、数秒待ってからキーを押すか、有線のキーボードを使います。
内蔵の復旧から起動できないときは、インターネット経由の復旧が自動で始まり、回転する地球儀が表示されます。「option」「command」「R」を同時に押すとお使いのiMacが対応する最新のmacOSが、「shift」「option」「command」「R」を同時に押すと出荷時に入っていたmacOSか、それに一番近い現在も提供されている版が、それぞれ入れ直しの候補になります。手放すときは、出荷時に近い版を入れておくと、次の持ち主が好きな版にアップデートしやすくなります。
ディスクユーティリティで消去する
- ユーティリティの一覧で「ディスクユーティリティ」を選び、「続ける」をクリックする
- サイドバーで「Macintosh HD」を選ぶ
- ツールバーの「消去」をクリックし、名前は「Macintosh HD」、フォーマットは「APFS」か「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を指定する。どちらにするかはディスクユーティリティが勧めてくれる
- 「ボリュームグループを消去」をクリックする。このボタンがなければ「消去」をクリックする
- Apple Accountの情報を求められたら入れる
- 以前に自分で別の内蔵ボリュームを作っていたなら、同じ手順でそれも消去する
- 終わったらディスクユーティリティを終了して、ユーティリティの一覧に戻る
macOSを再インストールして、設定せずに終了する
ユーティリティの一覧で「macOSを再インストール」を選び、「続ける」をクリックして画面の案内に従います。インストール中はiMacが何度か再起動したり、数分何も表示されなくなったりしますが、スリープさせずに終わるまで待ちます。インストールが終わって設定アシスタントが表示されたら、設定を続けずに「command」と「Q」を押してシステムを終了します。
最後に、Intel搭載のiMacではNVRAMをリセットします。NVRAMとは、音量や画面の解像度、起動ディスクの選択などの設定を覚えておく小さなメモリのことで、Appleはこのリセットを、Intel搭載のMacを手放す前の最後の手順として勧めています。iMacを終了したあと電源を入れ、すぐに「option」「command」「P」「R」の4つのキーを約20秒押し続けてから放します。起動後に設定アシスタントが出たら、ここでも設定を続けずに「command」と「Q」で終了します。
初期化でつまずきやすい場面と、その対処
手順どおりに進めても、途中で止まる場面があります。よくあるものを、Appleの案内に沿って整理します。
ログインのパスワードやApple Accountのパスワードを忘れた
消去の途中では、iMacにログインするパスワードと、Apple Accountのパスワードの両方を求められます。どちらかを忘れていると先に進めません。Apple Accountのパスワードは、iPhoneなどほかのApple製品や、Appleのアカウントの再設定の手順で変えられます。消去を始める前に、両方のパスワードが通ることを確かめておくのが一番の対策です。
「ほかのボリュームを消去する必要がある」と表示された
「すべてのコンテンツと設定を消去」の前にこのメッセージが出た場合は、Boot CampでWindowsを入れている可能性があります。Boot Campとは、IntelのMacでWindowsも使えるようにする仕組みです。その場合は、Boot Campを使ってWindowsとその区画を削除してから、もう一度消去を始めます。
復旧からのインストールが始まらない、ネットワークのエラーが出る
macOS復旧からmacOSを入れ直すには、インターネットへの接続が必要です。Appleは、接続時にログインの画面が出るホテルや店のWi-Fi、会社で使われる認証付きのネットワークなどでは、復旧からのインストールができない場合があると案内しています。自宅のWi-Fiか有線のケーブルでつなぎ直すと進むことが多くあります。回転する地球儀と感嘆符が出た場合も、まずは接続を疑い、別のネットワークで試します。
ディスクユーティリティに「Macintosh HD」が出ない
内蔵の起動ディスクは、ふつうサイドバーの先頭に出ます。出ない場合は、いったんシステムを終了し、外付けのディスクなど必須でない機器をすべて外してからやり直します。それでも表示されない、または消去できないと出る場合は、ディスクの故障が考えられ、修理が必要になることがあります。
古いiMacで、どうしても起動しない
電源を入れても画面が真っ暗のままといった場合は、Appleの「Macが起動しない場合」の案内を先に確かめます。修理しても割に合わない古いiMacを処分するなら、メーカーの回収を使う方法があります。データの消去が自分でできない状態で手放すときは、回収先がデータの消去をどう扱っているかを事前に確かめます。
初期化のメリットとデメリット、手放し方ごとの注意
初期化を自分で済ませてから手放すことには、はっきりしたメリットがあります。
- 写真、書類、パスワード、メッセージなどの個人の情報が次の持ち主に渡らない
- Apple Accountとの紐付けが外れるので、次の持ち主がすぐに使い始められる
- 買取の査定で「初期化済み」として扱われ、手続きが早く進みやすい
- 自分の手で消したことを確かめられるので、手放したあとに不安が残らない
一方で、デメリットもあります。
- 控えを取り忘れたデータは戻らない
- 古いIntel搭載のiMacでは、macOSをインターネットから入れ直すため、回線の状態によって時間がかかる
- サインアウトやライセンスの解除を忘れると、あとから自分のアカウントの画面で手放した機械を削除する手間が出る
デメリットのほとんどは、準備の段階で防げます。控えの確認、パスワードの確認、サインアウトの一覧の3つを先に済ませておけば、初期化そのものは落ち着いて進められます。
売る、譲る、下取り、リサイクルの違い
フリマアプリや買取店で売る場合は、初期化のあとに設定アシスタントを進めずに電源を切った状態で渡します。商品説明には「このMacについて」で確かめた機種名を書き、付属品の有無も添えます。
家族や知人に譲る場合も、手順は同じです。身内だからと初期化を省くと、相手のApple Accountでサインインできず、結局あとから消去し直すことになります。
新しいMacの購入時に下取りに出す場合は、Apple Trade Inなどの下取りの案内に従います。下取りの条件や手順は時期によって変わるので、申し込む前に公式の案内を確かめます。
リサイクルに出す場合は、Appleの再利用およびリサイクルのプログラムなど、メーカーの回収の窓口を使います。リサイクルに出すiMacでも、データの消去は自分で済ませておくのが基本です。
仕事でiMacを使ってきた人が気をつけること
在宅で仕事をしている人や個人で事業をしている人にとって、iMacの初期化は、取引先から預かった情報の扱いの問題でもあります。業務委託の契約や秘密保持契約(NDA)には、契約が終わったときや機材を処分するときに、預かった資料を削除するよう求める条項が入っていることがあります。iMacを手放す前に、進行中や過去の契約を見直し、資料の返却や削除の決まりがないかを確かめます。
控えを取るときにも、取引先の資料の扱いに注意します。契約の終わった案件の資料まで外付けのディスクにまるごと控えて、そのまま何年も持ち続けるのは、契約によっては望ましくありません。残す必要のある自分の作品や請求書の控えと、削除すべき取引先の資料を分けてから控えを取ると、あとで整理し直す手間が省けます。
取引先によっては、データを消去したことの報告を求められる場合があります。そのときは、いつ、どの機材を、どの方法で消去したかを記録しておきます。「すべてのコンテンツと設定を消去」か、復旧からのディスクの消去かといった方法の名前と日付を残しておけば、問われたときに答えられます。
確定申告に使う帳簿や請求書、領収書のデータも、消去の前に必ず控えます。会計ソフトがクラウド型なら手元に残す必要はありませんが、手元のアプリで管理している場合は、データの書き出しの方法をアプリのヘルプで確かめておきます。
在宅で受ける仕事の中には、機材の入れ替えそのものを手伝う仕事もあります。業務のIT化を手伝う仕事の広がりはAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、パソコンやネットワークの安全にかかわる仕事はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で整理しています。
機材の入れ替えと、在宅で働く人の仕事の見通し
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く仕事を続ける人ほど、機材の入れ替えを「作業が止まらないように段取りする仕事」として扱っています。新しいMacを先に用意し、移行を済ませて数日使い、問題がないと確かめてから古いiMacを初期化する。この順番を守る人は、入れ替えの日に納期を落とすことがありません。反対に、古いiMacを先に消してから新しい機材の設定に取りかかると、ライセンスの認証や控えの不備で作業が止まり、取引先への連絡が遅れる場面を何度も見てきました。
もう1つの傾向は、取引先との関係が長く続く人ほど、データの扱いを先回りして伝えていることです。「機材を入れ替えるので、旧機材のデータはこの日に消去します」と一言伝えておくだけで、相手は安心します。こうした小さな気配りが「この人に任せると楽だ」という評価につながり、継続の依頼になります。仲介の手数料がかからない直接取引では、同じ予算で依頼者はより多く頼め、受ける側の手取りは厚くなります。そうした関係を長く保つ土台になるのが、こうした情報の扱いの丁寧さです。
iMacのような機材を使って受ける仕事は幅広くあります。Macでアプリやゲームを作る仕事はアプリケーション開発のお仕事で、iMacの大きな画面を生かすデザインの仕事の報酬の目安はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。機材を入れ替えるこの機会に、使い終わったiMacをきれいに初期化して手放し、新しい環境でどんな仕事を受けるかを考えてみてください。
よくある質問
Q. iMacを初期化すると、iCloudに保存した写真も消えますか?
iMacの初期化で消去されるのは、iMacの中に保存されたデータです。iCloudに保存されている写真や連絡先は、iCloudに残ります。ただし、iMacにしか保存していない写真や、iCloudと同期していないファイルは戻らないので、初期化の前にTime Machineや外付けのディスクに控えを取り、別の機械で開けることを確かめておいてください。
Q. 自分のiMacが「すべてのコンテンツと設定を消去」に対応しているか、どう確かめますか?
Appleメニューの「このMacについて」で「チップ」と表示されればAppleシリコン搭載で対応しています。「プロセッサ」と表示されるIntel搭載の場合は、「option」キーを押しながら「システム情報」を開き、「コントローラ」または「iBridge」でApple T2チップの表示があり、macOS Monterey以降が入っていれば対応しています。
Q. 初期化のあと、設定アシスタントの画面が出たらどうすればよいですか?
売る、譲る、下取りに出す場合は、設定を始めずに電源を切ります。「すべてのコンテンツと設定を消去」のあとは電源ボタンを電源が切れるまで押し続け、復旧から再インストールしたあとは「command」と「Q」でシステムを終了します。国や言語を選び始めると工場出荷時の状態ではなくなるので、次の持ち主に設定を任せます。
Q. iCloudからサインアウトし忘れたまま手放してしまったら、どうなりますか?
「探す」が有効なまま手放すと、アクティベーションロックが働き、次の持ち主が使い始められないことがあります。手放したあとでも、iPhoneなど手元の機械やWebブラウザから自分のApple Accountの画面を開き、デバイスの一覧からそのiMacを削除できます。気づいた時点で早めに削除し、相手にも伝えておくと手続きが進みます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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