自宅で内職を始めたい人へ 仕事の種類と応募から納品までの流れ


この記事のポイント
- ✓自宅で内職を始めたい人に向けて
- ✓応募から材料の受け取り・納品・工賃の受け取りまでの流れを解説します
- ✓家内労働手帳や工賃の支払期限
子どもが小さくて外に働きに出られない、介護で家を空けられない、本業の合間に少しでも収入を得たい。自宅で内職をしたいと考える理由は人それぞれですが、始める前に知っておくべきことは共通しています。仕事の種類、どこで探すか、材料がどう届いて、どう納めて、工賃がいつ支払われるか。そして、税金と扶養の扱いです。
この記事では、自宅で内職を始めたい人に向けて、内職の主な種類と探し方、応募から納品・工賃の受け取りまでの流れを順番に説明します。内職を守る法律で決まっていること、令和8年分の税金の数字、家計に響く扶養の考え方、そしてお金を先に払わせる「インチキ内職」の見分け方まで整理します。結論を先に書くと、内職は「単価」より「1時間あたりにいくらになるか」と「条件が書面で示されるか」で選ぶのが、損をしない始め方です。
内職で損をする人に共通する3つのこと
最初に、内職を始めて後悔する人に共通する点を挙げておきます。家計の相談を受けていると、同じ失敗が繰り返し出てきます。
1つ目は、1個あたりの単価だけを見て始めることです。「1個5円」と「1個2円」なら5円のほうが良く見えますが、1個にかかる時間が3倍なら、1時間あたりの収入は2円の仕事のほうが上です。内職の単価は、必ず時間あたりに直して比べる必要があります。
2つ目は、始める前にお金を払ってしまうことです。登録料、講習料、教材費、専用の機械の代金。仕事を始めるためにお金を払う内職は、厚生労働省も注意を呼びかけている典型的な被害の形です。この点は後の節で詳しく書きます。
3つ目は、税金と扶養を考えずに始めることです。内職の収入が一定の額を超えると、本人に所得税がかかったり、配偶者の扶養から外れたりします。年の途中で気づいても、その年の収入は戻せません。始める前に、年間でどこまで稼ぐかの線を決めておくことが、家計を守るうえで大切です。
この3つを避けるだけで、内職の失敗の多くは防げます。以下では、そのために知っておくことを、始める順番に沿って説明します。
内職とはどんな働き方か
内職とは、自宅で、会社などから請け負った作業をして、その出来高に応じて工賃(作業の対価として支払われるお金)を受け取る働き方のことです。会社に雇われて働くアルバイトやパートとは違い、時間ではなく、仕上げた数で報酬が決まるのが基本です。
法律の上では、内職をする人の多くは「家内労働者」に当たります。厚生労働省は、家内労働者を次のように説明しています。
家内労働者とは、通常、自宅を作業場として、メーカーや問屋などの委託者から、部品や原材料の提供を受けて、一人または同居の親族とともに、物品の製造や加工などを行い、その労働に対して工賃を受け取る人をいいます。 令和7年10月1日現在、家内労働者数は85,177人(男性9,472人、女性75,705人)、委託者数は6,249者となっています。 出典: 厚生労働省「家内労働について」
この説明から分かるとおり、家内労働法で守られる「内職」は、委託する会社から部品や材料を受け取って、物を作ったり加工したりする仕事です。仕事を出す会社は「委託者」と呼ばれます。
一方、パソコンでのデータ入力や文字起こしのように、物ではなく情報を扱う在宅の仕事は、一般に「在宅ワーク」と呼ばれ、家内労働法ではなく別の決まり(フリーランス法など)が関わることが多くなります。求人では両方とも「内職」と書かれることがあるので、どちらの仕事なのかを区別して読むことが大切です。
自宅でできる内職の主な種類
自宅でできる内職は、大きく4つに分けられます。
手作業の内職
部品の組み立て、袋詰め、シール貼り、箱の組み立て、検品などです。委託者から材料が届き、仕上げた物を回収してもらうか、指定の場所に届けます。特別な技術は要りませんが、材料を広げる場所と、決められた数を期限までに仕上げる根気が求められます。
手芸・ミシンの内職
縫製、刺しゅう、アクセサリーの組み立てなどです。ミシンなどの道具が必要になることがあり、経験がある人ほど単価の高い仕事を任されやすくなります。
筆耕・宛名書きの内職
はがきや封筒の宛名、賞状、お礼状などを手書きする仕事です。
宛名書き・代筆は、ハガキやお礼状、賞状などに手書きで文字を書く仕事です。 誰が読んでも読みやすい、丁寧で整った文字を書き続ける集中力が求められます。 出典: baitoru.com
書道やペン字の経験があると、仕事の幅が広がります。
パソコンを使う在宅の仕事
データ入力、文字起こし、アンケートの集計、簡単な文章作成などです。材料の受け渡しがなく、データのやり取りだけで完結します。前の節で書いたとおり、法律の上では内職と別の扱いになることが多い仕事です。
どの仕事にも向き不向きがあります。自分が何時間、どこで、どんな作業なら続けられるかを考えてから選ぶのが近道です。
内職の仕事の探し方
内職の仕事を探す方法は、主に次の5つです。
求人サイトで探す
求人サイトで「内職」「在宅」「自宅」と地域名を組み合わせて検索します。手作業の内職は材料の受け渡しがあるため、住んでいる地域で探すのが基本です。求人の中には、内職と書かれていても実際は工場や作業所に通う仕事や、配信の仕事が混ざっていることがあるので、仕事内容の欄をよく読みます。
ハローワークで相談する
ハローワークでは、雇用の求人だけでなく、地域によっては内職の相談を受け付けているところがあります。最寄りのハローワークに、内職の情報を扱っているかを問い合わせてみます。
自治体の窓口で相談する
市区町村や都道府県によっては、内職の相談やあっせんの窓口を設けているところがあります。住んでいる地域の自治体のサイトで「内職」と検索するか、役所の担当課に問い合わせます。
委託者に直接問い合わせる
地域の製造業者や問屋が、内職の担当者を直接募集していることがあります。知人の紹介で仕事を受けることもあります。
在宅ワークの仕事を探すサービスを使う
パソコンを使う在宅の仕事なら、仕事の依頼と受注をつなぐサービスで探す方法があります。地域に縛られず、全国の依頼から選べます。
探し方ごとの向き不向き
求人サイトは件数が多く比べやすい反面、在宅をうたう配信や勧誘の仕事が混ざりやすい探し方です。ハローワークや自治体の窓口は件数が少ないことがありますが、相談しながら探せるのが長所です。委託者に直接問い合わせる方法や知人の紹介は、条件が合えば長く続きやすい一方、条件を比べる相手がいないので、工賃が相場より低くても気づきにくくなります。
1つの方法だけで決めず、2つ以上の方法で探して条件を並べてみると、地域の工賃の水準がつかめます。特に初めて内職をする人は、時間あたりの収入、材料の受け渡しの手間、支払いの時期の3点で比べると、選び間違いが減ります。
どの方法で探す場合も、仕事を始める前にお金を払う必要がある求人は避けます。
応募する前に準備しておくこと
内職の求人に応募する前に、自分の側で決めておくことがあります。ここを決めずに応募すると、面談で条件を聞かれたときに答えられず、合わない量の仕事を引き受けてしまいます。
1週間に使える時間を書き出す
月曜から日曜まで、内職に使える時間を書き出します。「平日は午前10時から12時」「土曜は不可」のように、曜日ごとに具体的に書きます。手作業の内職は、1回に届く量と納期が決まっているので、自分が1週間に何時間使えるかが、引き受けられる量の上限になります。
作業できる場所の広さを測る
材料の箱がいくつ届くか、仕上がった物をどこに保管するかは、仕事を選ぶ大事な条件です。段ボール箱が5箱届く仕事を、作業机1つの部屋で受けると、生活の場所が材料で埋まります。作業の場所と、材料と完成品を保管する場所の広さを、事前に見ておきます。
年間でどこまで稼ぐかの線を決める
後の節で説明する税金と扶養の線から、年間の上限を決めておきます。上限から逆算すると、1か月に何時間作業すればよいかが見えてきます。
家族と取り決めをしておく
作業の時間帯、材料の置き場所、子どもが触らない決まり。家族と事前に取り決めておくと、始めてから揉めずに済みます。特に、材料の受け取りや納品で自宅に人が来る仕事は、家族が在宅している時間と重なるかを確かめます。
この4つを書き出しておけば、面談で「週に何時間できますか」「1回にどのくらい受けられますか」と聞かれても、迷わず答えられます。答えが具体的なほど、委託者も仕事の量を決めやすくなります。
応募から納品・工賃の受け取りまでの流れ
手作業の内職を例に、応募から工賃の受け取りまでの流れを7つの段階で説明します。
1. 応募する
求人を見つけたら、電話かフォームで応募します。応募の時点で、作業の内容、1個あたりの工賃、1回に届く量、納期を質問しておきます。
2. 面談と作業の説明を受ける
委託者の事務所で、または自宅への訪問で、面談と作業の説明があります。見本を使って作業の手順を教わり、仕上がりの基準(どこまでなら合格か)を確かめます。
3. 委託の条件を書面で受け取る
仕事の内容、工賃の単価、支払いの方法と時期が書かれた書面を受け取ります。後の節で説明する家内労働手帳がこれに当たります。
4. 材料を受け取る
材料が自宅に届くか、委託者の事務所まで取りに行きます。数を数え、足りない、破損している、といった点があればその場で伝えます。
5. 作業をする
決められた手順と基準で作業します。最初の数回は、作業にかかった時間を記録しておくと、1時間あたりの収入が計算できます。
6. 納品する
仕上げた物を、回収に来てもらうか、指定の場所に届けます。検品で不良があった場合の扱い(やり直し、工賃の差し引きなど)は、最初に確かめておきます。
7. 工賃を受け取る
決められた方法と時期で工賃が支払われます。受け取った額と、家内労働手帳に書かれた額が合っているかを確かめます。
家内労働手帳と工賃の支払い:法律で決まっていること
手作業の内職のように家内労働法が適用される仕事では、委託者に次のような義務があります。厚生労働省の家内労働法の概要から、内職をする側が知っておきたい点を整理します。
家内労働手帳を交付する
委託者は、仕事の内容や工賃などの委託の条件を書いた家内労働手帳を、仕事を委託するとき、製品を受け取るとき、工賃を支払うときのそれぞれに、内職をする人に渡さなければなりません。口約束だけで始める内職は、後で工賃の額をめぐって揉めやすくなります。手帳を渡されない場合は、委託者に求めます。
工賃は1か月以内に支払う
工賃は原則として現金で全額を支払うこととされ、本人の同意があれば銀行振込などでも支払えます。支払いの時期は、製品を受け取ってから1か月以内(毎月決まった締め日がある場合は、締め日から1か月以内)と定められています。
最低工賃がある
地域と業務によっては、工賃の最低額である「最低工賃」が決められています。最低工賃が決まっている業務では、委託者はその額以上の工賃を支払わなければなりません。自分の仕事に最低工賃があるかは、都道府県の労働局か、最寄りの労働基準監督署で確かめられます。
安全と衛生
接着剤など、体に害のある物を使う作業では、換気をよくすることなどが求められています。委託者から作業の注意を書いた書面を受け取ったら、見える場所に貼っておきます。
内職の収入を時間あたりで計算する
内職を始める前に、手元に残るお金を時間あたりで計算しておきます。計算の手順を、仮の数字で示します。
たとえば、1個3円の袋詰めの仕事で、慣れると1時間に200個仕上げられるとします。1時間あたりの工賃は600円です。1日2時間、月に20日作業すると、1か月の作業時間は40時間で、工賃は24,000円になります。
同じ時間で、1個8円・1時間に60個のシール貼りなら、1時間あたりは480円です。単価は高くても、時間あたりでは袋詰めのほうが上になります。
さらに、引くべきものがあります。
・材料を取りに行く交通費やガソリン代
・自分で用意する道具(はさみ、ミシンの針、作業用の手袋など)
・不良で工賃が差し引かれた分
これらを引いた額が、実際に手元に残る収入です。ここで挙げた数字は計算の手順を示すための仮のもので、実際の単価と作業の速さは、仕事の内容と慣れで大きく変わります。最初の1か月は、作業時間と仕上げた数を記録して、自分の数字で計算し直すことをおすすめします。
作業の記録をつける表の作り方
時間あたりの収入を正しく計算し、確定申告の準備にも使えるように、作業の記録を表にしておきます。紙のノートでも、スマートフォンの表計算アプリでもかまいません。
記録する項目
・日付
・作業の種類(袋詰め、シール貼りなど)
・作業した時間(開始と終了の時刻)
・仕上げた数
・不良で戻された数
・受け取った工賃の額と、受け取った日
・かかった費用(交通費、道具代など)と、その領収書の有無
月末にやること
月末に、1か月の作業時間の合計と、工賃の合計を出し、工賃を作業時間で割ります。これが、その月の1時間あたりの収入です。先月と比べて上がっていれば作業に慣れてきた証拠で、下がっていれば作業の内容が変わったか、不良が増えたかのどちらかです。
家内労働手帳と照らし合わせる
委託者から受け取る家内労働手帳の記載と、自分の記録を照らし合わせます。納めた数と工賃の額が合っているかを毎回確かめておけば、行き違いに早く気づけます。手帳と自分の記録は、確定申告が必要になったときの収入と経費の根拠にもなるので、少なくとも数年は保管しておきます。
記録をつけるのは面倒に感じるかもしれませんが、内職を続けるかどうか、別の仕事に変えるかどうかを決めるときに、頼りになるのは自分の数字だけです。
内職の税金と扶養:令和8年分の数字
内職の収入があるときに家計に響くのが、税金と扶養です。令和8年分の数字は、前の年から変わっている点があるので注意が必要です。
家内労働者等の必要経費の特例
内職の収入は、事業所得か雑所得として扱われます。所得は、収入から必要経費を引いて計算しますが、家内労働者等には、実際にかかった経費が少なくても、一定の額まで必要経費として認められる特例があります。
家内労働者等の場合には、必要経費として69万円まで(令和7年分は65万円、令和2年分から令和6年分までは55万円。以下同じです。)認められる特例があります。 出典: 国税庁 No.1810 家内労働者等の必要経費の特例
国税庁の同じページには、この特例に当たる所得しかない人で、その年の総収入金額が173万円以下なら、総所得金額が基礎控除の104万円以下になり、本人に所得税は課されないと書かれています。また、総収入金額が131万円以下なら、扶養する人の所得税の計算で、配偶者控除や扶養控除の対象になるとされています。ただし、パートなどの給与の収入がある場合は、特例の額が変わったり受けられなかったりします。
健康保険の扶養は別の基準
配偶者の会社の健康保険の扶養に入っている場合は、税金とは別の基準があります。一般に、年間の収入が130万円未満であることなどが条件とされています(19歳以上23歳未満の人などは別の基準があります)。内職の収入をどう数えるかは、加入している健康保険によって扱いが違うことがあるので、配偶者の勤め先か、健康保険の窓口で確かめてください。
シミュレーション:年間でどこまで稼ぐか
前の節の例で、1か月あたり24,000円の内職を12か月続けると、年間の収入は288,000円です。この額なら、特例を使えば所得は0円になり、所得税はかかりません。
もし作業時間を倍にして、1か月あたり48,000円を12か月続けると、年間576,000円です。これでも特例の69万円の範囲です。
税金や扶養の線に近づくのは、内職だけで年間100万円を超えるような働き方をするときです。パートと内職を組み合わせる場合は、給与と内職の両方を合わせて考える必要があり、計算が複雑になります。年の初めに、どの線を超えないようにするかを家族で決めておくと、年末に慌てずに済みます。
確定申告が必要になる場合と、その準備
内職の収入があっても、必ず確定申告が必要になるわけではありません。ただ、必要かどうかを判断するには、自分の収入の種類と額を知っておく必要があります。
申告が必要かどうかの考え方
内職の収入だけの人は、前の節の特例を使った後の所得が、基礎控除などの所得控除の合計を超えるかどうかが目安になります。超えなければ所得税はかからず、一般に申告の必要もありません。ただし、源泉徴収された税金が戻る場合は、申告をすることで還付を受けられます。
パートなどの給与の収入があって年末調整を受けている人は、給与以外の所得の額によって申告が必要になる場合があります。所得税の申告が要らない場合でも、住民税の申告が必要になることがあるので、住んでいる市区町村の案内を確かめます。
申告の準備に要るもの
・1年分の工賃の受け取りの記録(家内労働手帳、振込の明細)
・経費の領収書(実際の経費が特例の額を上回る場合)
・源泉徴収票(給与の収入がある場合)
確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの期間に行うのが原則です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って申告書を作れます。迷う点があれば、税務署の窓口や電話相談で確かめてください。
シミュレーション:パートと内職を組み合わせる場合
パートの給与が年間100万円、内職の工賃が年間30万円の人を例に考えます。この場合、給与の収入が69万円以上あるので、国税庁の説明では家内労働者等の特例は受けられません。内職の所得は、工賃から実際にかかった経費を引いて計算することになります。
このように、パートと内職を組み合わせると、内職だけの場合と計算が変わります。組み合わせて働く予定がある人は、年の初めに国税庁のタックスアンサーで自分の場合を確かめておくと、年末の調整に慌てずに済みます。
けがや事故が起きたときのこと
内職の作業でけがをしたときの扱いも、始める前に知っておきます。
家内労働法では、委託者は、内職をする人や手伝う家族が委託した仕事でけがや病気をして4日以上休んだ場合などに、労働基準監督署へ届け出なければならないとされています。けがをしたら、まず委託者に知らせます。
労災保険(仕事中のけがや病気に対して給付を行う公的な保険)は、雇われて働く人のための制度で、内職をする人は原則として対象外です。ただし、プレス機械を使う金属の加工など、けがや病気のおそれが大きい特定の作業に年間を通じて従事する家内労働者は、希望すれば特別加入できるとされています。特別加入の手続きは個人ではできず、家内労働者で組織する団体を通じて行います。袋詰めやシール貼りのような軽作業は、特別加入の対象の作業に含まれていません。
けがを防ぐことがいちばんの対策です。刃物を使う作業では作業用の手袋を使う、接着剤を使う作業では窓を開ける、長時間同じ姿勢を続けない、といった基本を守ります。
作業の場所と道具、家族との両立
内職を自宅で続けるには、作業の場所と時間の工夫が欠かせません。
作業の場所を決める
手作業の内職は、材料と仕上がった物で場所を取ります。食卓で作業すると、食事のたびに片付けが必要になり、材料をなくす原因にもなります。小さくても、作業専用の机か棚を1つ決めておくと、作業の効率が上がります。
小さな子どもがいる家庭の注意
小さな部品やビーズを扱う内職では、子どもが口に入れる危険があります。作業中は子どもの手が届かない場所で行い、終わったら材料を高い棚にしまいます。
時間を決めて作業する
内職は、いつでもできる反面、だらだらと長時間になりがちです。「子どもが寝た後の1時間」「午前中の2時間」のように時間を決め、作業時間を記録します。記録があれば、時間あたりの収入も正確に計算できます。
インチキ内職の見分け方
内職を探す人を狙った被害は、昔から形を変えて続いています。厚生労働省は、いわゆる「インチキ内職」について次のように注意を呼びかけています。
誰にでもできる簡単な仕事で高収入が得られるというような「うまい話」はありえません。家内労働を始めるときは、工賃等委託条件をきちんと確認し、いわゆる「インチキ内職」の被害にあわないよう十分注意しましょう。 出典: 厚生労働省「いわゆるインチキ内職の被害防止について」
同じページでは、被害の例として、講習会の名目で多額の受講料を取った上で仕上がりに難癖をつけて買い取りを拒む、高収入を宣伝して高額な機械を売りつける、宛名書きの報酬を通信販売の申込数に応じた歩合にして担保金を返さない、といった手口が挙げられています。パソコンを使う内職をうたって講習料を取る手口も書かれています。
求人を見るときは、次の点を確かめます。
・仕事を始める前に、登録料・講習料・教材費・機械の代金などを払う必要がないか
・「誰でも」「簡単に」「高収入」を強調していないか
・工賃の単価と支払いの時期が、書面で示されるか
・委託者の会社名、所在地、電話番号が確かめられるか
仕事の提供を約束して商品の購入や講習の受講を求める取引は、特定商取引法の「業務提供誘引販売取引」に当たることがあります。おかしいと思ったら、契約する前に、消費者ホットライン(188)で消費生活センターに相談してください。
内職の求人票で確かめる項目
求人票は、短い文の中に大事な条件が詰まっています。次の項目が書かれているかを1つずつ確かめ、書かれていない項目は応募のときに質問します。
・作業の内容:何を、どこまで仕上げるのか
・工賃:1個あたり、または1セットあたりの額
・1回の量と納期:1回に何個届き、何日後に納めるのか
・材料の受け渡し:配送か、取りに行くのか、回収に来てもらえるのか
・支払い:締め日と支払日、支払いの方法
・必要な道具:自分で用意するものはあるか
・費用の負担:材料の送料や交通費は誰が負担するか
「高収入」「簡単」「誰でも」といった言葉が目立ち、上の項目がほとんど書かれていない求人は、慎重に見たほうがよい求人です。反対に、工賃や納期が具体的に書かれた求人は、委託者が条件をはっきりさせて仕事を出そうとしている表れです。
求人票と、面談で示された条件と、家内労働手帳に書かれた条件。この3つが食い違っていないかも確かめます。食い違いがあれば、手帳の記載が正しいかをその場で確認します。
内職を長く続けるコツと、やめるときの段取り
納期は余裕を持って守る
内職で委託者から信頼されるいちばんの近道は、納期を守ることです。体調を崩したり、家族の用事が入ったりすることを見込んで、納期の2日前には仕上がる計画で作業します。間に合わないと分かったら、早めに委託者に連絡します。
量を増やすのは、慣れてから
作業に慣れると、もっと多く引き受けたくなります。ただ、量を増やすと納期が厳しくなり、不良も増えがちです。1か月の記録を見て、時間に余裕があることを確かめてから、委託者に相談して少しずつ量を増やします。
やめるときは、区切りのよいところで伝える
内職をやめるときは、手元にある材料を仕上げて納めてからにします。材料を残したままやめると、委託者の生産の予定が狂います。やめる時期が決まったら、次の材料が届く前に伝えます。最後の工賃が支払われるまで、家内労働手帳は保管しておきます。
内職から在宅の仕事へ広げていく道
手作業の内職は、地域と仕事の量に左右されます。委託者の仕事が減れば、内職の量も減ります。内職を続けながら、パソコンを使う在宅の仕事に少しずつ広げていく人もいます。
文章を書く仕事に広げるなら、まず正しい文書を書く基礎が役に立ちます。ビジネス文書検定は、ビジネスの場で通じる文書の書き方を学ぶ目安になります。書く仕事で収入を伸ばしていく道筋は、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで、単価を上げていく段階ごとに整理されています。絵や図を作るのが得意な人は、デザイナーの年収・単価相場で、デザインの仕事の水準を確かめておくと、目指す方向が決めやすくなります。会社の業務をパソコンで手伝う仕事に広げるなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のような、道具を使って業務を効率化する仕事も視野に入ります。
フリーランス・在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言うと、在宅で長く収入を得ている人ほど、1つの仕事や1つの取引先に頼り切っていません。内職と在宅の仕事を組み合わせ、どれかが減っても家計が崩れない形を作っています。また、仕事を出す側との間に余計な手数料が挟まらない直接の取引なら、同じ依頼の額でも手元に残る報酬が厚くなります。内職は小さく始められる働き方です。だからこそ、最初から時間あたりの収入と、税金と扶養の線を数字で押さえておくことが、長く続けるための土台になります。
よくある質問
Q. 自宅でできる内職は未経験でも始められますか?
始められます。袋詰めやシール貼り、組み立てなどの手作業の内職は、委託者から見本を使って作業の手順を教わるのが一般的で、特別な資格は要りません。ただし、最初は作業に時間がかかり、時間あたりの収入は低くなりがちです。最初の1か月は作業時間と仕上げた数を記録して、自分の数字で収入を計算し直してください。
Q. 内職の工賃はいつ支払われますか?
家内労働法が適用される内職では、工賃は製品を受け取ってから1か月以内、毎月の締め日がある場合は締め日から1か月以内に支払うことが委託者に求められています。支払いの時期と方法は、家内労働手帳などの書面で確かめてください。期限を過ぎても支払われない場合は、労働基準監督署に相談できます。
Q. 内職の収入はいくらまでなら税金がかかりませんか?
令和8年分では、家内労働者等の必要経費の特例が69万円で、この特例に当たる所得しかない人は、年間の総収入金額が173万円以下なら本人に所得税は課されないと国税庁が案内しています。パートなどの給与の収入がある場合は扱いが変わるので、国税庁のタックスアンサーや税務署で確かめてください。
Q. 内職を始めるのにお金がかかると言われたらどうすればよいですか?
登録料や講習料、教材費、機械の代金などを先に払わせる内職は、厚生労働省が注意を呼びかけている被害の典型です。契約やお金の支払いをする前に、消費者ホットライン188で消費生活センターに相談してください。正規の内職では、仕事を始めるために高額な支払いを求められることは通常ありません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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