保有資格とスキルの書き方|職務経歴書の例


この記事のポイント
- ✓職務経歴書の保有資格とスキルの書き方を
- ✓ハローワークの公式パンフレットの決まりをもとに説明します
- ✓勉強中や失効した資格の書き方
職務経歴書の「保有資格」や「スキル」の欄は、空欄のままにするのも、思いついた順に並べるのも、もったいない項目です。資格の名前の書き方ひとつで、読む人が受け取る印象は変わります。この記事では、ハローワークが公開している応募書類の作り方のパンフレットの決まりをもとに、保有資格とスキルの書き方の基本、よく使う資格の正式名称、勉強中や失効した資格の扱い、パソコンや語学のスキルの書き方、職種別の記入例、資格が少ないときの工夫までを順に説明します。
保有資格とスキルの欄が見られる理由
職務経歴書とは、これまでの仕事の中身と身につけた力を、応募先に具体的に伝えるための書類です。履歴書が学歴や職歴の事実を決まった形で並べる書類なのに対して、職務経歴書は形が自由で、自分の強みを伝える工夫ができます。
保有資格とスキルの欄は、その強みを裏付ける材料になります。採用の担当者は、職務経歴の欄で「どんな仕事をしてきたか」を読み、資格とスキルの欄で「その仕事を支える知識や技能が本当にあるか」を確かめます。たとえば経理の経験を書いていても、簿記の資格や会計ソフトの操作経験が書かれていなければ、どの程度の水準なのかが伝わりにくくなります。
資格には、もう1つの役割があります。新卒の就職活動を支援する会社の解説では、資格が持つ意味を次のように説明しています。
業務に直接関係する資格を持っている、あるいは現在勉強中であるということは、「言葉だけでなく、実際に行動して準備をしている」という点を示す一つの材料になります。 出典: shinsotsu.mynavi-agent.jp
「やる気があります」と書くだけでは、読む人は判断できません。資格の取得や勉強の事実があれば、その意欲が行動に表れていることが伝わります。転職でも同じで、未経験の職種に応募するときほど、資格は意欲を示す大切な材料になります。
一方で、資格をたくさん並べれば評価が上がるわけではありません。応募先の仕事と関係のない資格ばかりが並んでいると、何を強みにしている人なのかがぼやけます。資格とスキルの欄は「持っているものを全部見せる場所」ではなく、「応募先の仕事に役立つ力を選んで見せる場所」と考えると、書く内容が決まりやすくなります。
職務経歴書の資格とスキルの欄の基本ルール
ハローワークは、履歴書と職務経歴書の書き方をまとめたパンフレットを公開しています。資格の欄について、職務経歴書の作り方のパンフレットには次の記載があります。
職務に関係した資格・免許の名称を正式名称で記載。取得年月を付記可。既に失効したもの、勉強中のもの、1次試験のみ合格、2次試験待機中などでも、その旨を明記の上で記載可。 出典: hellowork.mhlw.go.jp
この記載から、基本のルールは次の4つに整理できます。
ルール1:正式名称で書く
資格の名前は、略さずに正式な名称で書きます。「簿記2級」「宅建」「英検」のような通称は、日常の会話では通じますが、書類では正式名称に直します。応募書類の作り方のパンフレットでも、学校名・企業名・資格名などの固有名詞は、略語を使ったり省略したりせず、正式な名称・表示で書くよう案内されています。
ルール2:取得した年月を書く
資格の名前の前に、取得した年月を書くと、いつ身につけた知識なのかが伝わります。ITや法律の分野のように変化が速い分野では、取得の時期が評価に影響することもあります。年号は、和暦か西暦のどちらかに統一します。パンフレットでは、通常は和暦を使い、外資系企業やIT企業などに応募する場合は西暦を使うことが一般的とされています。職歴の欄と資格の欄で年号の書き方がばらばらにならないように、書類全体でそろえます。
ルール3:「取得」と「合格」を書き分ける
応募書類の作り方のパンフレットでは、免許・資格は「○○免許 取得」「○○検定 合格」のように書くことが基本とされています。免許や、登録して名乗れるようになる資格は「取得」、検定試験は「合格」と書き分けると、正確に伝わります。
ルール4:応募先に効く順に並べる
並べる順番は、古い順に書く方法もありますが、パンフレットでは応募先の企業に対してアピール力の高い順から書くことを勧めています。資格が多い人は、応募先の仕事に関係するものを選んで書きます。履歴書は取得順、職務経歴書は関係の深い順、と使い分ける人も多くいます。
よく使う資格の正式名称と書き方の例
書類で迷いやすいのが、資格の正式名称です。ここでは、職務経歴書でよく使われる資格を、主催団体の公式の表記にそろえて一覧にします。
| 通称 | 書類での書き方の例 | 主催・所管 |
|---|---|---|
| 普通免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 | 都道府県公安委員会 |
| 簿記2級 | 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格 | 日本商工会議所 |
| 英検2級 | 実用英語技能検定2級 合格 | 日本英語検定協会 |
| TOEIC | TOEIC Listening & Reading Test 780点 取得 | 国際ビジネスコミュニケーション協会 |
| FP2級 | 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 合格 | 日本FP協会、金融財政事情研究会 |
| MOS | マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365 合格 | オデッセイコミュニケーションズ |
| iパス | ITパスポート試験 合格 | 情報処理推進機構(IPA) |
| 宅建 | 宅地建物取引士資格試験 合格 | 不動産適正取引推進機構 |
いくつかの資格には、書き方で気をつけたい点があります。
FPは、国家検定の技能検定の1つです。日本FP協会の案内では、学科試験と実技試験の両方に合格すると合格証書が発行され、等級ごとに「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗れると説明されています。学科だけに合格している場合は、「2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験 合格」のように、合格した範囲が分かるように書きます。
宅地建物取引士は、試験に合格しただけでは名乗れません。不動産適正取引推進機構の案内では、宅地建物取引士とは、試験に合格し、試験を実施した都道府県知事の登録を受け、宅地建物取引士証の交付を受けた人と説明されています。登録まで済ませていない人は「宅地建物取引士資格試験 合格」と書き、登録して取引士証の交付を受けた人は「宅地建物取引士 登録」と書くと、誤解がありません。
MOSは、科目とバージョンによって名前が変わります。Excel、Word、PowerPointのどれか、一般レベルか上級レベル(エキスパート)か、どのバージョンで受けたかを、合格証に書かれた表記に合わせて書きます。
TOEICのようにスコアで結果が出る試験は、「合格」ではなく点数を書きます。日本英語検定協会の実用英語技能検定のように級で結果が出る試験は、級と「合格」を書きます。
正式名称に自信がないときは、合格証や認定証に印字された名前を確かめるのが確実です。民間の検定は、試験の名前が途中で変わることもあるので、合格した時点の名前で書き、必要なら現在の名前をかっこ書きで添えます。
登録や更新が必要な資格の書き方
資格の中には、試験に合格しただけでは名乗れず、登録の手続きをしてはじめて資格者になれるものがあります。また、登録したあとも、講習を受けて更新しなければ資格を保てないものもあります。こうした資格は、どの段階まで済んでいるかを書き分けることが大切です。
合格と登録を書き分ける資格
宅地建物取引士は、先に説明したとおり、試験の合格、都道府県知事の登録、取引士証の交付という3つの段階があります。情報処理安全確保支援士も同じ考え方で、情報処理推進機構(IPA)の案内では、試験の合格者が所定の登録手続きを行うことで、国家資格の情報処理安全確保支援士になれると説明されています。
このような資格は、次のように書き分けます。
- 合格だけの場合:情報処理安全確保支援士試験 合格
- 登録まで済んでいる場合:情報処理安全確保支援士 登録
登録している人は、登録番号の提示を求められることがあるので、登録証を手元に保存しておきます。
名乗り方に決まりがある資格
FPのような技能検定は、名乗り方が法律で決められています。日本FP協会の案内では、職業能力開発促進法の規定として、技能検定に合格した人は技能士と称することができ、そのときは合格した職種と等級を表示し、合格していない職種や等級を表示してはならないと紹介されています。職務経歴書でも名刺でも、「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」のように等級まで正確に書きます。
更新がある資格
情報処理安全確保支援士のように、登録したあとも講習を受けて更新する資格や、民間の検定で認定カードの有効期限がある資格は、現在も有効かどうかを書き添えると親切です。更新を続けていることは、知識を新しく保っている証明にもなります。反対に、更新をやめた資格を有効なように書くと、確認されたときに信頼を失うので注意します。
勉強中・失効・一部合格の資格の書き方
ハローワークのパンフレットにあるとおり、取得していない資格でも、状態を正直に書けば職務経歴書に書けます。応募書類の作り方のパンフレットでは、こうした資格も意欲や能力のアピールになるので、その旨を明示したうえで書くよう勧めています。
勉強中の資格
勉強中の資格は、受験の予定と合わせて書くと、本気で取り組んでいることが伝わります。
- 日本商工会議所簿記検定試験2級(2026年11月受験予定、現在学習中)
- 現在、社会保険労務士試験の合格に向けて学習中
予定の時期を書けるなら書きます。面接で「勉強はどこまで進んでいますか」と聞かれることがあるので、使っている教材や、1週間あたりの勉強時間を答えられるようにしておきます。
一部の科目だけ合格している資格
学科と実技、1次と2次のように、段階に分かれた試験の一部だけに合格している場合は、合格した範囲を書きます。
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験 合格(実技試験は2027年1月受験予定)
- 中小企業診断士 第1次試験 合格(第2次試験に向けて学習中)
「合格」とだけ書くと、資格を持っていると誤解される恐れがあります。合格した範囲をはっきり書くことが、信頼を守ることにもつながります。
失効した資格・更新していない資格
更新が必要な資格や、有効期間のある認定は、期限が切れていれば書き方を変えます。
- 情報・サイバーセキュリティ管理士認定試験 合格(認定カードは更新していません)
- 普通自動車第一種運転免許 取得(現在は失効、再取得の予定あり)
失効していても、その分野の知識を学んだ事実は残ります。ただし、資格者であることが仕事の条件になっている求人では、現在有効かどうかが重要になるので、状態を必ず書き添えます。
スキル欄の書き方:パソコン・語学・専門スキル
資格とは別に、スキルの欄を設けて、実務でできることを書きます。職務経歴書の作り方のパンフレットでは、パソコンのスキルについて、事務系の職種に応募する場合はできるだけ資格名または操作できるソフト名を書き、操作できる水準も添えてよいとしています。
パソコンのスキル
「Excelが使えます」だけでは、どの程度使えるのかが分かりません。できる操作の内容と、実務で使った場面を書きます。
- Excel:関数(VLOOKUP、IF、SUMIFS)を使った売上の集計表の作成、ピボットテーブルによる月次の分析
- Word:社内規程や契約書の作成、変更履歴とコメントを使った共同での校正
- PowerPoint:社外向けの提案資料の作成(月4本程度)
- 会計ソフト:仕訳の入力から月次の試算表の作成まで(経験3年)
資格がなくても、応募書類の作り方のパンフレットにある「パソコン(Word、Excel)を実務で操作可能」「会計ソフトを操作可能(経験○年)」のような付記の形で、技能を伝えられます。
語学のスキル
語学は、検定の結果と、実際に使った場面の両方を書きます。パンフレットでも、語学力は検定の成績や水準を書くよう案内されています。
- TOEIC Listening & Reading Test 780点(2026年5月)
- 英語:海外の取引先とのメールのやり取り、月1回のオンライン会議での報告
スコアは古くなると評価が下がることがあるので、受験した年月を書きます。会話の経験が中心で検定を受けていない人は、使った場面と頻度を具体的に書きます。
専門のスキル
職種に固有のスキルは、何ができるかを動詞で書くと伝わりやすくなります。
- Webデザイン:Figmaでのワイヤーフレームとデザインの作成、HTMLとCSSでのコーディング
- 経理:月次決算、年末調整、固定資産台帳の管理
- 介護:入浴・排せつ・食事の介助、介護記録の作成
デザインや文章の仕事は、スキルの欄だけでは伝わりきらないので、作品の一覧(ポートフォリオ)を合わせて見せます。文章の仕事を受ける人に向けて、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、実績の見せ方と作品の選び方を紹介しています。
履歴書とエントリーシートとの書き分け
保有資格とスキルを書く書類は、職務経歴書だけではありません。履歴書とエントリーシートにも資格の欄があり、それぞれ役割が違うので、同じ内容をそのまま写すのではなく書き分けます。
履歴書の資格欄
履歴書の免許・資格の欄は、決まった形で事実を並べる場所です。ハローワークが練習用に公開している厚生労働省履歴書様式例でも、免許・資格の欄は年と月と名称を1行ずつ書く形になっています。履歴書では、取得した順に並べる書き方がよく使われます。欄が狭いので、スキルの説明や補足は書かず、資格の正式名称と「取得」「合格」の区別だけを正確に書きます。
欄が足りないほど資格が多い人は、応募先の仕事と関係の深いものを選びます。書ききれなかった資格は、職務経歴書の資格の欄に回します。
職務経歴書の資格とスキルの欄
職務経歴書は形が自由なので、資格に加えて、スキルや、その資格を仕事でどう使ったかまで書けます。履歴書で並べた資格のうち、応募先に関係の深いものを上にして、スキルの欄と組み合わせて見せます。資格の名前の後ろに「実務で月次決算に活用」のように短い補足を付けると、知識を使える人だと伝わります。
エントリーシートの資格欄
新卒の就職活動で使うエントリーシートは、会社ごとに様式が違います。資格の欄が独立していることもあれば、「保有資格・スキル」と1つの欄にまとめられていることもあります。学生の場合は、資格の数が少なくても、勉強中のものや、語学のスコア、パソコンの操作の経験を書くことで欄を埋められます。部活動やアルバイトで身についた技能も、仕事に結び付けて書けば評価の材料になります。
3つの書類で資格の名前や取得年月が食い違っていると、読む人は正確さを疑います。最初に資格の一覧を1つ作り、そこから各書類に写す形にすると、食い違いを防げます。
職種別の保有資格とスキルの記入例
ここでは、職務経歴書の資格とスキルの欄を、職種ごとに例として示します。年号は西暦にそろえ、応募先に関係の深い順に並べています。
事務職に応募する場合
保有資格
- 2024年6月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365 合格
- 2022年11月 日本商工会議所簿記検定試験3級 合格
- 2018年3月 普通自動車第一種運転免許 取得
スキル
- Excel:関数とピボットテーブルを使った集計、データの入力規則の設定
- Word:社内文書と案内状の作成
事務職では、パソコンの操作が毎日の仕事の中心になります。運転免許は、外回りや備品の買い出しがある職場では役立つので、最後に書いておきます。
経理職に応募する場合
保有資格
- 2025年2月 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格
- 2023年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 合格
スキル
- 会計ソフト:仕訳入力、月次の試算表の作成(経験4年)
- 月次決算の補助、年末調整、請求書の発行と入金の確認
経理では、簿記の資格がもっとも重視されます。FPの知識は、社会保険や税金の基本を理解している材料として補足になります。
ITエンジニアに応募する場合
保有資格
- 2025年10月 基本情報技術者試験 合格
- 2023年4月 ITパスポート試験 合格
スキル
- 言語:TypeScript(実務2年)、Python(業務の自動化のスクリプト作成)
- フレームワーク:React、Next.js
- インフラ:AWS(EC2、S3)の構築と運用の補助
IT職では、資格より実務で使った技術とその期間が重視されます。資格は、知識を体系的に学んだ証明として添えます。ネットワークの分野では、CCNA(シスコ技術者認定)のようなベンダー資格も評価の材料になり、ルーターやスイッチの設定など実務に近い知識を示せます。
営業職に応募する場合
保有資格
- 2024年9月 TOEIC Listening & Reading Test 750点 取得
- 2019年3月 普通自動車第一種運転免許 取得
スキル
- 法人向けの新規開拓(電話、メール、展示会での商談)
- 顧客管理システムを使った商談の記録と進み具合の管理
営業職では、運転免許が仕事の条件になる求人も多いので、上位に書きます。商談の資料を作る力を伝えたい人は、ビジネス文書検定のように、ビジネス文書の書き方を体系立てて学べる資格も役立ちます。
書かないほうがよいものと注意点
資格とスキルの欄は、正確さが何より大切です。気をつけたい点を整理します。
- 取得していない資格を取得済みのように書かない。確認を求められることがあり、事実と違えば信頼を失います
- 応募先の仕事と関係の薄い資格を並べすぎない。関係の深いものを選び、残りは面接で話題にする程度にとどめます
- 通称や略称で書かない。「簿記2級」は「日本商工会議所簿記検定試験2級」のように正式名称にします
- 年号を混ぜない。和暦と西暦が混ざると、読む人が時期を比べにくくなります
- 古いスコアを最新のように見せない。受験の年月を必ず書きます
趣味の延長で取った資格は、書くかどうかで迷う人が多い項目です。応募先の仕事と関係がなくても、継続して取り組んだ証明になる場合があります。新卒の就職活動を支援する会社の解説でも、続けて極めた経験や礼儀作法が身についていることの証明になり、面接の話題づくりにも有効だと述べられています。書く場合は、職務に関係する資格の後ろに並べます。
見た目の整え方にも気を配ります。年月の列と資格名の列の位置をそろえ、1行に1つの資格を書くと、読む人が目で追いやすくなります。パソコンで作る場合は、資格の欄とスキルの欄に見出しを付け、箇条書きで並べると、どこに何が書いてあるかがひと目で分かります。全角と半角の数字が混ざっていないか、級の書き方が「2級」と「二級」で揺れていないかも、提出の前に読み返して確かめます。
職務経歴書は、複数の会社に同じものを送るのではなく、応募先ごとに資格とスキルの並べ方を見直すと効果が上がります。求人票の「必須」「歓迎」の欄に書かれた資格や技能を確かめ、それに当てはまるものを上に書きます。
資格とスキルを書き出す棚卸しの手順
資格とスキルの欄を書く前に、自分が持っているものを書き出しておくと、書類ごとに選んで並べるだけで済むようになります。棚卸しとは、もともとは店の在庫を数えて確かめる作業のことで、ここでは自分の経験や技能を一覧にする作業を指します。
手順1:資格をすべて書き出す
合格証や免許証を手元に集め、資格の正式名称、取得年月、有効期限の有無を一覧にします。民間の検定は、認定の有効期限や更新の手続きがあるものも多いので、いまも有効かどうかを確かめます。紙の合格証を失くしている場合は、主催団体に合格証明書の発行を申し込めることがあります。
手順2:仕事で使った道具を書き出す
次に、これまでの仕事で使ったソフトや機器を書き出します。会計ソフト、顧客管理システム、デザインのツール、プログラミングの言語など、名前を思い出せるものはすべて挙げます。使った期間と、どの程度の作業ができたかも添えます。
手順3:できる作業を動詞で書き出す
最後に、仕事でしてきた作業を「作成した」「管理した」「改善した」のように動詞で書き出します。「請求書を毎月200件発行した」「問い合わせの対応手順を作り直した」のように、量や結果が分かる形にすると、スキルの欄にそのまま使える文になります。
手順4:求人票と照らし合わせる
応募先が決まったら、求人票の「必須」「歓迎」に書かれた資格やスキルと、棚卸しの一覧を照らし合わせます。当てはまるものに印を付け、それを上に並べると、応募先に合わせた資格とスキルの欄ができあがります。ハローワークは、職務経歴書の作り方の別冊として、経歴や強みを書き込んで整理するワークブックも公開しているので、手順に迷ったときの助けになります。
資格がない・少ないときの書き方
資格がないからといって、資格の欄を「特になし」で終わらせる必要はありません。ハローワークのパンフレットでは、職務経歴や資格がなく実務の能力に自信がないときでも、応募する職種と関連するアルバイトの経験、訓練や研修の経験、現在勉強中の分野、自分の性格や行動の特徴、仕事への姿勢や意欲でアピールできると説明しています。
資格の代わりに書けるものは、次のようなものです。
- 職業訓練の修了:「医療事務コース修了(○○県職業能力開発センター)」のように訓練の名前と施設を書く
- 社内研修の修了:「新任管理職研修 修了」「情報セキュリティ研修 修了」
- 通信教育やスクール:パソコンや英会話のスクールでの受講歴
- 実務でできること:資格がなくても、使えるソフトやできる作業を具体的に書く
職務経歴書の作り方のパンフレットでは、自分の能力を示す事実として、取得資格、パソコンスキル、語学力、活かせる能力、人脈、業務に関係する学歴、職業訓練、社内研修、自己啓発の9つを書き出すよう勧めています。資格の欄が短い人ほど、この9つを順に書き出してみると、思っていたより書ける材料が見つかります。
これから資格を取りたい人は、応募したい仕事の求人票を10件ほど集め、「歓迎する資格」に何が多く書かれているかを数えてみると、取るべき資格の優先順位が分かります。資格を取るための費用の一部が戻る制度として、雇用保険の教育訓練給付金があり、対象になる講座かどうかは厚生労働省の検索システムで確かめられます。
面接で資格とスキルについて聞かれたときの準備
職務経歴書に書いた資格とスキルは、面接で必ずと言ってよいほど話題になります。書類に書いた内容を、口頭でも説明できるようにしておきます。
よく聞かれるのは、次のような質問です。
- その資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか
- 勉強にどのくらいの期間をかけましたか
- 資格の知識を、仕事でどのように使いましたか
- 勉強中の資格は、いつ受験する予定ですか
答えるときは、資格を取った理由と、仕事への生かし方をつなげて話すと伝わりやすくなります。たとえば「経理の仕事で仕訳の根拠を自分で説明できるようになりたくて簿記2級を受けた。合格後は月次決算の確認を任されるようになった」のように、きっかけ、行動、結果の順に話します。
スキルについては、書類に書いた水準を実際にできるかを確かめられることがあります。事務職ではExcelの操作の試験、ITの職種では技術の質問や簡単な課題が出されることもあります。書類に書いたスキルは、面接の前に一度操作して、手順を思い出しておくと安心です。
書類と面接で話す内容が食い違うと、信頼を損ねます。職務経歴書の控えを手元に保存しておき、面接の前に読み返す習慣をつけておきます。
フリーランスと業務委託のプロフィールでの見せ方
会社に応募するときだけでなく、業務委託で仕事を受けるときにも、保有資格とスキルの書き方は大切です。クラウドソーシングや業務委託の仲介サイトのプロフィールは、発注する側が「この人に頼んで大丈夫か」を判断する材料になります。
プロフィールでは、職務経歴書よりも「何を頼めるか」が分かる書き方が求められます。資格の名前だけでなく、その資格で何ができるかを1行で添えます。
- 日本商工会議所簿記検定試験2級:記帳代行、月次の試算表の作成をお受けします
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365:集計表やデータ入力の仕組みづくりに対応できます
- 実用英語技能検定準1級:英文メールの作成、英語の資料の翻訳に対応できます
デザインの仕事を受ける人は、資格よりも作品と使える道具が重視されます。デザイナーの年収・単価相場では、デザインの仕事の収入の傾向を確かめられるので、自分のスキルの水準と照らし合わせる材料になります。開発の仕事を受ける人は、アプリケーション開発のお仕事で、どのような技術が求められているかを確かめてから、プロフィールのスキルの欄に優先して書く技術を決めると効果的です。
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、仕事が続く人のプロフィールには共通点があります。資格の数が多いことよりも、「この人に何を頼めるか」がひと目で分かることです。資格の名前、できる作業、使える道具、過去の実績が短い言葉で並んでいると、発注する側は相談しやすくなります。発注者と受注者が直接やり取りできる仕組みでは、間に入る業者の手数料が乗らない分、同じ予算で依頼者はより多く頼め、受け手の手取りも厚くなります。その分、自分の力を自分の言葉で伝える書き方が、仕事を得る力に直結します。
保有資格とスキルの欄は、一度書いたら終わりではありません。新しい資格を取ったとき、仕事で新しい道具を使えるようになったときに、職務経歴書もプロフィールも書き直していくと、いつ応募や提案の機会が来ても、すぐに出せる状態を保てます。
よくある質問
Q. 職務経歴書の資格は、取得した順に書くべきですか?
決まりはありません。ハローワークのパンフレットでは、古い順に書く方法もあるとしたうえで、応募先に対してアピール力の高い順に書くことを勧めています。資格が多い人は、応募先の仕事に関係するものを選んで書きます。履歴書は取得順、職務経歴書は仕事との関係が深い順、と使い分ける方法もあります。
Q. 勉強中の資格は職務経歴書に書いてもよいですか?
書いてかまいません。ハローワークのパンフレットでも、勉強中のもの、1次試験のみ合格、2次試験待機中などでも、その旨を明記すれば書けるとしています。「2026年11月受験予定、現在学習中」のように受験の予定を添えると、意欲が具体的に伝わります。面接で学習の進み具合を聞かれることがあるので、答えを準備しておきます。
Q. 資格の正式名称が分からないときはどうすればよいですか?
合格証や認定証に印字されている名前を確かめるのが確実です。手元にないときは、主催団体の公式サイトで試験の名前を確かめます。たとえば簿記2級は日本商工会議所簿記検定試験2級、英検は実用英語技能検定のように書きます。民間の検定は名前が変わることがあるので、合格した時点の名前で書きます。
Q. 資格がない場合、資格の欄は空欄でもよいですか?
空欄にするより、ほかの材料で補うほうが印象がよくなります。職業訓練や社内研修の修了、通信教育の受講歴、実務で使えるソフトやできる作業を書く方法があります。ハローワークのパンフレットでも、パソコンを実務で操作可能、会計ソフトを操作可能のように付記する方法が紹介されています。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
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