Googleフォームで自動返信メールを送る方法と、標準機能でできないこと


この記事のポイント
- ✓Googleフォームで自動返信メールを送る方法を
- ✓標準機能の回答のコピー送信
- ✓Google Apps Scriptの3つに分けて手順付きで整理します
Googleフォームで自動返信メールを送りたいとき、最初に知っておきたいのは「標準機能で送れるのは回答の控えだけ」ということです。お礼の文章や今後の流れを書いた、自分で作った文面のメールを送りたいなら、アドオンかGoogle Apps Script(GAS)を使うことになります。
この記事では、Googleの公式ヘルプ(2026年10月3日時点)の記載をもとに、標準機能で回答のコピーを送る手順、アドオンを使う方法、GASで自分の文面を送る手順を順に整理します。あわせて、標準機能でできないこと、スクリプトで送るときの送信数の上限、メールが届かないときの確認点、受付の件数が増えてきたときに考えたい選択肢も紹介します。
Googleフォームの自動返信が求められる背景
セミナーの申し込み、問い合わせ、採用の応募、イベントの参加登録。Googleフォームは無料で使えて、Googleアカウントがあれば数分で受付を始められるため、小さな会社や個人事業主、学校や地域の団体まで幅広く使われています。
受付を始めると、多くの人が同じ壁に当たります。申し込んだ人から「ちゃんと届いていますか」と問い合わせが来るのです。送信ボタンを押した後の画面にお礼の言葉が出ても、申し込んだ人の手元には何も残りません。日時や会場の案内を後から見返せるように、メールで控えを送ってほしいという声が出てきます。
受け付ける側にとっても、自動返信は手間を減らす道具です。申し込みのたびに手でお礼のメールを書いていると、月に50件の受付でも、確認と送信だけで数時間かかります。送り忘れや宛先の打ち間違いも起こります。自動返信を正しく設定すれば、この作業はなくなり、受け付けた側は内容の確認と個別の対応に時間を使えます。
社会保険労務士や行政書士のような士業の事務所でも、相談の受付や顧問先からの届出の依頼にGoogleフォームを使う例は珍しくありません。受け付けた事実を相手に残すことは、後で「言った、言わない」にならないための記録としても意味があります。
自動返信を送る3つの方法の違い
Googleフォームで自動返信を送る方法は、大きく3つに分かれます。
| 方法 | 送れる内容 | 準備の手間 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 標準機能(回答のコピー送信) | 回答した内容の控え | 設定を選ぶだけ | 受付の控えが残れば十分なとき |
| アドオン | 自分で書いた件名と本文 | アドオンを入れて設定する | プログラムを書かずに文面を変えたいとき |
| Google Apps Script | 自分で書いた件名と本文、条件ごとの出し分け | スクリプトを書き、トリガーを設定する | 文面や送り先を細かく決めたいとき |
最初は標準機能で始め、文面を変えたくなったらアドオンかGASに進む、という順番で考えると迷いません。以下で、それぞれの手順を見ていきます。
自動返信を設定する前に決めておくこと
どの方法を選ぶにしても、設定を始める前に決めておくと後で困らないことが4つあります。
どのアカウントでフォームを作るか
フォームの持ち主になるアカウントは、受付の窓口そのものになります。担当者の個人のアカウントで作ると、その人が休んだり異動したりしたときに、誰もフォームの設定を変えられなくなります。会社や団体の受付なら、受付用の共有のアカウントを用意し、そこでフォームを作って、担当者を共同編集者として加える形が安全です。
メールアドレスをどう集めるか
「確認済み」はGoogleアカウントでのログインが前提になるため、Googleアカウントを持っていない人やログインしていない人には回答の手間が増えます。一般の人から広く申し込みを受け付けるなら「回答者からの入力」、社内や学校の中だけで使うなら「確認済み」が向いています。「回答者からの入力」では打ち間違いが起こりうるので、確認のために同じアドレスを2回入力してもらう質問を追加する人もいます。
受付をいつ締め切るか
Googleの公式ヘルプによると、公開済みのフォームでは「回答を受付中」をオフにして受付を止められるほか、終了日や回答数の上限を設定して自動で締め切ることもできます。定員のあるイベントなら回答数の上限、期限のある募集なら終了日を設定しておくと、締め切り後に届いた申し込みに個別にお断りのメールを送る手間がなくなります。ただし公式ヘルプには、複数の人が同時に回答した場合は上限に関係なく受け付けられるとも書かれているので、定員ちょうどで止まらないことがある前提で運用します。
個人情報をどこまで集めるか
自動返信を送るにはメールアドレスが要りますが、住所や電話番号、生年月日まで集める必要があるかは受付の目的しだいです。集める項目が多いほど、フォームやスプレッドシートの管理に注意が要ります。受付に本当に必要な項目だけに絞ることが、管理の手間と漏れたときの影響の両方を小さくします。
方法1:標準機能で回答のコピーを送る
Googleの公式ヘルプ「フォームの回答を表示、管理する」によると、回答者のメールアドレスを集める設定にしている場合に、回答のコピーを回答者に送るよう設定できます。
設定の手順
- Googleフォームでフォームを開きます
- 上部の「設定」を押します
- 「メールアドレスを収集する」で、次のどちらかを選びます
- 「回答」の横にある下向きの矢印を押します
- 「回答のコピーを回答者に送信」の横で、「リクエストされた場合」か「常に表示」を選びます
手順3の選び方は2つあります。「確認済み」は、回答者がログインしているGoogleアカウントのメールアドレスを集める方法です。回答者は、フォームの各ページに表示される確認の文言を見て、アドレスが集められることを確かめたうえで回答します。「回答者からの入力」は、回答者が自分でメールアドレスを入力する方法です。
「リクエストされた場合」と「常に表示」の違い
「リクエストされた場合」を選ぶと、回答者がフォームの最後で控えを受け取るかどうかを選べます。「常に表示」を選ぶと、回答した人全員に控えが送られます。申し込みの控えとして必ず残したいなら「常に表示」、アンケートのように控えを求めない人が多いものなら「リクエストされた場合」が向いています。
標準機能の弱点
公式ヘルプには、次のような注意書きがあります。
状況によっては、迷惑メールフィルタなどの不正使用対策により、回答のコピーが届かない場合があります。 出典: support.google.com
標準機能の設定項目は、控えを送るかどうかの選択だけで、件名や本文を自分で書く欄はありません。届くのは「回答の控え」であり、「お申し込みありがとうございます。当日の持ち物は次のとおりです」といった案内を添えることはできない、と考えておく必要があります。
受け付けた側への通知も設定しておく
自動返信とあわせて、新しい回答が届いたことを受け付ける側にも知らせる設定をしておきます。公式ヘルプによると、フォームの「回答」を開き、その他のアイコンから「新しい回答についてのメール通知を受け取る」を押すと、通知のオンとオフを切り替えられます。同じヘルプには、通知のオプションを広げ、回答者にカスタマイズしたフォローアップのメールを送るにはアドオンを使うよう案内があります。
方法2:アドオンを使って文面を変える
プログラムを書かずに、自分で書いた件名と本文で自動返信を送りたい場合は、アドオンを使います。アドオンとは、Googleフォームに後から機能を追加する拡張のことで、Google Workspace Marketplaceから入れます。
アドオンを入れる流れ
- フォームの編集画面で、右上のその他のアイコンを押します
- 「アドオンを取得」を選びます
- Google Workspace Marketplaceが開くので、「自動返信」や「メール通知」などの言葉で探します
- アドオンを選び、インストールして、求められた権限を確かめて許可します
- フォームの編集画面に戻り、アドオンのアイコンから設定を開きます
アドオンによって、件名や本文の書き方、回答の内容を本文に差し込む方法、送信元の名前の設定などが違います。
アドオンを選ぶときの確認点
アドオンは、Google以外の会社や個人が作っているものが多く、次の点を確かめてから入れるのが安全です。
・求められる権限の範囲。フォームの回答やメールの送信、スプレッドシートの読み書きなど、何に触れるのかを確かめます
・無料で使える範囲と、送信数の上限。無料版は送信数に制限があるものが多く、超えると有料のプランを求められます
・最終更新日と評価。長く更新されていないアドオンは、Google側の仕様変更で動かなくなることがあります
・提供元の連絡先とプライバシーポリシー。申し込みの内容に個人情報が含まれる場合は特に重要です
会社や団体のGoogle Workspaceでは、管理者がアドオンのインストールを制限していることがあります。入れられないときは、管理者に相談します。
アドオンとGASのどちらを選ぶか
アドオンとGASは、どちらも自分で書いた文面を送れますが、向いている人が違います。アドオンは画面の操作だけで設定でき、プログラムに慣れていない人でも始めやすい反面、無料の範囲や送信数の上限は提供元の決め方に従うことになり、提供が終わると使えなくなります。GASは最初に少しだけプログラムを書く手間がありますが、Googleのサービスの一部として動くため、提供元の都合で止まる心配が少なく、文面や条件を自由に変えられます。
目安としては、受付のフォームが1つか2つで、文面を変えるだけでよいならアドオン、複数のフォームで同じ仕組みを使い回したい、回答の内容で送る文章を変えたい、送った記録をスプレッドシートに残したい、といった希望があるならGASが向いています。どちらを選んだ場合も、設定した人が誰か、どこで設定を変えられるかを記録しておくことが大切です。
方法3:Google Apps Scriptで自分の文面を送る
文面を自由に書き、回答の内容によって送る文章を変えたい場合は、Google Apps Script(GAS)を使います。GASとは、Googleのサービスを動かすための、ブラウザ上で書けるプログラムのことです。
手順1:スクリプトの編集画面を開く
フォームの編集画面で、右上のその他のアイコンから「スクリプトエディタ」を選ぶと、そのフォームに結びついたApps Scriptの画面が開きます。
手順2:自動返信のスクリプトを書く
次は、回答者のメールアドレスを「確認済み」か「回答者からの入力」で集めている前提で、回答の内容を本文に入れて送る短い例です。
function sendAutoReply(e) {
var response = e.response;
var email = response.getRespondentEmail();
if (!email) return;
var lines = response.getItemResponses().map(function (r) {
return r.getItem().getTitle() + ':' + r.getResponse();
});
var subject = 'お申し込みを受け付けました';
var body = 'お申し込みいただき、ありがとうございます。\n'
+ '以下の内容で受け付けました。\n\n'
+ lines.join('\n')
+ '\n\n3営業日以内に担当よりご連絡します。';
MailApp.sendEmail(email, subject, body);
}
件名と本文の文章は、自分の受付に合わせて書き換えます。本文の最後に、問い合わせ先の電話番号やメールアドレス、受付の担当者の名前を入れておくと、受け取った人が返信先に迷いません。
手順3:フォーム送信時に動くよう設定する
スクリプトは、書いただけでは動きません。左の一覧の時計の形をした「トリガー」を開き、「トリガーを追加」から次のように設定します。
・実行する関数:sendAutoReply
・イベントのソース:フォームから
・イベントの種類:フォーム送信時
保存すると、Googleアカウントへのアクセスの許可を求める画面が出ます。スクリプトがメールを送るための許可なので、内容を確かめて許可します。最後に、自分でフォームに回答して、メールが届くかを必ず試します。
手順4:回答の内容で文面を出し分ける
GASの利点は、回答の内容で文面を変えられることです。たとえば「参加の方法」の質問で「会場」を選んだ人には地図と持ち物を、「オンライン」を選んだ人には接続の案内を送る、といった出し分けができます。セミナーの申し込みや採用の応募のように、次の案内が人によって違う受付で特に役立ちます。
手順5:送る前に必ず試す
設定が終わったら、本番の受付を始める前に、自分や同僚のメールアドレスで何度か回答して試します。確かめたいのは次の点です。
・件名と本文が意図どおりに表示されているか。改行の位置や、回答の内容の差し込みが崩れていないか
・スマートフォンのメールアプリで読んだときに、長すぎて読みにくくなっていないか
・Gmail以外のアドレス(会社のアドレスや携帯電話会社のアドレス)にも届くか
・選択肢によって文面を変えている場合は、すべての選択肢で正しい文面が届くか
試しに送った回答は、本番の集計に混ざらないよう、受付を始める前にフォームの「回答」から削除しておきます。Googleの公式ヘルプによると、フォームから削除した回答は元に戻せないので、本番の回答を誤って消さないよう、受付の開始前に済ませるのが安全です。
スクリプトで送るときの上限と注意点
GASには、1日に送れるメールの宛先数などに上限があります。Google公式の「Google サービスの割り当て」のページ(2026年10月3日時点)には、次のように書かれています。
| 項目 | 一般のアカウント(gmail.com など) | Google Workspace のアカウント |
|---|---|---|
| 1日あたりのメールの宛先数(MailAppなど) | 100 | 1,500 |
| トリガーの合計実行時間 | 1日90分 | 1日6時間 |
| スクリプトの実行時間 | 1回6分 | 1回6分 |
| 1通あたりの宛先数 | 50 | 50 |
割り当ては、最初の実行から24時間で元に戻るとされています。一般のGoogleアカウントで使う場合、1日に100件を超える申し込みが来ると、それ以降の自動返信は送られません。人気のイベントの受付開始日のように、申し込みが1日に集中する場面では注意が必要です。最新の数字はGoogle サービスの割り当てで確かめてください。
ほかにも、次の点に気をつけます。
・スクリプトを作ったアカウントから送信されます。担当者の個人アカウントで作ると、その人が異動や退職でアカウントを使えなくなったときに止まります。受付用の共有のアカウントで作るのが安全です
・フォームを複製したり、スクリプトを書き換えたりしたときは、トリガーが設定されているかを確かめ、自分で回答して送信を試し直します
・エラーが起きても、回答した人には何も表示されません。トリガーの画面からエラーの通知を受け取る設定をしておきます
送った記録を残しておく
GASで自動返信を送る場合、送った記録をどこにも残さないと、「メールが届いていない」と言われたときに、送ったのか送っていないのかを確かめる手段がありません。スクリプトの中で、送信した日時と宛先を回答用のスプレッドシートの別のシートに1行ずつ書き込むようにしておくと、問い合わせを受けたときにすぐ確認できます。
あわせて、送信に失敗したときに受付の担当者へ知らせる仕組みも用意しておくと安心です。Apps Scriptのトリガーには、実行が失敗したときに通知のメールを受け取る設定があり、通知の頻度を選べます。通知の届き先は、スクリプトを作ったアカウントになるので、普段から確認しているアカウントで作ることがここでも効いてきます。
自動返信が届かないときの確認点
自動返信を設定したのに「メールが来ない」と言われたときは、次の順に確かめます。
メールアドレスを集める設定になっているか
標準機能でもGASでも、回答者のメールアドレスが集まっていなければ、送り先がありません。設定の「メールアドレスを収集する」がオフになっていないかを最初に確かめます。
迷惑メールのフォルダに入っていないか
公式ヘルプにもあるとおり、迷惑メールのフィルタなどで届かないことがあります。受付の画面や送信後の案内文に「控えのメールが迷惑メールのフォルダに入ることがあります」と書いておくと、問い合わせを減らせます。
アドレスの打ち間違いがないか
「回答者からの入力」でアドレスを集めている場合、打ち間違いがあれば当然届きません。回答の一覧で、その人が入力したアドレスを確かめます。携帯電話会社のメールアドレスは、パソコンからのメールを受け取らない設定になっていることもあります。
スクリプトの上限やエラーに当たっていないか
GASで送っている場合は、その日の送信数が上限に達していないか、トリガーの実行の記録にエラーが出ていないかを確かめます。
フォームの上限に近づいていないか
Googleの公式ヘルプによると、2026年9月から、Googleフォームには1つのフォームあたり合計の保存容量が1GBまで、回答数が50万件までという新しい上限が適用されています。上限に近づくと、フォームの画面に通知が表示されます。長く同じフォームで受付を続けている場合は、古い回答を書き出して整理することも考えます。
回答をスプレッドシートで管理するときの注意
自動返信と並んでよく使われるのが、回答をGoogleスプレッドシートに保存する設定です。Googleの公式ヘルプ「フォームの回答の保存先を選択する」によると、フォームの「回答」から「概要」を開き、右上のその他のアイコンから「回答の送信先を選択」を選ぶと、新しいスプレッドシートを作るか、既存のスプレッドシートを選べます。
このとき、いくつか知っておきたい点があります。
・新しい回答用のスプレッドシートを作ると、フォームの共同編集者は自動でそのスプレッドシートにもアクセスできるようになります。その後にフォームの権限を変えても、スプレッドシートの権限は自動では揃いません。担当者が代わったときは、フォームとスプレッドシートの両方で権限を見直します
・スプレッドシートを削除してもフォームは消えず、フォームを削除してもスプレッドシートは消えません。片方だけを整理したつもりで、個人情報の入った表が残り続けることがあります
・リンクを解除すると新しい回答はスプレッドシートに送られなくなりますが、それまでのデータは残ります
スプレッドシートに「担当者」「対応状況」「返信日」の列を追加して受付を管理している人は多いでしょう。件数が少ないうちはこれで回りますが、回答の行が増えるたびに列を手で埋める必要があり、誰が最後に更新したのか分かりにくくなります。フォームの行と手で書いた列がずれる事故も起こりやすくなります。
用途別に見た自動返信の文面の例
自動返信の文面は、受付の用途によって入れるべき情報が変わります。代表的な4つの用途について、本文に入れておきたい項目を整理します。
セミナーやイベントの申し込み
開催日時、会場の住所かオンラインの接続方法、持ち物、キャンセルの連絡先を入れます。オンラインの場合、接続先のURLを自動返信に直接書くか、前日に別のメールで送るかを先に決めておきます。自動返信に書くと、申し込んだ人が転送したときに外部に広まることがあるため、参加者限定の会では前日に送るほうが安全です。
問い合わせの受付
受け付けたこと、返事の目安の日数、急ぎの場合の連絡先を入れます。営業日や営業時間を書いておくと、週末に問い合わせた人が月曜日まで待つことに納得しやすくなります。問い合わせの内容をそのまま控えとして本文に入れておくと、相手が後から「何を聞いたか」を確かめられ、同じ質問を何度も送ってくることが減ります。よくある質問と答えをまとめたページがあるなら、そのURLを添えておくと、返事を待たずに自分で解決できる人もいます。返事をするまでの間に、相手が自分でできることを示しておくのが、問い合わせの自動返信で一番効く工夫です。
採用の応募
応募を受け付けたこと、書類選考の結果を知らせる時期、選考の流れを入れます。応募者の個人情報を扱うため、利用の目的と問い合わせ先も添えておきます。結果の連絡は自動返信では送らず、担当者が個別に送るのが一般的です。
士業の事務所の相談受付
相談を受け付けたこと、初回の相談の方法と時間、費用がかかるかどうか、準備してほしい書類を入れます。相談の内容によっては、受任できない場合があることも書いておくと、後の行き違いを防げます。
標準機能でできないことと、その代わりの手段
ここまでを踏まえて、Googleフォームの標準機能ではできないことと、代わりの手段を整理します。
| やりたいこと | 標準機能 | 代わりの手段 |
|---|---|---|
| 件名と本文を自分で書く | できない | アドオン、GAS |
| 回答の内容で文面を変える | できない | GAS、一部のアドオン |
| 送信元の名前やアドレスを変える | できない | GAS(送信元は作ったアカウント)、フォームツール |
| 受け付けた側の担当者を決める | できない | スプレッドシートに列を追加して手で管理、フォームツール |
| 返信したかどうかを記録する | できない | スプレッドシートで手で管理、フォームツール |
| 申し込んだ人に個別に返信する | できない | メールソフトで個別に送る、フォームツール |
自動返信を設定すると、受付の最初の段階は楽になります。ところが件数が増えてくると、次に詰まるのは「受け付けた後」です。誰がその申し込みを担当するのか、返事をしたのか、次に何をするのかを、スプレッドシートに列を追加して手で埋めていくことになります。
受付が増えてきたときの選択肢
月に数件の受付なら、標準機能とスプレッドシートで十分に回ります。月に数十件を超え、複数の人で受付を分担するようになると、スプレッドシートの列を手で埋める運用に限界が見えてきます。そのときは、受付から返信までを1つの画面で扱えるフォームツールが候補になります。
その1つがHalict(ハリクト)です。公式サイトによると、Halictはフォームで集めた回答を表で管理し、届いた1件ごとに担当と状況を残せるフォームツールで、返信も同じ画面から送れて開封まで記録されます。フォーム送信の直後に回答内容の控えを添えて送る自動返信は、無料のフリープランから使えます。料金は使う人数だけで決まり、どのプランでもフォームの数と受け取る回答の数は無制限です。メンバー1人までのフリーが0円、3人までのスターターが月額2,980円、10人までのチームが月額7,800円(いずれも税抜)で、メールのひな形や一斉メールの開封とクリックの計測はチームのプランから使えます。詳しくはHalictの紹介ページで確かめられます。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
Googleフォームは、無料で、Googleのサービスとの連携が強いという大きな利点があります。受付の件数が少なく、対応する人が1人なら、Googleフォームと自動返信の組み合わせで十分なことが多いでしょう。担当の割り振りや返信の記録で手作業が増えてきたら、その手間を時間に換算して、ツールの料金と比べてみるのが判断の近道です。
自動返信の文面を作るときのポイント
最後に、自動返信の文面そのものの作り方を整理します。どの方法で送る場合でも、文面の作り方は共通です。
件名だけで内容が分かるようにする
件名は「【受付完了】10月20日のセミナーお申し込み」のように、何の受付か、日付はいつかが件名だけで分かるようにします。受け取った人が後でメールを検索するときにも見つけやすくなります。
次に何が起きるかを書く
「担当者から3営業日以内にご連絡します」「当日の接続先は前日にお送りします」のように、次に何が起きるかを書いておくと、問い合わせが減ります。返事の目安を書いた場合は、その期限を必ず守る運用を決めておきます。
自動送信であることを明記する
本文の最初か最後に「このメールは送信専用の自動送信です」と書くかどうかは、受付の運用によります。返信を受け付けるなら、返信先のアドレスを明記します。返信を受け付けないなら、問い合わせ先を別に書いておきます。
個人情報の扱いに触れる
申し込みの内容に住所や電話番号などの個人情報が含まれる場合は、利用の目的や問い合わせ先を案内しておくと、受け取った人が安心します。個人情報の扱いの細かな判断は、扱う情報の種類や事業の内容で変わるため、必要に応じて専門家に相談してください。
受付の仕組みづくりを仕事にする人の視点
Googleフォームの自動返信の設定は、それだけで依頼が来るほどの需要があります。小さな会社や個人事業主、地域の団体では、申し込みの受付を整えたいが、スクリプトを書ける人がいない、という場面が多いからです。
運営者として長くフリーランスや在宅ワークの現場を見てきた限りでは、こうした仕事で長く続く人ほど、スクリプトを納品して終わりにせず、「担当者が代わっても回る状態」まで整えています。どのアカウントでスクリプトを作ったのか、トリガーの設定はどうなっているのか、止まったときに何を確かめるのかを1枚の手順書に残しておくと、次の改善の依頼につながりやすくなります。仲介の手数料がかからない直接取引なら、同じ予算で依頼する側はより多くの改善を頼め、受ける側の手取りも厚くなります。
受付の自動化は、業務の自動化の仕事の入り口です。RPA・業務自動化ツールのお仕事では、定型の作業をツールやスクリプトで自動にする仕事の種類と、求められるスキルを紹介しています。自動返信からさらに進んで、顧客へのメールの配信や関係づくりを設計する仕事に関心がある人は、CRM・メルマガ・自動化施策のお仕事が参考になります。
フォームと集客の導線を組み合わせて考えられる人は、マーケティングの支援でも求められます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、Web集客やAIを使った業務改善の仕事を紹介しています。在宅で受付や事務の仕組みを整える働き方を支える制度については、テレワーク 助成金 2026で、事業者が使える助成金の種類と申請の流れを紹介しています。受付の仕組みを含めて、小さな事業者の業務の改善を幅広く助言したい人には、中小企業診断士の資格ガイドも参考になります。
よくある質問
Q. Googleフォームの標準機能だけで自動返信の文面を変えられますか?
変えられません。標準機能で送れるのは、回答した内容の控え(回答のコピー)だけで、件名や本文を自分で書く設定はありません。お礼の文章や次の案内を添えたい場合は、Google Workspace Marketplaceのアドオンを使うか、Google Apps Scriptでフォーム送信時にメールを送るスクリプトを設定します。
Q. 回答のコピーが届かないと言われたときはどうすればいいですか?
まず設定でメールアドレスを集めているか、回答のコピーの送信が「常に表示」か「リクエストされた場合」になっているかを確かめます。次に、相手の迷惑メールのフォルダを見てもらい、入力されたアドレスに打ち間違いがないかを回答の一覧で確認します。Googleの公式ヘルプでも、迷惑メールのフィルタなどで届かない場合があると案内されています。
Q. Google Apps Scriptの自動返信は1日に何通まで送れますか?
Googleの公式の割り当てのページでは、1日あたりのメールの宛先数は、gmail.comなどの一般のアカウントで100、Google Workspaceのアカウントで1,500とされています。割り当ては最初の実行から24時間で元に戻ります。申し込みが1日に集中する受付では、上限を超えると以降のメールが送られないので注意が必要です。
Q. 自動返信を設定するときに、送信元のアカウントはどれにすればいいですか?
Google Apps Scriptで送るメールは、スクリプトを作ったアカウントから送信されます。担当者の個人のアカウントで作ると、異動や退職でアカウントが使えなくなったときに自動返信が止まります。受付用の共有のアカウントでフォームとスクリプトを作り、設定の手順を記録しておくと、担当が代わっても運用を続けられます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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