ゲーム実況を副業にするまでの手順と、収益が立つまでの準備


この記事のポイント
- ✓ゲーム実況副業を考える人に向けて
- ✓配信してよいゲームの確かめ方
- ✓YouTubeの収益化条件
ゲーム実況を副業にしたいと考えたとき、多くの人が最初につまずくのは「何から手を付ければよいか」と「いつになったらお金になるのか」の2点です。好きなゲームを遊びながら収入を得られる働き方に見えますが、実際には配信先の収益化の条件を満たすまで収入はほぼゼロで、ゲームごとに配信してよい範囲も決まっています。会社員として働きながら始めるなら、勤務先の規則や税金の申告も避けて通れません。
この記事では、ゲーム実況の副業で収益が生まれる仕組みを最初に確かめたうえで、配信してよいゲームの確かめ方、機材と配信先の選び方、YouTubeの収益化の条件、収益が立つまでの期間の見積もり方、続けるためのコツ、実況以外に広げられる仕事、税金と確定申告までを順番に整理します。読み終えたときに、始める前の準備と、最初の半年から1年の進め方が分かる状態を目指します。
ゲーム実況の副業で収益が生まれる仕組み
ゲーム実況とは、ゲームを遊ぶ様子を映像で見せながら、話し手が感想や解説をしゃべる動画や生配信のことです。あらかじめ撮影して編集した動画を投稿する形と、遊んでいる様子をその場で流す生配信の形があり、どちらも「実況」と呼ばれます。
副業としての収入の入口は、大きく分けると次の5つです。
| 収入の入口 | 中身 | 始めやすさ |
|---|---|---|
| 広告収益 | 動画や配信に流れる広告の売上の一部が配信者に分配される | 配信先の収益化条件を満たしてから |
| 視聴者からの支援 | 投げ銭(生配信中に視聴者が送る応援のお金)や月額のメンバーシップ | 同じく条件を満たしてから |
| 企業案件 | ゲーム会社や周辺機器のメーカーから紹介を頼まれる仕事 | 視聴者が一定数そろってから |
| グッズや有料コンテンツ | オリジナルのグッズ、有料の解説記事など | ゲームの権利に注意が必要 |
| 周辺の請負仕事 | 他の配信者の動画編集、サムネイル制作、配信の設定代行 | 技能があれば最初から可能 |
ここで大事なのは、上の4つは「視聴者が集まってから」でないと動き出さない点です。広告収益も投げ銭も、配信先が定めた条件を満たし、審査に通るまで受け取れません。一方で最後の周辺の請負仕事は、自分のチャンネルの視聴者数と関係なく、編集や画像制作の技能があれば始められます。実況の副業を考える人の多くが、最初の数か月は周辺の仕事で収入を確保しながら、自分のチャンネルを育てる形を取っています。
もう1つ押さえておきたいのは、収益の大きさは「視聴された時間」と「見てくれる人の数」の掛け算で決まることです。1本の動画が偶然たくさん再生されても、続けて見てくれる人が少なければ収入は安定しません。副業として成り立たせるには、毎週決まった曜日と時間に配信する、決まったシリーズを続けるといった形で、繰り返し見に来てくれる人を少しずつ集めることが基本になります。
ゲーム実況の市場と、副業で始める人が増えている背景
ゲーム実況が副業の選択肢として広がった背景には、配信に必要な道具の値段が下がったことと、配信先の仕組みが整ったことがあります。以前は高価なキャプチャーボード(ゲーム機の映像をパソコンに取り込む機器)や専用の配信ソフトが必要でしたが、いまは無料の配信ソフトが広く使われ、ゲーム機によっては本体の機能だけで配信できます。
配信先の側でも、個人が収益を受け取る仕組みが整っています。YouTubeにはYouTubeパートナープログラムがあり、条件を満たしたチャンネルは広告収益の分配やメンバーシップ、生配信中の投げ銭(Super Chat)を使えます。Twitchにもアフィリエイトとパートナーの仕組みがあり、ニコニコにはクリエイター奨励プログラムがあります。
一方で、始める人が増えた分、視聴者を集める競争は厳しくなっています。人気のタイトルを配信しても、同じタイトルを配信している人が何千人もいるため、検索や一覧で見つけてもらうことは簡単ではありません。副業として続けている人の話を聞くと、最初の数か月は同時に見ている人が数人という状態が普通で、収入らしい収入が出るまでに1年以上かかることも珍しくありません。
このため、ゲーム実況の副業を始めるときは「本業の収入を置き換える」ではなく、「本業の時間を守りながら、週に何時間をかけて、何か月で何を達成するか」という小さな目標から組み立てるのが現実的です。週に3回、1回2時間の配信を半年続けると、それだけで150時間を超えます。この時間を確保できるかどうかが、最初の判断材料になります。
始める前に確かめること:勤務先の就業規則
会社員がゲーム実況を副業にするとき、最初に確かめるべきなのは勤務先の就業規則です。就業規則とは、会社で働くうえでの決まりごとを書いた文書のことで、副業を認めるかどうかや、届け出の手順が書かれています。
厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)では、副業・兼業の条文は第70条に置かれ、労働者は勤務時間外に他の会社等の業務に従事できるとしたうえで、会社が禁止や制限をできる場合として、次の4つを挙げています。
・働く時間が長くなり、本業の仕事に支障が出る場合
・会社の秘密が漏れる場合
・会社の名誉や信用を傷つける行為や、信頼関係を壊す行為がある場合
・競業により会社の利益を害する場合
ゲーム実況で特に気をつけたいのは、2つ目と3つ目です。たとえば配信の画面に、仕事で使っているパソコンのデスクトップや社内の資料が映り込むと、秘密の漏れにつながります。また、顔を出して配信する場合や、本名に近い名前で活動する場合は、配信中の発言が会社の評判に結びつくことがあります。勤務先がゲーム会社や周辺の業界なら、競業にあたるかどうかも確かめておく必要があります。
規則で届け出が求められているなら、何の配信を、どのくらいの時間、どの名前で行うのかを書いて出しておくと、あとで問題になったときに説明しやすくなります。規則を確かめずに始めて、後から収入が出て住民税の通知で会社に知られる、という形で問題になる例もあります。最初に確認しておけば、安心して配信を続けられます。
配信してよいゲームの確かめ方
ゲームの映像や音楽には、ゲームを作った会社の著作権があります。著作権とは、作品を作った人が、その作品をどう使うかを決められる権利のことです。ゲーム実況はこの著作物を使う活動なので、ゲームごとに会社が出しているガイドライン(配信してよい範囲を定めた決まり)を確かめる必要があります。
たとえば任天堂は、ネットワークサービスでの著作物の利用についてガイドラインを公開しています。そこでは個人が実況動画を投稿することを認めたうえで、収益化については指定した仕組みに限るとしています。
個人であるお客様は、任天堂のゲーム著作物を利用した動画や静止画等を、営利を目的としない場合に限り、投稿することができます。ただし、別途指定するシステムによるときは、投稿を収益化することができます。 出典: 任天堂 ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン
同じガイドラインのQ&Aでは、指定する仕組みとしてYouTubeパートナープログラム、Twitchのアフィリエイトプログラムとパートナープログラム、ニコニコのクリエイター奨励プログラムなどが挙げられています。つまり、これらの仕組みを通した収益化は認められていますが、それ以外の方法、たとえば実況動画そのものを販売することは許可なくしてはいけないということです。
ゲーム会社ごとに、ガイドラインの中身はかなり違います。よくある違いは次のとおりです。
・発売前のゲームや、物語の終盤の配信を制限している
・ゲームの音楽だけを流す、ムービーだけを切り出すといった使い方を認めていない
・配信の概要欄に権利の表記を入れることを求めている
・一部のタイトルは配信そのものを認めていない
始める前に、配信したいタイトルの公式サイトで「ガイドライン」「動画投稿」「配信」といった言葉を探し、条件を確かめておきます。ガイドラインが見つからないタイトルは、権利の扱いがはっきりしないので、収益化の対象にするのは避けたほうが安全です。また、改造したゲームや不正にコピーしたゲームの配信、チートの使い方を見せる配信は、ガイドラインで明確に禁止されていることが多く、収益化の停止やアカウントの停止につながります。
機材と配信環境:最初にそろえるもの
ゲーム実況に必要な機材は、遊ぶゲーム機と配信の形によって変わります。最初から高価な機材をそろえる必要はなく、続けられそうだと分かってから少しずつ買い足すのが失敗の少ない進め方です。
最低限そろえるもの
・ゲームを遊ぶ機器(パソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォン)
・配信や録画をするパソコン(家庭用ゲーム機なら本体の配信機能でも始められる)
・マイク(声の聞き取りやすさは視聴者の満足度に直結する)
・安定したインターネット回線(生配信なら上りの速さが大切)
家庭用ゲーム機で配信する場合
家庭用ゲーム機の映像をパソコンで配信するには、キャプチャーボードが必要です。ゲーム機によっては本体だけでYouTubeやTwitchに直接配信できる機能がありますが、画面に文字や枠を重ねたり、音量を細かく調整したりするにはパソコンを通すほうが自由度が高くなります。
優先して投資したいのはマイク
視聴者は、映像の多少の粗さよりも、声の聞き取りにくさや雑音に敏感です。最初に予算をかけるならマイクが効果的です。また、配信中にキーボードの打鍵音やエアコンの音が入らないように、部屋の環境を整えることも大切です。
生活のリズムを崩さない配置
副業として続けるなら、配信のたびに機材を出し入れする手間を減らすことも重要です。机の上に配信用の機材をまとめておき、パソコンを立ち上げればすぐ配信できる状態にしておくと、平日の夜でも無理なく続けられます。逆に、準備に30分かかる環境だと、疲れている日に配信を休みがちになり、続ける習慣が途切れます。
なお、配信用のパソコンやマイクの購入費は、副業の収入から差し引ける経費になる場合があります。ただし、私生活でも使う物は、仕事で使う割合だけを経費にするのが一般的な考え方です。購入時の領収書は必ず保存しておきます。
配信先の選び方と比較
ゲーム実況の配信先は1つに絞る必要はありませんが、最初は1つの場所に集中したほうが視聴者を集めやすくなります。主な配信先の特徴を比較します。
| 配信先 | 向いている形 | 特徴 |
|---|---|---|
| YouTube | 録画した動画と生配信の両方 | 検索から見つけてもらいやすく、過去の動画が長く再生される |
| Twitch | 生配信 | ゲームの生配信の文化が強く、視聴者との会話が中心 |
| ニコニコ | 録画した動画と生配信 | 画面に流れるコメントの文化があり、編集した動画が好まれる |
| ツイキャス、Mirrativ | スマートフォンからの生配信 | スマホのゲームを気軽に配信しやすい |
録画した動画が中心ならYouTube
検索で見つけてもらえることがYouTubeの大きな強みです。攻略の解説や、特定の場面のまとめのような動画は、公開してから時間がたっても検索から見られ続けます。生配信に時間を合わせにくい会社員にとって、作り置きができる動画はペースを作りやすい形です。
生配信の会話を楽しみたいならTwitch
Twitchは、配信者と視聴者がチャットでやりとりしながら過ごす文化が強い場所です。決まった時間に配信し、常連の視聴者との会話を積み重ねていく形が合う人に向いています。ただし、検索から新しい人に見つけてもらう仕組みはYouTubeほど強くないため、他のSNSで配信の告知をする工夫が必要です。
選ぶときの考え方
自分がどちらの形で続けられるかを基準に選びます。毎週決まった時間に2時間配信できるなら生配信、時間が不規則で編集する余裕があるなら録画した動画が向いています。また、遊びたいゲームの会社のガイドラインで、その配信先での収益化が認められているかも必ず確かめます。
収益化の条件:YouTubeパートナープログラム
YouTubeで広告収益の分配を受けるには、YouTubeパートナープログラムへの参加が必要です。YouTubeのヘルプには、申し込みに必要な基準が次のように書かれています。
チャンネル登録者数が 1,000 人以上で、直近 12 か月間の対象となる動画の総再生時間が 4,000 時間以上である。または チャンネル登録者数が 1,000 人以上で、直近 90 日間の対象となるショート動画の視聴回数が 1,000 万回以上である。 出典: YouTube ヘルプ YouTube パートナー プログラムの概要と利用資格
総再生時間とは、そのチャンネルの動画が見られた時間の合計のことです。たとえば、平均20分見られる動画が1回再生されると、20分が加算されます。4,000時間は24万分なので、平均20分見られる動画なら合計で1万2,000回の再生が必要という計算になります。なお、ヘルプにはショート動画の視聴による再生時間は4,000時間には数えないと明記されています。
基準のほかにも、前提の条件があります。YouTubeのヘルプでは、チャンネル収益化ポリシーに従っていること、プログラムが提供されている国や地域に住んでいること、有効なコミュニティガイドラインの違反警告がないこと、Googleアカウントで2段階認証をオンにしていること、YouTube向けのAdSenseアカウントがチャンネルにつながっていることなどが挙げられています。
審査に通らなかった場合も、21日以内に再審査を求めるか、30日後に再び申し込めるとされています。審査では、チャンネルの動画が収益化のポリシーに合っているかが見られます。ゲーム実況では「自分の声や解説が入っていない、ゲームの映像をそのまま流しただけの動画」が多いと、内容の再利用と判断されて通りにくくなります。実況や編集で自分ならではの要素を入れることが、ガイドラインの面でも審査の面でも大切です。
Twitchやニコニコにも、それぞれの収益化の条件があります。条件は時期によって変わるため、始める時点で各配信先の公式ヘルプを確認しておきます。
収益が立つまでの期間の見積もり方
ゲーム実況の副業で最も多い失敗は、収益が出るまでの期間を短く見積もりすぎて、途中でやめてしまうことです。始める前に、自分の条件で何か月かかりそうかを大まかに計算しておくと、焦らずに続けられます。
総再生時間から逆算する
YouTubeで長い動画を中心にする場合、4,000時間の総再生時間が最初の目標になります。仮に週2本の動画を投稿し、1本あたり平均して50回、1回あたり15分見られるとすると、1週間で増える再生時間は25時間です。このペースが続いても4,000時間までは160週かかります。実際には、動画の数が増えるほど過去の動画も見られるようになるため、ペースは少しずつ上がりますが、それでも1年以内に達成できるとは限りません。
生配信は時間の積み上げが大きい
生配信は1回の時間が長いため、見てくれる人が少しでもいれば総再生時間が積み上がりやすい面があります。2時間の配信を同時に5人が見続けると、それだけで10時間です。ただし、これは見てくれる常連がいることが前提で、配信を始めたばかりの時期は視聴者がゼロの日もあります。
最初の半年の目標は数字より習慣
最初の半年は、収益よりも「決めたペースで配信を続けられたか」を目標にするのが現実的です。週に何回、何曜日の何時から配信するかを決め、守れたかどうかを記録します。そのうえで、どの動画がよく見られたか、どの時間帯に人が集まったかを振り返ると、次に何を作ればよいかが見えてきます。
やめどきもあらかじめ決めておく
副業として続けるなら、本業や家庭に負担がかかりすぎた場合のやめどきも決めておくと安心です。たとえば「睡眠時間が6時間を切る週が続いたら頻度を減らす」「1年続けて総再生時間が一定の数字に届かなければ、編集の請負仕事に軸を移す」といった具合です。ゲーム実況は時間をかければ必ず収益が出る仕事ではないため、続けるための線引きが自分を守ります。
視聴者が増えるチャンネルづくりのコツ
視聴者を集めるには、偶然の再生に頼らず、見つけてもらう仕組みと、もう一度見に来たくなる理由を作ることが大切です。
テーマを絞る
「いろいろなゲームを遊ぶ」チャンネルより、「特定のシリーズの攻略」「レトロゲームの解説」「初見で難しいゲームに挑む」のようにテーマが絞られたチャンネルのほうが、視聴者は登録する理由を見つけやすくなります。最初の50本は同じテーマで続けると、チャンネルの方向性が伝わります。
タイトルとサムネイルで中身を伝える
一覧に表示されたときに、何の動画なのかが一目で分かることが重要です。ゲームの名前、何をする動画なのか(初見、攻略、検証など)、どの場面なのかをタイトルに入れます。サムネイル(一覧に表示される小さな画像)は、文字を大きく少なく、遠目でも読めるように作ります。
配信の時間を固定する
生配信なら、毎週同じ曜日と時間に配信すると、視聴者が予定に組み込みやすくなります。X(旧Twitter)などのSNSで配信の予定を事前に告知しておくと、配信開始の時点で見に来てくれる人が増えます。
視聴者のコメントに応える
生配信でのコメントへの返事、動画のコメント欄への返信は、常連の視聴者を作るうえで効果的です。ただし、攻撃的なコメントや個人情報を聞き出そうとするコメントには反応せず、配信先の機能でブロックや非表示にします。自分や家族の住んでいる場所が分かる情報、窓の外の景色、通っている店などが配信に映らないよう、安全面にも注意が必要です。
他の配信者との協力
同じゲームを遊んでいる配信者と一緒に配信する「コラボ」は、お互いの視聴者に知ってもらう機会になります。いきなり大きな配信者に声をかけるより、同じくらいの規模の配信者と関係を作るほうが自然に続きます。
実況以外に広げられる仕事
ゲーム実況の活動で身につく技能は、自分のチャンネル以外でも仕事になります。自分のチャンネルの収益が立つまでの間、これらの仕事で収入を得ながら経験を積む人も多くいます。
動画編集の請負
ゲーム実況の動画では、不要な場面の切り取り、字幕の挿入、効果音の追加といった編集が欠かせません。自分の動画で編集の経験を積むと、他の配信者から編集を請け負えるようになります。配信者の多くは配信に集中したいので、編集を外部に任せる需要があります。
サムネイルの制作
一覧で目を引くサムネイルを作る技能も、独立した仕事になります。1枚単位で依頼されることが多く、短い時間で取り組めるため、本業がある人の副業に向いています。
配信環境の設定代行
配信ソフトの設定、画面の枠や通知の表示、音声の調整など、配信の環境づくりは初心者にとって難しい作業です。自分で環境を整えた経験があれば、設定の代行や使い方の説明を仕事にできます。
ゲームの記事や攻略情報の執筆
遊んだゲームの攻略情報や紹介記事を書く仕事もあります。文章で分かりやすく説明する力は、動画の台本作りにも生きます。文章の仕事の単価を上げる考え方はWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで詳しく解説しています。
これらの請負仕事は、ゲームの権利の問題と切り離して取り組める点も利点です。依頼主が配信者である場合、ゲームのガイドラインを守る責任は配信する側にありますが、編集する側も、ガイドラインで禁止されている使い方を知っておくとトラブルを避けられます。
最初の3か月の進め方の例
始める前の準備から、配信を習慣にするまでの3か月の流れを例として示します。本業の忙しさに合わせて、期間は伸ばしてかまいません。
1か月目:準備と試し撮り
最初の1か月は、人に見せる前の準備にあてます。勤務先の就業規則を確かめ、配信したいゲームのガイドラインを読み、配信先のアカウントを作ります。YouTubeを使うなら、この時点でGoogleアカウントの2段階認証をオンにしておくと、収益化の申し込みのときに慌てずに済みます。機材がそろったら、公開しない設定で10分程度の試し撮りを何本か行い、声の大きさ、ゲームの音とのバランス、画面の文字の読みやすさを確かめます。自分の声を録音で聞くのは気恥ずかしいものですが、ここで直しておくと公開後の手直しが減ります。
2か月目:公開を始め、ペースを固める
2か月目から公開を始めます。最初に決めるのは本数より曜日です。たとえば「水曜の夜に録画、土曜の朝に公開」「金曜の夜9時から生配信」のように、生活の中で無理なく続く時間を見つけます。この時期は見てくれる人が少なくて当然なので、再生回数で一喜一憂せず、決めた予定を守れたかどうかだけを記録します。
3か月目:振り返りと改善
3か月目に入ったら、それまでの動画や配信を振り返ります。YouTube Studio などの分析画面では、どの動画がどこで見るのをやめられたかが分かります。冒頭の1分で離れる人が多いなら、前置きを短くして本題から始める、といった直し方ができます。よく見られた動画のテーマに近い企画を続けて作ると、チャンネルの方向性が固まっていきます。
この3か月で「続けられそうだ」と感じられたら、機材の買い足しや、動画編集の請負仕事への挑戦を考える段階に進みます。逆に負担が大きいと感じたら、頻度を下げてでも続けることを優先します。
税金と確定申告の考え方
ゲーム実況の副業で収入が出たら、税金の申告が必要になる場合があります。ここでは会社員が副業として取り組む場合の基本を整理します。個別の判断は金額や事情で変わるため、迷ったら税務署や税理士に確認してください。
20万円の線は所得税の話
国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」では、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要とされています。ここでいう所得とは、収入から経費を引いた額のことです。広告収益が30万円でも、機材の購入費などの経費が15万円なら、所得は15万円になります。
ただし、この20万円の線は所得税だけの話です。住民税には同じ線がないため、所得税の確定申告が不要な場合でも、住所地の市区町村に住民税の申告が必要になります。詳しくは国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人を確認してください。
雑所得か事業所得か
副業の収入は、規模によって雑所得か事業所得に分かれます。雑所得とは、給与や事業など他のどの所得にも当たらない所得のことです。国税庁のNo.1500 雑所得では、副業に係る所得の例として原稿料などが挙げられています。会社員が小さな規模で続けている間は雑所得として扱われることが一般的ですが、規模や継続性によって判断が変わります。
開業届の期限
事業として本格的に取り組む場合は、税務署に開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を出します。国税庁の「No.2090 新たに事業を始めたときの届出など」では、提出期限は事業を始めた年分の確定申告期限までとされています。青色申告をしたい場合は別に承認申請書が必要で、期限が違うため注意が必要です。
記録を残しておく
広告収益や投げ銭の明細、機材や配信に使ったソフトの購入記録は、毎月まとめて保存しておきます。配信先からの支払いは海外の会社から届くこともあり、どの月にいくら入ったかを後から確かめるのに手間がかかるためです。
メリットとデメリット、向いている人
ゲーム実況の副業の特徴を、メリットとデメリットに分けて整理します。
メリット
・自宅で始められ、通勤の時間がかからない
・始める費用を小さく抑えられる
・動画の編集、サムネイル制作、話す力など、他の仕事にも生きる技能が身につく
・一度作った動画が、時間がたっても見られ続ける
デメリット
・収益化の条件を満たすまで、収入がほぼない期間が長い
・ゲームの権利の条件を守る必要があり、配信できるタイトルに制限がある
・夜や休日の時間を使うため、睡眠や家族との時間が削られやすい
・顔や声を出す活動なので、私生活の情報が漏れないよう注意が必要
向いている人
収益より先に「配信すること自体が楽しい」と感じられる人は、収入が出ない時期も続けやすい傾向があります。また、自分の配信を見返して、どこを直せば見やすくなるかを考えられる人は、少しずつチャンネルを伸ばしていけます。逆に、短い期間で収入を得たい人は、まず動画編集やサムネイル制作の請負から始めるほうが合っています。
運営者の視点から見た、続く人の共通点
フリーランスと在宅ワークの市場を20年見てきた立場から言えば、ゲーム実況の副業で長く続く人には共通点があります。それは、自分のチャンネルだけに賭けるのではなく、実況を通じて身につけた技能を、他の人の役に立つ仕事に変えていることです。動画編集、サムネイル制作、配信環境の設定、台本の作成といった仕事は、配信者が増えるほど需要が広がります。
文章で伝える力を伸ばしたい人には、ビジネス文書検定の内容が参考になります。依頼主とのやりとりや企画書の作成など、配信の外側の仕事で役に立ちます。また、文章を書く仕事の収入の目安は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確認できます。動画の視聴データを読み解き、どの企画が伸びるかを考える力は、マーケティングの仕事にもつながります。その分野の仕事の内容はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。
運営者として見てきた限りでは、請負の仕事を仲介の手数料が乗らない形で依頼主と直接受けている人ほど、手元に残る報酬が厚くなります。依頼する配信者の側も、同じ予算でより多くの本数を頼めます。手数料0%の直接取引は、双方が得をする形です。ゲーム実況を副業にするなら、まずは週に何時間を使えるかを決め、自分のチャンネルを育てながら、身につけた技能を請負の仕事で生かしていく。その二本立てが、収益が立つまでの長い期間を乗り切る現実的な進め方です。
よくある質問
Q. ゲーム実況の副業はいつから収入になりますか?
配信先の収益化の条件を満たし、審査に通ってからです。YouTubeでは登録者1,000人以上に加え、直近12か月の総再生時間4,000時間以上などの基準があります。週2本程度の投稿では1年以上かかることも珍しくありません。その間は動画編集やサムネイル制作の請負で収入を得ながら続ける人が多くいます。
Q. どのゲームでも実況して収益化してよいのですか?
ゲームごとに会社のガイドラインがあり、条件はタイトルによって違います。任天堂は個人の実況投稿を認め、YouTubeパートナープログラムなど指定した仕組みでの収益化を認めていますが、動画の販売は許可なくできません。配信前に、そのタイトルの公式サイトでガイドラインを必ず確認してください。
Q. 会社に知られずにゲーム実況の副業をしてもよいですか?
まず勤務先の就業規則を確認してください。厚生労働省のモデル就業規則では、本業への支障、秘密の漏洩、名誉や信用を傷つける行為、競業がある場合に副業を制限できるとしています。届け出が必要な会社なら、配信の内容と時間を伝えておくと、後で問題になったときに説明しやすくなります。
Q. ゲーム実況の収入が少なくても確定申告は必要ですか?
会社員で年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。所得は収入から経費を引いた額です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になります。金額や事情で扱いが変わるため、迷ったら税務署に確認してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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