家具の資格|インテリアと木工の資格の種類


この記事のポイント
- ✓家具を選んで提案するインテリアの資格と
- ✓家具を作る木工の資格に分けて整理しました
- ✓インテリアコーディネーター
家具の資格を調べ始めると、インテリアコーディネーター、インテリアプランナー、家具製作技能士など、似た名前の資格がいくつも出てきて、どれが自分の目的に合うのか分かりにくくなります。結論から書くと、家具の資格は「家具を選んで部屋に合わせて提案する資格」と「家具そのものを作る資格」の2つに大きく分かれ、前者の代表がインテリアコーディネーター、後者の代表が国の技能検定の家具製作です。この記事では、2つの系統ごとに資格の仕組み、受験料、日程、難しさを公式の案内で確かめ、目的別の選び方と、取ったあとの仕事での生かし方までを順に説明します。
家具の資格は「提案する」と「作る」の2系統
最初に全体像を表で整理します。ここが試験に出る、というほどではありませんが、この区別ができているだけで資格選びの迷いはほとんどなくなります。
| 系統 | 代表的な資格 | 実施団体 | 主に役立つ仕事 |
|---|---|---|---|
| 提案する | インテリアコーディネーター | 公益社団法人インテリア産業協会 | 家具店、住宅メーカー、リフォーム会社 |
| 提案する | インテリアプランナー | 公益財団法人建築技術教育普及センター | 設計事務所、内装の設計 |
| 提案する | キッチンスペシャリスト | 公益社団法人インテリア産業協会 | キッチンメーカー、住宅設備の販売 |
| 作る | 技能検定「家具製作」(家具製作技能士) | 国(厚生労働省)の制度で、都道府県が実施 | 家具工房、家具メーカー、木工所 |
この中で国家検定にあたるのは技能検定だけです。技能検定は、働く人の技能を国の基準で検定し、国として証明する制度で、職業能力開発促進法に基づいて実施されています。合格すると「技能士」と名乗れます。一方、インテリアコーディネーターやキッチンスペシャリストは公益社団法人が認定する資格、インテリアプランナーは公益財団法人が実施する試験に基づく登録資格です。
どれも、持っていないと仕事ができない資格ではありません。家具店の販売員も、家具職人も、資格がなくても働けます。そのうえで、資格は「この人はここまでの知識や技能を持っている」と相手に示す手段になります。お客様に提案する立場なら知識の裏付けとして、作る立場なら技能の証明として、それぞれ意味があります。
家具とインテリアの仕事を取り巻く状況
家具とインテリアの仕事は、住宅を新しく建てるときだけでなく、リフォームや住み替え、在宅勤務のための部屋づくりなど、暮らしの変化が起きるたびに生まれます。家具を売る店で配置の相談に乗る、住宅メーカーで内装と家具をまとめて提案する、オフィスの移転で机や収納の配置を考える、といった形で、家具の知識が求められる場面は多岐にわたります。
インテリアコーディネーターの資格試験を見ると、関心を持つ人の多さが分かります。インテリア産業協会が公表した2025年度(第43回)の結果では、一次試験の受験者数は6,023名で、合格者は2,049名、一次合格率は34.0%でした。二次試験は受験者2,870名のうち1,623名が合格し、二次合格率は56.6%です。毎年数千人が受験し、そのうち資格を手にするのは一部という試験です。
作る側に目を向けると、家具の職人の世界は、技能を長く磨く人が支えています。技能検定は昭和34年に始まり、令和8年3月3日現在、都道府県が実施する職種が111職種、指定試験機関が実施する職種が22職種あります。家具製作はその1つで、木工の技能を国の基準で示せる数少ない手段です。
提案する仕事は人と話すこと、作る仕事は手を動かすことが中心になります。どちらに向いているかを考えるときは、自分が仕事の中で何をしている時間が長いと満足できるかを思い浮かべると判断しやすくなります。
インテリアコーディネーターの仕組みと試験
家具の資格として最もよく知られているのが、インテリアコーディネーターです。インテリア産業協会の公式ページでは、仕事の中身が次のように説明されています。
インテリアコーディネーターは「どんな風に暮らしたいか」をヒアリングし、「こんな雰囲気の空間に住みたい」というアバウトな要望を具体的に住まい手のライフスタイルに合った住空間に導きます。 出典: interior.or.jp
家具、カーテン、照明などを組み合わせ、住む人に合った空間を提案するのが仕事です。公式ページでは、ヒアリング、プランニング、プレゼンテーション、見積もりといった流れが代表的な仕事の例として紹介されています。
試験は一次試験と二次試験の2段階です。2026年度の第44回の受験概要は次のとおりです。
| 項目 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 内容 | 学科(インテリアの知識全般) | プレゼンテーションと論文 |
| 方式 | CBT方式の択一式、全36問、120分 | 図面と文章で表現する実技、180分 |
| 試験日 | 2026年9月15日から10月15日の間で1日を選ぶ | 2026年12月6日 |
| 試験地 | 全国47都道府県のテストセンター | 全国12地域 |
CBT方式とは、テストセンターに用意されたパソコンで解答する方式のことです。受験資格は、年齢、学歴、職業、経験を問わず、誰でも受けられます。受験申込の期間は2026年7月15日から8月31日まででした。
受験料は、一次と二次を同じ年度に続けて受ける基本タイプが14,850円(税込)、一次試験だけを受ける先取りタイプが11,550円(税込)です。一次試験に合格した人は、次の年度から3年間、一次試験が免除され、二次試験だけを11,550円(税込)で受けられます。
試験の範囲は、インテリアの歴史、インテリアの計画、家具や照明などのエレメント、構造と仕上げ、環境と設備、表現の方法、関係する法律や規格など9つの分野に分かれています。家具の知識は、エレメントの分野を中心に試験全体に関わってきます。
インテリアコーディネーターの勉強の進め方
インテリアコーディネーターは、範囲の広い一次試験と、図面を描く二次試験で、必要な勉強がまったく違います。ここが一番大事なポイントです。一次試験の勉強だけをしていると、合格したあとに二次試験の準備が間に合わなくなります。
協会の公式ページでは、資格を目指す方法として、協会が発行するハンドブックを使った独学、協会主催の通信講座、専門の教育機関の講座への通学の3つが紹介されています。自分の生活に合わせて選びます。
勉強を進める順番の目安は次のとおりです。
- 一次試験の範囲を、テキストで一通り読む
- 過去の出題の形式に慣れるため、問題集を繰り返し解く
- 一次試験が終わったら、すぐに二次試験の図面の練習に移る
- 平面図、立面図、パース(立体的に見せる絵)を手で描く練習を重ねる
- 論文は、課題を読んで決まった字数で書く練習をする
一次試験は択一式なので、テキストを読んだだけでは得点になりません。問題を解いて、間違えた分野をテキストに戻って確かめる、という往復が大切です。1日30分でも、毎日問題に触れるほうが、週末にまとめて読むより記憶に残ります。
二次試験は、2026年度からプレゼンテーションの課題のテーマが11月中旬に受験者のマイページで公表される予定と案内されています。テーマが分かってから試験日までの期間は短いため、それまでに図面を描く基本の手順を体に覚えさせておく必要があります。定規の当て方、線の太さの描き分け、家具を縮尺どおりに描く練習は、テーマが分かる前からできる準備です。
家具の寸法を覚えることも、二次試験の大きな助けになります。ダイニングテーブルの高さ、椅子の座面の高さ、ソファの奥行き、通路として必要な幅などを、身の回りの家具をメジャーで測って確かめておくと、図面を描くときに迷いません。
インテリアプランナーとキッチンスペシャリスト
インテリアコーディネーターより設計の色が濃いのが、インテリアプランナーです。建築技術教育普及センターが試験を実施していて、内装の企画や設計、工事の監理までを担う人を想定した資格です。建築士の試験を実施している団体の資格であることからも分かるとおり、建物の構造や法規に踏み込む内容が含まれます。
試験は学科試験と設計製図試験の2つです。学科試験は受験資格の制限がなく、誰でも受けられます。設計製図試験は、その年度の学科試験の合格者か、前4年度の学科試験の合格者、アソシエイト・インテリアプランナー、建築士(一級・二級・木造)の資格を持つ人が受けられます。受験手数料は学科試験が9,900円(税込)、設計製図試験が16,500円(税込)で、別にネット決済の手数料がかかります。
合格後の登録にも段階があります。学科試験に合格すれば、要件なしでアソシエイト・インテリアプランナーとして登録でき、登録申請手数料は2,200円(税込)です。設計製図試験まで合格してインテリアプランナーとして登録するには、インテリアか建築の学歴、建築士の免許、インテリアに関する2年以上の実務経験のいずれかが必要で、登録申請手数料は11,000円(税込)です。
キッチンスペシャリストは、インテリア産業協会が認定する、キッチンの計画と提案の専門資格です。キッチンは収納や設備、動線が複雑に絡む場所で、システムキッチンの選定やリフォームの提案で知識が生きます。家具の中でも造り付けの収納や住宅設備に関心がある人に向いています。
インテリアプランナーは、未経験の人が最初に目指すには重い資格です。まずインテリアコーディネーターで家具とインテリアの基本を固め、設計の仕事に進みたくなったら次の段階として考える、という順番が無理のない進み方です。
家具を作る資格:技能検定「家具製作」
家具そのものを作る技能を示したい人には、国の技能検定に「家具製作」の職種があります。技能検定は、国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づき、都道府県が実施する職種では、試験問題の作成を中央職業能力開発協会が、試験の実施を各都道府県が担っています。受検の申請の受付や試験の運営は、各都道府県の職業能力開発協会が窓口です。
中央職業能力開発協会の案内では、試験の仕組みが次のように説明されています。
技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」です。 出典: javada.or.jp
試験は職種ごとに実技試験と学科試験が行われます。実技試験は原則として試験日より前に課題が公表され、試験時間はおおむね4時間から5時間です。学科試験は全国で同じ日に行われます。合格すると、1級は厚生労働大臣名、2級と3級は都道府県知事名の合格証書が交付され、家具製作技能士と名乗れるようになります。
受検には、原則として家具製作の実務経験が必要です。必要な年数は等級によって違い、職業訓練の経歴や学歴で短くなる場合があります。3級は、平成25年4月から実務経験が6か月に満たなくても受けられるようになっており、家具製作に関する学科に在学している人や、職業訓練を受けている人も受検できます。
受検手数料は都道府県ごとに決められていて、標準の金額は実技試験が18,200円、学科試験が3,100円です。令和8年度は前期と後期に分かれて実施されていますが、家具製作がどちらの期に実施されるか、どの等級が実施されるかは都道府県の公示で決まります。受けたい人は、住んでいる都道府県の職業能力開発協会の案内を確かめてください。
木工の技能を身につける道
技能検定は「身につけた技能を証明する」ための仕組みで、技能を身につける場ではありません。家具作りの経験がない人は、まず学ぶ場を探すところから始めます。
木工を学ぶ道には、次のようなものがあります。
- 都道府県の職業能力開発校で、木工や家具の訓練を受ける
- 家具工房や木工所に就職し、仕事をしながら覚える
- 民間の木工教室や工房の講座で、道具の使い方から学ぶ
職業能力開発校の訓練は、仕事を探している人向けの公共職業訓練として実施されている場合があり、ハローワークを通して申し込む形が一般的です。訓練の内容や期間、受講の条件は都道府県によって違うため、住んでいる地域の職業能力開発校の案内を確かめます。東京都の職業能力開発センターでは、技能検定の家具製作の受検対策の講座が開かれた例もあります。
木工は、道具の扱いに慣れるまでに時間がかかる分野です。のこぎり、かんな、のみといった手道具の使い方と、電動の工具や木工機械の安全な扱い方を、段階を追って身につけていきます。技能検定の実技試験の中には、安全のために就業制限や特別教育が必要な作業を伴うものもあり、その場合は免許証や修了証の提示が求められます。
家具作りを仕事にしたい人は、技能検定を最初の目標にするより、まず学ぶ場に入り、実務を積みながら3級、2級と段階的に受けていく考え方が現実的です。資格は、身につけた技能の節目を確かめる道具として使います。
どの資格にも共通する家具の基礎知識
提案する系統でも作る系統でも、家具の素材と作りの知識は共通の土台になります。インテリアコーディネーターの一次試験ではエレメントの分野で問われ、家具製作の仕事では毎日の判断に直結する知識です。資格の勉強を始める前に、身の回りの家具を見ながら確かめておくと、テキストの内容がぐっと頭に入りやすくなります。
まず木の素材です。家具に使われる木の板は、大きく分けて、1本の木から切り出した無垢材と、薄い板や木片を貼り合わせて作る合板や集成材があります。無垢材は木そのものの風合いが楽しめる一方、湿気や乾燥で反ったり割れたりしやすい性質があります。合板や集成材は形が安定しやすく、大きな面を作りやすいのが特徴です。表面に薄くスライスした木を貼る突板という作り方もあり、見た目は無垢材に近くても中身は別の材料ということがよくあります。
次に仕上げです。木の表面を守る塗装には、木に染み込ませて表面に膜を作らないオイル仕上げと、表面に硬い膜を作るウレタン塗装などがあります。オイル仕上げは手触りが自然で、傷がついても自分で手入れしやすい反面、水や汚れには定期的な手入れが必要です。ウレタン塗装は水や汚れに強く手入れが楽ですが、深い傷がつくと補修が難しくなります。お客様に家具を提案するとき、この違いを説明できるかどうかで信頼の度合いが大きく変わります。
家具の作りにも目を向けます。板と板をつなぐ方法には、木を削って組み合わせる伝統的な組み手と、金具やねじで留める方法があります。組み立て式の家具は金具で留めるものが多く、運びやすく価格を抑えやすい一方、何度も分解と組み立てを繰り返すと緩みやすくなります。作る系統の仕事では、こうした接合の方法そのものが技能の中心になります。
素材、仕上げ、作りの3つを見る目がつくと、家具店で家具を見るだけでも勉強になります。値札の横にある素材の表示を読み、引き出しを開けて中の作りを確かめ、天板の表面を触って仕上げの違いを感じてみてください。教室で板書を写すより、実物を触った記憶のほうが試験の本番で思い出しやすいものです。
勉強でつまずきやすい点と乗り越え方
家具の資格の勉強で、多くの人がつまずく場面はある程度決まっています。先に知っておけば、同じ失敗を避けられます。
1つ目は、テキストを最初から最後まで丁寧に読もうとして、途中で止まってしまうことです。インテリアコーディネーターの一次試験の範囲は9つの分野にわたり、歴史や法規など、なじみのない分野も含まれます。最初の1回は細部にこだわらず全体を流し読みし、2回目から問題集と行き来しながら覚えるほうが、最後まで進めやすくなります。
2つ目は、一次試験に合格してから二次試験の準備を始め、時間が足りなくなることです。一次試験は9月中旬から10月中旬、二次試験は12月で、その間は2か月ほどしかありません。図面を描く練習は、一次試験の勉強と並行して少しずつ始めておくと、合格後に慌てずに済みます。
3つ目は、用語を丸暗記しようとして覚えきれないことです。家具の様式の名前や、素材の名前、建物の部分の名前など、カタカナや専門用語が多いのがこの分野の特徴です。言葉だけを覚えるのではなく、写真や実物と結び付けて覚えると忘れにくくなります。インテリアの雑誌や家具店のカタログを眺めながら、見たことのある形に名前を付けていく作業は、勉強というより楽しみに近いはずです。
4つ目は、作る系統の人が、技能検定の学科試験を軽く見てしまうことです。実技の腕に自信があっても、学科試験では材料、工具、安全、製図などの知識が問われます。仕事で毎日やっていることを、言葉と数字で説明できるように整理しておく必要があります。
どの資格でも、1日の勉強時間を長く取るより、毎日少しずつでも触れ続けることが合格への近道です。仕事や家事の合間の15分を積み重ねる計画を立ててみてください。
目的別の家具の資格の選び方
ここまでの資格を、目的ごとに整理します。
| 目的 | 最初に考える資格 | 次の段階 |
|---|---|---|
| 家具店や住宅の仕事で、家具の提案力をつけたい | インテリアコーディネーター | キッチンスペシャリスト |
| 内装の設計まで担いたい | インテリアコーディネーター | インテリアプランナー |
| キッチンや収納の提案をしたい | キッチンスペシャリスト | インテリアコーディネーター |
| 家具を作る職人になりたい | 職業訓練や工房で学ぶ | 技能検定の家具製作 |
| 趣味で家具を作りたい | 木工教室や工房の講座 | 必要になれば技能検定 |
選ぶときは、次の3つの問いに答えてみてください。
- 家具を「選ぶ人」になりたいのか、「作る人」になりたいのか
- 今の仕事でその知識を使う場面があるか、これから転職して使いたいのか
- 試験の準備にかけられる時間は、1週間にどのくらいあるか
インテリアコーディネーターは、一次試験だけでも範囲が広く、二次試験まで含めると半年以上の準備を見込む人が多い資格です。技能検定は、学ぶ場と実務の経験が前提になるため、何年かの計画で考えます。今の生活の中で無理なく続けられる計画を立ててから、申し込みに進みます。
家具の資格の名前に引っ張られず、自分がどちらの系統の仕事をしたいのかを先に決めることが、遠回りしない選び方です。
あわせて身につけると役立つ知識
家具の資格だけで仕事が完結することは多くありません。家具は部屋の中に置かれて初めて役割を果たすもので、色、照明、間取り、図面といった周りの知識と組み合わせて使うことになります。資格の勉強と並行して、次の知識にも少しずつ触れておくと、提案や制作の質が上がります。
色の知識は、家具と壁や床の組み合わせを考えるときに欠かせません。同じ木の家具でも、壁の色や床の色によって部屋の印象は大きく変わります。色の組み合わせには基本の考え方があり、センスだけで決めるものではありません。
照明の知識も、家具の見え方を左右します。同じ家具でも、光の色や当たる方向で、温かく見えたり冷たく見えたりします。インテリアコーディネーターの試験でも、照明はエレメントの分野で扱われます。
図面を描く力は、提案する系統でも作る系統でも求められます。手で描く図面に加えて、パソコンで図面を描くCADの操作ができると、仕事の幅が広がります。中央職業能力開発協会は、技能検定のほかにCADトレース技能審査という試験も実施しており、図面を扱う力を示したい人の選択肢の1つになります。
住まいの安全と暮らしやすさに関わる知識もあると役立ちます。高齢の人や小さな子どもがいる家庭では、家具の角の形、転倒を防ぐ固定、通路の確保といった配慮が欠かせません。お客様の家族構成を聞き取る段階で、こうした点に気づけるかどうかが、提案の信頼につながります。
受験料と日程を比べる
公式の案内で確かめた受験料と日程を、まとめて比べます。
| 資格 | 受験料(税込) | 試験の時期 | 受験資格 |
|---|---|---|---|
| インテリアコーディネーター | 一次と二次で14,850円、一次のみ11,550円 | 一次は9月中旬から10月中旬、二次は12月 | 制限なし |
| インテリアプランナー | 学科9,900円、設計製図16,500円 | 毎年の総合案内で公表 | 学科は制限なし |
| 技能検定 家具製作 | 標準で実技18,200円、学科3,100円 | 前期または後期(都道府県の公示による) | 原則として実務経験が必要 |
インテリアコーディネーターは、申込期間が7月中旬から8月末までと決まっていて、そこを逃すと翌年まで待つことになります。試験を受けると決めたら、まず申込期間をカレンダーに書き込むことから始めてください。
技能検定は、受検の申請の期間が短いのが特徴です。令和8年度は、前期が4月6日から4月17日まで、後期が10月5日から10月16日までの受付でした。都道府県の判断で開始日が早まることもあります。実施職種と等級も年度ごとに公示されるため、春と秋に住んでいる都道府県の職業能力開発協会の案内を見る習慣をつけておくと安心です。
受験料のほかに、テキストや通信講座の費用、二次試験や設計製図のための製図用具、技能検定なら材料や工具の費用がかかります。勤め先が資格取得を支援する制度を設けている場合もあるので、受ける前に確かめておくと費用の負担を抑えられます。
家具の資格を仕事に生かす方法
資格を取ったあとに大切なのは、学んだことを相手に伝わる形にすることです。インテリアコーディネーターの仕事の流れにプレゼンテーションと見積もりが含まれているとおり、提案の仕事では、図面やイメージの資料、提案書を作る力が欠かせません。
提案の資料で意識したいのは、次の点です。
- 相手の要望を最初に一文で書き、提案がその要望にどう応えるかを示す
- 家具の寸法と配置を図面で示し、通路の幅や動線を確かめられるようにする
- 色や素材の見本を並べ、写真やイメージで完成後の姿を伝える
- 見積もりは、家具、照明、カーテンなど項目ごとに分けて書く
提案書や見積もりに添える文章を整えたい人には、ビジネス文書検定のような文書の資格も役に立ちます。言葉の選び方1つで、提案の受け取られ方は大きく変わります。
家具とインテリアの知識は、在宅でできる仕事にもつながります。家具の選び方や部屋づくりを解説する記事の執筆、家具店や工房のサイトに載せる商品説明の作成、間取りと家具配置の図面の作成などです。インテリアの知識をもとに図面やイメージ図を作る仕事に関心があるなら、デザイナーの年収・単価相場で相場を確かめておくと、条件を判断するときの基準になります。
資格を取ったあとの働き方の例
資格を取ったあとの働き方は、勤め先で生かす道と、独立して自分で仕事を受ける道に分かれます。それぞれの例を見ておくと、どの資格をどの順番で取るかを考えやすくなります。
勤め先で生かす道で多いのは、家具店や住宅メーカー、リフォーム会社での提案の仕事です。家具店の販売員がインテリアコーディネーターを取ると、家具単品の販売だけでなく、部屋全体の配置や照明、カーテンまで含めた提案ができるようになります。住宅メーカーやリフォーム会社では、内装の仕様を決める打ち合わせを任される立場につながることがあります。キッチンメーカーや住宅設備の販売では、キッチンスペシャリストの知識がそのまま提案に生きます。
作る系統では、家具工房や家具メーカー、木工所で経験を積みながら、技能検定の等級を上げていく働き方が一般的です。等級が上がるほど、難しい加工や後輩の指導を任されるようになります。技能検定の合格者には、他の国家試験の受験や資格の取得で特典が認められる場合もあると案内されています。
独立して仕事を受ける道もあります。インテリアコーディネーターとして個人のお客様から部屋づくりの相談を受ける、家具職人として注文家具を作る、オンラインショップで自作の家具や木工品を販売する、といった形です。独立する場合は、資格よりも、それまでの仕事で作った実例の写真と、お客様に説明できる言葉が重要になります。在宅で受けられる仕事から少しずつ実績を作り、独立の準備にする人もいます。
どちらの道でも、資格は入口であって終わりではありません。資格を取ったあとに、実際の部屋や家具でどれだけ経験を積むかで、その後の仕事の幅が決まります。
在宅ワーク市場から見た家具の資格の価値
フリーランスと在宅ワークの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、インテリアや住まいの分野で長く仕事を受け続けている人は、資格の名前そのものより、資格の勉強で得た知識を相手の言葉で説明できる人です。家具の寸法、素材の違い、手入れの方法といった知識を、住まい手が読んで分かる文章や図にできる人は、記事の執筆でも商品説明の作成でも重宝されます。
在宅で関われる仕事の例を挙げると、次のようなものがあります。
- 家具やインテリアの情報サイトの記事の執筆
- 家具店や工房のオンラインショップの商品説明の作成
- 間取り図と家具配置図の作成、イメージ図の作成
- リフォームやインテリアの相談の、オンラインでの一次対応
記事を書く仕事を始めるなら、自分の書いた文章を見せられる形にまとめておくことが第一歩です。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、実績が少ない段階からポートフォリオを作る手順を紹介しています。資格を持っていることは、家具やインテリアの記事の書き手としての根拠にもなります。
仲介の仕組みの面では、仲介手数料が差し引かれない直接取引は、同じ予算で依頼する側はより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。家具やインテリアの仕事は、依頼する側の好みや部屋の事情を細かく聞き取るほど良い提案になるため、依頼する側と直接やり取りできることは、仕事の質にもつながります。
家具の資格は、提案する系統と作る系統のどちらを選ぶかを決めれば、あとは目的に合う試験を1つずつ進めていくだけです。受験料や日程は改定されることがあるため、申し込みの前には必ず各団体の公式ページで最新の案内を確かめてください。
よくある質問
Q. 家具の資格で国家資格はありますか?
家具を作る技能を国の基準で証明する技能検定に「家具製作」の職種があり、合格すると家具製作技能士と名乗れます。これは職業能力開発促進法に基づく国家検定です。一方、インテリアコーディネーターやキッチンスペシャリストは公益社団法人インテリア産業協会が認定する資格で、国家資格ではありません。
Q. インテリアコーディネーターは独学でも合格できますか?
受験資格に制限はなく、独学で合格を目指す人もいます。インテリア産業協会は、協会が発行するハンドブックを使った独学、協会主催の通信講座、教育機関への通学の3つの方法を紹介しています。一次試験は問題集の反復で対策しやすい一方、二次試験は図面と論文の練習が必要なので、早めに手を動かす準備を始めてください。
Q. 家具製作の技能検定は未経験でも受けられますか?
受検には原則として実務経験が必要です。ただし3級は、平成25年4月から実務経験が6か月に満たない場合も受けられるようになっており、家具製作に関する学科に在学している人や職業訓練を受けている人も受検できます。実施される等級と時期は都道府県の公示で決まるので、職業能力開発協会の案内を確かめてください。
Q. インテリアコーディネーターとインテリアプランナーはどちらを先に取るべきですか?
家具とインテリアの基本を幅広く身につけたい人は、インテリアコーディネーターから始めるのが一般的です。インテリアプランナーは内装の設計や工事の監理まで含む資格で、設計製図試験に合格して登録するには、学歴、建築士の免許、2年以上の実務経験のいずれかが必要です。設計の仕事に進みたくなった段階で考えると無理がありません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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