高校生が単発のイベントバイトに応募するときの条件と気をつける点


この記事のポイント
- ✓高校生が単発のイベントバイトに応募するときに知っておきたい
- ✓労働基準法と国税庁・日本年金機構の案内をもとに整理します
好きなアーティストのライブ会場で働いてみたい、夏休みの1日だけ働いてお小遣いを増やしたい。単発のイベントバイトは、学校や部活と両立しやすく、高校生にも人気のある仕事です。一方で、高校生が働く場合は、大人とは違う法律のルールがあり、応募できる仕事、働ける時間帯、任せてよい作業に制限があります。求人に「高校生OK」と書かれていても、すべての時間帯や作業が高校生に開かれているわけではありません。
この記事では、労働基準法の条文と、厚生労働省・国税庁・日本年金機構の案内(2026年10月3日に確認)をもとに、高校生が単発のイベントバイトに応募するときの条件、応募から当日までの流れ、給料と扶養の基準、トラブルになったときの相談先までを整理します。最初に要点をまとめると、高校生は午後10時から午前5時までは働けず、残業もできません。この2つを知っているだけで、選ぶべき求人がぐっと絞り込めます。
高校生が単発のイベントバイトで働けるかどうか
最初に、そもそも高校生が単発のイベントバイトで働けるのかを確認します。結論から言うと、高校生は法律上アルバイトとして働くことができ、1日だけの単発の仕事も選べます。ただし、年齢によって守られ方が変わります。
働き始められる年齢
労働基準法第56条では、子どもを働かせてよいのは、15歳になった日以後の最初の3月31日が終わってから、と決められています。つまり、中学校を卒業した春から働けるということです。高校1年生の4月以降であれば、年齢の条件は満たしています。
18歳未満は「年少者」として特別に守られる
労働基準法では、18歳未満の人を「年少者」と呼び、大人とは別のルールで守っています。働ける時間帯、残業の可否、任せてよい作業に制限があるのはこのためです。高校3年生で18歳の誕生日を迎えた人は、法律上はこの年少者のルールから外れます。同じ学年でも、誕生日の前と後で扱いが変わる点は覚えておくと役立ちます。
学校のルールも確認する
法律で働けることと、学校がアルバイトを認めているかどうかは別の話です。学校によっては、アルバイトを禁止していたり、届け出や許可を必要としたりしています。校則に反して働くと、法律上は問題がなくても、学校生活に影響が出ることがあります。応募する前に生徒手帳や学校の案内で確認し、必要なら担任の先生に相談しておきます。
求人の「高校生OK」の意味
求人サイトで「高校生OK」「高校生歓迎」と書かれている求人は、会社が高校生の応募を受け付けているという意味です。ただし、同じ求人の中でも、夜の時間帯のシフトや重い物を運ぶ作業は高校生に任せられないため、高校生が選べる日時や作業が限られることがあります。応募画面の勤務時間と仕事内容の欄を、次の節で説明するルールと照らし合わせて読むことが大切です。
高校生が守られている法律のルール
ここからは、18歳未満の人に適用される主なルールを、イベントバイトの場面に合わせて説明します。どれも会社側が守る義務を負っているものですが、働く本人が知っておくと、おかしな依頼を断る根拠になります。
午後10時から午前5時までは働けない
労働基準法第61条では、18歳未満の人を午後10時から午前5時までの間に働かせてはならないと決めています。これを深夜業の禁止といいます。イベントの仕事では、ライブ後の撤去作業や、早朝からの設営作業がこの時間帯にかかることがよくあります。求人に「23:30〜翌7:00」「5:00集合」と書かれた仕事は、高校生は応募できません。終演が遅いコンサートの物販なども、解散が午後10時を過ぎないかを確かめておく必要があります。
残業や休日出勤はさせられない
労働基準法第60条により、18歳未満の人には、残業や休日出勤の根拠になる労使協定(いわゆる36協定)が適用されません。厚生労働省の事業主向けの案内でも、次のように書かれています。
なお、18歳未満の労働者については、会社は深夜労働も残業(1日8時間を超えて働くこと)もさせることができないことになっています。 出典: 厚生労働省 スタートアップ労働条件「アルバイトを雇う際に知っておきたいポイント」
イベントの現場では、片付けが長引いて「あと1時間だけ残れる?」と頼まれることがあります。1日8時間を超えるなら、高校生は断ってかまいません。断りにくいときは「18歳未満なので残業はできないと聞いています」と伝えれば十分です。
重い物や危ない作業は任せられない
労働基準法第62条と年少者労働基準規則では、18歳未満の人に重い物を扱う作業や危険な作業をさせることを制限しています。重さの上限は、16歳以上18歳未満の場合、断続的に持つ作業で女性25キログラム、男性30キログラム、続けて持つ作業で女性15キログラム、男性20キログラムです。16歳未満はさらに軽く、女性で12キログラムと8キログラム、男性で15キログラムと10キログラムが上限です。
また、高さが5メートル以上で落ちるおそれのある場所での作業、足場の組み立てや解体(地上での補助作業を除く)、クレーンの運転なども、18歳未満は従事できません。ステージや照明のやぐらを組む設営の仕事に、高校生が加われない理由はここにあります。
休憩の時間
休憩のルールは大人と同じで、6時間を超えて働くときは少なくとも45分、8時間を超えるときは少なくとも1時間の休憩を、勤務の途中で取ることが労働基準法第34条で決められています。高校生は8時間を超えて働けないので、実際には6時間を超える日に45分以上の休憩がある、という形になります。
保護者の同意と年齢の確認
高校生がアルバイトを始めるときには、保護者の同意や年齢を確かめる書類が求められます。何のための書類なのかを知っておくと、準備がスムーズになります。
契約は本人が結ぶもの
労働基準法第58条では、親が子どもに代わって労働契約を結ぶことを禁止しています。働くかどうかを決めて契約するのは、あくまで本人です。また、第59条では、未成年者は自分で賃金を請求でき、親が代わりに受け取ってはならないと決めています。給料が本人名義の口座に振り込まれるのはこのためです。
保護者の同意書が求められる理由
一方で、民法第823条では、子どもが職業に就くには親権を持つ人の許可が必要とされています。そのため、多くの会社は、18歳未満の人を雇うときに保護者の同意書の提出を求めています。同意書の書式は会社が用意していることが多く、保護者の氏名、連絡先、署名を書いてもらう形が一般的です。単発の仕事でも、登録の時点で一度提出を求められるので、応募が決まったら早めに保護者に頼んでおきます。
年齢を証明する書類
労働基準法第57条では、会社は18歳未満の人について、年齢を証明する書類を職場に備えておかなければならないとされています。登録のときに、住民票の写しなど年齢の分かる書類を求められることがあるのはこのためです。何を出せばよいかは会社によって違うので、応募後の案内に従います。
家族と話しておきたいこと
同意書をもらうときに、どこで、どんな仕事を、何時から何時まで行うのかを家族に伝えておくと、帰りが遅くなったときや体調を崩したときにすぐ連絡がつきます。初めての現場では、終わりの時刻と帰り道の経路も共有しておくと安心です。
派遣のイベントバイトに高校生は登録できるか
イベントの単発の仕事には、人材派遣会社に登録して現場へ行く「派遣」の形も多くあります。派遣で30日以内の仕事をすることは、労働者派遣法で原則として禁止されていますが、例外もあります。
全日制の高校生は例外に当たる
厚生労働省の案内では、30日以内の日雇い派遣が認められる人として、60歳以上の人や「雇用保険の適用を受けない学生」が挙げられています。
(イ)雇用保険の適用を受けない学生 出典: 厚生労働省 派遣労働者・労働者の皆様
労働者派遣法の施行令では、この学生に高等学校の生徒が含まれる一方、定時制の課程に通う人や休学中の人は除かれています。つまり、全日制の高校生は、法律上は日雇いの派遣で働ける側に入ります。
実際には年齢の条件を設けている会社が多い
ただし、法律で認められていることと、派遣会社が18歳未満の登録を受け付けているかは別です。深夜の禁止や重い物の制限があるため、派遣会社によっては「18歳以上」「高校生不可」を登録の条件にしています。派遣の求人に応募するときは、募集の条件に高校生が含まれているかを最初に確かめます。
直接雇用のアルバイトのほうが探しやすい
高校生が単発のイベントバイトを探すなら、イベント会社やライブの運営会社が直接募集しているアルバイトのほうが、選べる仕事が見つかりやすい傾向があります。直接雇用であれば日雇い派遣のルールは関係なく、会社が高校生の応募を受け付けているかどうかだけを確かめれば済みます。
高校生が選びやすいイベントバイトの種類
ここまでのルールを踏まえると、高校生が選びやすい仕事は、昼間の時間帯で終わり、重い物をあまり扱わない仕事です。代表的なものを紹介します。
グッズや飲食の販売
ライブやスポーツの試合で、グッズや飲み物を売る仕事です。レジの操作や商品の受け渡し、在庫の補充が中心で、接客が好きな人に向いています。開場前の数時間が忙しく、終演前に撤収する時間割の現場も多いので、午後10時までに終わる仕事を見つけやすい種類です。
チケットのもぎりと入場の案内
入場口でチケットを確認したり、座席への行き方を案内したりする仕事です。人の流れを整えるため、はっきりした声で案内することが求められます。立ちっぱなしの時間が長いので、履き慣れた靴で行くことが大切です。
サンプリングやチラシの配布
商業施設のイベントや街頭で、試供品やチラシを配る仕事です。1日数時間の短い仕事が多く、初めてのアルバイトとして選ばれることもよくあります。
会場の清掃
イベントの開場前や終演後に、客席やロビーを清掃する仕事です。終演後の清掃は夜遅くなりやすいので、高校生が選ぶなら、昼の部の終了後や開場前の清掃が向いています。
相場の目安
イベントバイトの時給は、地域や仕事の内容で大きく変わります。東京都内のイベントスタッフの求人を集めた大手の求人サイトでは、高校生の応募を受け付ける求人に時給1,600円から2,000円といった表示のものも見られます。ただし、高校生が働けない深夜の時間帯の割増を含んだ金額が混ざっていることもあるため、自分が働ける時間帯の時給で比べることが大切です。また、高校生であっても最低賃金は大人と同じく適用されます。
高校生が避けたほうがよい求人の特徴
選びやすい仕事がある一方で、高校生が応募すると困りやすい求人もあります。求人の文面から見分けるポイントを紹介します。
勤務時間がはっきり書かれていない
「終了時刻はイベント次第」「撤去完了まで」とだけ書かれている求人は、終わりの時刻が午後10時を過ぎたり、8時間を超えたりするおそれがあります。高校生は深夜も残業もできないため、終わりの時刻が決まっていない仕事は避けるか、応募の前に「高校生の場合は何時に上がれるか」を確認します。
仕事内容が「設営・撤去」中心
設営と撤去の仕事は、重い資材の運搬や高い場所での作業を含むことが多く、高校生が担当できる作業が限られます。現場に行ってから「高校生は任せられる作業がない」となると、本人も会社も困ります。設営の求人に応募するなら、軽い物の運搬や受付の準備など、高校生が担当する作業を事前に確認しておきます。
「誰でも高収入」をうたう求人
イベントの仕事で、相場から大きく離れた高い給料を約束する求人には注意が必要です。仕事の中身が書かれていない、会社の所在地や連絡先がはっきりしない、登録に費用がかかる、といった求人は応募を見送ります。正規のアルバイトで、働く側がお金を払って登録することは基本的にありません。
連絡がSNSのやり取りだけで完結する
応募から仕事の連絡まで、すべてSNSの個人アカウントのやり取りで済ませる募集は、会社の実態や労働条件が確かめにくく、トラブルになったときに連絡が取れなくなるおそれがあります。会社の公式サイトや、求人サイトの応募の仕組みを通して申し込める仕事を選ぶほうが安心です。
18歳になった高校3年生の扱い
高校3年生の中には、在学中に18歳の誕生日を迎える人がいます。18歳になると扱いが変わる点と、変わらない点を整理しておきます。
深夜や残業の制限が外れる
労働基準法の年少者のルールは18歳未満の人が対象です。18歳の誕生日を迎えた日からは、午後10時以降の勤務や、1日8時間を超える残業も、法律上は大人と同じ扱いになります。民法でも18歳で成年となるため、職業に就くための親権者の許可も、法律上は必要なくなります。
学生であることは変わらない
一方で、高校に在学していることは変わりません。全日制の高校生であれば、日雇い派遣の例外となる「学生」に当たる点はそのままです。また、学校がアルバイトの時間帯や届け出について独自のルールを決めている場合は、18歳になってもそのルールに従う必要があります。
会社によっては「高校生不可」のまま
18歳になったとしても、求人によっては「高校生不可」「18歳以上(高校生を除く)」と書かれているものがあります。これは会社が独自に決めている条件で、法律で18歳以上と決まっているかどうかとは別です。応募の条件に高校生が含まれていない求人は、18歳になっていても応募できないと考えておきます。
自分の体力に合わせて選ぶ
法律上できるようになったからといって、急に深夜の撤去作業や長時間の設営を選ぶ必要はありません。翌日に授業がある日は、夜遅くまでかかる仕事を避けるなど、学校生活を優先して仕事を選ぶほうが、結果的に長く続けられます。
学業や部活と両立するための仕事の選び方
単発のイベントバイトの良さは、働く日を自分で選べることです。この良さを生かして、学業や部活と無理なく両立する選び方を考えます。
長期休みと週末に集中させる
イベントは、春休み、夏休み、冬休み、そして週末に多く開催されます。高校生が働きやすいのもこの時期です。定期試験の前の2週間や、学校行事が続く時期は最初から予定に入れないようにすると、勉強と仕事がぶつからずに済みます。
移動時間も含めて考える
イベントの会場は、大きな展示場やスタジアムなど、家から遠い場所にあることも少なくありません。勤務時間が短くても、往復に3時間かかれば1日が仕事で終わります。交通費が出るかどうかと合わせて、移動にかかる時間とお金を考えて選ぶことが大切です。
翌日の予定を確認してから応募する
夕方から夜にかけての仕事は、帰宅が遅くなりがちです。翌日に朝練や小テストがある日は避ける、といった自分なりのルールを決めておくと、疲れをためずに済みます。
キャンセルのルールを最初に確かめる
単発の仕事でも、一度予約したら簡単には取り消せないことがあります。会社によっては、前日以降のキャンセルを繰り返すと次の仕事を予約できなくなる仕組みをとっています。体調不良などやむを得ない事情で休むときの連絡先と期限を、応募の時点で確認しておきます。
応募から当日までの流れ
単発のイベントバイトに応募してから当日を迎えるまでの流れを、順番に説明します。
手順1 求人を探して条件を確かめる
求人サイトやアプリで「高校生OK」の条件を付けて探します。気になる求人が見つかったら、勤務時間が午後10時より前に終わるか、仕事内容に重い物の運搬が含まれていないか、学校の予定と重ならないかを確認します。
手順2 応募と面接・登録
Webで応募すると、会社から面接や登録会の案内が届きます。単発の仕事では、オンラインの面談や、登録会で説明を聞くだけの形も多くあります。このときに、保護者の同意書、本人確認書類、給料の振込先の口座、年齢の分かる書類を求められることがあります。
手順3 労働条件を書面で受け取る
会社は、働く人に対して、契約の期間、働く場所と仕事の内容、勤務時間と休憩、給料の決め方と支払日などを書面で示すことが義務付けられています。単発の仕事でもこれは同じです。メールやアプリで届いた労働条件の書面は、当日まで保存しておき、募集のときの説明と違う点がないかを確認します。
手順4 当日の準備と出勤
集合場所と時刻、服装、持ち物を前日に確認します。初めての会場は迷いやすいので、集合時刻の15分前には着くようにすると落ち着いて準備ができます。現場では責任者の指示をよく聞き、分からないことはその場で質問します。
手順5 終わったら勤怠を確認する
仕事が終わったら、働いた時間を記録します。アプリでの打刻や紙の勤怠表など、方法は会社によって違います。休憩の時間や終わった時刻が実際と合っているかを、その場で確かめておくと、給料の計算の行き違いを防げます。
給料と扶養・税金の基準
単発の仕事でも、1年間の合計が大きくなると、本人の税金や家族の扶養に影響が出ることがあります。高校生が知っておきたい基準を整理します。
給料から引かれる所得税
単発の仕事の給料から差し引かれる所得税は、契約の期間が2か月以内であれば、国税庁の源泉徴収税額表の「日額表」の「丙欄」で計算されます。1日の金額が一定の額に届かなければ所得税は引かれないため、単発のアルバイトでは所得税がゼロのことも珍しくありません。
親の扶養控除の基準
高校生の多くは、親の所得税の計算で「扶養控除」の対象になっています。国税庁によると、扶養親族になれる人の所得の上限は、令和8年分から合計所得金額62万円以下に変わりました。給与だけの人なら、給与収入136万円以下が目安です。1年間のアルバイトの収入がこれを超えると、親の税金が増える可能性があります。
健康保険の扶養の基準
親の健康保険の扶養(被扶養者)に入っている場合は、別の基準があります。日本年金機構の案内では、年間の収入の見込みが130万円未満であることが条件で、給与収入なら月額108,333円以下が目安とされています。なお、19歳以上23歳未満の人は令和7年10月1日以降の認定から150万円未満に変わっていますが、高校生の多くは19歳未満なので、130万円の基準で考えます。
勤労学生控除
学生本人に所得税がかかる場合に使えるのが勤労学生控除です。国税庁によると、令和8年分は合計所得金額が89万円以下で、勤労による所得以外の所得が10万円以下であることなどが条件で、27万円の控除を受けられます。単発のイベントバイトだけでここまで稼ぐ高校生は多くありませんが、長期のアルバイトと組み合わせる場合は覚えておくと役立ちます。
収入を記録しておく
単発の仕事は、会社ごとに給料が振り込まれるため、1年間の合計が分かりにくくなります。給料の明細やアプリの記録をノートや表計算のファイルにまとめ、年の後半に一度合計を確認する習慣をつけておくと、扶養の基準を超えそうなときに早めに家族と相談できます。
応募の前に確かめたいチェックリスト
ここまでの内容を、応募の前に確認する項目として並べておきます。1つでも答えられない項目があれば、応募の前に会社へ問い合わせるか、別の求人を探します。
時間と作業の確認
- 勤務の終わりの時刻が午後10時より前か(18歳未満の場合)
- 集合の時刻が午前5時より後か(18歳未満の場合)
- 1日の勤務時間が8時間以内に収まっているか
- 6時間を超える場合、45分以上の休憩があるか
- 仕事内容に重い物の運搬や高い場所での作業が含まれていないか
お金と書類の確認
- 時給または日給の額と、交通費が別に出るかどうか
- 給料の支払日と受け取り方(振込口座の名義は本人か)
- 保護者の同意書や年齢の分かる書類が必要か
- 労働条件を書面やメールで受け取れるか
学校と家族の確認
- 学校がアルバイトを認めているか、届け出が必要か
- 家族に勤務先、時間、帰りの時刻を伝えたか
- 試験や学校行事と重なっていないか
このチェックリストをスマートフォンのメモに保存しておけば、求人を見るたびに同じ順番で確認でき、条件の見落としを防げます。
よくある失敗と防ぎ方
高校生が初めての単発のイベントバイトでつまずきやすい点を、防ぎ方とあわせて紹介します。
集合場所を間違える
大きな会場では、スタッフの集合場所が一般の入場口とは別の場所にあることがほとんどです。「〇〇ホール 搬入口」のように書かれていても、当日初めて行くと見つけられないことがあります。前日に地図で場所を確かめ、分からなければ会社に問い合わせておきます。
服装の指定を見落とす
「黒のパンツ」「白いスニーカー」など、服装の指定がある現場は少なくありません。指定と違う服装で行くと、その日の仕事に入れないこともあります。労働条件の書面や当日の案内のメールに書かれた服装を、前日の夜に確認します。
勤怠の報告を忘れる
仕事が終わった解放感から、アプリでの退勤の打刻を忘れてしまうことがあります。打刻がないと、働いた時間が正しく給料に反映されないおそれがあります。会場を出る前に打刻する、と決めておくと忘れにくくなります。
1人で抱え込む
慣れない現場で、分からないことを聞けずに困ってしまう高校生は少なくありません。現場の大人は、初めての人が質問するのは当たり前だと考えています。分からないときは、作業を止めてでもすぐに聞くほうが、ミスを防げて結果的に周りの助けにもなります。
当日に体調と安全を守るために
イベントの現場は、人が多く、屋外では天候の影響も受けます。高校生が無理をせずに働くために、知っておきたいことを整理します。
熱中症の対策
夏の屋外イベントは、熱中症の危険が高い現場です。令和7年の労働安全衛生規則の改正で、熱中症が起きるおそれのある作業では、会社があらかじめ報告の体制を整え、体調が悪くなった人を作業から外すといった手順を決めて、働く人に知らせることが義務になりました。朝礼で「具合が悪くなったら誰に伝えるか」が示されたら、必ず覚えておきます。のどが渇く前に水分をとり、帽子や塩分を補えるものを持って行きます。
困ったことがあったら近くの大人に伝える
お客さんとのトラブル、体調の変化、聞いていない作業を頼まれたときなど、困ったことがあったら、自分で抱え込まずに現場の責任者に伝えます。高校生は経験が少ない分、判断に迷う場面も多くて当然です。早めに伝えるほど、周りも対応しやすくなります。
帰り道の安全
ライブの終演後は駅が混雑し、帰宅が遅くなりがちです。家族に終わりの時刻を伝え、帰りの電車の時刻を事前に調べておくと安心です。
トラブルになったときの相談先
給料が支払われない、聞いていた時間より長く働かされた、高校生なのに夜遅くまで働くよう求められた。こうしたトラブルは、高校生でも相談できる窓口があります。
総合労働相談コーナー
各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーでは、職場のトラブルの相談を無料で受け付けています。厚生労働省の案内には「学生、就活生からの相談もお受けします」と明記されており、予約も不要です。電話でも相談できます。
労働条件を学べる公式サイト
厚生労働省の「確かめよう労働条件」では、アルバイトで働く人向けに、労働条件の基本や困ったときの対処の仕方がまとめられています。働く前に一度目を通しておくと、自分の権利を知ったうえで仕事を選べます。
家族や学校にも相談する
1人で窓口に連絡しにくいときは、まず家族や学校の先生に相談するのも1つの方法です。給料の明細、労働条件の書面、勤怠の記録、やり取りのメッセージなどを残しておくと、相談するときに状況を正確に伝えられます。
単発のバイトの経験をこの先に生かす
高校生のうちに単発のイベントバイトを経験すると、時間を守る、指示を聞いて動く、人に分かりやすく伝える、といった働くうえでの基本が身につきます。これは進学してからのアルバイトや、将来の仕事にもそのまま生きる力です。
経験を言葉にしておく
働いた現場、担当した作業、うまくいったことと失敗したことを、仕事のたびに短くメモしておくと、進学や就職の面接で自分の経験を具体的に話せるようになります。
書く力と資格を育てる
案内の声かけや掲示物を作る経験から、伝わる文章を書くことに興味を持つ人もいます。ビジネス文書検定では、案内文や依頼状などビジネス文書の書き方を問う検定の内容がまとめられており、高校生のうちから挑戦しやすい資格の1つです。また、文章を仕事にする人の年収や単価の水準は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確認できます。
在宅でできる仕事という選択肢を知っておく
将来、場所にしばられずに働きたいと考えている人は、在宅でできる仕事にどんな種類があるのかを知っておくと、進路を考える材料になります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるデジタル分野の仕事の種類と始め方が紹介されています。
最後に、在宅ワークと業務委託の仲介を長く運営してきた立場から見えていることを書いておきます。働き方が多様になるほど、契約の中身を自分で読み、納得してから引き受ける力が大切になっていきます。仲介の手数料が乗らない直接取引では、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなる一方、条件を自分で確かめる責任も大きくなります。単発のイベントバイトで、労働条件の書面を読み、勤怠を確かめる習慣を身につけておくことは、将来どんな働き方を選んでも役に立ちます。まずは昼間に終わる、重い物を扱わない仕事から始めて、働くことに慣れていくのがおすすめです。
よくある質問
Q. 高校生は単発のイベントバイトで何時まで働けますか?
18歳未満の人は、労働基準法により午後10時から午前5時までの間は働けません。ライブ後の撤去作業や早朝からの設営はこの時間帯にかかることが多いため、高校生は応募できないことがあります。求人の勤務時間が午後10時より前に終わるかを必ず確かめてから応募してください。
Q. 単発のイベントバイトでも保護者の同意書は必要ですか?
法律上、労働契約は本人が結びますが、民法では未成年の子が職業に就くには親権を持つ人の許可が必要とされています。そのため多くの会社は、単発の仕事でも18歳未満の人に保護者の同意書の提出を求めます。書式は会社が用意していることが多いので、応募が決まったら早めに保護者に頼んでおきます。
Q. 高校生がイベントバイトでいくらまで稼ぐと親の扶養に影響しますか?
親の所得税の扶養控除は、令和8年分から給与収入136万円以下が目安です。親の健康保険の扶養は、19歳未満なら年間収入の見込みが130万円未満であることが条件です。単発の仕事は会社ごとに給料が振り込まれて合計が分かりにくいので、明細を記録して年の後半に確認しておくと安心です。
Q. 高校生でも派遣会社に登録してイベントの仕事ができますか?
全日制の高校生は、30日以内の日雇い派遣が認められる「学生」に当たりますが、定時制の課程に通う人や休学中の人は除かれます。また、派遣会社によっては18歳以上を登録の条件にしています。高校生は、イベント会社が直接募集しているアルバイトのほうが探しやすい傾向があります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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