英語ライティング勉強法|書けない原因から直す独学の手順


この記事のポイント
- ✓英語ライティングの勉強法を
- ✓書けない原因の切り分けから順に整理しました
- ✓メールと試験それぞれの書き方
英語ライティングの勉強法を探している皆さんは、たいてい一度は挫折を経験しています。単語は覚えた、文法書も一通り読んだ。それでも、いざ英語で書こうとすると1文も出てこない。私もまったく同じ状態から始めました。
まず、安心してください。書けないのは、勉強量が足りないからではありません。ライティングという技能が、他の技能とは別の練習を必要とするからです。読めるのに書けない、という状態は、むしろ順序としては正常です。問題は、多くの人がその事実を知らないまま、読解や単語の勉強を増やして解決しようとすることにあります。
この記事では、書けない原因の切り分けから始めて、独学で進められる具体的な手順を書きます。日記と要約の使い分け、型の習得、添削の受け方、ビジネスメールと試験それぞれの対策、そして翻訳ツールとの付き合い方まで。私自身、技術文書の作成を仕事にしていて、海外向けの資料を英語で書く場面があります。その経験から、実際に効いた方法とそうでなかった方法を分けて書きます。
英語で書けない原因は3つに分けられる
原因を切り分けないと、対策が的外れになります。順に見ていきます。
一つ目は、語彙の問題です。言いたいことがあるのに、それに当たる単語が出てこない。ただし、これは多くの人が思っているほど大きな原因ではありません。日常的な内容であれば、中学校レベルの単語で十分に書けます。書けない理由を語彙のせいにしている場合、実際には次の二つが原因であることがほとんどです。
二つ目は、文の組み立ての問題です。単語は知っているのに、それをどう並べればよいか分からない。主語を何にするか、動詞をどれにするか、そこで止まる。日本語では主語を省略できますが、英語ではそれが許されません。この構造の違いに慣れていないと、書き出しの一語目で手が止まります。
三つ目は、内容の問題です。これが実は最大の原因です。英語で書けないのではなく、そもそも書く内容が決まっていない。試験のライティングで手が止まる人の多くは、英語力ではなく「この話題について何を言うか」が決まっていないために止まっています。日本語で書いても同じように止まるなら、それは英語の問題ではありません。
この切り分けを最初にやってください。方法は簡単です。書きたい内容を、まず日本語で書いてみる。すらすら書けるなら原因は一つ目か二つ目、日本語でも書けないなら三つ目です。原因が違えば、やるべき練習も変わります。
なお、ライティングを学習している人が少ないという実態については、次のような指摘があります。
英語のライティングは、TOEFLなどの資格試験でも求められる重要なスキルですが、実際に勉強している人は少ないのが現状です。今回はそんな英語のライティングについて、どのようにスキルを高めればいいかをお伝えします。アウトプットの重要性が増している昨今、英語のライティング力に対する注目度も高まっていますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。 出典: eigosapuri.jp
取り組んでいる人が少ないということは、逆に言えば、少し努力するだけで差がつく領域だということです。私が実務で感じたのも、この点でした。
最初の練習は英語日記から始める
書く習慣をゼロから作るとき、最も挫折しにくいのが日記です。理由は三つあります。題材を探す必要がない、間違えても誰にも見られない、そして毎日必ず書くことがある。
具体的な始め方を示します。1日目は、2文だけ書いてください。「今日は雨だった。仕事で会議があった」程度で構いません。文の長さも内容も問いません。重要なのは、毎日書く行為そのものを定着させることです。
この方法については、次のように整理されています。
ここまではインプットの話が中心でしたが、アウトプットの練習も欠かせません。ライティングの練習としておすすめなのが、英語で日記を書くこと。最初は無理せず数行から始めてOKです。日記は自分が書きたいことを書くので、取り組みやすいのもメリットです。 出典: eigosapuri.jp
数行から始めてよい、という部分が重要です。最初から長く書こうとすると、辞書を引く回数が増えて負担が大きくなり、1週間で止まります。
2週目からは、文の数を増やすのではなく、使う表現を変えてみてください。過去のことだけでなく、これからの予定を書く。理由を添える。感想を加える。同じ長さでも、使う文法の幅が広がります。
1か月続けたら、過去の記録を読み返してください。ここで、自分が繰り返し使っている表現と、繰り返し詰まっている表現が見えてきます。これが、次に何を勉強すべきかの指針になります。教材が指示する順番ではなく、自分が実際に必要としている順番で学べる。これが日記の最大の効用です。
私の失敗を書いておきます。最初に日記を始めたとき、私は毎日きちんとした文章を書こうとして、1日30分以上かけていました。結果、10日で止まりました。再開したときに決めたのは、「3文だけ、5分で終える」というルールです。これは半年続きました。続く形にすることが、内容の質より先に来ます。
要約と和文英訳で組み立ての力をつける
日記だけでは、書ける範囲が自分の生活の中に留まります。次の段階として、二つの練習を加えます。
一つ目は、要約です。英語で読んだ記事を、英語で3文にまとめる。これは読解とライティングを同時に鍛える練習で、投資効率が非常に高い。元の文章に使われている表現を借用できるため、ゼロから書くより負担が軽く、それでいて「情報を選んで並べる」という中核の技能が鍛えられます。
要約のコツは、元の文をそのまま写さないことです。同じ内容を、自分の言葉で言い換える。この言い換えの作業が、表現の幅を広げます。最初は元の文に近くなって構いませんが、慣れてきたら意識して別の言い方を探してください。
二つ目は、和文英訳です。日本語の文を英語にする練習で、これは賛否があります。日本語から訳す癖がつくという批判は確かにありますが、組み立ての練習としては効果的です。特に、自分が業務で書く可能性のある内容を題材にすると、実務にそのまま繋がります。
ここで一つ注意があります。日本語をそのまま英語に置き換えようとしないでください。日本語には主語がなく、述語が最後に来て、婉曲な表現が多い。これを構造ごと英語に持ち込むと、通じない文になります。やるべきは、日本語の文が言いたいことを一度取り出して、英語の構造で作り直すことです。
たとえば「この件については検討させていただきたいと思います」という日本語があったとして、これを直訳しようとすると詰まります。言いたいことは「私たちはこれを検討する。返答は後日する」です。この形に分解してから英語にすれば、書ける文になります。
この分解の作業は、慣れるまで時間がかかります。目安として、2か月から3か月は続けてみてください。ある時点から、日本語を読んだ瞬間に英語の構造が浮かぶようになります。
型を覚えると、書き出しで止まらなくなる
ライティングが速くなる最大の要因は、語彙でも文法でもなく、型です。型とは、文章全体の組み立ての決まった形を指します。
もっとも汎用性が高いのは、主張、理由、具体例、結論という四段構成です。最初に結論を書き、次に理由を述べ、それを裏付ける具体例を挙げ、最後に主張を繰り返す。試験のライティングも、ビジネスの提案も、この形で通用します。
さらに細かい単位として、段落の型があります。段落の1文目に、その段落で言いたいことを書く。2文目以降でそれを説明する。この形を守るだけで、読み手にとっての分かりやすさが大きく変わります。英語の文章は、日本語より段落の役割が明確に決まっており、この構造を外すと読みにくくなります。
つなぎの表現も、型として覚えると効果が高い。理由を述べるときの表現、対比を示すときの表現、例を挙げるときの表現、結論を導くときの表現。それぞれ3つずつ覚えておけば、文章の流れが作れます。多くを覚える必要はありません。12個程度で十分に回ります。
型を覚える方法は、実際の文章を分解することです。英語の記事を読んだとき、内容ではなく構造に注目する。この段落は何のためにあるか、どのつなぎ表現でどう繋がっているか。これを10本分やると、自分が書くときの手が動くようになります。
型を使うと文章が機械的になるのではないか、という懸念を持つ方がいます。実務ではむしろ逆で、型に沿った文章のほうが評価されます。読み手は文章を鑑賞しているのではなく、情報を得ようとしているからです。独創的な構成は、少なくとも学習の段階では狙わなくてよい。
添削をどう受けるか
独学の最大の弱点は、自分の間違いに気づけないことです。書いた文が通じるかどうか、自然かどうかを、自分では判定できません。ここを補う手段を三つ挙げます。
一つ目は、オンラインの添削サービスです。有料ですが、間違いの傾向を指摘してもらえる価値は大きい。特に、自分が繰り返している間違いを教えてもらえると、そこを直すだけで文章全体が改善します。使い方としては、毎回添削を受けるのではなく、1か月に1回程度、まとめて数本見てもらう形が費用と効果の釣り合いが取れます。
二つ目は、文章校正のツールです。文法や綴りの誤りは、機械的にかなり拾えます。ただし、ツールが指摘するのは形式的な誤りが中心で、「文としては正しいが英語としては不自然」という部分は拾いきれません。ツールで一次チェックをして、残る部分を人に見てもらう分担が現実的です。
三つ目は、言語交換の相手を見つけることです。互いの母語を教え合う形で、無料で継続できます。専門家の添削とは質が違いますが、「この言い方はしない」という感覚的な指摘は、むしろこちらのほうが得やすい。
添削を受けるときのコツを書いておきます。直された箇所を、そのまま覚えようとしないでください。なぜ直されたのかを考える。同じ理由で直される箇所が他にないかを探す。この作業をやらないと、添削を100回受けても同じ間違いを繰り返します。私も最初はそうで、添削結果を保存するだけで満足していました。間違いを分類してノートにまとめ始めてから、ようやく減り始めました。
ビジネスメールを書くときの実務的な注意
仕事で英語を書く必要がある方向けに、実務の注意点を整理します。
まず、構成です。件名で用件が分かるようにし、本文の最初に目的を書きます。「いつもお世話になっております」に相当する前置きは、英語では不要か、あっても1文で足ります。日本語のメールの構成をそのまま英語に移すと、要点が後半に埋もれて読まれません。
次に、依頼の書き方です。丁寧にしようとして遠回しな表現を重ねると、何を求めているのか伝わらなくなります。依頼は明確に書き、期限を添える。これは無礼ではなく、相手の手間を減らす配慮です。婉曲さが丁寧さになるのは日本語の中の話で、英語では「分かりにくさ」として受け取られます。
三つ目は、定型表現の蓄積です。英語のビジネスメールは、思ったよりも定型的です。依頼、確認、謝罪、催促、日程調整。それぞれの場面で使える表現を5つずつ集めて、自分用のテンプレートを作ってください。毎回考えて書くのは、時間の無駄です。
四つ目は、確認の依頼です。自分の書いた英語が失礼になっていないか不安な場合、社内で英語に慣れた人に一度見てもらう。それが難しければ、重要な連絡は複数の表現を用意して、より穏やかなほうを選びます。
五つ目は、記録を残すことです。送ったメールを分類して保存しておくと、次に同じ場面が来たときに使い回せます。半年続けると、自分専用の表現集ができあがります。
文書の構成そのものに不安がある方は、日本語の側から固めるのも有効です。ビジネス文書検定の出題範囲は、文書の構成や用件の整理の仕方を体系的に扱っているので、英語で書く前の設計に役立ちます。
試験のライティング対策は別の準備が必要
TOEFL や英検などの試験でライティングが課される場合、日常の練習とは別の対策が必要です。理由は、評価基準が決まっているからです。
評価されるのは、主に四つです。課題に答えているか、構成が明確か、文法と語彙が正確か、そして分量が足りているか。このうち、独学で最も点が伸びやすいのは構成と分量です。
構成については、前述の四段構成をそのまま使えます。試験では独創性が評価されないため、決まった形で書くほうが安全です。書き出す前に3分だけ使って、主張と理由二つをメモする。この習慣をつけると、途中で構成が崩れる事故がなくなります。
分量については、時間内に指定語数を書き切る練習が必要です。ここは純粋に慣れの問題で、時間を計って書く回数を増やすしかありません。目安として、本番と同じ条件で10回書けば、時間配分の感覚がつかめます。
課題に答えているかという点で、意外に多くの人が落としています。設問が二つの要素を求めているのに、一つしか答えていない。あるいは、賛成か反対かを問われているのに、両論を並べて立場を示していない。設問を読む時間を惜しまないでください。
試験の選択については、目的に応じて分かれます。留学を考えている方はTOEFL iBT、企業での評価を目的とする方はTOEIC L&Rが一般的です。ただし後者はライティングを含まない形式が主流なので、書く力を測る目的なら英検準1級・1級のほうが適しています。目的と試験の形式が合っているかは、申し込む前に確認してください。
翻訳ツールとどう付き合うか
この話題を避ける解説が多いので、正面から書きます。機械翻訳の精度は実用水準に達しており、業務で使わない理由はありません。問題は、学習とどう両立させるかです。
結論から言うと、使い方を分けるべきです。学習のときは使わない、実務のときは使う。この線引きをはっきりさせてください。
学習のときに使わない理由は明確です。訳してもらった文を読んで理解できても、自分で書ける力にはなりません。書く力は、詰まりながら自分で組み立てる過程でしか身につきません。楽な道を通ると、そこを通った分だけ力がつかない。これは他の技能と同じです。
一方、実務では使って構いません。ただし、二つの条件を付けてください。一つは、出てきた英語を読んで、意味が合っているか自分で確認すること。二つ目は、機密情報を含む文章を、社外のサービスに入力しないこと。後者は業務上のリスクであり、社内の規定を必ず確認してください。
有効な使い方として、自分で書いた英語をツールで日本語に戻してみる方法があります。意図と違う日本語が出てきたら、その英語は誤解される可能性があるということです。これは学習にも実務にも使える、精度の高い検証手段です。
もう一つ、ツールが出した英語と自分が書いた英語を比べる練習も有効です。どこが違うか、なぜそう書いたのかを考える。これは添削の代わりにはなりませんが、表現の幅を広げる材料になります。使い方を選べば、ツールは学習の敵ではありません。
日本語話者がよくやる間違いと、その直し方
添削を受けると、同じ指摘が繰り返し出てきます。日本語を母語とする人に共通する傾向があるので、先に知っておくと修正が早く済みます。
一つ目は、一文が長すぎることです。日本語では読点でいくつでも繋げられますが、英語では文が長くなると構造が壊れます。目安として、1文は20語以内に収めてください。長くなったら、接続詞で繋がずに文を切る。これだけで読みやすさが大きく変わります。
二つ目は、冠詞の抜けと使い分けです。日本語には冠詞がないため、意識しないと落ちます。完全に習得するのは難しい領域ですが、「特定できるものには the、初めて出す数えられる単数には a」という原則を押さえれば、大半の場面で通用します。迷ったら、その名詞を読み手が特定できるかどうかで判断してください。
三つ目は、単数と複数の不一致です。主語が複数なのに動詞が単数形になっている、といった誤りです。これは書いたあとの読み返しで拾えます。文章校正のツールも高い確率で検出してくれるので、必ず一度通してください。
四つ目は、主語の欠落と、主語の取り違えです。日本語では主語を省くのが普通なので、英語でも省いてしまう。あるいは、本来は人が主語になる文で物を主語にしてしまう。対策は、書き出す前に「誰が」を決める習慣をつけることです。
五つ目は、丁寧さの過剰です。日本語の敬語表現を英語に持ち込もうとして、助動詞を重ね、条件節を挟み、結果として何を言いたいのか分からなくなる。英語では、明確に書くことが失礼にはなりません。むしろ曖昧さのほうが問題になります。
六つ目は、和製英語と直訳です。日本語の中で使われている英語風の語が、そのまま英語として通じるとは限りません。自信がない語は、英語の辞書で用例を確認してください。日本語のサイトで意味を調べるだけでは不十分です。
これらは、どれも一度指摘を受ければ意識できるようになります。重要なのは、自分がどの間違いを繰り返しているかを記録することです。私の場合、一文の長さと冠詞が定番で、この二つを書き終わったあとに必ず確認する手順にしてから、指摘が明らかに減りました。
週あたりの学習メニューを組む
働きながら進める前提で、現実的な組み立て例を示します。総量は週あたり4時間程度です。
平日は毎日15分から20分を日記に充てます。3文から5文。辞書を引くのは1回までと決めておくと、時間が膨らみません。この時間の目的は上達ではなく、習慣の維持です。書かない日を作らないことを優先してください。
平日のうち2日は、追加で20分を要約に使います。英語の記事を1本読み、3文でまとめる。題材は、自分の仕事に関係のある分野から選ぶと、覚えた表現がそのまま実務で使えます。
休日には、まとまった時間を2つの用途に分けます。1時間は和文英訳、もう1時間は読み返しと修正です。書いたものを翌週に読み返して直す作業は、独学で最も効果が高い工程のひとつです。書いた直後には見えない誤りが、時間を置くと見えます。
そして、月に1回は添削を受ける日を作ります。1か月分の中から3本選び、外部の目に通す。受けた指摘は分類して記録し、次の月に同じ指摘が出ていないかを確認する。この振り返りがあるかどうかで、1年後の水準が大きく変わります。
この配分で回してみて、負荷が重いと感じたら日記以外を削ってください。日記だけは残す。毎日書く行為が途切れると、再開するときの心理的な負担が大きくなります。逆に、余力があるときに増やすのは要約です。読解と作文を同時に鍛えられるため、単位時間あたりの効果が最も高い練習です。
期間の目安として、この形を6か月続けると、簡単な業務連絡を辞書なしで書ける水準に届きます。もう少し踏み込んだ文書まで書けるようになるには1年程度を見ておいてください。焦らなくて構いません。この技能は、途中でやめない限り確実に積み上がります。
教材の選び方と、使う順番
教材は数が多く、選ぶ段階で止まる人がいます。段階ごとに必要なものを挙げておきます。
最初に必要なのは、基本の文型を確認できる薄い文法書です。分厚い網羅的なものは、この段階では要りません。5つの文型と時制の使い分けが確認できれば十分です。書いていて迷ったときに引く辞書として使い、通読する必要はありません。
次に必要なのが、英英辞典または用例が豊富な辞書です。これは日本語の辞書より重要です。日英の辞書だけを使っていると、訳語は分かっても使い方が分からず、不自然な文になります。その語がどんな語と一緒に使われるかを示してくれる辞書を1つ持っておくと、精度が明確に上がります。
三つ目は、例文集です。場面ごとの表現をまとめた本を1冊持ち、実際に使う場面が来たら引く。覚えようとして通読するのではなく、必要になったときに引く形で使ってください。使った表現だけが残ります。
四つ目は、読むための素材です。ライティングの上達には、良い文章を読むことが欠かせません。選ぶ基準は、自分の分野に近い内容で、書き手が明確な文章であること。ニュース記事、専門分野の解説、企業の技術文書。これらは構成が整っているので、型を学ぶ素材として優れています。
避けたほうがよいのは、「これだけで話せる」「短期間で書ける」といった打ち出しの教材です。分量が足りず、途中で行き詰まります。もう一つ避けたいのが、教材を複数同時に進めることです。掛け持ちすると、どれも入門部分だけを繰り返すことになり、結果として先へ進めません。
なお、学習サービスの中には無料で試せる期間を設けているものがあります。
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こうした試用期間は、自分に合うかを確かめるのに使う価値があります。ただし、試すこと自体が目的になってしまう方がいるので注意してください。いくつも試して比べているうちに、書く時間が消えていきます。1つ試して、続けられそうなら続ける。それで十分です。
市場から見た英語ライティングの価値
ここからは、在宅ワークとフリーランスの市場を20年見てきた運営者の視点で書きます。
英語のライティング力は、単体で高い報酬につながるというより、既にある専門性の単価を押し上げる形で効いてきます。運営者として見てきた限りでは、報酬の水準が明確に違うのは「英語ができる人」ではなく「専門分野があって、かつ英語で書ける人」です。技術文書、医療関連、契約書類。分野の知識と英語の両方を持つ人は、常に不足しています。
もう一つの観察として、機械翻訳の普及後に何が起きたかを書いておきます。単純な文章の置き換え作業は、確かに需要が減りました。一方で増えたのは、機械が出した訳を検証し、業務上使える形に直す仕事です。原文の意図を理解し、誤訳のリスクを判断できる人への依頼は、以前より重みが増しています。つまり、読んで判断する力の価値が上がったということです。
長く続いている方の共通点も挙げておきます。翻訳や英文作成の仕事で継続的に依頼を受けている方は、単発の作業をこなすのではなく、「この分野のこの会社の文書なら、この人に任せておけば通る」という関係を作っています。用語の統一、過去の文書との整合、社内の言い回しの把握。こうした蓄積は、外から来た人には作れません。この関係づくりに時間を使っている人ほど、仕事が途切れません。
取引の構造についても触れておきます。同じ業務でも、仲介の手数料が何段階も乗る経路を通ると、実際に書いた人に届く額が減ります。中間マージンが乗らない直接の取引であれば、依頼する側は同じ予算でより多くを頼めますし、受け手の手取りは厚くなる。手数料0%という条件が意味を持つのは金額の大小そのものではなく、この「手取りが厚いから1件に時間をかけられる」という質の部分です。文書の品質は、かけた時間に素直に比例します。
相場感を知りたい方のために、データを挙げておきます。文章を書く仕事全体の報酬水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっています。翻訳の実務がどのような形で流通しているかは英語・多言語翻訳のお仕事を見ると具体的で、求められる分野と納期の感覚が分かります。翻訳の品質を判断する基準を知っておきたい方は、JTF翻訳品質認証の枠組みに目を通しておくと、依頼側が何を見ているかの理解が進みます。
最後に、皆さんに一番伝えたいことを書きます。英語ライティングの勉強で最も大きな損失は、準備が足りないと考えて書き始めないことです。文法書を読み終えてから、単語を覚えてから、と考えている間は1文も増えません。今日、3文だけ書いてみてください。間違っていても構いません。半年後に読み返したときに、その3文が出発点になっています。
よくある質問
Q. 英語のライティングはどのくらいで書けるようになりますか?
毎日3文の日記から始めた場合、簡単な内容が詰まらず書けるようになるまで3か月程度が目安です。仕事で使える水準までは、要約や和文英訳を加えて半年から1年を見ておくとよいでしょう。総時間より頻度が重要で、週末にまとめて書く形より毎日少量を続けるほうが確実に伸びます。
Q. 英語で書けない原因は語彙不足ですか?
語彙が原因であることは意外に少なく、多くは文の組み立てか、そもそも書く内容が決まっていないことが原因です。切り分ける方法は、同じ内容をまず日本語で書いてみることです。日本語でも書けないなら英語力の問題ではありません。日常的な内容なら中学校レベルの語彙で十分に書けます。
Q. 翻訳ツールを使うと勉強になりませんか?
学習と実務で使い分けてください。学習中は使わず自分で組み立てる、実務では使う。これが基本です。有効な使い方として、自分で書いた英語をツールで日本語に戻して意図と合っているか確認する方法があります。ただし機密情報を社外のサービスに入力しないよう注意してください。
Q. 添削は必ず受けたほうがいいですか?
独学では自分の間違いに気づけないため、何らかの形で他者の目を入れることをおすすめします。毎回でなくても、1か月に1回まとめて数本見てもらう形で十分です。重要なのは直された箇所を暗記するのではなく、なぜ直されたのかを考え、同じ理由の間違いを他に探すことです。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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