クラウドワークスとココナラとランサーズはどう違うのか|向いている人と使い分け 2026


この記事のポイント
- ✓クラウドワークス ココナラ ランサーズ 比較で迷う人向けに
- ✓3社の手数料率と出金条件を数字で並べ直しました
- ✓報酬10万円あたりの手取り差
クラウドワークス、ココナラ、ランサーズ。この3社を比較しようとして、結局「案件数が多いのはどこか」「初心者に優しいのはどこか」という曖昧な話に落ち着いてしまった経験、ありませんか。結論から言います。この3社を選ぶときにいちばん効くのは、雰囲気でも知名度でもなく、16.5%から22%まで開いている手数料率と、出金1回あたりにかかる固定費です。とくに月の売上が小さいうちは、率よりも出金の固定費のほうが手取りを削ります。
この記事では、3社の料金体系と出金条件だけを徹底的に数字で並べ直します。案件の雰囲気や使いやすさの話は最小限にとどめ、「同じ10万円を受注したとき、手元にいくら残るのか」「毎月出金する人と3か月ためる人で年間いくら差がつくのか」を計算していきます。正直なところ、手数料の話は各社とも決して見やすい場所には書いていません。だからこそ、ここで一度きちんと整理しておく価値があります。
なお、以下の数字は2026年7月時点で各社が公表している料金体系をもとにした整理です。料金と出金条件は改定されることがあるため、実際に登録する前には各社の公式ヘルプで最新の条件を必ず確認してください。この記事の目的は、最新の数字を暗記させることではなく、「どの項目を見比べれば損をしないか」という比較の型を渡すことにあります。
3社の料金体系を1枚の表に並べ直す
まず全体像です。クラウドソーシング3社の料金は、大きく「システム利用料(手数料率)」と「出金にかかる費用」の2階建てになっています。この2階建てを分けて見ないと比較を誤ります。
| 項目 | クラウドワークス | ランサーズ | ココナラ |
|---|---|---|---|
| 手数料率(受注側) | 一律20%(別途消費税の扱いあり) | 一律16.5%(税込表記) | 一律22%(税込表記) |
| 手数料の課金タイミング | 報酬確定時に差引 | 報酬確定時に差引 | 販売代金の確定時に差引 |
| 出金申請の最低額 | 1,000円以上 | 1,000円以上 | 実質1円から可能(少額は手数料負担) |
| 振込手数料 | 500円(楽天銀行は100円) | 550円(税込) | 3,000円以上は無料、3,000円未満は160円 |
| 主な取引形態 | プロジェクト/タスク/コンペ | プロジェクト/タスク/コンペ | 出品型(サービス販売) |
この表で最初に目に入るのは、手数料率の幅です。ランサーズの16.5%とココナラの22%では、5.5ポイントの差があります。率としては小さく見えますが、これは「同じ仕事をして、受け取る金額が5.5%違う」という意味です。年間の受注額が大きくなるほど、この差は無視できない金額になります。
かつてのスライド制はもう存在しない
3社の手数料を比較するとき、いまだに「20万円を超えると5%になる」という古い情報が出回っています。これはクラウドワークスがかつて採用していたスライド制の話で、現在は撤廃されています。以前は10万円以下の部分が20%、10万円超20万円以下の部分が10%、20万円超の部分が5%という累進的な設計でした。高額案件を継続的に受けている人にとっては大きなメリットがありましたが、現在は契約金額にかかわらず一律の料率が適用される形に変わっています。
ランサーズも同様に、以前はスライド制を採用していましたが、2021年に一律16.5%へ統一されました。ココナラは早い段階から一律料率を採用しており、2021年に段階制から一律22%へ移行しています。
つまり2026年時点では、3社とも「たくさん稼げば手数料率が下がる」という設計にはなっていません。これは重要な変化です。高額案件を継続的に受ける人ほど、プラットフォームに支払う総額は青天井で増えていきます。年間の受注額が積み上がった段階で、手数料の総額を一度計算してみることをおすすめします。
表示が税込か税別かで印象が変わる
比較でつまずきやすいのが、消費税の表記です。ランサーズとココナラは税込の料率を表示しています。クラウドワークスは20%という数字を掲げていますが、消費税の扱いによって実質的な負担が22%前後になるケースがあります。
同じ「20%」と「22%」という数字を並べたとき、この違いを踏まえないと比較を誤ります。この記事のシミュレーションでは、クラウドワークスについて20%と22%の両方で計算し、幅を持たせて示すことにします。実際の請求額は契約形態や消費税の設定によって変わるため、自分のアカウントの取引明細で実額を確認するのがもっとも確実です。
報酬額別の手取りシミュレーション
率の話だけでは実感が湧かないので、具体的な金額に落とし込みます。ここでは振込手数料を除いた、システム利用料だけを差し引いた手取り額を計算します。
| 契約金額 | ランサーズ(16.5%) | クラウドワークス(20%) | クラウドワークス(22%換算) | ココナラ(22%) |
|---|---|---|---|---|
| 5,000円 | 4,175円 | 4,000円 | 3,900円 | 3,900円 |
| 1万円 | 8,350円 | 8,000円 | 7,800円 | 7,800円 |
| 5万円 | 41,750円 | 40,000円 | 39,000円 | 39,000円 |
| 10万円 | 83,500円 | 80,000円 | 78,000円 | 78,000円 |
| 30万円 | 250,500円 | 240,000円 | 234,000円 | 234,000円 |
| 100万円 | 835,000円 | 800,000円 | 780,000円 | 780,000円 |
10万円の案件を1本受けたとき、ランサーズとココナラでは手取りに5,500円の差が出ます。1本ならコーヒー数杯分の差ですが、これが年間に積み上がるとどうなるか。
年間の受注額が100万円なら、差額は55,000円です。年間300万円なら165,000円。副業として月に数万円のレベルであれば誤差の範囲かもしれませんが、専業に近づくほど、この差は「1か月分の生活費」に相当する規模になります。
稼働時間に換算するとインパクトが見える
もう1つの見方として、手数料を「働いた時間」に換算する方法があります。時給換算で2,000円の作業をしている人が年間100万円を受注した場合、稼働時間はおおよそ500時間です。この人が支払う手数料は、16.5%なら165,000円、22%なら220,000円。時給2,000円で割り戻すと、それぞれ82.5時間と110時間に相当します。
つまり、料率が5.5ポイント違うだけで、年間の労働のうち約27時間分の成果がプラットフォームに移動しているということです。3日半のフルタイム勤務に相当します。この換算をすると、手数料の話が急に自分ごとになるはずです。
なお、こうした単価と稼働時間の感覚をつかむには、職種ごとの相場を知っておくのが近道です。編集や執筆で働く人の報酬水準を整理した著述家,記者,編集者の年収・単価相場や、開発職の水準をまとめたソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ておくと、自分の時給換算がどのあたりに位置しているかを判断しやすくなります。
出金条件の比較こそ小額受注者の分かれ道
ここからが本題です。手数料率は誰の目にも見えますが、出金条件は登録してから初めて実感する部分です。そして月の売上が小さい人ほど、こちらのほうが手取りを削ります。
振込手数料と最低出金額の実際
クラウドワークスは、出金の際に振込手数料として500円がかかります。ただし振込先を楽天銀行に指定した場合は100円に下がります。この400円の差は、毎月出金する人なら年間で4,800円の違いになります。楽天銀行の口座を持っていないなら、開設を検討する価値は十分にあります。
ランサーズの振込手数料は一律550円(税込)です。以前は特定の金融機関を指定すると安くなる仕組みがありましたが、現在は一律に統一されています。金融機関を選んでも下がらないので、出金回数そのものを減らす以外にコストを圧縮する方法はありません。
ココナラは仕組みが異なります。振込申請額が3,000円以上であれば振込手数料は無料、3,000円未満の場合のみ160円がかかります。つまり、3,000円以上をまとめて出金する運用にしておけば、出金コストをゼロにできます。手数料率は3社でもっとも高い22%ですが、出金コストという点では明確に有利です。
実質手数料率を計算すると順位が入れ替わる
ここで面白い現象が起きます。「手数料率+振込手数料」の合計を受注額で割った実質負担率を計算すると、金額帯によって順位が入れ替わるのです。
月に3,000円だけ受注し、その都度出金した場合の実質負担を見てみます。
| サービス | システム利用料 | 振込手数料 | 合計負担 | 実質負担率 |
|---|---|---|---|---|
| クラウドワークス(楽天以外) | 600円 | 500円 | 1,100円 | 約36.7% |
| クラウドワークス(楽天銀行) | 600円 | 100円 | 700円 | 約23.3% |
| ランサーズ | 495円 | 550円 | 1,045円 | 約34.8% |
| ココナラ | 660円 | 160円 | 820円 | 約27.3% |
料率だけを見ればランサーズが最安のはずが、3,000円という小額では、ココナラのほうが実質負担が軽くなります。ココナラの振込は手数料差引後の売上金2,340円が対象となり3,000円を下回るため160円がかかりますが、それでもランサーズの550円より安く済むという計算です。
正直なところ、この逆転現象は各社の料金ページを見ているだけでは絶対に気づけません。実質負担率で比較する視点を持っているかどうかで、月数千円レベルの受注者の手取りは目に見えて変わります。
金額が増えると率が支配的になる
同じ計算を月1万円、月5万円で行うと、様相が変わります。
| 月の受注額 | クラウドワークス(楽天銀行) | ランサーズ | ココナラ |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 2,100円(21.0%) | 2,200円(22.0%) | 2,200円(22.0%) |
| 3万円 | 6,100円(20.3%) | 5,500円(18.3%) | 6,600円(22.0%) |
| 5万円 | 10,100円(20.2%) | 8,800円(17.6%) | 11,000円(22.0%) |
| 10万円 | 20,100円(20.1%) | 17,050円(17.1%) | 22,000円(22.0%) |
月3万円を境に、ランサーズが最安に転じます。振込手数料という固定費は、分母が大きくなるほど薄まるからです。逆に言えば、月の受注額が1万円前後で止まっているうちは、料率の差はほとんど意味を持たず、固定費の設計だけが効いてきます。
出金回数を減らすだけで年間コストは変わる
もう1つ、誰でも今日から実行できる節約策があります。出金の頻度を落とすことです。
毎月出金する人と、3か月に1回まとめて出金する人で比較してみます。ランサーズで年間36万円(月3万円)を受注する場合、毎月出金すると振込手数料は550円×12回で6,600円。3か月に1回にすれば550円×4回で2,200円です。差額は4,400円。
クラウドワークスで楽天銀行以外を使っている場合はもっと差が開きます。500円×12回の6,000円が、4回なら2,000円に圧縮されます。
ただし注意点があります。ココナラを含め各社とも、売上金には有効期限や出金申請可能期間の設定があります。ためすぎて失効させては元も子もありません。「四半期に1回、決まった日に出金する」といったルールを自分で決めて、カレンダーに入れておくのが実務的です。生活費として毎月必要な人は、当然ながら毎月出金してください。数千円の節約のために資金繰りを壊すのは本末転倒です。
手数料以外にかかるコストを見落とさない
比較記事でよく抜け落ちるのが、システム利用料と振込手数料以外のコストです。ここを含めないと、実際の手取りは想定より下振れします。
有料オプションと会員プラン
3社とも、受注を有利にするための有料オプションを用意しています。クラウドワークスには月額課金のプラス会員制度があり、スカウトの受信や検索の優遇といった機能が付きます。ランサーズにも同様の有料プランが存在します。ココナラは出品を上位に表示するための広告メニューを提供しています。
これらは強制ではありませんが、「登録したのに仕事が来ない」という状況で藁にもすがる思いで課金してしまい、結果的に手取りをさらに削っているケースをよく見ます。月額1,000円のプランでも年間12,000円です。加入するなら、それによって増えた受注額が年間12,000円を上回っているかを、必ず数字で検証してください。
源泉徴収の扱い
もう1つ、手取りに直結するのが源泉徴収です。原稿料やデザイン料など、所得税法で源泉徴収の対象と定められた報酬については、クライアント側が10.21%を差し引いて支払う場合があります。これはプラットフォームの手数料とは別枠で、あくまで税金の前払いです。確定申告で精算されるため最終的に損をするわけではありませんが、入金額を見て「聞いていた金額と違う」と焦る人が毎年一定数います。
源泉徴収の対象範囲や税率については、国税庁の公表資料が一次情報になります。手数料20%に源泉徴収10.21%が重なると、10万円の契約でも実際の入金は7万円を割り込むことがあります。この構造を先に理解しておくと、価格設定の考え方が変わります。
消費税の請求可否
インボイス制度の開始以降、消費税をめぐる実務は複雑になりました。クライアントによっては消費税相当額を含めた金額で契約するところもあれば、税抜での契約を求めるところもあります。プラットフォーム上の表示金額が税込なのか税抜なのかは、契約前に必ず確認してください。ここを取り違えると、想定より10%低い手取りになります。
案件の性質が違うので手数料だけでは選べない
ここまで手数料と出金条件だけを見てきましたが、当然ながらこれだけで選ぶのは危険です。同じ料率でも、そもそも受注できる金額が違えば意味がありません。
先に結論:迷ったら「案件の母数が最大」のクラウドワークスで初案件を取り、単価を上げたいならランサーズで実績を磨き、「自分の得意を商品にしたい」ならココナラで出品が近道です。 出典: ikujihack.hatenablog.com
発注型と出品型という根本的な違い
クラウドワークスとランサーズは、クライアントが案件を掲載し、そこにワーカーが応募する「発注型」です。仕事の内容と予算はクライアントが決め、受注者は提案で競います。
ココナラは、出品者が自分のサービスと価格を設定して並べ、購入者がそれを選ぶ「出品型」です。価格の主導権が売り手側にある点が決定的に違います。
この構造の差は、手数料の意味合いも変えます。発注型では、提案時に自分で希望単価を書けるとはいえ、クライアントの予算が上限になります。手数料20%を織り込んで単価を上げようとしても、他の応募者が織り込まずに安く出せば負けます。一方の出品型では、価格を自分で設定できるため、手数料22%を最初から価格に転嫁しておくことが構造的に可能です。
つまり「ココナラは料率が高い」という指摘は、価格設定の自由度を考慮すると必ずしも不利とは言い切れません。22%を上乗せした価格で売れるなら、実質的な負担はゼロに近づきます。売れる価格を見極める力が問われますが、これは発注型にはない選択肢です。
単価帯の傾向
一般論として、コンペやタスク形式の案件は単価が低く、継続的なプロジェクト案件は単価が高くなります。3社とも低単価の入口案件は豊富にありますが、その層に留まり続けると手数料の負担感だけが重くのしかかります。
低単価の作業を数十件こなすより、1件あたりの単価を上げるほうが、手数料の絶対額は同じでも手元に残る時間が増えます。時間を取り戻すという観点でも、単価交渉は避けて通れません。
ココナラで伸びやすいカテゴリ
出品型のココナラでは、形のない相談やアドバイスがサービスとして成立しやすい傾向があります。話を聞くこと自体に価値を置く分野は、その代表格です。こうした領域の働き方については、メンタル・心の悩み・愚痴聞きのお仕事で仕事の内容と必要な姿勢が整理されています。同様に、相談系のなかでも需要が安定している分野として恋愛・婚活・家庭・教育相談のお仕事も参考になります。
一方、発注型のプラットフォームでは、成果物が明確に定義できる技術系の案件が主戦場です。近年とくに募集が伸びている領域についてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事にまとまっています。同じ手数料を払うなら、需要が伸びている領域で単価を確保するほうが合理的です。
3社比較でやりがちな失敗と注意点
数字の整理ができたところで、実際につまずきやすいポイントを挙げておきます。
失敗1:料率だけを見て小額出金を繰り返す
もっとも多いのがこれです。「ランサーズが16.5%で一番安い」と判断して登録し、初案件の3,000円をすぐに出金してしまう。振込手数料550円が引かれ、手元に残るのは2,000円弱。実質負担率は35%近くになります。前述の通り、小額のうちは料率より固定費が支配的です。まとめて出金する、あるいは楽天銀行を使うといった対策を先に取ってください。
失敗2:手数料を織り込まずに単価を提示する
提案時に「1文字1円で承ります」と書いてしまい、実際の手取りが1文字0.8円だったと後から気づくパターンです。3,000文字の記事なら3,000円のはずが、手取りは2,400円前後。この差は、月に10本書けば6,000円になります。提案する単価は、必ず手数料を差し引いた後の金額で考える癖をつけてください。
失敗3:3社に登録して全部が中途半端になる
比較検討の結果、「とりあえず全部登録しておこう」となる人は多いのですが、これは実績が分散するという副作用を生みます。3社とも、実績数と評価が受注確率に直結する設計です。3社で各5件の実績より、1社で15件の実績のほうが、次の受注につながります。
登録自体は無料なので複数持っておくのは構いませんが、注力先は1社に絞るのが定石です。私自身、複数のプラットフォームを併用していた時期に、どこも「実績が少ない人」として扱われ続けて動けなくなった経験があります。プロフィールを整えるだけでも1社あたり数時間かかりますから、分散させるほど1社あたりの完成度は下がります。
失敗4:手数料の安さだけで移行を繰り返す
料率が数ポイント安いという理由でプラットフォームを移ると、そこでまた実績ゼロからのスタートになります。移行コストは手数料の差額で回収できるのか、必ず試算してください。年間の受注額が100万円で料率差が5.5ポイントなら差額は55,000円ですが、実績を積み直すのに3か月かかるなら、その3か月の機会損失のほうが大きいはずです。
注意点:直接取引の禁止規約
3社とも、プラットフォーム外での直接取引を規約で禁止しています。手数料を回避する目的で連絡先を交換して外部に持ち出す行為は、アカウント停止の対象です。手数料を下げたいなら、規約に違反する方法ではなく、そもそも仲介手数料がかからない仕組みを使うのが筋です。世の中には、企業とワーカーが直接やり取りする前提で、手数料0%を掲げている在宅ワーク求人サイトも存在します。プラットフォーム内での取引と、直接契約の仕事を並行して持つことは、規約上まったく問題ありません。
手数料と出金条件から見た使い分けの結論
ここまでの数字を踏まえて、タイプ別の判断基準を示します。
月の受注額が1万円未満の人
料率の差はほぼ影響しません。出金コストの設計だけを見てください。ココナラで3,000円以上をためてから振込申請するか、クラウドワークスで楽天銀行を指定するのが、実質負担をもっとも抑えられる選択です。ランサーズの550円は、この金額帯では重く効きます。
月の受注額が3万円から10万円の人
ここからは料率が支配的になります。実質負担率で見て、ランサーズが最安です。月10万円の受注なら、ココナラとの差は月4,950円、年間で59,400円。無視できる金額ではありません。発注型の案件で継続的に受注できているなら、ランサーズに寄せる合理性があります。
自分で価格を決めたい人
ココナラ一択です。料率22%は3社で最高ですが、価格設定の主導権が自分にあるため、料率を価格に転嫁できます。逆に言えば、価格転嫁ができない安売り出品をしていると、22%がそのまま負担になります。出品型は「値付けの技術」がそのまま手取りに直結する世界だと理解してください。
案件の母数を最優先する人
クラウドワークスです。掲載件数の規模では他社を上回る傾向が続いており、幅広いカテゴリから探せます。楽天銀行を指定すれば出金コストも100円に抑えられるので、小額案件を数多くこなす初期段階との相性は悪くありません。
なお、2社ずつの詳細な比較については、それぞれ個別に検証した記事があります。出品型と発注型の違いを深掘りしたココナラvsクラウドワークス|手数料・案件・使いやすさ比較【2026年版】、料率差と稼ぎやすさの関係を扱ったランサーズとココナラはどう違う?手数料・案件・稼ぎやすさを徹底比較【2026年版】、案件の質と使い勝手を軸にしたクラウドワークスとココナラを徹底比較|あなたに合うのはどっち?【2026年版】を、必要に応じて読み分けてください。
手数料を下げるより単価を上げるほうが効く
ここまで手数料の話を延々としてきましたが、身も蓋もないことを言えば、料率を5.5ポイント下げるより、単価を10%上げるほうが手取りへの影響は大きいです。
10万円の案件で料率が22%から16.5%に下がると、手取りは78,000円から83,500円に増えます。増分は5,500円。一方、同じ22%のまま契約金額を11万円に上げると、手取りは85,800円。増分は7,800円です。単価交渉のほうが効率がいいという計算になります。
単価を上げるための実務的な手段
単価交渉で効くのは、値上げ交渉そのものより、値上げを納得させる材料です。実務では次の3つが機能しやすい傾向があります。
1つは、成果を数字で示すこと。納品物がどう使われ、どんな結果につながったかを追いかけて、次の提案に添えるだけで説得力が変わります。
2つめは、対応できる範囲を広げること。ライティングだけでなく構成案の作成まで、デザインだけでなく簡単な実装まで、といった具合に隣接領域を1つ足すと、単価の根拠が生まれます。
3つめは、資格やスキルの外形的な証明です。文書作成の正確さを示す指標としてはビジネス文書検定のような資格が、技術職であればCCNA(シスコ技術者認定)のようなベンダー資格が、初対面のクライアントに対する信頼の担保として働きます。とくにプラットフォーム上では相手の実力を測る材料が乏しいため、こうした外形的な証明が単価に反映されやすい構造があります。
稼ぐ人ほど手数料の話をしなくなる
観察していて興味深いのは、受注額が伸びている人ほど手数料の話題を出さなくなることです。理由は単純で、そのレベルになると継続契約が中心になり、案件を探す時間そのものが減るからです。手数料は毎回発生しますが、営業コストがほぼゼロになるため、時間あたりの手取りは劇的に改善します。
逆に、単発案件を探し続けている人は、手数料に加えて「探す時間」という見えないコストを払い続けています。応募文を書き、返信を待ち、条件を詰める。この工程に月10時間使っているなら、時給2,000円換算で20,000円分の労力です。手数料20%より重いかもしれません。
独自データから見えた手取りの構造
在宅ワークとフリーランスの市場を20年にわたって運営してきた立場から、手数料の話に1つ観察を加えておきます。
運営者として見てきた限りでは、長く続いている人ほど、プラットフォームの料率そのものを議論の中心に置いていません。彼らが時間を使っているのは、「この人に任せておくと楽だ」と発注側に思わせる関係づくりです。一度その位置を取ると、案件は探すものではなく、向こうから相談として来るものに変わります。そうなったとき、手数料は「新規の相手と安全に取引するための保険料」として合理的なコストになります。逆にその関係が作れていないうちは、同じ手数料が「毎回の営業コストへの上乗せ」として重くのしかかります。同じ料率でも意味がまったく違うのです。
もう1つ、額面ではなく手取りの構造の話をしておきます。仲介マージンが乗らない直接取引では、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼めますし、受ける側は同じ仕事で手元に残る金額が厚くなります。この構造は、単に片方が得をする話ではなく、双方の取り分が同時に改善する形になっています。20年この市場を見てきて実感するのは、この差が効いてくるのは金額の大きさよりも継続期間だということです。単発なら数千円の違いでも、月次で続く関係になると、年間では働き方の選択肢そのものを変える規模になります。だからこそ、手数料0%の仕組みは「安い」というより「手取りが厚い」と表現するほうが実態に近いと考えています。
現実的な組み立て方としては、まずクラウドワークスかランサーズで実績と評価を作り、価格を自分で決めたい商品はココナラに出品し、継続的に付き合える相手との取引は仲介手数料のかからない場に移していく。この三層構造がもっとも無理がありません。どれか1つに全部を委ねる必要はなく、それぞれの料金体系が有利になる場面で使い分けるのが、手取りを最大化する現実的な答えです。
最後に、実務的な確認事項を1つ。この記事で扱った料率と出金条件は、いずれも改定されうるものです。実際に登録して初回の報酬が確定したら、取引明細で「契約金額」「システム利用料」「源泉徴収額」「振込手数料」の4項目を必ず突き合わせてください。想定と1円でもずれていたら、そこに自分が把握していない条件が隠れています。数字を自分の目で検算する習慣が、長期的にはどのプラットフォームを選ぶかより大きな差になります。
よくある質問
Q. クラウドワークス、ココナラ、ランサーズで手数料が一番安いのはどこですか?
料率だけならランサーズの16.5%が最安です。クラウドワークスは20%、ココナラは22%です。ただし振込手数料を含めた実質負担で見ると、月の受注額が3,000円程度の小額帯ではココナラやクラウドワークス(楽天銀行指定)のほうが有利になります。月3万円を超えるとランサーズが最安に転じます。
Q. 振込手数料と最低出金額はそれぞれいくらですか?
クラウドワークスは振込手数料500円(楽天銀行なら100円)、出金申請は1,000円以上です。ランサーズは一律550円で、こちらも1,000円以上から。ココナラは振込申請額が3,000円以上なら手数料無料、3,000円未満の場合のみ160円がかかります。条件は改定されるため公式ヘルプで最新を確認してください。
Q. 出金の回数を減らすとどのくらい節約できますか?
毎月出金していた人が3か月に1回にまとめると、振込回数は12回から4回に減ります。ランサーズなら年間6,600円が2,200円になり、4,400円の節約です。ただし売上金には有効期限があるため、ためすぎて失効しないよう出金日をあらかじめ決めておくことをおすすめします。
Q. 手数料を避けるために直接取引をしてもいいですか?
3社とも規約でプラットフォーム外の直接取引を禁止しており、違反するとアカウント停止の対象になります。手数料を減らしたい場合は、規約違反ではなく、そもそも仲介手数料がかからない仕組みの求人サイトを併用するのが安全です。プラットフォーム内の取引と直接契約の仕事を並行して持つこと自体は問題ありません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







