お問い合わせフォームのデザインで迷わない項目の並べ方と見た目の決め方

@SOHO編集部
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お問い合わせフォームのデザインで迷わない項目の並べ方と見た目の決め方

この記事のポイント

  • ✓お問い合わせフォームのデザインを
  • ✓送信ボタンと完了画面まで順に説明します
  • ✓デジタル庁のデザインシステムの決まりと

お問い合わせフォームのデザインは、色や飾りより先に、「何を聞くか」と「どの順に並べるか」で決まります。入力する人が迷わず最後まで書けて、受け取った側がすぐに対応できる形になっていれば、見た目はシンプルでも十分に役目を果たします。逆に、デザインの見本集をまねて見栄えを整えても、項目が多すぎたり、入力の条件が分かりにくかったりすると、途中でやめてしまう人が増えます。

この記事では、お問い合わせフォームを作る側に向けて、項目の決め方と並べ方、入力欄の見た目、エラーの出し方、送信ボタンと完了画面の作り方を順に説明します。行政のサービスの画面づくりの基準として公開されている、デジタル庁のデザインシステムの決まりも参考にします。受け付けたあとの担当決めや返信まで一続きで扱いたい場合は、フォームと回答の管理を1つにまとめたHalictのようなサービスを使う方法もあります。

お問い合わせフォームのデザインで最初に決めること

フォームの見た目を作り始める前に、3つのことを紙に書き出しておくと、項目の数も並べ方も自然に決まります。

  1. 誰が、どんな用件で問い合わせてくるか。購入を検討している人、すでに使っている人、取材や取引の相談をしたい会社など、問い合わせてくる人と用件を挙げます。
  2. 受け取ったあと、誰がどう対応するか。営業の担当に回すのか、サポートの担当が答えるのか、内容によって振り分けるのかを決めます。
  3. 返信するために、最低限何が分かればよいか。名前と連絡先と用件だけで返信できるのか、注文番号や会社名が要るのかを確かめます。

この3つを決めずに、他社のフォームをまねて項目を並べると、使わない項目が増えます。入力する人にとっては、なぜそれを聞かれるのか分からない項目ほど、手が止まる原因になります。

お問い合わせフォームは、会社やお店と相手との最初の接点です。フォームの作り方を解説する記事でも、次のように位置づけられています。

問い合わせフォームは、ユーザーの疑問や要望を受け取る企業の「入り口」となる重要な接点です。デザインによって入力完了率やユーザーの満足度が大きく変わるため、効果的な工夫が欠かせません。 出典: tayori.com

入力のしやすさを高めて途中でやめる人を減らす取り組みは、EFO(Entry Form Optimization、入力フォームの最適化)と呼ばれます。難しく聞こえますが、やることは「聞く項目を絞る」「入力の条件を先に見せる」「間違いを分かりやすく伝える」の積み重ねです。

聞く項目を決める

項目は、返信と対応に本当に使うものだけにします。項目ごとに「この情報がないと返信できないか」を問い、答えが「いいえ」なら、必須から外すか、項目そのものを削ります。

一般的なお問い合わせフォームで、多くの場合に必要になるのは次の項目です。

項目 必要な理由 必須にするか
お名前 返信の宛名に使う 必須
メールアドレス 返信の送り先 必須
お問い合わせの種類 担当を振り分ける 必須(選択肢で)
お問い合わせ内容 用件を知る 必須
会社名 法人の取引で使う 任意(法人向けなら必須)
電話番号 電話で返す場合だけ使う 任意

電話番号は、電話で返信する運用でなければ必須にしないほうが、入力する人の負担が軽くなります。電話番号を聞くと「営業の電話がかかってくるのでは」と身構える人もいます。住所や生年月日のように、問い合わせへの返信に使わない情報は聞きません。

迷いやすいのが「お問い合わせの種類」です。選択肢を用意しておくと、受け取った側が担当を振り分けやすくなり、入力する人も用件を整理してから書けます。選択肢は、実際に届く問い合わせを振り返って4つから6つ程度にまとめ、最後に「その他」を入れておきます。選択肢が10を超えるなら、問い合わせの窓口を分けるか、よく聞かれる質問への答えを別のページに用意することを考えます。

法人向けのサービスで、会社の規模や導入の時期を知りたい場合も、最初の問い合わせで全部を聞く必要はありません。返信のやり取りの中で聞けることは、フォームから外しておくほうが、最初の一歩のハードルが下がります。

項目を並べる順番

項目の順番は、入力する人の頭の中の流れに合わせます。多くのお問い合わせフォームでは、次の2つの並べ方が使われています。

用件から聞く並べ方は、「お問い合わせの種類」「お問い合わせ内容」を先に置き、名前や連絡先を後に置く形です。用件を書きたくて来た人が、最初に本題を書けるため、書き始めやすくなります。購入前の相談や、サポートへの質問のように、用件がはっきりしている問い合わせに向いています。

名前と連絡先から聞く並べ方は、名前、会社名、メールアドレスを先に置き、用件を後に置く形です。書類の様式に近く、法人どうしの取引の相談のように、誰からの問い合わせかが重要な場面で使われます。

どちらを選ぶ場合も、次の決まりを守ると入力が途切れにくくなります。

  • 名前とふりがな、メールアドレスと確認用のメールアドレスのように、関係の深い項目は隣に並べる
  • 必須の項目を前に、任意の項目を後ろにまとめる
  • 自由に書く大きな入力欄(お問い合わせ内容)は、1つにまとめる
  • 個人情報の扱いへの同意は、送信ボタンの直前に置く

項目を左右に2列で並べるデザインは、パソコンの画面では整って見えますが、スマートフォンでは縦1列に崩れて順番が変わることがあります。お問い合わせフォームは項目が少ないため、最初から縦1列で並べておくと、どの画面でも同じ順番で入力できます。

入力欄の見た目の決め方

入力欄の見た目は、ラベル(項目の名前)、入力欄、補足の説明、エラーの4つの部品で考えます。デジタル庁のデザインシステムでは、1行の文字を入力する欄について、項目のラベルを必須の要素とし、ラベルと補足の説明(サポートテキスト)、入力欄とエラーの文をそれぞれ縦に積み重ねる配置を基本として示しています。縦に積む配置は、モバイル表示にも強く、多くの場合で勧められるとしています。

ラベルは入力欄の上に置く

ラベルは入力欄の上に置き、入力欄の中には書きません。入力欄の中に薄い文字で「山田太郎」のような例を表示する方法(プレースホルダー)は、見た目がすっきりするため多く使われていますが、デジタル庁のデザインシステムは使わないよう定めています。

入力条件や入力例は、プレースホルダーテキストではなくサポートテキストに記述します。 出典: design.digital.go.jp

理由として、プレースホルダーは文字が薄くて読みにくいこと、入力を始めると消えてしまい、入力中に条件や例を確かめられないこと、画面を読み上げるソフトで正しく読まれない場合があることが挙げられています。入力の例や条件は、ラベルのすぐ下に小さな文字の説明として常に表示しておきます。

必須と任意をはっきり示す

必須の項目には「必須」、任意の項目には「任意」と、文字で示します。色だけで区別すると、色の見分けにくい人には伝わりません。デジタル庁のデザインシステムでは、必須と任意の表示を全角の米印から書き始め、本文とは違う文字であることを示す決まりにしています。全項目が必須なら、フォームの冒頭で「すべての項目が必須です」と一度書く方法もあります。

入力欄の幅を中身に合わせる

入力欄の幅は、入力する内容にふさわしい長さにします。郵便番号の欄が画面いっぱいに広がっていると、何をどれだけ書けばよいのかが伝わりにくくなります。名前やメールアドレスは中くらいの幅、お問い合わせ内容は複数行の大きな欄、と中身に合わせると、入力する人は欄の形だけで何を書けばよいか見当がつきます。

入力の手間を増やす作りを避ける

デジタル庁のデザインシステムは、入力のしやすさを損なう作りとして、次のものを避けるよう挙げています。

  • コピーと貼り付けを禁止すること
  • メールアドレスを「@」の前と後ろで別々の欄に分けること
  • 入力できる文字の種類(全角・半角など)を限定すること
  • 文字数の上限を入力の途中で強制的に切ること

メールアドレスを分けた欄にすると、ブラウザの自動入力や、ユーザー辞書を使った入力ができなくなります。メールアドレスの打ち間違いを防ぎたいなら、欄を分けるのではなく、送信後に確認のメールを送るほうが確実です。半角や全角の指定が必要な場合は、入力する人に直させるのではなく、送信の時点で自動で変換する方法が勧められています。

名前の欄とお問い合わせ内容の欄

名前の欄を「姓」と「名」に分けるかどうかは、受け取ったあとに分けて使うかどうかで決めます。返信の宛名に使うだけなら、1つの欄で「お名前」と聞くほうが入力は速く済みます。顧客の名簿に姓と名を分けて登録する運用なら、2つの欄に分けます。ふりがなは、電話で折り返す場合や、読み方の分かりにくい名前を正しく呼びたい場合に聞きます。

デジタル庁のデザインシステムは、「お名前は( )、年齢は( )歳です」のような穴埋めの文の形で入力欄を並べず、項目ごとにラベルと入力欄を組み合わせて並べるよう定めています。文の中に入力欄を埋め込むデザインは目を引きますが、読み上げのソフトや、画面の幅が狭いスマートフォンでは崩れやすくなります。

お問い合わせ内容を書く大きな欄には、何を書けばよいかの例を、欄の上の補足の説明として示します。「ご質問の内容、お使いの環境、すでに試したこと」のように書く項目を挙げておくと、受け取った側が聞き直す手間が減ります。欄の高さは、5行から10行ほどが見える大きさにしておくと、長く書いてよいことが伝わります。文字数に上限を設ける場合は、上限を補足の説明に書いておき、超えたときにエラーで知らせます。

選択肢の部品の選び方

お問い合わせの種類や、連絡の方法のように、決まった選択肢から選んでもらう項目には、部品の選び方があります。

部品 向いている場面
ラジオボタン 選択肢が少なく、1つだけ選ぶ(例:返信の方法)
チェックボックス 複数を選べる(例:興味のあるサービス)
セレクトボックス 選択肢が多く、1つだけ選ぶ(例:都道府県)

選択肢が5つ程度までなら、全部が一度に見えるラジオボタンのほうが、セレクトボックスより選びやすくなります。セレクトボックスは、開くまで選択肢が見えないため、何を選べるのかを確かめる手間が増えます。

選択肢の並べ方は、よく選ばれるものを上に置くか、意味のまとまりで並べます。「その他」は最後に置き、選ばれたときだけ内容を書いてもらう欄を出すと、選択肢に当てはまらない用件も受け取れます。

同意のチェックボックス(個人情報の扱いに同意する、など)は、最初からチェックが入った状態にしません。入力する人が自分で確かめて選ぶ形にしておきます。

エラーの伝え方

入力の誤りや入力漏れを伝えるエラーの文は、フォームのデザインの中で後回しにされやすい部分です。しかし、エラーが分かりにくいと、入力する人はどこを直せばよいか分からず、そこで送信をあきらめてしまいます。

デジタル庁のデザインシステムでは、エラーの文に、具体的なエラーの内容と直し方を書くよう定めています。「入力内容に誤りがあります」だけでは、何を直せばよいのか分かりません。次のように、項目の名前と、正しい形を示します。

  • 悪い例:入力内容に誤りがあります
  • よい例:メールアドレスに「@」が入っていません。「[email protected]」のような形で入力してください

エラーは、該当する入力欄のすぐ下に表示します。フォームの先頭にまとめて表示する場合も、どの項目に誤りがあるかを一覧で示し、その項目へ移動できるようにしておくと親切です。

エラーを出すタイミングにも配慮が要ります。デジタル庁のデザインシステムは、入力の直後や、次の欄に移った瞬間にエラーを出すと、表示の位置がずれたり、入力の途中で煩わしく感じさせたりするため、送信ボタンを押したときか押した後に出すのが望ましいとしています。

エラーの文を赤い色で表示するのは一般的ですが、色だけに頼らず、文の頭に記号を付けるなどして、色が見分けにくい人にも誤りが伝わるようにします。

送信ボタン、確認画面、完了画面

送信ボタン

送信ボタンは、フォームの中でいちばん目立つボタンにします。デジタル庁のデザインシステムでは、画面の中で最も重要な操作のボタン(プライマリー)は、1つの画面に原則1つまでとしています。「送信する」と「入力内容をリセット」のボタンを同じ強さで並べると、間違えてリセットを押してしまう人が出ます。リセットのボタンは、そもそも置かないか、目立たない文字のボタンにします。

ボタンの文字は「送信」より「この内容で送信する」「問い合わせる」のように、押すと何が起きるかが分かる言葉にします。

確認画面

送信の前に入力内容を確かめる画面を入れるかどうかは、フォームの長さで決めます。項目が少ないお問い合わせフォームでは、確認画面を省き、送信後の自動返信のメールに入力内容の控えを付ける形でも十分です。確認画面を入れる場合は、入力内容をそのまま読める文字で表示し、修正したいときに入力画面へ戻れるようにします。

完了画面と自動返信

送信が終わったら、完了画面で次の3つを伝えます。

  1. 問い合わせを受け付けたこと
  2. いつごろ、どの方法で返信するか(例:2営業日以内にメールで返信します)
  3. 自動返信のメールが届かない場合にどうすればよいか

返信の目安が書かれていないと、問い合わせた人は同じ内容を何度も送ってしまうことがあります。完了画面には、トップページや、よく聞かれる質問への答えのページへの案内も置いておくと、送信したあとの行き場がなくなりません。急ぎの用件の連絡先(電話の窓口など)がある場合は、その案内もここに書いておきます。自動返信のメールには、入力内容の控えと、返信の目安を入れておきます。

スマートフォンで見たときのデザイン

お問い合わせフォームは、スマートフォンから入力されることも多いため、パソコンの画面だけで確かめずに、実際にスマートフォンで入力して確かめます。

スマートフォンで確かめたいのは次の点です。

  • 入力欄やボタンが、指で押しやすい大きさになっているか
  • メールアドレスの欄で、メールアドレス用のキーボードが表示されるか
  • 電話番号の欄で、数字のキーボードが表示されるか
  • 入力中に画面が勝手に拡大されたり、横にずれたりしないか
  • 送信ボタンが画面の外に隠れていないか

ブラウザに保存された名前やメールアドレスを自動で入力する機能が働くかどうかも確かめます。項目ごとに何を入れる欄なのかが正しく指定されていれば、入力する人はボタン1つで名前や連絡先を入れられ、打ち間違いも減ります。

入力欄の種類(メールアドレス、電話番号、数字など)を正しく指定しておくと、スマートフォンでは入力に合ったキーボードが表示されます。フォームの作成サービスを使う場合は、項目の種類として「メール」「電話」などを選べば、自動で指定されることが多くなっています。

個人情報を集めるときに書いておくこと

お問い合わせフォームでは、名前やメールアドレスなどの個人情報を受け取ります。個人情報保護法では、本人から直接、書面(フォームのような電磁的な記録を含む)で個人情報を受け取る場合、あらかじめ利用目的を本人に示すことが求められています。

個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

フォームの送信ボタンの近くに、「いただいた個人情報は、お問い合わせへの回答のためにのみ利用します」のように利用目的を書き、詳しいプライバシーポリシーへのリンクを置いておくのが一般的な形です。新製品の案内のメールを送るなど、返信以外にも使う予定があるなら、その目的も書いておきます。どこまで書けば十分かは、事業の内容や集める情報で変わるため、個人情報保護委員会の案内を確かめるか、専門家に相談してください。

集める項目を必要なものに絞ることは、入力のしやすさだけでなく、個人情報を預かる責任を軽くすることにもつながります。使わない情報は、最初から聞かないのがいちばん安全です。

色、文字、余白の決め方

ここまでの決まりを守ったうえで、最後に見た目を整えます。

色は、サイト全体の色に合わせ、フォームだけ別の色にしません。送信ボタンにはサイトの基調の色を使い、エラーには赤など注意を引く色を使います。文字と背景の色の差(コントラスト)が小さいと読みにくくなるため、薄い灰色の文字を多用しないようにします。

文字は、ラベルを本文と同じか少し小さい大きさにし、補足の説明はさらに小さくして、見分けがつくようにします。ただし、スマートフォンで読めないほど小さくはしません。

余白は、項目と項目の間を、ラベルと入力欄の間より広く取ります。こうすると、どのラベルがどの入力欄のものかが一目で分かります。

デザインの見本集を参考にするときは、見た目の雰囲気だけでなく、ラベルの位置、必須の示し方、エラーの出し方を見比べると、自分のフォームに取り入れるべき点が見えてきます。

フォームを用意する3つの方法

お問い合わせフォームを用意する方法は、大きく3つあります。どれを選ぶかで、デザインを自由に決められる範囲も変わります。

1つ目は、Webサイトに直接組み込む方法です。 サイトを作っている仕組み(WordPressなど)の機能や追加の部品を使って、サイトの中にフォームを作ります。見た目をサイトに合わせやすい一方、受け取ったメールが届かない、迷惑な送信が増える、といった問題が起きたときに、自分で原因を調べて直す必要があります。部品の更新を怠ると、不具合や安全上の問題につながることもあります。

2つ目は、フォームの作成サービスを使う方法です。 サービスの画面で項目を並べて公開し、できたフォームのURLをサイトに載せるか、サイトの中に埋め込みます。メールの送信や受信の仕組みをサービス側が受け持つため、作る手間は小さくなります。色やフォントを変えられる範囲はサービスによって異なるため、サイトとの見た目のつながりをどこまで求めるかで選びます。

3つ目は、無料のアンケート作成の道具を使う方法です。 Googleフォームのように、アカウントがあればすぐに作れる道具は、社内向けや小規模な受付には十分な場面があります。ただし、お問い合わせの窓口として使う場合は、受け取った回答の担当決めや返信を別の道具で行うことになります。

どの方法でも、この記事で説明した項目の決め方、並べ方、エラーの伝え方は共通です。道具を選ぶ前に、聞く項目と受け付けたあとの流れを決めておくと、道具の機能が足りるかどうかを判断しやすくなります。

迷惑な送信への備え

お問い合わせフォームを公開すると、営業の売り込みや、機械による大量の送信が届くことがあります。デザインの段階で備えておけることもあります。

まず、自動返信の内容に気を配ります。自動返信のメールに、入力された内容をそのまま載せる設定にしていると、他人のメールアドレスを入力して送信された場合に、入力した文章がそのまま第三者に届いてしまうおそれがあります。自動返信には入力内容の控えを付けつつ、宣伝の文やリンクを書き込まれても目立たない形にするなど、使われ方を想定しておきます。

次に、機械による送信を見分ける仕組み(画像の文字を読ませる確認など)を入れる場合は、入力する人の負担とのつり合いを考えます。確認の手順が難しすぎると、本当に問い合わせたい人まで送信をあきらめてしまいます。迷惑な送信が実際にどれくらい届いているかを見てから、仕組みを足すかどうかを決めても遅くはありません。

営業の売り込みを減らしたい場合は、「お問い合わせの種類」に「営業・提案のご連絡」という選択肢を用意し、受け取った側で振り分けやすくしておく方法もあります。売り込みを禁じる一文を書いても完全には防げないため、届いたあとの振り分けで対応するほうが現実的です。

公開する前の確認の手順

フォームを作り終えたら、公開する前に、作った本人以外の人にも入力してもらって確かめます。作った本人は項目の意味を知っているため、つまずく点に気づきにくいからです。

確かめる手順の例です。

  1. パソコンとスマートフォンの両方で、最初から最後まで入力して送信する
  2. わざと必須の項目を空けたり、メールアドレスを間違えたりして、エラーの文が分かりやすいか確かめる
  3. 送信後の完了画面に、返信の目安が書かれているか確かめる
  4. 自動返信のメールが届くか、迷惑メールのフォルダに振り分けられていないかを確かめる
  5. 受け取る側に、問い合わせの通知が届くか、誰が対応するかが決まっているかを確かめる
  6. 利用目的の文とプライバシーポリシーへのリンクが表示されているか確かめる

とくに4と5は、公開後に気づくと、問い合わせを取りこぼす原因になります。受け取る側の通知の宛先を個人のメールアドレスにしていると、その人が休んだり異動したりしたときに、問い合わせが誰の目にも触れなくなります。共有のメールアドレスか、チームで見られる管理の画面に届くようにしておきます。

公開したあとに見直すときの目の付けどころ

フォームは、公開して終わりではありません。届いた問い合わせの中身を見ると、デザインの見直しの手がかりが見つかります。

同じ質問が繰り返し届く場合は、フォームの前に、よく聞かれる質問への答えのページを用意する合図です。フォームの近くにそのページへのリンクを置くと、問い合わせる前に答えを見つけられる人が増え、受け取る側の負担も軽くなります。

「その他」の選択が多い場合は、お問い合わせの種類の選択肢が実際の用件に合っていない合図です。「その他」で届いた内容を分類し、多いものを選択肢に加えます。

返信のために聞き直すことが多い場合は、フォームに足りない項目がある合図です。たとえば、注文についての問い合わせで毎回注文番号を聞き直しているなら、種類で「ご注文について」を選んだときだけ注文番号の欄を出す形にすると、やり取りの往復が減ります。

アクセスの解析の道具を使っているなら、フォームのページを見た人の数と、送信された数を見比べます。見た人に対して送信が少ない場合は、項目の多さや、入力の条件の分かりにくさを疑って、項目を1つずつ見直していきます。

受け付けたあとの対応まで考えたデザイン

フォームのデザインを整えても、届いた問い合わせへの返信が遅れれば、問い合わせた人の満足は下がります。フォームは、受け付けたあとの対応まで含めて1つの仕組みとして考えると、どの項目が本当に要るのかも見えてきます。

小さな会社やお店で多いのが、フォームの回答をメールで受け取り、担当を表計算のシートで管理し、返信はメールソフトから送る、という運用です。この形では、誰が返信したのか、どこまで対応が進んだのかを、複数の画面を見比べて確かめることになります。担当が休んだときの引き継ぎや、返信漏れの確認にも手間がかかります。

こうした運用を1つにまとめたい場合の候補が、Halictです。公式サイトによると、Halictはフォームを作り、届いた回答を一件ごとに担当、ステージ(対応の段階)、タグを付けて管理し、同じ画面から返信まで送れるサービスです。テキスト、選択肢、評価、日付、メール、電話、住所、ファイル提出など12種類の項目を並べられ、AIに「採用面談の事前アンケート」のように伝えると質問の下書きを作れます。回答者に1画面に1問ずつ見せる表示にも切り替えられます。送信の直後に入力内容の控えを付けた自動返信を送る機能もあり、Googleスプレッドシートへの追記、Slack、Teams、Chatwork、Discordへの新着の通知にも対応しています。料金ページでは、メンバー1人までのフリープランは0円で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限と案内されています。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

フォームのデザインを決める段階で、受け取ったあとに担当をどう決め、どの段階で返信するかを決めておくと、「お問い合わせの種類」の選択肢を対応の担当と一致させるなど、項目の作り方そのものが変わってきます。

フォームのデザインは小さな仕事の入り口にもなる

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として、Webサイトの制作や改修の依頼を長く見てきました。お問い合わせフォームの作り直しは、サイト全体の作り直しより小さな予算で頼める仕事として、個人の事業者や小さな会社からの依頼が絶えない分野です。項目を絞り、エラーの文を書き直し、スマートフォンで確かめるだけでも、問い合わせの数が変わる手応えを得られることが多いからです。

こうした小さな改修の仕事は、仲介の手数料を差し引かれない直接の取引で受けると、受ける側の手取りが厚くなり、頼む側も同じ予算で確認や修正を多めに頼めます。手数料0%で直接やり取りできる仲介サイトは、こうした仕事の受け口として使いやすい仕組みです。

フォームのような入力画面の設計は、画面の使いやすさを扱うUI/UXのデザインの仕事にそのままつながります。どんな仕事があるかはUI/UX・アプリデザインのお仕事で、デザインの仕事の相場はデザイナーの年収・単価相場で紹介しているので、フォームのデザインの知識を仕事に生かしたいときの参考にしてください。

よくある質問

Q. お問い合わせフォームの項目はいくつにすればよいですか?

決まった数はありませんが、返信と対応に本当に使う項目だけに絞ります。多くの場合、名前、メールアドレス、お問い合わせの種類、お問い合わせ内容の4つで返信できます。電話番号や会社名は、電話で返す運用や法人向けのサービスでなければ任意にします。返信のやり取りで聞けることはフォームから外すと、入力の負担が軽くなります。

Q. 入力欄の中に例を表示するプレースホルダーは使わないほうがよいですか?

デジタル庁のデザインシステムは、プレースホルダーを使わないよう定めています。文字が薄くて読みにくいこと、入力を始めると消えて条件を確かめられないこと、読み上げのソフトで正しく伝わらない場合があることが理由です。入力の例や条件は、ラベルの下に常に表示する補足の説明として書きます。

Q. お問い合わせフォームにプライバシーポリシーは必要ですか?

個人情報保護法では、本人から直接フォームなどの書面で個人情報を受け取る場合、あらかじめ利用目的を示すことが求められています。送信ボタンの近くに利用目的を書き、詳しいプライバシーポリシーへのリンクを置くのが一般的です。どこまで書けばよいかは事業の内容で変わるため、個人情報保護委員会の案内を確かめてください。

Q. 送信前の確認画面は入れたほうがよいですか?

項目が少ないお問い合わせフォームでは、確認画面を省き、送信後の自動返信のメールに入力内容の控えを付ける形でも十分です。確認画面を入れる場合は、入力内容を読みやすく表示し、修正のために入力画面へ戻れるようにします。どちらの場合も、完了画面で返信の目安を伝えておくと、同じ内容の重複送信を防げます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年9月8日最終更新:2026年10月16日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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