工事の工程表の作り方と、職人の手配をまとめる段取りの組み方

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工事の工程表の作り方と、職人の手配をまとめる段取りの組み方

この記事のポイント

  • ✓工事の工程表の作り方を
  • ✓工程表の種類と期間の選び方
  • ✓リフォーム工事の例で解説します

工事の工程表のテンプレートを探している人の多くは、表の形そのものより、「職人さんの手配と資材の納期をどう1枚にまとめるか」「途中で予定が崩れたときにどう組み直すか」で困っているはずです。テンプレートをダウンロードして日付を埋めても、現場の段取りが整理されていなければ、工程表はすぐに実態と合わなくなります。

この記事では、工事の段取りをする側に向けて、工程表の種類と期間の選び方、作る前に集める情報、作り方の手順、リフォーム工事の例、職人と資材の手配をまとめる段取り、遅れが出たときの組み直し方を順に整理します。結論を先に書くと、使える工程表は「作業の順番と前後の関係」「誰がいつ入るか」「資材がいつ届くか」の3つが1枚で見える表です。後半では、複数の現場や協力会社との共有が表では苦しくなったときの選択肢として、無料から使えるプロジェクト管理のPinatecaにも触れます。

工事の工程表は何のために作るのか

工事の工程表とは、工事を作業ごとに分け、それぞれの作業をいつからいつまで行うかを、日付の上に並べた表のことです。工程表は、現場に関わる人によって使い方が違います。

見る人 工程表で知りたいこと
施主(工事の依頼主) いつ工事が終わるか、いつ立ち会いが必要か
現場の段取りをする人 作業の順番、職人と資材の手配の日
職人・協力会社 自分がいつ現場に入るか、前の作業がいつ終わるか
資材の業者 いつ、どこに届ければよいか
近隣の住民 音の出る作業や車の出入りがいつあるか

工程表を作る一番の目的は、作業どうしのつながりを見えるようにすることです。工事では、前の作業が終わらないと次の作業に入れないことがほとんどです。設備の配管が終わらないと床を張れない、下地が乾かないと仕上げに入れない、といったつながりを工程表で見えるようにしておけば、どこかが遅れたときに、後ろのどの作業に響くかがすぐに分かります。

もう1つの目的は、関わる人の予定をそろえることです。職人は複数の現場を掛け持ちしていることが多く、急に日程を変えると、別の現場の予定まで崩れます。工程表を早めに共有し、変更があればすぐに伝えることで、職人も自分の予定を組みやすくなります。

工程表の種類と、現場に合う形の選び方

工事の工程表には、いくつかの形があります。代表的なものを紹介します。

バーチャート

縦に作業を並べ、横に日付を並べて、作業の期間を横棒で示す形です。見た目が分かりやすく、施主や職人にも伝わりやすいため、リフォームや小さな工事で広く使われています。

ガントチャート

バーチャートと似た形で、作業の期間を横棒で示しますが、作業の進み具合や、作業どうしのつながりもあわせて示す形を指すことが多いです。どこまで進んでいるかを横棒の塗り分けで示すと、予定と実際の差が見えます。

ネットワーク式工程表

作業を丸と矢印でつなぎ、作業の順番と前後の関係を示す形です。どの作業が遅れると全体の工期に響くかが分かりやすい一方で、作るのに手間がかかり、慣れていない人には読みにくい面があります。規模の大きい工事で使われることが多い形です。

曲線式工程表

工事全体の進み具合を、時間を追って曲線で示す形です。予定の曲線と実際の曲線を比べることで、全体の遅れや進み具合をつかめます。

小さな工事やリフォームなら、バーチャートかガントチャートで十分です。作業の数が多く、つながりが複雑な工事では、ネットワーク式の考え方を取り入れて、どの作業の遅れが全体に響くかを確かめておくと安心です。

工程表の期間の単位を選ぶ

工程表は、表示する期間の単位によって使い勝手が変わります。工事の会社が工程表の選び方を紹介している記事では、工事の種類ごとに次のような目安が示されています。

●短納期・追加工事:週間/1ヶ月 ●中規模改修:2〜3ヶ月 ●長期・複数棟並行:6ヶ月/年間 出典: any-one.jp

数日から数週間の工事なら、1日ごとの列を並べた工程表が向いています。職人がどの日に入るかを1日単位で示せるからです。数か月にわたる工事では、全体を週単位で示した工程表と、直近の2週間を1日単位で示した工程表を分けて作ると、全体の見通しと、目の前の段取りの両方が見やすくなります。

施主に渡す工程表と、職人や協力会社と共有する工程表を分けるのも一つの方法です。施主には、工事の大きな区切りと、立ち会いや確認が必要な日を中心に示した簡単な表を渡し、職人には、作業の細かい順番と入る日を示した表を共有します。

工程表を作る前に集めておく情報

工程表は、作り始める前の情報集めで、出来の大半が決まります。次の情報を先にそろえておきます。

工事の範囲と仕様

図面、見積書、仕様書から、どの作業が必要かを洗い出します。見積書の項目は、そのまま作業の一覧の土台になります。施主との打ち合わせで決まった細かい要望も、この段階で書き出しておきます。

職人と協力会社の予定

工事に関わる職人や協力会社に、入れる日の候補を早めに聞いておきます。特に、忙しい時期や、特定の技術を持つ職人は、予定が埋まりやすいので、先に押さえておく必要があります。

資材の納期

キッチン、ユニットバス、窓などの設備や建材は、注文から納品まで時間がかかるものがあります。メーカーや業者に納期を確かめ、工程表の中で「いつまでに注文すれば間に合うか」を逆算できるようにしておきます。

施主の都合

住みながらの工事なのか、空き家の工事なのかで、作業できる時間や順番が変わります。施主の立ち会いが必要な日、水や電気が使えない日を、施主の生活の予定とあわせて決めます。

現場の条件

車を停められる場所、資材を保管できる場所、作業できる時間帯、近隣への配慮が必要な時間帯を確かめます。マンションの場合は、管理組合の決まりで工事できる曜日や時間が決められていることがあるので、早めに確かめます。

天候の影響

外の作業がある工事では、雨の日に作業できないことを見込んで、予備の日を設けておきます。

工程表の作り方 6つの手順

情報がそろったら、工程表を作ります。手順を6つに分けて説明します。

手順1 作業を洗い出す

工事に必要な作業を、すべて書き出します。「内装工事」のような大きなくくりではなく、「壁の下地を作る」「クロスを貼る」のように、1つの職種が一続きで行う単位まで分けます。作業を細かく分けておくと、誰がいつ入るかを示しやすくなります。

手順2 作業の順番と前後の関係を決める

それぞれの作業について、「この作業の前に終わっていなければならない作業」を書き出します。たとえば、クロスを貼る前には、壁の下地と電気の配線が終わっている必要があります。前後の関係を書き出すと、同時に進められる作業と、順番に進めるしかない作業が分かります。

手順3 作業ごとの日数を見積もる

それぞれの作業に、何日かかるかを見積もります。職人に直接聞くのが確実です。乾燥や養生(仕上げた部分を保護して固まるのを待つこと)が必要な作業は、その日数も含めます。

手順4 日付の上に並べる

前後の関係と日数をもとに、作業を日付の上に並べます。工期の最後の日から逆算して並べると、どの作業をいつまでに始めなければならないかが分かります。

手順5 職人と資材の手配の日を書き込む

それぞれの作業に、誰が入るか、何人入るか、資材がいつ届くかを書き込みます。資材は、作業の初日より前に届くように手配の日を決めます。

手順6 予備の日を設けて共有する

天候や資材の遅れに備えて、工程のところどころに予備の日を設けます。最後に、施主、職人、協力会社に工程表を共有し、日程に無理がないかを確かめてもらいます。職人から「この日は無理」と返ってきたら、その場で組み直します。

リフォーム工事の工程表の例

ここでは、住まいの水回りと内装のリフォームを例に、工程表の形を紹介します。日数は一例で、実際には現場の条件や職人の予定によって変わります。

作業 担当 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目
養生と解体 解体業者 ■ ■
給排水の配管 設備業者 ■
電気の配線 電気工事 ■
下地と床 大工 ■ ■
ユニットバスの設置 設備業者 ■
キッチンの設置 設備業者 ■
クロス貼り 内装業者 ■ ■
器具の取り付け 電気工事 ■
クリーニングと引き渡し 現場担当 ■

この例では、3日目に配管と配線を同じ日に行い、4日目に大工の下地とユニットバスの設置を並行させています。同じ日に複数の職人が入るときは、作業の場所が重ならないか、車を停める場所が足りるかを事前に確かめておきます。

この表の下には、資材の届く日を書く行を加えます。たとえば「ユニットバス 4日目の朝」「キッチン 6日目の朝」「クロス 5日目」のように書いておくと、作業の日と資材の日が1枚で見比べられます。

職人の手配をまとめる段取り

工程表ができたら、次は職人の手配です。工程表とは別に、手配の状況をまとめる表を作っておくと、連絡の漏れを防げます。

業者 作業 入る日 人数 依頼した日 確定 前日の確認
解体業者 養生と解体 1日目から2日目 2人 10/1 済
設備業者 配管、設置 3日目から6日目 1人から2人 10/2 済
電気工事 配線、器具 3日目、8日目 1人 10/2 未
内装業者 クロス 6日目から7日目 2人 10/3 済

手配の表で大切なのは、「確定」と「前日の確認」の列です。依頼しただけで確定していない業者は、ほかの現場の予定が入ると来られなくなることがあります。確定していない業者には、期限を決めて返事をもらいます。

前日に確認の連絡をする

作業の前日には、入る予定の職人に、時間、場所、作業の内容、前の作業の進み具合を伝えます。「明日8時半から、〇〇様邸でクロス貼りをお願いします。下地は本日完了しています。駐車場は家の前に1台分あります」のように、必要な情報を1通にまとめると、職人は準備がしやすくなります。

連絡の方法をそろえる

職人によって、電話、ショートメッセージ、チャットのアプリなど、連絡の方法が違うことがあります。現場ごとに、誰とどの方法で連絡するかを決め、手配の表に書いておくと、担当者が替わっても連絡が途切れません。

前の作業の終わりを知らせる

次の職人が入る前に、前の作業が予定どおり終わったかを知らせます。前の作業が遅れているのに次の職人が現場に来てしまうと、職人の1日が無駄になり、信頼関係にも響きます。

工程表に添えておくと現場が楽になる情報

工程表には、日程のほかに、現場に入る人が毎回確かめる情報を添えておくと、職人からの問い合わせが減ります。工程表の上か、別の1枚にまとめておくとよい情報は次のとおりです。

・現場の住所と、地図のリンク
・鍵の受け渡しの方法と、施主が不在の時間
・車を停められる場所と台数
・作業できる時間帯と、音の出る作業ができる時間帯
・トイレや水道、電気を職人が使えるかどうか
・ゴミや廃材の持ち帰りの決まり
・現場の担当者と、施主の連絡先(共有してよい範囲で)

特に、駐車と鍵の受け渡しは、現場の初日に最も問い合わせが多い項目です。初めて入る職人が迷わないよう、写真を添えて伝えておくと、作業の開始が遅れずに済みます。施主の連絡先など個人の情報は、共有する相手と範囲を決め、必要な人だけに伝えるようにします。

資材の発注と納期の管理

資材の手配は、工程表の中でも遅れが出やすい部分です。発注の日、納品の予定の日、実際に届いた日を記録する表を作っておきます。

発注の日は、納品の予定の日から逆算して決めます。メーカーから取り寄せる設備は、注文から納品まで時間がかかることがあるので、契約が決まった時点ですぐに発注できるよう、品番や色を施主と早めに決めておきます。施主の決定が遅れると、そのまま工期の遅れにつながるため、「いつまでに決めていただく必要があるか」を施主に伝えておくことも大切です。

資材が届いたら、品番、数量、傷の有無をその場で確かめます。間違いや不良が見つかったときに、作業の当日に気づくのでは手遅れになります。届いた日に確かめれば、作業の日までに取り替えられる可能性があります。

遅れが出たときの組み直し方

工事では、天候、資材の遅れ、追加の工事、職人の急な不在などで、予定どおりに進まないことがよくあります。遅れが出たときは、次の順で組み直します。

1. 遅れの影響を確かめる

遅れた作業の後ろに、どの作業がつながっているかを工程表で確かめます。後ろの作業に余裕があれば、全体の工期には響かないこともあります。逆に、後ろの作業がすぐに続いている場合は、全体の工期に影響が出ます。

2. 並行できる作業を探す

遅れた作業と関係のない作業を前倒しにできないかを考えます。たとえば、配管が遅れている間に、関係のない部屋の内装を先に進めるといった組み替えです。

3. 予備の日を使う

工程表に設けた予備の日を使って、遅れを吸収します。予備の日を使ったら、その後の工程に余裕がどれくらい残っているかを確かめておきます。

4. 関係者に早めに伝える

組み直した工程表を、施主、職人、協力会社にすぐに共有します。特に、入る日が変わる職人には、電話などで直接伝えます。施主には、遅れの理由と、新しい完了の見込みを伝えます。悪い知らせほど、早く伝えることが信頼を守る基本です。

施主への工程の説明と、立ち会いの段取り

工程表は、施主にとっても工事の見通しを知るための大切な資料です。特に住みながらのリフォームでは、工事の進み方が施主の生活に直接響くため、説明の仕方で満足度が大きく変わります。

生活への影響を先に伝える

施主にとって知りたいのは、作業の名前より「その日に何ができなくなるか」です。「3日目は配管の工事のため、9時から17時まで水が使えません」「5日目と6日目は浴室が使えません」のように、生活への影響を日ごとに書き出して渡すと、施主は外出や入浴の予定を立てやすくなります。

立ち会いが必要な日を決める

設備の位置の確認、クロスの色の最終確認、完成後の確認など、施主の立ち会いが必要な場面があります。工程表の中に立ち会いの日を書き込み、施主の都合を早めに確かめておきます。立ち会いの日が決まらないと、次の作業に入れず、工程全体が止まることがあります。

決めてもらう期限を示す

設備の品番や色、追加の工事の有無など、施主に決めてもらうことには、それぞれ期限があります。資材の発注に間に合わせるため、「いつまでに決めていただく必要があるか」を一覧にして渡しておくと、施主も迷う時間を見込んで考えられます。

進み具合を定期的に知らせる

工事の期間中は、1日の終わりや数日ごとに、その日に終わった作業と翌日の予定を短く知らせます。写真を添えると、施主は現場に来なくても進み具合が分かり、安心につながります。

近隣への配慮と、工程表への書き込み

工事では、音や振動、車の出入り、資材の搬入などで、近隣の住民に迷惑をかけることがあります。トラブルを防ぐには、工程表の段階で近隣への影響を見込んでおくことが大切です。

工程表の中で、解体や斫り(コンクリートを削る作業)など大きな音の出る作業、資材の大きな搬入、車の出入りが多い日に印を付けておきます。工事の前に近隣へあいさつに回るときは、この印の付いた日を中心に、工事の期間と作業の時間帯を伝えます。マンションでは、管理組合の決まりで掲示や届け出が必要な場合があるので、管理会社に確かめておきます。

音の出る作業は、近隣の生活に配慮して、朝の早い時間や夕方以降を避けて組みます。近隣から苦情があったときに、どの日にどの作業をしていたかを工程表で説明できるようにしておくと、話し合いがしやすくなります。

働く時間の決まりと、無理のない工程

工程表を組むときは、職人や現場の作業員の働く時間にも目を向ける必要があります。厚生労働省は、建設業の時間外労働の上限規制について、次のように説明しています。

工作物の建設の事業については、長時間労働の背景に、業務の特性や取引慣行の課題があることから、時間外労働の上限規制の適用が5年間猶予されていましたが、その間、こうした課題の改善に取り組み、令和6(2024)年4月から適用されています(一部特例あり)。 出典: 厚生労働省

時間外労働とは、法律で決められた労働時間を超えて働くことで、いわゆる残業のことです。この規制は、職人や作業員を雇っている会社に関わる決まりで、無理な工期を前提にした工程は、残業や休日の作業を増やし、この決まりを守りにくくします。上限の具体的な時間や特例の内容は、厚生労働省の同じページで確かめてください。

工程表を組む側としては、最初から余裕のない日程を組まないこと、遅れを夜間や休日の作業で取り戻す前提にしないことが大切です。工期に無理がある場合は、施主と早めに話し合い、工期そのものを見直すことも選択肢に入れます。

Excelやスプレッドシートで工程表を作るときのコツ

工程表は、ExcelやGoogleスプレッドシートで作ることが多いでしょう。表計算ソフトで作るときのコツを紹介します。

・1行目に日付、左の列に作業と担当を並べ、見出しの行と列を固定する
・土日や休みの日の列に色を付け、作業できない日を一目で分かるようにする
・作業の期間のセルに色を塗るときは、職種ごとに色を決めておく
・資材の届く日を示す行を、工程の行とは別に設ける
・更新した日と、更新した人を表の上に書いておく
・施主に渡す版と、職人と共有する版を、同じ元の表から作る

色の塗り方は、職種ごとに決めておくと、同じ日に誰が現場にいるかが一目で分かります。予定と実際を見比べたい場合は、予定の行と実際の行を2段にして、実際に作業した日を別の色で塗る方法もあります。

表をメールで送ると、どれが最新の版か分からなくなりがちです。共有の保存先に1つの表を保存し、全員が同じ表を見る形にすると、古い版を見て職人が現場に来る事故を防げます。

工事が終わった後の振り返り

工事が終わったら、工程表をそのまま閉じずに、予定と実際を見比べて振り返ります。次の工程表の精度を上げるための、最も確かな材料になるからです。

振り返るのは、主に次の3つです。

・予定より日数がかかった作業と、その理由
・職人や資材の手配で、連絡が遅れた場面
・施主や近隣からの問い合わせが多かった日

たとえば、クロス貼りが予定より1日長くかかったなら、下地の状態が想定と違ったのか、部屋の数を少なく見積もっていたのかを確かめます。理由が分かれば、次の見積もりで日数を調整できます。

作業ごとの実際の日数を記録しておくと、同じような工事の工程表を作るときに、自分の会社の実績をもとにした日数の目安が使えるようになります。工程表のひな形に、よく使う作業の一覧と目安の日数を入れておけば、次の現場では作業の洗い出しから始める手間が省けます。テンプレートを探すより、自分の現場の実績から作った工程表のひな形のほうが、ずっと使いやすいものになります。

表で回すのが苦しくなったときの選択肢

1つの現場を1人で段取りしているうちは、表計算ソフトの工程表で十分に回ります。無料で使え、誰でも開けることは、表計算ソフトの大きな強みです。

一方で、次のような場面では、表で回すのが苦しくなってきます。

・複数の現場を同時に抱え、職人の予定が現場をまたいで重なる
・日程が変わるたびに、色の塗り直しと、職人への連絡を別々に行っている
・現場ごとの連絡や写真が、電話やメッセージのアプリに散らばる
・事務所の担当者と現場の担当者で、見ている表の版が違う

こうした場面では、工程の管理のための道具に移ることを考えてもよい時期です。たとえばPinatecaは、カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードで仕事を管理するプロジェクト管理の道具です。公式ページによると、ガントのボードではカードの期間が横棒で並び、バーをドラッグすれば開始日も締切もその場で変えられ、今日の日付の線で遅れている作業が一目で分かります。担当者別やラベル別の絞り込みもできるので、職種ごとに色分けしていた工程表の考え方をそのまま移せます。人やチームごとに負荷の偏りを見るリソースボードを使えば、現場をまたいだ職人の予定の重なりも確かめられます。カードごとのコメントとチャットも最初から入っているため、現場ごとの連絡を工程と同じ場所に残せます。

料金は、公式の料金ページで、5人まで、ボード10個までのチームなら無料と案内されており、無料のプランでもガントを含む8種類のボードがすべて使えます。6人目、または11個目のボードからは1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)のプランになり、このプランでは閲覧だけのゲストは人数に数えないとされています。社外のゲストを招待する機能もあるので、協力会社や施主に工程を見てもらう使い方も考えられます(Pinateca)。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

道具を移すときは、いきなり全部の現場を移さず、1つの現場だけを新しい道具で回してみるのがおすすめです。職人によっては新しい道具に慣れるまで時間がかかるので、しばらくは電話やメッセージでの連絡も並行し、段取りをする側が道具に情報を集める形から始めると無理がありません。

工程の管理の力を、仕事の広がりにつなげる

最後に、工程表を作り、段取りを組む力が、どんな仕事につながっていくかを整理します。

工事の工程の管理は、現場の経験と、関わる人の予定をまとめる調整の力が求められる仕事です。電気工事のように資格の要る職種は、工程の中でほかの職人と日程を合わせる場面が多く、段取りの上手な職人ほど、現場から声がかかりやすくなります。電気工事の仕事の収入の水準は、電気工事従事者の年収・単価相場で確かめられます。

工務店やリフォームの会社では、工程の管理や見積もり、顧客の管理の仕組みを見直す動きが広がっています。介護や福祉の事業所の例ですが、補助金を使って記録の仕組みを整える考え方は、介護・福祉事業所のDX化2026|IT導入補助金で介護記録を完全デジタル化で紹介しています。小さな事業者の経営の課題を整理し、仕組みの見直しを支援する専門家として、中小企業診断士という資格もあります。

在宅の仕事の仲介を長く見てきた立場から言えば、工程表づくりや手配の表の整備、現場の連絡の仕組みづくりは、外部の人に頼まれることが増えている仕事です。現場の経験がある人が、在宅で工務店の工程表の作成や事務を手伝う働き方もあります。仲介の手数料がかからない直接取引なら、依頼する側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場は、こうした段取りの仕事とも相性がよい場です。

業務の道具の導入や、仕組みづくりを仕事として手伝いたい人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな依頼があるかを確かめてみてください。まずは次の現場で、作業の前後の関係と、職人と資材の手配の日を1枚に書き出すところから始めてください。

よくある質問

Q. 小さなリフォーム工事でも工程表は必要ですか?

必要です。数日の工事でも、解体、配管、大工、内装のように複数の職人が順番に入るため、前の作業が遅れると後ろの職人の予定が崩れます。1日ごとの列を並べた簡単な表で十分なので、作業、担当、入る日、資材の届く日を1枚にまとめて、施主と職人に共有しておくと、当日の行き違いを防げます。

Q. 工事の工程表は、どの期間の単位で作ればよいですか?

工事の長さで選びます。数日から数週間の工事なら1日ごとの列が向いています。数か月にわたる工事では、全体を週単位で示した表と、直近の2週間を1日単位で示した表を分けると、全体の見通しと目の前の段取りの両方が見やすくなります。施主向けには、立ち会いの日を中心にした簡単な表を渡すと伝わりやすくなります。

Q. 工程に遅れが出たときは、まず何をすればよいですか?

遅れた作業の後ろに、どの作業がつながっているかを工程表で確かめます。後ろに余裕があれば工期に響かないこともあります。次に、関係のない作業を前倒しにできないか、予備の日で吸収できないかを考えます。組み直したら、入る日が変わる職人には直接連絡し、施主には理由と新しい完了の見込みを早めに伝えます。

Q. 職人の手配で連絡の漏れを防ぐにはどうすればよいですか?

工程表とは別に、業者、作業、入る日、人数、依頼した日、確定したか、前日に確認したかを並べた手配の表を作ります。確定していない業者には期限を決めて返事をもらい、作業の前日には時間、場所、作業の内容、前の作業の進み具合を1通にまとめて伝えます。連絡の方法も業者ごとに表に書いておくと、担当者が替わっても途切れません。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月7日最終更新:2026年10月14日
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