本業がある人が作曲の副業で最初につまずく確定申告と経費の話

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
本業がある人が作曲の副業で最初につまずく確定申告と経費の話

この記事のポイント

  • 作曲・効果音制作を本業と両立する会社員が直面する確定申告と経費の疑問を
  • 両立のスケジュール管理とあわせて客観的に整理します

結論から言います。会社員が作曲や効果音制作を副業として始めた場合、多くの人が最初につまずくのは制作スキルではなく、確定申告と経費の扱いです。本業と両立させようとする人ほど、この事務作業を後回しにしがちで、後になって慌てるケースが目立ちます。

正直なところ、これは私自身が編集者として複数の仕事を並行してきた経験からも言えることです。副業を始めた当初は「まず制作力を高めることが先決」と考えがちですが、実際には制作と並行して収支を記録する習慣を早い段階でつけておかないと、確定申告の時期に大きな負担を抱えることになります。今日は、この見落とされがちな部分を、具体的に整理していきます。

本業と両立する働き方が増えている背景

副業を解禁する企業が増え、在宅で完結できる作曲・効果音制作は、時間の融通が利きやすい副業として注目を集めています。特に、通勤時間や休日を活用してDAW(音楽制作ソフト)で作業できる点は、他の副業と比べても取り組みやすい特徴です。

一方で、音楽制作という創造的な作業に時間を割くあまり、収支管理や税務処理といった「事務的な作業」への意識が薄くなりがちだという傾向も見られます。これは決して珍しいことではなく、クリエイティブ職種全般に共通する課題だといえるでしょう。

サウンドクリエイターとは / サウンドクリエイターの主な仕事内容とは / サウンドクリエイターのキャリアステップと年収 / サウンドクリエイターに必要な知識・スキルとは? 出典: lancers.jp

案件情報を見ると、スキルやキャリアステップに関する情報は充実している一方で、税務や経費といった実務面の情報は意外と後回しにされがちです。この記事では、そのギャップを埋める形で、本業と両立する上で必要な知識を整理していきます。

確定申告が必要になるタイミング

まず押さえておきたいのが、副業所得がいくらを超えると確定申告が必要になるのか、という基本的な仕組みです。

会社員で年末調整を受けている人の場合、給与所得以外の所得(副業による所得)が一定額を超えると、確定申告が必要になるとされています。この「所得」とは、売上金額そのものではなく、売上から必要経費を差し引いた金額を指す点に注意が必要です。

正確な基準額や制度の詳細は年度によって変わる可能性があるため、断定的な金額を書くことは避けますが、副業を始めた時点で「自分の所得がいくらになったら申告が必要になるのか」を、国税庁の公式情報で確認しておく習慣をつけることが重要です。

好みはその人次第ですが、仕事として考えた時に量があって安定しているのは効果音制作なことは確かです。作曲の場合、売れなければ無職同然ですから。大きなタイトルなら効果音制作は面白いですが、マイナーなタイトルならいかにも作業って感じになるだろうなとは思います。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

この指摘にもあるように、作曲そのものの収益は不安定になりやすく、効果音制作のような実務的な仕事のほうが継続的な収入につながりやすい傾向があります。継続的な収入がある分、確定申告への対応もより重要度を増すことになります。

経費として計上できるものの考え方

副業の所得を計算するうえで避けて通れないのが、経費の考え方です。作曲・効果音制作の副業に関連して、経費として認められる可能性がある支出には、次のようなものが挙げられます。

・DAWソフトのライセンス費用 ・音源やプラグイン(音色を追加するソフトウェア)の購入費用 ・ヘッドホンやオーディオインターフェースなどの機材費 ・案件獲得のためのポートフォリオサイト運営費 ・作業スペースの家賃や光熱費の一部(家事按分が必要)

ただし、「経費にできるかどうか」の判断は、実際の使用実態や税法上の解釈に基づくものであり、断定的に「これは必ず経費になる」と言い切ることはできません。特に機材のように高額な支出については、一括で経費にできるのか、減価償却が必要になるのかといった判断が分かれる場合もあります。

正確な判断は、税務署や税理士への相談を通じて行うことを強くおすすめします。副業の規模が大きくなってきたタイミングで、一度専門家に相談しておくと、その後の経理処理がぐっと楽になります。

副業がバレる・バレないという発想から離れる

副業を検討する会社員の中には、「会社に副業がバレないようにしたい」という視点で情報を探す方もいるかもしれません。しかし、この記事ではそうした視点ではなく、正直に申告し、正しい手続きを踏むという前提でお話しします。

住民税の徴収方法(特別徴収か普通徴収か)によって、副業の所得が勤務先に伝わる可能性の有無が変わるという仕組み自体は存在しますが、これはあくまで「隠すための手段」として使うべきものではありません。副業が就業規則で認められているかどうかを確認し、認められている場合は正々堂々と申告する。認められていない、あるいは不明な場合は、まず勤務先の就業規則を確認し、必要であれば人事担当者に相談することが、長期的に見て最も安全な選択です。

制度の詳細や最新の取り扱いについては、住民税を管轄する自治体窓口や、日本年金機構のような公的機関の情報を確認しながら進めることをおすすめします。

本業との時間配分をどう設計するか

確定申告や経費の話と並んで、本業がある人が直面するのが「時間の使い方」の問題です。作曲や効果音制作は集中力を要する作業であり、本業の疲労が残った状態で取り組んでも、思うようなクオリティを出せないことがあります。

平日の隙間時間の活用

通勤時間や昼休みは、実際の制作作業よりも、案件の確認やメッセージのやり取り、アイデアのメモ書きといった「準備作業」に充てるのが現実的です。まとまった制作時間は、平日の夜や週末に確保するという役割分担を意識すると、無理なく両立しやすくなります。

週末のまとまった時間の確保

短尺のジングルであれば、集中して取り組めば数時間で完成させられることも多く、週末の半日程度を制作にあてる、という計画が立てやすい分野です。逆に、複雑な楽曲構成のBGMや、複数点の効果音セットは、より長い時間を要するため、案件を受注する前に「自分が確保できる時間」との整合性を確認しておくことが大切です。

締め切りの見積もりを厳しめに設定する

本業がある状態での副業は、予定外の残業や体調不良によって、制作時間が確保できなくなるリスクが常につきまといます。案件を受注する際は、余裕を持った納期設定を依頼者と相談し、ギリギリのスケジュールで受けないようにすることが、両立を続けるうえでの重要なポイントです。

就業規則との照らし合わせ

副業を始める前に必ず確認しておきたいのが、勤務先の就業規則です。副業を全面的に禁止している企業もあれば、届出制で認めている企業、完全に自由としている企業まで、対応は様々です。

特に、同業他社への情報漏洩リスクや、本業への支障が懸念される場合は、就業規則の中で個別に制限が設けられていることもあります。作曲・効果音制作という職種自体が問題になるケースは少ないと考えられますが、念のため就業規則を確認し、不明な点があれば人事担当者に率直に相談しておくことをおすすめします。

正直に相談することに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、後から発覚してトラブルになるリスクを考えれば、事前に確認しておくほうが結果的に安心して両立を続けられます。

収入が増えてきたときに考えるべきこと

副業としての作曲・効果音制作の収入が安定的に増えてきた場合、次のような選択肢を検討する段階が訪れます。

・青色申告への切り替え(一定の要件を満たすことで税制上の優遇を受けられる制度) ・法人化の検討(収入規模がさらに拡大した場合の選択肢の一つ) ・本業とのバランスの再設計(副業の比重を増やすかどうかの判断)

これらの判断は個々の状況によって大きく異なるため、収入が一定水準を超えてきたタイミングで、税理士など専門家に相談しながら進めることが現実的です。焦って自己判断で進めるよりも、専門家の視点を取り入れることで、無駄な税負担やトラブルを避けやすくなります。

案件選びと事務作業の負担のバランス

本業と両立する上では、案件の選び方も事務作業の負担に影響します。単発の小さな案件を数多くこなすスタイルは、収入源が分散する一方、契約書や請求書の作成、入金確認といった事務作業も件数に比例して増えていきます。

一方、継続的な契約を結べる依頼者を見つけられれば、月ごとの請求作業がまとめやすくなり、事務負担を抑えながら安定した収入を得やすくなります。作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような求人情報を確認する際は、単発案件と継続案件のバランスを意識して探してみると、本業との両立がしやすい働き方を見つけやすくなります。

経理作業を効率化する視点

事務作業の負担を軽減するためには、日々の収支記録をこまめにつける習慣が欠かせません。案件ごとに請求書を発行し、入金があったタイミングで記録を残しておくことで、確定申告の時期にまとめて作業する負担を大幅に減らせます。

会計ソフトを活用することも一つの有効な手段です。近年はクラウド型の会計サービスが充実しており、freeeやマネーフォワードといったサービスでは、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳を半自動化する機能が提供されています。こうしたツールを早い段階から導入しておくことで、副業の規模が大きくなってからの混乱を防げます。

正直なところ、多くの人が「収入が少ないうちは記録も簡単でいいだろう」と考えがちですが、実際には案件数が少ないうちにこそ、記録の習慣を身につけておくことが後々の負担軽減につながります。件数が増えてから慌てて過去の取引を掘り起こす作業は、想像以上に手間がかかります。

関連分野の情報もあわせて確認する

本業と両立しながらフリーランス活動を行う上では、確定申告や経費以外にも、契約や法務に関する知識が役立つ場面があります。フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストのような記事では、発注書や契約書に盛り込むべき項目が解説されており、副業の契約関係を整理する際の参考になります。

また、確定申告そのものを外注するという選択肢についても、税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】のような記事で触れられているように、税理士に依頼するという方法もあります。副業の規模や自分の時間的余裕に応じて、こうした外部リソースの活用も選択肢に入れておくとよいでしょう。

会社関連の手続きに関心がある場合は、本店移転・役員変更登記の報酬相場|オンライン申請とプロへの依頼比較【2026年最新】のような記事も、将来的に法人化を検討する際の参考情報として役立ちます。

記帳の具体的な進め方

「記録をつける習慣が大切」とお伝えしましたが、実際にどのような項目を記録すればいいのか、具体的なイメージを持てるよう整理しておきます。

収入側の記録項目

・案件名(何のためのジングル・効果音か) ・依頼者名(法人か個人か) ・契約金額 ・入金予定日と実際の入金日 ・使用範囲の概要(後で見返せるようにメモしておく)

支出側の記録項目

・購入日 ・支出内容(ソフトのライセンス、機材、書籍など) ・金額 ・経費として計上を検討している項目かどうかのメモ

これらを毎回、案件が発生するたびに簡単なスプレッドシートに入力していくだけでも、確定申告の時期にゼロから思い出す作業がなくなります。特に、使用範囲の概要をメモしておくことは、税務上の記録としてだけでなく、契約トラブルを避けるための備忘録としても役立ちます。手書きのメモでも構いませんが、後から検索しやすいデジタル形式で残しておくほうが、長期的には管理がしやすくなります。

記録のタイミングを固定する

記録作業を「思い出したときにやる」のではなく、「案件が確定したタイミングで必ず入力する」というルールに固定しておくと、記入漏れを防げます。副業を始めたばかりの時期は案件数も少ないため、この習慣づけをするなら今がまさに適したタイミングだといえます。

クリエイティブ職と事務作業、両立している人の共通点

これまで多くのフリーランス・副業クリエイターの働き方を見てきた中で、本業と両立しながら長く続けている人には、いくつかの共通点が見られます。

一つは、案件ごとに一度立ち止まって「この案件は自分のキャパシティに合っているか」を確認する習慣です。制作意欲が高いあまり、次から次へと案件を引き受けてしまうと、結果的に納期に追われ、事務処理も後回しになりがちです。

もう一つは、収支の記録を「作業」ではなく「習慣」として捉えている点です。毎回身構えて時間を取るのではなく、案件確定のたびに数分で済ませられる仕組みを作っておくことで、負担感なく継続できています。

こうした共通点は、特別な才能や経験がなくても、意識的に取り入れることができるものばかりです。本業と副業を両立させたいと考えている方は、制作スキルの向上と同じくらいの熱量で、こうした「続けるための仕組み」にも目を向けてみてください。仕組みは一度作ってしまえば、あとは淡々と運用するだけで済みます。

制作スキルと事務スキルのバランスを保つ

「音楽制作が好きだから副業を始めた」という方にとって、確定申告や経費計算といった事務作業は、正直なところ気が進まない部分かもしれません。ですが、この事務処理をおろそかにすると、せっかく積み上げた制作実績や収入が、思わぬトラブルによって台無しになってしまうリスクがあります。

個人的な体験として、編集者としてライターの原稿管理や請求処理を担当していた時期、複数のフリーランスの方が「制作は得意だが経理は苦手」と口を揃えて言っていたのを覚えています。中には、確定申告の直前になって一年分の領収書をまとめて整理し、深夜まで作業に追われていた人もいました。この経験から実感するのは、事務作業は「得意・不得意」の問題ではなく、「仕組み化できているかどうか」の問題だということです。月に一度、収支を確認する時間を固定でカレンダーに入れておくだけでも、負担は大きく変わります。

副業歴が長いクリエイターへの取材から見えたこと

編集者として様々な副業クリエイターに取材する機会がありましたが、5年以上作曲や効果音制作の副業を本業と両立している方に共通して聞かれたのが、「最初の1年で事務処理の仕組みを整えたことが、その後を大きく楽にした」という声でした。

ある方は、副業を始めた1年目は確定申告の直前に慌てて過去の取引を整理し、夜中まで領収書と格闘したそうです。しかし2年目からは、月末に30分だけ収支確認の時間を固定で確保するようにしたところ、確定申告の作業が数日で終わるようになったと話していました。

正直なところ、この手の話は「地味すぎて記事映えしない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、副業を長く続けている人ほど、こうした地味な仕組みづくりを軽視していないという事実は、これから副業を始める方にとって、何より参考になる教訓だと感じます。制作の華やかさと、事務処理の地道さ。この両方を淡々と積み重ねられる人が、結局は一番長く現場に残っている印象です。

運営者としての視点から見えること

20年近くこの在宅ワーク・フリーランス市場を見てきた立場から言えば、本業と副業を長く両立できている人ほど、制作スキルの向上と同じくらい、事務処理の仕組み化に力を入れている傾向があります。

華やかな制作スキルの話題に比べると、確定申告や経費の話は地味に映るかもしれません。しかし、この地味な部分をおろそかにしないことこそが、副業を長期的に安定して続けられるかどうかを分ける、実は最も重要な要素だと運営者として見てきた実感があります。

中間マージンが発生しない直接取引は、同じ予算でも依頼者側がより多くを依頼でき、受け手にとっては手取りが厚くなるという構造上のメリットがあります。手数料0%という環境で得られる報酬は、額面の大きさだけでなく、経費や税金を差し引いた後の「実際の手取り」という観点でも、両立を続けるための安心材料になります。手取りが厚いということは、それだけ経理管理の見通しも立てやすくなるということでもあります。

さらに付け加えるなら、運営者として見てきた限り、本業と副業の両立に成功している人ほど、収入を「額面」ではなく「手取り」で考える習慣を早い段階から身につけています。手数料や税金を差し引いた後の実際の金額を基準に、生活設計や案件選びを行うことが、長期的な安定につながっているように見受けられます。

社会保険への影響も見落とさない

本業と副業を両立する際、確定申告や経費だけでなく、社会保険への影響も気になるところです。多くの会社員は本業の勤務先で社会保険(健康保険・厚生年金)に加入していますが、副業の所得規模によっては、社会保険料の負担や扶養の扱いに関わってくる場合があります。

特に、配偶者が扶養に入っている場合や、副業の所得が一定水準を超えて事業として認識されるようになった場合には、社会保険上の取り扱いが変わる可能性があります。この分野は制度の解釈が複雑で、個々の状況によって結論が変わるため、断定的な説明は避けますが、副業の収入が増えてきた段階で、一度日本年金機構の公式情報や、勤務先の担当窓口に確認しておくことをおすすめします。

「副業が軌道に乗ってきたのに、社会保険の手続きを見落としていた」という事態は、後から遡って対応するとなると手間も精神的な負担も大きくなります。確定申告の準備と同じタイミングで、社会保険についても確認する習慣をつけておくと安心です。専門的な判断が必要な部分は、自己流で進めず、公的な窓口や専門家の確認を挟むことを徹底してください。

インボイス制度と副業クリエイターの関係

近年の税制改正の中で、フリーランスや副業クリエイターにとって無視できないのが、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の存在です。取引先が事業者で、消費税の仕入税額控除を必要とする場合、インボイス発行事業者としての登録を求められる場面が出てくることがあります。

作曲・効果音制作の副業においても、依頼者が法人である場合、インボイスの発行を求められるケースが今後増えていく可能性があります。ただし、インボイス発行事業者として登録するかどうかは、自分の売上規模や取引先の性質によって判断が分かれる複雑な論点です。安易に自己判断で結論を出さず、国税庁の公式情報を確認するか、税理士に相談したうえで、自分の状況に合った選択をすることが重要です。

登録するかどうかで、消費税の申告義務の有無や、取引先との関係性にも影響が及ぶため、副業の規模が大きくなってきたタイミングで、必ず一度立ち止まって検討する価値のあるテーマです。制度は今後も見直しが行われる可能性があるため、最新情報を国税庁の公式サイトで随時確認する姿勢を持っておくことも大切です。

両立を続けるためのメンタル面の整理

本業と副業の両立は、時間管理や事務処理だけでなく、精神的な負荷の管理も重要な要素です。平日は本業に集中し、夜や週末は副業の制作に取り組むという生活が続くと、休息の時間が削られ、知らず知らずのうちに疲労が蓄積していくことがあります。

私自身、編集者として本業を持ちながら複数のメディアで執筆を掛け持ちしていた時期がありましたが、正直なところ、最初の数ヶ月は「休む時間がもったいない」という感覚に囚われ、結果的に制作物の質が落ちてしまった経験があります。振り返ってみると、意識的に「何もしない時間」を確保することが、むしろ長期的な生産性を保つうえで欠かせない要素だったと感じています。

副業を始めたばかりの時期は、意欲が高く、無理をしてでも案件をこなそうとしがちです。しかし、本業に支障をきたすほどの無理を続けると、結果的にどちらの仕事にも悪影響が及びます。週に一度は完全に休む日を設ける、月に一度は案件のペースを見直すといった、意識的な調整を組み込んでおくことをおすすめします。両立は短距離走ではなく長距離走だという意識を持つことが、結果的に一番の近道になります。

最初の一歩として何から始めるべきか

本業と作曲・効果音制作の副業を両立させたいと考えている方に、まず取り組んでほしいことを整理します。

・就業規則を確認し、副業に関する規定を把握する ・案件ごとの収支を記録するシンプルな仕組みを作る(表計算ソフトでも会計ソフトでも構いません) ・確定申告が必要になる所得水準について、国税庁の公式情報で確認する ・経費として計上できそうな支出のレシートや領収書を保管する習慣をつける ・無理のない範囲で制作時間を確保できるスケジュールを組む

これらは決して難しい作業ではありませんが、後回しにしてしまうと、副業が軌道に乗り始めたタイミングで一気に負担が押し寄せてくることになります。今日から少しずつでも、事務面の準備を進めておくことが、長く安心して副業を続けるための確実な土台になります。

制作スキルを磨くことに時間を使いたい気持ちはよくわかります。ただ、事務処理の仕組みを最初に整えておくことは、遠回りに見えて、実は最も効率的にキャリアを積み上げていく近道です。両立を目指すすべての方にとって、この記事が具体的な一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

よくある質問

Q. 会社員が作曲の副業を始める場合、確定申告は必ず必要になりますか?

副業による所得が一定額を超えると確定申告が必要になりますが、具体的な基準額は制度改正により変わる可能性があるため、国税庁の公式情報で最新の内容を確認することをおすすめします。所得は売上から経費を差し引いた金額で判断されます。

Q. 機材やソフトの購入費用はすべて経費にできますか?

使用実態や金額によって、一括で経費計上できるか減価償却が必要になるかが分かれる場合があります。断定的な判断は難しいため、税務署や税理士への相談を通じて確認することが望ましいです。

Q. 副業が会社にバレないようにする方法はありますか?

本記事では「バレないようにする」という視点ではなく、就業規則を確認し、正直に手続きを進めることをおすすめしています。副業が認められているか不明な場合は、事前に人事担当者へ相談するのが安全な進め方です。

Q. 本業と両立しながら、事務作業の負担を減らす方法はありますか?

案件ごとの収支をこまめに記録する習慣をつけることが最も効果的です。会計ソフトを早い段階から導入し、月に一度は収支を確認する時間を固定で確保しておくと、確定申告の時期の負担を大幅に減らせます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年6月4日最終更新:2026年8月18日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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