カラー検定の種類の違いと、在宅のデザインや配色アドバイスの仕事への活かし方


この記事のポイント
- ✓カラー検定の代表である色彩検定とカラーコーディネーター検定の違いを
- ✓合格の基準まで公式の記載で整理しました
- ✓色のユニバーサルデザインを扱うUC級の中身
色の資格を調べると、「色彩検定」「カラーコーディネーター検定」「カラリスト検定」など、似た名前の検定がいくつも出てきます。どれも色の知識を問う検定ですが、主催する団体、級の分け方、試験の受け方が違います。どれを選べばよいのか、取ったあとに仕事でどう使えるのかが分からず、迷っている人も多いはずです。
この記事では、代表的なカラー検定である色彩検定とカラーコーディネーター検定を中心に、それぞれの違いを公式の記載で整理します。色彩検定は公開の会場で受けるマークシートの試験で、3級、2級、1級と、色のユニバーサルデザインを扱うUC級があります。カラーコーディネーター検定は、自宅のパソコンでも受けられる試験で、スタンダードとアドバンスの2つのクラスがあります。そのうえで、色の知識を在宅のデザインや配色のアドバイスの仕事にどう活かせるかを説明します。
カラー検定とは何か
カラー検定とは、色の見え方、色の表し方、配色の考え方、色が人の気持ちに与える影響など、色に関する知識を問う検定の総称です。国家資格ではなく、民間の団体が実施する検定です。色の仕事をするのに資格が必須というわけではありませんが、色の知識を体系的に学んだ証明として、デザイン、ファッション、インテリア、商品の企画、販売など、色を扱う仕事で使われています。
代表的な3つの検定
| 検定 | 主催 | 区分 |
|---|---|---|
| 色彩検定 | 公益社団法人色彩検定協会 | 3級、2級、1級、UC級 |
| カラーコーディネーター検定試験 | 東京商工会議所 | スタンダードクラス、アドバンスクラス |
| カラリスト検定 | 一般社団法人日本カラリスト協会 | パーソナルカラリスト検定など |
このほかにも、色に関する検定はいくつもあります。この記事では、公式ページで試験の内容を確かめられた色彩検定とカラーコーディネーター検定を中心に説明します。
色彩検定:4つの級と試験の内容
級ごとの内容
色彩検定は、公益社団法人色彩検定協会が実施する検定です。協会の公式ページでは、級ごとの内容が次のように説明されています(2026年10月15日時点)。
| 級 | 主な内容 | 試験方式 | 検定料(税込) | 試験時間 |
|---|---|---|---|---|
| 3級 | 色のはたらき、色の分類と三属性、色の心理効果、色彩調和、配色イメージ、ファッション、インテリアなどの基本 | マークシート | 7,000円 | 60分 |
| 2級 | 色のユニバーサルデザイン、光と色、マンセル表色系、配色技法、ビジュアルデザイン、景観色彩など | マークシート(一部記述) | 10,000円 | 70分 |
| 1級 | 色彩と文化、色彩調和論、測色、色彩とビジネスなど | 1次はマークシート、2次は記述 | 15,000円 | 1次80分、2次90分 |
| UC級 | 色のユニバーサルデザイン、色覚のタイプによる見え方、高齢者の見え方、改善の方法 | マークシート(一部記述) | 6,000円 | 60分 |
色の三属性とは、色を表す3つの要素である色相(赤や青などの色み)、明度(明るさ)、彩度(あざやかさ)のことです。マンセル表色系とは、この三属性を数字と記号で表して、色を正確に伝えるための仕組みです。
受検資格と実施の時期
協会の公式ページでは、受検資格について次のように書かれています。
制限はありません。 どなたでも、何級からでも受検できます。 出典: 色彩検定協会 検定内容(試験方式と検定料)
3級からでなく、2級やUC級から受けることもできます。併願もでき、試験の時間は重ならないようになっていると案内されています。
実施の時期は、3級、2級、UC級が夏期(6月)と冬期(11月)の年2回、1級は冬期のみです。2026年度の冬期検定は11月8日に全級で実施され、1級の2次試験は12月13日と案内されています。冬期検定の個人の申込みは10月1日で締め切られているので、これから受ける人は、2027年度の夏期検定の申込み期間を公式ページで確かめます。試験は、北海道から沖縄までの全国の公開会場で行われます。
合格の基準
合格のラインは、3級、2級、1級が200点満点の140点前後、UC級が200点満点の160点前後で、問題の難しさによって多少変わるとされています。1級には、1次試験に合格して2次試験に合格しなかった場合などに、その後2年間(2回)に限って1次試験が免除される仕組みがあります。
そのほかの色の検定
色彩検定とカラーコーディネーター検定のほかにも、色に関する検定があります。一般社団法人日本カラリスト協会は、カラリスト検定として、パーソナルカラリスト検定、トータルカラリスト検定、ベーシックカラリスト検定などを実施しています。似合う色を診断するパーソナルカラーの仕事に関心がある人は、こうした検定も選択肢になります。試験の内容と受験料は、日本カラリスト協会の公式ページで確かめてください。
1級を目指す人へ
色彩検定の1級は、2次試験が記述の形式で、色を実際に扱う力まで問われます。協会のお知らせでは、2026年から1級の2次試験の形式が一部変わると案内されています。1級を目指す人は、最新の形式を公式ページで確かめ、それに合わせた練習をします。
カラーコーディネーター検定:2つのクラスと受け方
クラスごとの内容
カラーコーディネーター検定試験は、東京商工会議所が実施する検定です。公式の試験要項では、2つのクラスが次のように説明されています。
- スタンダードクラス:日常から見た色彩に関する基礎的な知識を理解している
- アドバンスクラス:スタンダードクラスの知識に加え、ビジネスにおける色彩の活用事例など幅広い知識を持っている
どちらも、公式テキストに該当する知識と、それを理解したうえでの応用力を問うとされ、100点満点で70点以上が合格です。
自宅でも受けられる
カラーコーディネーター検定の特徴は、自宅のパソコンで受けられるIBT方式があることです。IBT方式とは、受験者が自分のパソコンとインターネットの環境を使って受ける試験の方式のことです。テストセンターのパソコンで受けるCBT方式も選べます。どちらも、決められた試験期間の中から日時を選んで申し込みます。
受験料は次のとおりです。
| クラス | IBT方式(税込) | CBT方式(税込) |
|---|---|---|
| アドバンスクラス | 7,700円 | 7,700円+CBT利用料2,200円 |
| スタンダードクラス | 5,500円 | 5,500円+CBT利用料2,200円 |
受験資格は、学歴、年齢、性別、国籍による制限はないとされています。2つのクラスの併願もできます。直近の第61回は、試験期間が2026年10月22日から11月9日で、申込みの受付はすでに終わっています。次の回の日程は公式ページで確かめます。
検定で学ぶ色の基本
どの検定でも、最初に学ぶのは色の基本の考え方です。仕事でもよく使う考え方を、簡単に紹介します。
色の三属性
色は、色相、明度、彩度の3つで表せます。色相は赤、黄、緑、青といった色みの違い、明度は明るいか暗いか、彩度はあざやかかくすんでいるか、です。ある色を「もう少し落ち着いた感じに」と頼まれたとき、彩度を下げるのか、明度を下げるのかを考えられると、依頼主の言葉を具体的な色の調整に置き換えられます。
トーン
トーンとは、明度と彩度を組み合わせた、色の調子のことです。同じ青でも、明るくあざやかな青、明るくやわらかい青、暗く深い青では、受ける印象がまったく違います。配色では、色相をそろえるより、トーンをそろえるほうがまとまって見えることがよくあります。
配色の基本の型
配色には、いくつかの基本の型があります。
- 同じ色相で明るさを変える:まとまりがあり、落ち着いた印象になる
- 色相の近い色を組み合わせる:自然で調和した印象になる
- 色相環で反対側にある色を組み合わせる:互いを引き立て合い、目立つ印象になる
- トーンをそろえて色相を変える:色数が多くても、全体の調子がまとまる
検定では、こうした型の名前と特徴が出題されます。仕事では、依頼主が求める印象に合わせて、どの型を使うかを選びます。
色が与える印象
色には、人に与える印象の傾向があります。暖かく感じる色と冷たく感じる色、軽く感じる色と重く感じる色、などです。こうした傾向は、配色の理由を説明するときの言葉になります。ただし、色の印象は文化や個人によって違うこともあるので、断定せずに「一般にこう感じられやすい」と伝えるのが安全です。
配色の考え方の例
目的に合わせて、どのように配色を考えるかの例を3つ示します。
- 会社の報告書の資料:信頼感と読みやすさを優先する。背景は白、本文は濃い灰色、見出しと図は会社の色を主な色にし、強調の色は1色に絞る
- 子ども向けのイベントのちらし:楽しさと目立つことを優先する。明るくあざやかなトーンで色相を変え、色数は多くてもトーンをそろえてまとまりを出す
- 落ち着いたお店の案内:上品さを優先する。暗めで深いトーンの色を中心に、同じ色相で明るさを変えて組み立て、強調には少しだけ明るい色を使う
どの例でも、まず「何を一番伝えたいか」を決め、それに合う配色の型とトーンを選んでいます。検定で学んだ型を、目的と結びつけて使うことが大切です。
2つの検定の違いと選び方
違いを整理する
| 比べる点 | 色彩検定 | カラーコーディネーター検定 |
|---|---|---|
| 受け方 | 全国の公開会場で受ける | 自宅のパソコン(IBT)またはテストセンター(CBT) |
| 時期 | 年2回(夏期、冬期)。1級は冬期のみ | 決められた試験期間の中から日時を選ぶ |
| 区分 | 3級、2級、1級、UC級 | スタンダード、アドバンス |
| 合格の基準 | 200点満点の140点前後(UC級は160点前後) | 100点満点の70点以上 |
選び方の目安
- 会場に出かけるのが難しい、自宅で受けたい:カラーコーディネーター検定のIBT方式
- 段階を踏んで、3級から1級まで深く学びたい:色彩検定
- ウェブや資料のデザインで、誰にでも見やすい配色を学びたい:色彩検定のUC級
- まず手軽に色の基礎を学んでみたい:色彩検定の3級か、カラーコーディネーター検定のスタンダードクラス
どちらも民間の検定で、どちらかでなければ色の仕事ができない、ということはありません。志望する仕事の求人や、依頼したい仕事の募集に、どの検定の名前が書かれているかを見て選ぶのも1つの方法です。
UC級で学ぶ「色のユニバーサルデザイン」
在宅の仕事との関係で、特に知っておきたいのが色彩検定のUC級です。UCとは、色のユニバーサルデザインのことです。
色のユニバーサルデザインとは
色のユニバーサルデザインとは、色の見え方が人によって違うことを前提に、誰にとっても情報が伝わるように色を使う考え方です。色の見え方は、生まれつきの色覚のタイプや、年齢による目の変化によって違います。たとえば、赤と緑の区別がつきにくい人、高齢になって青と黒の区別がつきにくくなる人がいます。
協会の公式ページでは、UC級の内容として、色が見えるしくみ、色の表し方、色覚のタイプによる色の見え方、高齢者の見え方、色のユニバーサルデザインの進め方が挙げられ、配色における注意点や改善の方法を理解していることが求められるとされています。
仕事でどう役立つか
色のユニバーサルデザインの知識は、資料、グラフ、ウェブのページ、案内の表示など、情報を伝えるデザインのあらゆる場面で役立ちます。
- グラフの色分けを、色の違いだけでなく、線の形や模様、ラベルでも区別できるようにする
- 赤い文字で注意を示すときに、記号や太字も添える
- 背景と文字の明るさの差を十分に取り、誰にでも読みやすくする
色の見え方の違いは、本人も周りの人も気づいていないことがあります。そのため、作った人が「見やすい」と感じていても、受け取る人の中には読み取れない人がいる、ということが起こります。依頼する側の多くは、こうした配慮が必要なことを知っていても、具体的にどう直せばよいかが分かりません。UC級で学んだ知識を使って「この配色はここが見えにくいので、こう直します」と説明できると、デザインの仕事の価値が高まります。
在宅の仕事への活かし方
色の知識は、在宅でできる仕事の中でも、次のような場面で活かせます。
資料やグラフのデザイン
会社の提案書、報告書、プレゼンテーションの資料を見やすく整える仕事です。色の数を絞る、強調する色を決める、グラフの色分けを分かりやすくする、といった作業で、色の知識が直接役立ちます。資料の作成ソフトの操作ができれば、デザインの専門のソフトがなくても始められる仕事です。
ウェブのページやバナーのデザイン
ウェブのページや広告のバナーの配色を考える仕事です。ブランドの色を軸に、ボタンや見出しの色を決め、見る人の目が自然に大事な所へ向かうようにします。色のユニバーサルデザインの知識があると、誰にでも読みやすいページを作れます。
ネットショップの商品ページ
ネットショップで商品を売っている人のために、商品の写真の背景の色や、ページ全体の配色を整える仕事もあります。商品の色が正しく伝わるように写真を見せる工夫や、ショップ全体の印象をそろえる配色の提案など、色の知識が生きる場面が多くあります。
配色のアドバイス
個人や小さなお店に向けて、配色の相談に乗る仕事です。お店のロゴやちらしの色、部屋のインテリアの色、服の色の組み合わせなど、相談の内容はさまざまです。オンラインで相談を受ける形なら、在宅でも続けられます。
色に関する文章を書く
色の知識を活かして、色彩やデザインに関する記事を書く仕事もあります。色の名前や配色の理論を正しく説明できる書き手は、専門的な内容を扱う媒体で求められます。書く仕事を受けるには、書いた文章を見せられる形にまとめておくことが出発点です。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、実績が少ない段階でも、書いた文章の見せ方を工夫して、依頼する側に判断してもらいやすくする方法が整理されています。
資料の配色を整える手順
在宅の仕事で頼まれることの多い、資料の配色を整える手順を示します。色の検定で学んだ知識を、そのまま使える作業です。
- 使う色を決める:基本の色(背景や本文)、主な色(見出しや図の中心)、強調の色(一番伝えたい所)の3つの役割で色を決める
- 強調の色は少なく使う:強調の色を使う所を、1枚の中で数か所に絞る。多く使うと、どこが大事か分からなくなる
- グラフの色分けを見直す:色の違いだけで区別していないかを確かめ、線の形や模様、ラベルを添える
- 文字と背景の明るさの差を確かめる:薄い色の背景に薄い文字、濃い色の背景に濃い文字になっていないかを見る
- 全体を通して見る:ページをめくって、同じ役割の所に同じ色が使われているかを確かめる
この手順で直すと、見た目が整うだけでなく、伝えたい内容が伝わりやすくなります。依頼主には、直す前と直したあとを並べて見せ、どこをなぜ直したかを短く説明すると、仕事の価値が伝わります。
配色を提案するときの進め方
デザインや配色のアドバイスの仕事では、色を決める前のやりとりが仕事の質を左右します。
聞き取り
最初に、依頼主から次のことを聞き取ります。
- 何に使うのか(ロゴ、ちらし、ウェブのページ、店の内装など)
- 誰に見てもらいたいのか(年代、性別、どんな人か)
- どんな印象を持ってもらいたいのか(親しみやすい、高級感がある、信頼できる、など)
- すでに決まっている色はあるか(ロゴの色、会社の色など)
- 使いたくない色はあるか
案を出す
聞き取った内容をもとに、2つから3つの配色の案を作ります。案ごとに、どの印象を狙ったのか、どの配色の型を使ったのかを短く書き添えます。案が多すぎると、依頼主が選べなくなるので、数は絞ります。
理由を説明する
案を見せるときは、「この色が好きだから」ではなく、「親しみやすさを出すために、明るくやわらかいトーンでそろえました」のように、聞き取った目的と結びつけて説明します。検定で学んだ言葉を使って理由を説明できることが、資格を持つ人の強みです。
修正のやりとり
依頼主から「もう少し明るく」「もっと目立つように」と言われたら、どの色の、どの属性を変えるのかを確かめてから直します。言葉のずれを放っておくと、何度も直すことになります。
通勤の仕事でも活かせる
色の知識は、在宅の仕事だけでなく、通勤の仕事でも活かせます。服や雑貨の販売では、お客様に合う色の組み合わせを提案できます。インテリアや住まいの仕事では、壁や家具の色の組み合わせを考えるときに役立ちます。商品の企画や広告の仕事では、商品やパッケージの色を決める場面で使えます。会社の事務の仕事でも、社内の資料を見やすく整える人として頼りにされることがあります。
まずは今の仕事の中で色の知識を使い、作った資料や提案を記録しておくと、それがそのまま在宅の仕事の実績になります。
オンラインで色を扱うときの注意
在宅で色の仕事をするときには、画面越しに色を扱うことならではの注意があります。
画面によって色の見え方が違う
同じ色のデータでも、パソコンやスマートフォンの画面によって見え方が違います。在宅で作業する人の多くは家庭用の画面を使っているので、自分の画面の色が正しいとは限らないことも心得ておきます。画面の明るさの設定、画面の種類、部屋の照明によっても変わります。自分の画面で見た色と、依頼主の画面で見た色が同じとは限りません。
そのため、色を指定するときは、「青っぽい緑」のような言葉だけでなく、色を表す数字(ウェブであれば色のコード)で伝えます。依頼主に確認してもらうときも、「画面によって見え方が違うことがあります」と一言添えておくと、行き違いを防げます。
印刷すると色が変わる
画面で見る色と、紙に印刷した色は違って見えます。画面は光で色を表し、印刷はインクで色を表すからです。ちらしや名刺など、印刷するものの色を決めるときは、印刷用の色の指定の方法を使い、可能なら試しに印刷して確かめます。
オンラインの配色の相談で気をつけること
オンラインで服や化粧の色の相談を受ける場合、カメラや画面を通した色は、実際の色と違って見えることがあります。照明の条件をそろえてもらう、白い紙を一緒に写してもらって色の偏りを確かめる、といった工夫をします。それでも対面と同じ正確さは保証できないので、オンラインで分かることと分からないことを、相談の前に相手に伝えておきます。
勉強の進め方
公式テキストを軸にする
2つの検定は出題の範囲が重なる部分もありますが、用語の使い方や取り上げる内容には違いがあります。受ける検定を決めたら、その検定の公式テキストを使うことが合格への近道です。
色彩検定もカラーコーディネーター検定も、公式のテキストが出ています。出題はテキストの内容が中心なので、まずは公式テキストを読み通し、そのあとで問題集を解くのが基本の進め方です。
色を実際に見て覚える
色の検定は、文字だけで覚えるより、実際の色を見ながら覚えるほうが身につきます。テキストに載っている色の見本を見る、身の回りの物の色を三属性で言い表してみる、配色の例を集めて分類してみる、といった練習が効果的です。
テキストの色の見本も、印刷の具合や部屋の照明によって見え方が少し変わります。色を見比べる練習は、昼間の自然な光の下か、なるべく白い照明の下で行うと、見え方のずれを小さくできます。色の名前と見本を結びつけて覚えるときは、似た色どうしを並べて違いを言葉にしてみると、記憶に残りやすくなります。
勉強の時間の目安を決めつけない
勉強にかかる時間は、色の知識がどのくらいあるか、どの級やクラスを受けるかで大きく変わります。最初の2週間でテキストのどこまで進んだかを見て、受ける回を決めると無理がありません。
級やクラスごとに活かせる場面の目安
どの級やクラスまで取れば、どんな仕事に活かせるのかは、多くの人が気にするところです。目安を示しますが、仕事の依頼は資格の級だけで決まるわけではなく、作品と説明の力が大きく影響します。
- 色彩検定3級、カラーコーディネーター検定スタンダードクラス:色の基本を身につけた段階。資料の配色を整える、ブログやSNSの画像の色を整えるなど、身近な仕事で使える
- 色彩検定2級、カラーコーディネーター検定アドバンスクラス:配色の技法やビジネスでの色の使い方まで学んだ段階。ウェブのページやバナー、ちらしの配色の提案に活かせる
- 色彩検定UC級:誰にでも見やすい配色の考え方を学んだ段階。資料、グラフ、案内の表示の見直しに活かせる
- 色彩検定1級:色彩の専門的な知識を体系的に身につけた段階。色彩の講師や、商品の色の企画など、より専門的な仕事を目指せる
在宅の仕事の入口としては、3級やスタンダードクラスで基礎を固め、2級やUC級で仕事に直結する知識を足す、という順番が無理のない進め方です。
色の仕事で使う道具
在宅で色の仕事をするには、色を扱える道具に慣れておく必要があります。
資料の作成ソフト
資料の配色を整える仕事なら、普段使われている資料の作成ソフトで十分に始められます。色をあとから一括で変えられるテーマの機能や、図形やグラフの色の設定に慣れておくと、作業が速くなります。
画像やデザインのソフト
バナーやちらしを作る仕事では、画像やデザインのソフトを使います。無料で使えるものから、プロ向けの有料のものまであります。依頼主がどの形式のファイルで受け取りたいかを確かめ、それに合う道具を選びます。
色を数字で扱う
ウェブの色は、色のコードと呼ばれる英数字で指定します。印刷の色は、インクの割合で指定します。色を数字で扱えるようになると、依頼主やほかの制作者との行き違いが減ります。自分がよく使う色の組み合わせを、色のコードと一緒に記録しておくと、次の仕事で役立ちます。
仕事の値段の決め方
在宅で色の仕事を受けるとき、最初に迷うのが値段です。値段は、作業の量、かかる時間、修正の回数、使う権利の範囲で考えます。
- 作業の量:資料なら何枚か、バナーなら何種類か
- かかる時間:聞き取り、案の作成、修正までを含めて、何時間かかるか
- 修正の回数:何回までの修正を値段に含めるか
- 使う権利の範囲:作ったデザインを、依頼主がどこまで使ってよいか
最初の仕事では、修正の回数と、追加の修正の扱いを、作業を始める前に決めておきます。決めずに始めると、修正が続いて、かけた時間に見合わない仕事になりがちです。
色の仕事で気をつける権利の話
デザインの仕事では、色そのものより、使う素材の権利で問題が起きることがあります。
- 写真やイラストの素材:無料で使える素材でも、商用での利用や加工に条件が付いていることがある。使う前に利用の条件を読む
- 書体(フォント):パソコンに入っている書体でも、ロゴなどに使うときに条件がある場合がある
- ほかの会社のロゴや商品のデザイン:色や形をまねると、権利の問題になることがある。参考にするのは考え方までにとどめる
依頼主から素材を受け取る場合も、その素材を使ってよいかを依頼主に確かめておきます。作ったものの権利をどちらが持つのかも、仕事を受ける前に決めておくと、あとで困りません。
勉強と仕事の準備を並行する
検定の勉強をしている間から、仕事の準備を少しずつ進めておくと、合格したあとすぐに動けます。
- テキストで学んだ配色の型を使って、架空の資料やバナーを作ってみる
- 身の回りのちらしやウェブのページを見て、配色の型とトーンを言い当てる練習をする
- 作ったものを、目的と配色の理由を添えて保存しておく
こうして作ったものは、そのまま作品として見せられます。合格したときには、資格と作品の両方がそろっている状態を目指します。
資格を取ったあとに仕事につなげる
資格を取っただけでは、色の仕事の依頼は来ません。資格を仕事につなげるには、次の順番で進めます。
- 作品を作る:資料のデザイン、バナー、配色の提案など、自分で作った例をいくつか用意する
- 見せられる形にまとめる:作品ごとに、どんな目的で、どんな配色の考え方で作ったかを短く書き添える
- 小さな仕事から受ける:資料の見直しやバナーの作成など、短い期間で終わる仕事で実績を作る
- 依頼主の感想を集める:仕事のあとに感想をもらい、次の応募で紹介できるようにする
資格は、作品の説明の中で「色彩検定2級で学んだ配色技法を使って」のように、根拠として示すと伝わりやすくなります。
デザインの仕事の報酬の水準は、デザイナーの年収・単価相場で、働き方ごとに整理されています。自分の仕事の値段を決めるときの参考にしてください。
在宅ワーク市場から見た、色の知識の活かし方
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見ていると、色の知識が評価されるのは、色の資格そのものより、「なぜこの色にしたのか」を言葉で説明できることです。依頼する側の多くは、色の好みは言えても、理由までは説明できません。配色の理由を言葉にして伝えられるデザイナーは、修正のやりとりが少なく、依頼する側にとって仕事を頼みやすい相手になります。
もう1つ見えているのは、色のユニバーサルデザインへの関心の高まりです。会社の資料や公共性のある案内では、誰にでも見やすい配色が求められる場面が増えています。こうした配慮を具体的に提案できる人は、デザインの仕事の中でも頼りにされます。
依頼主と直接取引する仕事では、仲介の手数料がかからない分、同じ報酬額でも手元に残る額が厚くなり、依頼する側も同じ予算でより多くの改善を頼めます。色の知識を活かせる仕事の広がりは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、広告や販売の仕事の内容をまとめた情報も参考にしながら考えてみてください。
よくある質問
Q. 色彩検定とカラーコーディネーター検定はどちらがおすすめですか?
目的で選びます。全国の公開会場で受け、3級から1級まで段階を踏んで深く学びたいなら色彩検定、自宅のパソコンで受けたいならIBT方式のあるカラーコーディネーター検定が向いています。ウェブや資料で誰にでも見やすい配色を学びたいなら、色彩検定のUC級も候補になります。
Q. 色彩検定は何級から受けられますか?
色彩検定協会の公式ページでは、受検資格に制限はなく、誰でも何級からでも受検できると案内されています。3級を受けずに2級やUC級から受けることもでき、併願もできます。3級、2級、UC級は夏期と冬期の年2回、1級は冬期のみの実施です。
Q. カラーコーディネーター検定は自宅で受けられますか?
受けられます。東京商工会議所の試験要項では、自分のパソコンとインターネットの環境で受けるIBT方式と、テストセンターのパソコンで受けるCBT方式が案内されています。どちらも決められた試験期間の中から日時を選んで申し込みます。受験料はIBT方式でスタンダードクラス5,500円、アドバンスクラス7,700円(税込)です。
Q. カラー検定は在宅の仕事に役立ちますか?
役立つ場面があります。資料やグラフのデザイン、ウェブのページやバナーの配色、ネットショップの商品ページ、配色のアドバイスなどで色の知識を活かせます。ただし資格だけで依頼が来るわけではないので、作品を作って見せられる形にまとめ、配色の理由を言葉で説明できるようにしておくことが大切です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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